JP2000509303A - ペディクルスクリューと共に使用される単一ロックキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ペディクルスクリューおよび他の整形外科用移植装置と共に用いられる単一ロックキャップメカニズムであって、互いに対して回転自由に結合され、互いに対して独立して移動し得るリム部（１２０）とポスト部（１４０）とを含む。リム（１２０）要素は、開口端部（１２４）と閉鎖端部（１２６）とを有する円筒状本体（１２２）を含む。閉鎖端部は、内向きに延びるフランジによって規定される同心穴（１３０）を有してもよい。単一ロックキャップは様々な実施形態で提供される。各実施形態は、ポスト部（１４０）か、リム部（１２０）の内表面かがねじ切りされて、ペディクルスクリュー（１００ａ、１００ｂ）のヘッドの上向きに延びるＵ形状溝（１０５ａ、１０５ｂ）形成部材の内側または外側のねじ切り（１１４ａ、１１４ｂ）と係合し得る。

Description

【発明の詳細な説明】 ペディクルスクリューと共に使用される単一ロックキャップ 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、一般に、ペディクルスクリューのヘッド部にロッドを固定させる単 一ロックキャップ装置に関する。詳しくは、自由に回転し得る同心の内部分およ び外部分を有するロックキャップに関する。 ２．従来技術の説明 脊柱は、神経系ならびに動脈および静脈部の重要な要素を極めて接近した状態 で収容および保護する、骨および結合組織の高度に複雑な系である。このように 複雑であるにも拘わらず、脊柱は、広範囲にわたる動きを通して高い程度まで曲 がったり捻れたりすることができる非常に柔軟な構造体である。 しかし、遺伝によるまたは発育上の不整、外傷、慢性ストレス、腫瘍、および 疾患により、この動きの範囲を制約するか、または脊柱内に収容されている神経 系の重要な要素を脅威にさらす、脊柱の病気が生じ得る。脊柱内にまたは脊柱上 に人工アセンブリを移植することによって、脊柱の固定を実現する様々なシステ ムが当該分野で開示されている。特に腰脊柱で、これらの固定アセンブリのうち で最も幅広く利用されているものは、背部ペディクルスクリューおよびロッドア センブリである。これらのアセンブリは、椎弓根および／または仙骨に挿入され るスクリューと、スクリューのヘッドに結合されるロッドとからなる。スクリュ ーのヘッドは、先端または側部のいずれかにＵ形状の受容溝を有する。さらに、 これらの装置のあるクラスのものは、ヘッドがシャフトに対して傾斜し得る程度 まで多軸であるヘッド部を有するスクリューを含む。このような多軸性ペディク ルスクリューの１つが、１９９５年１１月１３日出願の米国特許出願第08/559,1 96号、発明の名称"A Polyaxial Locking Screw And Rod Coupling Element"に示 されている。このクラスの装置では、Ｕ形状溝にロッドを挿入し、続いてロッド を溝内にロックすることにより、ヘッドおよびシャフトは互いに対して定位置に ロックされる。溝内にロッドをロックすることは、Ｕ形状溝の外側先端部の周り にねじ切りナットを配備することによって、および／または上向きに延びる部材 間にねじ切りポストを下向きに挿入することによって、実現される。 ロック要素、すなわち溝の外側のねじ切りナット、または上向きに延びる部材 間のねじ切りポストのうちの一方のみを、通常の力の負荷の下で用いると、間に Ｕ形状溝を形成する上向きに延びる部材が反れ、この結果、溝内のロッドが緩む ことがあり得る。（ねじ切りナットを用いる場合は部材は内向きに反れ、ねじ切 りポストを用いる場合は部材は外向きに反れる。） この問題に対しては様々な解決法が提案されている。