JP2001001918A - 油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

油圧式パワーステアリング装置

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JP2001001918A
JP2001001918A JP11175424A JP17542499A JP2001001918A JP 2001001918 A JP2001001918 A JP 2001001918A JP 11175424 A JP11175424 A JP 11175424A JP 17542499 A JP17542499 A JP 17542499A JP 2001001918 A JP2001001918 A JP 2001001918A
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Japan
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hydraulic
steering
hydraulic pump
handle
electric motor
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JP11175424A
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English (en)
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Toshikazu Kamiya
利和 神谷
Shinji Maruyama
伸二 丸山
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流れ制御用のバルブを必要とせず、消費電力
の少ない応答性の良好な油圧式パワーステアリング装置
を提供すること。 【解決手段】 ハンドル12の操作により操舵輪10を
操舵させる油圧式パワーステアリング装置において、複
動型の操舵用の油圧シリンダ26と、各ポート48a,
bが油圧シリンダの各容積室30a,bに連通されてい
る2方向流れ型の油圧ポンプ46と、油圧ポンプを作動
させる可逆型電動モータ22と、ハンドル操作状態を検
出する手段18と、この検出手段により検出されたハン
ドル操作状態に基づき電動モータを制御する制御手段2
0とを備えることを特徴とする。この構成においては、
油圧ポンプの回転方向と速度を変えるだけで、油圧シリ
ンダに対する作動油の流れの向きと量を直接制御するこ
とができ、流れ制御用バルブは不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両、特にフォー
クリフトのような産業車両に用いられる油圧式パワース
テアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォークリフト等の産業車両において
は、大きな操舵力が得られるという特徴から、油圧シリ
ンダ(以下「ステアリングシリンダ」という)を用いて
操舵輪を操舵する油圧式パワーステアリング装置が広く
採用されている。従来一般の油圧式パワーステアリング
装置は、ハンドル操作に基づいてロータリバルブ等の流
れ制御用バルブを切り換え、ステアリングシリンダに対
する作動油の供給量及び流れの向きを調整して操舵輪の
操舵制御を行うよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の油圧
式パワーステアリング装置においては、ハンドル操作の
応答性を高めるために、すなわち、ハンドル操作を行い
バルブが切り換えられた場合に作動油が遅延することな
くステアリングシリンダに供給されるように、油圧ポン
プを常時動作させ、作動油を常に循環させている。この
ため、操舵を行っていない状態であっても、油圧ポンプ
を駆動する電動モータには電力が供給され続け、無駄な
電力が消費されているという問題がある。
【0004】また、流れ制御用のバルブ、特にロータリ
バルブは高精度、高耐久性であることが求められている
ことから、高価であるという問題点もある。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、バルブによる作動油の流れ制御を
不要とし、消費電力の少ない応答性の良好な油圧式パワ
ーステアリング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る本発明は、ハンドルの操作により操
舵輪を操舵させる油圧式パワーステアリング装置におい
て、操舵輪を操舵させる複動型のステアリングシリンダ
(油圧シリンダ)と、回転軸の回転方向に応じて2つの
ポートの吐出し側が切り換えられるよう構成されてお
り、各ポートがそれぞれステアリングシリンダの各容積
室に連通されている2方向流れ型の第1の油圧ポンプ
と、第1の油圧ポンプを作動させる可逆型の電動モータ
と、ハンドルの操作状態を検出するハンドル操作状態検
出手段と、ハンドル操作状態検出手段により検出された
ハンドルの操作状態に基づき、第1の油圧ポンプの回転
軸を所定の方向に回転させ、一方のポートからステアリ
ングシリンダの対応の容積室に作動油を供給するよう、
電動モータを制御する制御手段とを備えることを特徴と
している。
【0007】この構成においては、ステアリングシリン
ダの油圧源となる油圧ポンプが2方向流れ型であるた
め、その回転軸の回転方向と回転速度を変えるだけで、
