JP2000509476A - ブラシシール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 異なった圧力（Ｐ１，Ｐ２）の２つの空間をターボエンジンのステータ（２０）とロータ（１０）の間でシールするための剛毛（３０）を有するブラシシール。ブラシシールの剛毛（３０）は曲げられた剛毛部分（３１）を有し、この曲げられた剛毛部分の端部はロータ（１０）のシール面のほうへ向かってはしっており、これによって低い剛毛の特性と少ない半径方向の必要な構造空間が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 ブラシシール 本発明は、異なった圧力の２つの空間をターボエンジンのステータとロータの 間でシールするためのブラシシールに関する。 ターボエンジン用ブラシシールは、周知のものであり、例えばリップシール又 はラビリンスシール等の他のシールの構造形態に対してシール手段として認めら れている。従来のブラシシールの欠点は、剛毛の剛性を適切な限界内に保持する ことが望まれるとき、必要な剛毛長さに基づいて下回ってはいけない半径方向の 延びがブラシシールの全配置に必要であることである。あまりにも短くそれ故あ まりにも剛い剛毛は剛毛端部が向いているシール面を攻撃する。 それ故、本発明の課題は、低い剛毛の剛性を許容し、且つ少ない半径方向構造 空間のみを必要とするブラシシールを提供することである。 上記の課題は、本発明によって、ブラシシールの剛毛は曲げられた剛毛部分を 有し、この剛毛部分の端部はロータのシール面のほうへはしっていることによっ て解決される。 本発明のブラシシールは、軸方向にはしる剛毛の軸端部の相応の選択によって 剛毛の剛性を調節することができることにより、上記の課題を解決する。それに よって従来構成上ラビリンスシールが設けられていた利用例に対して、問題なし に且つロータ又はステータの大きな変更なしにブラシシールを設置できるように 前記ブラシシールの半径方向構造空間を少なく保持することが可能である。 特に曲げられた剛毛部分は剛毛の、取付け具に固定された軸部分よりも短い。 剛毛の剛性の調節のために、本発明の別の形成においては、剛毛の延びに対し て横にストッパを有する剛毛用取付け具が設けられる。前記ストッパの位置は、 曲げられた剛毛部分に対する距離に開して、弾性の剛毛の所望のバネ特性が決定 されるように調節される。波形部によって剛毛の自由な撓み長さ及び剛毛の剛性 が調節される。 取付け具が薄板ケーシングとして形成され、ストッパが薄板ケーシングの横に はしる波形部であると有利である。 代案として剛毛の把持部を波形部付きの薄板ケーシングとして形成することに 対してストッパとして、直接剛毛が接し、それによって剛毛の自由な撓み長さを 決定する取付け具の端縁も選択することができる。 ロータの正面をシールするためにブラシシールが取りつけられる限り、本発明 のシールは、ロータの正面をシールする場合、あまり軸方向空間を利用できない とき、特に有利である。この場合直角に曲げられた剛毛部分を有するブラシシー ルが環状ディスクシールとして形成される。その場合、曲げられた剛毛部分はロ ータの正面に向いており、一方剛毛の軸部分は本質的に半径方向に整列されてい る。 添付の図面によって本発明の実施例を説明する。図面において 図１は、ブラシシールを有するシール部分の領域を軸方向断面図で示すターボ エンジンの部分図であり、 図１ａは、図１のブラシシールの別の実施の形態の図であり、 図１ｂは、剛毛束が半径方向にずれている図１ａのブラシシールの図であり、 図２は、ロータのシール面と共働する図１乃至図１ｂのブラシシールの取付け 位置の図である。 図１に示すターボエンジンの部分図において、１０はロータを示し、２０はス テータを示す。ブラシシールによってロータ１０とステータ２０の２つの間で異 なる圧力Ｐ１，Ｐ２の空間がシールされる。３０で示すブラシシールの剛毛の自 由端はロータ１０の周面Ｕに向かってはしっている。