JP2000356146A - 車両用パワートレーンの変速制御装置 - Google Patents

車両用パワートレーンの変速制御装置

Info

Publication number
JP2000356146A
JP2000356146A JP11165038A JP16503899A JP2000356146A JP 2000356146 A JP2000356146 A JP 2000356146A JP 11165038 A JP11165038 A JP 11165038A JP 16503899 A JP16503899 A JP 16503899A JP 2000356146 A JP2000356146 A JP 2000356146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accelerator pedal
shift control
depression amount
engine output
pedal depression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11165038A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3488949B2 (ja
Inventor
Kenji Nishino
健司 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP16503899A priority Critical patent/JP3488949B2/ja
Publication of JP2000356146A publication Critical patent/JP2000356146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3488949B2 publication Critical patent/JP3488949B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モード切り換え式電子制御スロットル付きエ
ンジンと組み合わせた自動変速機でも、変速制御に加速
意図およびモード切り換えがリアルタイムに反映され得
るようにする。 【解決手段】 エンジンコントローラ6は、スイッチ9
で選択したモードごとにアクセルペダル踏み込み量xに
対する目標スロットル開度yが実現されるようスロット
ル開度TVOをステップモータ4を介して制御する。変
速機コントローラ17は、従来なら実エンジン出力を表
すTVOやyをエンジン出力情報として自動変速機2の
変速制御に資するが、ここでは、加速意図を表すアクセ
ルペダル踏み込み量xおよびスイッチ9で選択したモー
ド選択信号をエンジン出力情報として用い、これらから
目標スロットル開度yを予知し、これと車速VSPとに
基づき目標変速比i* を求めて変速制御用のアクチュエ
ータ16に指令する。よって変速制御に加速意図および
モード切り換えがリアルタイムに反映され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセルペダル踏
み込み量に対するスロットル開度の関係をモードスイッ
チにより変更可能な電子制御式スロットルバルブを具え
たエンジンと、少なくともエンジン出力を表す情報に基
づいて変速制御される自動変速機とを組み合わせた車両
用パワートレーンにおける自動変速機の変速制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンのスロットルバルブは通常、運
転者が踏み込み操作するアクセルペダルと機械的に連結
されており、アクセルペダル踏み込み量に対し固定の比
例関係をもって開度を機械的に決定されるのが普通であ
るが、今日では、例えば特開平10−194013号公
報に記載されているように、アクセルペダルをスロット
ルバルブに機械的に連結せず、スロットルバルブをスロ
ットルアクチュエータにより開閉可能とし、アクセルペ
ダル踏み込み量から目標スロットル開度を決定し、実ス
ロットル開度がこの目標値となるようスロットルアクチ
ュエータを動作させるようにした所謂電子制御式スロッ
トルバルブが提案され、一部の車両には既に実用されて
いる。
【0003】かかる電子制御式スロットルバルブは、さ
らに一歩進めてアクセルペダル踏み込み量に対するスロ
ットル開度の関係をモードスイッチにより変更可能な発
展型電子制御式スロットルバルブにすることが考えられ
る。
【0004】しかし、かようにアクセルペダル踏み込み
量に対するスロットル開度の関係を変更可能にする場合
も、当該関係が固定の比例関係であることを前提にした
従来の自動変速機の変速制御方式を採用すると、以下の
ごときものにするのが常識的である。つまり自動変速機
は一般的に、エンジン出力を表す情報と車速とに基づい
て変速制御されるのが普通であり、従って変速制御用
の、エンジン出力を表す情報としては、電子制御式スロ
ットルバルブのコントローラからスロットルアクチュエ
ータおよびスロットルバルブまでの何れかの箇所におけ
る実際のエンジン出力を代表する情報(通常はスロット
ル開度検出値や、スロットルアクチュエータへの指令信
号)を用い、これを基に変速制御を行うこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合実際
のエンジン出力を重視した変速制御が必要な場合はその
要求にマッチするものの、通常要求されるように運転者
の加速意図を重視した変速制御が必要な場合にその要求
を満足させることができないと共に、前記発展型電子制
御式スロットルバルブにおいてアクセルペダル踏み込み
量に対するスロットル開度の関係をモードスイッチによ
り変更した場合もその意図を変速制御に反映させること
ができない。つまり電子制御式スロットルバルブにおい
ては運転者の加速意図を代表するアクセルペダル操作
や、スイッチの切り換えによるモードの切り換えがあっ
てから、スロットルアクチュエータに対応した指令信号
が供給されるまでにタイムラグがあり、さらに当該指令
信号に応答してスロットルアクチュエータがスロットル
開度を当該アクセルペダル操作やモード切り換えに対応
した開度にし終わるまでにもタイムラグが有るため、リ
アルタイムに運転者のアクセルペダル操作やモード切り
換えを変速制御に反映させることができず、過渡的に、
多くの場合に要求される運転者の加速意図やモード切り
換えを重視した変速制御が行えなくなってしまう。
【0006】また変速制御用の、エンジン出力を表す情
報として、スロットルアクチュエータへの指令信号を用
い、これを基に変速制御を行う場合は更に以下の問題を
も生ずる。すなわち、電子制御式スロットルバルブのコ
ントローラがスロットルアクチュエータへの指令信号を
作り出すフォーマット(例えば、アクチュエータ駆動電
圧−スロットル開度特性)は、自動変速機が従来制御入
力としていたスロットル開度センサ信号や、アクセルペ
ダル踏み込み量センサ信号のフォーマット(例えば、セ
ンサ出力電圧−スロットル開度特性)と違うものであ
り、従来の自動変速機をそのまま使うためには、スロッ
