JP2001002866A - 遮音スポンジ用ゴム組成物及び加硫発泡成形体 - Google Patents

遮音スポンジ用ゴム組成物及び加硫発泡成形体

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JP2001002866A
JP2001002866A JP11172827A JP17282799A JP2001002866A JP 2001002866 A JP2001002866 A JP 2001002866A JP 11172827 A JP11172827 A JP 11172827A JP 17282799 A JP17282799 A JP 17282799A JP 2001002866 A JP2001002866 A JP 2001002866A
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silica
sponge
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rubber composition
olefin
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JP11172827A
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English (en)
Inventor
Hidenari Nakahama
秀斉 仲濱
Yuji Ishii
雄二 石井
Shuichi Nonaka
修一 野中
Masaaki Kawasaki
川崎  雅昭
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポンジのシール性能を大幅に向上させ、遮
音効果を高めた材料を得る遮音スポンジ用ゴム組成物と
その加硫発泡成形体を提供することにある。 【解決手段】 エチレン−αオレフィン−非共役ポリエ
ン共重合体ゴム、補強剤、加硫剤及び発泡剤を含有して
なるゴム組成物において、エチレン−αオレフィン−非
共役ポリエン共重合体ゴムがムーニー粘度ML(1+
4)100℃ 90以上のエチレン−αオレフィン−非
共役ポリエン共重合体ゴムであり、補強剤の少なくとも
一部がBET比表面積が20〜80m/gのシリカ及
び/又はシリケートとシランカップリング剤との組合せ
からなり、且つ補強剤としてシリカ及び/又はシリケー
ト/(シリカ及び/又はシリケート+カーボンブラッ
ク)の重量割合が30%以上であることを特徴とする遮
音スポンジ用ゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮音スポンジ用ゴ
ム組成物及びそれから形成された加硫発泡成形体に関す
るもので、極めて優れた遮音性を示し、自動車のスポン
ジ状シール製品、特にウエザーストリップとして有用な
スポンジ用ゴム組成物及びその加硫ゴム発泡成形体に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車において、遮音性、吸音性は乗り
心地を決定する因子として重要である。例えば、自動車
のドア或いはウインドウと枠或いは閾いなどとの間に
は、風雨等を遮断するためのウエザーストリップが設け
られているが、このウエザーストリップにおいては、高
速走行中に風切り音を発生しないことが求められてい
る。特に、ハードトップタイプのガラス/ウエザースト
リップ部分のシール部は、ゴムの押し返す力である低伸
張モジュラスとその力を持続する能力である圧縮永久歪
みが良好であることが重要視されてきた。
【0003】高級車でのドアー回りの遮音性は、ウエザ
ーストリップを2重、3重に取り付けることで対策して
いる。つまリ、ドアーという開口部の隙間を徹底的にな
くそうとの考えと思われる。しかしながら、大衆車で
は、コストの関係からこのシール製品は1重であること
が多く、1重の製品であっても高い遮音性を発揮するウ
エザーストリップ製品が求められているが、この要求を
十分に満足する製品は未だ現れるに至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、ス
ポンジのシール性能を大幅に向上させ、遮音効果を高め
た材料を得る遮音スポンジ用ゴム組成物とその加硫発泡
成形体を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エチレ
ン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、補強
剤、加硫剤及び発泡剤を含有してなるゴム組成物におい
て、エチレン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合体
ゴムがムーニー粘度ML(1+4)100℃が90以上
のエチレン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴ
ムであり、補強剤の少なくとも一部がBET比表面積が
20〜80m/gのシリカ及び/又はシリケートとシ
ランカップリング剤との組合せからなり、且つ補強剤と
してシリカ及び/又はシリケート/(シリカ及び/又は
シリケート+カーボンブラック)の重量割合が30%以
上であることを特徴とする遮音スポンジ用ゴム組成物が
提供される。この遮音スポンジ用ゴム組成物において
は、前記発泡剤はスポンジを独立気泡でしかもその比重
を0.2〜0.6とするに十分な量で含有されているの
がよい。本発明によればまた、上記遮音スポンジ用ゴム
組成物を加硫発泡することにより形成された加硫発泡成
形体であって、その比重が0.6〜0.2であり、25
%伸長時の低伸張モジュラスが300kPa以下であり
且つ下記式(1) Rm=γ’1000/γ’ ‥(1) 式中、γ’1000は、室温で測定した動的粘弾性試験
から求まる1000Hzでの試料の動的弾性率(dyn
/cm2)であり、γは同様に測定される1Hzでの
動的弾性率である、で定義される動的弾性率比(Rm)
が1〜2であることを特徴とする加硫発泡成形体が提供
される。この加硫発泡成形体では、吸水率が20%以下
であることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】[作用]本発明の遮音スポンジ用
ゴム組成物は、エチレン−αオレフィン−非共役ポリエ
ン共重合体ゴム、補強剤、加硫剤及び発泡剤を含有して
なるが、本発明では、エチレン−αオレフィン−非共役
ポリエン共重合体ゴムとして、ムーニー粘度ML(1+
4)100℃ 90以上のエチレン−αオレフィン−非
共役ポリエン共重合体ゴムを用いたこと、補強剤の少な
くとも一部として、BET比表面積が20〜80m
gのシリカ(以下単にシリカというときは、シリカ及び
