JP2000513168A - マスク可能な動き検出及び調節可能視野を具備したセキュリティシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 パン／チルト／ズーム式カメラ及びマスク可能な動き検出器を具備したセキュリティシステムが開示される。Ｐ／Ｔ／Ｚカメラの選択された視野で、選択された視野範囲内の選択小領域を動き検出器から遮るためマスクが作成される。選択された視野に対し作成されたマスクはメモリに保存される。保存されたマスクは、Ｐ／Ｔ／Ｚカメラが保存されたマスクに対応した視野に再配置されたとき、呼び出され、動き検出器に適用される。選択された各視野にカメラを再配置するため要求されるコマンドを保存してもよい。マスク及び再位置決めコマンドは互いに関連するので、目標視野の選択は、カメラをその視野に配置するコマンド、並びに、その視野に対し適用されるマスクの選択に対応する。

Description

【発明の詳細な説明】 マスク可能な動き検出及び調節可能視野を具備した セキュリティシステム 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、セキュリティシステム、特に、動き検出用ビデオ設備を利用するセ キュリティシステムに関する。ビデオカメラの視野内で選択された領域の動きを 検出するシステムが開示される。本システムは、次々と代わる視野に対応するた め、視野に関連した所定の規準の組に基づいて動き検出マスクを動的かつ自動的 に更新する統合制御システムを含む。 ２．関連技術の説明 ビデオシステムはセキュリティシステムの分野で公知である。典型的なセキュ リティシステムの場合、監視下の領域の視野を提供すべく１台以上のカメラが設 置される。ビデオカメラは視覚画像を伝送に適した電子形式に変換する。監視領 域内、或いは、監視領域から離れた場所に設けられた制御局は、セキュリティ評 価及び記録のため、カメラから信号を受信し、コンソールに画像を表示する。典 型的に、人がビデオ画面上のカメラからの画像を監視し、受信された画像中に認 められていない活動が見つかった場合にセキュリティ手段を始動する。この監視 する人（以下、監視者と称する）は、多数台のカメラからの画像を同時に監視す る役目を担い、この監視過程を補助する手段が設けられる。 典型的に米国特許第４，４５８，２６６号に記載されているように、自動動き 検出システムはカメラの視野内の活動の存在を監視者に知らせるため利用される 。この動き検出システムは同一シーンの連続的な電子画像中の変化を検出するこ とにより動作する。シーン の変化はシーンに対する事物の出入りを示す。変化が検出されたとき、セキュリ ティ評価のため監視者にアラームが通知される。監視者は、アラームが警察への 通報又は警報信号の作動のようなセキュリティ手段の始動を必要とするかどうか を決定するため、アラームを生じさせた一連の画像をこのカメラ若しくは他のカ メラからの他の画像と共に注視する。動き検出システムは、カメラと同じ場所若 しくはカメラから離れた場所に設置され得る。動き検出システムは、屡々、カメ ラと同じ場所に設置され、アラームの場合に限り画像を制御局に送信するよう使 用されるので、通信帯域及びコストを削減する。 かかる動き検出システムは、例えば、営業時間後のオフィスビル又は駐車場内 のように、殆ど或いは全く活動が発生しないことが予測される領域で非常に効果 的である。動き検出システムは活動が通常的に予測される領域のセキュリティに は効果が無い。その理由は、多数のアラームが監視者に送信され、監視者に過負 荷が与えられるからである。 カメラの視野内には、最小限の活動の発生が予測される多数の領域と、より高 頻度の活動が発生する他の領域とが存在する。例えば、銀行内では、窓口での活 動が予測されるが、最低限の活動が金庫への入口で予測される。金庫への入口で 活動が発生したとき、アラーム、より説明的には警報を監視者に送信することが 望ましい。視野の限られた別のカメラは、選択的なセキュリティを提供するため 、選択的な入口の視野のためだけに使用される。カメラに取り付けられた動き検 出器は金庫付近の活動を監視者に警告する。 或いは、より広い視野の受信画像の区画は、米国特許第４，４５８，２６６号 に記載されているように動き検出システムから意図的に除外される。