JP2000514753A - ガスバッグ拘束システム用のカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ガスバッグ拘束システム用のカバー、それも制限ストラップ７が拘束システムに取付けられ、かつガスバッグのカバー１に埋め込まれている形式のものに係わり、制限ストラップ７によりカバーが引き止められるさい、カバー１が、制限ストラップ７の出現箇所９の周囲区域で所定の形式で裂開され、制限ストラップ７の非裂開区域によって制限ストラップ７に固着したままにされることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】 ガスバッグ拘束システム用のカバー 本発明は、制限ストラップを備えたガスバッグ拘束システム用のカバー、それ も該制限ストラップが拘束システムに取付けられ、かつガスバッグカバー内に埋 め込まれている形式のものに関する。 拘束時、拡開されるガスバッグによってカバーがカバー固定部から引きちぎら れるさい、制限ストラップは、カバーが車両乗員に当たって、傷害を与えないよ うに防止している。また、カバーが、過大な運動エネルギーでフロントガラスを 打撃することのないように、これまでは、制限ストラップに裂開シームを設け、 該裂開シームが運動エネルギーの一部を吸収することで、カバーが、運動エネル ギーを低減されてフロントガラスに当たるようにされていた。裂開シームを設け て運動エネルギーを低減させることで、付加的に、制限ストラップとカバーとの 間の応力が、カバーからの制限ストラップの出現箇所の区域で過大にならない効 果が得られるようにする。なぜなら、応力が低減されなければ、制限ストラップ が引きちぎられる危険があるからである。しかし、裂開シームを設けることで、 制限ストラップの製造費は高くなる。 本発明により、価格的に有利な、より簡単に製造できるカバーが得られ、しか も、このカバーの場合、カバーが固定部から引きちぎられ、ガスバッグが拡開さ れる間に、それもカバーがフロントガラスに当たる前に、カバーの運動エネルギ ーが大幅に低減される。このことは、冒頭に述べた種類のカバーの場合に、カバ ー内への制限ストラップの埋め込みが、次にように行われることで達せられる。 すなわち、拘束時、制限ストラップによりカバーが引止められるさい、カバーが 、制限ストラップの出現箇所の周囲の区域で所定の形式で裂開され、かつ裂開さ れない区域を介して制限ストラップに結合されたままとなるようにするのである 。カバーの裂開により、カバーの運動エネルギーの大半は低減できる。制限スト ラップに加わる応力は、それによって、明らかに減少し、フロントガラスにカバ ーがぶつかるさいのエネルギーも減少する。カバーは、予め定めた範囲まで裂開 さ れるのみであるから、カバーが完全に制限ストラップから分離することは阻止さ れる。 制限ストラップは、射出成形法または発泡法によりカバー内に埋め込むのが好 ましい。 一好適実施例によれば、所定の裂開は次のようにすることで可能になる。すな わち、カバーが内表面を備えるようにし、制限ストラップが、カバー内に埋め込 まれている第１区間を有し、この第１区間では、カバーの内表面からの制限スト ラップの間隔が出現箇所に至まで次第に減少するようにするのである。こうする ことにより、カバーの裂開に要する力が、裂開長さが増すにつれて、次第に増大 することになる。 制限ストラップが内表面から一定の間隔を有している第２埋め込み区間は、制 限ストラップの埋め込み自由端と第１区間との間に延在し、カバーが部分的に裂 開した後、制限ストラップにカバーを固着させるのに役立っている。 一好適実施例では、制限ストラップが、予め定めた箇所までカバーを裂開する ように埋め込まれている。 裂開過程を局所に制限する手段は、例えば、カバー内表面に一体の突出部を設 けることで形成できる。 本発明のこのほかの特徴および利点は、以下の図面についての説明により明ら かとなろう。 図面： 図１は、本発明によるカバーの一部の断面図で、制限ストラップの埋め込み区 域を示した図。 図２は、ガスバッグ拘束システムの起動後に部分的に裂開したカバーの、図１ に対応する図。 図１には、２部分構成のカバー１が示されている。カバー１は、内側に支持層 ３を、また外側に被覆層５を有している。制限ストラップ７は、一端が、射出成 形によりカバー１内に埋め込まれている。制限ストラップ７は、カバー１からの 出現箇所から、次第にカバー１の内表面１１との間隔を増しながら、支持層３と 被覆層５との間まで延在している。