/又はシリケートを意味する)とシランカップリング剤
との組合せを用いたこと、及び補強剤としてシリカ/
(シリカ+カーボンブラック)の重量割合を30%以上
としたことが特徴である。
【0007】本発明において、エチレン−αオレフィン
−非共役ポリエン共重合体ゴムとしてムーニー粘度が上
記範囲内にある共重合体ゴムを使用するのは、遮音スポ
ンジ用ゴム組成物では、形成されるスポンジが遮音すべ
き複数の物体間によくフィットし、良好なクッション性
とその持続性とを示すことが要求されるが、上記粘度範
囲を下回る共重合体ゴムでは、上記範囲内のものに比し
て機械的特性が低下し、また圧縮永久ひずみも低下する
ためである。
【0008】本発明では、補強剤の少なくとも一部とし
て、BET比表面積が 20〜80m/gのシリカを
シランカップリング剤との組合せでを用いることが重要
であることが分かった。即ち、上記の特定のシリカをシ
ランカップリング剤と組合せで用いることにより、形成
されるスポンジ(発泡体)の遮音性を顕著に向上させる
ことができる。
【0009】遮音性スポンジの遮音性は、前記式(1)
の動的弾性率比(Rm)で評価できることが分かった。
動的弾性率とは、粘弾性体に振動的(周期的)なひずみ
或いは力を与えた場合に観測される弾性率をいう。一般
に、粘弾性体の粘弾性は、弾性率γのバネと粘性ηのダ
ッシュポットとの組合せからなるモデルで表示できる
が、複素弾性率で一層的確に表現することができる。即
ち、弾性率をγ、ひずみをεとすれば、フック的な弾性
力はγεで表される。 dε/dt)である。 もしひずみがε=εiωt(εは振幅、iは虚
数単位、ω=2πνは角振動数、tは時間、νは振動
数)のように周期的に変化する場合には、・ ε=iωε となるから、粘弾性力は(γ+iωη)εと表される。
したがって、この場合には粘弾性体をγ =γ+iω
η=γ’+iγ”という複素弾性率をもったフック弾性
体と形式的に考えることができる。複素弾性率の実数部
γ’は通常の弾性率(動的弾性率)、虚数部γ”は粘度
にωを乗じたものである。動的弾性率γ’は一般に、一
定温度では振動数と共に増大して振動数が十分に高くな
ると、一定値に飽和する傾向を示す。
【0010】本発明では、振動数1Hzでの動的弾性率
γ’に対する振動数1000Hzでの動的弾性率γ’
1000の比が1〜2の範囲に抑制されており、周波数
の増大に伴う弾性率の増大が抑えられて、遮音性が向上
していることが明らかである。即ち、防振ゴムにおいて
も振動数が可聴周波数にまで大きくなれば当然音を発生
するわけであるが、本発明では振動数の増大に伴うエネ
ルギーの増大分が緩和され、遮音性が向上しているもの
と認められる。
【0011】上記の動的弾性率にも関連するが、本発明
においては、形成されるスポンジの25%伸張時の低伸
張弾性率(M25)が300KPa以下、好ましくは1
00乃至300KPaであることが消音性の点で重要で
あることも分かった。この低伸張弾性率(M25)はい
わば前述したモデルのバネ定数に相当するものであり、
この低伸張弾性率(M25)を300KPa以下に抑制
することにより、防振性や遮音性を向上させることがで
きる。
【0012】後述する例を参照されたい。シリカを用い
なかったゴム組成物(比較例3)からのスポンジや、シ
リカを用いてもシリカの比表面積が上記範囲を上回るゴ
ム組成物(比較例1及び2)からのスポンジでは、動的
弾性率比(Rm)が2を上回っており、また低伸張弾性
率(M25)も300KPaよりも大であり、実際に本
発明範囲内のゴム組成物に比して遮音性や防振性に劣っ
ている。
【0013】即ち、本発明においては、ベースゴムに補
強剤としてBET比表面積が20〜80m/gである
シリカとシランカップリング剤を配合することが必須で
あり、シリカのBET比表面積が20m/gより小さ
いと機械的強度が低下し好ましくなく、一方80m
gを越えると高周波数域でのスポンジ製品のバネ定数を
変化させない効果が少なくなるため好ましくない。
【0014】また、シランカップリング処理することが
必須であり、ポリマーとシリカ界面をシランカップリン
グ剤で結びつけることで、高周波数域でのスポンジ製品
のバネ定数が大きくなくならないよう阻止する役目を担
っている。
【0015】このシランカップリング処理したシリカの
重量割合にも一定の範囲があり、補強剤として配合した
フィラーの中でシリカ/(シリカ+カーボンブラック)
の比が30%以上であることが遮音性を向上させるため
に必須である。補強剤におけるシリカの配合比が上記範
囲を下回ると、本発明の効果である遮音性が得られなく
なる。
【0016】遮音性を発揮するためには、製品の低伸長
モジュラス(M25)が300kPa以下であることが
重要であることは、既に指摘したとおりであるが、この
モジュラス(M25)を低くする有効な手段として、ス
ポンジの比重を0.2〜0.6の小さい値にコントロー
ルすることが挙げられる。また、遮音性を向上させるに
は、気泡の形態が独立気泡であることが好ましい。気泡
が独立気泡であるか否かは、スポンジの断面構造を観察
することによっても確かめられるが、一般に独立気泡型
のスポンジでは、後述する方法で測定した吸水率が20
%以下であり、これによっても独立気泡であることが確
認できる。
【0017】スポンジの比重が0.2よりも低いとシー
ルする力が低くなりすぎるため好ましくなく、一方、比
重が0.6を上回ると低伸張モジュラス(M25)が3
00KPaを上回るようになり、遮音性が低下するので
好ましくない。
【0018】一般に低伸張モジュラス(M25)低下に
より、ガラス/スポンジ製品界面の押さえつける力も低
下する傾向が認められるが、シール性に必要な低伸張モ
ジュラス(M25)を有するべきであり、スポンジの低
伸張モジュラス(M25)は100KPa以上であるこ
とが好ましい。
【0019】本発明の加硫発泡成形体は、上記の特長を
生かして、自動車用のウエザーストリップとして特に有
用である。本発明の加硫発泡成形体では、表面積当たり
の重量を一定にして比較して、表面積に対して垂直方向
の断面積が増大している。このため、歪み代を十分に増
加させることができ、これにより、ドアー/ボディー開
口部の隙間を充分に埋めてシールすることが可能とな
り、遮音スポンジとしての効果をいっそう発揮すること
ができる。
【0020】[遮音スポンジ用ゴム組成物]本発明に用
いる遮音スポンジ用ゴム組成物は、エチレン−αオレフ
ィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、補強剤、加硫剤及
び発泡剤を含有してなる。
【0021】(1)エチレン−αオレフィン−非共役ポ
リエン共重合体ゴム 本発明に用いるエチレン−αオレフィン−非共役ポリエ
ン共重合体ゴムは、ムーニー粘度ML(1+4)100