トルアクチュエータへの指令信号をそのまま変速制御用
の、エンジン出力を表す情報として用いることができ
ず、当該指令信号を一旦変速制御用のフォーマットに変
換する必要が生じ、信号の処理が面倒になるという問題
を生ずる。
【0007】請求項1に記載の第1発明は、上記発展型
電子制御式スロットルバルブを具えたエンジンと共に車
両のパワートレーンを構成する自動変速機の変速制御に
当たり必要なエンジン出力を表す情報として、電子制御
式スロットルバルブのコントローラに入力される情報を
用いることで運転者の加速意図やモード切り換えを反映
した変速制御が行われるようにすると共に、上記面倒な
信号処理の必要性をなくして前記従来の問題を悉く解消
することを目的とする。
【0008】請求項2に記載の第2発明は、第1発明の
変速制御に当たって必要なエンジン出力を表す情報を簡
単に求め得るようにした車両用パワートレーンの変速制
御装置を提案することを目的とする。
【0009】請求項3に記載の第3発明は、アクセルペ
ダル踏み込み量に対するスロットル開度の関係を決定す
るモードスイッチの選択位置に応じ、変速制御用のエン
ジン出力を表す情報として、電子制御式スロットルバル
ブのコントローラに入力される情報を用いるか、当該コ
ントローラの出力側における情報を用いるかを決定する
ようになすことで、前記タイムラグの問題を生じるスロ
ットル制御モードのみで、電子制御式スロットルバルブ
のコントローラに入力される情報を、変速制御用のエン
ジン出力を表す情報として用い、それ以外では、当該コ
ントローラの出力側における情報を、変速制御用のエン
ジン出力を表す情報として用いることを可能ならしめ、
もって、前記タイムラグの問題に鑑み運転者の加速意図
を重視した変速制御が必要な前者のモードと、当該タイ
ムラグの問題を生じないことから実際のエンジン出力を
重視した変速制御が必要な後者のモードとで、それぞれ
の要求を共に満足させ得るようにした車両用パワートレ
ーンの変速制御装置を提案することを目的とする。
【0010】請求項4に記載の第4発明は、アクセルペ
ダル踏み込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込
み量に対するスロットル開度の変化割合を小さくするモ
ードスイッチの選択位置と、当該領域でアクセルペダル
踏み込み量に対するスロットル開度の変化割合を大きく
するモードスイッチの選択位置とに応じ、前記タイムラ
グの問題を生じる後者のスロットル制御モードのみで、
電子制御式スロットルバルブのコントローラに入力され
る情報を、変速制御用のエンジン出力を表す情報として
用い、前記タイムラグの問題を生じない前者のスロット
ル制御モードでは、当該コントローラの出力側における
情報を、変速制御用のエンジン出力を表す情報として用
いるようにすることで、前記タイムラグの問題に鑑み運
転者の加速意図を重視した変速制御が必要な後者のモー
ドと、当該タイムラグの問題を生じないことから実際の
エンジン出力を重視した変速制御が必要な前者のモード
とで、それぞれの要求を共に満足させ得るようにした車
両用パワートレーンの変速制御装置を提案することを目
的とする。
【0011】請求項5に記載の第5発明は、電子制御式
スロットルバルブの制御系がモードスイッチの切り換え
に対応したモード切り換えを完了していない間に変速制
御装置が当該モードスイッチの切り換えに応じた第3発
明および第4発明のごとき変速制御用のエンジン出力を
表す情報の切り換えを行ってしまう不整合を回避し得る
ようにした車両用パワートレーンの変速制御装置を提案
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による車両用パワートレーンの変速制御装置
は、アクセルペダル踏み込み量に対するスロットル開度
の関係をモードスイッチにより変更可能な電子制御式ス
ロットルバルブを具えたエンジンと、少なくともエンジ
ン出力を表す情報に基づいて変速制御される自動変速機
との組み合わせになる車両用パワートレーンにおいて、
前記エンジン出力を表す情報として、前記アクセルペダ
ル踏み込み量および前記モードスイッチの選択位置の組
み合わせにより決まる情報を用い、前記自動変速機の変
速制御に資するよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0013】第2発明による車両用パワートレーンの変
速制御装置は、上記第1発明において、上記アクセルペ
ダル踏み込み量および上記モードスイッチの選択位置を
パラメータとする変換係数マップを具え、該マップから
求めた変換係数とアクセルペダル踏み込み量との乗算値
を、前記エンジン出力を表す情報として前記自動変速機
の変速制御に資するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0014】第3発明による車両用パワートレーンの変
速制御装置は、アクセルペダル踏み込み量に対するスロ
ットル開度の関係をモードスイッチにより変更可能な電
子制御式スロットルバルブを具えたエンジンと、少なく
ともエンジン出力を表す情報に基づいて変速制御される
自動変速機との組み合わせになる車両用パワートレーン
において、前記モードスイッチの選択位置に応じ、前記
アクセルペダル踏み込み量を、前記エンジン出力を表す
情報として自動変速機の変速制御に資するか、若しく
は、実際のエンジン出力を代表する信号を、前記エンジ
ン出力を表す情報として自動変速機の変速制御に資する
よう構成したことを特徴とするものである。
【0015】第4発明による車両用パワートレーンの変
速制御装置は、上記第3発明において、アクセルペダル
踏み込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込み量
に対するスロットル開度の変化割合を小さくするモード
スイッチの選択位置では、前記実際のエンジン出力を代
表する信号を、前記エンジン出力を表す情報として前記
自動変速機の変速制御に資するようにし、アクセルペダ
ル踏み込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込み
量に対するスロットル開度の変化割合を大きくするモー
ドスイッチの選択位置では、前記アクセルペダル踏み込
み量を、前記エンジン出力を表す情報として前記自動変
速機の変速制御に資するよう構成したことを特徴とする
ものである。
【0016】第5発明による車両用パワートレーンの変
速制御装置は、上記第3発明または第4発明において、
前記モードスイッチの選択位置に応じた前記エンジン出
力を表す情報の切り換えを、該モードスイッチの選択位
置の切り換えに呼応したアクセルペダル踏み込み量に対
するスロットル開度変化割合の切り換えが完了したこと
を示す信号に応答して行わせるよう構成したことを特徴
とするものである。
【0017】
【発明の効果】第1発明においてエンジンは、モードス
イッチにより決定されたアクセルペダル踏み込み量に対
するスロットル開度の関係をもとにスロットルバルブの
開度を電子制御される。一方で、このエンジンと組み合
わされて車両のパワートレーンを構成する変速機は、少
なくともエンジン出力を表す情報に基づいて変速制御さ
れる。
