JP2000351729A - トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤 - Google Patents

トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤

Info

Publication number
JP2000351729A
JP2000351729A JP11161586A JP16158699A JP2000351729A JP 2000351729 A JP2000351729 A JP 2000351729A JP 11161586 A JP11161586 A JP 11161586A JP 16158699 A JP16158699 A JP 16158699A JP 2000351729 A JP2000351729 A JP 2000351729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thromboxane
base
preparation
receptor antagonist
percutaneous absorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11161586A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Nishihara
義孝 西原
Koichiro Hirano
耕一郎 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shionogi and Co Ltd filed Critical Shionogi and Co Ltd
Priority to JP11161586A priority Critical patent/JP2000351729A/ja
Publication of JP2000351729A publication Critical patent/JP2000351729A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有する
製剤の血中濃度を持続させ、副作用の軽減を図り、その
適応疾患を拡大する。 【解決手段】 トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有
する経皮吸収製剤を開発し、血中濃度を維持し、副作用
の軽減を図り、その適応疾患の拡大が可能な製剤を見出
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トロンボキサンA
2受容体拮抗剤を含有する経皮吸収製剤に関する。
【0002】
【従来技術】トロンボキサンA2受容体拮抗剤は、血小
板凝集抑制作用、血栓形成抑制作用等の作用を有し、ア
レルギー性鼻炎治療剤、喘息治療剤、抗血栓剤、または
心筋梗塞治療剤として有用である。その製剤としては、
一般的に経口製剤、注射製剤等が考えられている。一般
的に経口製剤では投与後に血中濃度の急激な立ち上がり
が見られる。その血中濃度の急激な立ち上がりにより、
副作用の出現等が考えられる。また、胃腸障害等の副作
用も考えれられる。また、肝初回通過効果のため、血中
濃度の維持も困難である。また、注射製剤では、投与直
後に最高血中濃度を示し、速やかに薬剤が血中から消失
してしまう。現在、トロンボキサンA2受容体拮抗剤
を、外用製剤、経皮吸収製剤とした例は知られていな
い。
【0003】トロンボキサンA2受容体拮抗剤として、
(5Z)-7-[3-エンド-[(フェニルスルホニル)アミノ]ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト-2-エキソ-イル]ヘプテン酸が知られ
ている(特公平5−79060)。前記化合物に関し
て、経口製剤、注射製剤以外の製剤例として、化合物を
リピッドマイクロスフェアーとして含有する局所用気管
支疾患治療剤が開示されている(特開平5−7034
6)。
【0004】一方、プロスタグランジンE1誘導体は軟
膏剤として販売されているが、その作用はトロンボキサ
ンA2受容体拮抗剤とは異なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】トロンボキサンA2
容体拮抗剤の血中濃度を維持し、副作用の軽減を図り、
その適応疾患を拡大する製剤を開発する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のため、トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有
する経皮吸収製剤を開発し、血中濃度を維持し、副作用
の軽減を図り、その適応疾患の拡大が可能な製剤を見出
した。
【0007】すなわち、本発明は、 1)トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有することを