℃が90以上、とくに110以上で、300以下のもの
である。このムーニー粘度が90を下回ると優れた機械
的強度や良好な圧縮永久ひずみが得られないため好まし
くなく、一方、300をこえると、混練加工性などが低
下するので好ましくない。
【0022】エチレン−αオレフィン−非共役ポリエン
共重合体ゴムとしては、エチレン(a)の含量が60〜
80モル%、好ましくは65〜75モル%、更に好まし
くは68〜72モル%となり、非共役ポリエン(c)を
ヨウ素価が5〜40、好ましくは10〜30、更に好ま
しくは15〜28となるように共重合させてなるものが
好ましい。
【0023】本発明に用いる共重合体ゴムにおいて、α
−オレフィン(b)としては、炭素数3〜20のα−オ
レフィンが好適であり、具体的には、プロピレン、ブテ
ン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプ
テン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウ
ンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラ
デセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘ
プタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1、9
−メチル−デセン−1、11−メチル−ドデセン−1、
12−エチル−テトラデセン−1などが挙げられる。こ
れらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み
合わせて用いられる。これらのうち、炭素数3〜10の
α−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく用いら
れる。
【0024】本発明で用いる非共役ポリエン(c)は、
鎖状乃至環状の非共役ポリエンが単独或いは2種以上の
組合せで使用される。非共役ポリエンとして、具体的に
は、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,
4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン
などの鎖状非共役ジエン、5−メチレン−2−ノルボル
ネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロ
ペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−
2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2プロペニル)
−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノ
ルボルネン、5−(1−チメル−3−ブテニル)−2−
ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボル
ネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノル
ボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−
2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)
−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノ
ルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2
−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテ
ニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペ
ンテニル)、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボ
ルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−
2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチ
ル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、メチルテト
ラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピ
リデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノル
ボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2
−ノルボルネンのような環状非共役ジエン、2,3−ジ
イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン
−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロ
ペニル−2,2−ノルボルナジエンのようなトリエンを
例示することができる。
【0025】非共役ポリエンの共重合モル比は、ヨウ素
価が前述した範囲内にあるようなものでべきであり、ヨ
ウ素価が前記範囲を下回ると加硫性が不十分となって所
定のクッション性や機械的特性が得られず、一方前記範
囲を上回ると耐候性や耐久性が低下するので好ましくな
い。
【0026】(2)補強剤 本発明では、補強剤の少なくとも一部として、BET比
表面積が20〜80m /gの範囲にあるシリカをシラ
ンカップリング剤との組合せで使用する。本発明に用い
るシリカは、樹脂に配合するシリカとしては比較的比表
面積の小さいものであり、一般に一次粒子径は10μm
〜50μmの範囲にある。このシリカは、一般にケイ酸
ナトリウムを原料として、沈降性シリカとして得られる
ものであるが、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム
などを微量乃至少量含有するものであってよい。本発明
の目的に好適な補強剤シリカは、デグサジャパン社製
ウルトラジル360の商品名で入手しうるが、勿論上記
物性を有するものであれば何れでも使用できる。
【0027】上記補強剤と組合せで用いるシランカップ
リング剤としては、メルカプトシラン、アミノシラン、
ビニルシランなどのそれ自体公知のシランカップリング
剤が使用される。これらのシランカップリング剤は、上
記シリカ当たり1乃至30重量%、特に2乃至10重量
%の量で用いるのが好ましい。
【0028】上記補強剤シリカは勿論、補強剤としての
