JP2001009709A - 被研磨物保持材 - Google Patents

被研磨物保持材

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JP2001009709A
JP2001009709A JP18082699A JP18082699A JP2001009709A JP 2001009709 A JP2001009709 A JP 2001009709A JP 18082699 A JP18082699 A JP 18082699A JP 18082699 A JP18082699 A JP 18082699A JP 2001009709 A JP2001009709 A JP 2001009709A
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Tatsu Sakaguchi
達 坂口
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被研磨物を保持して平面研磨に供するための被
研磨物保持材であって、シリコンウエハなど被研磨物に
残存するイオン性不純物量の低減に寄与する被研磨物保
持材を提供する。 【解決手段】被研磨物保持材に含まれるナトリウムイオ
ンなど金属イオンに起因するイオン性不純物量を300
重量ppm以下に制限する。このような被研磨物保持材
は、ポリp−フェニレン・ジフェニルエーテル・テレフ
タルアミド繊維を主成分とするシート状繊維基材に熱硬
化性樹脂を含浸乾燥したプリプレグの層を加熱加圧成形
して積層板を製造し、この積層板を加工して製作でき
る。シート状繊維基材に含浸する熱硬化性樹脂は、イオ
ン性不純物の少ない高純度エポキシ樹脂を選択すると良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】シリコンウエハ,ハードディ
スクなどの製造工程には、これらの表面を研磨する工程
がある。本発明は、前記研磨工程で、シリコンウエハ,
ハードディスクなどの被研磨物を保持するための保持材
に関する。
【0002】
【従来の技術】上記被研磨物保持材は、駆動用のギアを
周囲に形成した円板に、被研磨物保持用の貫通穴を1個
ないし複数個あけたり、単なる円板に、被研磨物保持用
の貫通穴を1個ないし複数個あけた構造である。前記貫
通穴に被研磨物を嵌め込んで研磨装置に装着し、保持材
を平面で駆動させることにより被研磨物の研磨を行な
う。
【0003】従来、被研磨物保持材には、電気絶縁用積
層板を上記構造に加工したものが用いられている。積層
板は、シート状繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥した
プリプレグの層を加熱加圧成形したものである。例え
ば、綿布基材フェノール樹脂積層板,ガラス繊維織布基
材エポキシ樹脂積層板,ガラス繊維不織布基材エポキシ
樹脂積層板,ガラス繊維織布基材とガラス繊維不織布基
材を複合したコンポジットエポキシ樹脂積層板などであ
る。この中でも、綿布基材フェノール樹脂積層板とガラ
ス繊維織布基材エポキシ樹脂積層板が、被研磨物保持材
として多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被研磨物と
してシリコンウエハを例にとれば、近時の高密度化・配
線微細化などに対応できるように、汚染物質の低減、す
なわちイオン性不純物量の低減が強く要求されるように
なってきた。これまで、被研磨物保持材に要求されてき
た特性は、板厚精度,耐摩耗性,寸法安定性,そりが小
さいことなどであるが、本発明はこれら特性を見直し、
シリコンウエハなど被研磨物のイオン性不純物量の低減
にも寄与することができる被研磨物保持材を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、これまで被研
磨物保持材に対しては求められていなかった、或いは認
識されていなかった、被研磨物のイオン性不純物量の低
減という新しい機能を被研磨物保持材に付与するもので
ある。本発明に係る被研磨物保持材は、被研磨物保持材
に含まれるナトリウムイオンなど金属イオンに起因する
イオン性不純物量を300重量ppm以下にすることを
特徴とする。
【0006】シリコンウエハなど被研磨物を被研磨物保
持材の貫通穴に嵌め込んで研磨作業を続けていると、被
研磨物保持材はその表面が少しずつ摩耗する。また、被
研磨物保持材の周囲に形成したギア部分も相手駆動歯車
との噛み合いにより少しずつ摩耗する。これらにより生
成した摩耗粉は研磨材スラリや研磨パッドに混入するこ