制限ストラップ７が支持層３を貫通して支持 層３と被覆層５との境界まで延在する区域を、制限ストラップ７の第１区間Ａと 呼ぶ。これに続く第２区間Ｂは、制限ストラップ７の埋め込み自由端まで延び、 内表面１１から一定の間隔を有していることが特徴である。 一体成形によってカバー内表面に形成されたビード上の突出部１３の形式の手 段１３が、制限ストラップ７の縦方向の延びに対して横方向に延在している。突 出部１３の幅は、制限ストラップ７の幅に合致しているが、より広幅であっても よい。突出部１３は、拘束時、カバーが固定部から剥ぎ取られるさいに生じるカ バー１の所定の部***開を局所に制限するのに役立つ。 拘束時、ガスバッグの拡開により、カバーがフロントガラスの方向へ投げ出さ れるさい、制限ストラップ７はカバー１の運動を制限する。投げ出されるカバー １から十分な程度の張力が、制限ストラップ７に負荷されるや否や、図２に見ら れるように、支持層３が裂開する。この裂開は、制限ストラップ７の第１区間Ａ 内の、制限ストラップ７のほぼ全幅にわたる出現箇所９から始まる。これによっ て、カバー１の運動エネルギーは、部分的に散逸する。制限ストラップ７は、第 １区間Ａと第２区間Ｂとの間の移行部に設けられた突出部１３に達するまで、１ 区間Ａの長さにわたってカバー１を裂開する。突出部１３によって、裂開過程が 制限される。 第１区間Ａの制限ストラップ７は、内表面１１から次第に間隔を増すため、カ バー１を裂開するのに、次第に大きい力が必要になる。カバー１は、これにより 急激にではなく、次第に制動されることになり、それによって制限ストラップへ の荷重を低減させることができる。 突出部１３に加えて第２区間Ｂに制限ストラップ７を埋め込むことで、カバー １から制限ストラップ７の完全裂開が防止される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ガスバッグ拘束システム用のカバーであって、制限ストラップが、該拘 束システムに取付けられ、かつガスバッグカバー（１）に埋め込まれている形式 のものにおいて、 拘束時、制限ストラップ（７）によりカバー（１）が引き止められるさい、カ バー（１）が、制限ストラップ（７）の出現箇所（９）の周囲区域で所定の形式 で裂開され、かつ裂開されない区域により制限ストラップ（７）に固定されたま まとなるように、制限ストラップ（７）がカバー（１）内に埋め込まれているこ とを特徴とする、ガスバッグ拘束システム用のカバー。 ２． 前記制限ストラップが、射出成形法または発泡法によってカバー（１） 内に埋め込まれていることを特徴とする、請求項１に記載されたカバー。 ３． カバー（１）が内表面（１１）を有し、制限ストラップ（７）がカバー （１）に埋め込まれた第１区間（Ａ）を有しており、該第１区間では、制限スト ラップ（７）が、その出現箇所（９）のところまで、しだいに内表面（１１）か らの間隔を減じていることを特徴とする、請求項１または請求項２に記載された カバー。 ４． 制限ストラップ（７）が、埋め込まれた自由端と第１区間（Ａ）との間 に延在する第２の埋め込まれた区間（Ｂ）を有し、該第２区間（Ｂ）では、制限 ストラップ（７）が内表面（１１）から一定間隔を有していることを特徴とする 、請求項３に記載されたカバー。 ５． カバー（１）が、多部材構成のカバーであり、制限ストラップ（７）が 、その第２区間（Ｂ）の区域で２つの構成部材（３、５）間に延在していること を特徴とする、請求項４に記載されたカバー。 ６． 制限ストラップ（７）が、拘束時、予め定めた箇所までカバー（１）を 裂開させることを特徴とする、請求項１から請求項５までのいずれか１項に記載 されたカバー。 ７． 裂開過程を局所に制限するための手段（１３）を有することを特徴とす る、請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載されたカバー。 ８． 前記手段（１３）がカバー（１）の内表面に設けられた一体の突出部で あることを特徴とする、請求項７に記載されたカバー。 ９． 前記突出部が、制限ストラップ（７）の縦方向の延びに対し横方向に延 在していることを特徴とする、請求項８に記載されたカバー。 １０． 前記手段（１３）が、制限ストラップ（７）の第１と第２の埋め込み 区間（Ａ、Ｂ）の間の区域に設けられ、かつ制限ストラップ（７）が、拘束時、 第１区間（Ａ）の区域でカバー（１）を裂開することを特徴とする、請求項８ま たは９に記載されたカバー。