JP2001007095A - 表面処理方法及びその装置、半導体装置の製造方法及びその装置、並びに液晶ディスプレイの製造方法 - Google Patents

表面処理方法及びその装置、半導体装置の製造方法及びその装置、並びに液晶ディスプレイの製造方法

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JP2001007095A
JP2001007095A JP2000142398A JP2000142398A JP2001007095A JP 2001007095 A JP2001007095 A JP 2001007095A JP 2000142398 A JP2000142398 A JP 2000142398A JP 2000142398 A JP2000142398 A JP 2000142398A JP 2001007095 A JP2001007095 A JP 2001007095A
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discharge
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gas flow
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Yoshiaki Mori
義明 森
Takuya Miyagawa
拓也 宮川
Yasuhiko Asano
康彦 浅野
Osamu Kurashina
修 倉科
Yasuo Yamazaki
康男 山▲崎▼
Tokumasa Namima
徳方 波間
Yohei Kurashima
羊平 倉島
Makoto Anami
誠 阿南
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減圧環境を必要とせず、装置を小型で移動可
能にでき、かつ低コストで処理能力が高く、被処理材に
与えるダメージが少なく、しかも必要に応じて局所的に
被処理材を表面処理することができる。 【構成】 誘電体材料で形成されたガス流路2内に、目
的に応じて所定のガスを導入する。高周波電圧を印加す
ることによって、大気圧またはその近傍の圧力下でガス
流路内でガス中に気体放電を生じさせる。この放電によ
り生成されるガスの活性種をガス流にして、被処理材1
1に曝露させてその表面を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理材の表面をエッ
チングまたはアッシングして無機物や有機物を除去した
り、改質してぬれ性を改善する表面処理技術に関し、例
えば半導体装置の製造において実装工程の前処理または
後処理として、または電子部品を樹脂封止するため、も
しくは半導体表面の成膜等のために使用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体技術の発達に伴い、こ
の種の表面処理のために様々な技術が知られている。例
えば、電子部品類を実装する際にはんだ付けに使用する
フラックスのような有機物を除去する方法として、有機
溶剤によるウェット洗浄法や、オゾン・紫外線等を照射
し、有機物に化学反応を生じさせて除去するドライ洗浄
法がある。しかし、ウェット法では、有機物の洗浄後に
洗浄剤を除去するリンス工程と基板を乾燥させる工程、
及びこれらを実行するために固定された設備が必要であ
り、多大な時間及び労力を要すると共に製造コストが高
くなるという問題があった。更に、ウェット法による洗
浄では、洗浄剤が電子部品に影響を与える虞がある。ま
た、ドライ法では、特に分子量の大きい有機物の除去能
力が低いために、十分な洗浄効果は期待できない。
【0003】このため、最近では、真空中でプラズマを
発生させ、これを用いて有機物及び無機物を除去する方
法が開発されている。例えば、特開昭58−14714
3号公報には、ICチップをプラスチックパッケージす
る際に、減圧下でマイクロ波放電により活性化させた酸
素ガスによりリードフレームの表面を処理することによ
って、リードフレームと樹脂との密着性を改善し、信頼
性を向上させる方法が開示されている。また、特開平4
−116837号公報に記載される電子部品の表面実装
方法では、プラズマエッチング装置に1〜10Torrの水
素ガスを導入して放電することによって、酸化物を除去
している。更に、特開平5−160170号公報には、
減圧した処理室内で電極に高周波電圧を印加し、アルゴ
ン酸素プラズマまたは水素還元プラズマを発生させるこ
とによってリードフレームをエッチングする方法が開示
されている。
【0004】また、希ガスと僅かな反応ガスとを大気圧
下で用いてプラズマを発生させることによって、プラズ
マCVD、アッシング、エッチング、表面処理が可能で
あることが知られている。これらは、多くの場合、高周
波電極と被処理材との間で放電を発生させる。これに対
し、電源電極と接地電極間で放電させるようにしたもの
として、特開平3−133125号公報には、ふっ化物
を含むガスを大気圧放電させ、基板に吹き付けたりオゾ
ン雰囲気下で暴露することによりアッシングする方法が
開示され、また特開平4−145139号公報には、フ
ッ素系部材の表面をヘリウムガス雰囲気下において大気
圧でプラズマ放電処理することによって、表面を親水化
させ、接着に適する表面に改質する方法が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のプラズマ放電を用いた表面処理技術において、
特開昭58−147143号や特開平4−116837
号等のように減圧された環境下で放電させる場合には、
真空チャンバや真空ポンプ等の特別な設備が必要であ
り、そのために装置全体が大型化・複雑化し、しかも高
価でコストが上昇すると共に、現場での作業や局所的な
処理は困難であるという不都合があった。また、放電の
際にチャンバ内を所定の圧力まで減圧しかつ維持する必
要があり、1時間に2回程度しか処理できない等処理自
体にも長時間を要するので、作業が面倒な割りに処理能
力が低く、バッチ処理は可能だが枚葉処理が困難なため
にインライン化できない、という問題があった。更に、
真空中または減圧下のプラズマ放電では、励起種に比し
て電子とイオンが多いために、特に半導体装置の表面処
理に用いた場合には、電子部品に対するダメージが大き
くなる。
【0006】これに対し、大気圧下でプラズマ放電させ
る方法は、真空設備を必要としない点で有利であるが、
電極と被処理材との間で放電を発生させるものは、放電
状態が不均一になり易く、被処理材にダメージを生じさ
せる虞があり、そのために電極と被処理材間の距離や被
処理材の材質等が制限されることになる。特に、被処理
材の形状が複雑であったり凹凸が大きい場合には、それ
に対応して電極の形状が複雑になったり、放電が局在的
に生じたり、凹んだ部分は十分に処理できない等の問題
があった。
【0007】電極間で放電させる場合でも、特開平3−
133125号の方法は、パターニング後の基板からレ
ジストを除去するためのものであり、被処理材を励起ガ
スに曝すために石英セル内に配置するので、処理作業が
面倒でインライン化や現場での処理は困難である。ま
た、局所的なアッシングやエッチングには適しておら
ず、特に電子部品を樹脂封止する場合や半導体装置から
不良チップを取り外して良品を再実装するような場合
に、実際上表面処理することができない。また、特開平
4−145139号の大気圧プラズマ放電では、電極を
対向させた処理室内に被処理材を収容し、高価なヘリウ
ムガスを常時供給して処理するため、多大なコストがか
かり、装置が大型化する。このため、インライン化が困
難であると共に、局所的な放電処理や現場での作業には
適していない。また、電極が放電を発生させる処理室内
に配置されているので、放電による損傷を受け易く、耐
久性に問題が生じ易い。
【0008】そこで、本発明の表面処理方法は、上述し
た従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、真空や減圧のための設備を必要とせ
ず、装置を簡単に構成しかつ小型化することができ、大
気圧またはその近傍の圧力下でかつその形状や材質に拘
らず被処理材に熱的または電気的ダメージを与えること
なく安全に、アッシング、エッチング、ドライ洗浄やぬ
れ性改善の表面処理をすることができ、また、被処理材
を局所的に処理できると共に、インライン化及び現場で
の使用が可能であり、低コストで処理能力が高い表面処
理方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、
上述した表面処理方法を実現するための表面処理装置を
提供することにある。
【0009】また、本発明の別の目的は、電子部品とリ
ードとを接続しかつこれらを樹脂で封入することにより
パッケージ化された半導体装置の製造において、電子部
品とリードとの接合性を高めることができ、また、これ
らと樹脂とのぬれ性を向上させて密着性を高めて、歩留
りを向上させかつ信頼性の高いパッケージ型半導体装置
を製造し得ると共に、これらを、減圧環境を必要としな
い比較的簡単な構成により低コストで実現することがで
き、装置の小型化が可能で、しかも電子部品に対するダ
メージが少なくかつ高い処理能力を有し、枚葉処理及び
インライン化が可能な方法及び装置を提供することにあ
る。
【0010】特に、テープキャリアにICチップを接続
するILB(インナリードボンディング)において、従
来のウェット洗浄法では、インナリード表面やチップ接
合面に付着した汚れを除去することが比較的面倒なた
め、これらを接合する前に清浄化する工程は一般に行わ
れていない。また、テープキャリアには、ポリイミド樹
脂の被膜が残存している場合がある。このため、インナ
リードとICチップとが良好に接合できず、また後工程
で樹脂封止する際にモールド樹脂との密着性が悪く、歩
留りを低下させる原因の一つとなっていた。そこで、本
発明の更に別の目的は、ILBにおいて、テープキャリ
ア及びICチップを簡単にかつ低コストで表面処理する
ことができ、それによりインナリードとICチップとの
接合性を向上させ、かつモールド樹脂との密着性を向上
させて、歩留りを向上させることができると共に、かか
る表面処理を容易にインライン化できる半導体装置の製
造方法及び装置を提供することにある。
【0011】また、半導体装置の製造において、複数の
電子部品を実装した後に不良品の電子部品を取り外して
良品の電子部品を実装し直す場合に、従来は部分的な表
面処理が難しいため、搭載されている全電子部品を取り
外して再実装しており、多大な手間及びコストを要して
いた。そこで、本発明の半導体装置の製造方法は、再接
合する部分のみを表面処理して、他の部分に搭載されて
いる電子部品等に影響を与えることなく、局所的に残存
する接着剤・ろう材等の汚れを確実にかつ簡単に除去
し、同時にぬれ性を向上させて良品の電子部品を良好に
接続でき、しかも処理速度が早くかつ現場での処理に適
しており、手間及びコストを大幅に削減することができ
る方法を提供することを目的とする。
【0012】更に、液晶ディスプレイの製造において
は、最大の課題である表示欠陥を引き起こすゴミを排除
するために、その製造工程中に何度か洗浄処理が行われ
る。洗浄方法には、洗剤によるウェット洗浄や、UV−
オゾン洗浄等のドライ洗浄が行われている。また、有機
溶剤を用いた場合の環境保護の観点から、上述した真空
中における酸素プラズマ放電によるドライ洗浄も採用さ
れている。しかしながら、上述したように、真空環境で
の処理は、装置の構造上及びコスト上の問題から枚葉処
理が困難であり、大型パネルの場合を除いて通常数百枚
単位のバッチ処理が行われ、しかも常にパネル全面が処
理される。また、一度の処理枚数が、ポットライフの問
題を含めて後工程を考慮して決定されるので、生産管理
が難しく、単に処理枚数を多くすることによりコストを
減少させることは困難である。そこで、本発明の更に別
の目的は、洗浄処理が比較的簡単かつ低コストで装置を
小型化することができ、処理速度が早く、枚葉処理が可
能であり、それにより後工程とのインライン化を実現で
きると共に、生産管理に柔軟性を与えることができ、し
かも現場で処理することができる方法を提供することに
ある。
【0013】また、液晶セルに偏光板を貼り付ける際に
は、液晶セル表面から基板のパターニング時に飛散した
フラックスやスクライブの残滓、指紋による汚れ等を除
去する前処理が必要である。これらの処理は、従来、塩
素系溶剤を用いて洗浄していたが、洗浄後の溶剤が環境
に与える影響が大きく、そのためカッタやクリーニング
テープにより手作業で機械的に汚れを擦り落とす方法が
一般的であるが、液晶パネルに物理的ダメージを与える
虞がある。また、予め液晶パネルを保護フィルムで被覆
しておき、これを剥して偏光板を貼り付ける方法もある
が、コストが高くなる。そこで、本発明の別の目的は、
液晶パネルに偏光板を貼着するための前処理において、
比較的簡単かつ低コストで処理能力が高く、液晶パネル
に物理的ダメージを与える虞がない方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するためのものであり、その第1の側面によれ
ば、誘電体材料で形成されたガス流路内に所定のガスを
導入し、ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で
所定のガス中に気体放電を生じさせ、この放電により生
成されるガスの活性種に被処理材を曝露させてその表面
を処理することを特徴とする表面処理方法が提供され
る。
【0015】このように、本発明の表面処理方法によれ
ば、ガスを大気圧付近の圧力下で導入しかつガス流路内
で放電させることによりプラズマ状態を発生させるの
で、真空装置のような大型の設備を必要とせず、導入ガ
スや被処理材の取扱い及び処理作業が比較的簡単で、装
置を移動可能なように小型化することができ、使用する
導入ガスの種類により、被処理材の表面を洗浄し、エッ
チングし、アッシングし、または改質してぬれ性を改善
させる等の表面処理をすることができる。しかも、放電