とになるので、被研磨物保持材に金属イオンに起因する
イオン性不純物が含まれていると、これが被研磨物表面
に移行して沈着し、被研磨物表面のイオン性不純物量を
増加させることが判明した。金属イオンに起因するイオ
ン性不純物量が制限された本発明に係る被研磨物保持材
を用いることにより、被研磨物表面に移行して沈着する
イオン性不純物を少なくすることができる。このこと
は、シリコンウエハのような被研磨物の製造歩留り向上
にもつながる。
【0007】
【発明の実施の形態】被研磨物保持材は、シート状繊維
基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したプリプレグの層を加
熱加圧成形した積層板を加工して製造することができ
る。この場合、シート状繊維基材としてアラミド繊維基
材の選択は、高強度の被研磨物保持材を得る上で好まし
いものである。本発明は、被研磨物保持材に含まれる金
属イオンに起因するイオン性不純物量を300重量pp
m以下にする点に特徴があり、代表的な高強度アラミド
繊維であるポリp−フェニレン・ジフェニルエーテル・
テレフタルアミド繊維とポリp−フェニレン・テレフタ
ルアミド繊維繊維のうち、前者の繊維はより好ましいも
のである。ポリp−フェニレン・ジフェニルエーテル・
テレフタルアミド繊維は、次の理由で、金属イオンに起
因するイオン性不純物量が少ないからである。
【0008】すなわち、ポリp−フェニレン・ジフェニ
ルエーテル・テレフタルアミド繊維は、非プロトン系ア
ミド溶液中の重合で得られる重合溶液からポリマを単離
せず、重合溶液からそのまま湿式紡糸して得られる繊維
である。製造工程で濃硫酸など無機酸を使用しないの
で、水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和する工程が
不要であり、結果としてナトリウムイオン残存の非常に
少ない繊維となる。一方、ポリp−フェニレン・テレフ
タルアミド繊維は、重合溶液からポリマを単離して濃硫
酸など無機酸に溶解した溶液から紡糸して得られる繊維
である。紡糸した繊維から無機酸を充分に除去すること
が必要であるが、洗浄による除去は困難であるため、水
酸化ナトリウムによる中和とその後の水洗が必要であ
る。その結果として、ナトリウムイオンが多く残存する
繊維になる。
【0009】これまで、被研磨物保持材には、電気絶縁
用積層板がそのまま用いられてきた。電気絶縁用積層板
を構成するシート状繊維基材として広く用いられている
ガラス繊維基材は、通称無アルカリガラスと呼ばれてい
るガラス繊維からなっているものの、上記ポリp−フェ
ニレン・ジフェニルエーテル・テレフタルアミド繊維と
比較すると、相当量の不純物、特にナトリウム分を多く
含んでいる。被研磨物保持材に含まれる金属イオンに起
因するイオン性不純物量を300重量ppm以下にする
上で、ポリp−フェニレン・ジフェニルエーテル・テレ
フタルアミド繊維基材の選択は極めて好ましいものであ
る。しかし、本発明は、要は、被研磨物保持材に含まれ
る金属イオンに起因するイオン性不純物量を300重量
ppm以下にすればよいので、シート状繊維基材に含ま
れるイオン性不純物の量が多少多くても、シート状繊維
基材に含浸する熱硬化性樹脂中のイオン性不純物量を少
なくし、イオン性不純物量の少ない高純度熱硬化性樹脂
を組合せることによって所要の被研磨物保持材とするこ
ともできる。シート状繊維基材に含浸する熱硬化性樹脂
組成物は、好ましくは、金属イオンに起因するイオン性
不純物含有量が100重量ppm以下である。熱硬化性
樹脂組成物中のイオン性不純物量とは、硬化する以前の
樹脂、溶剤、硬化促進剤、その他無機または有機の充填
材、顔料、染料など全てを含めた物質が含有する金属イ
オンに起因するイオン性不純物の量を意味する。
【0010】本発明においては、被研磨物保持材の特に
表面層に含まれる金属イオンに起因するイオン性不純物
量が少ないこと重要であるので、被研磨物保持材の構成
を芯層と表面層に区分けして考えた場合、表面層に少な
くとも一層のポリp−フェニレン・ジフェニルエーテル
・テレフタルアミド繊維基材層を配置する構成は好まし
いものである。さらに、このポリp−フェニレン・ジフ
ェニルエーテル・テレフタルアミド繊維基材層に含浸す
る熱硬化性樹脂組成物としてイオン性不純物量の少ない
高純度熱硬化性樹脂組成物を選択する構成は一層好まし
いものである。表面層を金属イオンに起因するイオン性
不純物量の非常に少ない層にした場合、芯層の金属イオ
ンに起因するイオン性不純物量は多少多くなっても差し
支えない。
【0011】本発明に使用する熱硬化性樹脂は、被研磨
