JP2000502639A - エアバッグ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 エアバッグ制御装置はケーシング（２０）を有しており、このケーシング内には、プリント配線板（４０）に設けられた電子構成素子（４２）が収納されていて、さらにこのケーシングはカバー（２６）と自動車に固定するための手段とを備えている。このケーシング（２０）は、固定手段として、ほぼ中央の貫通案内部（３０）を有しており、該貫通案内部に対してケーシング内部が遮断されている。このことは唯１つのピンによる制御装置の組み付けを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 エアバッグ制御装置 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式のエアバッグ制御装置に関する。 例えばドイツ連邦共和国特許第４４０６４９９号明細書に記載されているよう に、エアバッグ、ベルト拘束システム等のような、自動車における乗員保護装置 のための電子制御装置は、プリント配線板にいくつかの電子構成素子を有してお り、これらの電子構成素子は、カバーを備えたケーシングによって取り囲まれて いる。ケーシングを自動車に固定するために、ケーシングカバーは固定ラグまた はフランジを有しており、これらの固定ラグまたはフランジを介して、さらに制 御装置の方向が規定される。このような制御装置の固定的な方向付けは不可避な ものである。それというのは、一般的に使用されている加速度センサは規定され た感度方向を有しているからである。プリント配線板は複数のねじによってケー シングに固定される。長い線路距離から生ぜしめられる放射を減じるために、大 抵の場合、ケーシングには中央に導出エレメントとしての一本のねじが取り付け られている。 本発明の課題は、エアバッグ制御装置のための固定手段を改良して、制御装置 の簡単で低廉な組み付けを 可能にし、プリント配線板の領域で発生する振動の問題が最低限に減じられるよ うな固定手段を提供することである。 この課題は本発明に基づき、請求項１に記載の特徴を有するエアバッグ制御装 置において解決される。 本発明の有利な別の構成が請求項２以下に記載されている。 本発明によるエアバッグ制御装置は、低廉に製造可能な部品、例えばダイカス トケーシングと、深絞り加工により製造されたカバーとを使用して、迅速に僅か な固定部材で車両ボディーに固定することができる。これにより、組み付けも低 廉に行なうことができる。このことは、本発明によれば、完成した制御装置のた めに唯１つの中央の固定個所が設けられており、ひいては従来の例えば４個所で のねじ結合に代わって唯１つの固定動作だけしか必要とならないことにより可能 となる。これにより、少なくとも２つのピンとナットとが節約され、ひいては組 み付け時間だけでなく、材料もが節約される。 従来一般的な固定ラグを省いたことにより、制御装置自体のための空間がより 多く提供される。この制御装置の内部容積を増大することができる。プリント配 線板面積を拡大することができるので、プリント配線板の両面での実装、または 多層配置の必要がない。 さらに、中央の固定個所により、プリント配線板の 中央の締め込みの可能性が得られる。これにより、振動に対して鋭敏な電子的な 加速度センサに不都合に作用する、プリント配線板の振動を著しく減じるか、ま たはそればかりか回避することもできる。さらに、ドイツ連邦共和国特許第４４ ０６４９９号明細書に記載されたような、加速度センサの注型成形（Ｖｅｒｇｉ ｅｓｓｅｎ）も場合によっては省くことができる。 制御装置と非対称的な形状を有する当該固定部材との形状接続的な結合部、つ まり形状による嵌合部が設けられると、自動車における制御装置の回動防止され た、位置正確な組み付けが自動的に生ぜしめられる。 本発明の実施例を図面につき以下に説明する。 第１図はエアバッグ制御装置のケーシングを、底部側に向かって見た状態で示 す斜視図である。 第２図はケーシングを、カバ一側に向かって見た状態で示す斜視図である。 第３図は第１図のＢ−Ｂ線に沿って示す断面図である。 第４図は第１図のＡ−Ａ線に沿って示す断面図である。 第５図は、ケーシングの組み付けのためのねじ山付き溶接ピンを示す斜視図で ある。 エアバッグ制御装置１０は、ケーシング底部２２と、側壁２４と、例えば深絞 り薄板から製造されたカバー２６とを備えたケーシング２０、例えばアルミニウ ムダイカストケーシングを有している。このケーシングはプリント配線板４０を 有している。このプリント配線板には、いくつかの構成素子４２を備えた評価回 路と、この評価回路に接続された加速度センサ４４とが配置されている。 差込コネクタ４６は、エアバッグおよび自動車内の他の制御装置に対するイン タフェースおよび接続部として役立つ。ケーシング２０は中央の貫通案内部３０ を有している。ケーシング底部２２は内方に向かって、ケーシング２０内部に引 き込まれていて、ケーシング底部の一体成形部分が、ケーシングを貫通して他方 の外面にまで延びている。 