以下の説明 では、このような意図的な画像の一部の除外をマスク処理（マスキング）と称す る。銀行窓口及び金庫の視野をもつカメラは、銀行窓口が除外された動き検出器 を利用するこ とができる。動き検出器から除外されるべき領域に対応したビデオ画像の画像要 素（画素）は、黒で塗りつぶされ、或いは、マスクされるので、この領域内の後 続の画像は、ビデオカメラによって捉えられた実際の活動とは無関係に、一定の まま保たれる。ビデオ画像の選択部分のマスキングを効率的に行うため、マスク された画素と除外された領域との対応関係が保存されるべきである。典型的に、 マスクは、カメラが初期設置されたときに作成され、カメラの固定視野内の選択 された領域を黒く塗りつぶす。警備された領域の改造、又は、カメラの再配置の ような環境の変化は、変更された視野に対する新しいマスクの作成を要求する。 また、セキュリティシステムでは、一般的にカメラの視野は調節可能である。 このようなセキュリティシステムによれば、監視者は状況をより良く評価するた めカメラの視野を調節することができる。カメラの視野の調節は、通常、パン（ 水平方向の調節）、チルト（垂直方向の調節）、及び、ズーム（画像の大きさの 調節）に関して記述される。通常、パン、チルト及びズーム式カメラ（以下、Ｐ ／Ｔ／Ｚカメラと称する）を具備したシステムは、動き検出システムと適合しな い。動き検出システムは、カメラの動きによって生じた画像変化と、カメラの視 野内の動きによって生じた画像変化とを区別しないので、殆どの動き検出システ ムは、カメラ視野の変化を検出された動きとして検出する。従来のＰ／Ｔ／Ｚカ メラシステムは、動き検出システムが設けられている場合、監視者がパン／チル ト／ズーム動作の前に動き検出器の使用を禁止し、次に、動作が終了したとき、 動き検出器の再使用を許可することを要求する。監視者は、一般的に動き検出器 の再使用を許可することを忘れ、セキュリティ装置としての有効性を阻止する。 また、Ｐ／Ｔ／Ｚシステムは、パン／チルト／ズーム動作がカメラの視野を変 化させ、実現されている動き検出マスクとの対応関係が無効になるので、上記の ような選択領域動き検出と適合しない。 選択領域動き検出のため、カメラの視野の調節は、動き検出マスクへの対応した 調節を必要とする。典型的に、このため、新しい視野に専用の新しいマスクを作 成する必要がある。新しいマスクの作成は時間を要する処理であり、Ｐ／Ｔ／Ｚ カメラが実現できる視野の数は無数に存在し、視野毎に異なるマスクが必要とさ れるので、選択領域動き検出器システムは、殆どの場合にＰ／Ｔ／Ｚカメラを利 用することがない。 カメラの視野に対応するようなマスクの自動調節は、カメラの視野の調節が動 き検出機構に組み込まれない限り行うことができない。従来、カメラが調節され ると共に行われる連続的なマスクの再計算は、水平及び垂直軸周りの角度変化、 並びに、レンズ倍率の変化に関するカメラの視野の変化を常に検知することを要 求する。このような計算は、複雑な座標変換、並びに、カメラの視野パラメータ に関するカメラからの連続的なフィードバックを含む。このようなシステムは、 実際上、非常にコストが嵩む。 発明の概要 本発明の目的は、従来のパン／チルト／ズームカメラ技術を用いて、複雑な座 標変換技術を用いることなく、選択領域動き検出を提供するシステムを提案する ことである。 本発明は、Ｐ／Ｔ／Ｚカメラが無限の数の視野を有するとしても、視野の中の 選択部分の組が、屡々、監視下の全領域のセキュリティを充分に提供できるとい う観察を前提とする。また、Ｐ／Ｔ／Ｚカメラは、パン、チルト又はズーム制御 の連続的な動作によって連続的に変化させ得るとしても、このカメラは、典型的 に動き検出の利用中に静止している。 本発明によれば、選択された静止した視野において、この視野に対応したマス ク画像は動き検出器のマスクにダウンロードされる。選択視野に対応するマスク を含むマスクの組は、監視局で記憶若し くは計算され、必要に応じてダウンロードされる。特定の各マスク画像を作成す るための一部若しくは全部の処理は、カメラが動いているときに実時間で実行し なくてもよく、Ｐ／Ｔ／Ｚカメラの各動作後に行う必要もない。特定視野に対応 したマスクをローディングすることにより、動き検出システムは、最低限の能力 、即ち、最低限のコストを伴うシステムにすることができる。