これらには、外側のロッ クナットおよび内側のねじ切りポストの両方を有する２重ロックアセンブリが含 まれる。例えば、Biedermannらの米国特許第5,443,467号に記載される装置は、 ペディクルスクリューのヘッド部のＵ形状溝の中心軸に沿って下向きに挿入され るねじ切りポストと、ヘッドの溝部の外表面に配備されるねじ切りナットとを含 むロックメカニズムを教示している。Biedermannらの装置の使用は、２重ロック メカニズムが同時に配備されなければならないため時間がかかる。何故なら、一 方が先ず配置されると、他方はねじ切りに整合しない（上向きに延びる部材が、 ねじ切りポストの場合は外向きに、ねじ切りナットの場合は内向きに強制的に反 れるため）。さらに、所定の動作中に調整および処理されねばならない部材が多 いこと、およびこのような部材のサイズにおいて、Beidermannらの文献に記載さ れたタイプのアセンブリはかなり不利である。 従って、ペディクルスクリューのヘッドの溝内にロッドを確実に保持する単一 ロックメカニズムを提供することが、本発明の主要な目的である。 さらに、１つの要素しか含まないため、所定の外科手術中に使用する必要のあ る部材数が低減されるロックメカニズムを提供することも、本発明の目的である 。 従って、外科手術中に操作を長引かせ配置間違いをおかす危険がある小サイズ の部品をなくすロック手段を提供することも、本発明の目的である。 本発明の他の目的は明瞭には記述されないが、後に開示される好適な実施形態 の記述に関連してより明確に理解され得る。 発明の要旨 本発明の上述の目的は、骨−ロッド結合装置と共に使用され、特に脊柱のロッ ド安定および固定システムと共に使用される単一ロックキャップである本発明に よって実現される。（ロッドを骨に結合する固定装置を組み込む様々な整形外科 用移植が考えられ、またこの単一ロックキャップがこのような装置の多くと共に 使用され得ると期待されることは理解され得る。） より詳しくは、単一ロックキャップは２つの異なる変形例を有する。第１の変 形例は、Ｕ形状溝を規定する上向きに延びる部材の上部外表面にねじ切りを有す るペディクルスクリューと共に使用されるものであり、第２の変形例は、上向き に延びる部材の内側にねじ切りを有するスクリューと共に使用されるものである 。これらの変形例のそれぞれは、回転自由に結合された中央部のポストと外側の リム部材との同心対を含む。これらの要素が、独立して回転移動し得るように結 合される様々な方法についても、本明細書で述べられる。 より詳しくは、外側のリム部材に関しては、リム部材は、第１端部と第２端部 とを有する円筒状本体を備えてる。第１端部は完全に開口し、円筒状本体部自体 と実質的に同じ直径を有する。第２端部は、完全に閉鎖されているか、または同 心穴を規定する内向きに延びる環状フランジ部のみを有するようにされ得る。 ポスト部は、第１（底）端部からポストの第２先端部より下方の位置まで、軸 方向の長さのほとんどに沿ってほぼ均一な直径を有する円筒状要素である。ポス トの先端は、外側リム部材の第２端部に係合し、これにより２つの部分が永久に 結合されるが、互いに対して回転可能に維持されることを可能にする様々な異な る形状を有し得る。 第１の実施形態では、要素の円筒部の内表面は、スクリューのヘッドの上向き に延びる部材の外表面のねじ切りに対応するねじ切りを有する。従って、中央部 のポストは滑らかであり、円筒状本体の第２端部に同心状および同軸状に取り付 けられる。ポストをリム部内に回転自由であるが確実に保持する相互手段は、外 側リム要素の円筒状本体部の内壁の環状窪みと、ポストを回転させるが保持して 外れないようにするために環状窪み内に納まる複数の外向きに延びるスプリング 反りアーム要素とを含む。 