JP2000356545A - 赤外検出素子とその製造方法 - Google Patents

赤外検出素子とその製造方法

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JP2000356545A JP16512799A JP16512799A JP2000356545A JP 2000356545 A JP2000356545 A JP 2000356545A JP 16512799 A JP16512799 A JP 16512799A JP 16512799 A JP16512799 A JP 16512799A JP 2000356545 A JP2000356545 A JP 2000356545A
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forming
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Naoteru Kishi
直輝 岸
Hitoshi Hara
仁 原
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/0225Shape of the cavity itself or of elements contained in or suspended over the cavity
    • G01J5/023Particular leg structure or construction or shape; Nanotubes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造プロセスが容易で量産化に適し、構造が
強固であり、測温部としての抵抗値を大きく出来、赤外
線吸収としての受光面積を大きく出来る赤外検出素子と
その製造方法を提供する。 【解決手段】 SOI基板上に、高濃度不純物のドープ
領域により形成され中心折り返しのスパイラル状パター
ンとして形成されたことを特徴とする赤外検出素子であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外検出素子とそ
の製造方法に関するものであり、詳しくは、製造プロセ
スが容易で量産化に適し、応力集中が回避出来、構造が
強固であり、測温部としての抵抗値を大きく出来、赤外
線吸収としての受光面積を大きく出来、シリコン単結晶
を用いた赤外検出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている赤外検出素子の
一種に、薄膜ボロメータがある。薄膜ボロメータは、主
に金属酸化膜等のセラミックスを測温抵抗体としたもの
であって、ハードマスク等を用いて基板上に抵抗パター
ンを成形すると共に、電極を形成し、更に、吸収材等を
塗布することにより製造されている。
【0003】このような構成の薄膜ボロメータで重要な
要素は、測温抵抗体の物性であり、如何に抵抗温度係数
が高くて、雑音の少ない膜を形成出来るかが、重要な技
術要素となる。測温抵抗体の性質は、物質の組成比等が
変われば大きく変化してしまう。
【0004】また、雑音に関しては、出荷時に測定して
良品を選別している。一方、このような抵抗体は、一般
に抵抗率が非常に高く、感度を向上させるために、高い
電圧をかけることが出来る反面、抵抗値のバラツキが大
きく、昇圧回路が必要になる。
【0005】熱型の検出器である薄膜ボロメータは、照
射された被測定赤外線の放射束を吸収体で受けて、熱に
変換し、その温度変化を、それぞれの測温抵抗体で電気
信号に変換し、放射照度を測定する。
【0006】この際、吸収体で変換された熱を、効率よ
く温度変化に変換することが重要であり、そのために、
測温部と基板の間の熱コンダクタンスを、極力小さな構
造としなければならない。また、応答速度を高めるため
には、熱容量は小さくなくてはならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
製法では、熱コンダクタンスを改善するために、複雑な
パターニングをすることは困難であり、また、吸収材を
塗布することにより、熱コンダクタンス、熱容量が劣化
してしまう。
【0008】すなわち、薄膜ボロメータの性能は、測温
抵抗体の物性値に大きく依存することから、成膜条件で
大きく変化してしまい、専用の成膜装置が必要となる。
また、吸収に関しては、吸収材に依存するので、熱コン
ダクタンス、熱容量の改善は困難である。