ステアリングシリンダに対する作動油の流れの向きと量
を直接制御することができる。従って、流れ制御用のバ
ルブを必要としない。また、油圧ポンプからの作動油の
流れが既に制御流れとなっているので、遅れが少なく、
従って操舵時にのみ油圧ポンプを作動、すなわち電動モ
ータへの給電を行えばよい。
【0008】本発明による油圧式パワーステアリング装
置は、更に、操舵輪の操舵状態を検出する操舵状態検出
手段を備え、制御手段が、この操舵状態検出手段により
検出された操舵輪の操舵状態に基いて動モータを制御す
るようにすることが好適である。
【0009】また、第1の油圧ポンプの各ポートから延
びる油圧ライン間に、一方の油圧ラインの圧力が所定値
を越えた場合に他方の油圧ラインに作動油を逃すための
バイパス手段を設けることが有効である。これにより、
例えばタイヤロック時に油圧ポンプを作動させても、作
動油はステアリングシリンダへは流れず、油圧ラインに
過負荷状態が生ずるのを防止することができる。
【0010】更に、請求項4に係る本発明による油圧式
パワーステアリング装置は、上記構成要素の他に、ハン
ドルにより直接作動される2方向流れ型の第2の油圧ポ
ンプと、この第2の油圧ポンプの各ポートから延びる油
圧ライン間に設けられ、常閉型の開閉弁を有するバイパ
スラインとを備え、制御手段が、車両のイグニッション
スイッチをオンした場合に開閉弁を開放するよう制御す
ることを特徴としている。
【0011】キーオフ時、電動モータは作動せず、第1
の油圧ポンプを油圧源とすることはできないが、常閉型
の開閉弁は閉じられており、第2の油圧ポンプがステア
リングシリンダに対する油圧源となる。よって、キーオ
フ時であってもステアリングシリンダに作動油が供給さ
れ、操舵が可能となる。また、キーオン時には開閉弁が
開き、バイパスラインを通して油圧ポンプのポート間は
連通するので、第2の油圧ポンプが油圧源となることは
なく、第1の油圧ポンプによりステアリングシリンダは
駆動される。
【0012】なお、車両のイグニッションスイッチをオ
ンした状態であってタイヤロックが生じた場合には、開
閉弁を閉じるよう制御するとよい。かかる場合、第2の
油圧ポンプから作動油がステアリングシリンダに流れよ
うとするが、ステアリングシリンダ内のピストンはタイ
ヤロックにより拘束されているので、第2の油圧ポンプ
からの作動油の流れには大きな抵抗が加わり、ハンドル
を動かすことが困難となる。
【0013】更に、請求項6に係る本発明の油圧式パワ
ーステアリング装置においては、第1の油圧ポンプの回
転軸とハンドルとを機械的に伝動可能に連結し、ハンド
ルから第1の油圧ポンプの回転軸に加えられるトルクを
電動モータが助勢するよう制御手段が電動モータを制御
することとしている。この場合、例えばキーオフ状態等
で電動モータを駆動できない状態でも、ハンドルにより
第1の油圧ポンプを直接作動させ、操舵を行うことがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の好適な
実施形態について詳細に説明する。なお、全図を通し、
同一又は相当部分には同一符号を付し、繰り返しとなる
説明は省略する。
【0015】図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧
式パワーステアリング装置の全体構成を示す説明図であ
る。このパワーステアリング装置は、後車輪が操舵輪1
0となるフォークリフトに適用されるものであり、操舵
を行うためのハンドル(ステアリングホイール)12
と、操舵輪10を操舵させる操舵機構14とが機械的に
分離されたいわゆる分離型となっている。この分離型パ
ワーステアリング装置は、ハンドル12と操舵機構14
との間に機械的な伝動機構がないため、機台(図示しな
い)内の空間を有効利用することができる。特に、フォ
ークリフトにあっては油圧配管を機台内に配するため、
配管等のレイアウトの自由度が増すという利点がある。
【0016】ハンドル12からはステアリングシャフト
16が下方に延び、回転可能に支持されている。ステア
リングシャフト16の中間部分には、ハンドル12の操
作状態を検出するための検出手段として、ロータリエン
コーダ18が取り付けられている。ロータリエンコーダ
18としては、基準位置からの回転角、回転速度及び回
転方向を検出することができる絶対値型が好適である。
ロータリエンコーダ18の出力部は、操舵輪10の操舵
を総合的に制御するマイクロコンピュータ等からなる制
御装置20に接続されている。後述するが、制御装置2
0は、ロータリエンコーダ18からの出力信号に基づ
き、ステアリングシャフト16の回転角、回転速度及び
回転方向、すなわちハンドル12の操作状態を検知し、
その結果から、操舵機構14における電動モータ22を
制御するようになっている。
【0017】ステアリングシャフト16の下端には、当
該ステアリングシャフト16、ひいてはハンドル12に
負荷を加える負荷装置24が接続されている。負荷装置
24は、ステアリングシャフト16が操舵機構14から
機械的に分離されていることによる操作性の低下を補填
するものであり、操舵輪10の状態に応じた負荷を発生
させ、運転者に通常の非分離型ステアリング装置と同等
の操舵感覚を与えようとするものである。本実施形態に
おける負荷装置24は、操舵輪10がステアリングエン
ド(操舵限界)に達した場合や、その他のタイヤロック
状態となった場合に、ハンドル12のそれ以上の回転操
作を規制すると共に、ハンドル12の回転速度が操舵輪
10の回動速度(操舵速度)から大幅にずれないようハ
