JP2001007281A - パワー半導体モジュール - Google Patents

パワー半導体モジュール

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JP2001007281A JP17192999A JP17192999A JP2001007281A JP 2001007281 A JP2001007281 A JP 2001007281A JP 17192999 A JP17192999 A JP 17192999A JP 17192999 A JP17192999 A JP 17192999A JP 2001007281 A JP2001007281 A JP 2001007281A
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強 平井
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和弘 鈴木
Rikuo Kamoshita
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直人 斉藤
Koji Sasaki
康二 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁樹脂を用いた、低熱抵で、運転時の熱歪み
の小さい、高信頼性の、中、大容量パワーモジュールを
提供する。 【解決手段】金属など熱伝導率の高い材料の放熱板と、
前期放熱板と樹脂絶縁層を介して接合された良導体の導
電層と、前記導電層と接するように構成されたパワー半
導体素子と、外部との接続用の端子からなり、前記パワ
ー半導体素子と前記導電層の一部または全部が樹脂で封
止されたパワー半導体モジュールにおいて、前期導電層
に板厚0.5mm以上の銅と銅の酸化物の複合材料を用
いる。 【効果】樹脂絶縁層を用いた、低熱抵抗で、運転時の熱
歪みの小さい、高信頼性の中、大容量パワー半導体モジ
ュールを得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内部絶縁型の半導体
モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】パワー半導体モジュールおよびパワー半
導体モジュールの制御用回路を内臓したIPM(Intelig
ent Power Module)は、IGBT等パワー素子の大容量
化と、家電品のインバータ化から使用用途が広がってい
る。使用用途の拡大に伴い、小容量から大容量の幅広い
領域での製品対応および各容量域での低価格化が必要と
なっている。
【0003】パワー半導体モジュールにおいては、通常
搭載されているパワー半導体素子の高発熱性を考慮し、
金属等の高熱伝導の放熱板と、高熱伝導性絶縁材料の絶
縁層と、回路パターンを形成された良導体の導電層から
なるのが一般的である。搭載部品の発熱量に応じて、前
記絶縁層の材料が選択されている。
【0004】大、中容量パワー半導体モジュールの構造
を図5に示す。銅の放熱板101と、銅の回路パターン502
を表裏面に設けたセラミック基板501と、前期回路パタ
ーン502a上に半田により接合されたダイオード104bやI
GBT104a等のパワー半導体素子104と、前期回路パタ
ーン502aとパワー半導体素子104を結線する金属細線105
と、パワー用外部接続端子108a、信号用外部接続端子10
8bと、ケース106と、セラミック基板501と回路パターン
502とパワー半導体素子104を封止する樹脂107からな
る。セラミック基板501の裏面の銅パターン502bは放熱
板101に半田接合されている。発熱量の大きな大、中容
量品では、主として、高価であるが熱伝導率の大きい、
アルミナセラミックス、窒化アルミニウムセラミックス
等のセラミックスが絶縁層として用いられている。
【0005】一方、小容量パワー半導体モジュールの構
造を図6に示す。アルミ製の放熱板101と、前期放熱板1
01上に樹脂絶縁層102を介して接合された導電層103と、
前期導電層103上に半田により接合されたダイオード104
bやIGBT104a等のパワー半導体素子104と、前期導電
層103とパワー半導体素子104を結線する金属細線105
と、パワー用外部接続端子108a、信号用外部接続端子10
8bと、ケース106と、導電層103とパワー半導体素子104
を封止する樹脂107からなる。発熱量が比較的小さい小
容量パワー半導体モジュールでは、比較的熱伝導率が小
