JP2000356621A - カールフィッシャー水分測定用の逆滴定法用滴定剤 - Google Patents

カールフィッシャー水分測定用の逆滴定法用滴定剤

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JP2000356621A
JP2000356621A JP11165092A JP16509299A JP2000356621A JP 2000356621 A JP2000356621 A JP 2000356621A JP 11165092 A JP11165092 A JP 11165092A JP 16509299 A JP16509299 A JP 16509299A JP 2000356621 A JP2000356621 A JP 2000356621A
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titrant
solvent
water
karl fischer
titration
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JP11165092A
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Hiromasa Katou
弘眞 加藤
Naoko Katayama
尚子 片山
Toshio Kaneko
敏男 金子
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿性が弱く力価が安定し、且つ、KF反応
の正常な進行を阻害せず、しかも引火性が低く日常管理
が容易な逆滴定法用の滴定剤を提供する。 【解決手段】溶剤がモノアルキルカーボネート(特にプ
ロピレンカーボネート)、ジアルキルカーボネート(特
にジエチルカーボネート)、N−メチル−2−ピロリド
ン、又はアルキレン若しくはジアルキレングリコールの
モノ若しくはジアルキルエーテルから選ばれた少なくと
も1種の溶剤から成ることを特徴とするカールフィッシ
ャー水分測定に用いられる逆滴定法用滴定剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カールフィツシヤ
ー水分測定の逆滴定法に使用される滴定剤に関するもの
であり、詳しくは、カールフィツシヤー水分測定におけ
る固体試料の水分測定の際の逆滴定法に使用される滴定
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水分の測定にはカールフィツシヤー(以
下、KFと略称する。)水分測定法が広く用いられてい
る。この方法により固体試料の水分を測定する際、試料
が溶剤に溶解する場合は、通常のKF試薬を滴定剤とし
て滴定を行い測定することができる(正滴定法)。一
方、試料が溶剤に溶解しない場合は、加熱気化装置を用
いて試料中の水分を追い出して滴定セルに導入し、導入
された水分をKF滴定することにより測定する方法と、
滴定セル内で試料中の予測水分量より過剰に存在させた
KF試薬と試料中の水分とを充分に反応させた後、過剰
のKF試薬を水標準液で滴定する測定方法が知られてお
り、前者は加熱気化法、後者は逆滴定法と呼ばれてい
る。
【0003】逆滴定法における水標準液としてこれまで
はメタノールに既知量の水を含有させた水標準メタノー
ル溶液が用いられていた。KF反応はメタノール溶液中
では良好に進行するため水標準メタノール溶液が好まれ
ていたが、吸湿性が強いため力価の変化が大きく、使用
に当たり常に力価の標定が必要とされ、また引火性も強
く充分な日常管理が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため逆滴定法滴定
剤の水標準液として、吸湿性が弱く力価が安定してお
り、且つ、KF反応の正常な進行を阻害せず、しかも引
火性が低く日常管理が容易な滴定剤が強く望まれてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に鑑み、種々の有機溶媒に関しKF反応に与える影
響や吸湿性について鋭意検討した結果、吸湿性が弱い特
定の有機溶剤に既知量の水分を含ませたものが逆滴定法
の滴定剤として非常に適していることを見出し、本発明
に到達した。即ち、本発明の要旨は、溶剤がモノアルキ
ルカーボネート、ジアルキルカーボネート、N−メチル
−2−ピロリドン、又はアルキレン若しくはジアルキレ
ングリコールのモノ若しくはジアルキルエーテルから選
ばれた少なくとも1種の溶剤から成ることを特徴とする
カールフィッシャー水分測定に用いられる逆滴定法用滴
定剤に存する。
【0006】本発明の好適な態様として、溶剤がプロピ
レンカーボネート、ジC12アルキルカーボネート、特
にジエチルカーボネート、N−メチル−2−ピロリド
ン、又はエチレン若しくはジエチレングリコールのモノ
若しくはジC12アルキルエーテルから選ばれた少なく
とも1種の溶剤であること、又水分を0.5〜10mg
/ml含むことよりなるカールフィッシャー水分測定に
用いられる逆滴定法用滴定剤を示すことが出来る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。通常のKF水分測定法(正滴定法)は下式のKF反
応に基づいて行われる。
【化1】I2+H2O+SO2+3Base→2Base‐HI+B
ase‐SO3 即ち、ヨウ素が水と1:1(モル比)で選択的に反応す
ることを利用している。この正滴定に使用される滴定剤
としてのKF試薬は、通常、ヨウ素、二酸化硫黄、塩基
性化合物(例えばピリジン又はそれに代わる有機塩基
等)をメタノール等の有機溶剤に含有させた溶液であ
り、滴定溶剤にはメタノールなどが用いられている。
【0008】正滴定法を1図に従って説明すると、まず
滴定セル1に滴定溶剤12を入れ、KF試薬3により滴
定溶剤中の水分を除去し無水状態とする。その後試料を
投入口13より添加し、充分撹拌溶解させた後、KF試
薬で滴定する。その滴定量から下式により試料中の水分
が求められる。
【数1】W(%)= [(B×F)/(A×100
0)]×100 W:水分含有量 A:試料量(g) F:KF試薬の力価、Fmg/ml B:KF試薬の滴定量(ml)
【0009】試料が液体の場合は、このようにして客易
に水分測定が可能であり、固体試料の場合でも試料が滴
定溶剤に溶解すれば液体試料と同様の測定が可能であ
る。しかし、試料が溶解しない場合は試料中の水分が完
全に滴定できずに正確な水分測定ができないことが多い
ため、2図に示すような逆滴定法が行なわれる。
【0010】次に2図により逆滴定法について説明す