カーボンブラックと組合せで用いることができ、このカ
ーボンブラックとしては、SRF、GPF、FEF、 H
AF、ISAF、SAF、FT、MTなどの各種カーボ
ンブラックが挙げられる。
【0029】本発明のゴム組成物では、補強剤としてシ
リカ/(シリカ+カーボンブラック)の重量割合を30
%以上であることが必須であり、この重量割合は好まし
くは30%乃至60%の範囲にあるのがよい。また、補
強剤全体としての配合量は、共重合体ゴム100重量部
当たり、50〜120重量部、特に70〜100重量部
であることが、遮音性及び防振性や機械的特性の点から
好ましい。勿論、所望により、軽質炭酸カルシウム、重
質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの充填剤を更に
組み合わせて用いることもできる。
【0030】(3)加硫剤 本発明のゴム組成物で使用される加硫剤としては、それ
自体公知の加硫剤、例えば、金属塩、イオウ系化合物等
をあげることができる。これらは単独でも或いは2種以
上の組合せでも使用できる。
【0031】金属塩としては、酸化マグネシウム、酸化
亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、鉛丹、リサ
ージなどが使用される。金属塩は前記共重合体ゴム10
0重量部に対し、通常3〜10重量部、好ましくは4〜
8重量部の割合で使用する。
【0032】イオウ系化合物としては、イオウ、塩化イ
オウ、二塩化イオウ、モルホリンジスルフィド、アルキ
ルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレンなどを例
示でき、なかでもイオウの使用が好ましい。イオウ系化
合物は共重合体ゴム100重量部に対して1〜20重量
部、好ましくは2〜10、重量部の割合で使用する。
【0033】加硫剤としてイオウ系化合物を使用すると
きは、加硫促進剤の併用が好ましい。加硫促進剤として
はN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフエ
ンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾー
ルスルフエンアミド、N,N −ジイソプロピル−2−ベン
ゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾ
チアゾール、2−(2,4 −ジニトロフェニル)メルカプ
トベンゾチアゾール、2−(2,6 −ジエチル−4−モル
ホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジス
ルフィドなどのチアゾール系;ジフェニルグアニジン、
トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、
オルソトリル・バイ・グアナイド、ジフェニルグアニジ
ン・フタレートなどのグアニジン系;アセトアルデヒド
−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合
物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアン
モニアなどのアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アン
モニア系;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾ
リン系;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブ
チルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリ
ルチオユリアなどのチオユリア系;テトラメチルチウラ
ムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチル
チウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラ
スルフィドなどのチウラム系;ジメチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチル
ジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン
酸テルルなどのジチオ酸塩系;ジブチルキサントゲン酸
亜鉛などのザンテート系;亜鉛華などをあげることがで
きる。これら加硫促進剤は共重合体ゴム100重量部に
対して1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の割
合で添加できる。
【0034】(4)発泡剤 発泡剤としては、一般的にゴムを発泡成形する際に用い
られる発泡剤を広く使用することができ、具体的には、
重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウ
ム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機
発泡剤、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテ
レフタルアミド、N,N′−ジニトロソペンタメチレン
テトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシル
ニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカル
ボキシレートなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p′−
オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェ
ニルスルホン−3,3′−ジスルホニルヒドラジドなど
のスルホニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、
4,4−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエン
スルホニルアジドなどのアジド化合物が挙げられる。こ
れらのうちでは、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド
化合物が好ましい。発泡剤は、スポンジを独立気泡型で
且つその比重が0.2〜0.6となるに十分な量で用い
るのがよく、一般にエチレン・α−オレフィン・ポリエ
ン共重合体ゴム100重量部に対して、2〜50重量
部、好ましくは3〜10重量部の量で用いるのがよい。
【0035】また、発泡剤とともに発泡助剤を用いるこ