システムの効率及 びコストは、マスクが要求される選択視野の数によって決まることは殆ど無い。 好ましい一実施例において、予めマスクが定められた所定の視野の一定した組は 、システムが配備されるとき、並びに、その後、環境が変化したときに、監視局 側で作成、記憶される。監視者は、上記の所定の視野の中から一つの視野を目標 視野として選択するだけで、目標視野の予め定められたマスクを利用する選択領 域動き評価を実行することができる。 予め定められたマスクの選択、又は、新しいマスクの計算は、マスクがカメラ の特定の視野に対応することを要求する。本発明は、近年の技術において、カメ ラに伝送されたコマンドと、カメラの実際の動きとの間には非常に高い相関が存 在するという観察を前提とする。即ち、同一コマンド、若しくは、コマンドの組 の受信によって、カメラは同一視野に配置される。かくして、カメラの視野に対 応した実際の方位及び倍率が判らなくても、視野を再構成するため必要とされる コマンドを充分に知ることができる。コマンドと実際のカメラ視野との間には強 い相関及び再現性が存在するので、本発明によるシステムは、特定の視野を作成 又は再作成するため必要とされるコマンドを記憶することによって、特定のマス クの特定の視野への対応関係を確定することができる。 本発明の好ましい一実施例において、監視者は、コンソール上で観察される所 望の視野を生成すべくカメラを調節する適当なコマンドを実行する。この特定の 視野には固有の識別子、又は、アドレスが付与される。この視野を生成すべくカ メラを動かすため実行され るコマンドは、この視野に関連したコマンドとして記憶される。監視者は、次に 、動き検出から除外するため選択された領域を確認し、対応したマスクはこの視 野に関連したマスク画像として記憶される。監視者は、付加的な固有に識別可能 な視野に対する上記のシーケンスを繰り返す。次に、特定の視野が確認され、各 視野と関連したカメラ配置コマンド及びマスク画像が記憶された後、観察者はシ ステムに対し所望の視野へ「移動せよ」と命令するだけでよい。この「視野に移 動せよ」に応答して、システムはその視野を生成すべくカメラを調節するため記 憶されていたコマンドを送信し、この視野に関連したマスクをダウンロードする 。本実施例の場合、座標変換は行われず、カメラの視野パラメータ自体は不要で あるので、従来の低コストのカメラ及び動き検出器を使用することができる。 本発明の別の実施例において、動き検出は、カメラが動いているときに自動的 に使用が禁止され、カメラが新しい視野に配置され新しいマスクがロードされた ときに自動的に再使用が許可される。 本発明の上記及び他の利点は、以下の詳細な説明並びに添付図面を参照するこ とにより当業者に容易に明らかになる。 図面の簡単な説明 図１は動き検出器を具備したビデオセキュリティシステムを示す図である。 図２は対応したマスク画像と共にシーンを示す図である。 図３は調節可能な視野をもつビデオカメラを示す図である。 図４は、本発明よるマスク可能な動き検出器を具備し、調節可能な視野をもつ セキュリティシステムを示す図である。 図５は本発明によるセキュリティシステム用の監視局を示す図である。 発明の好ましい実施例の詳細な説明 図１は、従来技術で公知の動き検出器を具備したビデオセキュリティシステム を示す図である。フレーム形式のビデオ画像１０１は、カメラ１１０によって形 成される。これらの画像はカメラの視野１１２を表す。視野は、カメラの位置、 向き及びレンズ構成によて規定される。図１Ａにおいて、ビデオ画像１０１は監 視局１２０及び動き検出器１３０に同時に送信される。動き検出器１３０は、制 御器１３０の制御の下、現在の画像１３６を前の画像１３７と比較する。比較ブ ロック１３８は、現在の画像１３６が実質的に前の画像１３７と異なるとき、警 報信号１３１を肯定（アサート）する。画像間の差は、例えば、異なる値を有す る画像要素（画素）の数によって測定される。異なる画素の数が閾値を超えると き、警報が監視局に伝送される。閾値を使用することにより、動き検出器は、小 動物がカメラの視野を横切るときに生じるような小さい変化に対し感応しなくな る。制御器１３０を介して比較された後、現在の画像１３６は、次のビデオ画像 のフレーム１０１の受信に備えて、前の画像１３７になる。 