物保持材に含まれる金属イオンに起因するイオン性不純
物の量を300重量ppm以下にできる限りは特に限定
するものではなく、フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ポ
リエステル,ポリイミドなどを使用することができる。
しかしシート状繊維基材としてアラミド繊維基材を使用
する場合、フェノール樹脂やポリイミドなど、比較的耐
熱性の高い熱硬化性樹脂(例えば、ベンゼン核など接着
に直接関与しない部分を分子骨格に高密度で有している
樹脂)は、樹脂自体は硬いものの接着性が比較的低いた
め、研磨作業時にアラミド繊維基材と樹脂の界面剥離が
発生しやすかったり、樹脂自体の破壊・摩耗が起こりや
すいということが分かった。このようなことから、熱硬
化性樹脂としてエポキシ樹脂の選択は好ましいものであ
る。
【0012】本発明に係る被研磨物保持材は、金属イオ
ンに起因するイオン性不純物の含有量が300重量pp
m以下である限り、積層板を加工して製作したものでな
くてもよい。しかし、積層板を加工して製作する場合、
シート状繊維基材としてアラミド繊維基材を使用する
と、付随的効果として、ガラス繊維織布基材を使用した
場合より、被研磨物保持材の摩耗と被研磨物のスクラッ
チ傷が抑制される。この摩耗とスクラッチ傷が抑制され
る理由は、以下のように考えられる。
【0013】先ず摩耗に関してであるが、周囲にギア部
を有した被研磨物保持材の場合、最も摩耗或いは破壊が
著しいのはギア部である。このギア部の摩耗或いは破壊
は、研磨作業時に被研磨物保持材の平面に対して垂直方
向に引き裂き荷重が加わることによって起こる。通常、
被研磨物であるシリコンウエハなどの研磨では、インタ
ーナルギアと太陽ギアを有した研磨機に被研磨物保持材
を数枚装着して被研磨物保持材周囲に形成してあるギア
を前記各ギアに噛み合せる。そして、被研磨物保持材の
貫通穴に被研磨物を嵌め込み、被研磨物保持材を被研磨
物と共に遊星運動させて回転研磨する。被研磨物保持材
の厚さは被研磨物の厚さより薄いため、この回転研磨時
に被研磨物保持材にはその平面に対して垂直方向の圧力
はほとんど掛かっていない。このため、ギア部には回転
方向の力が被研磨物保持材の平面に対して垂直方向に逃
げるように働き、ギアが引き裂かれるような形になって
摩耗する。極端な場合には、ギア部が引き裂かれてクラ
ッシュが発生し、研磨作業を中止せざるを得なくなる。
本発明者らが調査した結果、アラミド繊維基材を使用し
た被研磨物保持材は、ガラス繊維基材を使用した被研磨
物保持材の約2倍の引き裂き強度があり、このため耐磨
耗性が向上したものと推定する。
【0014】次にスクラッチ傷に関してであるが、アラ
ミド繊維基材はガラス繊維など無機繊維基材より軟らか
いので、スクラッチ傷が入りにくくなっている。本発明
者らが調査した結果、アラミド繊維基材を使用するとス
クラッチ傷が全く入らないわけではないが、スクラッチ
傷の深さが従来のガラス繊維など無機繊維基材を使用し
た場合より浅く、不良になるような深さのスクラッチ傷
が皆無若しくは激減することが分かった。
【0015】採用するアラミド繊維基材の形態は織布と
不織布のいずれでもよいが、不織布を採用した場合は、
被研磨物保持材の表面が摩耗してきたときにその表面に
織り目が現われないので、研磨材スラリの流れ方が織布
を採用した場合より均一になり好ましい。
【0016】被研磨物保持材を製作するための積層板の
成形は、電気絶縁用積層板の成形と同様に実施すること
ができる。すなわち、シート状繊維基材に熱硬化性樹脂
を含浸乾燥したプリプレグの層を離型フィルムで被覆し
て鏡面板に挟みこみ、プレス熱盤間で加熱加圧成形す
る。プリプレグの層は、プリプレグ1枚であってもよい
し複数枚であってもよい。シリコンウエハ,ハードディ
スクなど被研磨物の種類や研磨条件に合せて、プリプレ
グの使用枚数を変えたり、他の基材を適宜選択して組合
せる。例えば、プリプレグの層が複数枚のプリプレグか
らなっている場合、表面層はアラミド繊維不織布基材プ
リプレグで構成し、芯層はガラス繊維織布基材プリプレ
グで構成する。
【0017】
【実施例】アラミド繊維基材として、以下のものを準備
した。 (アラミド繊維基材1)パラ系アラミド繊維チョップ
(繊維径:1.5デニール,繊維長:3mm,帝人製「テ
クノーラ」)とメタ系アラミド繊維チョップ(繊維径:
3デニール,繊維長:6mm,軟化温度280℃,帝人製
「コーネックス」)を混抄し、水溶性エポキシ樹脂バイ
ンダ(ガラス転移温度110℃)をスプレーして加熱乾
燥により単位重量60g/m2の不織布とした。パラ系
アラミド繊維/メタ系アラミド繊維/樹脂バインダの配