ブラシシールは保持リング ３６内に固定されており、該保持リングによってステータ２０内に位置せしめら れている。ブラシシールの剛毛３０はほぼ直角に曲げられている。曲げられた剛 毛部分３１の端はロータ１０の周面Ｕに向かってはしっている。剛毛３０の軸部 分３２は取付け具に把持されており、その場合取付け具は図示の実施例において は薄板ケーシング３３として形成されている。剛毛３０の軸部分３２は曲げられ た剛毛部分３１よりも長い。剛毛３０の軸部分３２の延びに対して横に薄板ケー シング３３にストッパ３５が設けられており、このストッパは、例えばロータ１ ０の半径方向の偏心のため剛毛がずれたとき撓み縁として作用する。ストッパ３ ５は、図１ａに示す薄板ケーシング３３の波形部３４として形成することができ る。薄板ケーシング３３におけるストッパ３５乃至波形部３４の位置は、ブラシ シールの曲げられた剛毛部分３２に対する距離ａ（図１ａを参照されたい）が弾 性の剛毛３０の所望のばね特性を決定するように選択される。これによって剛毛 の剛性及びロータＵへの剛毛の接触面を許容できない大きな半径方向構造空間が 必要とされることなく限界内に調節することができる。 剛毛３０の半径方向のずれ及び波形部３４における剛毛の湾曲は図１ｂに示さ れている。剛毛３０用ストッパ３５は薄板ケーシング３３の端縁として形成され る。図示の実施の形態において薄板ケーシング３３は曲げられた剛毛部分３１の 方向に更に前方に、剛毛の前方部分を案内し、場合によっては攻撃的な環境（温 度）に対して防護するように引っ張られる。 図２に示すシール部分は薄板ケーシング３３及び剛毛３０を有する図１ａの構 造のブラシシールを含む。図１のシールとは異なるところは半径方向に向いた、 正面Ｓｔとして示すシール面である。曲げられた剛毛３１は正面Ｓｔに向かって はしっている。ロータ１０のロータ軸線は図１にも示すようにＡで示す。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年４月２８日（１９９８．４．２８） 【補正内容】 明細書 ブラシシール 本発明は、異なった圧力の２つの空間をターボエンジンのステータとロータの 間でシールするための剛毛を有するブラシシールであり、前記剛毛は曲げられた 剛毛部分を有し、該剛毛部分の先端はロータのシール面のほうへ向かってはしっ ているブラシシール異なった圧力の２つの空間をターボエンジンのステータとロ ータの間でシールするための剛毛を備えるブラシシールに関する。 前記の構造のブラシシールはUS-A 54 74 306のFig．8から周知である。前記シ ールにおいては、剛毛は、剛毛を一つの取付け具に固定している剛毛の一部分に おいて曲げられた剛毛部分のみが弾性変形可能であるように保持されている。そ の限りでは剛毛の曲げられた構造は真っ直ぐに形成されたブラシシールに対して 剛毛のさまざまの曲げ特性を持たない。 両剛毛部分が自由に撓み可能である曲げられた剛毛を有するブラシシールはGB -A 21 40 674から周知である。これによって、剛毛の剛性は限界内に保持され、 それにもかかわらずシールすべきロータ面が移動するとき剛毛がわずかにはずれ るだけであるという利点が得られる。 本発明の課題は、剛毛の剛性が、ブラシシールの取付け具に固定される剛毛部 分の自由な曲げ長さを設定することによって、簡単な構造の変更により可能にさ れる請求項１のプレアンブルに従ったブラシシールを提供することである。 上記の課題は、本発明によって、剛毛の取付け具を備え、前記取付け具は剛毛 の延びに対して横に少なくとも一つのストッパを含み、前記ストッパの位置が、 曲げられた剛毛部分に対する距離（ａ）に開して、弾性の剛毛の所望のバネ特性 が決定されるように調節されることによって解決される。ストッパの位置につい ては、曲げられた剛毛部分に対する距離（ａ）によってロータのシール面からの 剛毛端部の滑走部の離れが定義されるので、曲げられた剛毛部分に対する距離（ ａ）が基準となる。 