動き検出器１３０は、選択的マスク特徴を含む。カメラの視野のある領域が動 きを含むことが予測され、警報は望ましくない場合、これらの領域は、動き検出 処理からマスク、又は、阻止される。例えば、フィールドセキュリティシステム は、公道若しくは歩道のような一般道から許可されていない領域への立ち入りを 検出するように設計される。カメラの視野の一般道の部分は、一般道に対応した ビデオ画像１０１の画素を映らないようにすることにより動き検出器からマスク され得る。このような妨害若しくはマスキングは、マスクブロック１３５によっ て行われる。マスクは現在の画像ブロック１３６よりも前に受信された画像に適 用され、次に前の画像になる全ての現在の画像は、マスク領域の同一画素表現を 含み、典型的に全て白又は全て黒の画像である。マスク領域内での現在の画像と 前の画像との間の比較は、マスク領域内の画像の実際の変化とは無 関係に常に同じ画素値を示す。典型的なシステムの場合、監視局は全ての動きを 表す完全なマスクされていない画像を受信するが、監視者はマスクされていない 領域以外の動きを認知しないことに注意する必要がある。図２には、入口ゲート 付近に視野をもつように配置されたカメラに対し作成される典型的な画像及びマ スクが示されている。典型的なシステムの場合、マスクはシステムが実装された ときに作成され、カメラが動かされるか、或いは、関心のある領域が変更されな い限り変更しなくてもよいことに注意する必要がある。 図１Ｂは遠隔監視局を備えたセキュリティシステムを示す図である。画像１０ １及び警報１３１は、送信器１４０及び受信器１５０を介して監視者１２０に通 信される。選択的に、送信器１４０は、監視者からのコマンド、又は、動き検出 器１３１からの肯定警報信号の後だけに、ビデオ画像１０１だけを送信するよう に設計される。典型的に、送信器は１個以上のビデオ画像バッファを含む。警報 信号１３１によって通知されるように、動きの検出後、送信器は、セキュリティ 状況を評価する監視者を支援するため、現在のビデオ画像を、前後の画像と共に 送信する。 図３には、動的視野を備えたカメラを含むセキュリティシステムが示されてい る。モータ３６０はカメラ１１０の向き及びレンズ構成を調節する。典型的に３ 台のモータが設けられる。パンモータは水平面内のカメラ回転を与え、チルトモ ータは垂直面内のカメラ回転を与え、ズームモータはレンズ調節を与える。調節 可能な視野３８０を備えたカメラは、慣例的に、パン／チルト／ズーム式（Ｐ／ Ｔ／Ｚ）カメラと称される。モータ３６０は、監視局１２０により送信されるカ メラ位置決めコマンド３１１に応じて駆動装置３７０によって作動される。かか るコマンドは、監視者が、ジョイスティック、マウス、若しくは、キーボードの ような入力装置（図示しない）を使用して発生させる。典型的に、コマンドは、 単純に上／下、右／左、ズームイン／ズームアウトである。カメラの動き量 は、特定のコマンドが出した時間的な間隔によって決定される。かかるコマンド は、結果として得られるカメラ向きが前のカメラ向きに相対的であるため、“相 対”位置決めコマンドである。選択的に、複雑化された駆動装置３７０は、“Ｘ 、Ｙ、Ｚに進め”のような“絶対”位置決めコマンドであり、Ｘは角度的水平位 置、Ｙは角度的垂直位置、及びＺは倍率を表す。駆動装置３７０は、Ｘ、Ｙ、Ｚ のようなパラメータを単一の識別子Ｎとして局所記憶できるので、“Ｎに進め” のようなコマンドを用いてカメラの位置決めを行うことができる。絶対位置決め コマンドの受信後に、駆動装置は、現在の向きから指定された向きまで動くため に必要とされる適切な相対モータ運動を決定する。モータ及びカメラからのフィ ードバックは適切な位置決めを保証するため利用される。より簡単な実施例の場 合、カメラからのフィードバックは、ビデオ画像１０１だけを含み、監視者は、 監視局１２０で所望の視野が見えるまで、位置決めコマンド３１１を用いて適切 な調節を行う。このような実施例の場合、実際のカメラの角度的向き又は倍率は 、監視者又は監視局には判らない。 図３Ｂには、動的視野を備えた遠隔制御カメラが示されている。 送受信器３４０が、監視局とカメラ位置との間でビデオ画像１０１及びカメラ位 置決めコマンド３１１を通信するため使用される。