本実施形態のアセンブリは、円筒状リム本体部とポスト要素とが製造される製 造サイトで行われるものと想定される。ポスト部の外側に延びるスプリング反り アーム要素は、本体部の内壁のねじ切り内に位置すると、内向きに反れる。ポス ト部は次に、本体の閉鎖端部に向かって上向きに回転され、遂にはアームが環状 窪みに到達する。この時点で、アームは窪みに弾性によりカチッとはまり、ここ でアームはねじ切り内に再び入り込むことはできないため、外れるのが不可能に なる。 ペディクルスクリューが患者の脊柱の背部に適切に配置され、ロッドがペディ クルスクリューのヘッドの上部のＵ形状溝内に位置すると、単一キャップがヘッ ドの上向きに延びる部材の上から配置され、同心ポストがキャップの自己センタ リングを行う。上向きに延びる部材の外側のねじ切りと円筒状リム部の内壁との 係合により、キャップは前進してロッドと接触し得る。本実施形態の好適な局面 では、ポストまたはリムのいずれかがロッドと接触する。 ポストの複数の反りアームおよびリム部材の内表面に対応する環状窪みを利用 する本実施形態は、ポストがねじ切りされ、円筒状リム部の内表面が滑らかであ るように改変され得ることは理解され得る。このような改変された設計では、リ ム部の第２端部は、同心穴を含み、これによりポストが容易に回転して、リムか ら独立してねじ込みにより前進し得るタイプでなければならない。さらに、装置 のアセンブリは、挿入時にアームが環状窪みにカチッとはまり得るようにアーム を内向きに反らせる手段を提供しなければならない。 本発明の第２の局面では、外側リム部の第２端部は同心穴を有する必要がある 。穴の直径はポスト部の直径にほぼ等しい。リムの第２端部の環状フランジはさ らに半径方向のスロットを含み、これにより、リムはパイ形状ウェッジ部に分割 される。これらの半径方向のスロットにより、同心穴がフランジの反りによって 拡張および収縮することが可能になる。 本実施形態のポスト部は、第１および第２端部を有するほぼ円筒の形状を有し 、第２端部近くの側壁には小さな環状窪みが形成されている。ポストの第２端部 は、ポストが同心穴を通って容易に落ちないように、同心穴より実質的に大きい 直径を有し、厚くされる。ポストのシャフトの直径もまた、リム部の第２端部の 同心 穴の反りがないときの直径より大きいが、厚い第２端部ほどには大きくされない 。しかし、ポストの環状窪みの直径は、この反りのないときの穴より小さい。従 って、フランジを先ず反らすことによって、スロットが形成されたフランジウェ ッジが環状窪みにカチッとはまるまでポストを同心穴に挿入することが可能であ る。上述のように、この結合により、ポストおよびリムは互いに独立して自由に 回転することができる。 この場合も、本発明のこの局面は、変形例として、ポストかまたはリムの内表 面がねじ切りを有し得るように改変され得ることは理解され得る。 第３の局面では、本発明は、第２端部の同心穴を規定する内向きに延びるフラ ンジを含むが、上述の第２の局面に関連して述べたようなスロットは含まないリ ム部を備える。上述のように、ポスト部の第２端部は厚くされるが、シャフトの 直径は同心穴の直径より小さい。この場合も、シャフトはその厚い第２端部近く に環状窪みを含む。この環状窪みは、スナップリング（半径方向の力を加えると 拡張または収縮し得る単一のスロットを含む環状要素）を受容し保持するように 配備される。 この装置の組立は、厚い第２端部が同心穴のリップに対して位置するまで、同 心穴にポストを挿入することを包含する。次に保持スナップリングを拡張させて 、ポスト部のシャフトを、第１端部から、ポスト内の環状窪みに弾性によりカチ ッとはまるまで前進させる。スナップリングの外径は同心穴の直径より大きくさ れ、これにより、ポストが穴に前進するかまたは穴から退却することはできない が、各部が互いに対して回転自由に維持される。 