JP2001002857A - オレフィン系重合体組成物 - Google Patents

オレフィン系重合体組成物

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JP2001002857A
JP2001002857A JP17923099A JP17923099A JP2001002857A JP 2001002857 A JP2001002857 A JP 2001002857A JP 17923099 A JP17923099 A JP 17923099A JP 17923099 A JP17923099 A JP 17923099A JP 2001002857 A JP2001002857 A JP 2001002857A
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weight
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propylene
polymer composition
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JP17923099A
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Seiji Ota
誠治 太田
Akiyoshi Shimizu
昭義 清水
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Grand Polymer Co Ltd
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Grand Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極性樹脂に対して優れた密着性を有するオレ
フィン系重合体組成物を提供する。 【解決手段】 オレフィン系重合体(A)100重量部
に対して、光散乱法にて測定した平均分子量が300〜
10万のポリエチレンイミン(B)0.1〜30重量部
を含有するオレフィン系重合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンイミ
ンを含有するオレフィン系重合体組成物に関し、さらに
詳しくは表面処理またはプライマーの塗布などの予備処
理をしない場合であっても、極性樹脂に対して高い密着
性を有するオレフィン系重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系重合体は、機械的物性、耐
熱性、耐溶剤性、耐油性および耐薬品性等の諸特性が良
好であるため、自動車、電気機器等の工業部品および日
用品等の製造原料として広く利用されている。しかしな
がら、オレフィン系重合体は分子内に極性基を有してお
らず化学的に不活性であるので、安全性は高いが、反面
極性基を有しないために他の樹脂との密着性が良好では
ない。
【0003】例えば、ポリプロピレン基材上で極性樹脂
を形成させて、ポリプロピレン/極性樹脂からなる積層
体を成形する場合には、ポリプロピレン成形物に対して
コロナ放電等の電気的処理、機械的粗面化、火炎処理、
酸素処理またはオゾン処理などの表面処理を行い、成形
物表面の他の樹脂に対する親和性を向上させる予備処理
が行われている。これらの表面処理を行うに際しては、
予め成形物の表面をアルコール、芳香族炭化水素等の溶
剤で洗浄する方法、トリクレン、パークロルエチレン、
ペンタクロルエチレンあるいはトルエン等の溶剤蒸気で
洗浄する方法が一般に採用されている。しかし、これら
の表面処理を実施するには、いずれの処理方法の場合も
処理装置が必要となり、設備的に不利であるとともに、
これらの処理に相当の時間を要するという問題点があ
る。
【0004】また上記のような表面処理を行う方法の他
に、オレフィン系重合体と接着可能なプライマーをポリ
オレフィン成形物に下塗りし、この下塗り層上で極性樹
脂を形成させる方法も利用されている。しかし、プライ
マーを塗布する場合も、下塗り工程と上塗り工程が必要
となるため成形工程に長時間を要するようになり、成形
物のコストが高くなるという問題点がある。
【0005】上述のように従来のオレフィン系重合体で
は、成形物と極性樹脂の積層体を成形するには予備処理
が必要であった。したがって、このような予備処理を行
わなくても、極性樹脂との密着性に優れたオレフィン系
重合体組成物の出現が従来より望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オレフィン
系重合体における上記のような問題点を解決するために
なされたものであって、極性樹脂に対して優れた密着性
を有するオレフィン系重合体組成物を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次のオレフィン
系重合体組成物である。 (1) オレフィン系重合体(A)100重量部に対し
て、光散乱法により測定した平均分子量が300〜10
万のポリエチレンイミン(B)0.1〜30重量部を含
有することを特徴とするオレフィン系重合体組成物。 (2) オレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合
体(A−1)1〜100重量部およびオレフィン系エラ
ストマー(A−2)99〜0重量部(ただし、(A−
1)成分と(A−2)との合計量は100重量部であ