が被処理材との間で直接行われないので、被処理材に与
える熱的影響が少なく、また、活性種を含むガスを被処
理材に照射するので、放電により発生する電子やイオン
が大気中の分子に衝突してそのエネルギを消失して被処
理材へのダメージがより少なくなり、処理速度を高める
ことができる。
【0016】或る実施例では、誘電体材料からなるガス
流路の外側に設けた電極に高周波電圧を印加することに
よって、気体放電を生じさせる。これにより、放電によ
る電極の損傷を防止することができ、かつ高周波電源を
用いることによって、放電をより均一に、かつ被処理材
のダメージをより少なくすることができる。
【0017】別の実施例では、マイクロ波による無極放
電によって気体放電を生じさせることができる。これに
より、大気圧下で導入ガスに容易にプラズマ状態を起こ
すことができる。
【0018】被処理材の表面は、気体放電に直接曝露さ
せるのではなく、活性種を含むガス流を当てることによ
って曝露させることができる。これにより、被処理材の
ダメージをより少なくすることができ、しかも被処理材
が複雑な形状や大きな凹凸を有する場合にも、活性種を
含むガス流を当てることによって、被処理材のあらゆる
部分に対して必要な表面処理を有効かつ確実に行うこと
ができる。
【0019】或る実施例では、被処理材をガス流路の出
口付近に配置する。これにより、ガス流路の出口からガ
ス活性種を含んだ導入ガスが流出するので、簡単に大気
圧下に配置した被処理材の表面を曝露させることがで
き、該出口の形状を、例えば被処理材の形状・大きさま
たは処理すべき部分の形状・位置・面積等に合わせてガ
ス噴出口を形成したり複数個設けることができる。ま
た、前記放電により生成されるガスの活性種をガス流路
から距離的に離れた被処理材付近に移送し、ガスの活性
種に被処理材を曝露させることができる。それにより、
被処理材を放電発生位置から離隔した位置に配置して表
面処理することができ、被処理物や使用条件の変化に対
応することができるので、作業性を向上させることがで
きる。更にこれらの場合に、ガス流路の出口に接続した
管路を介してガス流を被処理材の表面に当てることがで
き、より一層作業性が向上する。
【0020】別の実施例では、上述した表面処理方法に
おいて、ガス流を金属メッシュを通して被処理材の表面
に当てることができ、気体放電により発生した電荷がガ
ス流に含まれていても、これを金属メッシュによりトラ
ップすることができるので、被処理材のダメージをより
確実に解消することができる。更に、この金属メッシュ
を接地電極として気体放電を生じさせることができ、被
処理材により近い位置でプラズマ状態を生じさせ、より
効果的に表面処理を行うことができる。
【0021】また、別の実施例では、被処理材の表面を
選択して部分的にガス活性種に曝露させることができ、
それにより被処理材を必要に応じて局所的に、他の部分
に影響やダメージを与えることなく表面処理することが
できる。
【0022】本発明によれば、前記所定のガスが、少な
くとも気体放電の開始時に希ガスを含む。この希ガスの
存在によって大気圧下における気体放電をより容易に発
生させることができる。
【0023】或る実施例では、所定のガスがヘリウム、
窒素または圧縮空気のいずれかである。このように表面
処理の目的・コストパーフォーマンスに応じて導入ガス
を適当に選択することができ、ヘリウムをベースにする
と、ぬれ性の向上、エッチング、アッシングが高処理速
度で行われ、窒素をベースにしまたは圧縮空気を用いた
場合には、比較的安価にぬれ性の向上、アッシングを行
うことができる。
【0024】別の実施例では、所定のガスが、ヘリウム
または窒素と、酸素とを含み、酸素濃度を適当に調節す
ることによって、比較的安価かつ効果的に被処理材をア
ッシングしまたはぬれ性を向上させることができる。
【0025】別の実施例では、所定のガスが、ヘリウム
または圧縮空気と、フッ素化合物とを含む。フッ素化合
物の存在によって、比較的安価かつ効果的に被処理材を
エッチングすることができる。
【0026】また、或る実施例では、所定のガスが希ガ
ス100%からなり、気体放電により被処理材付近に存
在する反応ガスを活性化させ、その活性種に被処理材表
面を曝露させることができる。これにより、希ガスの存
在によって大気圧下における気体放電の発生を容易に
し、これにより生じるラジカル種とのエネルギ交換によ
って、被処理材付近の反応ガスの活性種を生成して、該
反応ガスが大気圧下では放電させ難いものであっても、
所望の表面処理をすることができる。
【0027】ここで、反応ガスが、被処理材付近の雰囲
気内に含まれていると、被処理材付近の雰囲気を反応ガ
スとして使用するので、安価にかつ簡単に表面処理に使
用することができる。また、反応ガスを被処理材付近に
強制的に導入することができ、目的に対応した反応ガス
を被処理材付近にのみ供給して、効果的に表面処理する
ことができる。
【0028】また、本発明によれば、水分の存在下で活
性種を含むガスに被処理材を曝露させることができる。
水分を加えて被処理材を表面処理することによって、そ
の処理速度を早めることができる。特に、水中において
被処理材をガス流に曝露させると、ウェット洗浄または
エッチングが可能となり、被処理材の近傍を、使用する
ガスにより例えばO3(オゾン)のみの環境として静電
気を除去することができ、またはHFのみの環境として
より効果的にエッチングを行うことができる。
【0029】或る実施例では、被処理材を冷却または加
熱することにより、被処理材の性状・材質や表面処理の
状況・目的等に応じて被処理材を冷却して放電の高熱か
ら保護し、または加熱して処理速度を早めることができ
る。
【0030】また、高周波電圧を印加する電極及び/ま
たは放電に曝露されるガス流路の部分を冷却することが
でき、それにより誘電体材料からなるガス流路を放電に
よる高熱から保護することができる。
【0031】更に別の実施例では、被処理材を移動させ
ながら、その表面の異なる部分を連続的に処理すること
ができる。これにより、被処理材の寸法・形状や処理す
べき部分の位置・大きさ等に対応して、フレキシブルに
かつ効率的に表面処理することができ、また複数の被処
理材を移動させながら順次表面処理することができる。
【0032】本発明の別の側面によれば、誘電体材料で
形成されたガス流路と、ガス流路内にガスを導入するた
めの手段と、ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧力
下でガスに気体放電を発生させる手段と、放電により生
成された活性種を含むガスに被処理材を曝露させる手段
とからなることを特徴とする表面処理装置が提供され
る。
【0033】このように真空装置や被処理材を収容する
処理室等を必要としない比較的簡単な構成によって、装
置全体が小型化されかつ現場に移動可能に構成すること
もでき、ガス流路内で大気圧近傍の圧力下で発生させた
放電により大気圧下に配置された被処理材を表面処理す
ることによって、高速でかつ被処理材に与えるダメージ
を少なくしてドライ洗浄、エッチング、アッシング、ま
たはぬれ性を改善することができる。
【0034】或る実施例では、気体放電発生手段が、ガ
ス流路の外側に設けた電極と、電極に高周波電圧を印加
する手段とからなる。電極が、このようにガス流路の外
側に配設されたことにより、放電による損傷を受けず、
かつ高周波電源を用いることによって、均一な放電及び
被処理材のダメージ低減を図ることができる。
【0035】更に、電極をガス流路の外側に相対的に移
動可能に設けることができる。それにより、ガス流路内
における放電領域の位置を変化させ、被処理材に対応し
て放電発生の条件を容易に調節することができる。
【0036】別の実施例では、気体放電発生手段がマイ
クロ波による無極放電を発生させることができ、大気圧
下で導入ガスに容易にプラズマ状態を起こすことができ
る。
【0037】更に別の実施例では、気体放電発生手段
が、接地された対電極を有し、ガス流路の外側に設けた
電極との間で気体放電させることができる。電源電極と
被処理材との間で直接放電を生じる虞が無くなり、被処
理材のダメージをより少なくすることができる。
【0038】或る実施例では、活性種を含むガスに被処
理材を曝露させる手段が、該ガスをガス流として噴出さ
せるガス流路の出口からなる。放電による活性種をガス
流として強制的に送り込むことによって、被処理材の表
面が複雑な形状や大きな凹凸を有する場合であっても、
あらゆる部分に対して確実かつ有効に表面処理すること
ができ、またガス流路の出口を被処理材の形状や処理す
べき部分の位置・大きさに合わせて形成することもでき
る。
【0039】ここで、ガス流路の出口からガス流を被処
理材付近まで案内するための管路を更に有すると、ガス
流路から管路を介して離隔した位置で表面処理すること
ができ、作業性を向上させることができる。
【0040】別の実施例では、活性種を含むガスに被処
理材を曝露させる手段が、ガス流路の出口と被処理材と
の間に配設された金属メッシュを有する。放電により発
生する電子やイオンを金属メッシュがトラップすること
によって、活性種を含むガス流から有効に除去すること
ができ、被処理材のダメージを解消することができる。
【0041】更に、金属メッシュが接地され、この金属
メッシュと電極との間で気体放電させると、金属メッシ
ュを接地電極として被処理材により近い位置で放電させ
ることによって、より効果的に活性種を被処理材に照射
することができる。
【0042】或る実施例では、被処理材の表面を選択的
に活性種を含むガスに曝露させるマスク手段を更に有す
る。このマスク手段によって簡単に被処理材を局所的
に、他の部分に影響やダメージを与えることなく表面処
理することができる。
【0043】本発明によれば、表面処理装置は、反応ガ
スを被処理材付近に導入するための手段を更に有し、か
つ、ガス導入手段によってガス流路内に導入されるガス
が希ガス100%であり、希ガスの気体放電によって反
応ガスを活性化させるようにすることができる。希ガス
の存在によって大気圧下において気体放電を容易に発生
させ、この活性種を用いて被処理材付近に供給された反
応ガスを、大気圧下では放電させ難いガスであってもよ
り容易にプラズマ状態にすることができる。
【0044】更に本発明によれば、表面処理装置は、活
性種を含むガスに水分を含ませる手段を更に有すること
ができ、又は、被処理材表面に水分を供給する手段を更
に有することができる。これにより、被処理材をガス活
性種に曝露する際に水分を加えることによって、表面処
理速度を早めることができる。
【0045】或る実施例では、ガス流路内に導入される
ガスに水分を供給する手段を更に有することができる。
ガス流路に導入されるガス中に水分を含ませることによ
り、活性種を含むガスに被処理材を曝露させたとき、被
処理材表面に好ましくない結露が生じる虞が無くなる。
【0046】また、本発明の表面処理装置は、被処理材
を水中に配置して、活性種を含むガスに水中で曝露され
るように構成され、それにより、ウェット洗浄またはエ
ッチングが行われ、被処理材の近傍を、使用するガスに
より例えばO3(オゾン)のみの環境として静電気を除
去したり、またはHFのみの環境としてより効果的にエ
ッチングすることができる。
【0047】更に或る実施例では、被処理材を冷却また
は加熱する手段を有し、必要に応じて被処理材を冷却し
て放電の高熱から保護し、または加熱して処理速度を早
めることができる。別の実施例では、高周波電圧を印加
する電極及び/または放電に曝露されるガス流路の部分
を冷却する手段を有し、誘電体材料からなるガス流路を
放電による高熱から保護し、装置の耐久性を向上させる
ことができる。
【0048】別の実施例では、活性種を含むガスを曝露
させる手段と被処理材とを相対的に移動可能に構成され
る。被処理材を相対的に移動させることによって、被処
理材の寸法、形状や処理の目的に応じて、そのあらゆる
部分を一様に、または部分的に選択して処理することが
でき、更に複数の被処理材を順次移動させながら処理す
ることができる。
【0049】更に別の実施例では、電極に印加される電
圧の周波数が13.56MHz以下の場合に、この電極
が高周波電圧の電源に接続されたインピーダンスエッチ
ング回路と同軸ケーブルを介して接続されている。この
ように電極及びインピーダンスマッチング回路を同軸ケ
ーブルを介して接続することによって、装置を移動させ
易くすることができる。
【0050】また、本発明によれば、上述した表面処理
技術を利用することにより、電子部品とリードとを接合
し、樹脂で封入してパッケージ型の半導体装置を製造す
る場合に、誘電体材料で形成されたガス流路内に所定の
ガスを導入し、ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧
力下で所定のガス中に気体放電を生じさせ、この放電に
より生成されるガスの活性種に、接合された電子部品及
びリードの少なくともいずれか一方を曝露させる表面処
理工程を、接合された電子部品及びリードを樹脂封止す
る前に行うことを特徴とする半導体装置の製造方法が提
供される。
【0051】このように大気圧近傍の圧力下で気体放電
により生成された活性種を含むガスで表面処理すること
によって、比較的簡単に高速度でかつ低コストで電子部
品またはリード、もしくはこれら双方の表面を改質し
て、また、これらに付着した有機物・無機物を除去し、
封止するための樹脂とのぬれ性を向上させ、良好に密着
させることができる。
【0052】或る実施例では、電子部品とテープキャリ
アのインナリードとを接続する場合において、これらを
接続した後樹脂封止する前に、表面処理工程を行うこと
ができる。これにより、かかるILB(インナリードボ
ンディング)の場合にも、これを封入する樹脂を良好に
密着させることができる。
【0053】また、本発明によれば、同様に電子部品と
リードとを接合し、樹脂で封入してパッケージ型の半導
体装置を製造する場合において、電子部品とリードとの
接合する前に、誘電体材料で形成されたガス流路内に所
定のガスを導入し、前記ガス流路内で大気圧またはその
近傍の圧力下で前記所定のガス中に気体放電を生じさ
