JP2001004514A - 曲げ加工部の強度評価方法および評価データ測定用治具 - Google Patents

曲げ加工部の強度評価方法および評価データ測定用治具

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JP2001004514A
JP2001004514A JP11175113A JP17511399A JP2001004514A JP 2001004514 A JP2001004514 A JP 2001004514A JP 11175113 A JP11175113 A JP 11175113A JP 17511399 A JP17511399 A JP 17511399A JP 2001004514 A JP2001004514 A JP 2001004514A
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JP11175113A
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Kingo Furukawa
欣吾 古川
Atsushi Nakamura
篤 中村
Hitoshi Kawabe
仁 川辺
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多大の時間や費用を費やすことなく、使用条
件に適する材料の選択や加工条件の選択を容易に行える
曲げ加工部の強度評価方法およびそれに使用される評価
データ測定用治具を提供する。 【解決手段】 板状部材を曲げ加工してなる接続端子の
曲げ加工部における強度を評価する曲げ加工部の強度評
価方法であって、接続端子と同じに中間部で曲げ加工さ
れた対応曲げ加工部17aを有する細長板状の試料片1
7を、その対応曲げ加工部17aの近傍両側より負荷を
かけて、その対応曲げ加工部17aの内側角度がより小
さくなる方向に漸次変形させていく。そして、対応曲げ
加工部17aの亀裂や折損等の損傷発生に至るまでの対
応曲げ加工部17aの近傍における負荷方向の変形変位
量を測定し、その変形変位量の大小により対応する接続
端子における曲げ加工部の強度の強弱を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や産業機器
およびそれらに装着される電気・電子機器の電気信号や
電源からの電力を供給する電線を接続するための金属製
接続部品(いわゆる接続端子)等のように金属製板状部
材を曲げ加工した曲げ加工品の曲げ加工部における強度
を、曲げ加工部の損傷発生に至るまでの変形変位量の大
小により評価する曲げ加工部の強度評価方法およびそれ
に使用される評価データ測定用治具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属製板状部材を曲げ加工した曲げ加工
品の一例として薄肉金属板を曲げ加工した接続端子があ
り、電線同士の接続等に利用されている。例えば、電線
同士の接続においては、図8に示される如く、一方の電
線1端部に接続端子としての雄端子2が圧着されると共
に、対応する他方の電線3端部にも接続端子としての雌
端子4が圧着されており、雄端子2の先端部に備えられ
た細長板状のタブ部2aを、対向する雌端子4の先端部
に備えられた矩形筒状の接続筒部4a内に挿入すること
によって、接続筒部4a内に弾性変形自在に備えられた
弾性片部4bが弾性変形され、この弾性変形された弾性
片部4bの弾性復帰力により接続筒部4a内面側と弾性
片部4bとで前記タブ部2aが挟持されて、両端子2、
4間が互いに導通状態となり、ここに両電線1、3相互
間で電気的な接続状態が確保されるように構成されてい
る。
【0003】そして、通常のコネクタを用いた接続にお
いては、例えば、一方のコネクタハウジングの各所定位
置に、各電線端部にそれぞれ圧着された上記のような構
造の雄端子をそれぞれ収容保持させ、対応する他方のコ
ネクタハウジングの各所定位置に、各電線端部にそれぞ
れ圧着された上記のような構造の雌端子をそれぞれ収容
保持させ、両コネクタハウジングを互いに嵌合させて連
結することにより、各雄端子と各雌端子とがそれぞれ一
括して上記のような接続状態が得られるように構成され
ている。
【0004】また、電線と機器との接続においても、上
記のようなコネクタによる接続構造と同様に構成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の自動車に
あっては、カーナビゲーションシステムやオーディオ機
器等の電子機器、ABS、エアバッグ、4WS、四輪操
舵装置等のシステム等のように搭載される機器が増加す
る傾向にあり、それに伴って電気配線数も増加し、コネ
クタの小型・多極化が強く求められるようになってき
た。
【0006】しかしながら、この種の電気配線に利用さ
れる接続端子を小型化する場合、通常、曲げ加工する曲
げ加工部の曲げ半径が小さくなる。この際、端子材料と
して曲げ加工性の優れた柔らかい材料(例えば延性材
料)を使用すれば、弾性片部4bによるバネ作用が十分