【0009】さらに、ハードマスクの使用や吸収材の塗
布などは、自動化が困難であり、これら製造工程でのバ
ラツキが、素子間の性能のバラツキに影響する。
【0010】次に、大きな抵抗値を有する素子を得るた
めに、例えば、素子をミアンダ状(蛇行状)に構成する
事が考えられる。しかし、折り返し部分に応力が集中
し、適当な抵抗値を得るための、作製可能な抵抗体の長
さの制限が大きくなる。
【0011】また、自己発熱時に、隣接する抵抗体間に
温度差が生じ、高バイアス印加時には不均一に変形する
恐れがある。
【0012】本発明はこのような問題点に着目したもの
である。本発明の目的は、製造プロセスが容易で量産化
に適し、構造が強固であり、測温部としての抵抗値を大
きく出来、赤外線吸収としての受光面積を大きく出来る
赤外検出素子とその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明では、請求項1の赤外検出素子におい
ては、SOI基板上に、高濃度不純物のドープ領域によ
り形成され中心折り返しのスパイラル状パターンとして
形成されたことを特徴とする。
【0014】この結果、このような構造の赤外検出素子
は、一般的な半導体製造プロセスを用いて製造すること
ができ、品質が安定した素子を、高い歩留まりで生産出
来る赤外線素子が得られる。
【0015】また、測温部兼赤外線吸収部を、中心折り
返しのスパイラル状パターンにしているので、測温部と
しての抵抗値を大きくでき、赤外線を吸収するための受
光面積を大きく出来る赤外線素子が得られる。
【0016】測温部兼赤外線吸収部を、中心折り返しの
スパイラル状(渦巻き状)にすることにより、ミアンダ
状(蛇行状)に構成した場合に生じ易い、応力の集中を
回避する事が出来る赤外線素子が得られる。
【0017】更に梁(測温部兼赤外線吸収部)の根本部
分の幅を徐々に広げることにより、更に強度を向上出来
る赤外線素子が得られる。また、測温部兼赤外線吸収部
の使用時の、自己発熱で、より高温となる中心部は、構
造が強固であり、変形も、半径方向に均一に起きる赤外
線素子が得られる。
【0018】本発明の請求項2においては、請求項1記
載の赤外検出素子において、測温部兼赤外線吸収部の下
部に中空部が形成された事を特徴とする。
【0019】この結果、中空部が形成されているので、
測温部兼赤外線吸収部をSOI基板から、熱的にほぼ絶
縁分離することができ、熱コンダクタンスは極めて小さ
くなり、熱容量特性を大幅に改善出来る赤外線素子が得
られる。
【0020】本発明の請求項3においては、赤外検出素
子の製造方法において、SOI基板の裏面にシリコン酸
化膜を形成する工程と、SOI基板の活性層に高濃度不
純物をドープする工程と、SOI基板の活性層に金属層
を形成する工程と、前記金属層を電極パターンに形成す
る工程と、SOI基板裏面のシリコン酸化膜をマスクに
して異方性エッチングを行い測温部兼赤外線吸収部の下
部に中空部を形成する工程と、前記高濃度不純物ドープ
領域を中心折り返しのスパイラル状パターンの測温部兼
赤外線吸収部に形成する工程とを含む事を特徴とする。
【0021】この結果、このような赤外検出素子の製造
方法が採用されたので、一般的な半導体製造プロセスを
用いて製造することができ、品質が安定した素子を、高
い歩留まりで生産出来る赤外線素子の製造方法が得られ
る。
【0022】本発明の請求項4においては、赤外検出素
子の製造方法において、n型のシリコン基板上に高濃度
不純物をドープしたシリコン単結晶層をエピタキシャル
成長させる工程と、シリコン単結晶層を中心折り返しの
スパイラル状パターンの測温部兼赤外線吸収部に形成す
ると共にその下部に中空部を形成する工程とを含む事を
特徴とする。
【0023】この結果、このような赤外線素子の製造方
法は、全製造工程をn型シリコン基板の表面からの処理
のみで行えるので、簡略化でき、安価な赤外線素子の製
造方法が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を説明
する。図1は、SOI(Silicon on insulator)基板上
に、不純物としてボロンをドーピングしたシリコン単結
晶抵抗体の、ノイズと抵抗温度係数の抵抗率依存性の特
性例説明図である。ボロメータの検出能は、温度係数に
比例し、ノイズに反比例する。
【0025】従って、図1のグラフから、抵抗率は5×
10-3Ωcm以下が適していることが解る。なお、抵抗率
5×10-3Ωcm以下は、ボロン濃度に換算すると、およ