ンドル12の回転操作に追従限界を与えている。このよ
うな負荷装置24としては、従来から電気モータを用い
たもの等が提案されているが、本実施形態のものは油圧
回路から構成されている。負荷装置24の構成について
は後述する。
【0018】操舵機構14は、操舵輪10を操舵させる
駆動源としてステアリングシリンダ26を備えている。
このステアリングシリンダ26は複動両ロッド型の油圧
シリンダであり、シリンダチューブ28と、その内部を
2つの容積室30a,30bに区画し且つ往復動可能に
配置されたピストン32と、ピストン32の各面に取り
付けられシリンダチューブ28の各端面から延出してい
る1対の操舵ロッド34とから構成されている。シリン
ダチューブ28は機台側、例えばリアアクスルビーム
(図示しない)に固定され、各操舵ロッド34の端部
は、レバー36を介して、操舵輪10を回転可能に支持
しているナックルアーム38と機械的に連結されてい
る。ナックルアーム38は、上下方向において延びるキ
ングピン40によってリアアクスルビームに水平方向に
おいて回動可能に取り付けられている。従って、ステア
リングシリンダ26に対する作動油の供給を制御して操
舵ロッド34を動作させることで、ナックルアーム38
が回動され、それによって操舵輪10が操舵される。
【0019】また、ステアリングエンドを設定するため
に、ナックルアーム38に接してその動きを規制するス
トッパ(図示しない)がリアアクスルビームに一体的に
設けられている。
【0020】更に、操舵輪10の操舵状態を検出する手
段として、舵角を検出する舵角センサ42が設けられて
いる。舵角センサ42としては種々あるが、キングピン
40の回転量を検出するポテンショメータが、構造が簡
単であり耐久性に優れていることから好ましい。舵角セ
ンサ42の舵角検出信号は制御装置20に入力され、操
舵制御に供される。
【0021】ステアリングシリンダ26の各容積室30
a,30bからは油圧ライン44,45が延び、それぞ
れ油圧ポンプ(第1の油圧ポンプ)46の各ポート48
a,48bに接続されている。この油圧ポンプ46は、
外接形歯車ポンプ等で代表される2方向流れ型であり、
回転軸50の回転方向を変えることで、ポート48aと
ポート48bの吐出し機能と吸込み機能が交換される。
また、この油圧ポンプ46は定容積形であり、回転軸5
0の回転速度の増減に応じて吐出し量も比例的に増減す
る。
【0022】油圧ポンプ46の回転軸50は電動モータ
22の回転軸52に接続されている。この電動モータ2
2は可逆・可変速型である。すなわち、回転軸52が正
逆両方向に回転可能であり、その回転速度も可変となっ
ている。電動モータ22は制御装置20に接続され、回
転軸52の回転速度と回転方向が制御装置20によって
制御されるようになっている。従って、電動モータ22
を制御することにより、油圧ポンプ46の吐出しポート
の切換え、吐出し量を調整することができる。
【0023】油圧ライン44aと油圧ライン44bとの
間には、2つのリリーフ弁54a,54bと2つの逆止
弁56a,56bとが組み込まれたバイパス回路(バイ
パス手段)58が設けられている。このバイパス回路5
8は、一方の油圧ライン44a,44b内の圧力が所定
値以上となった場合に作動油をステアリングシリンダ2
6に供給せず、他方の油圧ライン44b,44aに迂回
させ、油圧回路が過負荷状態とならないようにするため
のものである。
【0024】なお、符号60はオイルタンクである。こ
れは、ステアリングシリンダ26及び油圧ポンプ46か
らなる回路は閉回路であるので温度変化による作動油の
体積変化を補償するためである。同目的でオイルタンク
60に代えてアキュムレータを用いることも可能であ
る。
【0025】このような構成においては種々の操舵制御
方法を採ることができるが、ここではその一例を記す。
【0026】まず、操舵輪10の舵角がゼロの状態、す
なわち中立直進状態から、運転者がハンドル12を左右
いずれかの方向に回転操作すると、ステアリングシャフ
ト16もハンドル12と一体的に回転され、ロータリエ
ンコーダ18から信号が制御装置20に送出される。制
御装置20は、ロータリエンコーダ18からの出力信号
に基づき、ハンドル12の基準位置からの回転角や回転
速度、回転方向等のハンドル操作状態を検知し、その検
知結果に応じて電動モータ22を所定の回転速度、所定
の回転方向で駆動する。
【0027】電動モータ22が駆動されると、回転軸5
0,52の回転方向により定まる油圧ポンプ46の一方
のポート、例えばポート48aから作動油が、回転軸5
0,52の回転速度に応じた流量で吐き出され、油圧ラ
イン44aを通ってステアリングシリンダ26の一方の
容積室30aに流入する。その結果、ピストン32が他
方の容積室30bに向かって移動を開始する。ピストン
32の移動に伴ってステアリングシリンダ26の他方の
容積室30bから作動油が押し出されると共に、油圧ポ
ンプ46のポート48b側が負圧となっているので、作
動油は油圧ライン44bを通って油圧ポンプ46に戻さ
れる。
【0028】ピストン32が移動すると、その動作が操
舵ロッド34及びレバー36を介してナックルアーム3
8に伝えられ、操舵輪10が所定の操舵速度で所定の舵
角に変更される。なお、制御装置20に、予め、ハンド
ル12の基準位置からの回転角(ハンドル12の位置)
に対する操舵輪10の舵角を記憶しておき、舵角センサ
42からの出力信号により操舵輪10の舵角を常時検知
して電動モータ22をフィードバック制御することが好
ましい。
【0029】この操舵の際、制御装置20がハンドル操