【0018】ところで第1発明においては特に、上記変
速制御用のエンジン出力を表す情報として、上記アクセ
ルペダル踏み込み量およびモードスイッチの選択位置の
組み合わせにより決まる情報を用い、これを自動変速機
の上記変速制御に資することから、以下の作用効果が得
られる。つまり、当該変速制御に用いる情報を決定する
ためのアクセルペダル踏み込み量およびモードスイッチ
の選択位置はともに、電子制御式スロットルバルブのコ
ントローラに入力される信号であり、更にアクセルペダ
ル踏み込み量は運転者の加速意図を表し、モードスイッ
チの選択位置はスロットル制御モードの切り換えを表
す。従って第1発明による変速制御は、運転者の加速意
図やスロットル制御のモード切り換えを反映した変速制
御となり、一層実情にマッチした変速制御を実現するこ
とができる。
【0019】また、上記アクセルペダル踏み込み量を検
出するセンサの出力信号フォーマットは、自動変速機が
従来より変速制御用のエンジン出力を表す情報として用
いていたスロットル開度センサの出力信号フォーマット
と同じであり、従来の自動変速機をそのまま使うにして
も、アクセルペダル踏み込み量を検出するセンサの出力
信号を何ら信号処理することなくそのまま上記の変速制
御に資することができ、面倒な信号処理の必要を生ずる
ことがない。
【0020】第2発明においては、上記第1発明の変速
制御に当たって必要なエンジン出力を表す情報を求める
に際し、上記アクセルペダル踏み込み量およびモードス
イッチの選択位置をパラメータとする変換係数マップか
ら求めた変換係数と、アクセルペダル踏み込み量との乗
算値を、上記変速制御用のエンジン出力を表す情報と
し、これを自動変速機の変速制御に資するから、変速制
御用のエンジン出力を表す情報を簡単に求めることがで
き、第1発明の作用効果を簡単に達成することができ
る。
【0021】第3発明においてエンジンは、モードスイ
ッチにより決定されたアクセルペダル踏み込み量に対す
るスロットル開度の関係をもとにスロットルバルブの開
度を電子制御される。一方で、このエンジンと組み合わ
されて車両のパワートレーンを構成する変速機は、少な
くともエンジン出力を表す情報に基づいて変速制御され
る。
【0022】ところで第3発明においては特に、上記変
速制御用のエンジン出力を表す情報を以下のごとくに決
定する。つまり、上記モードスイッチの選択位置に応
じ、アクセルペダル踏み込み量を、上記変速制御用のエ
ンジン出力を表す情報として自動変速機の変速制御に資
するか、若しくは、実際のエンジン出力を代表する信号
を、上記変速制御用のエンジン出力を表す情報として自
動変速機の変速制御に資する。
【0023】従って第3発明においては、アクセルペダ
ル踏み込み量に対するスロットル開度の関係を決定する
モードスイッチの選択位置に応じ、上記変速制御用のエ
ンジン出力を表す情報として、電子制御式スロットルバ
ルブのコントローラに入力されるアクセルペダル踏み込
み量を用いるか、当該コントローラの出力側における実
際のエンジン出力を代表する信号を用いるかを決定する
こととなり、前記タイムラグの問題を生じるスロットル
制御モードのみで、電子制御式スロットルバルブのコン
トローラに入力されるアクセルペダル踏み込み量を、変
速制御用のエンジン出力を表す情報として用い、それ以
外では、当該コントローラの出力側における実際のエン
ジン出力を代表する信号を、変速制御用のエンジン出力
を表す情報として用いるようなことが可能になり、もっ
て、前記タイムラグの問題に鑑み運転者の加速意図を重
視した変速制御が必要な前者のモードと、当該タイムラ
グの問題を生じないことから実際のエンジン出力を重視
した変速制御が必要な後者のモードとで、それぞれの要
求を共に満足させ得るようにした変速制御を実現するこ
とができる。
【0024】第4発明においては、アクセルペダル踏み
込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込み量に対
するスロットル開度の変化割合を小さくするモードスイ
ッチの選択位置では、前記実際のエンジン出力を代表す
る信号を、前記変速制御用のエンジン出力を表す情報と
し、アクセルペダル踏み込み量の小さな領域で該アクセ
ルペダル踏み込み量に対するスロットル開度の変化割合
を大きくするモードスイッチの選択位置では、アクセル
ペダル踏み込み量を、前記変速制御用のエンジン出力を
表す情報とするから、前記タイムラグの問題を生じる後
者のスロットル制御モードのみで、電子制御式スロット
ルバルブのコントローラに入力されるアクセルペダル踏
み込み量を、変速制御用のエンジン出力を表す情報とし
て用い、前記タイムラグの問題を生じない前者のスロッ
トル制御モードでは、当該コントローラの出力側におけ
る実際のエンジン出力を代表する信号を、変速制御用の
エンジン出力を表す情報として用いることとなり、前記
タイムラグの問題に鑑み運転者の加速意図を重視した変
速制御が必要な後者のモードと、当該タイムラグの問題
を生じないことから実際のエンジン出力を重視した変速
制御が必要な前者のモードとで、それぞれの要求を共に
満足させ得るようにした変速制御を実現することができ
る。
【0025】第5発明においては、前記モードスイッチ
の選択位置に応じた前記変速制御用のエンジン出力を表
す情報の切り換えを、該モードスイッチの選択位置の切
り換えに呼応したアクセルペダル踏み込み量に対するス
ロットル開度変化割合の切り換えが完了したことを示す
信号に応答して行わせることから、電子制御式スロット
ルバルブの制御系がモードスイッチの切り換えに対応し
たモード切り換えを完了していない間に変速制御装置が
当該モードスイッチの切り換えに応じた第3発明および
第4発明のごとき変速制御用のエンジン出力を表す情報
の切り換えを行ってしまう不整合を回避することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる変速制御装置を具えた車両のパワートレーン
と、その制御系を示し、該パワートレーンをエンジン1
と無段変速式の自動変速機2とで構成する。エンジン1
は、運転者が操作するアクセルペダル3にリンク連結せ
ず、これから切り離されて、ステップモータ(スロット
ルアクチュエータ)4により開度を電子制御されるよう
にした電子制御式スロットルバルブ5を具え、ステップ
モータ4を目標スロットル開度yに対応した回転位置に
することでスロットルバルブ5を目標スロットル開度y
にして、エンジン1の出力を、アクセルペダル操作以外
の因子によっても制御し得るようなものとする。
【0027】目標スロットル開度yは、エンジンコント
ローラ(ECU)6により演算して求めることとし、こ
れがため当該エンジンコントローラ6には、アクセルペ
ダル3の踏み込み量xを検出するようにしたアクセルセ
ンサ7からの信号と、スロットルバルブ5のスロットル
開度TVOを検出するスロットル開度センサ8からの信
号と、運転者が、図2(a)に例示するアクセルペダル
踏み込み量xと目標スロットル開度yとの関係を希望す
るか、同図(b)に例示するアクセルペダル踏み込み量
xと目標スロットル開度yとの関係を希望するかに応じ
て手動でON,OFF操作するモードスイッチ9からの