る)を含む混合物であることを特徴とする上記(1)記
載のオレフィン系重合体組成物。 (3) オレフィン系重合体(A)1〜100重量部お
よびスチレン系エラストマー(C)99〜0重量部(た
だし、(A)成分と(C)との合計量は100重量部で
ある)を含む混合物100重量部に対して、光散乱法に
より測定した平均分子量が300〜10万のポリエチレ
ンイミン(B)0.1〜30重量部を含有することを特
徴とするオレフィン系重合体組成物。
【0008】《オレフィン系重合体(A)》本発明で使
用されるオレフィン系重合体(A)としては、α−オレ
フィンの単独重合体または共重合体があげられる。オレ
フィン系重合体(A)は樹脂状のものを使用するこもと
できるし、エラストマー状のものを使用することもでき
るし、これらの混合物を使用することもできる。
【0009】ここで用いられるα−オレフィンの例とし
ては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、2−メチルブテン−1、3−メチルブテン−1、ヘ
キセン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペン
テン−1、3,3−ジメチルブテン−1、ヘプテン−
1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリ
メチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−
1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリ
メチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチ
ルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンテ
ン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ジメチルオク
テン、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、
メチルエチルヘプテン−1、ジエチルヘキセン−1、ド
デセン−1およびヘキサドデセンなどをあげることがで
きる。
【0010】本発明では、これらのオレフィン系重合体
(A)の中でも、プロピレン系重合体(A−1)を用い
ることが好ましい。プロピレン系重合体(A−1)はプ
ロピレンの単独重合体であっても、プロピレンと上記α
−オレフィンとの共重合体であってもよい。共重合体の
場合、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体
であってもよい。またプロピレン系重合体(A−1)は
オレフィン系エラストマー(A−2)やスチレン系エラ
ストマー(C)などのエラストマーと組み合せて使用す
ることもできる。
【0011】本発明においては、プロピレン系重合体
(A−1)の中でも、プロピレン単独重合体;プロピレ
ン含量が60〜98モル%、エチレン含量が2〜40モ
ル%の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体;
プロピレン含量が90〜99.5モル%、エチレン含量
が0.5〜10モル%の結晶性プロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体が特に好ましい。
【0012】このようなプロピレン系重合体(A−1)
は、メルトフローレート(MFR;ASTM D 12
38、230℃、荷重2.16kg)が0.05〜20
0g/10分、好ましくは0.05〜100g/10
分、さらに好ましくは0.5〜60g/10分の範囲内
にあるのがさらに好ましい。このようなMFRを有する
プロピレン系重合体を使用することにより、良好な成形
性を確保することができる。また、プロピレン系重合体
(A−1)は密度が0.89〜0.92g/cm 3の範
囲内にあることがさらに好ましい。
【0013】このような特性を有するプロピレン系重合
体(A−1)は、種々の方法により製造することができ
るが、典型的な製造方法としては、固体状チタン触媒成
分と有機金属化合物触媒成分とから形成される触媒;こ
れら両成分および電子供与体から形成される触媒;メタ
ロセン触媒などを用いて製造することができる。
【0014】上記固体状チタン触媒成分としては、各種
方法で製造された三塩化チタンまたは三塩化チタン組成
物で、比表面積が好適には100m2/g以上の担体に
担持されたチタン触媒成分;マグネシウム、ハロゲン、
電子供与体、好ましくは芳香族カルボン酸エステルまた
はアルキル基含有エーテルおよびチタンを必須成分と
し、比表面積が好適には100m2/g以上の担体に担
持されたチタン触媒成分などがあげれらる。特に後者の
担体付触媒成分を用いて製造したプロピレン系重合体
(A−1)が好適である。
【0015】前記有機金属化合物触媒成分としては、有
機アルミニウム化合物が好適である。有機アルミニウム
化合物の具体的な例としては、トリアルキルアルミニウ
ム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミ
ニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライ
ドなどがあげられる。有機アルミニウム化合物は、使用
するチタン触媒成分の種類に合せて適宜選択することが
できる。