作を電気的に認識して電動モータ22を駆動させ、且つ
また、電動モータ22の駆動開始とほぼ同時に油圧ポン
プ46から作動油が所定流量で吐き出されてステアリン
グシリンダ26に供給されるため、ハンドル操作に対す
る操舵輪10の動作の応答性は極めて良好なものとな
る。これは、従来のような電動モータ22への常時通電
を不要とし、省電力化を可能とするものである。
【0030】ハンドル12を同方向に更に回転操作する
と、やがてステアリングエンドの近傍に至る。制御装置
20は舵角センサ42からの信号により操舵輪10がス
テアリングエンドの手前の所定位置に達したことを検知
したならば、電動モータ22への通電を停止する。電動
モータ22への通電を停止すると、ステアリングシリン
ダ26への作動油の供給が停止され、操舵輪10の回動
が止まる。しかし、実際にはロータ等の慣性力が作用す
るため、油圧ポンプ46は極く短時間であるが回転を続
ける。このため、操舵輪10はステアリングエンドの直
前で停止し、又は、ステアリングエンドにて停止する。
ステアリングエンドでは、ナックルアーム38がストッ
パに接するため、衝撃力が発生するが、本実施形態のパ
ワーステアリング装置は分離型であるので、衝撃力はハ
ンドル12には伝わらず、運転者に不快感を与えること
はない。
【0031】操舵輪10がステアリングエンドに達した
際、油圧ポンプ26が慣性力等により未だ駆動している
場合、ステアリングシリンダ26のピストン32はそれ
以上の移動が規制されるため、吐出しポート48a側の
油圧ライン44a内の圧力が上昇する。この圧力が所定
値以上となると、リリーフ弁54aが開放され、作動油
はリリーブ弁54a及び逆止弁56bを通り、ステアリ
ングシリンダ26を迂回して油圧ポンプ46のポート4
8bに直接戻される。これにより、油圧ライン44a内
の圧力が所定値以上に高くなることはなく、油圧回路の
各要素に過度の負荷が加わるのを防止することができ
る。また、操舵輪10が側溝にはまった場合等、ステア
リングエンドに達する前にタイヤロックが生じたときに
も、電動モータ22への通電の停止が遅れるため、油圧
ライン44a内の圧力が上昇するが、このような場合に
も作動油はバイパス回路58を通って流れるため、過度
の圧力上昇が防止される。
【0032】なお、ハンドル12を逆方向に回した場合
には、吐出しポート48aが他方のポート48bに切り
換えられ、作動油の流れが逆転するのみで、パワーステ
アリング装置は上記と同様に動作することは容易に理解
されよう。
【0033】ところで、上記実施形態におけるパワース
テアリング装置は分離型であるので、操舵輪10の状態
に拘わらずハンドル12を自由に回転操作することがで
きる。これは、ハンドル12のロックトゥロック回転を
状況等に応じて自由に設定できるという効果を奏するも
のである。その一方で、ステアリングエンド等でタイヤ
ロックされた場合もハンドル12を自由に回転操作を続
けることができ、或いはまた、ハンドル12を高速度で
回転操作した場合には、ハンドル12の回転速度と操舵
輪10の操舵速度とが大幅にずれる可能性がある。この
ため、通常の非分離型ステアリング装置とは異なる操舵
感覚を運転者に与えてしまう。
【0034】そこで、前述したように、本実施形態で
は、ステアリングシャフト16の下端に負荷装置24を
取り付け、可能な限り通常の操舵感覚が得られるよう図
っている。
【0035】負荷装置24は、図2に明示するように、
回転軸62がステアリングシャフト16の他端に接続さ
れた油圧ポンプ64を備えている。この油圧ポンプ64
は、上記の油圧ポンプ46と同様な定容量・2方向流れ
型である。
【0036】油圧ポンプ64のポート66aとポート6
6bからはそれぞれ油圧ライン68a及び油圧ライン6
8bが延び、これらの油圧ライン68a,68bはポイ
ントP1で接続され、1本のループ状ラインを形成して
いる。各油圧ライン68a,68bには、油圧ポンプ6
4の側から順に、流量制御弁70a,70bとソレイノ
ド式の開閉弁72a,72bが直列に配設されている。
また、各油圧ライン68a,68bにおけるポイントP
2とポイントP3との間には、流量制御弁70a,70
b及び開閉弁72a,72bを迂回するバイパスライン
74a,74bが接続されており、各バイパスライン7
4a,74bには、ポイントP3からポイントP2への
流れのみを可能とする逆止弁76a,76bが取り付け
られている。流量制御弁70a,70b同士及び開閉弁
72a,72b同士は実質的に同一のものであり、従っ
て、この負荷装置24の油圧回路は油圧ポンプ64を中
心とした対称的な構造となっている。
【0037】流量制御弁70a,70bは、流入口側の
流量(油圧ポンプ64のポート66a,66b側の流
量)をスイッチとして流量を調整するものであり、図示
実施形態では2ポート2位置型スプール弁の形態を採っ
ている。すなわち、図示の流量制御弁70a,70bは
一方のポート66a,66bから他方のポート66b,
66aへの流れのみを許容するタイプのものであり、ス
プリングオフセット位置である第1位置ではポート間が
無負荷の開状態となり、第2位置ではポート間の流路面
積が絞られるよう構成されている。また、この流量制御
弁70a,70bは、流入口側にオリフィス78を内装
し、その上流側のポイントP4にパイロットライン80
が接続されており、ポイントP4での流量が所定値とな
った時に第1位置から第2位置に切り換えられるように
なっている。
【0038】開閉弁72a,72bはソレノイド82に
より駆動され、ソレノイド82は制御装置20により通