信号とをそれぞれ入力する。
【0028】ここで図2(a)に例示するアクセルペダ
ル踏み込み量xと目標スロットル開度yとの関係は、ス
ロットルバルブ5をアクセルペダル3に機械的にリンク
連結させた場合と同じようにスロットル開度TVOをア
クセルペダル踏み込み量xに対してリニヤに変化させる
ためのスロットル制御モード(以下、ノーマルモードと
言う)とし、同図(b)に例示するアクセルペダル踏み
込み量xと目標スロットル開度yとの関係は、アクセル
ペダル踏み込み量xの小さな領域でアクセルペダル踏み
込み量xに対するスロットル開度TVOの変化割合を小
さくした、低μ路走行に好適なスロットル制御モード
(以下、スノーモードと言う)とする。
【0029】なお、図2(a)に示すアクセルペダル踏
み込み量xと目標スロットル開度yとの関係をy=f0
(x)の関数で定義し、同図(b)に示すアクセルペダ
ル踏み込み量xと目標スロットル開度yとの関係をy=
1 (x)の関数で定義する。
【0030】エンジンコントローラ6はこれら入力情報
を基に、図示せざるスロットル制御プログラムの実行に
より以下のごとくに目標スロットル開度yを演算し、ス
ロットル開度TVOを当該目標値yに一致させるような
スロットル制御を行うものとする。すなわち、先ずモー
ドスイッチ9からのON,OFF信号により運転者がノ
ーマルモードを希望しているのか(モードスイッチ9が
OFF)、スノーモードを希望しているのか(モードス
イッチ9がON)を判定し、ノーマルモードを希望して
いる場合、目標スロットル開度yをy=f0 (x)の演
算により求め、スノーモードを希望している場合、目標
スロットル開度yをy=f1 (x)の演算により求め
る。そして、センサ8で検出したスロットル開度TVO
が当該目標スロットル開度yとに一致するようエンジン
コントローラ6はステップモータ4を駆動し、図2
(a)に示すノーマルモードまたは同図(b)に示すス
ノーモードでのスロットル制御を行うものとする。
【0031】上記の如くにスロットル制御されるエンジ
ン1からの回転を入力される無段変速機2は周知のVベ
ルト式無段変速機とし、トルクコンバータ10を介して
エンジン1の出力軸に駆動結合されたプライマリプーリ
11と、これに整列配置したセカンダリプーリ12と、
これら両プーリ間に掛け渡したVベルト13とを具え
る。そして、セカンダリプーリ12にファイナルドライ
ブギヤ組14を介してディファレンシャルギヤ装置15
を駆動結合し、これらにより図示せざる車輪を回転駆動
するものとする。
【0032】無段変速機2の変速のために、プライマリ
プーリ11およびセカンダリプーリ12のそれぞれのV
溝を形成するフランジのうち、一方の可動フランジを他
方の固定フランジに対して相対的に接近してV溝幅を狭
めたり、離反してV溝幅を広め得るようにし、両可動フ
ランジを、目標変速比(i* )指令に応動する油圧アク
チュエータ16からのプライマリプーリ圧Ppri および
セカンダリプーリ圧Psec に応じた位置に変位させるこ
とで、無段変速機2を実変速比が目標変速比i* に一致
するよう無段変速させ得るものとする。
【0033】目標変速比i* は変速機コントローラ(A
TCU)17により演算して求めることとし、これがた
め変速機コントローラ17には、前記した、アクセルペ
ダル3の踏み込み量xを検出するアクセルセンサ7から
の信号と、前記モードスイッチ9からの信号と、プライ
マリプーリ11の回転数(プライマリ回転数)Npri
検出するプライマリプーリ回転センサ18からの信号
と、セカンダリプーリ12の回転数(セカンダリ回転
数)Nsec を検出するセカンダリプーリ回転センサ19
からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ20か
らの信号とをそれぞれ入力する。
【0034】変速機コントローラ17はこれら入力情報
を基に、図3に示すプログラムを実行して無段変速機2
の変速制御を以下のごとくに行うものとする。先ずステ
ップS31において、アクセルペダル踏み込み量x、車
速VSP、およびモードスイッチ9からのON,OFF
信号をそれぞれ読み込み、次いでステップS32におい
て、図5(a),(b)に対応するマップをもとに換算
係数zを検索する。ここで換算係数zとしては、図5
(a)に示すノーマルモード用の換算係数と、同図
(b)に示すスノーモード用の換算係数とを設定し、そ
れぞれアクセルペダル踏み込み量xをパラメータとして
変化するものとする。従ってステップS32において
は、図5(a),(b)に対応するマップをもとにモー
ドスイッチ9からのON,OFF信号およびアクセルペ
ダル踏み込み量xから換算係数zを検索することとな
る。そして、図5(a)に示すノーマルモード用の換算
係数zは、これとアクセルペダル踏み込み量xとの乗算
値が図2(a)に示す目標スロットル開度yとなるよう
なものとし、図5(b)に示すスノーモード用の換算係
数zは、これとアクセルペダル踏み込み量xとの乗算値
が図2(b)に示す目標スロットル開度yとなるような
ものとする。
【0035】次のステップS33においては、上記の換
算係数zとアクセルペダル踏み込み量xとの乗算値y’
を求める。ところで、換算係数zが上記のようなもので
あることから乗算値y’は、アクセルペダル踏み込み量
xに対応する目標スロットル開度yを表し、運転者の加
速意図を表すアクセルペダル踏み込み量xから目標スロ
ットル開度yを予測したものに相当する。そしてステッ
プS34で、通常はエンジンコントローラ6の出力側に
おけるスロットル開度TVOやステップモータ4への目
標スロットル開度yをエンジン出力情報として変速制御
に用いるところながら、これに代わる上記の乗算値y’
と、車速VSPとに基づき目標変速比i* を求め、これ
を油圧アクチュエータ16に指令する変速制御を実行す
る。
【0036】かかる本実施の形態によれば、変速制御用
のエンジン出力情報として、アクセルペダル踏み込み量
xとモードスイッチ9の選択位置(ON,OFF)との
組み合わせにより決まる情報(乗算値y’)を用い、こ
れを自動変速機の変速制御に資することから、以下の作
用効果が得られる。つまり、当該変速制御に用いるエン
ジン出力情報を決定するためのアクセルペダル踏み込み
量xとモードスイッチ9の選択位置(ON,OFF)は
ともに、電子制御式スロットルバルブのコントローラ6
に入力される信号であり、更にアクセルペダル踏み込み
量xは運転者の加速意図を表し、モードスイッチ9の選
択位置はスロットル制御モードの切り換えを表す。従っ
て本実施の形態になる変速制御は、運転者の加速意図や
スロットル制御のモード切り換えを反映した変速制御と
なり、一層実情にマッチした変速制御を実現することが
できる。
【0037】また、アクセルペダル踏み込み量xを検出
するセンサ7の出力信号フォーマットは、自動変速機2
が従来より変速制御用のエンジン出力情報として用いて
いたスロットル開度センサの出力信号フォーマットと同
じであり、従来の自動変速機をそのまま使うにしても、
アクセルペダル踏み込み量xを検出するセンサ7の出力
信号を何ら信号処理することなくそのまま上記の変速制
御に資することができ、面倒な信号処理の必要を生ずる
ことがない。