せ、前記放電により生成される前記ガスの活性種に、接
合された前記電子部品及びリードの少なくともいずれか
一方を曝露させる表面処理工程を特徴とする半導体装置
の製造方法が提供される。
【0054】これにより、電子部品及びリードの各接合
面から比較的簡単にかつ低コストで有機物や無機物を除
去し、かつぬれ性を向上させることができ、それによっ
て、これらを良好に接合できると共に、後工程において
樹脂封止する際に樹脂との密着性を高めることができ
る。
【0055】この場合にも、電子部品とテープキャリア
のインナリードとを接続するILB工程において、これ
らを接続する前に、表面処理工程を行うことができ、電
子部品とテープキャリアとのILB工程においても、良
好な接合状態を得ることができる。
【0056】本発明によれば、接合された電子部品とリ
ードとを樹脂で封入してパッケージ型の半導体装置を製
造するために、接合された電子部品及びリードを表面処
理するための表面処理部と、表面処理部により表面処理
された電子部品及びリードを樹脂で封入するための樹脂
封止部とから構成され、表面処理部が、誘電体材料で形
成されたガス流路と、このガス流路内にガスを導入する
ための手段と、ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧
力下で気体放電を発生させる手段と、この放電により生
成された活性種を含むガスに、接合された電子部品及び
リードの少なくともいずれか一方を曝露させる手段とを
有することを特徴とする半導体装置の製造装置が提供さ
れる。
【0057】このように真空装置等を必要としない比較
的簡単な構成により、装置全体の小型化することがで
き、しかも大気中で簡単にかつ高速で表面処理すること
ができるので、電子部品の樹脂封止工程とのインライン
化を容易に図ることができる。
【0058】また、本発明によれば、接合しようとする
電子部品及びリードの少なくともいずれか一方をその接
合前に表面処理するための表面処理部と、電子部品とリ
ードとを接合するためのボンディング部とから構成さ
れ、表面処理部が、誘電体材料で形成されたガス流路
と、ガス流路内にガスを導入するための手段と、ガス流
路内で大気圧またはその近傍の圧力下で前記ガスに気体
放電を発生させる手段と、放電により生成された活性種
を含むガスに、電子部品またはリードの少なくとも一方
を曝露させる手段とを有することを特徴とする半導体装
置の製造装置が提供される。
【0059】このように比較的簡単な構成によりかつ低
コストで、電子部品及びリードの各接合面から有機物や
無機物を除去し、かつぬれ性を向上させて、これらを良
好に接合することができ、しかも大気中で処理するため
にインライン化が容易になる。
【0060】或る実施例では、電子部品とテープキャリ
アのインナリードとを接続する場合において、表面処理
部が、リールから送給されるテープキャリアのインナリ
ードをボンディング部より手前で表面処理するようにな
っている。これにより、電子部品とテープキャリアとの
ILB工程においても、良好な接合状態を得ることがで
き、かつ後工程で樹脂封止する際に樹脂との密着性を高
めることができる。
【0061】本発明の別の側面によれば、液晶セルに偏
光板を貼り付けた後、駆動用及び電源用の回路を接続し
てモジュールを組み立てる製造工程において、誘電体材
料で形成されたガス流路内に所定のガスを導入し、ガス
流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で所定のガス中
に気体放電を生じさせ、この放電により生成されるガス
活性種に、基板を曝露させる表面処理工程が含まれるこ
とを特徴とする液晶ディスプレイの製造方法が提供され
る。このように比較的簡単な構成により、基板を高速で
ドライ洗浄することができ、コストを削減しかつ枚葉処
理が可能になる。
【0062】本発明によれば、同様に、液晶セルに偏光
板を貼り付けた後、駆動用及び電源用の回路を接続して
モジュールを組み立てる製造工程において、液晶セルに
偏光板を貼着する前に、誘電体材料で形成されたガス流
路内に所定のガスを導入し、ガス流路内で大気圧または
その近傍の圧力下で前記所定のガス中に気体放電を生じ
させ、この放電により生成されるガス活性種に、液晶セ
ルを曝露させる表面処理工程を行うことを特徴とする液
晶ディスプレイの製造方法が提供される。
【0063】これにより、液晶セルに付着した有機物・
無機物の汚れを、液晶パネル面に物理的に損傷させるこ
となく、比較的高速で簡単にかつ低コストで除去するこ
とができ、偏光板を張付不良を有効に防止することがで
きると共に、枚葉処理及び現場での処理が可能になる。
【0064】更に本発明によれば、複数の電子部品を搭
載した半導体装置の製造において、不良品の電子部品を
取り外して良品の電子部品に交換して再実装する方法で
あり、不良品を取り外した後、誘電体材料で形成された
ガス流路内に所定のガスを導入し、ガス流路内で大気圧
またはその近傍の圧力下で所定のガス中に気体放電を生
じさせ、この放電により生成されるガス活性種に、良品
の電子部品、及び不良品を取り外した半導体装置の接続
部の少なくともいずれか一方を曝露させる表面処理工程
を行い、その後に良品の電子部品を接続することを特徴
とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0065】これにより、不良の電子部品を取り外した
後、良品を再接合するために必要な部分のみを選択し
て、他の部分に影響を与えることなく比較的簡単に、し
かも必要に応じて現場でも表面処理することができる。
【0066】
【実施例】図1には、本発明による表面処理装置の好適
な実施例の構造が概略的に示されている。気体放電を発
生させる所謂ガンタイプの表面処理装置1は、薄肉の概
ね円筒形状をなす石英からなる誘電体管2を有する。誘
電体管2は、その中央付近の外周面に1対の高周波電極
3a、3bが、誘電体管2を挟んで互いに対向するよう
に配置され、所謂容量結合型の放電構造を構成してい
る。電極3a、3bは、その外側が絶縁体4で完全に被
覆され、更にその外側に薄肉の金属ケース5が、誘電体
管1全体を包み込むように装着されている。誘電体管2
の上端には、ガス導入口6が設けられ、ガス供給装置7
にフレキシブルチューブ8を介して接続され、かつ下端
には、ガス噴出口9が下向きに開設されている。ガス噴
出口9の直ぐ下側には、金属ケース5と一体に結合され
た金属メッシュ10が配置されている。ガス噴出口9及
び金属メッシュ10の下方には、例えば基板のような被
処理材11がその表面処理する側を上向きにして配置さ
れている。
【0067】一方の電極3aは、同軸ケーブル13を介
してインピーダンスマッチング回路14に接続され、か
つ該回路を介して高周波電源15に接続されている。同
軸ケーブル13の外周部のメッシュ金属線は、その一端
がインピーダンスマッチング回路14のコネクタを介し
て接地され、かつ他端が他方の電極3bまたは金属ケー
ス5に接続されている。電極3bは、金属ケース5と例
えばその外側から螺着されたねじ16により導通されて
おり、これによって金属ケース5、電極3b及び金属メ
ッシュ10が接地される。これは絶縁体4の表面に発生
する電位による感電の防止、及び高周波の漏れが人体に
与える高周波電界の影響を低減させるためである。尚、
同軸ケーブル13の心線は、ケース5と導通していない
一方の高周波電極3aに接続され、電源15から高周波
電圧が印加されるようになっている。このように金属ケ
ース5及び金属メッシュ10を同軸ケーブル13によっ
て接地することによって、特に本発明の表面処理装置1
を現場で使用する場合に、使用する電源周波数が低い場
合の安全確保に加えて、ガンタイプとして一体に移動可
能に構成できるので、作業性が向上する。作業上の不便
が無ければ、別の方法によって金属メッシュ10を接地
することも当然ながら可能である。
【0068】ガス供給を装置7から所定のガスをフレキ
シブルチューブ8を通してガス導入口6に供給し、誘電
体管2内部を前記所定のガスで置換する。電源15から
一方の電極3aに高周波電圧を印加すると、両電極3
a、3b間で誘電体管2内部に気体放電が発生する。こ
の放電状態の領域17のガス中には、プラズマによる前
記ガスの解離、電離、励起等の種々の反応が存在し、こ
れらの反応によって前記ガスの励起種、イオン等の活性
種が生成される。ガス供給装置7からガス導入口6にガ
スが連続的に供給されていることによって、この活性種
を含んだガスが、ガス噴出口9から反応性ガス流として
被処理材11の表面に向けて噴出される。
【0069】高周波電極対3a、3bは、図1では誘電
体管2に関して相対移動不能に固定されているが、本発
明の別の実施例によれば、誘電体管2の外周にその軸線
方向にスライド可能に装着することができる。従って、
誘電体管2内部で気体放電の発生する位置及びそれによ
り放電領域を、前記軸線方向に沿ってガス噴出口9に接
近または離反するように容易に変更することができる。
これによって、ガス供給装置7から導入するガスの種類
により、または、放電や電極の輻射熱及び活性種に直接
曝露されることにより被処理材11が受ける影響等の使
用条件で考慮して、表面処理を調整することができる。
【0070】当然ながら、高周波電極3a、3bの近傍
における放電の発光は強く、また印加する高周波電力が
増大すると、放電領域17は誘電体管1内部で広がる。
また、ガス噴出口9の近傍に電極3a、3bが位置する
場合には、ガス噴出口9から放電が飛び出してプラズマ
トーチのような現象となる。これも、同様に印加する高
周波電力、及び前記導入ガスに含まれる酸素またはヘリ
ウムの流量を制御することによって、前記現象を助長し
たり抑制することができる。例えば、ヘリウムは或る流
量において前記現象がピークとなり、また酸素はその流
量が過大になると、放電自体がグロー放電ではなくアー
ク放電のようになる。
【0071】また、高周波電極3a、3bは、上述した
ように誘電体管2の外側に配置されてプラズマに曝露さ
れないので、電極の消耗及びスパッタによる被処理材へ
の汚染等の影響を防止することができる。更に、長期間
に亘る連続使用に際して、電極3a、3bの輻射熱が被
処理材に与える熱的影響を低減することができる。
【0072】上述したように金属メッシュ10をガス噴
出口9に設けたことによって、前記ガス流に含まれるプ
ラズマ中のイオン、電子をトラップしてニュートライズ
し、イオンが被処理材11に与える弊害を未然に防止す
ることができる。しかしながら、被処理材によってイオ
ンによる電気的ダメージが実質的に無い場合、または作
業条件、装置の構造等により感電の危険性がない場合に
は、金属メッシュ10を必ずしも設けなくともよい。
【0073】金属メッシュ10をガス噴出口9に近い位
置に設けた場合、電極対3a、3bをガス噴出口9に接
近させると、電源側の電極3aと金属メッシュ10との
間でも容量統合型の気体放電が生じる。また、少なくと
も部分的には印加電力、導入ガスの流量、流量比等の影
響で、気体放電は、電源電極3aと接地電極3b及び金
属メッシュ10との間で、交互に発生することもある。
このような現象は、金属メッシュ10の表面を絶縁物で
被覆しても同様である。但し、その場合には、電源側の
電極3aと金属メッシュ10とのアーク放電は防止され
る。しかし、金属メッシュ10を覆う絶縁物が厚いと、
本来の目的であるイオントラップ効果が低減する。
【0074】金属メッシュ10を設けない場合に、放電
がガス噴出口9から外へ飛び出すことによって被処理材
に与える影響を実験した。電気的にフローティングの金
属を前記放電に曝露してどのくらいの電位を示すか、高
周波電源7の電源周波数を変えながら、被処理材と接地
電位との電位差をオシロスコープで測定した。この結果
を以下に示す。ここで、Vdcは直流を印加した場合の電
位、Vp-p は交流の場合の電位である。
【0075】 (電源周波数) (測定電位) 13.56MHz … Vdc= 1V、 Vp-p = 3V 400kHz … Vdc=−20V、 Vp-p =10V 20kHz … Vdc=−20V、 Vp-p =30V また、400kHz以下については、時折50V以上の
大きなパルス状の電位を計測した。これらの結果から放
電領域17に人間が直接接触する、または電気的にフロ
ーティング状態の金属を手に持って処理を行う場合に
は、通常用いられている何らかの感電防止手段を予防的
に使用することが好ましい。被処理材が電気的なダメー
ジの影響を受け易いものである場合にも同様である。
【0076】これに対して、金属メッシュ10を具備す
る場合には、電源周波数に関係なく上記電圧Vdc、Vp-
pが共に0Vとなり、人体、及び被処理材とも安全な処
理が可能である。しかしながら、特に電源周波数が40
0kHz以下の場合には、その印加電力を大きくすると
金属メッシュ10から飛び出して放電領域17がさらに
広がったり、アークを生ずる虞れもあるので、注意を要
する。
【0077】また、本発明によれば、被処理材である被
処理材11を冷却または加熱することができる。このよ
うな被処理材11の加熱・冷却は、ホルダ2をシースヒ
ータで加熱し、または水パイプで冷却することによっ
て、間接的に被処理材11の温度を制御すればよい。被
処理材11は、放電、噴出されるガス流または電極3の
輻射熱により、条件によっては200℃以上に加熱され
ることがある。そこで被処理材11を熱に対して保護す
ることが必要な場合には、被処理材11を冷却しながら
処理する。他方、被処理材11が熱に対する保護を必要
としないときは、逆に積極的に加熱を行うべきである。
本発明は、化学反応を利用した還元処理方法の一種であ
るから、加熱によって反応が促進されることが多い。ま
た、被処理材11上にはんだ及び部品を搭載した状態で
はんだの融点以上に加熱しながら本発明による放電処理
を行うと、表面処理と同時にはんだ付けを行うことがで
きる。
【0078】別の加熱方法としては、ハロゲンランプ等
の光源を用いることができる。この方法によれば、洗浄
すべき面を早く加熱することが可能であり、時間の損失
を少なくできるだけでなく、被処理材が凹凸の激しい複