電が制御される。この開閉弁72a,72bは常開型で
あり、ソレノイド82に通電することで流路が遮断され
る。
【0039】更に、温度変化による作動油の体積変化を
補償するために、ポイントP1に前記オイルタンク60
が接続されている。
【0040】このような構成の負荷装置24において
は、ハンドル操作の際、ハンドル12の回転速度が追従
限界となる所定値(例えば約2.6rps)よりも低い
場合、流量制御弁70a,70bは第1位置にあり、開
閉弁72a,72bは開状態にある。そして、ハンドル
12の回転操作に伴って、ステアリングシャフト16が
接続された油圧ポンプ64のポートの一方、例えばポー
ト66aから作動油が送り出される。ポート66a側の
バイパスライン74aには、ポイントP2からポイント
P3への流れを阻止する逆止弁76aが介設されている
ので、作動油は油圧ライン68a中の流量制御弁70a
及び開閉弁72aを通り、ポイントP1に流れていく。
そして、油圧ライン68b中の流量制御弁70bはポイ
ントP2からポイントP3への流れのみを許容するもの
であるため、作動油はバイパスライン74bを経て油圧
ポンプ64のポート66bに戻される(図2において実
線の矢印で示す流れを参照)。
【0041】このような流れが生じている間、油圧ポン
プ64のポート66a側では、油圧ポンプ64の吐出し
流量に応じた圧力が発生する。油圧ポンプ64の吐出し
流量はハンドル12の回転速度に対応しているので、ポ
イントP4における油圧とハンドル12の回転速度との
関係は図3のA領域に示す如くなる。油圧回路中の圧力
は作動油が油圧ポンプ64に与える負荷となるものであ
る。従って、ハンドル12にも油圧に対応する負荷が作
用し、これがハンドル12の回転操作に、ある程度の重
さを与えるように作用する。また、図3のA領域に示す
ように、ハンドル12の回転速度が上昇するに従って油
圧が上昇するので、ハンドル12に対する負荷が徐々に
大きくなる。このような状態は、従来一般の非分離型ス
テアリング装置と同様な操舵感覚を与えるものである。
【0042】一方、ハンドル12の回転速度が追従限界
の回転速度(2.6rps)を超えた場合、油圧回路の
ポイントP4の流量が所定値を越え、流量制御弁70a
は第1位置から第2位置に切り替わる。その結果、油圧
ライン68aの流路面積が狭められ、油圧回路の内部圧
力が急激に増加する(図3のB領域を参照)。従って、
ハンドル12に作用する負荷が大きくなり、同方向に回
転操作を続けることが困難となる。従来一般の非分離型
ステアリング装置においては、ハンドル12が約2.6
rpsで回転操作された場合にはハンドル12が急に重
くなるように設定されており、本実施形態においてもこ
れと同等の操作感覚が得られる。
【0043】操舵輪10がステアリングエンドに達した
場合や側溝にはまった場合等のタイヤロック時、ハンド
ル12を更に同方向に回した場合、制御装置20は、ロ
ータリエンコーダ18と舵角センサ42からの出力信号
に基づき、ハンドル12が回転操作されたにも拘わら
ず、舵角に変化がないことから、タイヤロックが生じて
いると判断する。そして、開閉弁72aのソレノイド8
2に通電し、開閉弁72aを閉じる。これによって、油
圧ポンプ64のポート66aからポート66bへの作動
油の流れは阻止され、ハンドル12を回すことができな
くなり、これと同時に運転者はタイヤロックが生じてい
ることを知ることとなる。
【0044】上記タイヤロック状態では、油圧ライン6
8bの流量制御弁70bは第1位置にあり、開閉弁72
bは開状態にある。従って、運転者が逆方向にハンドル
12を回そうとした場合、油圧ポンプ64のポート66
bが吐出しポートとなり、作動油は油圧ライン68b及
びバイパスライン74aを通り、油圧ポンプ64のポー
ト66aに還流する(図2において点線の矢印で示す流
れを参照)。すなわち、負荷装置24はハンドル12の
逆転操作を規制することはなく、操舵輪10を逆方向に
回動させることができる。
【0045】このような油圧回路を利用した負荷装置2
4は、電力消費量が極めて少ないため、特にバッテリ車
において有効となる。また、油圧回路を用いた負荷装置
の他の態様としては、図4の(a)〜(c)に示すよう
なものが考えられる。これらは流量制御弁や開閉弁、逆
止弁の位置や数を変更したものであるが、図2の負荷装
置24と同等の機能を果たすことができることは、当業
者ならば図面から理解されよう。
【0046】次に、図5に沿って本発明の第2実施形態
に係る油圧式パワーステアリング装置について説明す
る。第2実施形態に係るパワーステアリング装置は、ハ
ンドル12に負荷装置が接続されていない点で、第1実
施形態のものと異なっているが、操舵機構14とハンド
ル12との間の関係は第1実施形態と同様である。従っ
て、図5において、第1実施形態における構成要素と同
一又は相当部分には同一符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
【0047】この第2実施形態においても、ステアリン
グシャフト16の下端には、第1実施形態における負荷
装置24の油圧ポンプ64と同様な定容量・2方向流れ
型油圧ポンプ(第2の油圧ポンプ)90の回転軸92が
接続されている。この油圧ポンプ90における各ポート
94a,94bはそれぞれステアリングシリンダ26の
各容積室30a,30bと油圧ライン96a,96bに
より接続されている。各油圧ライン96a,96bに
は、油圧ポンプ90からステアリングシリンダ26への
作動油の流れのみを許容する逆止弁98a,98bが設