【0016】前記電子供与体としては、酸素原子、窒素
原子、リン原子、硫黄原子、ケイ素原子またはホウ素原
子などを有する有機化合物を使用することができ、上記
のような酸素原子以外の原子を有するエステル化合物お
よびエーテル化合物等を好適な例としてあげることがで
きる。
【0017】上記のような担体付き触媒成分を用いたプ
ロピレン系重合体の製造方法に関しては、例えば特開昭
50−108385号、特開昭50−126590号、
特開昭51−20297号、特開昭51−28189
号、特開昭52−151691号などの公報に詳細に開
示されており、本発明においてもこれらに記載されてい
る技術を利用することができる。
【0018】オレフィン系重合体(A)としてはオレフ
ィン系エラストマー(A−2)を使用することもでき
る。オレフィン系エラストマー(A−2)はプロピレン
系重合体(A−1)と組み合せて使用することもでき
る。オレフィン系エラストマー(A−2)としては、オ
レフィンからなる結晶化度40%以下、好ましくは30
%以下の無定形の弾性共重合体が制限なく使用できる。
例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の炭素数2〜10
α−オレフィンの共重合体、あるいはこれらのα−オレ
フィンと非共役ジエンとの共重合体などがあげられる。
【0019】上記非共役ジエンとしては、具体的にはジ
シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロ
オクタジエン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン
−2−ノルボルネンなどがあげられる。
【0020】オレフィン系エラストマー(A−2)の具
体的なものとしてはエチレン・プロピレン共重合ゴム、
エチレン・ブテン−1共重合ゴム、エチレン・オクテン
−1共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ブテン−1共
重合ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
ゴム、エチレン・ブテン−1・非共役ジエン共重合ゴ
ム、エチレン・オクテン・非共役ジエン共重合ゴム、エ
チレン・プロピレン・ブテン−1・非共役ジエン共重合
ゴムなどがあげられる。
【0021】オレフィン系エラストマー(A−2)はム
ーニー粘度[ML1+4(100℃);JIS K 630
0)]が10〜150、好ましくは40〜120の範囲
であるものが望ましい。また、オレフィン系エラストマ
ー(A−2)はヨウ素価(不飽和度)が16以下である
ことが好ましい。
【0022】《ポリエチレンイミン(B)》本発明で使
用されるポリエチレンイミン(B)は、光散乱法により
測定した平均分子量が300〜10万、好ましくは50
0〜5万、さらに好ましくは500〜1万のものであ
る。
【0023】ポリエチレンイミンは公知の方法により製
造することができる。例えば、エチレンイミンを二酸化
炭素、塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスルホン酸、塩
化アルミニウム、三フッ化ホウ素などを触媒として開環
重合させる方法、塩化エチレンとエチレンジアミンの重
縮合反応により合成する方法、オキサゾリドン−2を加
熱する方法などがあげられる。
【0024】ポリエチレンイミン(B)としては市販品
を使用することもできる。市販品としては、BASF社
製のルパゾールFG(商標)などをあげることができ
る。
【0025】《スチレン系エラストマー(C)》本発明
のオレフィン系重合体組成物にはスチレン系エラストマ
ー(C)が含有されていてもよい。スチレン系エラスト
マー(C)を含有するオレフィン系重合体組成物は極性
樹脂に対する密着性がさらに優れている。
【0026】本発明で使用されるスチレン系エラストマ
ー(C)としては、スチレン・エチレン・ブチレン・ス
チレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピ
レンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレ
ン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・
ブチレンランダム共重合体およびこれらの混合物などを
あげることができる。スチレン系エラストマー(C)と
してはスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロッ
ク共重合体が好ましく、特にスチレン含量が5〜20重
量%、かつMFR(230℃、2.16kg)が0.1
(g/10分)以上のスチレン・エチレン・ブチレン・
スチレンブロック共重合体が、極性樹脂に対する接着性
能と機械的強度とのバランスを向上させることができる
点で好ましい。
【0027】《オレフィン系重合体組成物》本発明のオ
レフィン系重合体組成は、前記オレフィン系重合体
(A)およびポリエチレンイミン(B)を含有する熱可
塑性の組成物である。また本発明のオレフィン系重合体
組成は、オレフィン系重合体(A)、ポリエチレンイミ
ン(B)およびスチレン系エラストマー(C)を含有す
る熱可塑性の組成物である。
【0028】オレフィン系重合体(A)およびポリエチ
レンイミン(B)を含有する本発明のオレフィン系重合
体組成においては、ポリエチレンイミン(B)の含有量
はオレフィン系重合体(A)100重量部に対して0.