さいが安価である樹脂絶縁層を用いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】樹脂絶縁層を用いたパ
ワー半導体モジュールを中、大容量域に適用出来れば、
高価なアルミナセラミックス、窒化アルミニウムセラミ
ックス等のセラミックスを使用する必要が無くコスト低
減を図ることが出来る。しかし、絶縁樹脂は熱伝導率が
小さいために、パワー半導体モジュールの熱抵抗が大き
くなり、発熱量の大きな中、大容量パワー半導体モジュ
ールに適用した際に、パワー半導体素子の温度が上昇し
て動作不良の原因となる。従って、中、大容量のパワー
半導体に絶縁樹脂層を用いる際はパワー半導体素子の発
熱の放散が課題となる。
【0007】これらパワー半導体素子の発熱を有効に放
散する手段として、図7に示すように、パワー半導体素
子素子104と回路パターンを有する導電層103との間に、
モリブデン等の低熱膨張率を有する金属で構成される熱
拡散板701を介するものがある。パワー半導体素子104の
発熱は熱拡散板701内で横方向に広がり、結果として、
パワー半導体モジュールの熱抵抗は低減する。また、モ
リブデンは熱膨張率が、放熱板101を構成するアルミお
よび導電層103を構成する銅と、パワー半導体素子104の
主たる構成材料のシリコンの間であり、運転時にパワー
半導体素子104の下面の接合部に生じる熱歪みを緩和す
る効果がある。しかし、熱拡散板701を設置する方法
は、モリブデン等の低熱膨張率の金属が高価で有ること
と、熱拡散板の接合のプロセスが必要であることからコ
スト上の問題がある。
【0008】一方、導電層を厚膜化することにより、導
電層に熱拡散の機能を持たせ、等価的に伝熱面積を広げ
る手段がある。導電層の厚膜化に効果的な手段として、
特開平09-129822号に開示されている、厚膜の導電層を
回路パターンに用いるものがある。導電層に使用する材
料は抵抗率が小さいことが望まれる。しかし、導電層に
銅やアルミニウム等の低抵抗率の金属を用いると、これ
らの低抵抗率の金属とパワー半導体素子の熱膨張率の差
が大きいために、運転中に導電層とパワー半導体素子の
接合部に熱歪みが発生する。例えば、銅の熱膨張率は1
7×10~6/K、アルミの熱膨張率は24×10~6/K
である。一方、パワー半導体素子の主たる構成材料は、
主にシリコンである。シリコンの熱膨張率は、3×10
~6/Kである。接合部に発生する熱歪みは、導電層とパ
ワー半導体素子の熱膨張率の差が大きいほど大きくな
る。また、パワー半導体素子の寸法が大きいほど、つま
り、中、大容量パワー半導体モジュール程、熱歪みが大
きくなる。熱歪みが大きいほど接合部の信頼性は低下す
る。運転時に発生する熱歪みのために、銅、アルミとい
った、低抵抗の金属を導電層に用いると、パワー半導体
モジュールの大容量化に限界がある。本発明の目的は、
安価な樹脂絶縁層を用いて、低熱抵抗かつ、運転時の熱
歪みの小さい高信頼性の中、大容量パワー半導体モジュ
ールを得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決する手段として、金属など熱伝導率の高い材料の放
熱板と、前期放熱板と樹脂絶縁層を介して接合された良
導体の導電層と、前記導電層と接するように構成された
パワー半導体素子と、外部との接続用の端子からなり、
前記パワー半導体素子と前記導電層の一部または全部が
樹脂で封止されたパワー半導体モジュールにおいて、前
期導電層が板厚0.5mm以上の銅と銅の酸化物の複合
材料とする。上記発明により、上記課題が達成される理
由を以下に示す。銅と銅の酸化物の複合材料は、低抵抗
率の銅と、低熱膨張率の酸化銅を複合させた材料であ
る。銅と銅の酸化物の複合材料の熱膨張率は、銅と酸化
銅の混合比により変化し、銅と酸化銅の間の値となる。
酸化銅の含有率は30〜70%の範囲でで制御可能であ
り、熱膨張率は5〜14×10~6/Kの範囲で酸化銅の
含有率の上昇に伴い、低下する。銅と銅の酸化物の複合
材料は低熱膨張率であるので、運転時に発生する導電層
とパワー半導体素子の接合部に発生する熱歪みを低減す
ることが可能であり、銅と銅の酸化物の複合材料を導電
層に用いたパワー半導体モジュールは高信頼性を得るこ
とが出来る。一方、銅と銅の酸化物の複合材料は高抵抗
率である酸化銅を含むために、原材料の銅と比較して抵
抗率が大きくなる。銅と銅の酸化物の複合材料の抵抗率
は、例えば、酸化銅の含有量が30%の場合は銅の2倍
程度、酸化銅の含有量が50%程度の場合は銅の5倍程
度に大きくなる。本発明では、銅と銅の酸化物の複合材