そ5×1019/cm3以上になる。
【0026】また、図2は、赤外領域での吸収係数の抵
抗率依存性の特性例説明図である。図2から明らかなよ
うに、抵抗率が小さいほど赤外領域での吸収係数は大き
い。しかし、この濃度の抵抗率は5×10-3Ωcm以下と
小さい。
【0027】測温抵抗体としては、ある程度の抵抗値を
持たないと測定が困難であり、かつ、微小バイアス電圧
でも、過度の電流が流れてしまい、自己発熱や電流ノイ
ズが発生してしまう。そこで、本発明では、測温抵抗体
を中心折り返しのスパイラル状に形成し、抵抗値を上げ
るようにした。
【0028】また、測温抵抗体は、電極の取り出し部分
を除いて基板から分離させ、それが自立するのに必要最
低限の厚さにすることによって、最も熱コンダクタンス
が小さくなり、かつ、熱容量が改善出来る。
【0029】図3は本発明の実施の形態の一実施例を、
一部を切断して示す構成説明図である。図において、S
OI基板1を構成するシリコン基板2の表面には、シリ
コン酸化膜3が形成され、シリコン酸化膜3の上にはシ
リコン活性層4が形成されている。
【0030】本実施例では、このシリコン活性層4に、
高濃度(およそ5×1019/cm3)の不純物としてボ
ロンをドープして、中心折り返しのスパイラル状の測温
部兼赤外線吸収部5を形成している。
【0031】測温部兼赤外線吸収部5の両端には、アル
ミニュム電極部6,7が設けられている。測温部兼赤外
線吸収部5の下部のシリコン基板2とシリコン酸化膜3
は、選択的に除去されて中空部8が形成されている。
【0032】本実施例では、測温部兼赤外線吸収部5の
抵抗体幅:10μm、 line:space 1:1、 抵抗体厚:1.7
μm、 抵抗体の長さ(細い部分):1cm以上、 抵抗
値20kΩ以上、 になっている。
【0033】このような構造の赤外検出素子は、一般的
な半導体製造プロセスを用いて製造することができ、品
質が安定した素子を、高い歩留まりで生産出来る赤外線
素子が得られる。
【0034】また、測温部兼赤外線吸収部5を、中心折
り返しのスパイラル状パターンにされているので、測温
部としての抵抗値を大きくでき、赤外線を吸収するため
の受光面積を大きく出来る赤外線素子が得られる。
【0035】測温部兼赤外線吸収部5を、中心折り返し
のスパイラル状(渦巻き状)にすることにより、ミアン
ダ状(蛇行状)に構成した場合に生じ易い、応力の集中
を回避する事が出来る赤外線素子が得られる。更に梁
(測温部兼赤外線吸収部5)の根本部分の幅を徐々に広
げることにより、更に強度を向上出来る赤外線素子が得
られる。
【0036】また、測温部兼赤外線吸収部5の使用時
の、自己発熱で、より高温となる中心部は、構造が強固
であり、変形も、半径方向に均一に起きる赤外線素子が
得られる。
【0037】そして、測温部兼赤外線吸収部5の下部
に、中空部8が形成されているので、測温部兼赤外線吸
収部5をSOI基板1から、熱的にほぼ絶縁分離するこ
とができ、熱コンダクタンスは極めて小さくなり、熱容
量特性を大幅に改善出来る赤外線素子が得られる。
【0038】図3の構造の赤外検出素子は、例えば以下
のような工程で製造する。 SOI基板1の裏面にのエッチング工程におけるマ
スク用の図示しないシリコン酸化膜を成膜する。
【0039】SOI基板1のシリコン活性層4に不純
物(例えばボロン)をドープし、電極用の金属(例えば
アルミニュム)を蒸着して、電極6,7としてパターニ
ングする。
【0040】SOI基板1の裏側のシリコン酸化膜を
パターニングし、中間のシリコン酸化膜3をエッチング
ストップ層として用い、ヒドラジン等のアルカリ溶液で
シリコン基板2に対する異方性エッチングを行って、中
空部8(ダイアフラム)を形成する。
【0041】ダイアフラム8の多層構造による応力の
変形を避けるため、ダイアフラム8裏面側のシリコン酸
化膜3を弗酸系のエッチング液で除去する。
【0042】図示しないフォトレジスト膜をマスクと
し、中間のシリコン酸化膜層3をエッチストップ層とし
て、ドライエッチング装置によりシリコン活性層4を中
心折り返しのスパイラル状(渦巻き状)に加工し、レジ
ストを除去してボンディングする。
【0043】この素子を真空中測定した結果、ノイズ
は、ほぼジョンソンノイズまで低減し、抵抗温度係数は
0、19%/K、ブリッジ電圧3.0Vで、比検出能D
*=1×108 cm√Hz/W (at500K黒体
炉、チョッピング10Hz、増幅帯域幅1Hz)が得られ
た。
【0044】この結果、このような赤外検出素子の製造