に発揮できず、タブ部2aと接続筒部4a内面側および
弾性片部4bとの相互の接点間で十分な接触圧力が得ら
れないという問題がある。
【0007】また逆に、十分な接触圧力が得られる材料
(例えば弾性材料)では、クラック(亀裂)の発生等に
より接続端子の曲げ加工ができない等の問題があった。
例えば、図9や図10に示される如く、弾性片部4bの
弾性変形に寄与する屈曲成形された曲げ加工部としての
バネ部4cや、接続筒部4aを構成すべく折曲形成され
た曲げ加工部としての各屈曲コーナー部4dにクラック
が発生しやすく、耐久性に問題があった。
【0008】このため、接続端子の材料として、弾性と
加工性の両立を図った材料の開発が行われ、接続端子の
加工方法としては、例えば、2回の曲げ加工で90度曲
げを形成していた場合には、4回の曲げ加工により90
度曲げを形成する等して材料に対するダメージを低減す
る等のように1回の曲げ加工による加工程度の低減や、
曲げ加工速度の低減等の改善がなされてきた。
【0009】しかしながら、その改善による効果や、加
工方法の違いによるダメージの差異を相対的に比較する
ことは困難であり、実際には、各種材料や各種加工条件
により各種の雄端子や雌端子をそれぞれ製作し、それら
を単体で、もしくはコネクタハウジングに装着した状態
で、高温環境下や振動付与の環境下等の様々な環境下に
放置し、電気抵抗の変動や雄端子のタブ部を挟持する接
触圧力の変化を測定して接続端子の耐久性を評価するこ
とにより、間接的に加工条件の適性度や材料選択の適性
度を確認していた。
【0010】このため、使用条件に対応した接続端子に
適する材料の選択や、曲げ加工に適する加工条件の確定
に多大の時間と費用が必要とされていた。
【0011】そこで、本発明の課題は、多大の時間や費
用を費やすことなく、使用条件に適する材料の選択や加
工条件の選択を容易に行える曲げ加工部の強度評価方法
およびそれに使用される評価データ測定用治具を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの方法の技術的手段は、板状部材を曲げ加工してなる
曲げ加工品の曲げ加工部における強度を評価する曲げ加
工部の強度評価方法であって、前記曲げ加工品と同じに
中間部で曲げ加工された対応曲げ加工部を有する細長板
状の試料片を、その対応曲げ加工部の近傍両側より負荷
をかけて、対応曲げ加工部の内側角度がより小さくなる
方向に漸次変形させていき、対応曲げ加工部の亀裂や折
損等の損傷発生に至るまでの対応曲げ加工部の前記近傍
における前記負荷方向の変形変位量を測定し、その変形
変位量の大小により前記曲げ加工部の強度を評価する点
にある。
【0013】そして、前記曲げ加工品は接続端子であっ
てもよい。
【0014】また、上記強度評価方法に使用される治具
の技術的手段は、前記試料片を所定姿勢で保持する姿勢
保持部と、前記姿勢保持された試料片における前記対応
曲げ加工部の前記近傍両側より負荷をかけるべく対向配
置された負荷作用体と、両負荷作用体を前記負荷方向に
互いに接近離隔移動させる負荷作用体移動部と、前記変
形変位量を検出すべく、負荷作用体の移動量を検出する
変位量検出部とを備えてなる点にある。
【0015】さらに、前記対向配置された負荷作用体の
一方が基板上に取付固定されると共に、他方の負荷作用
体が基板上に前記負荷方向に沿って往復移動自在に支持
され、両負荷作用体の互いに対向する対向面が、前記試
料片の対応曲げ加工部両側の延設片部のそれぞれの延設
方向に沿った傾斜に対応した下方向に漸次拡開する傾斜
対向面とされ、前記姿勢保持部は、前記取付固定された
負荷作用体の傾斜対向面に一方の前記延設片部を挟持状
に固定保持すべく、傾斜対向面に着脱自在に取付固定さ
れる固定板を備え、前記変位量検出部は、前記往復移動
自在に支持された負荷作用体の移動量を検出すべく、基
板側に取付支持されてなる構造としてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図面に基づいて説明すると、図1は、金属製板状部材を
曲げ加工してなる曲げ加工品の一例としての雄端子2や
雌端子4等の接続端子の曲げ加工部の強度評価方法に使
用される評価データ測定用治具10を示しており、矩形
板状の基板11と、基板11の一端部上に着脱自在に取
付固定された固定側負荷作用体12と、基板11の他側
部上に前記固定側負荷作用体12方向に往復移動自在に
支持された可動側負荷作用体13と、可動側負荷作用体
13を固定側負荷作用体12方向に移動させるための負
荷作用体移動部としての操作ねじ軸14と、可動側負荷
作用体13の移動量を検出する変位量検出部としてのマ
イクロメータ15とから主構成されている。
【0017】また、図2や図3において、17は適宜長
さと幅を有する細長板状の金属バネ材(例えば端子用銅
合金)をその中間部で前記バネ部4cや屈曲コーナー部
4dと同じに曲げ加工した対応曲げ加工部17aを有す
る試料片17で、例えば、図3にも示される如く、板厚
tが0.25mm、対応曲げ加工部17aの曲げ角度θ
が90度に構成され、曲げ半径Rは0.25mm、0.