さらに詳しく述べると：ケーシング底部２２はケーシングの真ん中で内方に向 かって曲げられて、このケーシング底部は、中央の開口３４を備えた袋孔底部３ ２を有する袋孔を形成している。この袋孔底部３２はほぼプリント配線板４０の 高さに位置しており、ケーシング内面にケーシング底部２２の端部に向かって段 部を有している。この段部によって、支持ショルダ７０が形成されている。この 支持ショルダの機能については後で触れる。この袋孔底部３２はカバー側で引き 上げられて円筒形リング３６を形成している。第３図から判るように、この円筒 形リングはカバー２６と側壁２４の高さとを超えて突出している。この円筒形リ ング３６は中実(ｍａｓｓｉｖ)なセグメント部分３８を形成 しつつ、非対称的な内室を有するように形成されている。これについても後で触 れる。円筒形リング３６の外径は貫通案内部３０を形成する袋孔壁の外周面の直 径よりも小さい。上記説明から判るように、ケーシング２０の中央の貫通案内部 は密にケーシング内部に対してシールドされている。 カバー２６は中央の開口２６１を有していて、この開口２６１および外縁部の 一部の領域において、下方に向かって、つまりケーシング内部に向かって、支持 縁部２６２，２６３を形成しつつ引き込まれている。角隅の領域では、支持縁部 は拡大されて固定ラグ２６４を形成している。カバー２６は、その内側の支持縁 部２６３が、外側の支持縁部２６２および固定ラグ２６４よりも深くなるように 成形されている。 ケーシング２０の側壁２４は角隅領域においては、プリント配線板４０の高さ で内方に向かって支持ショルダ７２を形成しつつ引き込まれている。これらの支 持ショルダは第４図に示されている。これらの支持ショルダ７２には、カバー２ ６が固定ラグ２６４の領域で当接する。 第２図に示した斜視図から、カバー２６とプリント配線板４０とケーシング２ ０との組み立て状態が明らかである。この組み立てのために、ねじ結合部が役立 つ。すなわち、これらの３つの構成部分は一緒に、４つのねじ８０，８２，８４ ，８６によって組み付けら れている。選択的に、ただ３つのねじが使用されてもよい。この場合、図面を見 やすくするために付加的に描き入れたねじ８８がねじ８０，８６の代わりに使用 される。ねじ締結過程時には、カバーの前記形状と、中央に設けられた支持ショ ルダ７０とによって、プリント配線板４０が真ん中で締め込まれる。これにより 、一方ではプリント配線板のためのねじまたはその他の固定手段が省かれ、他方 ではプリント配線板の振動が阻止される。プリント配線板４０の締め込み個所の 近くに、つまり縁部の近くに加速度センサ４４を組み付けることにより、なおも 付加的に加速度センサの更なる振動防止手段を提供することができる。ケーシン グまたはカバーの中央の貫通案内部の領域にプリント配線板を固定するかつ／ま たは締め込むことにより、プリント配線板中央に、プリント配線板のための付加 的な支持点が得られる。このような支持点は、従来の制御装置の場合、付加的な ねじ等によって代償しなければならなかった。この中央の締め込み個所はプリン ト配線板を、さもなければ著しい振動傾向を呈することになるような中央の領域 で固定する。振動にとって決定的な、固定点相互間の距離は、中央の締め込み個 所によって全ての側で小さく保たれている。この中央の締め込み個所によって、 プリント配線板からケーシング２０への、さらにまた、カバー２６へのアース接 続も可能になる。 第５図はねじ山付きの溶接ピン９０を明らかにしている。この溶接ピンは概略 的に示された車両ボディー薄板１００に溶接されていて、セグメント切除部９４ を備えた非対称的なヘッド９２ならびにシャンク９６を有している。 エアバッグ制御装置１０、すなわちカバーを備えたケーシング２０を車両ボデ ィーに組み付けるときには、ケーシング２０はカバー側で溶接ピン９０のシャン ク９６に被せられ、次いでヘッド９２と円筒形リング３６との間の形状接続つま り形状による嵌合に基づいて強制的に適正な方向に位置付けされる。次いで反対 側、つまり貫通案内部３０の袋孔内で、固定ナットがシャンク９６にねじ嵌めら れるだけでよい。溶接ピン９０は、自動車にエアバッグ制御装置１０を固定する という役目を有している。さらに、この溶接ピンは障害放射のための導出エレメ ントとして役立つ。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９８年９月２１日（１９９８．９．２１） 【補正内容】 請求の範囲 １． エアバッグ制御装置であって、電子構成素子（４２）を支持するプリント 配線板（４０）と、該プリント配線板（４０）のためのケーシング（２０）と、 該ケーシング（２０）のためのカバー（２６）と、制御装置を自動車に固定する ための手段とが設けられており、ケーシング（２０）が固定手段として、ほぼ中 央の貫通案内部（３０）を有しており、該貫通案内部に対してケーシング内部が 遮断されている形式のものにおいて、 ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）がプリント配線板（４０） とカバー（２６）とを貫通して延びていることを特徴とする、エアバッグ制御装 置。 ２． ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）が少なくとも部分的に非 対称的な形状を有しており、該非対称的な形状が、相補的に成形された固定部材 （９０）と形状接続的に結合する際に、位置固定部を形成するようになっている 、請求項１記載のエアバッグ制御装置。 ３． プリント配線板（４０）が中央の貫通案内部（３０）の領域で、ケーシン グ（２０）またはカバー（２６）に保持または固定されている、請求項１記載の エアバッグ制御装置。 ４． ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）の領域に、プリント配線 板（４０）のための支持部（７０）が設けられており、カバー（２６）がプリン ト配線板（４０）に押圧負荷を加えるように成形されており、これによりプリン ト配線板の中央の締め込み部が設けられている、請求項１記載のエアバッグ制御 装置。 ５． カバー（２６）がケーシングの中央の貫通案内部（３０）の領域で外縁部 よりも深く形成されている、請求項４記載のエアバッグ制御装置。 ６． プリント配線板の中央の締め込み個所（７０）にケーシング（２０）およ びカバー（２６）へのアース接続部が設けられている、請求項５記載のエアバッ グ制御装置。 ７． プリント配線板（４０）が少なくとも１つの別の個所（８０，８２，８４ ，８６）でケーシング（２０）またはカバー（２６）に保持されている、請求項 ３項記載のエアバッグ制御装置。 ８． ケーシング（２０）とプリント配線板（４０）とカバー（２６）とが一緒 に互いにねじ結合されている、請求項７記載のエアバッグ制御装置。 ９．プリント配線板が加速度センサを支持している、請求項１記載のエアバッグ 制御装置。 １０．加速度センサが、中央の貫通案内部（３０）と別の個所（８０，８２，８ ４，８６）との間でプリン ト配線板（４０）に配置されている、請求項３，７，９のいずれか１項記載のエ アバッグ制御装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． エアバッグ制御装置であって、電子構成素子（４２）を支持するプリント 配線板（４０）と、該プリント配線板（４０）のためのケーシング（２０）と、 該ケーシング（２０）のためのカバー（２６）と、制御装置を自動車に固定する ための手段とが設けられている形式のものにおいて、 ケーシング（２０）が固定手段として、ほぼ中央の貫通案内部（３０）を有 しており、該貫通案内部に対してケーシング内部が遮断されていることを特徴と する、エアバッグ制御装置。 ２． ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）がプリント配線板（４０ ）とカバー（２６）とを貫通して延びている、請求項１記載のエアバッグ制御装 置。 ３． ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）が少なくとも部分的に非 対称的な形状を有しており、該非対〜称的な形状が、相補的に成形された固定部 材（９０）と形状接続的に結合する際に、位置固定部を形成するようになってい る、請求項１記載のエアバッグ制御装置。 ４． プリント配線板（４０）が中央の貫通案内部（３０）の領域で、ケーシン グ（２０）またはカバー（２６）に保持または固定されている、請求項１記載 のエアバッグ制御装置。 ５． ケーシング（２０）の中央の貫通案内部（３０）の領域に、プリント配線 板（４０）のための支持部（７０）が設けられており、カバー（２６）がプリン ト配線板（４０）に押圧負荷を加えるように成形されており、これによりプリン ト配線板の中央の締め込み部が設けられている、請求項１記載のエアバッグ制御 装置。 ６． カバー（２６）がケーシングの中央の貫通案内部（３０）の領域で外縁部 よりも深く形成されている、請求項５記載のエアバッグ制御装置。 ７． プリント配線板の中央の締め込み個所（７０）にケーシング（２０）およ びカバー（２６）へのアース接続部が設けられている、請求項６記載のエアバッ グ制御装置。 ８． プリント配線板（４０）が少なくとも１つの別の個所（８０，８２，８４ ，８６）でケーシング（２０）またはカバー（２６）に保持されている、請求項 ４項記載のエアバッグ制御装置。 ９． ケーシング（２０）とプリント配線板（４０）とカバー（２６）とが一緒 に互いにねじ結合されている、請求項８記載のエアバツグ制御装置。 10． プリント配線板が加速度センサを支持している、請求項１記載のエアバッ グ制御装置。 11． 加速度センサが、中央の貫通案内部（３０）と別 の個所（８０，８２，８４，８６）との間でプリント配線板（４０）に配置され ている、請求項４，８，１０のいずれか１項記載のエアバッグ制御装置。