方法が採用されたので、一般的な半導体製造プロセスを
用いて製造することができ、品質が安定した素子を、高
い歩留まりで生産出来る赤外線素子の製造方法が得られ
る。
【0045】図4は本発明の他の実施例の要部構成説明
図で、図5は図4のA−A断面図である。図において、
n型のシリコン基板11上には高濃度不純物をドープし
たシリコン単結晶層をエピタキシャル成長させた後に中
心折り返しのスパイラル状パターンに形成された測温部
兼赤外線吸収部12が形成されている。
【0046】この測温部兼赤外線吸収部12の両端には
電極取り出し部13,14が形成されている。測温部兼
赤外線吸収部12の下部には中空部15が形成されてい
て、測温部兼赤外線吸収部12は梁状になっている。
【0047】これら測温部兼赤外線吸収部12および電
極取り出し部13,14以外のシリコン基板11の表面
にはシリコン酸化膜16が形成されている。このような
構造の赤外検出素子も、図3の素子と同様に一般的な半
導体製造プロセスを用いて製造することができ、品質が
安定した素子を高い歩留まりで生産出来る赤外線素子が
得られる。
【0048】また、測温部兼赤外線吸収部12も図3と
同様に中心折り返しのスパイラル状パターンにしている
ので、測温部としての抵抗値を大きくでき、赤外線を吸
収するための受光面積を大きく出来る赤外線素子が得ら
れる。
【0049】そして、測温部兼赤外線吸収部12の下部
にも図3と同様に中空部15を形成されているので、測
温部兼赤外線吸収部12をシリコン基板11から熱的に
ほぼ絶縁分離することができ、熱コンダクタンスは極め
て小さくなり、熱容量特性を大幅に改善出来る赤外線素
子が得られる。
【0050】図4の構造の赤外検出素子は、例えば、以
下のような工程で製造する。 n型シリコン基板11上に、不純物を高濃度にドープ
したシリコン単結晶層を、エピタキシャル成長させる。
【0051】図示しないフォトレジスト膜をマスクに
し、ドライエッチング装置により、測温部兼赤外線吸収
部12の形成に関与しない、高濃度シリコン単結晶層の
不要な部分を除去する。
【0052】n型シリコン基板9上にシリコン酸化膜
14を成膜し、異方性エッチング用とコンタクト用のホ
ールを形成する。 金−クロムのようなで用いるアルカリ溶液に耐える
金属を蒸着し電極としてパターニングする。
【0053】シリコン酸化膜16と高濃度シリコン単
結晶層をエッチングストップ層として用い、ヒドラジン
等のアルカリ溶液でn型シリコン基板13に対する異方
性エッチングを行い、中心折り返しのスパイラル状パタ
ーンの梁よりなる測温部兼赤外線吸収部12を形成し
て、ボンディングする。
【0054】図4の構造の素子は、全製造工程を、n型
シリコン基板11の表面からの処理のみで行えるので、
図3の構造の製造工程よりも、簡略化でき、安価な赤外
線素子の製造方法が得られる。
【0055】また、これらの実施例に共通する効果とし
て、半導体製造プロセスを用いることから、増幅回路を
素子と同一の基板上に作り込んだり、アレイ化にして撮
像素子として用いることが出来るなどの発展性も得られ
る。
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、次のような効果がある。SOI基板上に、高濃
度不純物のドープ領域により形成され中心折り返しのス
パイラル状パターンとして形成されたことを特徴とする
赤外検出素子を構成した。
【0056】この結果、このような構造の赤外検出素子
は、一般的な半導体製造プロセスを用いて製造すること
ができ、品質が安定した素子を、高い歩留まりで生産出
来る赤外線素子が得られる。
【0057】また、測温部兼赤外線吸収部を、中心折り
返しのスパイラル状パターンにしているので、測温部と
しての抵抗値を大きくでき、赤外線を吸収するための受
光面積を大きく出来る赤外線素子が得られる。
【0058】測温部兼赤外線吸収部を、中心折り返しの
スパイラル状(渦巻き状)にすることにより、ミアンダ
状(蛇行状)に構成した場合に生じ易い、応力の集中を
回避する事が出来る赤外線素子が得られる。
【0059】更に梁(測温部兼赤外線吸収部)の根本部
分の幅を徐々に広げることにより、更に強度を向上出来
る赤外線素子が得られる。また、測温部兼赤外線吸収部
の使用時の、自己発熱で、より高温となる中心部は、構
造が強固であり、変形も、半径方向に均一に起きる赤外
線素子が得られる。
【0060】本発明の請求項2によれば、次のような効
果がある。測温部兼赤外線吸収部の下部に中空部が形成