5mm、0.75mm等、各種用意されている。
【0018】そして、前記固定側負荷作用体12と可動
側負荷作用体13の互いに対向する対向面は、前記試料
片17の対応曲げ加工部17a両側の延設片部17bの
それぞれの延設方向に沿った傾斜に対応した下方向に漸
次拡開する傾斜対向面12a、13a(本実施形態では
下向き45度の傾斜対向面)とされている。
【0019】そして、固定側負荷作用体12の傾斜対向
面12aに、試料片17の一方の延設片部17bを挟持
状に固定保持すべく矩形平板状の固定板19が備えられ
ており、例えば、六角穴付ボルト20をボルト挿通孔1
9aに挿通させて傾斜対向面12aに形成された雌ねじ
孔に螺合締結することにより、固定板19が傾斜対向面
12aに着脱自在に取付固定されるように構成されてい
る。
【0020】前記可動側負荷作用体13は、固定側負荷
作用体12より幅狭で、かつ試料片17より幅広に構成
されており、その下部に矩形平板状のスライド板13b
が装着されている。そして、基板11の上面側には、ス
ライド板13bが嵌合されると共に、スライド板13b
を固定側負荷作用体12方向に接近離隔自在に摺動案内
する矩形凹状のガイド溝11aが形成されており、ま
た、ガイド溝11aからのスライド板13bの離脱を防
止すると共に、可動側負荷作用体13を固定側負荷作用
体12方向に案内する細長板状のガイド板21が、可動
側負荷作用体13の両側でガイド溝11aをまたいで、
それぞれ基板11上に着脱自在にボルト締結されてい
る。
【0021】さらに、固定側負荷作用体12と反対の基
板11の一端縁部上には、支持ブロック22が着脱自在
にボルト締結されており、前記操作ねじ軸14が可動側
負荷作用体13の摺動方向の軸心を有して、支持ブロッ
ク22に螺挿状態で支持されている。また、操作ねじ軸
14の一方の端部には操作杆14aが前記軸心と直交す
る方向に移動自在に挿通支持されており、操作ねじ軸1
4の他方側の螺挿端は可動側負荷作用体13の傾斜対向
面13aと反対側の押動面13cに接離自在に当接され
ている。
【0022】そして、操作ねじ軸14の螺進操作により
螺挿端が押動面13cを押動し、可動側負荷作用体13
が固定側負荷作用体12に接近する方向に移動操作さ
れ、また、操作ねじ軸14の螺退操作により螺挿端と押
動面13cとが互いに離隔され、ここに、可動側負荷作
用体13を固定側負荷作用体12から離隔する方向に移
動操作可能となる。
【0023】さらに、可動側負荷作用体13の一側面に
は、移動量測定用の張出ブロック13dが側方張出状に
装着されている。そして、支持ブロック22の張出ブロ
ック13dに対向した位置、即ち支持ブロック22の操
作ねじ軸14の一側方に位置した部位に、前記マイクロ
メータ15が操作ねじ軸14と平行に取付支持されてお
り、マイクロメータ15の回動操作部15aの正逆回動
操作により、操作ねじ軸14の軸心と平行な軸心に沿っ
て出退操作される検出軸15bが、張出ブロック13d
の検出面13eに接離自在に当接されるように構成され
ている。
【0024】次に、この評価データ測定用治具10の使
用方法について説明すると、試料片17の一方の延設片
部17bを固定側負荷作用体12の傾斜対向面12aと
固定板19とで所定位置で挟持状として取付固定し、図
2に示されるように所定姿勢で保持する。
【0025】その後、操作ねじ軸14を螺進操作して可
動側負荷作用体13を固定側負荷作用体12方向に移動
操作し、図2に示されるように可動側負荷作用体13の
傾斜対向面13aを試料片17の他方の延設片部17b
の当接させる。この際、各傾斜対向面12a、13a上
端は試料片17の対応曲げ加工部17aの近傍両側に当
接した状態とされる。
【0026】この状態において、マイクロメータ15の
回動操作部15aを回動操作して検出軸15bの先端部
を検出面13eに当接させ、この基準当接位置をマイク
ロメータ15の目盛部15cで読み取る。
【0027】次に、操作ねじ軸14を徐々に螺進操作し
て可動側負荷作用体13を固定側負荷作用体12方向に
徐々に移動操作する。この際、固定側負荷作用体12と
可動側負荷作用体13とが互いに接近移動され、図3に
示される如く、対応曲げ加工部17aの近傍両側より内
側角度(いわゆるθ)がより小さくなる方向に負荷が作
用し、仮想線で示されるように曲げ角度θをより深める