合重量比は、85/5/10である。この不織布は、熱
ロール間に通すことにより加熱圧縮され、メタ系アラミ
ド繊維がパラ系アラミド繊維に熱融着した構成となって
いる。前記パラ系アラミド繊維は、具体的には、ポリp
−フェニレン・ジフェニールエーテル・テレフタルアミ
ド繊維である。 (アラミド繊維基材2)ポリp−フェニレン・ジフェニ
ールエーテル・テレフタルアミド繊維をポリp−フェニ
レン・テレフタルアミド繊維に置き換えた以外は、アラ
ミド繊維基材1と同様に製造した不織布である。 (ガラス繊維基材)ガラス繊維織布基材(単位重量:1
07g/m2,旭シュエーベル製「GC−216」)で
ある。
【0018】エポキシ樹脂組成物(ワニス)として、以
下のものを準備した。抽出ナトリウム量の異なる数種の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とオルソクレゾ−ルノ
ボラック型エポキシ樹脂、硬化剤としてジシアンジアミ
ド、硬化促進剤として2−エチルー4−メチルイミダゾ
ールを用意し、これらを、ジメチルホルムアミド(DM
F)/メチルセロソルブ/メチルエチルケトン(ME
K)=1/10/2の重量比の混合溶媒で希釈してワニ
ス固形分濃度60重量%でイオン性不純物含有量の異な
る4種類のワニスを調製した。以下この4種類のワニス
をイオン性不純物含有量の少ない順に、ワニスA1,ワ
ニスA2(ワニスA1よりイオン性不純物含有量が若干
多い),ワニスB(電気絶縁用の汎用品),ワニスC
(建築、土木用の汎用品)という。
【0019】プリプレグとして、以下のものを準備し
た。 (プリプレグ1A1)アラミド繊維基材1にワニスA1
を含浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚
さが0.1mmになるように樹脂付着量を調整したもので
ある。 (プリプレグ2A1)アラミド繊維基材2にワニスA1
を含浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚
さが0.1mmになるように樹脂付着量を調整したもので
ある。 (プリプレグ1B)アラミド繊維基材1にワニスBを含
浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが
0.1mmになるように樹脂付着量を調整したものであ
る。 (プリプレグ2B)アラミド繊維基材2にワニスBを含
浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが
0.1mmになるように樹脂付着量を調整したものであ
る。 (プリプレグGA1)ガラス繊維基材にワニスA1を含
浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが
0.1mmになるように樹脂付着量を調整したものであ
る。 (プリプレグGA2)ガラス繊維基材にワニスA2を含
浸乾燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが
0.1mmになるように樹脂付着量を調整したものであ
る。 (プリプレグGB)ガラス繊維基材にワニスBを含浸乾
燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが0.
1mmになるように樹脂付着量を調整したものである。 (プリプレグGC)ガラス繊維基材にワニスCを含浸乾
燥してプリプレグとした。加熱加圧成形後の厚さが0.
1mmになるように樹脂付着量を調整したものである。
【0020】実施例1 プリプレグ1A1を7枚重ねたプリプレグからなる層の
両表面に離型フィルム(50μm厚のポリプロピレンフ
ィルム)を配置しこれを鏡面板に挟み込み、クラフト紙
層からなる厚さ10mmのクッション材を介してプレス熱
盤間で加熱加圧成形し、厚さ0.7mmの積層板を得た。
【0021】実施例2 プリプレグ1Bを使用し、実施例1と同様に厚さ0.7
mmの積層板を得た。
【0022】実施例3 プリプレグ2A1を使用し、実施例1と同様に厚さ0.
7mmの積層板を得た。
【0023】実施例4 プリプレグGBを3枚重ねた両表面にプリプレグ1A1
を各2枚ずつ配置し、7枚のプリプレグからなる層を実
施例1と同様に加熱加圧成形して、厚さ0.7mmの積層
板を得た。
【0024】実施例5 プリプレグGBを5枚重ねた両表面にプリプレグ1A1
を各1枚ずつ配置し、7枚のプリプレグからなる層を実
施例1と同様に加熱加圧成形して、厚さ0.7mmの積層
板を得た。
【0025】実施例6 プリプレグGA1を使用し、実施例1と同様に厚さ0.