ともでき、発泡助剤を併用すると、発泡剤の分解温度の
低下、分解促進、気泡の均一化などの効果がある。この
ような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステ
アリン酸、しゅう酸などの有機酸、尿素またはその誘導
体などが挙げられる。発泡助剤は、エチレン・α−オレ
フィン・ポリエン共重合体ゴム100重量部に対して
0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の量で
用いることができる。
【0036】本発明のゴム組成物には、加工性および要
求性能に応じて、上記配合剤に加えて、それ自体公知の
他の配合剤、例えば、軟化剤、スコーチ防止剤、老化防
止剤、加工助剤等を配合することができる。
【0037】軟化剤としては、例えばプロセスオイル、
潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファル
ト、ワセリンなどの石油系物質、コールタール、コール
タールピッチなどのコールタール類、ヒマシ油、アマニ
油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油などの脂肪油、トール
油、密ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類、
リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸ま
たはその金属塩、石油樹脂、クマロンインデン樹脂、ア
タクチックポリプロピレンなどの合成高分子物質、ジオ
クチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチル
セバケートなどのエステル系可塑剤、その他マイクロク
リスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブ
タジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコール等
を挙げることができる。これらの軟化剤は、一般にエチ
レン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合ゴム(A)
100重量部当たり200重量部以下、好ましくは10
0重量部以下の量で適宜配合される。
【0038】スコーチ防止剤としては公知のスコーチ防
止剤を用いることができ、無水マレイン酸、チオイミド
系化合物、スルフェンアミド系化合物、スルホンアミド
系化合物などを例示できる。上記成分は通常エチレン−
αオレフィン−非共役ポリエン共重合ゴム100重量部
に対し1〜5重量部、好ましくは2〜4重量部の割合で
用いられる。
【0039】また、老化防止剤を使用すれば、本発明の
加硫発泡成形体の材料寿命を長くすることが可能である
ことも通常のゴムにおけると同様である。この場合に使
用される老化防止剤としては、例えばフェニルナフチル
アミン、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジア
ミンなどの芳香族第二アミン系、ジブチルヒドロキシト
ルエン、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタンなどのフ
ェノール系安定剤、ビス[2−メチル−4−{3−n−
アルキルチオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフ
ェニル]スルフィドなどのチオエーテル系安定剤、ジブ
チルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオカルバミ
ン酸塩系安定剤などが単独あるいは2種以上の併用で配
合される。このような老化防止剤の使用量はエチレン−
αオレフィン−非共役ポリエン共重合ゴム100重量部
に対して通常0.1〜3重量部、好ましくは0.2〜2
重量部の割合に選ぶ。
【0040】次に加工助剤としては、通常のゴムの加工
に使用されるものが使用でき、リシノール酸、ステアリ
ン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、上記
酸のエステル類など、高級脂肪酸、その塩およびそのエ
ステル類などを例示できる。これらの加工助剤は、通常
エチレン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合ゴム1
00重量部に対して約10重量部まで、好ましくは2〜
5重量部用いられる。
【0041】(5)消音性スポンジ用ゴム組成物の調製 本発明に係る遮音性スポンジ用ゴム組成物は、エチレン
・α−オレフィン・ポリエン共重合体ゴムおよび上記の
ような他の成分から、一般的なゴム配合物の調製方法に
よって調製することができる。たとえば、バンバリーミ
キサー、ニーダー、インターミックスのようなインター
ナルミキサー類を用いて、エチレン・α−オレフィン・
ポリエン共重合体および他の成分を、80〜170℃の
温度で3〜10分間混練した後、必要に応じて加硫剤、
加硫促進剤または加硫助剤などを加えて、オープンロー
ルなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロール温
度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しする
ことにより調製することができる。このようにして通常
リボン状またはシート状のゴム組成物(配合ゴム)が得
られる。上記のインターナルミキサー類での混練温度が
低い場合には、加硫剤、加硫促進剤、発泡剤などを同時
に混練することもできる。
【0042】[加硫発泡成形体及びその製法]本発明に
係る加硫発泡成形体は、上記のような未加硫のゴム組成
物を、通常、押出成形機、カレンダーロール、プレス、
インジェクション成形機、トランスファー成形機など種
々の成形法によって所望形状に予備成形し、成形と同時
にまたは成形物を加硫槽内に導入して加熱するか、ある
いは電子線を照射することにより加硫し、且つ発泡させ
ることにより得ることができる。
【0043】上記ゴム組成物を加熱により加硫・発泡す
る場合には、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極
超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)など
の加熱形態の加熱槽を用いて、150〜270℃の温度
で1〜30分間加熱することが好ましい。
【0044】また、電子線照射により加硫する場合は、
予備成形されたゴム組成物に、0.1〜10MeV、好
ましくは0.3〜2MeVのエネルギーを有する電子線
を、吸収線量が0.5〜35Mrad、好ましくは0.