遠隔構成の場合、カメラの視 野の調節は、監視局からのコマンドの発生と結果的に生じるビデオ画像との間の 遅延時間に起因して難しくなる。通信及び遅延を最小限に抑えるため、同図に示 された受信器／駆動装置３７０は、図３Ａに示されたブロック３７０の駆動装置 能力の他に記憶能力を有する。監視局の調節によって所望の視野が実現された後 、受信器／駆動装置３６５に、向きを関連した識別子と共に記憶するよう命令す ることが可能である。このように、所定の視野の組は、例えば、「フロントドア 」、「サイドドア」、「駐車場」等としてメモリ３６６に記憶され得る。監視者 は、所望の視 野の識別子を受信器／駆動装置３６５に通信するだけで、視野を次々と変更する ことができる。受信器／駆動装置は、この識別子と関連した向きパラメータを呼 び出し、このパラメータに従ってカメラ１１０の向きを再決定するためモータ３ ６０を適切に制御する。同じ能力は適当なカメラ位置決めコマンドを監視局１２ ０に記憶させることにより与えられることに注意する必要がある。 上記の通り、パン／チルト／ズーム能力はカメラの視野を変更するので、Ｐ／ Ｔ／Ｚカメラは、図１に示されたようなマスク可能な動き検出器を具備したセキ ュリティシステムに使用できない。カメラの動き毎に、新しい視野が生成され、 その新しい視野毎にマスク１３３を変更する必要がある。動的視野変更に対応す る動的可変マスクは、現実的なセキュリティシステムのコスト及び価格の制約内 で実現可能な範囲を超える座標変換及び計算能力を必要とする。 図４には、本発明による動的視野及び動き検出マスク処理を具備したセキュリ ティシステムが示されている。理解を助けるため、本システムは、図４Ａに示さ れる如く、監視局とカメラ及び動き検出器とが直結されている場合について説明 される。図４Ｂには完全を期すため、遠隔監視局を備えたシステムが示されてい る。このシステムは、図１Ａおよび図３Ａに示された素子と機能的に類似した素 子を含む。カメラ１１０は、監視局４２０及び動き検出器４３０にビデオ画像１ ０１を供給する。図１との相違点は、監視局４２０がカメラ位置４５０及びマス ク４６０の組を記憶する能力を有することである。動き検出器４３０は、本発明 に従って、マスク１３５の内容を置き換える能力を有する。マスク画像信号４３ ６として示されるように、監視局は新しいマスク画像をマスク１３５に送信し、 前のマスクを置き換えることができる。 図３に示される如く、図４に示された監視局４２０は、カメラ位置決めコマン ド３１１を駆動装置３７０に送信する。Ｐ／Ｔ／Ｚカメラの視野１１２は、監視 局からのカメラ位置決めコマンドに応じ てモータ駆動装置３７０により制御されるモータ３６０を用いて調節可能である 。本発明によれば、カメラ位置決めコマンドは、図３に示される如く、ジョイス ティックの移動若しくはメニュー選択のような直接コマンドによって与えられて もよいが、以下に説明するように位置の組４５０から与えられてもよい。 図５には監視局４２０に関する詳細が示されている。動き検出器にダウンロー ド可能なマスクを作成するための手段５１０が制御局に設けられている。好まし い実施例において、マスクは、カメラから受信されたビデオ画像１０１と組み合 わされて作成される。また、カメラを制御する手段５２０が設けられる。好まし い実施例において、監視者は所望の視野が得られるまでカメラを制御する。この 視野によって生成されたビデオ画像は監視者に対し表示され、監視者はこの視野 のマスクされるべき領域を選択する。典型的に、このマスク処理は、マスクの覆 いを作成するため、例えば、マウス若しくはタッチスクリーンを使用してビデオ 画像の区画を選択することにより行われる。明らかに、このマスクの覆いは調べ られている特定の画像に専用である。 視野を選択し、この視野に対応するマスクを作成した後、ユーザは、この視野 に対応するカメラ位置及びこの視野に対応するマスクを選択されたアドレス５４ ０に格納する。アドレス５４０は、例えば、View1，View2等の単純なインデック スでもよいが、FrontDoor，ParkingLot等のように記述的である方が好ましい。 監視者は、次に、異なる視野を生成するためカメラを制御し、新しい視野に対 応したマスクを作成し、この視野に対応したカメラ位置及びマスクを別々のアド レスに保存する。