方向に漸次変形されていく。
【0028】そして、対応曲げ加工部17aに損傷が発
生した時点、例えばクラックによる亀裂が発生した時
点、もしくは亀裂が成長して折損した時点で、操作ねじ
軸14の螺進操作を停止する。この状態で、マイクロメ
ータ15の回動操作部15aを回動操作して検出軸15
bの先端部を検出面13eに当接させ、この損傷時当接
位置をマイクロメータ15の目盛部15cで読み取る。
そして、この損傷時当接位置の目盛部15cの読み取り
データと前記基準当接位置における読み取りデータとの
差により負荷が作用された方向の対応曲げ加工部17a
近傍における変形変位量dが間接的に測定できる。
【0029】この変形変位量dを各種の引張り強さを有
する各種の材料で測定しておけば、対応曲げ加工部17
aの変形変位量dが大きければ損傷に至るまでの強度が
強く、また変形変位量dが小さければ損傷に至るまでの
強度が弱いというように、変形変位量dの大小により対
応曲げ加工部17aの強度、いわゆる変位に対する耐久
性を定量的に評価できる。
【0030】このようにして測定された変形変位量d、
引張り強さ、板厚t、曲げ半径Rの相互の関係は、図4
に示されるようになる。この図4において、実線は黄銅
等の曲げ加工性に優れている同種材料のデータであり、
点線は曲げ加工性に劣る同種材料のデータである。
【0031】従って、本実施形態によれば、曲げ加工さ
れた対応曲げ加工部17a近傍に負荷を作用させて対応
曲げ加工部17aの強度を評価することができるため、
曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛り込まれた状
態での強度を定量的に評価することができる。
【0032】そして、図4に示されるように、亀裂や折
損等の損傷発生に至る変形変位量dと材料の引張り強さ
の関係から曲げ加工性を相対的に判断でき、例えば、同
じ材料の同じ板厚tの金属板であれば、曲げ半径Rを変
化させることにより変形変位量dがどの程度大小変化す
るかが判断でき、また、変形変位量dが大きい程、曲げ
加工性に優れていることが判断できるため、同じ引張り
強さの材料相互間で比較すれば、材料間の加工性の差も
容易に判断できる。
【0033】ここに、曲げ加工された試料片17の対応
曲げ加工部17aの強度の評価により、対応する雄端子
2や雌端子4の接続端子におけるバネ部4cや屈曲コー
ナー部4dの強度特性について、簡易的に相対的な評価
が可能となる。そして、これを接続端子の設計にフィー
ドバックすることにより、所望の強度、即ち所望の耐久
性が得られる材料の選定や加工条件の確定が容易に行
え、従来のような材料の選定や加工条件の確定に必要で
あった多大の費用と時間を少なくすることができる。
【0034】また、図5は評価データ測定用治具10の
第2の実施形態を示しており、上記第1の実施形態と同
様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0035】即ち、本実施形態においては、両負荷作用
体12、13が互いに接近離隔移動自在な可動方式とさ
れた構造とされている。この場合、変形変位量dを測定
する場合は両方の負荷作用体12、13の移動量を検出
する必要がある。また、両方の負荷作用体12、13の
傾斜対向面12a、13aで試料片17を所定姿勢で姿
勢保持する姿勢保持部を構成している。
【0036】また、図6は評価データ測定用治具10の
第3の実施形態を示しており、上記第1の実施形態と同
様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】即ち、上記第1の実施形態や第2の実施形
態では、試料片17に対し、各負荷作用体12、13に
より面接触状態で負荷をかける構造としているが、本実
施形態においては、固定側負荷作用体12と可動側負荷
作用体13により試料片17の対応曲げ加工部17aの
近傍両側に幅方向の線接触状態で負荷をかける構造とさ
れている。
【0038】また、図7は評価データ測定用治具10の
第4の実施形態を示しており、上記第1の実施形態と同
様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0039】即ち、本実施形態においては、可動側負荷
作用体13が対応曲げ加工部17a回りに正逆回動操作