特徴とする経皮吸収製剤。 2)トロンボキサンA2受容体拮抗剤が、式I:
【化2】 で示される化合物、その塩、またはそれらの水和物であ
る上記1)記載の経皮吸収製剤。 3)水性基剤を用いて調製した上記1)または2)に記
載された経皮吸収製剤。 4)水性基剤として、低級アルコール、ポリオール、お
よび精製水を含む上記3)記載の経皮吸収製剤。 5)水性基剤として、イソプロパノール、プロピレング
リコール、および精製水を含む上記3)記載の経皮吸収
製剤。 6)油性基剤を用いて調製した上記1)または2)に記
載された経皮吸収製剤。 7)油性基剤として、親油性アルコールおよび高級脂肪
酸エステルを含む上記6)記載の経皮吸収製剤。 8)油性基剤として、ベンジルアルコール、およびイソ
プロピルミリステートを含む上記6)記載の経皮吸収製
剤。 9)創傷治療用、アレルギー性鼻炎治療用、喘息治療
用、抗血栓用、または心筋梗塞治療用である上記1)〜
8)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。に関する。
【0008】トロンボキサンA2受容体拮抗剤として
は、ラマトロバン(Bay-u-3405, (+)-9-(2-カルボキシ
エチル)-3(R)-(4-フルオロフェニルスルホンアミド)-1,
2,3,4-テトラヒドロカルバゾール, WO97/44031)、セラ
ベナスト(()-7-(3,5,6-トリメチル-1,4-ベンゾキノン-
2-イル)-7-フェニルヘプタノイックアシッド)、式
(I):
【化3】 で示される化合物((5Z)-7-[3-エンド-[(フェニルスル
ホニル)アミノ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エキソ-イル]
ヘプテン酸、化合物(I))等が挙げられる。
【0009】化合物(I)の塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、リジン塩等が挙げられ
る。特に、カルシウム塩が好ましい。化合物(I)の塩
の水和物としては、1/2 カルシウム塩 1 水和物が好ま
しい。
【0010】基剤としては、水性基剤および油性基剤が
挙げられる。水性基剤としては、低級アルコール、ポリ
オール、および精製水が挙げられる。油性基剤として
は、親油性アルコールおよび高級脂肪酸エステルが挙げ
られる。
【0011】本発明製剤に使用する低級アルコール、ポ
リオール、親油性アルコールおよび高級脂肪酸エステル
は、第十二改正日本薬局方、化粧品原料基準等に記載さ
れているものを使用すればいい。
【0012】本発明製剤に使用する「低級アルコール」
とは、炭素数1〜4の低級アルコールを意味し、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノール等が挙げられる。特にイソプロパノールが好まし
い。
【0013】基剤中の低級アルコールの配合量はトロン
ボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)の種類、濃度または
添加量、低級アルコールの種類等により適宜変更可能で
あるが、基剤全量に対して5〜50重量%、好ましくは5〜
30重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。これ
以上の量を配合すると皮膚刺激が強くなり、経皮吸収製
剤としてこのましくない。低級アルコールは、主薬の吸
収を促進するために用いられるが、これ以下の量であれ
ば体内への吸収率が低くなり、適切な薬理効果が得られ
ない。
【0014】本発明製剤に使用する「ポリオール」と
は、2以上の水酸基を有するアルコールを意味し、例え
ば、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、
ブチレングリコール等が挙げられる。特にプロピレング
リコールが好ましい。
【0015】基剤中のポリオールの配合量はトロンボキ
サンA2受容体拮抗剤(主薬)の種類、濃度または添加
量、ポリオールの種類等により適宜変更可能であるが、
基剤全量に対して2〜20重量%、好ましくは2〜15重量
%、さらに好ましくは2〜10重量%である。ポリオール
は、主薬の吸収を促進するために用いられるが、これ以
下の量であれば体内への吸収率が低くなり、適切な薬理
効果が得られない。また、これ以上の量を配合すると皮
膚刺激が強くなり、使用感も悪くなる。
【0016】精製水の配合量は、トロンボキサンA2
容体拮抗剤(主薬)の種類、濃度または添加量等により
適宜変更可能である。精製水は基剤全量に対し20〜95重
量%、好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは50〜
90重量%の割合で配合すればよい。
【0017】本発明製剤に使用する「親油性アルコー
ル」とは、炭素数6以上の親油性の高いアルコールを意
味し、例えば、ベンジルアルコール、ラウリルアルコー
ル、オレイルアルコール、2-オクチルドデカノール、フ
ェニルエチルアルコール等が挙げられる。特にベンジル