保存されたアドレス、位置及びマスクの三つ組毎に、図５にア ドレス要素５４１、位置要素４５１及びマスク要素４６１として示されるように 関連した組として記憶される。典型的に、位置及びマスクは、必要に応じて監視 領域を覆う選択された視野の組に対し生成される。 カメラ及び動き検出器に対し位置及びマスクの組を作成した後、システムの動 作は直進的である。監視者は関心のあるアドレスを選択するだけでよい。この選 択に応じて、監視局は、カメラを選択された視野に操縦するため対応したカメラ 位置決めコマンドを送信し、選択された視野から画像の区画を適切に除外するた め対応したマスク画像を動き検出器に送信する。動き検出器又は監視局は、カメ ラの動きによって典型的に生ずる誤警報を防止するため、カメラの運動中に警報 の作動を禁止し、カメラが運動を停止し、新しいマスクがロードされたときに、 警報の作動を許可する手段が設けられる場合がある。 上記の通り、全く順次的な処理として、即ち、全ての視野に対し全てのマスク を定義し、次に、作成された視野及びマスクの中から一つの視野及びマスクを呼 び出すことによりセキュリティ機能を始動する選択視野及びマスクの作成法を説 明した。しかし、作成された視野がセキュリティモードで利用される前に、必ず しも全ての視野を作成しなくてもよいことは明らかである。好ましい実施例の場 合、選択視野の組は、何時でも変更可能であり、監視者が視野と関連したマスク を変更し、新しい選択視野及びマスクを定義し、或いは、先に定義された選択視 野及びマスクを削除することを許容する。このようにすることにより、システム は、例えば、経験若しくは変化中の条件に基づいて変更をセキュリティの必要条 件に適合させることができる。 前述の通り、本発明によるシステムは、動き検出マスク処理を備えた動的カメ ラ視野能力を提供する。本発明による種々の他の実施例は当業者には明らかであ る。例えば、動き検出を行う領域の選択は、領域を排除するのではなく、関心の ある領域を選択することにより実現され得る。 前述の通り、カメラ位置決めコマンドは、駆動装置３７０又は受信器／送信器 ３６５に与えられた能力に依存して、実際のＰ／Ｔ／ Ｚモータ運動コマンドでもよく、或いは、“〜に行け”コマンドでも構わない。 同様に、本発明によれば、動き検出器４３０はマスクの組を記憶するための局 所メモリを含む場合があり、監視局は、単に、動き検出器にマスクＮを使用させ るため“Ｎを使用せよ”コマンドを送信するだけでよい。 更なる好ましい実施例において、特定の視野に対応した位置とマスクの対の組 は、時刻、曜日等を用いてアドレス指定してもよい。即ち、ある時間期間だけに 動きが予測される視野と関連した領域が存在する。例えば、銀行窓口は、通常の 営業時間中、動き検出が妨げられるが、銀行が閉店した後に動き検出を回避すべ きではない。本発明によれば、多数のマスクは、同一視野、同一カメラ位置に対 応して定義されるが、時間期間のようなある種の他のパラメータに基づく異なる アドレスを有する。また、本発明に従って、マスク処理と警報処理は、直接的に 、又は、時刻若しくは他のパラメータに依存して、独立に作動許可及び作動禁止 される。 好ましい実施例において、視野の選択は自動化される。例えば、監視局制御器 ５８０は、監視を続けるため、視野の集合若しくは部分集合を規則的に進むよう にプログラムすることができる。このプログラミングは、時刻又は他のパラメー タに依存した視野の選択を含む。 本発明によれば、特定の視野に対応したマスクを作成する際に支援が与えられ る。例えば、監視者が、カメラを未だ対応したマスクが無い視野に位置決めする 場合に、カメラの位置が対応したマスクが存在する二つの位置の間である場合が ある。本システムは、境界位置にあるマスクを補間することにより中間位置に対 するマスクを作成するようにプログラムすることができる。補間されたマスクは 、中間位置に対応したデフォルトマスク、特定のマスクを作成する開始点、或い は、特定のマスクの代わりに利用されるべきマスクとし て監視者に提供される。補間の他に、デフォルトマスクの作成は、エキスパート システム、パターン認識、機械学習、又は類似したコンピュータ支援を用いるこ とによっても実現可能である。例えば、ある視野内で戸口がマスクされている場 合、システムは、マスクされた戸口に類似したパターンが新しい視野に存在する かどうかをきめるため新しい視野を解析する。