雑な形状であっても比較的簡単に加熱できる。また、前
記光源を用いて短波長の光即ち紫外線を照射してもよ
い。この場合には、加熱効果だけでなく、有機物の化学
的結合を切断して、更に洗浄能力を向上させる効果も得
られる。
【0079】また、長時間に亘って放電処理を行なう場
合には、高周波電極3a、3bを冷却するのが好まし
い。これは、放電に直接曝露される誘電体管2を冷却す
ることを目的としており、公知の様々な方法が考えられ
る。例えば高周波電極3a、3bの冷却方法として、水
冷パイプ等を用いた場合には、水冷パイプは絶縁性のも
のを使用する必要があり、かつ水の導電性を考慮してそ
の長さは30cm以上とすることが望ましい。
【0080】また、上述した実施例において、被処理材
11表面からフラックス等の有機物を除去する場合に
は、被処理材11の近傍に配設した紫外線発生手段によ
り紫外線を被処理材11表面に照射して、補助的に有機
物を分解したり、ブロー手段により温風または冷風を送
給して被処理材11を直接加熱、冷却してもよい。ま
た、前記ブロー手段または被処理材11を振動させる手
段を更に設けることによって、レジスト等の有機物に覆
われたパーティクルを同時に除去することができる。
【0081】上述した表面処理装置1を用いて、気体放
電により導入ガス中に生成される活性種に曝露すること
によって、被処理材11の表面は改質されてぬれ性が大
幅に向上する。電極3a、3bに印加される電圧として
は、前記導入ガスの種類に応じて、13.56MHz、
数10kHz例えば20kHzの高周波電圧を使用する
と、好都合である。ガス供給装置7から誘電体管2内に
導入されるガスには、ヘリウム等の希ガス、窒素、圧縮
空気、酸素等被処理材に悪影響を与えるものでない限
り、全ゆるガスを用いることができる。しかしながら、
例えば、被処理材11にとって酸化が好ましくない場合
には、酸素以外のガスを用いるのが好ましい。
【0082】また、被処理材11表面に付着した有機
物、例えばはんだ付け後に残存するフラックスを除去し
たい場合は、ヘリウムと酸素との混合ガスをガス供給装
置7から導入することができる。これにより、酸素のイ
オン、励起種等の活性種が生成され、これが前記有機物
と反応して一酸化炭素、二酸化炭素と水の蒸気となって
被処理材表面から離れる。この反応ガスは、被処理材1
1の近傍に配設したダクトによって排気することができ
る。
【0083】例えば、或る実施例では、前記導入ガスに
ヘリウムと酸素との混合ガスを使用し、ヘリウム及び酸
素の流量をそれぞれ20SLM及び200SCCMと
し、かつ酸素の流量比を約1%とした状態で、周波数1
3.56MHzの高周波電圧を80Wの電力で印加し
た。誘電体管2内部には、少し青みがかった白い放電
(プラズマ)が発生した。この場合に、生成された活性
種は酸素のラジカルである。被処理材11は、セラミッ
ク基板(コーニング社製7059ガラス)を使用し、そ
の上にノボラック系レジスト(東京応化社製OFPR−
800)を1ミクロン塗布してベーキングした。有機物
である前記レジストと前記ガス流に含まれる酸素ラジカ
ルと反応し、水蒸気、二酸化炭素等になって前記被処理
材表面から除去された。
【0084】また、放電用ガスとしてヘリウムと酸素と
の混合ガスに代えて、圧縮空気、窒素と酸素との混合ガ
スを用いても、同様に有機物を除去する効果、即ちアッ
シング効果が得られる。更に、導入ガスを希ガス単体と
した場合にも、同様にアッシング効果を得ることが可能
である。
【0085】例えば、ヘリウムガスのみを、フレキシブ
ルチューブ8を通して誘電体管2内に供給し、ヘリウム
ガスのみの放電を発生させて、その活性種を含むガス流
をガス噴出口9から噴出させる。ガス噴出口9及び金属
メッシュ10付近、並びにそれと被処理材11との間に
自然に存在する大気中の酸素と、放電により生成される
ヘリウムラジカルとのエネルギー交換によって酸素ラジ
カルを生成し、アッシングを行う。従って、この場合に
は、放電領域17をガス噴出口9から被処理材11に向
けて飛び出すように制御した方が、また金属メッシュ1
0を取り除いた方がより効果的なアッシングが可能とな
る。この方法によれば、誘電体管2内部での放電が希ガ
スのみで行われるので、誘電体管1内部の汚染等が防止
または抑制され、長期間に亘る放電安定性が得られるだ
けでなく、反応ガスとして酸素を供給することが不要な
ためにコスト上の利点がある。
【0086】放電用ガスとして窒素、フッ素化合物(C
4,C26,SF6等)、または有機物を含むガスを用
いることによって、被処理材11の表面から酸化物、例
えば銅パッド表面に形成されたCuO酸化膜を除去する
ことができる。この場合、前記酸化物は、窒素のイオ
ン、励起種等の活性種と反応して窒素酸化物になり、ま
たはフッ素のイオン、励起種等の活性種と反応してフッ
化物となって被処理材11の表面から離れる。有機物を
含むガスの場合、前記被処理材表面の酸化物は、前記有
機物が解離、電離、励起して生成する有機物、炭素、水
素のイオン、励起種等の活性種と反応してヒドロキシ化
合物、オキソ化合物カルボン酸、二酸化炭素、水蒸気等
になって前記被処理材表面から離れる。
【0087】前記有機物を、被処理材11の表面に塗布
しても同様の効果が得られる。この場合には、放電領域
17においてプラズマによりガスが解離、電離、励起し
てエネルギー状態が高くなる。被処理材表面に塗布され
た前記有機物は、一部が蒸発しかつ放電にさらされて解
離、電離、励起し、有機物、炭素、水素のイオン、励起
種等の活性種となる。また、他の一部は、エネルギー状
態の高いガスの活性種からエネルギーを受け取り、解
離、電離、励起して有機物、炭素、水素のイオン、励起
種等の活性種となる。これらの活性種によって、有機物
を添加したガスを用いた場合と同様の作用効果が得られ
る。しかも、この活性種は、フラックスに含まれる塩素
化合物のように被処理材表面に残留しない。
【0088】同様に被処理材11表面から酸化物を除去
するエッチング効果が得られるガスとしては、例えばヘ
リウムまたは圧縮空気と四フッ化炭素(CF4)との混
合ガスがある。また、圧縮空気の代わりに酸素を用いて
もよい。四フッ化炭素には、放電の広がりを抑制する効
果が認められ、入れすぎた場合には、誘電体管2内部で
局在化が激しくなり、ガス噴出口9から放電領域17が
飛び出し難くなる。しかし、逆に一旦ガス噴出口9から
放電領域17が飛び出すと、被処理材11表面に裾をひ
いて広がり、そのエッチング領域を広げてしまう。
【0089】本実施例において、前記混合ガスの流量を
ヘリウム20SLM、CF4100SCCMとした場合
に、そのエッチング速度は約10ミクロン/分であっ
た。また、混合ガスとして酸素を100SCCM程加え
ると、エッチングレイトは大きくなった。例えば、ヘリ
ウムに対してフッ素化合物(例えば、CF4)が0.5
〜5%、好適には1%、酸素0.5〜5%、好適には1
%が含まれる混合ガス系であれば、エッチング効果が最
大となることが、本願発明者により確認された。
【0090】一般に、ヘリウム等の希ガスを大気圧又は
その近傍の圧力下で用いて高周波数の電圧を印加する
と、気体放電を発生させ易く、かつその放電が均一で曝
露される部材に与えるダメージを少なくできるが、ガス
自体が高価なため、コストが増大する。そこで、放電開
始時のみ、ガス供給装置7から放電を起こし易いヘリウ
ムやアルゴン等の希ガスを導入し、電圧を印加して放電
を発生させた後は、他の適当な安価なガスに変更するこ
ともできる。また、別の方法では、ヘリウム等の希ガス
と例えば、酸素、CF4またはCF4と酸素等の反応ガス
との混合ガスをガス供給装置7からフレキシブルチュー
ブ8を通してガス導入口6に供給し、放電を発生させた
時点で希ガスのみ供給を停止する。そして反応ガスのみ
の放電とする。この場合、放電は維持されるが、その形
態はアーク放電となりやすい。
【0091】例えば、ヘリウムと酸素との混合ガスで
は、酸素流量比が小さい方が、低い印加電力で放電を開
始できる。但し、酸素流量が小さくてもヘリウムの流量
が小さくなると放電は発生し難くなる。更に、放電の持
続という点では、酸素流量比が小さい方がきれいなグロ
ー放電に似た放電を持続できる。酸素流量を増大させて
いくと放電領域17が局在化し、やがてホッスコロナに
移行するか、大きい音を伴うアーク放電のような形態に
変化する。このアーク放電のような放電になると、放電
領域17に近接する誘電体管2の部分は温度が上昇す
る。放電が一度開始すると、放電開始が困難な酸素流量
比でも放電は持続する。しかし、誘電体管2をなるべく
細く、本実施例では15mm以下、その肉厚を薄く、本実
施例では1mm以下とすることによって、アーク放電に移
行せずに多数のホッスコロナが観察された。
【0092】また、上述したように、希ガスを全く使用
しないで最初から反応ガスのみあるいは窒素と反応ガス
との混合ガスを用いることも可能である。特に、高周波
電源15の電源周波数を小さくすることによって安定な
ホッスコロナを得られる。例えば20kHzの高周波電
圧を用いると、放電の開始も圧空で可能である。この方
法は、たとえ前記誘電体管2内部がアーク放電に移行し
ても処理速度がそれほど低下しないので、放電領域17
の冷却、被処理材11の耐熱温度等に注意を払うこと
で、ランニングコストを相当低減させることができる。
この方法は、主として被処理材が熱的、電気的なダメー
ジに強く、また低コスト処理が望まれる場合に適してお
り、世界的な環境保護のためのフロンレス、トリエタン
レス活動に貢献するものである。
【0093】図2には、ガス供給装置7とは別個に反応
性ガスの供給手段を有する図1の実施例の変形例が示さ
れている。前記反応性ガス供給手段は、ガス噴出口9と
金属メッシュ10との間に開口するガス導管18を備え
る。ガス供給装置7からは希ガス、例えばヘリウムのみ
を誘電体管2に供給し、ヘリウムガスのみの放電を発生
させる。他方、前記反応性ガス供給手段からは、処理の
目的に応じて、アッシングのための酸素、ぬれ性向上の
ための圧縮空気、またはエッチングのためのCF4また
はCF4と酸素との混合ガス等の反応性ガスを、ガス導
管18からガス噴出口9と金属メッシュ10との間の領
域に供給する。気体放電により生成され、かつガス流と
なってガス噴出口から噴出するヘリウムラジカルと前記
反応性ガスとのエネルギー交換によって、反応活性種が
生成され、これによって被処理材11の表面処理を行な
う。当然ながら、金属メッシュ10を取り外した方が、
より効率的な表面処理が可能である。
【0094】このようにして本発明によれば、被処理材
の表面をドライ洗浄し、改質してぬれ性を大幅に向上さ
せ、酸化物をエッチング除去し、またははんだ付け後に
残存するフラックス等の有機物を容易にかつ確実に除去
することもできる。更に本発明によれば、前記活性種を
含む反応性ガスに水分を加えることによって、これらの
効果をより一層高めることができる。特に、エッチング
効果は、その処理速度が著しく早くなることが本願発明
者によって確認された。例えば、基板の銅パッド表面の
CuO膜を除去するために、ヘリウム・四フッ化酸素混
合ガスを使用し、かつこれに水蒸気等の水分を加えた場
合、水分を加えない場合に約20分かかっていた除去作
業を、僅か約20秒で実現することができた。
【0095】図13乃至図15には、それぞれ本発明に
よる放電処理の効果を高めるように水分を付加するため
の具体的な構成が示されている。図13に示す実施例で
は、ガス供給装置7から表面処理装置71にガスを供給
するパイプ72の途中にバイパスを設けて分岐し、前記
ガスの一部を、バルブ73により調節してタンク74内
に送り込む。タンク74内には、水、好適には純水75
が貯留され、ヒータ76によって加熱されて水蒸気を発
生させ易くしている。タンク74内に導入されたガス
は、水蒸気を含んで再びパイプ72に戻され、ガス供給
装置7から直接送給される前記ガスと混合して表面処理
装置71に供給される。
【0096】このように表面処理装置71に送られるガ
ス中に水分を含ませることによって、被処理材に結露を
生じる虞れが無く、好都合である。また、添加する水分
の量は、バルブ73の開度及びヒータ76よりタンク7
4内の水75の温度を調節することによって調整され
る。
【0097】図14に示す別の実施例では、ガス供給装
置7から前記表面処理装置へ通じるパイプ72の途中に
霧化器77を設け、これにタンク74から水75を供給
する。これにより、前記処理装置に送られるガスに水分
を付加することができる。この場合、タンク74内に第
21図の実施例と同様のヒータを設けて温水を霧化器7
7に供給することにより、水の微粒化を促進することも
できる。また、ガス供給装置7及びパイプ72とは別個
に送風手段及び管路を設け、霧化器77により霧化され
た水分を強制的に前記表面処理装置に直接、例えば第1
実施例における誘電体管2内に送給することもできる。
【0098】図15の実施例では、タンク74内の水7
5をヒータ76で加熱して水蒸気を発生させ、パイプ7
8によって放電処理が行われる被処理材の表面付近に直
接供給することができる。この場合、比較的温度の低い
被処理材の表面で結露を生じる可能性があるが、結露に
より前記被処理材に好ましくない影響を及ぼす虞れがあ
る場合には、パイプ78を前記表面処理装置にまたはパ
イプ72の途中に接続して放電を生じる以前に前記ガス
に添加することもできる。
【0099】更に本発明によれば、金属、樹脂材料等様
々な材質の被処理材に対して放電処理を行うことがで
き、例えばガラスやITO等の酸化物であっても良好な
結果が得られることが確認されている。ガラス材料に対
しては、放電用ガスとして窒素単体を用いた場合に、優
れたぬれ性が得られる点で注目すべきであり、これによ
り、例えば液晶パネルのガラス面に予めはんだのプリコ
ートを形成しておき、TAB基板を介して接続すること
なくICチップ等を直接実装することも可能となる。ま
た、樹脂封止された電子部品の樹脂パッケージ外面に製
造者名、型番をシルクスクリーン印刷する場合にも、本
発明の表面処理を印刷前にまたは印刷後の乾燥時に施す
ことによって、インクの付着を良くすることができる。
【0100】図3には、本発明による表面処理装置の第