【0038】更に本実施の形態においては、上記変速制
御用のエンジン出力情報を求めるに際し、アクセルペダ
ル踏み込み量xおよびモードスイッチ9の選択位置をパ
ラメータとする変換係数マップから求めた変換係数z
と、アクセルペダル踏み込み量xとの乗算値y’を変速
制御用のエンジン出力情報として、これを自動変速機の
変速制御に資するから、変速制御用のエンジン出力情報
を簡単に求めることができ、上記の作用効果を簡単に達
成することができる。
【0039】図5および図6は本発明の他の実施の形態
を示し、図5は、図1におけると同様な車両用パワート
レーン図、図6は、図3に対応する変速制御プログラム
である。本実施の形態においては図5に示すごとく変速
機コントローラ17に、エンジンコントローラ6からス
テップモータ4への目標スロットル開度yを追加して入
力することとし、変速機コントローラ17が図6に示す
プログラムを実行して以下のごとくに変速制御を行うよ
うになす。
【0040】つまり、変速機コントローラ17は先ずス
テップS61において、アクセルペダル踏み込み量x、
車速VSP、モードスイッチ9からのON,OFF信
号、およびエンジンコントローラ6からステップモータ
4へ向かっている目標スロットル開度yをそれぞれ読み
込み、次いでステップS62において、運転者がモード
スイッチ9のONにより図2(b)のスノーモードを選
択しているのか、またはモードスイッチ9のOFFによ
り図2(a)のノーマルモードを選択しているのかを判
定する。
【0041】図2(b)のスノーモードが選択されてい
る場合、その特性が、アクセルペダル踏み込み量xの小
さな領域でアクセルペダル踏み込み量xに対する目標ス
ロットル開度yの変化割合を小さくした、低μ路走行に
好適なものである関係上、運転者が急加速を望んだアク
セルペダルの踏み込み操作をすることはないことから、
加速意図に対する変速のタイムラグが基本的に問題にな
ることがなくて実際のエンジン出力を重視した変速制御
が好ましいとの事実認識にもとづき、ステップS63に
おいて、エンジンコントローラ6の出力側におけるステ
ップモータ4への目標スロットル開度yを変速制御用の
エンジン出力情報として用い、これと、車速VSPとに
基づき目標変速比i* を求める変速制御を実行する。
【0042】ステップS62で図2(a)のノーマルモ
ードが選択されていると判定した場合、その特性が、ア
クセルペダル踏み込み量xの小さな領域でアクセルペダ
ル踏み込み量xに対する目標スロットル開度yの変化割
合を大きくした、乾燥路走行に好適なものである関係
上、運転者が急加速を望んだアクセルペダルの踏み込み
操作をすることがあることから、加速意図に対する変速
のタイムラグが問題になることがあって加速意図を重視
した変速制御が好ましいとの事実認識にもとづき、ステ
ップS64において、エンジンコントローラ6の入力側
におけるアクセルペダル踏み込み量xを変速制御用のエ
ンジン出力情報として用い、これと、車速VSPとに基
づき目標変速比i* を求める変速制御を実行する。ただ
し、アクセルペダル踏み込み量xを変速制御用のエンジ
ン出力情報として用いる場合、図3におけると同様にア
クセルペダル踏み込み量xから換算係数zを求め、これ
らアクセルペダル踏み込み量xおよび換算係数zの乗算
値y’を変速制御用のエンジン出力情報として用いるこ
とができる。
【0043】かかる本実施の形態においては、アクセル
ペダル踏み込み量xに対する目標スロットル開度yの関
係(スロットル制御モード)を決定するモードスイッチ
9の選択位置(ON:スノーモード,OFF:ノーマル
モード)に応じ、変速制御用のエンジン出力情報とし
て、電子制御式スロットルバルブのコントローラ6に入
力される加速意図を表すアクセルペダル踏み込み量xを
用いるか、当該コントローラ6の出力側における実際の
エンジン出力を代表する目標スロットル開度yを用いる
かを決定し、アクセルペダル踏み込み量xの小さな領域
で該アクセルペダル踏み込み量に対する目標スロットル
開度yの変化割合を大きくしたために上記タイムラグの
問題を生じるノーマルモードのみで、電子制御式スロッ
トルバルブのコントローラ6に入力される加速意図を表
すアクセルペダル踏み込み量xを、変速制御用のエンジ
ン出力情報として用い、アクセルペダル踏み込み量xの
小さな領域で該アクセルペダル踏み込み量に対する目標
スロットル開度yの変化割合を小さくしたために上記タ
イムラグの問題を生じないスノーモードでは、当該コン
トローラの出力側における実際のエンジン出力を代表す
る目標スロットル開度yを、変速制御用のエンジン出力
情報として用いることから、上記タイムラグの問題に鑑
み運転者の加速意図を重視した変速制御が必要な前者の
ノーマルモードと、当該タイムラグの問題を生じないた
めに実際のエンジン出力を重視した変速制御が必要な後
者のスノーモードとで、それぞれの要求を共に満足させ
ることができる。
【0044】なお本実施の形態においては、変速制御用
のエンジン出力情報としてアクセルペダル踏み込み量x
と、目標スロットル開度yとの2系統が存在するため、
一方の信号を確保できなくなっても他方の信号を用いた
変速制御が可能であり、変速制御が不能になるような事
態を回避することができる。
【0045】図7〜図9は本発明の更に他の実施の形態
を示し、図7は、図5におけると同様な車両用パワート
レーン図、図8は、エンジンコントローラ6が実行する
スロットル制御プログラム、図9は、図6に対応する変
速制御プログラムである。本実施の形態においては図7
に示すごとく、エンジンコントローラ6から変速機コン
トローラ17に、モードスイッチ9のON,OFF切り
換えに伴うスロットル制御モードの切り換えが完了して
いることを示すフラグFLAGを追加して入力すること
とし、エンジンコントローラ6が図8のスロットル制御
プログラムを実行してスロットル開度TVOを以下のご
とくに制御し、変速機コントローラ17が図9に示すプ
ログラムを実行して後述のごとくに変速制御を行うよう
になす。
【0046】エンジンコントローラ6が実行する図8の
スロットル制御プログラムを説明するに、先ずステップ
S81においてモードスイッチ9のON,OFF信号、
アクセルペダル踏み込み量x、およびスロットル開度T
VOを読み込む。次いでステップS82において、上記
のフラグFLAGが1か否かにより前回は図2(b)の
スノーモードが選択されていたか、図2(a)のノーマ
ルモードが選択されていたかをチェックする。
【0047】前回スノーモードが選択されていた場合、
ステップS83においてモードスイッチ9がONか否か
により今回もスノーモードが選択されているか否かをチ
ェックする。今回もスノーモードが選択されている場
合、ステップS84において、図2(b)に示すスノー
モード用のアクセルペダル踏み込み量xと目標スロット
ル開度yとの関係を表したy=f1 (x)の演算により
目標スロットル開度yを求めると共に、スロットル開度
TVOがこの目標値yとなるようステップモータ4を介
してスロットルバルブ5を開度制御する。そしてステッ
プS85で、当該スノーモードでのスロットル制御がな
されていることを示すようにフラグFLAGを1にセッ
トした後、制御を終了する。