類似したパターンが存在する場合 、デフォルトマスクをこの類似したパターンに対し自動的に作成し、監視者の容 認を受けることができる。したがって、監視者は、多数のシーンに共通した領域 又は特徴用のマスクを作成する詳細な事項から解放される。 また、本発明によれば、マスクは、視野内の実際の動きに基づいて作成又は変 更され得る。殆どの動き検出システムは、動きが検出された画像の個別の部分に マークを施す能力を有する。監視者がこの動きは関係がないことに気づき、その 動きは繰り返し発生することを予測する場合、監視者は動きが検出された画像の 一部分を新しい視野に関連した現在のマスクに追加するようシステムに指示する ことができる。例えば、画像が大きい樹木を含む場合、樹木の周縁部は、葉が揺 れると共に動き検出を起動する。この動きが通知される毎に、監視者はマスクを 追加することができる。最終的に、マスクは樹木の周縁画像を含むようになる。 また、本システムには寸法が拡大されたマスクを保存する手段を設けることが可 能である。動きが検出された範囲内の画素は、これらの画素に隣接している画素 と共に、新しいマスク又は変更されたマスクとして保存される。 さらに、デフォルトマスクは、変更された視野に対応する実際の座標変換に基 づいて作成することができる。即ち、一つ以上の視野内でマスクされた領域は、 カメラに対し相対的な座標が割り当てられる。新しいマスクは、カメラが移動し た角度の間でマスクされた領域を回転させ、カメラのズームの変化に対応して領 域を拡大又は縮小することによって任意に選択された視野で作成することができ る。この変換されたマスクは、特定のマスクを作成するための開始点、又は、特 定のマスクの代わりに利用されるべきマスクとしてとして適用することができる 。 また、実際の現実世界座標がマスクされるべき場所毎に実際のカメラ位置に対 し決定される。この情報を用いることにより、マスクが選択カメラ視野毎に自動 的に計算され得る。上記の説明から明らかであるように、特定のカメラ視野に対 応したマスクの作成用手段は、利用可能な計算資源と、結果として得られるマス クの推定精度とによってのみ制限される。 本発明によれば、多数のカメラ及び動き検出器は、同一の監視局によって制御 される。本実施例において、記憶された位置及びマスクのアドレスは、記憶され た位置及びマスクが適用される特定のカメラだけによって更に詳細に記述されれ ばよい。 また、本発明によれば、動き検出手段はカメラ又は監視局無いに収容される。 さらに、動き検出手段は多数のカメラで共用してもよく、その際、動き検出手段 はカメラ用のマスクと、カメラからの画像の適当な関連性を保持することだけが 要求される。 上記の実施例は本発明の原理を説明するための例示である。当業者は、本明細 書に明示的に記載或いは開示されていなくても、本発明の原理を具現化し、本発 明の精神及び範囲から逸脱しない種々の装置を想到し得ることが認められる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 調節可能な視野をもつビデオカメラと、 上記ビデオカメラの視野内の動きを検出する動き検出器とを含む監視システム において、 上記動き検出器は、 上記ビデオカメラの視野の一部を遮るマスクと、 上記マスクにマスク画像をロードする手段と、 目標マスク画像の組の中から、上記ビデオカメラの視野に依存して上記動き検 出器のマスクにロードする目標マスク画像を選択する手段とを有することを特徴 とする監視システム。 ２． 水平軸周りに上記ビデオカメラを回転させるパンモータと、 垂直軸周りに上記ビデオカメラを回転させるチルトモータと、 上記ビデオカメラの視野を拡大縮小するズームモータとを更に有する請求項１ 記載の監視システム。 ３． １個以上のカメラ位置決めコマンドを用いて上記ビデオカメラの視野を調 節する手段と、 上記ビデオカメラの視野に対応して、カメラ位置決めコマンドの組をメモリに 格納する手段と、 上記メモリから目標位置決めコマンドの組を選択する手段と、 上記ビデオカメラの視野を調節するため、上記目標位置決めコマンドの組を上 記カメラに通信する手段とを更に有する請求項１記載の監視システム。 ４． 