されることにより、両負荷作用体12、13が互いに接
近離隔移動される構造とされている。
【0040】なお、上記第1ないし第3の実施形態のよ
うに直線方向に両負荷作用体12、13が接近離隔移動
される場合と、第4の実施形態のように弧状に回動され
る場合とで、同様に対応曲げ加工部17aでの強度測定
が可能であることが、CAE解析により知られている。
【0041】上記各実施形態において、曲げ加工品とし
て接続端子を例示しているが、接続端子に限られず、金
属製板状部材を曲げ加工する各種製品の強度評価に利用
すればよい。
【0042】また、評価可能な試料片17の曲げ角度θ
は0度<θ<180度の範囲であればよく、実用上は4
5度≦θ≦135度の程度の範囲が好ましい。そして上
記バネ部4cや屈曲コーナー部4dのような曲げ加工部
分の強度評価であれば、特定の一種類の曲げ角度θでよ
く、接続端子材料にあっては、最も標準的な曲げ加工で
あるθ=90度の曲げ加工を採用すればよい。さらに、
実際の使用状況に対応する曲げ加工の角度を採用すれ
ば、より実際に近い強度の評価を得ることができる。
【0043】また、試料片17の板厚t、曲げ半径R、
曲げ角度θ等は上記実施形態に限られず、必要に応じて
適宜設定すればよく、試料片17の材料においても使用
される可能性のある各種材料につき、前記データを種々
測定しておけば、使用目的に適する材料、板厚t、曲げ
半径R等の材料の選定や加工条件の選択が容易に得られ
る利点がある。
【0044】さらに、手動により操作ねじ軸14を螺進
操作することによって可動側負荷作用体13を押動する
構造を示しているが、モータ等を利用して自動的に可動
側負荷作用体13を押動する構造としてもよい。
【0045】また、変位量検出部もマイクロメータ15
に限らず、可動側負荷作用体13の移動量をセンサ等に
より電気的に検出する構造であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の曲げ加工部の強
度評価方法によれば、曲げ加工品と同じに中間部で曲げ
加工された対応曲げ加工部を有する細長板状の試料片
を、その対応曲げ加工部の近傍両側より負荷をかけて、
対応曲げ加工部の内側角度がより小さくなる方向に漸次
変形させていき、対応曲げ加工部の亀裂や折損等の損傷
発生に至るまでの対応曲げ加工部の前記近傍における前
記負荷方向の変形変位量を測定し、その変形変位量の大
小により前記曲げ加工部の強度を評価する方法であり、
曲げ加工品の曲げ加工部における強度、即ち変位に対す
る耐久性の評価を、試料片の対応する曲げ加工部で、簡
易的に評価することが可能となり、ここに従来のような
多大の時間や費用を費やすことなく、使用条件に適する
材料の選択や加工条件の選択を容易に行えるという利点
がある。
【0047】そして、曲げ加工品が接続端子の場合にあ
っては、従来のように各種材料や各種加工条件により各
種の雄端子や雌端子をそれぞれ製作して各適性度を確認
する必要もなく、使用条件に適する材料の選択や加工条
件の選択を容易に行えるという利点がある。
【0048】また、本発明の上記曲げ加工部の強度評価
方法に使用される評価データ測定用治具によれば、試料
片を所定姿勢で保持する姿勢保持部と、前記姿勢保持さ
れた試料片における前記対応曲げ加工部の前記近傍両側
より負荷をかけるべく対向配置された負荷作用体と、両
負荷作用体を前記負荷方向に互いに接近離隔移動させる
負荷作用体移動部と、前記変形変位量を検出すべく、負
荷作用体の移動量を検出する変位量検出部とを備えてな
るものであり、試料片を姿勢保持部で保持した状態で負
荷を作用でき、安定した変形変位量の測定が行えるとい
う利点がある。
【0049】さらに、前記対向配置された負荷作用体の
一方が基板上に取付固定されると共に、他方の負荷作用
体が基板上に前記負荷方向に沿って往復移動自在に支持
され、両負荷作用体の互いに対向する対向面が、前記試
料片の対応曲げ加工部両側の延設片部のそれぞれの延設
方向に沿った傾斜に対応した下方向に漸次拡開する傾斜
対向面とされ、前記姿勢保持部は、前記取付固定された
負荷作用体の傾斜対向面に一方の前記延設片部を挟持状
に固定保持すべく、傾斜対向面に着脱自在に取付固定さ
れる固定板を備え、前記変位量検出部は、前記往復移動
自在に支持された負荷作用体の移動量を検出すべく、基