2実施例が示されている。誘電体管2の外周には、高周
波電力を印加する高周波電極3が全周に亘って装着さ
れ、かつその外側が絶縁体4で被覆され、さらにその外
側に金属カバー19が誘電体管2全体を収容するように
設けられている。図1の実施例と同様に、誘電体管2
は、その上端にガス導入口6を、かつ下端にガス噴出口
9を有する。金属カバー19の下端には、ガス噴出口9
より下側の位置に金属メッシュ10が一体的に結合され
ている。高周波電極3は、図示しないインピーダンスマ
ッチング回路を介して同じく図示しない高周波電源に接
続されている。金属カバー19及び金属メッシュ10は
接地されている。電極3と前記電源との接続及び金属カ
バー19の接地は、第1実施例と同様に同軸ケーブルを
介して行うことができる。ガス導入口6から導入される
ガスで誘電体管2内部を置換し、前記電源から電極3に
高周波電圧を印加すると、該電極と接地された金属メッ
シュ10との間で気体放電が起こる。そして、金属メッ
シュ10によりイオンをトラップしつつ、前記導入ガス
の活性種を含むガス流を被処理材11に当てて表面処理
を行なう。
【0101】このような放電形式をとることによって、
安全性を確保しつつ、被処理材に電気的なダメージを与
えることなく処理速度を向上し得ることが、本願発明者
の実験において確認されている。
【0102】また、第2実施例では、金属メッシュ10
を設けない構成とすることもできる。この場合、被処理
材11を接地した電極とみなして、高周波電極3との間
で放電を発生させることができる。この放電形式は、被
処理材が電気的ダメージを無視できるような場合、また
は表面処理装置を何らかのケースに収容し、安全性が確
保されるような場合には有効である。
【0103】図4には、本発明による表面処理装置の第
3実施例が示されている。この表面処理装置20は、第
1実施例の誘電体管2に代えて同軸の二重構造からなる
ガラス管21を備える。内側ガラス管22は、その上端
が開放されかつ下端が閉塞されており、外側ガラス管2
3は、その上端が閉鎖されて内側ガラス管22との間に
環状の空室24を画定すると共に、概ね円錐状をなす下
部の先端にガス噴出口9が開設されている。また、環状
空室24の上端にはガス導入口が設けられて、外部のガ
ス供給装置に接続されている。
【0104】内側ガラス管22内には、その上端開口か
ら丸棒状の高周波電極25が抜き差し可能に挿入されて
いる。電極25は、上記第1、第2実施例と同様に、同
軸ケーブルによってインピーダンスマッチング回路を介
して高周波電源に接続されている。外側ガラス管23の
円錐状下部の外周面には、高周波電極25の対電極とし
て接地された円錐状の電極26が全周に亘って取付けら
れている。前記ガス導入口から環状空室24内にガスを
導入し、電極25に高周波電圧を印加すると、該環状空
室内の電源側電極25と接地電極26間で気体放電が発
生する。電極25を内側ガラス管22内で引き出したり
挿入してその先端位置を変更することによって、第1実
施例と同様に放電領域27の位置を移動させて調整する
ことができる。
【0105】上述したいずれの実施例も、容量結合型の
放電形式を採用しているが、誘導結合型の放電形態であ
っても、また短波長のマイクロ波による無極放電でも同
様の作用効果が得られる。但し、マイクロ波を用いる場
合は、前記インピーダンスマッチング回路と前記高周波
電極との同軸ケーブルによる接続が困難になり、現場で
使用されるガンタイプとして作業上の利便性が損なわれ
る虞れがある。また、上述した各実施例において、ガス
噴出口を細くすることにより、またはガス噴出口(また
は金属メッシュ)と被処理材11との間にマスク手段を
配設することによって、被処理材表面の部分を限定して
処理することが可能である。
【0106】図5には、誘導結合型の放電形式を採用し
た表面処理装置の3つの実施例が、概略的に示されてい
る。図5Aに示す実施例は、細長い概ね円筒状の誘電体
材料からなる放電管28を備える。水平に配置された放
電管28は、その一端にガス供給装置に連通するガス導
入口29が設けられ、かつ他端は閉塞されている。放電
管28の外周には、高周波電源に接続されたコイル状の
電極30が概ね全長に亘って巻回されている。コイル電
極30の外側には絶縁体が被覆され、かつその外側を金
属カバーが放電管28全体を覆っている。また、放電管
28には、その外周に複数のガス噴出口31が軸線方向
に沿って一直線上に設けられている。このような構成に
おいて、コイル電極30が高周波電圧を印加すると、放
電領域32が放電管28内部全体に広がるような気体放
電が発生する。そして、放電による活性種を含むガス流
が、各ガス噴出口31から被処理材の表面に向けて噴射
される。
【0107】図5Bの変形実施例では、誘電体材料の放
電管28が垂直に配置され、かつその外周にコイル電極
30が巻回されている。放電管28の上端には、図示さ
れないガス導入口が設けれ、かつ下端には、複数に分岐
された各先端部にガス噴出口31が形成されている。こ
の構成では、放電領域32がガス噴出口31から離隔し
た位置に形成されるので、ガス噴出口31に金属メッシ
ュを設けなくても、被処理材に与える電気的ダメージや
人体への安全上の配慮をする必要がない。
【0108】図5Cに示す別の実施例では、同じくコイ
ル電極30を巻回した放電管28の下端が、ホーン状に
拡大するガス噴出口31を形成している。これにより、
比較的小さな放電領域32で被処理材の広い面積を一度
に表面処理することができる。また、被処理材の周囲に
影響を与えたくない環境下で表面処理を行う場合に、ガ
ス噴出口31を被処理材に完全に被せることができるの
で、好都合である。
【0109】図6は、現場で必要に応じて局所的に被処
理材を放電処理するのに適した処理装置33を概略的に
示している。処理装置33は、必要に応じて作業者が手
に持って作業できるような所謂ガンタイプの構造を有
し、その先端に開口を有する円筒状のノズル34の内部
に、放電発生部35が設けられている。放電発生部35
は上述した各実施例と同様の基本構造を有し、図示され
ないガス供給装置及び電源に接続されると共に、放電に
より生成される活性種を含む反応性ガス流が、放電発生
部35の下部から、ノズル34の先端開口36に案内さ
れて、被処理材11の表面に向けて噴出する。
【0110】図7Aには、放電発生部37と反応性ガス
流を噴射するノズル部38とを別個に設け、これらをフ
レキシブルチューブ39で連結した表面処理装置40が
示されている。放電発生部37は、図示されない電源や
ガス供給装置等を一体に組み込んだ固定式または移動式
の本体41に内蔵され、そこで発生させた反応性ガス流
が、フレキシブルチューブ39を介して送給され、ノズ
ル部27から被処理材11に噴出させるようになってい
る。フレキシブルチューブの長さは、5m好しくは2m
程度までは活性種を有効に被処理材に到達させることが
できる。このようにノズル部38を別体にすることによ
って、作業性が向上すると共に、装置40の処理能力を
必要に応じて高めることができる。
【0111】ノズル部38は、フレキシブルチューブ3
9の先端に取外可能に装着されている。図7Bには、こ
のような交換可能なノズル部42が示されている。図7
Aのノズル部38が、比較的大きな円盤状をなし、広い
面積を一度に処理できるのに対し、図7Bのノズル部4
2は長方形をなし、比較的小さな部分を処理するのに適
している。このようにノズル部を適当に交換することに
よって、被処理物や使用条件の変化に容易に対応するこ
とができ、作業上のフレキシビリティが向上する。
【0112】上述したように、本発明によれば、表面処
理装置と被処理材とを相対的に容易に移動可能にするこ
とができ、それによって多数の部分を処理したり、一度
に処理し得る面積を大きくすることが可能になる。ま
た、使用する高周波電源の周波数が13.56MHz以
下の場合には、インピーダンスマッチング回路と高周波
電極とを同軸ケーブル13で接続することによって、特
に移動が容易になり、ロボット等を利用した自動化フィ
ールドシステムが可能となる。
【0113】図8には、被処理材の表面を一度に直線状
に処理し得る所謂ラインタイプの表面処理装置の実施例
が示されている。この表面処理装置43は、一定の狭い
間隔をもって左右に対向する1対の石英からなる薄い誘
電体板44を備える。両誘電体板44の長手方向に沿っ
てそれらの間に画定される狭幅の空室は、その前後両端
が閉塞され、かつ上部開口がガス供給装置に接続される
ガス導入口45を形成すると共に、下部開口が両誘電体
板44の下部がそれぞれ内向きに傾斜することによっ
て、狭幅の長手方向に延びるガス噴出口46を形成して
いる。また、別の実施例によれば、ガス噴出口46を直
線状に並ぶ多数の小さなノズルで形成することもでき
る。
【0114】両誘電体板44の外側面には、それぞれ長
手方向に沿って全長に亘って延長する1対の高周波電極
板47が対向する位置に配設されている。高周波電極板
47の外側は絶縁体48で被覆され、かつその外側に
は、電極板47の保護及び電磁波の遮蔽を目的として金
属カバー49が取り付けられる。第1実施例の場合と同
様に、電極板対47は、互いに対向した状態で誘電体板
44の外面上を全ゆる方向にスライド可能である。従っ
て、誘電体板44間の前記空室間において、気体放電を
生じる位置及びその放電領域を容易に変更することがで
きる。また、金属カバー49が、表面処理装置43全体
を包含するような構造にすることもできる。
【0115】一方の電極板47は、上述した実施例と同
様に同軸ケーブルを介してインピーダンスマッチング回
路及び高周波電源に接続されている。他方の電極板47
は、金属カバー49と導通し、かつ前記同軸ケーブル外
周のメッシュ金属を介して接地されている。また、両電
極板47は、長時間に亘る連続処理に備えて冷却手段が
設けられている。更に、ガス噴出口46の下側には、図
示されない金属メッシュを被処理材との間に配設するこ
とができ、またこれを金属カバー49に結合させて接地
することができる。
【0116】ガス導入口45からガスを導入して前記空
室内を置換し、電極47に高周波電圧を印加すると、前
記空室内の両電極47間及びその近傍で、誘電体板44
の長手方向に全長に亘って気体放電が発生する。この放
電により活性化された前記ガスの反応種が、ガス噴出口
46の下方に配置された被処理材11の表面に照射され
る。本実施例では、上記構成によって、被処理材11が
直線状に処理され、また被処理材11と処理装置43と
を相対的に移動させることによって、広い面積を処理す
ることができる。また、この場合にも当然ながら、高周
波放電に代えてマイクロ波による無極放電を用いること
ができる。
【0117】電極板47の位置を誘電体板44の外面に
沿って下方へ移動させ、ガス噴出口46に接近させた場
合には、前記放電がガス噴出口から外へ飛び出し、被処
理材11が活性化された活性種に直接曝露されることに
なる。電極板47を上方へ移動させて放電領域をガス噴
出口46から離隔すると、前記反応種はガス噴出口から
流出するガス流として被処理材11に曝露される。
【0118】本実施例の表面処理装置43を用いて、被
処理材11の表面に残存するフラックス等の有機物を除
去しようとする場合には、前記空室内に例えばヘリウム
と酸素との混合ガスを導入する。本実施例では、肉厚1
mmの1対の誘電体板44を2mmの間隔で対向配置した表
面処理装置を使用し、ヘリウム及び酸素の流量をそれぞ
れ20SLM及び200SCCMとし、酸素の流量比を
約1%とし、かつ13.56MHzの高周波電圧を80
Wの電力で印加して、レジストを塗布したセラミック基
板を表面処理した。放電により、反応種として酸素ラジ
カルが生成され、前記基板上のレジストと反応して水蒸
気、二酸化炭素等となり除去された。
【0119】図9には、ラインタイプの表面処理装置の
別の実施例が示されており、図4の実施例に類似した断
面構造を有する。概ねU字形の断面を有するように一定
の狭い間隔をもって互いに対向しかつ下端で結合された
2枚の垂直な内側ガラス板50と、その外側に所定の間
隔をもって内側ガラス板50と平行にかつ互いに対向す
る2枚の垂直な外側ガラス板51とを備える。内側ガラ
ス板50と外側ガラス板51との間に画定される断面U
字形の空室は、その長手方向に沿って全長に亘って延長
し、その上端にはガス供給装置に接続される多数のガス
導入口52が配設され、かつ下端には、各外側ガラス板
51の下部が内向きに傾斜されて、図8の実施例と同様
に一定の狭幅のガス噴出口53が長手方向に全長に亘っ
て直線状に形成されている。
【0120】内側ガラス板50の内部には、その長手方
向に全長に亘って延長する薄い平板状の高周波電極54
が、そのT字形をなす上端部を内側ガラス板50の上端
に係止させて抜差可能に挿着されている。各外側ガラス
板51の内向きに傾斜する前記下部の外面には、それぞ
れ長手方向に全長に亘って延長する薄板状の電極55
が、ガス噴出口53の近傍に配置されている。電極54
は、高周波電源に接続され、かつ電極55はその対電極
として接地さている。また、内側ガラス板50から突出
する電極54の上端は絶縁体56で被覆され、かつその
外側には、表面処理装置全体を覆うように金属カバー5
7が取り付けられている。
【0121】このように構成することによって、電極5
4、55間に高周波電圧を印加すると、それらの間のガ
ス噴出口53に近い前記空室内で気体放電が生じる。そ
のため、本実施例では、放電領域58が被処理材の近傍
に形成されることによって、電力効率の良好な表面処理
が行なわれるという利点がある。
【0122】図10には、ラインタイプの更に別の実施
例が示されている。この実施例では、図9の実施例にお
ける外側ガラス板51と同様に、2枚の垂直な外側ガラ
ス板59が互いに対向し、かつその下部がそれぞれ内向
きに傾斜してそれらの間に長手方向に延長する直線状の
ガス噴出口60を形成している。各外側ガラス板59に
は、その内面に沿ってその上端から傾斜した前記下部の
直ぐ上の位置まで薄板状の1対の高周波電極61が長手
方向に全長に亘って設けられ、かつその内側に、内側ガ
ラス板62が電極61を外側ガラス板59との間に封止