5〜10Mradになるように照射すればよい。この場
合には、ゴムの発泡は、照射の前段階或いは後段階で行
うことになる。
【0045】成形及び加硫・発泡に際しては、金型を用
いてもよく、また金型を用いないでもよい。金型を用い
ない場合には、ゴム組成物は通常連続的に成形し、加硫
・発泡される。
【0046】本発明による加硫発泡成形体は、その比重
が0.6〜0.2であり、25%伸長時の低伸張モジュ
ラスが300kPa以下、好ましくは100KPa以上
300KPa以下であり、且つ下記式(1) Rm=γ’1000/γ’ ‥(1) 式中、γ’1000は、室温で測定した動的粘弾性試験
から求まる1000Hzでの試料の動的弾性率(dyn
/cm2)であり、γは同様に測定される1Hzでの
動的弾性率である、で定義される動的弾性率比(Rm)
が1〜2であるという特徴を有している。加硫発泡成形
体のセル構造は、独立気泡型であり、吸水率が20%以
下であることが好ましい。
【0047】本発明による加硫発泡成形体は、優れた遮
音性とシール性との組合せ特性を有しており、自動車用
の遮音性スポンジ部品、特にウエザーストリップとして
有用であるが、他に、断熱スポンジ、プロテクトスポン
ジ、建材ガスケットスポンジ、隙間埋め材に適用するこ
とも可能である。
【0048】
【実施例】本発明を次に実施例により更に説明する。
【0049】[用いた材料] (1)エチレン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合
体ゴム 下記のポリマーA及びBを用いた。 ポリマー エチレン含量(mol%) ヨウ素価 ML(1+4)100℃ ENB VNB A: 68 23 3 130 B: 72 18 3 180 A,BともEPDM ENB;5−エチリデン−2−ノルボルネン、 VNB;5−ビニル−2−ノルボルネン (2)シリカ、シリケート シリカ1;デグサジャパン社製 ウルトラジル360
BET 50m/g シリカ2;デグサ社製 ウルトラジルVN3 BET
175m/g シリカ3;デグサ社製 ウルトラジルVN2 BET
125m/g シリケート4;デグサジャパン社製 ウルトラジル88
0 BET 35m/g (3)カップリング剤 カップリング剤1;デグサ社製 Si−69;メルカ
プトシラン カップリング剤2;信越化学工業製KBE1003;ビ
ニルトリエトキシシラン(4)加硫系 加硫系 M(1.0)CM(1.0)EUR(1.0)TOT(1.0)硫黄(1.5) ここで、MはサンセラーM(三新化学工業(株)製)
を、CMはサンセラーCM(三新化学工業(株)製)
を、EURはサンセラーEUR(三新化学工業(株)
製)を、TOTはノクセラーTOT(大内新興化学工業
(株)製)を表す。また、かっこ内の数字は重量部数を
示す。
【0050】[スポンジ用ゴム組成物及び加硫ゴムの調
製]表1に挙げたポリマーを用いて、ゴム組成物(表
2)をBB4型バンバリーミキサー(神戸製鋼社製)で
3〜5分混練し、冷却後、14インチオープンロール
(日本ロール(株)製)に巻き付け、実施例、比較例に
示した加硫剤を分散させゴム組成物を得た。そのロール
からコンパウンドをリボン状に切り出した。連続押出し
成形は、UHF(マイクロ加硫槽)とHAV(熱空気加
硫槽)を並列に組み合わせた。押出機へッド温度80℃
として、UHF加硫槽出口温度が160℃以上となるよ
うにマイクロ波出力を調整した。UHF層の温度は、2
00℃とし30mのHAV加硫槽を用い、その層内温度
は250℃に設定した。
【0051】[試験方法] 1.比重 熱風加硫したチューブ状スポンジゴムから、20mm×
20mmの試験片を打ち抜き、表面の汚れをアルコール
でふき取った。この試験片を25℃雰囲気下て自動比重
計[東洋精機製作所製:M−1型]を用いて、空気中と
純水中の質量差から比重測定を行い、スポンジの比重S
Gを算出した。 2.吸水率 熱風加硫したチューブ状スポンジゴムから、20mm×
20mmの試験片を打ち抜き、表面の汚れをアルコール
てふき取った。この試験片を水面下50mmの位置で1
25mmHgまで減圧し、3分間保持した。続いて大気
圧に戻し3分間経過後、吸水した試験片の重量を測定
し、以下の式から吸水率を算出した。 Wa={(W1−W2)/W1} W1:浸漬前重量(g) W2:浸漬後重量(g) 3.圧縮永久歪み 熱風加硫したチューブ状スポンジゴムを30mmの厚さ
に切断し、圧箱永久歪み測定用治具に取り付けた。試験
片の高さが荷重をかける前の高さの1/2になるように
圧縮し、治具ごと70℃のギヤーオーブン中に入れ、2
00時間熱処理した。試験片を圧縮装置から取り出し、
30分放冷後、試験片の高さを測定し以下の計算式によ
り圧縮永久ひずみを算出した。 圧縮永久歪=[(to−t1)/(to−t2)]×1
00% to:試験片の試験前高さ t1:試験片を熱処理し、30分後放冷した後の高さ t2:試験片を測定用治具に取り付けた状態の高さ 4.M25(25%引っ張り応力) 1)試験片;JIS1号ダンベルで打ち抜く。 2)測定方法;引っ張り速度50mm/minで25%
伸長時の応力を求める。 5.粘弾性測定 レオメトリック社製RSA−2 測定温度 23℃ 歪
み率0.1% 熱風加硫により得られたスポンジ製品から、幅5mm、
長さ30mm、厚み2mmに打ち抜き測定試料とした。 評価周波数1〜15Hz; 測定温度0℃、10℃、20℃、30℃での周波数分散
1Hzから15Hzまで測定; 温度・時間換算則(WLF式)に従って、20℃での1
Hz〜1000Hzの動的複素弾性率を前記式(1)に
より、評価した。 6.引張り強さ、伸びは、JIS K6253に準拠し
て求めた。
【0052】実施例1 表1に示すとおり、ポリマーA100重量部に、BET
比表面積50m/gのシリカ(1)を30重量部、シ
ランカップリング剤1を2重量部、カーボンブラック
(旭 50 HG)を60重量部及びその他の配合剤を
表1に示す量で配合し、スポンジを製造した。得られた
結果を表1に示す。Rmは1.8で遮音性も良好であっ
た。
【0053】実施例2 実施例1において、シリカ(1)の配合量を60重量
部、シランカップリング剤1の配合量を3重量部、カー
ボンブラックの配合量を30重量部に変更する以外は実
施例1と同様にして、スポンジを製造した。得られた結
果を表1に示す。Rmは1.4で、遮音性も良好であっ
た。
【0054】実施例3 実施例2において、シランカップリング剤1の配合量3
重量部を、シランカップリング剤2の配合量3重量部に
変更する以外は実施例2と同様にして、スポンジを製造
した。得られた結果を表1に示す。Rmは1.3で、遮
音性も良好であった。
【0055】比較例1 実施例2において、シリカ(1)をBET比表面積19
0m/gのシリカ(2)に変更し、シランカップリン
グ剤を使用しない以外は実施例2と同様にして、スポン
ジを製造した。得られた結果を表1に示す。Rmは2.