7mmの積層板を得た。
【0026】実施例7 プリプレグGA2を使用し、実施例1と同様に厚さ0.
7mmの積層板を得た。
【0027】従来例 プリプレグGBを使用し、実施例1と同様に厚さ0.7
mmの積層板を得た。
【0028】比較例1 プリプレグ2Bを使用し、実施例1と同様に厚さ0.7
mmの積層板を得た。
【0029】比較例2 プリプレグGCを使用し、実施例1と同様に厚さ0.7
mmの積層板を得た。
【0030】以上の実施例と従来例と比較例における積
層板を被研磨物保持材に加工した。この被研磨物保持材
は、周囲にギアを形成した直径600mmの円板であり、
被研磨物を嵌め込むための直径8インチの貫通穴を6個
設けたものである。各被研磨物保持材のイオン性不純物
(金属イオン)含有量を測定した結果を表1に示す。こ
の測定は、まず、被研磨物保持材を200メッシュパス
の大きさまで粉砕した後、121℃/2気圧の純水中に
に6時間浸漬し、抽出液のイオンクロマトグラフィー分
析により実施した。また、被研磨物(8インチシリコン
ウエハ)を上記各被研磨物保持材に嵌め込み、半導体用
研磨機に装着して、研磨材スラリ、研磨パッドを用いる
常法により研磨を行なった。研磨後のシリコンウエハの
金属イオンに起因するイオン性不純物残存量およびスク
ラッチ発生率、被研磨物保持材の耐摩耗性を評価した結
果を表1に併せて示す。各評価の方法は次のとおりであ
る。 (シリコンウエハの金属イオンに起因するイオン性不純
物残存量の評価)研磨したシリコンウエハをまず洗浄
し、全反射形蛍光X線分析装置により、各種金属イオン
の残存量を測定。従来例の被研磨物保持材を用い研磨を
実施した場合の各種金属イオン残存量を100として相
対評価をしたものである(数値が小さいほど金属イオン
残存量が少なく優れる)。 (シリコンウエハのスクラッチ発生率)上記研磨におけ
るスクラッチに起因する不良率を求めた。 (被研磨物保持材の耐摩耗性)従来例の被研磨物保持材
の使用寿命を100として相対評価したものである(指
数が大きいほど使用寿命が長い)。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、金属イオンに起
因するイオン性不純物の含有量が300ppm以下の被
研磨物保持材を用いて研磨作業を実施することにより、
被研磨物に残存するイオン性不純物の残存量を少なくす
ることができる。被研磨物保持材を構成するシート状繊
維基材としてアラミド繊維基材を採用する場合、アラミ
ド繊維の中でポリp−フェニレン・ジフェニールエーテ
ル・テレフタルアミド繊維を選択し、これを主成分とす
るアラミド繊維基材を採用すると、特に、被研磨物に残
存するイオン性不純物の残存量を少なくすることができ
る(実施例1と3の比較)。
【0033】
【発明の効果】上述したように、本発明に係る被研磨物
保持材は、被研磨物に残存するイオン性不純物の低減に
寄与し、被研磨物の生産歩留まり向上とコスト低減が可
能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月15日(2000.5.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被研磨物保持
用の貫通穴をあけた円板の当該貫通穴に被研磨物を保持
して平面研磨に供するための被研磨物保持材に対して
、これまで、求められていなかった、或いは認識され
ていなかった、被研磨物のイオン性不純物量の低減とい
う新しい機能を被研磨物保持材に付与するものである。
本発明に係る被研磨物保持材は、被研磨物保持材に含ま
れるナトリウムイオンなど金属イオンに起因するイオン
性不純物量を300重量ppm以下にすることを特徴と
する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被研磨物を保持して平面研磨に供するため
    の被研磨物保持材であって、金属イオンに起因するイオ
    ン性不純物の含有量が300重量ppm以下であること
    を特徴とする被研磨物保持材。
  2. 【請求項2】シート状繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾
    燥したプリプレグの層を加熱加圧成形した積層板からな
    ることを特徴とする請求項1記載の被研磨物保持材。
  3. 【請求項3】シート状繊維基材がポリp−フェニレン・
    ジフェニルエーテル・テレフタルアミド繊維を主成分と
    するものであることを特徴とする請求項2記載の被研磨
    物保持材。
  4. 【請求項4】シート状繊維基材がポリp−フェニレン・
    ジフェニルエーテル・テレフタルアミド繊維を主成分と
    するものであり、当該基材が少なくと表面層に配置され
    ていることを特徴とする請求項2記載の被研磨物保持
    材。
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