【0048】ステップS83でモードスイッチ9がON
でないと判定する場合、つまりスノーモードからノーマ
ルモードへの切り換え要求があったと判定する場合、ス
テップS86において、図2(b)に示すアクセルペダ
ル踏み込み量xと目標スロットル開度yとの関係を表し
たy=f1 (x)の演算値と、図2(a)に示すアクセ
ルペダル踏み込み量xと目標スロットル開度yとの関係
を表したy=f0 (x)の演算値との間における偏差の
絶対値|f1 (x)−f0 (x)|(図2参照)が設定
値α以下になったか否かを判定し、当該偏差の絶対値が
設定値α以下にならない限り制御をステップS84に進
めてスノーモードでのスロットル制御を継続し、スノー
モードからノーマルモードへの切り換えを禁止する。
【0049】ステップS86で上記偏差の絶対値|f1
(x)−f0 (x)|が設定値α以下になったと判定す
る時、スノーモードからノーマルモードへの切り換えを
許可すべく制御をステップS88に進め、ここで、ノー
マルモード用の図2(a)に示すアクセルペダル踏み込
み量xと目標スロットル開度yとの関係を表したy=f
0 (x)の演算により目標スロットル開度yを求めると
共に、スロットル開度TVOがこの目標値yとなるよう
ステップモータ4を介してスロットルバルブ5を開度制
御する。かように偏差の絶対値|f1 (x)−f
0 (x)|が設定値α以下になったところでスノーモー
ドからノーマルモードへの切り換えを許可して実行させ
ることにより、大きな切り換えショックが発生するのを
防止することができる。そしてステップS89で、当該
ノーマルモードでのスロットル制御がなされていること
を示すように前記のフラグFLAGを0にリセットした
後、制御を終了する。
【0050】ステップS82において前回ノーマルモー
ドが選択されていたと判定する場合、ステップS87に
おいてモードスイッチ9がOFFか否かにより今回もノ
ーマルモードが選択されているか否かをチェックする。
今回もノーマルモードが選択されている場合、ステップ
S88において、ノーマルモード用の図2(a)に示す
アクセルペダル踏み込み量xと目標スロットル開度yと
の関係を表したy=f0 (x)の演算により目標スロッ
トル開度yを求めると共に、スロットル開度TVOがこ
の目標値yとなるようステップモータ4を介してスロッ
トルバルブ5を開度制御する。そしてステップS89
で、当該ノーマルモードでのスロットル制御がなされて
いることを示すように前記のフラグFLAGを0にリセ
ットした後、制御を終了する。
【0051】ステップS87でモードスイッチ9がOF
Fでないと判定する場合、つまりノーマルモードからス
ノーモードへの切り換え要求があったと判定する場合、
ステップS90において、前記偏差の絶対値|f
1 (x)−f0 (x)|が設定値α以下になったか否か
を判定し、当該偏差の絶対値が設定値α以下にならない
限り制御をステップS88に進めてノーマルモードでの
スロットル制御を継続し、ノーマルモードからスノーモ
ードへの切り換えを禁止する。
【0052】ステップS90で上記偏差の絶対値|f1
(x)−f0 (x)|が設定値α以下になったと判定す
る時、ノーマルモードからスノーモードへの切り換えを
許可すべく制御をステップS84に進め、ここで、図2
(b)に示すスノーモード用のアクセルペダル踏み込み
量xと目標スロットル開度yとの関係を表したy=f 1
(x)の演算により目標スロットル開度yを求めると共
に、スロットル開度TVOがこの目標値yとなるようス
テップモータ4を介してスロットルバルブ5を開度制御
する。かように偏差の絶対値|f1 (x)−f0 (x)
|が設定値α以下になったところでノーマルモードから
スノーモードへの切り換えを許可して実行させることに
より、モード切り換えショックが発生するのを防止する
ことができる。そしてステップS85で、当該スノーモ
ードでのスロットル制御がなされていることを示すよう
にフラグFLAGを1にセットした後、制御を終了す
る。
【0053】次いで変速機コントローラ17が実行する
図9の変速制御プログラムを説明するに、変速機コント
ローラ17は、図8のスロットル制御を行うエンジンコ
ントローラ6から上記フラグFLAGを図7のごとくに
受け取り、これを図6におけるモードスイッチ(9)信
号(ON,OFF信号)の代用として、図6と同様に当
該変速制御を以下の通りに実行する。先ずステップS9
1において、アクセルペダル踏み込み量x、車速VS
P、フラグFLAG、およびエンジンコントローラ6か
らステップモータ4へ向かっている目標スロットル開度
yをそれぞれ読み込み、次いでステップS92におい
て、フラグFLAGが1か否かを、つまりスノーモード
への切り換えが完了して当該モードでのスロットル制御
が行われているのか、ノーマルモードへの切り換えが完
了して当該モードでのスロットル制御が行われているの
かをチェックする。
【0054】スノーモードへの移行が完了して当該モー
ドでのスロットル制御が行われている場合、その特性
が、図2(b)に示すごとくアクセルペダル踏み込み量
xの小さな領域でアクセルペダル踏み込み量xに対する
目標スロットル開度yの変化割合を小さくした、低μ路
走行に好適なものである関係上、運転者が急加速を望ん
だアクセルペダルの踏み込み操作をすることはないこと
から、加速意図に対する変速のタイムラグが基本的に問
題になることがなくて実際のエンジン出力を重視した変
速制御が好ましいとの事実認識にもとづき、ステップS
93において、エンジンコントローラ6の出力側におけ
るステップモータ4への目標スロットル開度yを変速制
御用のエンジン出力情報として用い、これと、車速VS
Pとに基づき目標変速比i* を求める変速制御を実行す
る。
【0055】ステップS92で、図2(a)のノーマル
モードへの移行が完了して当該モード用のスロットル制
御が行われていると判定した場合、その特性が、アクセ
ルペダル踏み込み量xの小さな領域でアクセルペダル踏
み込み量xに対する目標スロットル開度yの変化割合を
大きくした、乾燥路走行に好適なものである関係上、運
転者が急加速を望んだアクセルペダルの踏み込み操作を
することがあることから、加速意図に対する変速のタイ
ムラグが問題になることがあって加速意図を重視した変
速制御が好ましいとの事実認識にもとづき、ステップS
94において、エンジンコントローラ6の入力側におけ
るアクセルペダル踏み込み量xを変速制御用のエンジン
出力情報として用い、これと、車速VSPとに基づき目
標変速比i* を求める変速制御を実行する。ただし、ア
クセルペダル踏み込み量xを変速制御用のエンジン出力
情報として用いる場合、図3におけると同様にアクセル
ペダル踏み込み量xから換算係数zを求め、これらアク
セルペダル踏み込み量xおよび換算係数zの乗算値y’
を変速制御用のエンジン出力情報として用いることがで
きる。
【0056】かかる本実施の形態においては、図5およ
び図6に示す実施の形態と同様な作用効果を達成し得る
他に、以下の作用効果をも奏し得る。つまり、モードス
イッチ9の選択位置の切り換えに応じた変速制御用のエ
ンジン出力情報x,yの切り換えを、該モードスイッチ
の選択位置の切り換えに対応するスロットル制御モード