3で、遮音性は不良であった。
【0056】比較例2 実施例2において、シリカ(1)をBET比表面積16
0m/gのシリカ(3)に変更し、シランカップリン
グ剤を使用しない以外は実施例2と同様にして、スポン
ジを製造した。得られた結果を表1に示す。Rmは2.
9で、遮音性は不良であった。
【0057】実施例4 実施例2において、発泡剤の配合量4重量部を、6重量
部に変更する以外は実施例2と同様にして、スポンジを
製造した。得られた結果を表2に示す。Rmは1.2
で、遮音性も良好であった。
【0058】実施例5 実施例4において、ポリマーAを、ポリマーBに変更す
る以外は実施例4と同様にして、スポンジを製造した。
得られた結果を表2に示す。Rmは1.1で、遮音性も
良好であった。
【0059】比較例3 実施例2において、シリカ(1)及びシランカップリン
グ剤1を配合せず、カーボンブラックの配合量を、90
重量部に変更する以外は実施例2と同様にして、スポン
ジを製造した。得られた結果を表2に示す。Rmは2.
5で、遮音性は不良であった。
【0060】比較例4 実施例2において、カーボンブラックの配合量を70重
量部とし、シリカ(1)の代わりに炭酸カルシウムを用
いる以外は実施例2と同様にして、スポンジを製造し
た。得られた結果を表2に示す。Rmは2.3で、遮音
性はも不良であった。
【0061】比較例5 実施例1において、シリカ(1)をBET比表面積16
0m/gのシリカ(3)に変更すると共にシランカッ
プリング剤1を配合しない以外は実施例1と同様にし
て、スポンジを製造した。得られた結果を表2に示す。
Rmは2.4で、遮音性は不良であった。
【0062】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 ポリマー A100 A100 A100 A100 A100 活性亜鉛華 5 5 5 5 5 旭50HG(CB) 60 30 30 30 30 シリカ(1) 30 60 60 シリカ(2) 60 シリカ(3) 60 シランカップリング1 2 3 シランカップリング2 3 パラフィンオイル 60 60 60 60 60 PEG#4000 1 1 1 1 1 脱水剤ペスタ#20 4 4 4 4 4 発泡剤N1000SW 4 4 4 4 4 [スポンジ物性] 比重 0.50 0.52 0.53 0.6 0.6 M25(KPa) 240 250 260 310 330 引張り強さ(MPa) 2.5 2.3 2.3 2.9 2.9 伸び(%) 300 320 310 360 370 圧縮永久歪み 20 22 23 25 28 (70℃−22h) 遮音性評価 1.8 1.4 1.3 2.3 2.9 Rm 加硫系 M(1.0)CM(1.0)EUR(1.0)TOT(1.0)硫黄(1.5)
【0063】
【表2】 実施例4 実施例5 比較例3 比較例4 比較例5 ポリマー A100 B100 A100 A100 A100 活性亜鉛華 5 5 5 5 5 旭50HG(CB) 30 30 90 70 60 シリカ(1) 60 60 シリカ(2) シリカ(3) 30 シランカップリング1 3 3 3 シランカップリング2 炭酸カルシウム 60 パラフィンオイル 60 60 60 60 60 PEG#4000 1 1 1 1 1 脱水剤ペスタ#20 4 4 4 4 4 発泡剤N1000SW 6 6 4 4 4 [スポンジ物性] 比重 0.30 0.30 0.48 0.65 0.50 M25(KPa) 200 210 260 310 270 引張り強さ(MPa) 1.5 1.6 2.4 2.9 2.8 伸び(%) 220 240 280 280 340 圧縮永久歪み 36 32 22 35 30 (70℃−22h) 遮音性評価 1.2 1.1 2.5 2.3 2.4 Rm 加硫系 M(1.0)CM(1.0)EUR(1.0)TOT(1.0)硫黄(1.5)
【0064】実施例6 実施例1において、カーボンブラックの配合量を30重
量部とし、シリカ(1)の代わりにシリケート4を用い
る以外は、実施例1と同様にして、スポンジを製造し
た。得られた結果を表3に示す。Rmは1,2で遮音性
も良好であった。
【0065】
【表3】 実施例6 ポリマー A100 活性亜鉛華 5 旭50HG(CB) 30 シリカ(1) シリカ(2) シリカ(3) シリケート(4) 60 シランカップリング1 2 シランカップリング2 パラフィンオイル 60 PEG#4000 1 脱水剤ペスタ#20 4 発泡剤N1000SW 4 [スポンジ物性] 比重 0.45 M25(KPa) 190 引張り強さ(MPa) 2.1 伸び(%) 390 圧縮永久歪み 14 (70℃−22h) 遮音性評価 1.2 Rm 加硫系 M(1.0)CM(1.0)EUR(1.0)TOT(1.0)硫黄(1.5)
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン−αオレフィ
ン−非共役ポリエン共重合体ゴム、補強剤、加硫剤及び