料を用いて、導電層の厚さを0.5mm以上とし、熱拡
散機能を持たせる。この結果、導電層で発生するジュー
ル熱を低減することが出来る。
【0010】また、逆並列接続したダイオードと自己消
弧型スイッチング素子を前期パワー半導体素子として用
い、前記導電層の複合材料の熱伝導率に異方性を持た
せ、前記ダイオードから逆並列接続した前期自己消弧型
スイッチング素子方向の前期導電層の熱伝導率が大きく
なるように、パワー半導体素子を配置する。
【0011】パワー半導体素子として、逆並列接続した
ダイオードと自己消弧型スイッチング素子を用いたパワ
ー半導体モジュールは、インバータ動作時には、自己消
弧型スイッチング素子の方が逆並列接続されたダイオー
ドよりも発熱が大きい。一方、コンバータ動作時には、
ダイオードの方が逆並列接続された自己消弧型スイッチ
ング素子よりも発熱が大きい。熱伝導率に異方性を持た
せた導電層上に、前記ダイオードから逆並列接続した前
期自己消弧型スイッチング素子方向の前期導電層の熱伝
導率が大きくなるように、パワー半導体素子を配置する
ことにより、自己消弧型スイッチング素子の発熱が大き
い時には、自己消弧型スイッチング素子の発熱を、導電
層を通して逆並列接続したダイオードの方向に逃がし、
一方、ダイオードの発熱が大きい時には、ダイオードの
発熱を、導電層を通して逆並列接続した自己消弧型スイ
ッチング素子の方向に逃がすことにより、効率的にパワ
ー半導体素子の冷却が出来るので、上記課題を達成し、
かつ、パワー半導体モジュールの小型化が可能である。
【0012】また、熱伝導率の高い材料の放熱板と、前
期放熱板と樹脂絶縁層を介して接合された良導体の導電
層と、前記放熱板と前記樹脂絶縁層を介して接合された
有機材料の積層基板と、前記積層基板上に構成された信
号回路と、前記導電層と接するように構成されたパワー
半導体素子と、外部との接続用の端子からなり、前記パ
ワー半導体素子と前記信号回路と前記導電層の一部また
は全部が樹脂で封止されたパワー半導体モジュールにお
いて、前記放熱板に銅と銅の酸化物の複合材料を用い、
前期放熱板の熱伝導率に異方性を持たせ、前期パワー半
導体素子から前期信号回路方向の前期放熱板の熱伝導率
が大きくなるように、パワー半導体素子と信号回路を配
置する。
【0013】パワー半導体素子からなるパワー回路部
と、前期パワー回路部を制御する制御用素子を搭載した
信号回路を設けたパワー半導体モジュールにおいて、パ
ワー回路部は信号回路部よりも発熱が大きい。放熱板の
熱伝導率に異方性を持たせ、前期パワー半導体素子から
前期信号回路方向の前期放熱板の熱伝導率が大きくなる
ように、パワー半導体素子と信号回路を配置することに
より、パワー回路部の発熱を、放熱板を通し、発熱の小
さい信号回路部方向に逃がすことにより、効率的にパワ
ー回路部を冷却することが出来る。
【0014】以上の様に、本発明によれば、絶縁樹脂を
用い、運転時に発生する熱歪みが小さく、パワー半導体
素子の発熱を効率的に放散する高信頼性の中、大容量パ
ワー半導体モジュールが得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図1、
図2、図3、図4について説明する。
【0016】ただし、本発明は下記の実施例に限られる
ものではない。
【0017】(実施例1)図1に、本発明の第一の実施
形態である、本発明を3相パワー回路を含むパワー半導
体モジュールを示す。図1bは、本実施形態の平面構造
を示す。図1aは図1bのA−A断面を示す。本実施形
態の構造は、放熱板101の上に、樹脂絶縁層102を設け、
樹脂絶縁層102上に導電層103を接合し、導電層103上の
所定の位置にパワー半導体素子104を半田により接合
し、金属細線105で導電層103とパワー半導体素子104を
結線している。樹脂絶縁層102上に接合したケース106
と、封止樹脂107によりモールドしている。導電層103は
パワー用外部端子108aおよび信号用外部端子108bにより
外部と接続される。パワー半導体素子104として、導電
層103の回路パターンの同一部位に、逆並列接続された
IGBT104aとダイオード104bを搭載している。
【0018】放熱板101には、パワー半導体モジュール
の冷却フィンへの取り付け用の穴109を設けてある。放
熱板101の材料として、高熱伝導の金属である、アル
ミ、銅等が用いられる。また、放熱板101内の熱広がり
によるパワー半導体モジュールの熱抵抗の低減の効果を
考慮し、放熱板101厚は、2〜5mmの範囲とする。
【0019】樹脂絶縁層102は、低熱抵抗および高絶縁