目標視野を選択する手段を更に有し、 上記目標位置決めコマンドの組を選択する手段及び上記目標マスク画像を選択 する手段は、共に上記選択された目標視野に依存している請求項３記載の監視シ ステム。 ５． 上記カメラの視野に対応した一つ以上の目標マスク画像を作成及び記憶す る手段を更に有する請求項１記載の監視システム。 ６． マスク選択パラメータに依存して同一の視野に対応したマスク画像の中か らマスク画像を選択する手段を更に有する請求項５記載の監視システム。 ７． 上記マスク選択パラメータは時刻である請求項６記載の監視システム。 ８． 上記マスク選択パラメータは曜日である請求項６記載の監視システム。 ９． 上記目標マスク画像を作成及び記憶する手段は、先に作成されたマスク画 像に依存してマスク画像を作成する手段を有する請求項５記載の監視システム。 １０． 上記目標マスク画像を作成及び記憶する手段は、上記ビデオカメラの視 野内で検出された動きに依存してマスク画像を作成する手段を有する請求項５記 載の監視システム。 １１． 上記ビデオカメラの調節可能な視野が調節されているときに、上記動き 検出器を作動させない手段を更に有する請求項１記載の監視システム。 １２． 上記マスク画像のロードが完了した後、上記動き検出器を作動する手段 を更に有する請求項１記載の監視システム。 １３． 調節可能な視野をもつカメラと、ロード可能なマスクを有する動き検出 器とを利用して、選択領域の動きを検出する方法において、 視野を生成するため上記カメラを調節する段階と、 上記ロード可能なマスクに上記視野に対応したマスク画像をローディングする 段階とを含む選択領域の動き検出方法。 １４． 上記カメラを調節する段階は、 所定のカメラ位置を選択する段階と、 上記選択された位置に対応したカメラ位置決めコマンドを通信する段階と、 上記カメラ位置決めコマンドに従って上記カメラを調節する段階 とを有する請求項１３記載の選択領域の動き検出方法。 １５． 上記マスクをローディングする段階は、 上記視野に対応した所定のマスク画像を選択する段階と、 上記選択されたマスク画像を上記動き検出器に通信する段階と、 上記選択されたマスク画像を上記ロード可能なマスクにローディングする段階 とを有する請求項１３記載の選択領域の動き検出方法。 １６． 上記カメラを調節する段階は、 所定のカメラ位置を選択する段階と、 上記選択された位置に対応したカメラ位置決めコマンドを通信する段階と、 上記カメラ位置決めコマンドに従って上記カメラを調節する段階とを有し、 上記マスクをローディングする段階は、 上記視野に対応した所定のマスク画像を選択する段階と、 上記選択されたマスク画像を上記動き検出器に通信する段階と、 上記選択されたマスク画像を上記ロード可能なマスクにローディングする段階 とを有する請求項１３記載の選択領域の動き検出方法。 １７． 上記所定のカメラ位置を選択する段階及び上記所定のマスク画像を選択 する段階は、 上記所定のカメラ位置及び上記所定のマスク画像の両方が関連するアドレスを 選択することにより行われる請求項１６記載の選択領域の動き検出方法。 １８． 調節可能な視野をもつカメラと、ロード可能なマスクを有する動き検出 器とを利用して、選択領域の動きを検出する方法において、 上記カメラの少なくとも一つの視野に対応したマスクを作成する段階と、 上記マスクを記憶する段階と、 上記視野を生成するため上記カメラを調節する段階と、 上記視野に対応した上記マスクを上記検出器にローディングする段階とを含む 選択領域の動き検出方法。 １９． 調節可能な視野をもつカメラと、マスク可能な画像領域を有する動き検 出器とを利用して、選択領域の動きを検出する方法において、 カメラの視野の組を生成するため上記カメラを調節する段階と、 上記カメラの視野毎に画像領域マスクを作成する段階と、 上記カメラの視野に対応してカメラパラメータを記憶する段階と、 上記カメラの視野毎に対応した上記画像領域マスクを記憶する段階と、 上記記憶されたカメラパラメータの組の中の１個のカメラパラメータに従って 上記カメラを調節する段階と、 上記視野に対応した上記記憶された画像領域マスクを上記動き検出器にローデ ィングする段階と、 マスクされた画像領域を生成するため、上記マスクを上記マスク可能な画像領 域に適用する段階とを含み、 上記動き検出器による次の動き検出は上記マスクされた画像領域を除外して行 われることを特徴とする選択領域の動き検出方法。