けられている。この逆止弁98a,98bはパイロット
操作型であり、逆止機能をパイロット圧により解除する
ことができる。パイロットライン99a,99bは他方
の油圧ライン(逆止弁98aについては油圧ライン96
b、逆止弁98bについては油圧ライン96a)に接続
されており、他方の油圧ラインの内部圧力をパイロット
圧としている。
【0048】また、油圧ライン98a,98b間には、
常閉型のソレノイド式開閉弁100を有するバイパスラ
イン102が接続されている。開閉弁100のソレノイ
ド104は制御装置20により通電が制御されるように
なっている。
【0049】更に、油圧ライン96a,96b間には、
2つの逆止弁106a,106bを有するバイパスライ
ン108が接続されている。逆止弁106a,106b
の間には、操舵機構14における油圧回路のオイルタン
ク60が接続されている。各油圧ライン96a,96b
に隣接する逆止弁106a,106bは、オイルタンク
60から当該油圧ライン96a,96bへの作動油の流
れのみを可能とするものである。
【0050】このような構成において、フォークリフト
のイグニッションスイッチをキーオンすると、制御装置
20は開閉弁100のソレノイド104に通電を行い、
開閉弁100を開放する。その結果、ハンドル12の回
転操作により油圧ポンプ90の回転軸92が回動されて
も、油圧ポンプ90から圧送される作動油はバイパスラ
イン102を通って流れるため、ステアリングシリンダ
26には供給されない。一方、操舵機構14における油
圧ポンプ46に接続された電動モータ22は第1実施形
態と同様にしてハンドル12の回転操作により制御され
る。この際、油圧ポンプ46からステアリングシリンダ
26に供給される作動油は、逆止弁98a,98bによ
り油圧ライン96a,96bへと流出することはない。
従って、操舵の態様は第1実施形態と実質的に同様とな
る。
【0051】これに対して、キーオフした状態では、制
御装置20及び電動モータ22に電力が供給されないの
で、油圧ポンプ46を用いての操舵は行われないが、ス
テアリングシャフト16に直結された油圧ポンプ90が
ステアリングシリンダ26の油圧源となり、操舵が可能
な状態となる。より詳細に述べるならば、キーオフされ
た状態では開閉弁100は閉状態にあり、ハンドル12
を操作して油圧ポンプ90の回転軸92を回すと、いず
れか一方のポート、例えばポート94aから作動油が吐
き出され、この作動油は油圧ライン96aを通ってステ
アリングシリンダ26の容積室30aに供給される。こ
の時、油圧ライン96aの内部圧力は所定値を越え、他
方の油圧ライン96bにおける逆止弁98bの逆止機能
は解除される。従って、作動油が一方の容積室30aに
供給されると、ピストン32が移動し、他方の容積室3
0b内の作動油は油圧ライン96bを通って油圧ポンプ
90のポート94bに還流する。ピストン32の移動に
より操舵輪10が操舵されることは既に述べた通りであ
る。
【0052】また、操舵輪10がステアリングエンドに
達する等、ロックされると、作動油がステアリングシリ
ンダ26に供給されてもピストン32は移動しないた
め、ハンドル12に大きな反力が加わり、運転者はタイ
ヤロックされたことを知ることができる。それでもな
お、ハンドル12を同方向に回転操作した場合には、ス
テアリングシリンダ26の容積室30aに供給された作
動油は油圧ライン44aからリリーフ弁54aを通って
オイルタンク60に送られる。そして、油圧ポンプ90
の吸込みポート94b側の油圧ライン96bは負圧とな
っているので、オイルタンク60から作動油は逆止弁1
06bを通り、油圧ポンプ90に還流される。
【0053】このように、キーオフ状態であっても操舵
を行うことができるので、例えばフォークリフトがバッ
テリ切れで牽引される場合等に有効となる。
【0054】なお、この第2実施形態においても第1実
施形態と同様に、キーオン時、ステアリングエンド等で
タイヤロックした場合に、制御装置20は舵角センサ4
2及びロータリエンコーダ18からの信号によりその状
態を検知することができるが、かかる場合に、開閉弁1
00のソレノイド104への通電を停止し、開閉弁10
0を閉じるようにすることが好適である。キーオン時で
あっても、タイヤロックが生じ、開閉弁100を閉じた
ならば、キーオフ時と同じ状態となり、前述した通り油
圧ポンプ90から吐出される作動油の流れが制限され、
ハンドル12が重くなって運転者はタイヤロックを認識
することが可能となるからである。
【0055】第1及び第2の実施形態では、ロータリエ
ンコーダ18によりハンドル12の操作状態を検出する
ようにしているが、トルクセンサによってハンドルの操
作状態を検出してもよい。図6は、トルクセンサを用い
た本発明の第3実施形態に係る油圧式パワーステアリン
グ装置を示している。
【0056】図6に示す油圧式パワーステアリング装置
は、ステアリングシリンダ26を構成要素とする操舵機
構14の部分については、図1に示した第1実施形態の
パワーステアリング装置と実質的に同等である。しかし
ながら、図6のパワーステアリング装置は、負荷装置2
4が設けられておらず、ステアリングシャフト16と油
圧ポンプ46の回転軸50とが機械的に連結された非分
離型となっている。より詳細には、ステアリングシャフ
ト16と油圧ポンプ46の回転軸50とは、一定の範囲
内で相対的な角変位を可能とする継手110により連結
されている。このような継手110としてはばね継手
等、色々と考えられるが、第3実施形態ではいわゆる噛
合い継手を用いている。