特に曲げられた剛毛部分は剛毛の、取付け具に固定された軸部分よりも短い。 取付け具が薄板ケーシングとして形成され、ストッパが薄板ケーシングの横に はしる波形部であると有利である。 代案として剛毛把持部を波形部付きの薄板ケーシングとして形成することに対 してストッパとして、直接剛毛が接し、それによって剛毛の自由な撓み長さを決 定する取付け具の端縁も選択することができる。 ロータの正面をシールするためにブラシシールが取り付けられる限り、本発明 のシールは、ロータの正面をシールする場合、あまり軸方向空間を利用できない とき、特に有利である。この場合直角に曲げられた剛毛部分を有するブラシシー ルが環状ディスクシールとして形成される。その場合、曲げられた剛毛部分はロ ータの正面に向いており、一方剛毛の軸部分は本質的に半径方向に整列されてい る。 添付の図面によって本発明の実施例を説明する。図面において 請求の範囲 １．異なった圧力（Ｐ１，Ｐ２）の２つの空間をターボエンジンのステータ（２ ０）とロータ（１０）の間でシールするための剛毛（３０）を有するブラシシ ールであり、前記剛毛は曲げられた剛毛部分（３１）を有し、該曲げられた剛 毛部分の端部はロータ（１０）のシール面のほうへ向かってはしっているブラ シシールであって、前記剛毛（３０）の取付け具を備え、前記取付け具は剛毛 の延びに対して横に少なくとも一つのストッパ（３４，３５）を含み、前記ス トッパの位置が、前記曲げられた剛毛部分（３２）に対する距離（ａ）に開し て、弾性の剛毛（３０）の所望のバネ特性が決定されるように調節されること を特徴とするブラシシール。 ２．前記曲げられた剛毛部分（３１）は前記取付け具に固定された剛毛（３０） の軸部分（３２）よりも短いことを特徴とする請求項１に記載のブラシシール 。 ３．前記取付け具が薄板ケーシング（３３）として形成され、前記ストッパが前 記薄板ケーシング（３３）を横にはしる波形部（３４）であることを特徴とす る請求項１又は２に記載のブラシシール。 ４．前記ストッパが前記取付け具の終縁（３５）であることを特徴とする請求項 １又は２に記載のブラシシール。 ５．前記剛毛の軸部分（３２）が前記ロータ（１０）の軸方向にはしり、それに 応じて前記曲げられた剛毛部分（３１）は半径方向にはしることを特徴とする ターボエンジンのロータのシール用の請求項１乃至４に記載のブラシシールの 利用。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．異なった圧力（Ｐ１，Ｐ２）の２つの空間をターボエンジンのステータ（２ ０）とロータ（１０）の間でシールするためのブラシシールであって、ブラシ シールの剛毛（３０）は曲げられた剛毛部分（３１）を有し、該曲げられた剛 毛部分の端部はロータ（１０）のシール面のほうへ向かってはしっていること を特徴とするブラシシール。 ２．曲げられた剛毛部分（３１）は剛毛（３０）の、取付け具に固定された軸部 分（３２）よりも短いことを特徴とする請求項１に記載のブラシシール。 ３．剛毛（３０）の取付け具が設けられ、前記取付け具は剛毛の延びに対して横 に少なくとも一つのストッパ（３４，３５）を含み、前記ストッパの位置が、 曲げられた剛毛部分（３２）に対する距離（ａ）に関して、弾性の剛毛（３ ０）の所望のバネ特性が決定されるように調節されることを特徴とする請求項 １又は２に記載のブラシシール。 ４．前記取付け具が薄板ケーシング（３３）として形成され、前記ストッパが薄 板ケーシング（３３）を横にはしる波形部（３４）であることを特徴とする請 求項３に記載のブラシシール。 ５．前記ストッパが取付け具の終縁（３５）であることを特徴とする請求項３に 記載のブラシシール。 ６．剛毛の軸部分（３２）がロータ（１０）の軸方向にはしり、それに応じて曲 げられた剛毛部分（３１）は半径方向にはしることを特徴とするターボエンジ ンのロータのシール用の請求項１乃至５に記載のブラシシールの利用。