最初の２つの局面と同様に、このアセンブリは、変形例として、ねじ切りポス ト部またはリム部のねじ切り内表面を有するように改変され得る。 図面の簡単な説明 図１ａおよび図１ｂは、上向きに延びるＵ形状溝を規定する部材の、それぞれ 外表面および内表面にねじ切りを有するペディクルスクリューのヘッドの側部斜 視図である。 図２は、本発明の１つの実施形態の１つの局面であるリム部の側部断面図であ る。 図３ａおよび図３ｂはそれぞれ、本発明の１つの実施形態の１つの局面である ポスト部の側面図および平面図である。 図４は、図２、図３ａ、および図３ｂに示したリム部およびポスト部を含む、 本発明の単一ロックキャップ装置の実施形態の組み立て後の図であり、図１ａに 示したペディクルスクリューのヘッドに取り付けられた状態を示す。 図５ａおよび図５ｂはそれぞれ、本発明の別の実施形態の１つの局面であるリ ム部の側部断面図および平面図である。 図６は、本発明の別の実施形態の１つの局面であるポスト部の側面図である。 図７は、図５ａ、図５ｂ、および図６に示したリム部およびポスト部を含む本 発明の単一ロックキャップ装置の実施形態の組立後の図であり、図１ｂに示した ペディクルスクリューのヘッドに取り付けられた状態を示す。 好適な実施形態の詳細な説明 本発明を以下に、特定の実施形態を示している添付図面を参照してより詳しく 述べるが、先ず、当業者であれば本発明の作用および効果を実現する一方で、本 明細書で述べる本発明を改変し得ることを理解されたい。従って、以下に述べる 説明は、本発明の広い範囲内の特定の構造、局面、および特徴を例示するもので あって、このような広い範囲を限定するものではないことは理解されたい。 本発明の様々な実施形態における本発明の作用および有用性を理解するために は、先ず、図１ａおよび図１ｂを参照して、本発明と共に用いられ得るペディク ルスクリューの上部形状の対応する変形例について述べることは有益である。詳 しくは、図１ａには、一対の上向きに延びる部材１０２ａ、１０４ａを含み、こ れらの間にＵ形状の溝１０５ａが規定されるペディクルスクリュー１００ａのヘ ッドが示されている。背部脊柱移植装置のロッドは、理想的には、この溝１０５ ａ内に配置され、ロックナット（図示せず）によってこの中にロックされる。上 向きに延びる部材１０２ａ、１０４ａは断面が半円形状であり、不完全な円（不 完全な中央部分が溝である）の２つの部分を相互に規定する。上向きに延びる部 材１０２ａ、１０４ａの内表面１０６ａ、１０８ａは直線であり相互に平行であ るように示されているが、内表面１０６ａ、１０８ａの必要条件は、これらが滑 らかであること、且つロッドを受容するのに十分な間隔を開けていることのみで ある。上向きに延びる部材１０２ａ、１０４ａの外表面１１０ａ、１１２ａは、 溝内のロッドを固定させるロックナットを受容するためのねじ切り１１４ａを表 面に有する（ロックナットは、好ましくは、本発明の単一ロックキャップである ）。 図１ｂを参照して、ペディクルスクリュー１００ｂの第２の変形例としてのヘ ッドについて述べる。この第２のペディクルスクリュー１００ｂのヘッドは、間 にロッド受容溝１０５ｂを規定する上向きに延びる部材１０２ｂ、１０４ｂを有 する点では、第１のペディクルスクリュー１００ａに類似する。これらの部材１ ０２ｂ、１０４ｂの外側断面形状は、第１のペディクルスクリューの場合のよう に、部分円を規定するが、部材１０２ｂ、１０４ｂの外表面１１０ｂ、１１２ｂ は滑らかで、ねじ切りは形成されていない。反対に、このペディクルスクリュー １００ｂの内表面１０６ｂ、１０８ｂは湾曲し且つねじ切りされ、相互に不完全 な円を規定する（２つの部材間の溝がこの円を分割している）。内表面のねじ切 り１１４ｂは、ねじ切りポストを受容するように設計される。