アルコールが好ましい。
【0018】基剤中の親油性アルコールの配合量はトロ
ンボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)の種類、濃度また
は添加量、親油性アルコールの種類等により適宜変更可
能であるが、基剤全量に対して1〜20重量%、好ましく
は2〜10重量%、さらに好ましくは2〜8重量%である。
【0019】本発明製剤に使用する「高級脂肪酸エステ
ル」とは、炭素数10以上の高級脂肪酸のエステルを意
味する。エステルは、炭素数1〜20の直鎖状または分
枝状のアルキルエステルを意味する。例えば、イソプロ
ピルミリステート、パルミチン酸イソプロピル、ステア
リン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、乳酸セチル等
が挙げられる。特にイソプロピルミリステートが好まし
い。
【0020】高級脂肪酸エステルの配合量は、トロンボ
キサンA2受容体拮抗剤(主薬)の種類、濃度または添
加量等により適宜変更可能である。高級脂肪酸エステル
は基剤全量に対し55〜99重量%、好ましくは60〜99重量
%、さらに好ましくは70〜99重量%の割合で配合すれば
よい。
【0021】水性基剤とするか油性基剤とするかは、ト
ロンボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)の種類や目的と
する剤形等により異なり、適宜選択可能である。貼付剤
とする場合には油性基剤が好ましく、特に高級脂肪酸エ
ステルとしてイソプロピルミリステートを使用すれば製
剤化が容易となる。
【0022】また、遊離のトロンボキサンA2受容体拮
抗剤を用いるときは、基剤として油性基剤を用いるのが
好ましく、トロンボキサンA2受容体拮抗剤として塩ま
たはその水和物を用いるときは、基剤として水性基剤を
用いるのが好ましい。
【0023】精製水や高級脂肪酸エステルは、上記以上
の量を配合すれば、トロンボキサンA2受容体拮抗剤
(主薬)の溶解量が増え、製剤中の主薬濃度を高く設定
することが可能である。しかし、体内への高い吸収率を
得るためには低級アルコール、ポリオールもある程度の
配合量が必要であり、また親油性アルコールもある程度
の配合量が必要であるため、これらの配合量を考慮し、
水または高級脂肪酸エステルの量を設定することが望ま
しい。逆に、上記以下の配合量であればトロンボキサン
2受容体拮抗剤(主薬)の溶解量が減少し、充分な体
内吸収量を得るために投与量を増やす必要性が生じる。
その結果、適用量が不適当に多くなり、または適用面積
が不適当に広くなり好適に使用可能な製剤となり難い。
また、適用量または適用面積を減らせば目的とする程度
の薬理効果が得られなくなる。
【0024】トロンボキサンA2受容体拮抗剤の経皮吸
収製剤の適応としては、創傷治療剤、アレルギー性鼻炎
治療剤、喘息治療剤、抗血栓剤、心筋梗塞治療剤等が考
えられる。化合物(I)は、皮弁生着域拡大の効果が動
物試験(ラットにおける静脈内投与)から確認されてお
り、皮弁生着域拡大作用を持つ薬剤は、創傷治療促進効
果が認められることが多いため、化合物(I)、すなわ
ちトロンボキサン受容体拮抗剤も創傷治療剤としての効
果が期待される。また、炎症部位は血行不良を起こして
おり、化合物(I)、すなわちトロンボキサン受容体拮
抗剤はその血行不良を改善するため、特に創傷治療剤と
して有用である。
【0025】本発明製剤中のトロンボキサンA2受容体
拮抗剤(主薬)は基剤1g中に1〜100mg、好ましくは
2〜50mgの濃度で溶解または分散させればよい。これ
以上の量のトロンボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)を
添加しても溶解または均一に分散せず、体内に吸収され
ないため好ましくない。これ以下の量であれば適切な体
内への吸収量を得るためには投与量を増やす必要があ
り、適応面積が不適当な程広くなる等により好適な製剤
となり得ない。また、投与量を減らせば目的とする程度
の薬理効果が得られなくなり、例えば1日1回塗布で充
分に効果が得られるような持続性製剤とならない。
【0026】本発明経皮吸収製剤の剤形としては、例え
ば軟膏剤、クリーム剤、液剤、ゲル剤、リニメント剤、
ローション剤、貼付剤(テープ剤、ハップ剤等)等が挙
げられ、特に、軟膏剤、ハップ剤が好ましい。これら
は、当業者に周知の方法で調製することができる。
【0027】例えば、まず、水性基剤の成分である、低
級アルコール、ポリオール、および精製水、または油性
基剤の成分である、親油性アルコールおよび高級脂肪酸
エステルを適切な配合比で均一に混合する。
【0028】次に、主薬であるトロンボキサンA2受容
体拮抗剤(例えば、化合物(I))を添加し、超音波を
10〜15分程度照射し、必要であればさらに攪拌、混
合する。
【0029】その後は軟膏剤、貼付剤等の各種剤形に応
じた方法により調製すればよい。必要であれば賦形剤
(例えばワセリン、PEG400、PEG4000