が必要である。樹脂絶縁層102には、フィラーが分散さ
れたエポキシ樹脂を用いている。フィラーには、高熱伝
導率を有する無機化合物、例えば酸化珪素、酸化アルミ
等が用いられる。フィラーの含有率を増すほど樹脂絶縁
層102の熱抵抗は低減するが、エポキシ樹脂中に分散可
能なフィラーの量には限界がある。フィラーの含有量を
75〜95%とすることで、樹脂絶縁層102の熱伝導率
は2〜5W/mk程度の範囲となる。また、低熱抵抗の
樹脂絶縁層102を得るためには、樹脂絶縁層厚102を薄く
することが有効である。しかし、樹脂絶縁層102を薄く
すると、樹脂絶縁層102の絶縁耐圧が小さくなるととも
に、樹脂絶縁層102にピンホール等が発生しやすくな
り、信頼性を低下させる。よって、樹脂絶縁層102の薄
化には限界がある。本実施例での、樹脂絶縁層102の厚
さは50〜250μm程度である。樹脂絶縁層102は、
絶縁を目的とするものであり、導電層103の直下部と、
導電層103の周囲の放熱板101を、必要とされる絶縁耐圧
に相当する縁面距離分以上は覆っている必要がある。本
実施例では、放熱板101の導電層103側の主面の全面を樹
脂絶縁層102で覆っている。
【0020】導電層103は、銅と銅の酸化物の複合材料
により構成される。銅と銅の酸化物の複合材料の、酸化
銅の含有率は30〜70%の範囲であり、熱膨張率は5
〜14×10~6/Kの範囲である。導電層103は図1b
に示すような回路パターンを形成している。導電層103
の板厚は0.5mm以上とする。銅と銅の酸化物の複合
材料は加工性に優れるので、板厚0.5mm以上の任意
の形状の回路パターンを、プレス加工にて作製出来る。
導電層103の厚さを0.5mm以上とすると、後述する
金属細線105の断面積に比べて大きく、ジュール発熱は
問題とならない。
【0021】銅と銅の酸化物の複合材料を導電層103に
用いるとにより、銅を用いた場合と比べて、パワー半導
体素子104との接合部に発生する熱歪みを緩和すること
ができ、図1に示すような、複数の部位からなる回路パ
ターンの導電層103を備えるパワー半導体素子において
は、パワー半導体素子を搭載した導電層103aのみに、抵
抗率が銅と比べて大きい、銅と銅の酸化物の複合材料を
用いてもジュール発熱の問題はない。また、搭載された
パワー半導体素子104のサイズ、発熱により、回路パタ
ーンの部位毎に導電層103の酸化銅の含有率を最適化す
ることが出来る。
【0022】また、導電層103の表面をNi,Ag,Pt,Sn,Sb,
Cu,Zn,Pdの群から選択された少なくとも1種の金属、ま
たは、Ni,Ag,Pt,Sn,Sb,Cu,Zn,Pdの群から選択された少
なくとも1種以上の金属を含む合金により被覆すること
により良好な半田濡れ性を得ることが出来る。
【0023】パワー半導体素子104と導電層103を接合す
る半田は、Sn63Pb37等の錫と鉛の共晶組成に近
い合金が、プロセス温度が低くてよい。また、鉛を含有
していない半田として、Sn−Ag−Bi系等がある。
これらの半田は半田接合部に発生する熱歪みを低減する
ために、半田層の厚さを50μm以上としている。
【0024】ケース106は、前期放熱板101に樹脂絶縁層
102を介して接着している。ケース106の材料に、耐熱性
を有するPPS(ポリフェニレンサルファイド)を用い
ることにより、前期パワー半導体素子104の導電層103へ
の半田接合と同時に、樹脂絶縁層102に接着することが
可能である。
【0025】パワー半導体素子104と導電層103は、金属
細線105により接合されている。金属細線105には、φ3
00〜500μm程度のAl合金のワイヤを用いる。
【0026】また、導電層103には、外部との接続用の
端子108が配置されている。導電層103やパワー半導体素
子104、金属細線105、外部接続端子108の一部は、熱伝
導率の高い樹脂107によって封止されている。この封止
樹脂107は、エポキシ樹脂等の比較的硬い熱硬化性樹脂
を使用するのが一般的であるが、封止の際や使用時に封
止樹脂が金属細線や素子に悪影響を与えることを防止す
るために、シリコンゲル等の比較的柔らかい材料を用い
る。
【0027】本実施形態におけるパワー半導体モジュー
ルは、低熱膨張率である銅と銅の酸化物の複合材料の導
電層103を用いることにより、比較的大容量のパワー半
導体素子104を実装した場合においても、運転時にパワ
ー半導体素子104と導電層103の接合部に生じる熱歪みを
抑制し高信頼性を得ている。また、導電層103の板厚を