これについては、 第２の実施形態に関連して後により詳しく述べる。 次に図２には、本発明の第１の実施形態のリム部１２０が側部断面図で示され ている。本実施形態は、図１ａに示したタイプのペディクルスクリュー（上向き に延びる部材の外表面にねじ切りを有する）の受容溝内にロッドを固定させるた めに用いられることは理解され得る。より詳しくは、リム部１２０に関しては、 リム部は、第１開口端部１２４と第２半閉鎖端部１２６とを有するほぼ円筒状の 本体１２２を含む。第２端部１２６（以後、リム部の先端１２６と呼ぶ）は、内 向きに延びる環状フランジ１２８によって規定され、環状フランジはこの端部を 貫通する同心穴１３０を規定する。円筒状本体１２２の内表面壁１３２は、図１ ａに示したタイプのペディクルスクリュー１００ａのねじ切り１１４ａと係合し 得るねじ切り１３４を含む。このねじ切り１３４は、リム部１２０の半閉鎖端部 １２６から離れた位置である軸方向の所定の距離だけ入った位置で終結する。こ のねじ切りされていない領域は環状窪み１３６を含む。 次に図３ａおよび図３ｂには、本発明の本実施形態のポスト部１４０がそれぞ れ側面図および平面図で示されている。ポスト部１４０は円筒状の本体を含み、 本体は上部１４４と上部より広い下部１４２とを有する。下部１４２は、組み合 わされて使用されるペディクルスクリュー１００ａの上向きに延びる部材１０２ ａ、１０４ａ間の間隔にほぼ等しい直径を有する。（上述のように、ポスト部１ ４０の目的は、内向きに延びる部材１０２ａ、１０４ａが内側に反れるのを防ぎ 、これによりねじ切りロックメカニズムが部材から緩んで外れるのを可能にする ことである。）上部１４４は、リム部１２０の先端１２６の同心穴１３０より僅 かに小さい直径を有する。この上部１４４は同心穴１３０内に位置して、ポスト のリム内での自己センタリングを行う。 ポスト部１４０はさらに、下部１４２の最上部（上部１４４と下部１４２との 接合部）から外側に半径方向に延びる複数の反りアーム１４６を含む。反りアー ムは、内側に僅かに反れると、リム部１２０のねじ切り１３４と係合し得る直径 だけ外側に延びている。従って、挿入中、アーム１４６は内側に反らされ、ポス ト１４０は、底端部１２４からリム１２０内に上向きにねじ込まれる。 ポスト１４０が、アームが環状窪み１３６に達する地点まで上向きにねじ込ま れると、アーム１４６はバネ力によって反れていない形状に戻り、ポストはリム 内に確実に配置される。アーム１４６を内向きに再び反らして、ねじ切り１３４ と再び係合させる手段がない限り、ポスト１４０はリム１２０内に確実に保持さ れる。しかし、環状窪みの直径は、アーム１４６の反れていないときの直径より 僅かに大きいため、ポスト１４０はリム１２０内で自由に回転し、これにより、 組み合わされたキャップアセンブリがペディクルスクリュー１００ａにねじ込ま れるとき、ポストを動かない状態に維持することができる。 より具体的に述べれば、図４には、単一キャップアセンブリが図１ａに示した ペディクルスクリューヘッド１００ａの先端に取り付けられた状態が示されてい る。図４を参照して、本実施形態のアセンブリについて述べる。ポスト部１４０ は、リムの内表面のねじ切り１１４ａに沿ってポストのアーム１４６をねじ込む ことによって、リム部１２０に挿入される。ポスト部は、ポストのアーム１４６ がリムの環状窪み１３６内に位置して係合することによって、最終的にリム内に 保持される。この挿入プロセスは、外科医および手術室スタッフが、手術前にま たは手術中に単一キャップを組み立てる負担から解放されるように、理想的には 製造サイトで行われる。 次に単一キャップを、ペディクルスクリューヘッド１００ａの上向きに延びる 部材１０２ａ、１０４ａの上方から導入する。