等)、防腐剤(例えばメチルパラベン、エチルパラベン
等)、安定化剤(例えばEDTA−2Na、水酸化カル
シウム等)、pH調製剤(例えば酒石酸、クエン酸
等)、界面活性剤(例えばソルビタンモノオレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノオレート等)、保湿剤
(例えばグリセリン、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボ
ン酸、コラーゲン等)、酸化防止剤(例えばアスコルビ
ン酸、ビタミンE、ブチルハイドロキシトルエン等)、
懸濁剤(例えばアラビアゴム、アルギン酸ナトリウム
等)、軟化剤(例えば流動パラフィン等)、粘着剤(例
えばゼラチン、アラビアゴム、グリセリン、アクリル系
ポリマー、ゴム質ポリマー、シリコーン系ポリマー、α
−ピネン等)、着色剤(例えばカオリン、酸化チタン
等)および香料等の通常経皮吸収製剤に使用される添加
剤を適宜選択し、添加、混合することができる。
【0030】貼付剤を調製する場合、上記により得たト
ロンボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)および基剤の混
合物を適当な担持体(例えば布、不織布、紙、ゴムシー
ト、発泡シート、プラスチックフイルム等)に吸収させ
るかまたは展延することにより製造できる。展延が容易
にできる様、上述の粘着剤を練合し、ペースト状に調製
してから担持体に塗着させるのが好ましい。均一に展延
した面を剥離紙(例えばシリコン処理したポリエチレン
テレフタレートフイルム、ポリエチレンコートしたグラ
シン紙、ポリエステルフイルム、ポリプロピレンフイル
ム等)で覆い、使用時まで保護しておいてもよい。逆に
トロンボキサンA2受容体拮抗剤(主薬)および基剤の
混合物を剥離紙の上に塗布し、そこに適当な担持体を積
層してもよい。
【0031】本発明製剤の投与量は、トロンボキサンA
2受容体拮抗剤(主薬)の種類および濃度、患者の年齢
および疾病の種類や程度等を考慮した上で設定すればよ
い。例えば、成人に投与する場合にはトロンボキサンA
2受容体拮抗剤(主薬)2〜50mg/日で投与できる
製剤を調製し、上記投与量で1日1回投与すれば充分で
ある。必要であれば数回に分けて投与することもでき
る。
【0032】本発明経皮吸収製剤を塗布または貼付する
箇所については特に制限はなく、適切な経皮吸収が得ら
れる体表面のいずれか、例えば腕、足、耳の裏、首筋、
胸等に塗布または貼付すればよい。
【0033】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳し
く説明するが、これらは本発明を限定するものではな
い。
【0034】
【実施例】試験例1 実験方法 (I)主薬として化合物(I)のカルシウム塩を用い、
水性基剤(10%イソプロパノール/5%プロピレングリコー
ル/85%精製水)中に10mg/mlで分散させた。なお、対照
基剤としては0.5%ハイドロキシプロピルセルロース/99.
5%精製水を用いた。 (II)非絶食ラット(Jcl-SD系ラット,8〜10W)
に、エーテル麻酔下バリカンとシェーバーを用いて腹部
の剃毛を行い、上記で調製した本発明製剤0.3mlを不織
布(5cm2)に塗布・浸透させ腹部に貼付し、その上を絆
創膏で固定した(投与量:8mg/Kg,n=4)。貼付後2,
4,6,8,10,24時間に尾静脈あるいは頚静脈より0.25m
l採血し、血漿分離してキャピラリーガスクロマトグラ
フィーにより血漿中濃度を測定した。また、24時間採血
後、本発明製剤投与部位および不織布の残存薬物をメタ
ノール30mlで洗浄・回収し、回収されなかった量を吸収
された量として、みかけの吸収率を求めた。なお、キャ
ピラリーガスクロマトグラフィーで定量した血漿中濃度
推移よりAUCおよびMRTを計算により求めた。結果を表1
および図1に示す。
【表1】
【0035】試験例2 主薬として化合物(I)を用い、油性基剤(5%ベンジル
アルコール/95%イソプロピルミリステート)中に10mg/m
lで溶解させてラットに投与した以外は、試験例1と同
様にして試験を行った(投与量:10mg/Kg,n=5)。な
お、対照基剤−1としては流動パラフィンを、対照基剤
−2としてはアクリル酸系ポリマーを用いた。結果を表
2および図2に示す。
【表2】
【0036】試験例3 主薬として化合物(I)のナトリウム塩を用い、水性基
剤(5%エタノール/10%ブチレングリコール/pH=7.4 PBS
Buffer)中に2mg/mlで溶解させてラットに投与した以外
は、試験例1と同様にして試験を行った(投与量:1.5m
g/Kg,n=3)。なお、対照基剤−1としては2%卵黄レシ
チン/pH=7.4 PBS Bufferを、対照基剤−2としては2%水
添卵黄レシチン/pH=7.4 PBS Bufferを用いた。結果を表
3に示す。
【表3】
【0037】実施例1 軟膏剤 油性基剤(5%ベンジルアルコール/95%イソプロピルミリ
ステート)900mgに化合物(I)10mgを添加し、超音波