するように形設されている。高周波電源に接続された電
極61の対電極として、接地された1対の電極63が外
側ガラス板59の前記下部の外面にガス噴出口60に近
接させて貼着されている。また、ガス導入口64が、対
向する内側ガラス板62の上端により画定される開口に
よって形成される。この実施例では、第9図の実施例と
同様に、隣接する各高周波電極61と各接地電極63と
の間のガス噴出口60に近い前記空室内で気体放電が発
生する。
【0123】図11及び図12は、本発明による表面処
理装置に使用される放電発生構造の変形例を示してい
る。図11では、対向する面上にそれぞれ対応する複数
の条溝を形成した1対の誘電体板64を互いに接合し、
かつその両側面に1対の電極65、66が対向する位置
に貼着されている。電極65、66の一方を高周波電源
に接続しかつ他方を接地して、前記条溝によって形成さ
れるガス流路67内にガスを導入して放電を発生させ
る。また、このようなガス流路は、誘電体からなる1個
の部材を穿孔することによっても形成することができ
る。
【0124】図12は、ガス噴出口68がL字形に形成
され、かつその両側に1対の電極69、70が配設され
ている。ガス噴出口68の形状は、被処理材の表面処理
を行なう部分の形状に合せてL字形以外の様々な形状に
することができ、それによって被処理材の限定した部分
だけを、他の部分に何ら影響を与えることなく処理する
ことができる。
【0125】次に、上述した本発明の表面処理方法を利
用して、電子部品とリードとを接続しかつ樹脂で封止し
て、パッケージ型の半導体装置を製造する方法について
説明する。図16に示すように、図1の表面処理装置1
のガス噴出口9及び金属メッシュ10の直ぐ下方には、
被処理材として電子部品79及びリード80が配置され
ている。この電子部品79及びリード80は、図17に
示すようなDIP(Dual Inline Package)型の半導体
装置を製造するためのものであり、ダイパッド81の上
に接着されたベアチップの電子部品79の各電極パッド
と対応するリード80とをそれぞれ、例えば金やアルミ
ニウムのワイヤ82で接続されている。
【0126】前記ガス供給装置からガスを導入しかつ前
記電極に電圧を印加すると、誘電体管2内で放電が発生
し、前記ガスの活性種を含むガス流がガス噴出口9から
噴出し、金属メッシュ10を通過して電子部品79及び
リード80が曝露され、所望の表面処理がなされる。次
に、これらを図17に示すようにモールド樹脂83で封
入してパッケージ84を形成する。この表面処理によ
り、電子部品79及びリード80の表面は、ぬれ性が大
幅に向上するので、モールド樹脂83との接触角が小さ
くなり、両者の密着性が向上する。モールド樹脂83と
電子部品79またはリード80との界面に隙間が存在す
ると、パッケージ84内に侵入した水分が前記隙間に溜
まって電子部品79を汚染したり、リフロー時の高温に
より膨張してパッケージにクラックを発生させる虞があ
る。本発明によりモールド樹脂の密着性を向上させるこ
とによって、これらの問題点が解消され、信頼性が著し
く向上すると共に、歩留りが向上する。
【0127】また、モールド樹脂83が、リード80と
の密着性は良好だが電子部品79との密着性に問題があ
る場合や、リード80が活性種を含むガスに腐食し易い
場合には、上述したマスク手段を金属メッシュ10と電
子部品79及びリード80との間に配置し、またはガス
噴出口9の大きさを小さくして、電子部品79のみが活
性種を含む前記ガスに曝露されるようにすれば良い。逆
に、モールド樹脂83が、電子部品79との密着性は良
好だがリード80との密着性に問題がある場合や、電子
部品79が放電による電子やイオンの影響を受け易い場
合には、同様にマスク手段を用いたりガス噴出口9の形
状を変えて、リード80のみが活性種を含む前記ガスに
曝露されるようにすれば良い。
【0128】別の実施例では、電子部品79とリード8
0とをワイヤボンディングにより接続する前に、表面処
理装置1を用いて表面処理することができる。この場
合、ダイパッド81に接着された電子部品79とリード
80とがワイヤボンディングされる直前の状態で、両者
を並べて同時に処理することができ、または、電子部品
79とリード80とを別個に表面処理することができ
る。これらの場合、電子部品79及びリード80の表面
がそれぞれ活性になっているため、両者の接合性が向上
すると共に、樹脂で封入する際に該樹脂との密着性が併
せて向上する。また、当然ながら、電子部品79または
リード80の一方のみを表面処理することもできる。更
に、本発明によれば、電子部品79またはリード80の
必要な部分のみを約2〜3mmの精度で選択的に処理する
ことができる。
【0129】また、別の実施例では、上述したDIPの
ようなパッケージでなく、テープキャリアの配線に接続
された電子部品を樹脂で封入し、TCP型の半導体装置
を製造することができる。例えば、テープキャリアの電
極パッドにICチップの電極をワイヤボンディングした
後トランファモールドにより樹脂封止する前に、または
テープキャリアのインナリードにICチップを接続する
ILB後ポッティングモールドにより樹脂封止する前
に、上述した活性種を含むガスによる表面処理を行い、
モールド樹脂との密着性を向上させることができる。ま
た、本発明の半導体の製造方法は、上記実施例のDIP
やTCPだけでなく、SIP、ZIP、MFP、SOP
等の様々な樹脂封止形パッケージの半導体装置につい
て、同様に適用することができる。
【0130】ここで、使用するガス種については、ヘリ
ウム、アルゴン、酸素、窒素、水素、及びこれらの混合
ガスを用いて実験したところ、これら全てのガス種につ
いてモールド樹脂83と電子部品79またはリード80
との密着性の向上が確認された。また、電源について
は、10KHz、400KHz、13.56MHzの周
波数で実験したところ、これら全周波数で同様にモール
ド樹脂80と電子部品79またはリード80との密着性
の向上が確認された。これらの実験結果は、以下に示す
通りである。
【0131】先ず、本発明の表面処理によるぬれ性の改
善を確認した。この実験では、被処理材の表面に本発明
による表面処理を5秒間行い、液滴式接触角計を用いて
接触角を測定し、全く表面処理を行わなかったもの、及
び減圧下で活性化させた酸素ガスを用いる従来技術で1
5分間処理したものについて同様に接触角を測定し、本
発明と比較したところ、表1に示されるように、使用ガ
ス種により多少の差があるものの、本発明の著しい効果
を示す結果が得られた。
【0132】
【表1】
【0133】次に、モールド樹脂と電子部品またはリー
ドとの密着性に起因するパッケージのクラック発生につ
いて実験した。両方とも本発明の表面処理を行った電子
部品及びリードの組と、両方とも上述した従来技術の表
面処理を行った電子部品及びリードの組と、両方とも全
く表面処理を行わなかった電子部品及びリードの組と
を、それぞれ接合した後樹脂封止した3組のパッケージ
について、125℃で10時間乾燥させ、温度85℃、
湿度85%の雰囲気内で504時間吸湿させた後、25
0℃で10秒間リフロー処理を行い、クラックの発生率
を確認したところ、表2に示す結果が得られた。これに
より、本発明によれば、従来技術による場合と比較して
処理時間が僅か1/180であるにも拘らず、少なくと
も同程度以上に密着性向上の効果が認められた。
【0134】
【表2】
【0135】更に、放電により発生するイオンや電子が
電子部品に与えるダメージによって生じる素子破壊につ
いて、その不良品発生率を実験した。実験では、10K
Hzの電源を用いて本発明の表面処理を1時間行った電
子部品と、13.56MHzの電源を用いて同じく本発
明の表面処理を1時間行った電子部品と、上述した従来
技術の表面処理を1時間行った電子部品とについて、そ
れぞれの不良発生率を調べたところ、以下に示す表3の
結果が得られた。この実験結果によれば、13.56M
Hzの電源を用いた本発明の表面処理の場合に、不良発
生率が最も低いことが分かる。これから、MHzオーダ
ーの周波数の方が、ダメージがより少ないと言える。し
かし、いずれの周波数の電源を用いても、実際に本発明
の表面処理に要する時間は5秒間程度であるから、どの
周波数でも実際上電子部品の不良は殆ど発生しないと考
えて良いと思われる。
【0136】
【表3】
【0137】以上の実験結果から、本発明の表面処理を
酸素または水素を含む雰囲気中で行った場合に、最良の
結果が得られることが分かる。但し、これらの場合に
は、当然ながら、酸素による処理を長時間行うとリード
の金属が酸化して腐食し、水素を長時間用いるとリード
の金属が水素化して脆化する虞があるので、実際には処
理条件を厳しく管理する必要がある。
【0138】図18は、テープキャリヤに電子部品を接
続するILB(インナリードボンディング)において本
発明により表面処理を行うことができる装置の実施例を
概略的に示している。このILB装置85は、テープキ
ャリア86を送り出す巻出しリール87と、ボンディン
グを行うボンディング部88と、ボンディングを終了し
たテープキャリア86を収納する巻取りリール89とか
らなる周知の構成に加えて、ボンディング部88の手前
にテープキャリア86を表面処理するための表面処理装
置90が配設されている。テープキャリア86は、モー
タ91により搬送され、複数のガイドローラ92に案内
されて、巻出しリール87から表面処理装置90及びボ
ンディング部88を通過して巻取りリール89に送られ
る。ボンディング部88は、よく知られるように加圧シ
リンダで上下に駆動されるボンディングツール93を有
し、チップステージ94上に位置決めされたICチップ
95に、テープキャリア86の開孔部に突出するインナ
リード96を加圧加熱して接続する。
【0139】表面処理装置90は、例えば上述した図1
の表面処理装置と同一の構成からなり、ガス供給装置7
から送られたガスに、電源15から高周波電圧を印加す
ることによって、誘電体管2内で大気圧近傍の圧力下で
気体放電させる。放電により発生した活性種を含む前記
ガスが、誘電体管2下端のガス噴出口9から、その直ぐ
下方に位置するテープキャリア86に向けて噴出され
る。前記活性種に曝露することによって、インナリード
96及びテープキャリア86の表面から有機物・無機物
の汚れが除去される。これにより、インナリード96と
ICチップ95との接合性が大幅に向上する。この場
合、別個の表面処理装置を用いてICチップ95の接合
面を同様に表面処理しておくと、両者の接合性が更に向
上する。また、前記表面処理により、同時にインナリー
ド96及びテープキャリア86の表面が改質されてぬれ
性が向上する。従って、後工程でこれらを樹脂封止する
際に、モールド樹脂との密着性が向上する。これによ
り、最終的にTCP(Tape Carrier Package)の歩留り
が向上する。
【0140】また、本発明の表面処理方法は、液晶ディ
スプレイの製造におけるドライ洗浄に用いることができ
る。液晶ディスプレイの製造工程は、図19に示すよう
に、工程順にパターン基板作製工程、セル作製工程、液
晶モジュールの作製工程に大きく分けられる。先ず、パ
ターン基板作製工程では、透明電極基板を洗浄した後必
要な電極、配線を、周知の真空蒸着法やCVD法を用い
てパターニングして、パターン基板を形成する。次に、
セル作製工程において、前記パターン基板を洗浄した後
配向膜を形成し、更に洗浄した後液晶セルを形成する。
所定寸法の前記液晶セルに偏光板を貼り付けて、液晶パ
ネルを形成する。検査を通過した前記液晶パネルは、最
後にモジュール作製工程において、駆動用のICチップ
や実装基板を接続し、筐体に組み立てられて、液晶ディ
スプレイが完成する。
【0141】本実施例では、パターン基板作製工程中の
洗浄工程、及びセル作製工程中の2回の洗浄工程におい
て、上述した大気圧近傍下のプラズマ放電による表面処
理を基板の全面に対して行う。これにより、基板表面か
ら有機物・無機物の汚れを除去し、後工程のためにぬれ
性を改善することができる。本発明によれば、枚葉処理
による基板の洗浄が可能であるから、特にぬれ性につい
ては、バッチ処理の場合のようにポットライフに注意す
る必要がなく、後のパターニング工程、配向膜形成工程
等のスケジュール、各作業が行われる場所、それらの間
における運搬の問題等を考慮して、最適に生産管理する
ことができる。また、洗浄後の基板はリアルタイムで後
工程に送ることができるので、インライン化を容易に実
現することができる。更に、必要に応じて基板の一部分
のみを選択的に洗浄することもできる。
【0142】更に、液晶セル表面に偏光板を貼り付ける
工程の前処理として、同様に本発明による大気圧近傍下
での表面処理を行う。これにより、以前の工程において
液晶セル表面に付着したフラックス、スクライブの残滓
や指紋の汚れ等の有機物、無機物を、簡単に高速度でか
つ低コストで除去することができる。これにより、従来
の人手による汚れ落としの作業が不要となって、手間及
び処理時間を削減することができ、かつ液晶セル表面を
物理的に損傷させることがなく、液晶セルと偏光板との
間に気泡が残って映像不良等の表示欠陥を生じる虞を確
実に解消することができる。
【0143】最後のモジュール作製工程において、筐体
組立後に最終検査を行い、液晶パネルに実装された半導
体チップに不良品が発見された場合には、これを取り除
いて良品のチップに交換する。例えば、図20に示す液
晶パネル96は、所謂COG(chip on glass)方式に
より液晶セル97のガラス面に複数個の駆動用半導体チ
ップ98が直接接続されている。本発明によれば、発見
された不良品の半導体チップ99のみを、例えばその接
合部を加熱することによって取り除く。
【0144】次に、良品の半導体チップを交換して実装
する前に、その接合領域100に選択的に、本発明によ
る大気圧近傍下での放電による活性種を含むガスを曝露
して表面処理を行う。この場合、表面処理装置101と
液晶セル97との間に、図21に示すように接合領域1
00に対応する開孔102を有するマスク103を使用
すると、簡単に他の半導体チップ98やその接合部に影
響を与えないようにすることができるので、好都合であ