リムの内側のねじ切り１３４が部 材の外表面のねじ切り１１４ａと係合し（リム部１２０の外表面は、レンチまた は他のナット締付け手段によって係合を可能にする形状を有することは理解され 得る）、ポスト１４０の下部１４２が部材１０２ａ、１０４ａの滑らかな内表面 １０６ａ、１０８ａと係合する。これによって、部材は、これらが内向きに反れ ないように定位置にロックされる。 次に図５ａおよび図５ｂには、本発明の第２の実施形態のリム部をそれぞれ側 面図および平面図で示す。本実施形態は、上向きに延びる部材１０２ｂ、１０４ ｂの内表面１０６ｂ、１０８ｂにねじ切り１１４ｂを有するペディクルスクリュ ーヘッド１００ｂと共に使用される変形例において示される。より詳しくは、本 実施形態のリム部２２０に関しては、リム部は、滑らかな内表面および外表面２ ３２、２２１を有するほぼ円筒状の本体２２２を含む。底端部２２４は開口し、 先端部２２６は、内向きおよび上向きに延びるフランジ２２８を含み、フランジ により先端２２６の同心穴２３０が規定される。このフランジ２２８は、半径方 向のスロット２３１を含み、これによりパイ形状のウェッジ２２９が形成される 。円筒状本体２２２は、フランジ２２８との周部接合部２２３に厚さの薄い側壁 を有する。この薄い側壁とフランジの半径方向のスロット２３１とにより、上向 きまたは下向きの力が加えられると、フランジ２２８のパイ形状ウェッジ２２９ が反れ、これにより同心穴２３０がそれぞれ拡張または収縮し得る。 次に図６に、本実施形態のポスト部２４０を側部断面図で示す。ポスト部２４ ０は、先端２４８から下向きに延びる軸方向の穴２４４を有する円筒状本体２４ ２を備えている。この穴は、ポストを選択的に回転させるためのスクリュードラ イブツールを受容するように設計されている。ポスト２４０の外部形状は、底部 ２４５からポストの先端２４８から軸方向に離れた地点まで延びるねじ切り２４ ６を含む。ポスト２４０はさらに、ねじ切りの終結部から先端２４８までのこの 軸方向のスペースに環状窪み２５０を含む。ポストの外径は、リムのフランジ２ ２８のパイ形状ウェッジによって形成される同心穴２３０の反っていないときの 直径より大きい。しかし、環状窪み２５０の直径は、穴２３０の反っていないと きの直径より小さい。ポストの底部２４５は、本好適な実施形態では、後に係合 されるロッドを確実につかむために配備される複数のグリップリブ２５２を有す るように示されている。 本実施形態のポスト部２４０は、リムのフランジ２２８のパイ形状ウェッジ２ ２９を上向きに反らして、ポストの先端２４８を穴２３０に挿入することによっ て、リム部２２０に結合される。ウェッジ２２９を解放して、これらをポストの 環状溝２５０にカチッとはめ込むことによって、ポスト２４０とリム２２０とは 、これらが同軸状に係合している限り互いに結合されるが、それぞれは回転可能 に独立状態にあり、互いに対して回転することができる。 （本実施形態の１つの変形例では、フランジ２２８ではなく保持スナップリン グが環状窪み２５０内に位置するようにしてもよい。このような実施形態では、 環状窪み内にフランジが係合するのではなく、保持リングがポストをリム内に保 持し得るように、穴２３０の直径はポストの上部の直径より大きくされ得る。） 次に図７には、本実施形態の完全に組み立てられた単一キャップが、図１ｂに 示したタイプのペディクルスクリュー１００ｂの先端に係合した状態を示す。ポ スト部２４０およびリム部２２０が上述のように組み合わされると（好ましくは 、病院環境内でではなく製造サイトで）、外科医は単に上向きに延びる部材１０ ２ｂ、１０４ｂの上方から単一キャップアセンブリを配置して、スクリューヘッ ドの内側のねじ切り１１４ｂに沿ってポスト部をねじ込みにより前進させる。ポ ストによって加えられる下向きの力により、リム部は上向きに延びるアーム１０ ２ｂ、１０４ｂの滑らかな外面に沿って下向きに前進する。