る。まず上記正滴定法と同様にして滴定溶剤12を無水
化する。その後、固体試料を投入口13より添加し、更
に試料中の予測される水分量に対応する量より過剰のK
F試薬3を滴定セル1に導入し、一定時間スターラーで
撹拌しながら固体試料中の水分を抽出、反応させる。そ
の後過剰分のKF試薬を水標準液11により滴定を行っ
て反応に要したKF試薬量を求め、試料中の水分を下式
より算出していた。
【数2】W(%)={[(C×F)−(B×f)]/
(A×1000)}×100 W:水分含有量 A:試料量(g) F:KF試薬の力価、Fmg/ml C:KF試薬の添加量(ml) f:水標準液の力価、fmg/ml B:水標準液の滴定量(ml)
【0011】この様に逆滴定法における滴定剤は、過剰
のKF試薬を滴定するために用いられる水標準液であ
り、この逆滴定の滴定剤としては水分の経時変化が激し
いと常に水分を求めておかなければならないので水分が
安定であることが必要で、しかもKF反応に悪影響を及
ぼさず、測定試料に不活性であることが要求される。本
発明の滴定剤は、この様な要求を満たす特定の溶剤から
なるものであり、モノアルキルカーボネート、ジアルキ
ルカーボネート、N−メチル−2−ピロリドン、又はア
ルキレン若しくはジアルキレングリコールのモノ若しく
はジアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種の溶
剤からなる。
【0012】本発明における溶剤として具体的には、プ
ロピレンカーボネートなどのモノアルキルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートなど
のジC 12アルキルカーボネート、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのアルキレ
ン若しくはジアルキレングリコールのモノ若しくはジア
ルキルエーテルが挙げられる。これらの中、特にプロピ
レンカーボネート、ジエチルカーボネートがKF反応に
悪影響を及ぼさないので好適であり、プロピレンカーボ
ネートが最も好適である。
【0013】本発明の逆滴定法用の滴定剤は、上記溶剤
に既知量の水分を含有させるが、好ましい既知量の水分
としては0.5〜10mg/mlであり、更に好ましく
は1.0〜5mg/mlである。本発明の溶剤に既知量
の水分を含有させた滴定剤は、吸湿性の弱い溶剤を使用
しているので水分の経時変化は殆ど無く力価が安定して
いるが、更にKF試薬との反応性を損なわず、試料とも
反応しない特性を有する。従って、メタノールに既知量
の水を加えた従来の水標準液が、メタノールの激しい吸
湿性によって水分の経時変化が大きく測定前に常に水分
の把握が必要であったことに比べ、本発明の滴定剤が水
標準液として極めて優れていることは明らかである。加
えて、本発明の滴定剤は引火性もなくその日常管理は容
易である長所を有する。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により、更に具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。 実施例1 メルカプトプリンの含水量を日本薬局方に記載の逆滴定
法により測定を行った。メタノール50mlを滴定セル
に入れ、KF試薬SS−X(力価2.706mg/m
l;三菱化学(株)製)を滴定剤として用い無水化を行
った。次いでメルカプトプリン0.1799gを秤り取
り、滴定セルに添加し、更にKF試薬7.584mlを
滴下し、KF試薬の過剰状態とした。3分間撹拌し反応
させた後、水標準プロピレンカーボネート溶液(2.2
90mgH2O/ml)で過剰のKF試薬を滴定した。
その滴定量は0.664mlであった。メルカプトプリ
ンの水分は10.56%であった。
【0015】
【発明の効果】本発明の滴定剤は、水分の経時変化は殆
ど無く安定であり、しかもKF試薬との反応の進行に悪
影響を及ぼさず試料とも反応しないので、メタノールの
激しい吸湿性によって水分の経時変化が大きく測定前に
常に水分の把握が必要であった従来の水標準液と比べ、
極めて優れた水標準液であり、日常管理の容易さの利点
も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1図:カールフィッシヤー正滴定法概略図
【図2】 2図:カールフィッシヤー逆滴定法概略図
【符号の説明】
1:滴定セル 2:検出電極 3:KF試薬 4:切り換えバルブ 5:自動ビユレット 6:スターラー 7:撹拌子 8:制御部 9:ビユレツト駆動部 10:記録・表示部 11:水標準液 12:滴定溶剤 13:試料投入口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤がモノアルキルカーボネート、ジア
    ルキルカーボネート、N−メチル−2−ピロリドン、又
    はアルキレン若しくはジアルキレングリコールのモノ若
    しくはジアルキルエーテルから選ばれた少なくとも1種
    の溶剤から成ることを特徴とするカールフィッシャー水
    分測定に用いられる逆滴定法用滴定剤。
  2. 【請求項2】 溶剤がプロピレンカーボネート、ジC1
    2アルキルカーボネート、N−メチル−2−ピロリド
    ン、又はエチレン若しくはジエチレングリコールのモノ
    若しくはジC12アルキルエーテルから選ばれた少なく
    とも1種の溶剤であることを特徴とする請求項1記載の
    カールフィッシャー水分測定に用いられる逆滴定法用滴
    定剤。
  3. 【請求項3】 溶剤がプロピレンカーボネート又はジエ
    チルカーボネートであることを特徴とする請求項1又は
    2記載のカールフィッシャー水分測定に用いられる逆滴
    定法用滴定剤。
  4. 【請求項4】 水分を0.5〜10mg/ml含むこと
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のカー
    ルフィッシャー水分測定に用いられる逆滴定法用滴定
    剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012111306A1 (ja) * 2011-02-18 2012-08-23 京都電子工業株式会社 カールフィッシャー滴定装置およびカールフィッシャー滴定方法
CN113155935A (zh) * 2021-04-12 2021-07-23 山西钢科碳材料有限公司 一种测定偶氮类引发剂中水分含量的方法

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