る。従って、従来の局所的な処理が困難なウェット洗浄
や各種ドライ洗浄のように全部の半導体チップを取り外
す必要がない。本願発明者が実験したところ、このよう
にして表面処理することによって、接合領域100から
不良品99を除去した後に残存する接着剤、ろう材等
が、他の部分に搭載された良品の半導体チップ等に何ら
影響を与えることなく除去された。同時に、接合領域1
00のぬれ性が改善されて、良品の半導体チップを良好
に接続することができた。また、接合部の洗浄におい
て、前記表面処理だけで指紋に含まれるアルカリ残渣を
除去することは困難であったが、表面処理の前または後
に純水洗浄を組み合わせて行うことによって、完全に清
浄化できた。
【0145】更に、本実施例では、ガンタイプの表面処
理装置101を用いてインライン化することができ、こ
れを半導体チップのボンディング装置と一体化すること
によって、洗浄機付きボンディング装置が得られた。ま
た、本発明は、当然ながら、COG方式以外の方法によ
り液晶セルと実装基板とを接続した液晶パネルについて
同様に適用することができ、また、液晶パネル以外に電
子部品を搭載したプリント基板等の半導体装置におい
て、接合部や接着剤等の洗浄にも同様に適用することが
できる。
【0146】また、本発明による表面処理は、上記実施
例に関連して説明した半導体装置の接合面等を表面処理
するだけでなく、様々な用途に用いることができる。特
に、本発明の表面処理装置は、被処理材の向きに拘らず
その上下いずれの面に対しても処理を行うことができる
ので、射出成形用の型や各種タンク・装置の内部等の洗
浄にも利用することができる。
【0147】図22には、本発明の表面処理装置104
を用いて、射出成形機105の金型106やCDスタン
パ等を、該射出成形機に装着したままの状態でインプロ
セスで洗浄する構成の好適な実施例が示されている。表
面処理装置104は、図6に示すような前記ガンタイプ
構造の表面処理部107が、現場で自在に移動可能なロ
ボット108のアーム109の先端に取り付けられてい
る。アーム109は、3次元方向に自在に動かすことが
できる。また、表面処理部107は、図7の実施例のよ
うに、ノズルのみをアーム109先端に設け、放電部本
体をロボット108に内蔵することもできる。
【0148】本実施例では、予めロボット108に所定
の動作を指示しておくことによって、表面処理部107
を動かして金型106、前記CDスタンパ等を射出成形
機105から取り外すことなく自動的に洗浄することが
できる。しかも、本発明によれば、活性種を含むガスを
強制的に被処理材表面に送り込むことによって、例えば
金型の表面が複雑な形状や大きな凹凸を有する場合で
も、短時間で十分に処理することができる。本願発明者
の実験によれば、CDスタンパの表面に付着したCD材
料のポリカーボネイトを容易に20分程度で洗浄でき、
従来の真空処理の場合に比して約10倍の高速で処理で
きた。また、金型の表面に付着した接着剤等の有機系の
材料も容易に除去できたと同時に、前記CDスタンパも
含めて離型性が大幅に向上するという顕著な効果が得ら
れた。
【0149】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は、その技術的範囲内において上
記実施例に様々な変形・変更を加えて実施することがで
きる。例えば、誘電体管及びそのガス噴出口は、使用条
件に応じて円筒状以外の様々な形状に設計することがで
きる。
【0150】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0151】本発明の表面処理方法によれば、装置の構
成を簡単にして小型化することができるので、コストを
大幅に低減できると共に、装置を移動可能にして作業性
を向上させたり、インライン化や現場での処理を容易に
達成することができる。しかも、大気圧近傍の圧力下で
放電による活性種を含むガスを照射するので、被処理材
へのダメージを少なくして高速処理が可能であり、被処
理材の形状・材質に拘らず使用するガスに応じて、ぬれ
性の向上、エッチング、アッシング、ドライ洗浄の各種
表面処理を、広い範囲の分野で効果的に行うことができ
る。
【0152】そして、本発明の表面処理装置によれば、
上述した表面処理方法を実現することができ、更に小型
化により所謂ガンタイプのように現場で作業し得る移動
可能な装置を提供することができ、しかも電極を放電に
曝さない構造とすることによって、電極の損耗を少なく
して装置全体の耐久性を向上させ、かつ被処理材へのダ
メージをより少なくすることができる。
【0153】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、減圧環境を必要としないので装置を小型化しかつ
コストを低減することができ、大気圧近傍下の放電によ
り高速度で表面処理できるので、電子・イオンが励起種
に比して少なくなり、電子部品またはリードへのダメー
ジが少なく、枚葉処理が可能であり、電子部品とリード
トを接合する工程またはこれらを樹脂封止する工程との
インライン化を容易に達成することができる。
【0154】更に、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、複数の電子部品を搭載した半導体装置において、
不良品の電子部品を取り外して良品に交換する際に、不
良品の電子部品が一部存在する場合でも、従来のように
全部の電子部品を取り外す必要がなく、しかも処理が高
速度で簡単に行えるので、工数及び手間を大幅に削減
し、コストを低減することができる。
【0155】また、本発明の液晶モジュールの製造方法
によれば、液晶セルに偏光板を貼り付け、モジュールを
組み立てる過程において、放電によるガスの活性種に基
板を暴露させることによって、基板を高速でドライ洗浄
することができるので、液晶パネルへの偏光板の貼付不
良の発生が解消され、歩留りを向上させると共に、液晶
パネルに物理的ダメージを生じることなく偏光板の貼付
けを容易にすることができ、生産性の向上を図ることが
できる。
【0156】更に、本発明の液晶モジュールの製造方法
によれば、液晶セルに偏光板を貼着する前に、放電によ
るガスの活性種に液晶セルを暴露することにより、高い
処理能力で液晶パネルを洗浄できるので、枚葉処理が可
能であり、処理後のポットライフに大きく制限されるこ
となく余裕のある生産管理を行うことができ、かつ後工
程とのインライン化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、本発明による表面処理装置の第1実
施例を示す縦断面図、図1BはそのB−B線における断
面図である。
【図2】図1に示す実施例の変形例を示す縦断面図であ
る。
【図3】図3Aは、表面処理装置の第2実施例を示す縦
断面図、図3BはそのB−B線における断面図である。
【図4】表面処理装置の第3実施例を示す縦断面図であ
る。
【図5】それぞれ誘導放電型の電極構造の異なる実施例
を示す図5A乃至図5Cからなる断面図である。
【図6】本発明による所謂ガンタイプの表面処理装置を
示す斜視図である。
【図7】図7Aは、放電発生部とノズルとを別個にした
表面処理装置の構成を示す部分断面斜視図であり、図7
Bはノズル部分の変形例を示す図である。
【図8】本発明によるラインタイプの表面処理装置の構
成を断面示した斜視図である。
【図9】ラインタイプの表面処理装置の図8と異なる別
の実施例を示す斜視図である。
【図10】ラインタイプの表面処理装置の図8と異なる
更に別の実施例を示す斜視図である。
【図11】ガス流路及び電極の別の構成例を示す斜視図
である。
【図12】ガス流路及び電極の更に別の構成例を示す斜
視図である。
【図13】反応性ガス中に水分を含ませるための構成を
示すブロック図である。
【図14】図13と異なる別の構成を示すブロック図で
ある。
【図15】図13と異なる更に別の構成を示すブロック
図である。
【図16】接合された電子部品とリードとを樹脂封止前
に図1の表面処理装置を用いて表面処理する様子を示す
拡大図である。
【図17】樹脂封止された電子部品及びリードを示す断
面図である。
【図18】本発明による表面処理装置を用いてテープキ
ャリヤに電子部品をインナボンディングするための装置
を概略的に示す構成図である。
【図19】液晶ディスプレイを製造する工程を示すフロ
ー図である。
【図20】液晶セルから不良品の電子部品を取り外す要
領を説明するための平面図である。
【図21】マスクを用いて部分的に洗浄される液晶セル
を示す断面図である。
【図22】射出成形機及びそれと一体に使用される表面
処理装置を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
1 表面処理装置 2 誘電体管 3a,3b 高周波電極 4 絶縁体 5 金属ケース 6 ガス導入口 7 ガス供給装置 8 フレキシブルチューブ 9 ガス噴出口 10 金属メッシュ 11 被処理材 13 同軸ケーブル1 14 インピーダンスマッチング回路14 15 高周波電源 16 ねじ 17 放電領域 18 ガス導管 19 金属カバー 20 表面処理装置 21 ガラス管 22 内側ガラス管 23 外側ガラス管 24 環状空室 25 高周波電極 26 接地電極 27 放電領域 28 放電管 29 ガス導入口 30 コイル電極 31 ガス噴出口 32 放電領域 33 処理装置 34 ノズル 35 放電発生部 36 先端開口 37 放電発生部 38 ノズル部 39 フレキシブルチューブ 40 表面処理装置 41 本体 42 ノズル部 43 表面処理装置 44 誘電体板 45 ガス導入口 46 ガス噴出口 47 高周波電極板 48 絶縁体 49 金属カバー 50 内側ガラス板 51 外側ガラス板 52 ガス導入口 53 ガス噴出口 54 高周波電極 55 電極 56 絶縁体 57 金属カバー 58 放電領域 59 外側ガラス板 60 ガス噴出口 61 電極 62 内側ガラス板 63 接地電極 64 誘電体板 65、66 電極 67 ガス流路 68 ガス噴出口 69、70 電極 71 表面処理装置 72 パイプ 73 バルブ 74 タンク 75 純水 76 ヒータ 77 霧化器 78 パイプ 79 電子部品 80 リード 81 ダイパッド 82 ワイヤ 83 モールド樹脂 84 パッケージ 85 ILB装置 86 テープキャリア 87 巻出しリール 88 ボンディング部 89 巻取りリール 90 表面処理装置 91 モータ 92 ガイドローラ 93 ボンディングツール 94 チップステージ 95 ICチップ 96 インナリード 97 液晶セル 98 駆動用半導体チップ 99 不良品の半導体チップ99 100 接合領域 101 表面処理装置 102 開孔 103 マスク 104 表面処理装置 105 射出成形機 106 金型 107 表面処理部 108 ロボット 109 アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 康彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 倉科 修 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 山▲崎▼ 康男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 波間 徳方 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 倉島 羊平 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 阿南 誠 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料で形成されたガス流路内に所
    定のガスを導入し、前記ガス流路内で大気圧またはその
    近傍の圧力下で前記所定のガス中に気体放電を生じさ
    せ、前記放電により生成される前記ガスの活性種に被処
    理材を曝露させてその表面を処理する工程を含むことを
    特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記誘電体材料からなるガス流路の外側
    に設けた電極に高周波電圧を印加することによって、前
    記気体放電を生じさせることを特徴とする請求項1記載
    の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 マイクロ波による無極放電によって前記
    気体放電を生じさせることを特徴とする請求項1記載の
    表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記被処理材の表面を、前記気体放電に
    直接曝露させることなく、前記活性種を含むガス流を当
    てることによって該活性種に曝露させることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれか記載の表面処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記被処理材を前記ガス流路の出口付近
    に配置することを特徴とする請求項4記載の表面処理方
    法。
  6. 【請求項6】 前記放電により生成される前記ガスの活
    性種を前記ガス流路から距離的に離れた被処理材付近に
    移送し、前記ガスの活性種に前記被処理材を曝露させる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の表面
    処理方法。
  7. 【請求項7】 前記ガス流路の出口に接続した管路を介
    して前記ガス流を前記被処理材の表面に当てることを特
    徴とする請求項4又は請求項6記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 前記ガス流を金属メッシュを通して前記
    被処理材の表面に当てることを特徴とする請求項4乃至
    請求項7のいずれか記載の表面処理方法。