また、この下向きの 力により、フランジ２２８のウェッジ２２９が僅かに下向きに環状窪み２５０に 向かって反れ、これによりリム２２０とポスト２４０とがさらに固定される。 以上、背部脊柱ロッド移植装置（または他のロッド固定装置）においてペディ クルスクリューと共に使用される単一ロックキャップアセンブリの実施形態につ いて記述および例示したが、本発明の幅広い精神および原理から外れることなく 改変および変更が可能であることは当業者には明らかであり得る。従って、本発 明は、添付の請求の範囲によってのみ限定されるものとする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ラルフ，ジェイムス ディー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07436，オークランド，マニト アベニュ ー 71 (72)発明者 タター，スティーブン アメリカ合衆国 ニュージャージー 07045，モントビル，アッパー マウンテ ン アベニュー 45

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．整形外科用移植装置の一対の上向きに延びる部材間に規定されるロッド受 容溝内にロッドをロックする単一ロックキャップであって、該上向きに延びる部 材はそれぞれ、相互に規定された外表面および内表面を有し、該外表面および内 表面の一方にねじ切りが形成された、単一ロックキャップであって、 内表面および外表面を有する側壁を備えた円筒状本体であって、該内表面は環 状窪みと、開口した第１端部と、第２端部とを含み、該本体は、該一対の上向き に延びる部材の該相互に規定された外表面の周りに取り付けられ得る、円筒状本 体と、 該一対の上向きに延びる部材の該相互に規定された内表面間に配置され得るポ スト部材であって、該部材から半径方向に延びる複数の反りアームを含み、該反 りアームは、該ポストおよび該円筒状本体が独立して回転し得るが、該ポストが 外れることがないように該円筒状本体の環状窪み内に位置する、ポスト部材と、 該上向きに延びる部材の該ねじ切りと係合する対応するねじ切りと、を備えた 単一ロックキャップ。 ２．前記上向きに延びる部材の前記ねじ切りが該部材の外表面に配備され、該 上向きに延びる部材の該外表面の該ねじ切りと係合する前記対応するねじ切りが 、前記円筒状本体の前記内表面に配備される、請求項１に記載のアセンブリ。 ３．前記上向きに延びる部材の前記ねじ切りが該部材の内表面に配備され、該 上向きに延びる部材の該内表面の該ねじ切りと係合する前記対応するねじ切りが 、前記ポストに配備される、請求項１に記載のアセンブリ。 ４．整形外科用移植装置の一対の上向きに延びる部材間に規定されたロッド受 容溝内でロッドをロックする単一ロックキャップであって、該上向きに延びる部 材はそれぞれ、相互に規定された外表面および内表面を有し、該外表面および内 表面の一方にねじ切りが形成された、単一ロックキャップであって、 内表面および外表面を有する側壁と、開口した第１端部と、第２端部とを備え た円筒状本体であって、該第２端部は内向きに延びるフランジを備え、該フラン ジは、該フランジをウェッジ状の部分に分割する複数の半径方向のスロットを内 部に含み、該フランジは第１の直径を有する穴を規定し、該本体は、該一対の上 向きに延びる部材の該相互に規定された外表面の周りに取り付けられ得る、円筒 状本体と、 該第１の直径より大きい第２の直径を有するポスト部材であって、該第１の直 径より小さい第３の直径を有する少なくとも１つの環状窪みを含み、これにより 、該内向きに延びるスロット付きフランジを反らせ、該内向きに延びるスロット 付きフランジが該ポストの該環状窪み内に位置するまで、該ポストを該穴に挿入 することによって該ポストは該穴内に軸方向に位置付けられ、これにより該ポス トと該円筒状本体とが独立して回転し得る一方で該ポストは該穴内に軸方向に保 持され得る、ポスト部材と、 該上向きに延びる部材の該ねじ切りと係合する対応するねじ切りと、を備えた 単一ロックキャップ。 ５．前記円筒状本体の前記側壁が、前記ウェッジ状部分が弾性により反れるよ うに前記内向きに延びるフランジの周部接合部で縮小された厚さを有する、請求 項４に記載のアセンブリ。 ６．整形外科用ロッド移植装置であって、 少なくとも１つのロッドと、 ヘッドを有する少なくとも１つの対応する骨−ロッド結合装置であって、該ヘ ッドは、一対の上向きに延びる部材を含み、該部材の間にロッド受容溝を規定し 、該上向きに延びる部材はそれぞれ、相互に規定された外表面および内表面を有 し、該外表面および内表面の一方にねじ切りが形成された、骨−ロッド結合装置 と、該骨−ロッド結合装置の該ヘッドの該溝内に該ロッドを確実にロックする単 一ロックキャップであって、該上向きに延びる部材の該相互に規定された外表面 の周りに取り付けられ得る、単一ロックキャップと、を備え、該キャップは、 内表面および外表面を有する側壁を備えた円筒状本体であって、該内表面は環 状窪みと、開口した第１端部と、第２端部とを含み、該本体は、該一対の上向き に延びる部材の該相互に規定された外表面の周りに取り付けられ得る、円筒状本 体と、 該一対の上向きに延びる部材の該相互に規定された内表面間に配置され得るポ スト部材であって、該部材から半径方向に延びる複数の反りアームを含み、該反 りアームは、該ポストおよび該円筒状本体が独立して回転し得るが、該ポストが 外れることはないように該円筒状本体の環状窪み内に位置する、ポスト部材と、 該上向きに延びる部材の該ねじ切りと係合する対応するねじ切りと、を備えて いる、整形外科用ロッド移植装置。 ７．整形外科用ロッド移植装置であって、 少なくとも１つのロッドと、 ヘッドを有する少なくとも１つの対応する骨−ロッド結合装置であって、該ヘ ッドは、一対の上向きに延びる部材を含み、該部材の間にロッド受容溝を規定し 、該上向きに延びる部材はそれぞれ相互に規定された外表面および内表面を有し 、該外表面および内表面の一方にねじ切りが形成された、骨−ロッド結合装置と 、 該骨−ロッド結合装置の該ヘッドの該溝内に該ロッドを確実にロックする単一 ロックキャップであって、該上向きに延びる部材の該相互に規定された外表面の 周りに取り付けられ得る、単一ロックキャップであって、内表面および外表面を 有する側壁と、開口した第１端部と、第２端部とを備えた円筒状本体であって、 該第２端部は内向きに延びるフランジを備え、該フランジは、該フランジをウェ ッジ状の部分に分割する複数の半径方向のスロットを内部に含み、該フランジは 第１の直径を有する穴を規定し、該本体は、該一対の上向きに延びる部材の該相 互に規定された外表面の周りに取り付けられ得る、円筒状本体と、 該第１の直径より大きい第２の直径を有するポスト部材であって、該第１の直 径より小さい第３の直径を有する少なくとも１つの環状窪みを含み、これにより 、該内向きに延びるスロット付きフランジを反らせ、該内向きに延びるスロット 付きフランジが該ポストの該環状窪み内に位置するまで、該ポストを該穴に挿入 す ることによって該ポストは該穴内に軸方向に位置付けられ、これにより該ポスト と該円筒状本体とが独立して回転し得る一方で該ポストは該穴内に軸方向に保持 され得る、ポスト部材と、 該上向きに延びる部材の該ねじ切りと係合する対応するねじ切りと、を備えて いる、整形外科用ロッド移植装置。 ８．前記円筒状本体の前記側壁が、前記ウェッジ状部分が弾性により反れるよ うに、前記内向きに延びるフランジの周部接合部で縮小された厚さを有する、請 求項７に記載のアセンブリ。