を15分ほど照射した後、ボルテックスキキサーを用いて
よく攪拌し、溶液とした。これにパラフィンワックスを
100mg加え、80℃水浴上で加温・溶融した後、ボルテッ
クスキキサーを用いてよく攪拌・混合して軟膏剤とし
た。
【0038】実施例2 軟膏剤 水性基剤(5%エタノール/10%プロピレングリコール/85%
精製水)900mgに化合物(I)のナトリウム塩100mgを添
加し、超音波を15分ほど照射した後、ボルテックスキキ
サーを用いてよく攪拌し、溶液とした。PEG400を4部お
よびPEG4000を4部均一に加温・混合し、調製した溶液を
2部加えてさらによく混合・冷却して軟膏剤とした。
【0039】実施例3 液剤 水性基剤(10%イソプロパノール/5%ブチレンリコール/8
5%精製水)950mgに化合物(I)のカルシウム塩50mgを
添加し、超音波を15分ほど照射した後、ボルテックスキ
キサーを用いてよく攪拌・溶解して液剤とした。
【0040】実施例4 ゲル剤 上記実施例3の液剤9部と10%カルボキシビニールポリマ
ー水懸濁液1部をよく混合して、NaOH水溶液でpHを約6に
調整してゲル剤とした。
【0041】実施例5 テープ剤 油性基剤(10%オレイルアルコール/90%パルミチン酸イ
ソプロピル)800mgに化合物(I)のカリウム塩200mgを
添加し、超音波を15分ほど照射した後、ボルテックスキ
キサーを用いてよく攪拌し、懸濁液を調製した。ゴム質
ポリマー7部および流動パラフィン0.5部を均一に混合
し、そこへ調製した懸濁液2.5部を加え、これをさらに
均一に混合した後、プラスチックフィルムに塗布し、テ
ープ剤とした。
【0042】実施例6 ハップ剤 水性基剤(5%エタノール/5%ブチレングリコール/90%精
製水)950mgに化合物(I)のリジン塩50mgを添加し、
超音波を15分ほど照射した後、ボルテックスキキサーを
用いてよく攪拌し、溶液とした。グリセリン5部、カオ
リン1部、ポリビニルアルコール水溶液5部を均一に混合
し、調製した溶液1部を添加した。これをさらに混合し
てペースト状物とし、不織布上に塗布してポリエステル
フィルムで覆い、ハップ剤とした。
【0043】
【発明の効果】トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有
する経皮吸収製剤を開発し、血中濃度を維持し、副作用
の軽減を図り、その適応疾患の拡大が可能な製剤を見出
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水性基剤を用いて調製した経皮吸収製剤のラ
ットにおける血中濃度の推移である。
【図2】 油性基剤を用いて調製した経皮吸収製剤のラ
ットにおける血中濃度の推移である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/00 609 A61K 31/00 609F 611 611C 637 637E 643 643C 45/00 45/00 Fターム(参考) 4C076 AA06 AA09 AA11 AA72 CC21 DD37 DD38 DD44 EE51 FF34 FF67 FF68 4C084 AA17 MA05 MA63 NA10 ZA341 ZA342 ZA361 ZA362 ZA541 ZA542 ZA591 ZA592 ZB131 ZB132 ZC421 ZC422 4C206 AA01 AA02 JA13 MA01 MA02 MA04 MA05 MA83 ZA34 ZA36 ZA54 ZA59 ZB13 ZC42

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロンボキサンA2受容体拮抗剤を含有
    することを特徴とする経皮吸収製剤。
  2. 【請求項2】 トロンボキサンA2受容体拮抗剤が、式
    I: 【化1】 で示される化合物、その塩、またはそれらの水和物であ
    る請求項1記載の経皮吸収製剤。
  3. 【請求項3】 水性基剤を用いて調製した請求項1また
    は2に記載された経皮吸収製剤。
  4. 【請求項4】 水性基剤として、低級アルコール、ポリ
    オール、および精製水を含む請求項3記載の経皮吸収製
    剤。
  5. 【請求項5】 水性基剤として、イソプロパノール、プ
    ロピレングリコール、および精製水を含む請求項3記載
    の経皮吸収製剤。
  6. 【請求項6】 油性基剤を用いて調製した請求項1また
    は2に記載された経皮吸収製剤。
  7. 【請求項7】 油性基剤として、親油性アルコールおよ
    び高級脂肪酸エステルを含む請求項6記載の経皮吸収製
    剤。
  8. 【請求項8】 油性基剤として、ベンジルアルコール、
    およびイソプロピルミリステートを含む請求項6記載の
    経皮吸収製剤。
  9. 【請求項9】 創傷治療用、アレルギー性鼻炎治療用、
    喘息治療用、抗血栓用、または心筋梗塞治療用である請
    求項1〜8のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