  9. 【請求項9】 前記金属メッシュを接地電極として前記
    電極との間で前記気体放電を生じさせることを特徴とす
    る請求項8記載の表面処理方法。
  10. 【請求項10】 前記被処理材の表面を選択的に前記ガ
    スの活性種に曝露させることを特徴とする請求項1乃至
    請求項9のいずれか記載の表面処理方法。
  11. 【請求項11】 前記所定のガスが、少なくとも前記気
    体放電の開始時に希ガスを含むことを特徴とする請求項
    1乃至請求項10のいずれか記載の表面処理方法。
  12. 【請求項12】 前記所定のガスがヘリウム、窒素また
    は圧縮空気のいずれかであることを特徴とする請求項1
    乃至請求項11のいずれか記載の表面処理方法。
  13. 【請求項13】 前記所定のガスが、ヘリウムまたは窒
    素と、酸素とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求
    項11のいずれか記載の表面処理方法。
  14. 【請求項14】 前記所定のガスが、ヘリウムまたは圧
    縮空気と、フッ素化合物とを含むことを特徴とする請求
    項1乃至請求項11のいずれか記載の表面処理方法。
  15. 【請求項15】 前記所定のガスが希ガス100%から
    なり、前記気体放電により前記被処理材付近に存在する
    反応ガスを活性化させ、その活性種に前記被処理材の表
    面を曝露させることを特徴とする請求項1乃至請求項1
    0のいずれか記載の表面処理方法。
  16. 【請求項16】 前記反応ガスが、前記被処理材付近の
    雰囲気内に含まれていることを特徴とする請求項15記
    載の表面処理方法。
  17. 【請求項17】 前記反応ガスを前記被処理材付近に導
    入することを特徴とする請求項15記載の表面処理方
    法。
  18. 【請求項18】 水分の存在下で前記活性種を含むガス
    に前記被処理材を曝露させることを特徴とする請求項1
    乃至請求項17のいずれか記載の表面処理方法。
  19. 【請求項19】 水中で前記被処理材を前記ガスに曝露
    させることを特徴とする請求項18記載の表面処理方
    法。
  20. 【請求項20】 前記被処理材を冷却または加熱するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか記載
    の表面処理方法。
  21. 【請求項21】 高周波電圧を印加する前記電極及び/
    または前記放電に曝露される前記ガス流路の部分を冷却
    することを特徴とする請求項1乃至請求項20のいずれ
    か記載の表面処理方法。
  22. 【請求項22】 前記被処理材を移動させながら、その
    表面を処理することを特徴とする請求項1乃至請求項2
    1のいずれか記載の表面処理方法。
  23. 【請求項23】 誘電体材料で形成されたガス流路と、
    前記ガス流路内にガスを導入するための手段と、前記ガ
    ス流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で前記ガスに
    気体放電を発生させる手段と、前記放電により生成され
    た活性種を含むガスに前記被処理材を曝露させる手段と
    からなることを特徴とする表面処理装置。
  24. 【請求項24】 前記気体放電発生手段が、前記ガス流
    路の外側に設けた電極と、前記電極に高周波電圧を印加
    する手段とからなることを特徴とする請求項23記載の
    表面処理装置。
  25. 【請求項25】 前記電極が、前記ガス流路の外側に相
    対的に移動可能に設けられることを特徴とする請求項2
    4記載の表面処理装置。
  26. 【請求項26】 前記気体放電発生手段が、マイクロ波
    による無極放電を発生させることを特徴とする請求項2
    3記載の表面処理装置。
  27. 【請求項27】 前記気体放電発生手段が、接地された
    対電極を有し、前記電極との間で気体放電させることを
    特徴とする請求項24または請求項25記載の表面処理
    装置。
  28. 【請求項28】 前記活性種を含むガスに前記被処理材
    を曝露させる前記手段が、前記ガスのガス流を噴出させ
    る前記ガス流路の出口からなることを特徴とする請求項
    23乃至請求項27のいずれか記載の表面処理装置。
  29. 【請求項29】 前記活性種を含むガスに前記被処理材
    を曝露させる前記手段が、前記出口から前記ガス流を前
    記被処理材付近に案内する管路を有することを特徴とす
    る請求項28記載の表面処理装置。
  30. 【請求項30】 前記活性種を含むガスに前記被処理材
    を曝露させる前記手段が、前記出口と前記被処理材との
    間に配置された金属メッシュを更に有することを特徴と
    する請求項28または請求項29記載の表面処理装置。
  31. 【請求項31】 前記金属メッシュが接地されており、
    前記電極と前記金属メッシュとの間で気体放電を発生さ
    せることを特徴とする請求項30記載の表面処理装置。
  32. 【請求項32】 前記被処理材の表面を選択的に前記活
    性種を含むガスに曝露させるためのマスク手段を更に有
    することを特徴とする請求項23乃至請求項31のいず
    れか記載の表面処理装置。
  33. 【請求項33】 反応ガスを前記被処理材付近に導入す
    るための手段を更に有し、前記ガス導入手段によって前
    記ガス流路内に導入される前記ガスが希ガス100%か
    らなり、前記希ガスの気体放電によって前記反応ガスを
    活性化させることを特徴とする請求項23乃至請求項3
    2のいずれか記載の表面処理装置。
  34. 【請求項34】 前記活性種を含むガス中に水分を含ま
    せるための手段を更に有することを特徴とする請求項2
    3乃至請求項33のいずれか記載の表面処理装置。
  35. 【請求項35】 前記活性種を含むガスに曝露させる前
    記被処理材の表面に水分を供給する手段を更に有するこ
    とを特徴とする請求項23乃至請求項33のいずれか記
    載の表面処理装置。
  36. 【請求項36】 前記ガス流路内に導入される前記ガス
    に水分を供給する手段を更に有することを特徴とする請
    求項23乃至請求項33のいずれか記載の表面処理装
    置。
  37. 【請求項37】 前記被処理材が水中に配置され、かつ
    前記活性種を含むガスに水中で曝露されることを特徴と
    する請求項23乃至請求項32のいずれか記載の表面処
    理装置。
  38. 【請求項38】 前記被処理材を冷却または加熱する手
    段を有することを特徴とする請求項23乃至請求項36
    のいずれか記載の表面処理装置。
  39. 【請求項39】 高周波電圧を印加する前記電極及び/
    または前記放電に曝露される前記ガス流路の部分を冷却
    する手段を有することを特徴とする請求項24、請求項
    25、請求項27乃至請求項37のいずれか記載の表面
    処理装置。
  40. 【請求項40】 前記活性種を含むガスを曝露させる手
    段と前記被処理材とを相対的に移動可能であることを特
    徴とする請求項23乃至請求項38のいずれか記載の表
    面処理装置。
  41. 【請求項41】 前記電極に印加される電圧の周波数が
    13.56MHz以下の場合に、前記電極が前記高周波
    電圧の電源に接続されたインピーダンスエッチング回路
    と同軸ケーブルを介して接続されていることを特徴とす
    る請求項24、請求項25、請求項27乃至請求項39
    のいずれか記載の表面処理装置。
  42. 【請求項42】 電子部品とリードとを接合し、樹脂で
    封入してパッケージ型の半導体装置を製造する方法であ
    って、 接合された前記電子部品及びリードを樹脂封止する前に
    おいて、誘電体材料で形成されたガス流路内に所定のガ
    スを導入し、前記ガス流路内で大気圧またはその近傍の
    圧力下で前記所定のガス中に気体放電を生じさせ、前記
    放電により生成される前記ガスの活性種に、接合された
    前記電子部品及びリードの少なくともいずれか一方を曝
    露させる表面処理工程を行うことを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記リードがテープキャリアのインナ
    リードであり、前記電子部品と前記インナリードとを接
    続した後樹脂封止する前に、前記表面処理工程を行うこ
    とを特徴とする請求項42記載の半導体装置の製造方
    法。
  44. 【請求項44】 電子部品とリードとを接合し、樹脂で
    封入してパッケージ型の半導体装置を製造する方法であ
    って、 前記電子部品とリードとを接合する前に、誘電体材料で
    形成されたガス流路内に所定のガスを導入し、前記ガス
    流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で前記所定のガ
    ス中に気体放電を生じさせ、前記放電により生成される
    前記ガスの活性種に、接合される前記電子部品及びリー
    ドの少なくともいずれか一方を曝露させる表面処理工程
    を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記リードがテープキャリアのインナ
    リードであり、前記電子部品と前記インナリードとを接
    続する前に、前記表面処理工程を行うことを特徴とする
    請求項44記載の半導体装置の製造方法。
  46. 【請求項46】 接合された電子部品とリードとを樹脂
    で封入してパッケージ型の半導体装置を製造するための
    装置であって、 前記接合された電子部品及びリードを表面処理するため
    の表面処理部と、前記表面処理部により表面処理された
    前記電子部品及びリードを樹脂で封入するための樹脂封
    止部とからなり、前記表面処理部が、誘電体材料で形成
    されたガス流路と、前記ガス流路内にガスを導入するた
    めの手段と、前記ガス流路内で大気圧またはその近傍の
    圧力下で前記ガスに気体放電を発生させる手段と、前記
    放電により生成された活性種を含むガスに、接合された
    前記電子部品及びリードの少なくともいずれか一方を曝
    露させる手段とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造装置。
  47. 【請求項47】 電子部品とリードとを接合して半導体
    装置を製造するための装置であって、 前記電子部品及びリードの少なくともいずれか一方をそ
    の接合前に表面処理するための表面処理部と、前記電子
    部品とリードとを接合するためのボンディング部とから
    なり、前記表面処理部が、誘電体材料で形成されたガス
    流路と、前記ガス流路内にガスを導入するための手段
    と、前記ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で
    前記ガスに気体放電を発生させる手段と、前記放電によ
    り生成された活性種を含むガスに、前記電子部品または
    リードの少なくとも一方を曝露させる手段とを有するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造装置。
  48. 【請求項48】 前記リードがテープキャリアのインナ
    リードであり、前記表面処理部が、リールから送給され
    る前記テープキャリアのインナリードを前記ボンディン
    グ部より手前で表面処理するようになっていることを特
    徴とする請求項47記載の半導体装置の製造装置。
  49. 【請求項49】 液晶セルに偏光板を貼り付けた後、駆
    動用及び電源用の回路を接続してモジュールを組み立て
    ることにより、液晶ディスプレイを製造する方法であっ
    て、 誘電体材料で形成されたガス流路内に所定のガスを導入
    し、前記ガス流路内で大気圧またはその近傍の圧力下で
    前記所定のガス中に気体放電を生じさせ、前記放電によ
    り生成される前記ガスの活性種に、前記基板を曝露させ
    る表面処理工程を含むことを特徴とする液晶モジュール
    の製造方法。
  50. 【請求項50】 液晶セルに偏光板を貼り付けた後、駆
    動用及び電源用の回路を接続してモジュールを組み立て
    ることにより、液晶ディスプレイを製造する方法であっ
    て、 前記液晶セルに偏光板を貼着する前に、誘電体材料で形
    成されたガス流路内に所定のガスを導入し、前記ガス流
    路内で大気圧またはその近傍の圧力下で前記所定のガス
    中に気体放電を生じさせ、前記放電により生成される前
    記ガスの活性種に、前記液晶セルを曝露させる表面処理
    工程を行うことを特徴とする液晶ディスプレイの製造方
    法。
  51. 【請求項51】 複数の電子部品を搭載した後、不良品
    の電子部品を取り外し、かつ良品の電子部品に交換して
    再実装する工程からなる半導体装置の製造方法であっ
    て、 前記不良品の電子部品を取り外した後前記良品の電子部
    品を接続する前に、誘電体材料で形成されたガス流路内
    に所定のガスを導入し、前記ガス流路内で大気圧または
    その近傍の圧力下で前記所定のガス中に気体放電を生じ
    させ、前記放電により生成される前記ガスの活性種に、
    前記良品の電子部品及び前記半導体装置の接続部の少な
    くともいずれか一方を曝露させる表面処理工程を行うこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
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