板側に取付支持されてなる構造とすれば、傾斜対向面と
固定板で試料片を挟持状に固定することにより、試料片
をより安定した姿勢で保持でき、また変形変位量の検出
も一方の可動側の負荷作用体の移動量を検出すればよ
く、測定が容易に行えるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る評価データ測定
用治具の斜視図である。
【図2】同一部断面正面図である。
【図3】試料片の一部正面説明図である。
【図4】引張り強さと変形変位量との関係を示す図であ
る。
【図5】評価データ測定用治具の第2の実施形態を示す
説明図である。
【図6】評価データ測定用治具の第3の実施形態を示す
説明図である。
【図7】評価データ測定用治具の第4の実施形態を示す
説明図である。
【図8】雄端子と雌端子の接続状態を示す説明図であ
る。
【図9】雌端子のバネ部の説明図である。
【図10】図8における雌端子のX−X断面矢視図であ
る。
【符号の説明】
10 評価データ測定用治具 11 基板 12 固定側負荷作用体 12a 傾斜対向面 13 可動側負荷作用体 13a 傾斜対向面 14 操作ねじ軸 15 マイクロメータ 17 試料片 17a 対応曲げ加工部 17b 延設片部 19 固定板 22 支持ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川辺 仁 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 2G061 AA07 AB03 BA01 CA01 CB02 DA16 EA02 EB10 3C020 XX00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状部材を曲げ加工してなる曲げ加工品
    の曲げ加工部における強度を評価する曲げ加工部の強度
    評価方法であって、 前記曲げ加工品と同じに中間部で曲げ加工された対応曲
    げ加工部を有する細長板状の試料片を、その対応曲げ加
    工部の近傍両側より負荷をかけて、対応曲げ加工部の内
    側角度がより小さくなる方向に漸次変形させていき、対
    応曲げ加工部の亀裂や折損等の損傷発生に至るまでの対
    応曲げ加工部の前記近傍における前記負荷方向の変形変
    位量を測定し、その変形変位量の大小により前記曲げ加
    工部の強度を評価することを特徴とする曲げ加工部の強
    度評価方法。
  2. 【請求項2】 前記曲げ加工品が接続端子であることを
    特徴とする請求項1記載の曲げ加工部の強度評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の曲げ加工部の強度評価方
    法において前記試料片に前記負荷をかけて変形させる評
    価データ測定用治具であって、 前記試料片を所定姿勢で保持する姿勢保持部と、前記姿
    勢保持された試料片における前記対応曲げ加工部の前記
    近傍両側より負荷をかけるべく対向配置された負荷作用
    体と、両負荷作用体を前記負荷方向に互いに接近離隔移
    動させる負荷作用体移動部と、前記変形変位量を検出す
    べく、負荷作用体の移動量を検出する変位量検出部とを
    備えてなることを特徴とする評価データ測定用治具。
  4. 【請求項4】 前記対向配置された負荷作用体の一方が
    基板上に取付固定されると共に、他方の負荷作用体が基
    板上に前記負荷方向に沿って往復移動自在に支持され、
    両負荷作用体の互いに対向する対向面が、前記試料片の
    対応曲げ加工部両側の延設片部のそれぞれの延設方向に
    沿った傾斜に対応した下方向に漸次拡開する傾斜対向面
    とされ、前記姿勢保持部は、前記取付固定された負荷作
    用体の傾斜対向面に一方の前記延設片部を挟持状に固定
    保持すべく、傾斜対向面に着脱自在に取付固定される固
    定板を備え、前記変位量検出部は、前記往復移動自在に
    支持された負荷作用体の移動量を検出すべく、基板側に
    取付支持されてなることを特徴とする請求項3記載の評
    価データ測定用治具。
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