【0057】噛合い継手110は、図7に明示するよう
に、ステアリングシャフト16の下端に径方向に突設さ
れた係合片112と、油圧ポンプ46の回転軸50の上
端に固着され、前記係合片112が嵌合される溝114
を有するカップ状部材116とから構成されている。溝
114の幅は係合片112の幅よりも大きくされている
ため、ステアリングシャフト16は油圧ポンプ46の回
転軸50に対して一定の範囲で回動可能となっている。
また、係合片112の各係合面と、これに対向する溝面
との間には弾性材118a,118bが配置されてい
る。各溝114内における1対の弾性材118a,11
8bの厚さは等しいため、無負荷状態では、係合片11
2は溝114の中心に配置される。この弾性材118
a,118bには圧力センサ(図示しない)が組み込ま
れており、係合片112により加えられる圧力ないしは
トルクを検出することができるようになっている。この
圧力センサ(トルクセンサ)の出力信号は制御装置20
に送出される。
【0058】また、油圧ポンプ46の回転軸50は、適
当な伝動機構120を介して電動モータ22の回転軸5
2に接続されている。本実施形態では、回転軸52の回
転速度とハンドル(ステアリングシャフト)12の回転
速度とは一致する構成となっているため、電動モータ2
2の回転速度がハンドル12の回転速度よりも速い場合
には、伝動機構120は減速機能を有することが必要と
なる。電動モータ22は制御装置20により制御される
ことは第1及び第2の実施形態と同様である。
【0059】このような構成において、ハンドル12を
一方向に回転操作すると、ハンドル12に加えられたト
ルクに応じて継手110における同回転方向側の弾性材
118a又は118bが圧縮され、ステアリングシャフ
ト16と油圧ポンプ46の回転軸50との間に相対角変
位が生じる。この際、ハンドル12に加えられたトルク
は圧縮された弾性材118a又は118b内の圧力セン
サにより検出され、その大きさが制御装置20にて検知
される。制御装置20では、このトルクの大きさに応じ
た回転数で油圧ポンプ46の回転軸50が、ステアリン
グシャフト16と同方向に回転されるよう、電動モータ
22の駆動を制御する。油圧ポンプ46が電動モータ2
2により駆動されると、作動油が回転方向に応じたポー
ト48a,48bから吐き出され、ステアリングシリン
ダ26に供給されて操舵が行われることは、第1実施形
態の説明において上述した通りである。
【0060】ハンドル12の操作を終了し、油圧ポンプ
46の回転軸50がハンドル12の回転と同量動かされ
たならば、ステアリングシャフト16と回転軸50との
間の相対角変位はなくなり、圧力センサからの出力は初
期状態に戻る。そこで、制御装置20は、圧力センサの
出力からハンドル操作の終了を認識し、電動モータ22
への通電を停止する。
【0061】なお、上記作用はキーオン時であるが、本
実施形態は非分離型のパワーステアリング装置であるの
で、ハンドル12からの操作力を直接油圧ポンプ46に
伝えることができ、キーオフ時であっても操舵が可能と
なっている。
【0062】また、この第3実施形態に係る油圧式パワ
ーステアリング装置の変形例としては図8に示すような
形態が考えられる。この装置では、油圧ポンプ46の回
転軸50に電動モータ22の駆動力を直接伝えるように
している。具体的には、油圧ポンプ46の回転軸50の
両端をポンプケーシングから突出させ、一方の端部を電
動モータ22の回転軸52に接続し、他方の端部をステ
アリングシャフト16に伝動機構130を介して接続し
ている。また、ステアリングシャフト16は、第1軸1
6aと第2軸16bとに分割され、両軸間には、図7に
示すものと同様な相対角変位可能な継手110及び圧力
センサ(トルクセンサ)が配置されている。
【0063】このような構成に対する制御方法は図6の
パワーステアリング装置と同様であるが、電動モータ2
2の回転速度がハンドル12の回転速度よりも速い場合
には、油圧ポンプ46の1回転当たりの吐出し量は図6
に示す油圧ポンプよりも小さくする必要があり、また、
回転軸50とステアリングシャフト16の回転速度を適
合させるために、伝動機構130は増速機能を備える必
要がある。
【0064】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。
【0065】例えば、上記実施形態においてステアリン
グシリンダ26は両ロッド型であるが、操舵機構が、ナ
ックルアームをタイロッドによりベルクランクに連結し
た型式(図示しない)である場合には、1本の操舵ロッ
ドでベルクランクを揺動させればよいので、単ロッド型
のステアリングシリンダを用いることができる。
【0066】また、ハンドル12の操作状態を検出する
手段や、操舵輪10の操舵状態を検出する手段等につい
ても、上記のエンコーダ、トルクセンサ、ポテンショメ
ータ以外の種々のセンサが考えられる。ハンドル状態検
出手段等が他の型式のものに変更された場合には、制御
方法も適宜変更されることとなる。
【0067】更に、本発明の適用車両も、フォークリフ
トに限られず、ショベルロード等の他の産業車両であっ
てもよい。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、2
方向流れ型の油圧ポンプを用い、油圧ポンプからの作動
油を直接、複動型のステアリングシリンダに供給するこ
ととしているので、応答性が良好であり、油圧ポンプを
常時作動させておく必要がない。従って、油圧ポンプを
作動させる電動モータの消費電力の削減が可能となり、
特にバッテリ車において有効となる。