1〜30重量部、好ましくは0.5〜25重量部、さら
に好ましくは1〜20重量部である。この組成物におい
て、オレフィン系重合体(A)としてプロピレン系重合
体(A−1)とオレフィン系エラストマー(A−2)と
の混合物を使用する場合、両者の割合はプロピレン系重
合体(A−1)1〜100重量部、好ましくは20〜1
00重量部、さらに好ましくは40〜100重量部、オ
レフィン系エラストマー(A−2)99〜0重量部、好
ましくは80〜0重量部、さらに好ましくは60〜0重
量部とするのが望ましい。ここで、プロピレン系重合体
(A−1)とオレフィン系エラストマー(A−2)との
合計量は100重量部とする。
【0029】またオレフィン系重合体(A)、ポリエチ
レンイミン(B)およびスチレン系エラストマー(C)
を含有する本発明のオレフィン系重合体組成において
は、各成分の含有量はオレフィン系重合体(A)1〜1
00重量部、好ましくは30〜98重量部、さらに好ま
しくは50〜95重量部、スチレン系エラストマー
(C)99〜0重量部、好ましくは70〜2重量部、さ
らに好ましくは50〜5重量部を含む混合物(ここで両
者の合計は100重量部である)100重量部に対し
て、ポリエチレンイミン(B)0.1〜30重量部。好
ましくは0.5〜25重量部、さらに好ましくは1〜2
0重量部である。
【0030】各成分の含有量が上記範囲にある場合、オ
レフィン系重合体(A)が有する特性、例えば機械的物
性、耐熱性、耐溶剤性、耐油性および耐薬品性等を低下
させることなく、オレフィン系重合体(A)の極性樹脂
に対する密着性を向上させることができる。
【0031】《その他の添加成分》本発明のオレフィン
系重合体組成には、必要に応じて公知の軟化剤、充填
剤、着色剤、顔料、老化防止剤、耐候安定剤、その他の
安定剤、可塑剤、難燃化剤、ワックス等の滑剤、帯電防
止剤、電気的性質改良剤、金属セッケンなどの他の成分
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
【0032】他の成分として用いられる軟化剤として
は、鉱物油系軟化剤をあげることができる。鉱物油系軟
化剤は、オレフィン系エラストマー(A−2)の分子間
作用力を弱め、加工を容易にするとともに、充填剤とし
て配合するカーボンブラック、ホワイトカーボン等の分
散を助け、あるいは加硫ゴムの硬さを低下させ柔軟性、
弾性を増す目的で使用される。このような鉱物油系軟化
剤は高沸点の石油留分であり、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系等の鉱物油を使用することができる。
【0033】他の成分として用いられる充填剤の具体的
な例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、塩基性炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリン、クレ
ー、パイロフェライト、セリサイト、タルク、ケイ酸カ
ルシウム(ウォラストナイト、ゾーノトライト、花弁状
ケイ酸カルシウム)、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、マイカ、ケイ酸マグネシウム
(アスベスト、PFM(Processed Mineral Fiber)、
セピオライト)、チタン酸カリウム、エレスタダイト、
石膏センイ、ガラスバルン、シリカバルン、フライアッ
シュバルン、シラスバルン、カーボン系バルン、フェノ
ール樹脂、尿素樹脂、スチレン系樹脂、サラン樹脂等の
有機系バルン、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸
アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、二
硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維(チョップ
ドストランド、ローピング、ミルドガラス繊維、ガラス
フレーク等)、カットファイバー、ロックファイバー、
ミクロファイバー、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、
チタン酸カリウム繊維、クマロンインデン樹脂、石油樹
脂等をあげることができる。
【0034】他の成分として用いられる着色剤の具体的
な例としては、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛
華、べんがら、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、
レーキ顔料、フタロシアニン顔料等をあげることができ
る。
【0035】《オレフィン系重合体組成物の製造》本発
明のオレフィン系重合体組成物は、前述したオレフィン
系重合体(A)およびポリエチレンイミン(B)ならび
に必要により配合する他の成分、あるいはオレフィン系