0.5mm以上とすることによって、高抵抗である銅と
銅の複合材料の導電層103においても充分低い電気抵抗
が得られ、導電層103部のジュール発熱が抑制出来ると
ともに、従来例の様に、モリブデンの様な高価な熱拡散
板用いることなく、パワー半導体素子で発生した熱を導
電層103内部で効果的に拡散させパワー半導体モジュー
ルの熱抵抗を低減している。
【0028】(実施例2)図2に本発明を、単相パワー
回路を含むパワー半導体モジュールに適用した例を示
す。本実施形態は、逆並列接続されたIGBT104aとダ
イオード104bが、それぞれ2チップずつ並列接続され、
同一の回路パターンの導電層103a上に搭載されている。
また、銅と銅の酸化物で構成された導電層103aに、図2
aに示す方向の熱伝導率が大きくなるような熱伝導率の
異方性を持たせている。また、パワー半導体素子104
は、IGBT104aから逆並列されたダイオード104b方向
の、導電層103の熱伝導率が大きくなる様に配置されて
いる。図2bに図2aのA−A断面図を示す。図2bに
図2aのB−B断面図を示す。図2a、図2bにはイン
バータ動作時の熱流を矢印で模式的に示している。イン
バータ動作時は、IGBT104aの方が逆並列接続したダ
イオード104bよりも発熱が大きい。導電層103には図2
aに示す方向の熱伝導率の異方性を持たせているので、
IGBT104aの発熱の広がりは、図2aに示す逆並列接
続されたダイオード104bへの方向の方が、図2cに示す
並列接続されたIGBT104aへの方向よりも大きい。よ
って、インバータ動作時のIGBT104aの発熱は、導電
層103内を、熱伝導率の大きい方向、つまり、逆並列し
た発熱の小さいダイオード104b方向へ広がり、効率的に
冷却される。一方、コンバータ動作時は、ダイオード10
4bの方が逆並列接続したIGBT104aよりも発熱が大き
い。ダイオード104bの発熱は、導電層103内を、熱伝導
率の大きい方向、つまり、逆並列した発熱の小さいIG
BT104a方向へ広がり、同様に、効率的に冷却される。
【0029】(実施例3)図3に、本発明の第三の実施
形態である、3相パワー回路とパワー回路を制御する制
御用素子を含む信号回路からなる、パワー半導体モジュ
ールに適用した例を示す。図3bは本実施例の平面構造
を示す。図3aは図3bのA−A断面を示す。なお、図
1を用いて説明した、第一の実施例であるパワー半導体
モジュールと同一の構成については、同一の符号を付
し、重複する説明を省略する。
【0030】樹脂絶縁層102上に、ガラスエポキシ製の
多層基板301が接着剤により接合されている。ガラスエ
ポキシ製の多層基板301には、信号回路302が形成されて
いる(図3bには省略されている)。信号回路はパワー
半導体素子104を制御する制御用半導体素子303を含む。
ガラスエポキシ製の積層基板301は導電層103と同時に、
放熱板101に樹脂絶縁層102を介して、接着剤により接合
される。IGBT104aおよびダイオード104bは、信号回
路302および導電層103の所定の箇所に金属細線105によ
り結線される。また、放熱板101の下主面が露出するよ
うに、エポキシ樹脂の封止樹脂107で、トランスファー
形成により樹脂封止されている。
【0031】(実施例4)図4に、本発明の第四の実施
形態である、本発明をパワー半導体素子104から構成さ
れる3相パワー回路部401とパワー回路部401を制御する
制御用素子303を含む信号回路部402からなる、パワー半
導体モジュールに適用した例を示す。図4bは本実施例
の平面構造を示す。図4aは図4bのA−A断面を示
す。なお、図3を用いて説明した、第三の実施例である
パワー半導体モジュールと同一の構成については、同一
の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0032】導電層103には、導電率の高い金属もしく
は、熱膨張率の小さい銅と銅酸化物の複合材料を用い
る。パワー半導体素子の容量により、小容量域において
は、銅などの導電率が高く、熱膨張率の大きい金属を導
電層103に用いる。この際は、導電層103の厚さは0.5
mm以下で問題はない。中、大容量域においては、熱膨
張率の小さい銅と銅の酸化物の複合材料を用いる。この
際、導電層103の厚さは、0.5mm以上とする。放熱
板101には銅と銅酸化物の複合材料を用いる。放熱板101
に、図4bに示す方向の熱伝導率が大きくなるような熱
伝導率の異方性を持たせている。また、パワー回路部お
よび信号回路部は、パワー回路部から信号回路部方向の