【0069】また、高価な流れ方向切換用のバルブは不
要となり、装置のコストダウンを図ることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る油圧式パワーステ
アリング装置を概略的に示す説明図である。
【図2】図1のパワーステアリング装置において用いら
れる得る負荷装置を示す油圧回路図である。
【図3】図2の負荷装置における油圧ポンプの吐出し側
圧力とハンドルの回転速度との関係を示すグラフであ
る。
【図4】(a)〜(c)はそれぞれ負荷装置の変形例を
示す油圧回路図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る油圧式パワーステ
アリング装置を概略的に示す説明図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る油圧式パワーステ
アリング装置を概略的に示す説明図である。
【図7】図6のパワーステアリング装置で用いられる継
手の構造を示す斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態の変形例を示す概略説明
図である。
【符号の説明】
10…操舵輪、12…ハンドル、14…操舵機構、16
…ステアリングシャフト、18…ロータリエンコーダ
(ハンドル状態検出手段)、20…制御装置(制御手
段)、22…電動モータ、24…負荷装置、26…ステ
アリングシリンダ(油圧シリンダ)、42…舵角センサ
(操舵状態検出手段)、46…第1の油圧ポンプ、58
…バイパス回路(バイパス手段)、90…第2の油圧ポ
ンプ、100…開閉弁、102…バイパスライン、11
0…継手、118a,118b…弾性材(トルクセン
サ:ハンドル状態検出手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルの操作により操舵輪を操舵させ
    る油圧式パワーステアリング装置において、 前記操舵輪を操舵させる複動型の油圧シリンダと、 回転軸の回転方向に応じて2つのポートの吐出し側が切
    り換えられるよう構成されており、前記ポートのそれぞ
    れが前記油圧シリンダの各容積室に連通されている2方
    向流れ型の第1の油圧ポンプと、 前記第1の油圧ポンプを作動させる可逆型の電動モータ
    と、 前記ハンドルの操作状態を検出するハンドル操作状態検
    出手段と、 前記ハンドル操作状態検出手段により検出された前記ハ
    ンドルの操作状態に基づき、前記第1の油圧ポンプの回
    転軸を所定の方向に回転させ、前記ポートの一方から前
    記油圧シリンダの対応の容積室に作動油を供給するよ
    う、前記電動モータを制御する制御手段とを備えること
    を特徴とする油圧式パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記操舵輪の操舵状態を検出する操舵状
    態検出手段を備え、前記制御手段が、前記操舵状態検出
    手段により検出された前記操舵輪の操舵状態に基いて前
    記電動モータを制御するようになっていることを特徴と
    する請求項1に記載の油圧式パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の油圧ポンプの各ポートから延
    びる油圧ライン間に、一方の前記油圧ラインの圧力が所
    定値を越えた場合に他方の前記油圧ラインに作動油を逃
    すためのバイパス手段を設けたことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の油圧式パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記ハンドルからのトルクにより回転さ
    れる回転軸を有し、該回転軸の回転方向に応じて2つの
    ポートの吐出し側が切り換えられるよう構成されてお
    り、前記ポートのそれぞれが前記油圧シリンダの各容積
    室に連通されている2方向流れ型の第2の油圧ポンプ
    と、 前記第2の油圧ポンプの各ポートから延びる油圧ライン
    間に設けられ、常閉型の開閉弁を有するバイパスライン
    と、を備え、 前記制御手段が、車両のイグニッションスイッチをオン
    した場合に前記開閉弁を開放するよう制御することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の油圧式パ
    ワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置が、車両のイグニッション
    スイッチをオンした状態であってタイヤロックが生じた
    場合に、前記開閉弁を閉じるよう制御することを特徴と
    する請求項4に記載の油圧式パワーステアリング装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の油圧ポンプの回転軸と前記ハ
    ンドルとが機械的に伝動可能に連結されており、前記ハ
    ンドルから前記第1の油圧ポンプの回転軸に加えられる
    トルクを前記電動モータが助勢するよう前記制御手段が
    前記電動モータを制御することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の油圧式パワーステアリング装
    置。
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