重合体(A)、ポリエチレンイミン(B)およびエラス
トマー(C)ならびに必要により配合する他の成分を前
記配合量で溶融混練することにより製造することができ
る。溶融混練方法は特に制限されず、通常のオレフィン
系重合体の分野において実施されている溶融混練方法を
適用して各成分が均一になるように溶融混練すればよ
い。この際、同時に全組成成分を混合してもよく、ま
た、組成成分の一部をあらかじめ混合し、いわゆるマス
ターバッチを製造し、このマスターバッチと残りの組成
成分を混合してもよい。
【0036】溶融混練装置としては、ミキシングロー
ル、インテンシブミキサー(例えばバンバリーミキサ
ー、ニーダー)、一軸または二軸押出機などを用いるこ
とができる。溶融混練装置としては、非開放型の装置が
望ましい。
【0037】溶融混練は、通常150〜280℃、好ま
しくは170〜240℃の温度で、通常1〜20分間、
好ましくは1〜10分間行われる。このようにして得ら
れる本発明のオレフィン系重合体組成物は、通常ペレッ
ト状に成形され、それぞれの熱可塑性樹脂の分野におい
て一般に行われている射出成形法、押出成形法、カレン
ダー成形法等の成形方法によって所望の成形物に製造さ
れる。
【0038】本発明のオレフィン系重合体組成物は極性
樹脂との密着性に優れている。このため、本発明のオレ
フィン系重合体組成物からなる基材上で極性樹脂を形成
させることにより、オレフィン系重合体と極性樹脂とが
強固に接着したオレフィン系重合体組成物/極性樹脂積
層体を容易に得ることができる。この場合、オレフィン
系重合体成形物に対してコロナ放電等の電気的処理、機
械的粗面化、火炎処理、酸素処理またはオゾン処理など
の表面処理を行って成形物表面の他の樹脂に対する親和
性を向上させる予備処理を行う必要はなく、また成形物
にオレフィン系重合体と接着可能なプライマーを下塗り
することも不要である。このため表面処理方法を実施す
るための処理装置および工程、あるいはプライマーの塗
装工程が不要であり、短時間に低コストで積層体を得る
ことができる。
【0039】上記極性樹脂の具体的なものとしては、ウ
レタン樹脂、ウレタンフォーム、メラミン樹脂、ベンゾ
グアナミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド、クロロプレンゴム、ニトリルゴム
などがあげられる。これらの中では、ウレタン樹脂、ウ
レタンフォーム、メラミン樹脂、アルキド樹脂が好まし
い。
【0040】本発明のオレフィン系重合体組成物を用い
て、極性樹脂との積層体を成形するには、公知の方法を
採用することができ、従来の方法において予備処理また
はプライマーが塗布された成形物の代わりに本発明のオ
レフィン系重合体組成物からなる成形物をそのまま用い
て成形することができる。例えば、オレフィン系重合体
組成物からなる部品を成形した後、この部品をそのまま
型枠内に配置し、部品上に2液性の極性樹脂原液を流し
入れ、次に型の上蓋を閉じて極性樹脂の形成と接着を同
時に行う方法などがあげられる。
【0041】また、本発明のオレフィン系樹脂組成物
は、極性樹脂成形物以外にも、極性樹脂を用いる塗料、
接着剤、その他の材料、例えばウレタン樹脂系塗料、ア
ミノ樹脂系塗料等の塗料ウレタン樹脂系接着剤、アミノ
樹脂系接着剤などに対する密着性にも優れている。この
ため、このような塗料を用いて塗装を施す部品としても
使用できるし、上記接着剤を用いて容易に接着すること
もできる。
【0042】以上のような特性を利用して、本発明のオ
レフィン系重合体組成物は、自動車部品、オートバイ部
品、電気機器部品、日用品、土木建築材料、一般工業材
料、事務情報機器、包装材料、スポーツ用具および医療
用具などに広く使用することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明のオレフィン系重合体組成物は、
特定のポリエチレンイミンを特定量含有しているので、
極性樹脂との密着性に優れている。またオレフィン系重
合体としてプロピレン系重合体を用いた場合、このプロ
ピレン系重合体組成物は成形性に優れており、通常の熱
可塑性プラスチックで使用されている装置で容易に成形
でき、押出成形、カレンダー成形、射出成形等に適して
いる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例、比較例において、試験片の作成
は、次のようにして行った。
【0045】(1)試験片の作成 100トンプレス成形機を用いて、オレフィン系重合体
組成物の角板を成形し、上蓋が開閉式で密閉可能な型枠
内に設置する。ポリプロピレングリコール100重量
部、ポリイソシアネート54重量部、純水3重量部、濃
度70重量%のビス−(2−ジメチルアミノエチル)エ
ーテルのジプロピレングリコール溶液0.1重量部、濃
度33重量%のトリエチレンジアミンのジプロピレング
リコール溶液0.5重量部、およびシリコン整泡剤1.