の切り換えが完了したことを示す信号FLAGに応答し
て行わせることから、電子制御式スロットルバルブの制
御系がモードスイッチ9の切り換えに対応したモード切
り換えを完了していない間に変速制御装置が、当該モー
ドスイッチの切り換えに応じた変速制御用のエンジン出
力情報x,yの切り換えを行ってしまう不整合を回避す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具
えた車両用パワートレーンを、その制御システムと共に
示す概略説明図である。
【図2】同パワートレーンにおけるスロットル制御モー
ドごとのアクセルペダル踏み込み量に対する目標スロッ
トル開度の変化特性を示し、(a)は、ノーマルモード
における目標スロットル開度の変化特性図、(b)は、
スノーモードにおける目標スロットル開度の変化特性図
である。
【図3】同実施の形態において変速機コントローラが実
行する変速制御プログラムのフローチャートである。
【図4】同変速制御プログラムで用いる換算係数のスロ
ットル制御モードごとの特性を示し、(a)は、ノーマ
ルモードにおける換算係数の変化特性図、(b)は、ス
ノーモードにおける換算係数の変化特性図である。
【図5】本発明の他の実施の形態になる変速制御装置を
具えた車両用パワートレーンを、その制御システムと共
に示す概略説明図である。
【図6】同実施の形態において変速機コントローラが実
行する変速制御プログラムのフローチャートである。
【図7】本発明の更に他の実施の形態になる変速制御装
置を具えた車両用パワートレーンを、その制御システム
と共に示す概略説明図である。
【図8】同実施の形態においてエンジンコントローラが
実行するスロットル制御プログラムのフローチャートで
ある。
【図9】同実施の形態において変速機コントローラが実
行する変速制御プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 無段変速機(自動変速機) 3 アクセルペダル 4 ステップモータ(スロットルアクチュエータ) 5 電子制御式スロットルバルブ 6 エンジンコントローラ 7 アクセルセンサ 8 スロットル開度センサ 9 モードスイッチ 10 トルクコンバータ 11 プライマリプーリ 12 セカンダリプーリ 13 Vベルト 14 ファイナルドライブギヤ組 15 ディファレンシャルギヤ装置 16 油圧アクチュエータ 17 変速機コントローラ 18 プライマリプーリ回転センサ 19 セカンダリプーリ回転センサ 20 車速センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:24 63:06 Fターム(参考) 3D041 AA66 AB01 AC04 AC15 AD04 AD10 AD51 AE04 AF01 3G093 AA05 BA15 DA06 DB00 DB05 EA09 EC02 FA10 3J052 AA04 BA01 CA21 EA04 FB31 GC01 GC04 GC13 GC23 GC43 GC44 GC46 GC72 HA01 HA11 KA01 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダル踏み込み量に対するスロ
    ットル開度の関係をモードスイッチにより変更可能な電
    子制御式スロットルバルブを具えたエンジンと、少なく
    ともエンジン出力を表す情報に基づいて変速制御される
    自動変速機との組み合わせになる車両用パワートレーン
    において、 前記エンジン出力を表す情報として、前記アクセルペダ
    ル踏み込み量および前記モードスイッチの選択位置の組
    み合わせにより決まる情報を用い、前記自動変速機の変
    速制御に資するよう構成したことを特徴とする車両用パ
    ワートレーンの変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記アクセルペダル
    踏み込み量および前記モードスイッチの選択位置をパラ
    メータとする変換係数マップを具え、該マップから求め
    た変換係数と前記アクセルペダル踏み込み量との乗算値
    を、前記エンジン出力を表す情報として前記自動変速機
    の変速制御に資するよう構成したことを特徴とする車両
    用パワートレーンの変速制御装置。
  3. 【請求項3】 アクセルペダル踏み込み量に対するスロ
    ットル開度の関係をモードスイッチにより変更可能な電
    子制御式スロットルバルブを具えたエンジンと、少なく
    ともエンジン出力を表す情報に基づいて変速制御される
    自動変速機との組み合わせになる車両用パワートレーン
    において、 前記モードスイッチの選択位置に応じ、前記アクセルペ
    ダル踏み込み量を、前記エンジン出力を表す情報として
    前記自動変速機の変速制御に資するか、若しくは、実際
    のエンジン出力を代表する信号を、前記エンジン出力を
    表す情報として前記自動変速機の変速制御に資するよう
    構成したことを特徴とする車両用パワートレーンの変速
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、アクセルペダル踏み
    込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込み量に対
    するスロットル開度の変化割合を小さくするモードスイ
    ッチの選択位置では、前記実際のエンジン出力を代表す
    る信号を、前記エンジン出力を表す情報として前記自動
    変速機の変速制御に資するようにし、アクセルペダル踏
    み込み量の小さな領域で該アクセルペダル踏み込み量に
    対するスロットル開度の変化割合を大きくするモードス
    イッチの選択位置では、前記アクセルペダル踏み込み量
    を、前記エンジン出力を表す情報として前記自動変速機
    の変速制御に資するよう構成したことを特徴とする車両
    用パワートレーンの変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、前記モード
    スイッチの選択位置に応じた前記エンジン出力を表す情
    報の切り換えを、該モードスイッチの選択位置の切り換
    えに呼応したアクセルペダル踏み込み量に対するスロッ
    トル開度変化割合の切り換えが完了したことを示す信号
    に応答して行わせるよう構成したことを特徴とする車両
    用パワートレーンの変速制御装置。
JP16503899A 1999-06-11 1999-06-11 車両用パワートレーンの変速制御装置 Expired - Lifetime JP3488949B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16503899A JP3488949B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 車両用パワートレーンの変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16503899A JP3488949B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 車両用パワートレーンの変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000356146A true JP2000356146A (ja) 2000-12-26