放熱板101の熱伝導率が大きくなる様に配置されてい
る。運転時の、熱流を図4aに矢印で模式的に示す。パ
ワー回路部は信号回路部よりも発熱が大きい。パワー回
路部の発熱は、熱伝導率が大きい信号回路部の方向に広
がり、効率的に冷却される。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、安価な樹
脂絶縁層を用いて、低熱抵抗かつ、運転時の熱歪みの小
さい高信頼性の中、大容量パワー半導体モジュールを得
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパワー半導体モジュールの第一の
実施例を示す説明図である。
【図2】本発明によるパワー半導体モジュールの第二の
実施例を示す説明図である。
【図3】本発明によるパワー半導体モジュールの第三の
実施例を示す説明図である。
【図4】本発明によるパワー半導体モジュールの第四の
実施例を示す説明図である。
【図5】本発明によるパワー半導体モジュールの従来例
を示す説明図である。
【図6】本発明によるパワー半導体モジュールの従来例
を示す説明図である。
【図7】本発明によるパワー半導体モジュールの従来例
を示す説明図である。
【符号の説明】 101…放熱板、102…樹脂絶縁層、103…導電層、104…パ
ワー半導体素子、105…金属細線、106…ケース、107…
封止樹脂、108…外部接続端子、109…取り付け穴、301
…ガラスエポキシ製多層基板、302…信号回路、303…制
御用素子、401…パワー回路部、402…信号回路部、501
…セラミック基板、502…回路パターン、701…熱拡散
板。
フロントページの続き (72)発明者 平井 強 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鈴木 和弘 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鴨志田 陸男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 斉藤 直人 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐々木 康二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 飛山 芳郎 茨城県日立市弁天町三丁目10番2号 日立 原町電子工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属など熱伝導率の高い材料の放熱板
    と、前期放熱板と樹脂絶縁層を介して接合された良導体
    の導電層と、前記導電層と接するように構成されたパワ
    ー半導体素子と、外部との接続用の端子からなり、前記
    パワー半導体素子と前記導電層の一部または全部が樹脂
    で封止されたパワー半導体モジュールにおいて、前記導
    電層が板厚0.5mm以上の銅と銅の酸化物の複合材料
    であることを特徴とするパワー半導体モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、逆並列接続したダイ
    オードと自己消弧型スイッチング素子を前記パワー半導
    体素子として用い、前記導電層の複合材料の熱伝導率に
    異方性を持たせ、前記ダイオードから前記自己消弧型ス
    イッチング素子方向の前記導電層の熱伝導率が大きくな
    るように、パワー半導体素子を配置したことを特徴とし
    たパワー半導体モジュール。
  3. 【請求項3】 熱伝導率の高い材料の放熱板と、前記放
    熱板と樹脂絶縁層を介して接合された良導体の導電層
    と、前記放熱板と前記樹脂絶縁層を介して接合された有
    機材料の積層基板と、前記積層基板上に構成された信号
    回路と、前記導電層と接するように構成されたパワー半
    導体素子と、外部との接続用の端子からなり、前記パワ
    ー半導体素子と前記信号回路と前記導電層の一部または
    全部が樹脂で封止されたパワー半導体モジュールにおい
    て、前記放熱板に銅と銅の酸化物の複合材料を用い、前
    記放熱板の熱伝導率に異方性を持たせ、前記パワー半導
    体素子から前記信号回路方向の前期放熱板の熱伝導率が
    大きくなるように、パワー半導体素子と信号回路を配置
    したことを特徴とするパワー半導体モジュール。
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