0重量部を、プラスチック製カップに秤量する。秤量
後、素早く撹拌機で10秒間撹拌する。10秒経過後、
この混合液を上記型に流し入れ、上蓋を閉じる。そのま
まの状態で5分間発泡させることで、オレフィン系重合
体組成物の角板とウレタンフォームとの積層体を得る。
【0046】実施例1 プロピレン単独重合体(A)〔MFR(ASTM D
1238、230℃、荷重2.16kg):20g/1
0分、密度:0.91g/cm3、結晶化度:60%〕
と、ポリエチレンイミン(B)〔BASF社製、ルパゾ
ールFG(商標)、光散乱法により測定した平均分子
量:800〕と、スチレン・エチレン・ブチレン・スチ
レンブロック共重合体(C)〔スチレン含量:14wt
%、MFR(ASTM D 1238、230℃、荷重
2.16kg):7.9g/10分、密度:0.900
g/cm3〕とを、(A):(B):(C)=60:
3:40(重量比)となるように、ベント付き二軸押出
機(スクリュー径30mm、L/D=42)によりシリ
ンダー設定温度200℃にて溶融混練し、オレフィン系
重合体組成物を製造した。
【0047】このオレフィン系重合体組成物を用いて、
前記方法によりオレフィン系重合体組成物とウレタンフ
ォームとの積層体を得た。この積層体のオレフィン系重
合体組成物とウレタンフォームとの界面を爪にて剥離し
ようと試みたが、ウレタンフォームは基材破壊するほど
強固に接着していた。
【0048】比較例1 ポリエチレンイミン(B)を使用しなかった以外は、実
施例1と同様に行った。すなわち、実施例1で用いたプ
ロピレン単独重合体(A)とスチレン・エチレン・ブチ
レン・スチレンブロック共重合体(C)とを、(A):
(C)=60:40(重量比)となるようにした以外
は、実施例1と同様にして組成物を製造した。この組成
物を用いて実施例1と同様にして積層体を作成した。し
かし、組成物とウレタンフォームとは全く接着しておら
ず、界面から容易に剥離した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB00W BB00X BB02W BB05X BB11W BB12W BB15W BB15X BB17W BB19W BC04X BC05X BP01X BP02W BP03X CM013 FD010 FD020 FD090 GB01 GC00 GG02 GL00 GM00 GN00 GQ00 GS00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系重合体(A)100重量部
    に対して、 光散乱法により測定した平均分子量が300〜10万の
    ポリエチレンイミン(B)0.1〜30重量部を含有す
    ることを特徴とするオレフィン系重合体組成物。
  2. 【請求項2】 オレフィン系重合体(A)がプロピレン
    系重合体(A−1)1〜100重量部およびオレフィン
    系エラストマー(A−2)99〜0重量部(ただし、
    (A−1)成分と(A−2)との合計量は100重量部
    である)を含む混合物であることを特徴とする請求項1
    記載のオレフィン系重合体組成物。
  3. 【請求項3】 オレフィン系重合体(A)1〜100重
    量部およびスチレン系エラストマー(C)99〜0重量
    部(ただし、(A)成分と(C)との合計量は100重
    量部である)を含む混合物100重量部に対して、 光散乱法により測定した平均分子量が300〜10万の
    ポリエチレンイミン(B)0.1〜30重量部を含有す
    ることを特徴とするオレフィン系重合体組成物。
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