されたことを特徴とする請求項1記載の赤外検出素子が
設けられた。
【0061】この結果、中空部が形成されているので、
測温部兼赤外線吸収部をSOI基板から、熱的にほぼ絶
縁分離することができ、熱コンダクタンスは極めて小さ
くなり、熱容量特性を大幅に改善出来る赤外線素子が得
られる。
【0062】本発明の請求項3によれば、次のような効
果がある。SOI基板の裏面にシリコン酸化膜を形成す
る工程と、SOI基板の活性層に高濃度不純物をドープ
する工程と、SOI基板の活性層に金属層を形成する工
程と、前記金属層を電極パターンに形成する工程と、S
OI基板裏面のシリコン酸化膜をマスクにして異方性エ
ッチングを行い測温部兼赤外線吸収部の下部に中空部を
形成する工程と、前記高濃度不純物ドープ領域を中心折
り返しのスパイラル状パターンの測温部兼赤外線吸収部
に形成する工程とを含む赤外検出素子の製造方法が採用
された。
【0063】この結果、このような赤外検出素子の製造
方法が採用されたので、一般的な半導体製造プロセスを
用いて製造することができ、品質が安定した素子を、高
い歩留まりで生産出来る赤外線素子の製造方法が得られ
る。
【0064】本発明の請求項4によれば、次のような効
果がある。n型のシリコン基板上に高濃度不純物をドー
プしたシリコン単結晶層をエピタキシャル成長させる工
程と、シリコン単結晶層を中心折り返しのスパイラル状
パターンの測温部兼赤外線吸収部に形成すると共にその
下部に中空部を形成する工程とを含む赤外検出素子の製
造方法が採用された。
【0065】この結果、このような赤外線素子の製造方
法は、全製造工程をn型シリコン基板の表面からの処理
のみで行えるので、簡略化でき、安価な赤外線素子の製
造方法が得られる。
【0066】従って、製造プロセスが容易で量産化に適
し、構造が強固であり、測温部としての抵抗値を大きく
出来、赤外線吸収としての受光面積を大きく出来る赤外
検出素子とその製造方法を実現する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコン単結晶抵抗体のノイズと抵抗温度係数
の抵抗率依存性の特性例説明図である。
【図2】赤外領域での吸収係数の抵抗率依存性の特性例
説明図である。
【図3】本発明の一実施例を一部を切断して示す構成説
明図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成説明図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 SOI基板 2 シリコン基板 3 シリコン酸化膜 4 シリコン活性層 5 測温部兼赤外線吸収部 6 アルミニュム電極部 7 アルミニュム電極部 8 中空部 11 n型シリコン基板 12 測温部兼赤外線吸収部 13 電極取り出し部 14 電極取り出し部 15 中空部 16 シリコン酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SOI基板上に、高濃度不純物のドープ領
    域により形成され中心折り返しのスパイラル状パターン
    として形成されたことを特徴とする赤外検出素子。
  2. 【請求項2】測温部兼赤外線吸収部の下部に中空部が形
    成されたことを特徴とする請求項1記載の赤外検出素
    子。
  3. 【請求項3】SOI基板の裏面にシリコン酸化膜を形成
    する工程と、 SOI基板の活性層に高濃度不純物をドープする工程
    と、 SOI基板の活性層に金属層を形成する工程と、 前記金属層を電極パターンに形成する工程と、 SOI基板裏面のシリコン酸化膜をマスクにして異方性
    エッチングを行い測温部兼赤外線吸収部の下部に中空部
    を形成する工程と、 前記高濃度不純物ドープ領域を中心折り返しのスパイラ
    ル状パターンの測温部兼赤外線吸収部に形成する工程と
    を含む赤外検出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】n型のシリコン基板上に高濃度不純物をド
    ープしたシリコン単結晶層をエピタキシャル成長させる
    工程と、 シリコン単結晶層を中心折り返しのスパイラル状パター
    ンの測温部兼赤外線吸収部に形成すると共にその下部に
    中空部を形成する工程とを含む赤外検出素子の製造方
    法。
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