JP3488949B2 JP3488949B2 (ja) 2004-01-19

Family

ID=15804663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16503899A Expired - Lifetime JP3488949B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 車両用パワートレーンの変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3488949B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315438A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の駆動力制御装置
JP2008063944A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Toyota Motor Corp スロットル開度制御装置
JP2008144942A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Komatsu Ltd 建設車両の牽引力制御装置
WO2014142210A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 ヤマハ発動機株式会社 車両の制御装置、及びそれを備える自動二輪車
CN105128860A (zh) * 2015-09-11 2015-12-09 浙江吉利汽车研究院有限公司 一种车辆驾驶模式的智能控制方法及***
JP2016118240A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 三菱ふそうトラック・バス株式会社 車両の走行制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315438A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の駆動力制御装置
JP2008063944A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Toyota Motor Corp スロットル開度制御装置
JP2008144942A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Komatsu Ltd 建設車両の牽引力制御装置
WO2014142210A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 ヤマハ発動機株式会社 車両の制御装置、及びそれを備える自動二輪車
JP2016118240A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 三菱ふそうトラック・バス株式会社 車両の走行制御装置
CN105128860A (zh) * 2015-09-11 2015-12-09 浙江吉利汽车研究院有限公司 一种车辆驾驶模式的智能控制方法及***

Also Published As

Publication number Publication date
JP3488949B2 (ja) 2004-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7238142B2 (en) Lock-up capacity control apparatus and method for torque converter
JPH0729569B2 (ja) 自動クラッチ制御装置
CN101484733A (zh) 用于无级变速器的变速控制设备及方法
JPH11342771A (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2001330133A (ja) 駆動力制御装置
JP2003214533A (ja) Vベルト式無段変速機のスリップ防止装置
JP2001098965A (ja) トロイダル型無段変速機のスリップ防止装置
JP3666391B2 (ja) 駆動力制御装置
JP2000079838A (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2000356146A (ja) 車両用パワートレーンの変速制御装置
JP2002243031A (ja) 自動変速機の変速制御装置
US6631319B1 (en) Method and device for controlling the drive unit of a vehicle
JP2001355718A (ja) 無段変速機の変速制御装置
US6793606B2 (en) Shift control method for shifting an automatic transmission to a forward driving range while driving in a reverse driving range
KR100250313B1 (ko) 엔진 토크를 이용한 변속 제어장치 및 그 방법
US6679808B2 (en) Starting shift control system and method for continuously variable transmission
JP2007132238A (ja) 車両の発進時エンジン出力制御装置
JPS646436Y2 (ja)
JP3458710B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JPH1178619A (ja) 車両の駆動力制御装置
JP3835001B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP3427734B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3719104B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JPH04100740A (ja) 車両用自動変速機付機関の総合制御装置
JP3458696B2 (ja) 車両の駆動力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3488949

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131107

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term