発泡剤を含有してなるゴム組成物において、エチレン−
αオレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴムとして、ム
ーニー粘度ML(1+4)100℃が90以上のエチレ
ン−αオレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴムを用
い、補強剤の少なくとも一部として、BET比表面積が
20〜80m/gのシリカとシランカップリング剤と
の組合せを用い、しかも補強剤としてシリカ/(シリカ
+カーボンブラック)の重量割合を30%以上としたこ
とにより、前述した従来技術に伴う問題を解決し、スポ
ンジのシール性能を大幅に向上させ、遮音効果を高めた
材料を得る遮音スポンジ用ゴム組成物とその加硫発泡成
形体を提供することにある。本発明によれば、上記遮音
スポンジ用ゴム組成物を加硫発泡することにより加硫発
泡成形体が形成され、この加硫発泡成形体は、その比重
が0.6〜0.2であり、25%伸長時の低伸張モジュ
ラスが300kPa以下であり且つ下記式(1) Rm=γ’1000/γ’ ‥(1) 式中、γ’1000は、室温で測定した動的粘弾性試験
から求まる1000Hzでの試料の動的弾性率(dyn
/cm2)であり、γは同様に測定される1Hzでの
動的弾性率である、で定義される動的弾性率比(Rm)
が1〜2であるという新規な組合せ特性を有しており、
シール性や遮音性の組合せに優れており、自動車用遮音
スポンジ、特にウエザーストリップとして有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/54 (72)発明者 野中 修一 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 川崎 雅昭 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA25 AB05 AC02 AC32 AD17 AG01 AG20 BA02 BA03 BA04 BA05 BA13 BA14 BA16 BA17 BA18 BA20 BB05 BB06 BB09 BB25 BB27 DA12 DA24 DA39 DA57 4J002 BB151 DA036 DA047 DE077 DE107 DE157 DE228 DG017 DJ006 DJ016 EG017 EN138 EP028 EQ018 ES008 EV047 EV288 EZ007 FA091 FB106 FB146 FB156 FD016 FD147 FD328 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−αオレフィン−非共役ポリエ
    ン共重合体ゴム、補強剤、加硫剤及び発泡剤を含有して
    なるゴム組成物において、エチレン−αオレフィン−非
    共役ポリエン共重合体ゴムがムーニー粘度ML(1+
    4)100℃90以上のエチレン−αオレフィン−非共
    役ポリエン共重合体ゴムであり、補強剤の少なくとも一
    部がBET比表面積が20〜80m/gのシリカ及び
    /又はシリケートとシランカップリング剤との組合せか
    らなり、且つ補強剤としてシリカ及び/又はシリケート
    /(シリカ及び/又はシリケート+カーボンブラック)
    の重量割合が30%以上であることを特徴とする遮音ス
    ポンジ用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記発泡剤が形成されるスポンジを独立
    気泡でしかもその比重を0.2〜0.6とするに十分な
    量で含有されているを特徴とする請求項1に記載の遮音
    スポンジ用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の遮音スポンジ
    用ゴム組成物を加硫発泡することにより形成された加硫
    発泡成形体であって、その比重が0.6〜0.2であ
    り、25%伸長時の低伸張モジュラスが300kPa以
    下であり且つ下記式(1) Rm=γ’1000/γ’ ‥(1) 式中、γ’1000は、室温で測定した動的粘弾性試験
    から求まる1000Hzでの試料の動的弾性率(dyn
    /cm)であり、 γは同様に測定される1Hzでの動的弾性率である、
    で定義される動的弾性率比(Rm)が1〜2であること
    を特徴とする加硫発泡成形体。
  4. 【請求項4】 吸水率が20%以下であることを特徴と
    する請求項3に記載の加硫発泡成形体。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の加硫発泡成形
    体からなることを特徴とする自動車用ウエザーストリッ
    プ。
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