JP11161586A 1999-06-08 1999-06-08 トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤 Pending JP2000351729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11161586A JP2000351729A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11161586A JP2000351729A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000351729A true JP2000351729A (ja) 2000-12-19

Family

ID=15737955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11161586A Pending JP2000351729A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000351729A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63139161A (ja) * 1985-11-18 1988-06-10 Shionogi & Co Ltd ビシクロ環系スルホンアミド誘導体
JPH06509099A (ja) * 1991-07-03 1994-10-13 サノ・コーポレーシヨン ジクロフエナツクの経皮デリバリーに対する組成物及び方法
JPH06510984A (ja) * 1991-04-03 1994-12-08 ガンダーセン メディカル ファウンデーション,リミティド アスピリンの経皮投与によるトロンボキサンのレベルの抑制

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63139161A (ja) * 1985-11-18 1988-06-10 Shionogi & Co Ltd ビシクロ環系スルホンアミド誘導体
JPH06510984A (ja) * 1991-04-03 1994-12-08 ガンダーセン メディカル ファウンデーション,リミティド アスピリンの経皮投与によるトロンボキサンのレベルの抑制
JPH06509099A (ja) * 1991-07-03 1994-10-13 サノ・コーポレーシヨン ジクロフエナツクの経皮デリバリーに対する組成物及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900007659B1 (ko) 경피 흡수촉진제 및 이를 함유하는 피부외용 제제
JP4825305B2 (ja) 経皮吸収製剤
JP2660839B2 (ja) 局所塗布用浸透促進製薬組成物
JP2794022B2 (ja) ブナゾシン或いはその塩類含有経皮適用製剤
EP0942697A1 (en) Fatty acid esters of lactic acid salts as permeation enhancers
KR890000183B1 (ko) 경피 침투가 증진된 생리학적 활성 제제 및 그의 제조방법
PT1510213E (pt) Sistemas de melhoramento de penetração e reduzida irritação incluíndo testosterona
WO1993009768A1 (en) Fomentation containing ketorolac
JP2000327557A (ja) 乳化組成物
JP3487633B2 (ja) 皮膚疾患治療乳剤
KR20050024307A (ko) 경피 흡수 제제
KR950006217B1 (ko) 니코란딜 외용제
AU637860B2 (en) Penetration enhancement with multi-component system of n-aliphatic pyrrolidones with lower alcohols
WO2006025516A1 (ja) ペロスピロン経皮投与用医薬組成物
NZ516582A (en) Transdermal delivery of lasofoxifene
WO2001047525A1 (fr) Agent antipruritique a usage externe
JP2000351729A (ja) トロンボキサンa2受容体拮抗剤の経皮吸収製剤
CA2203566C (en) Percutaneously administration preparation
JP2794021B2 (ja) アゼラスチン或いはその塩類含有経皮適用製剤
JP4868687B2 (ja) ケロイド等の形成抑制外用剤
JP2838297B2 (ja) コルヒチン含有外用剤
JP2003246737A (ja) 皮膚外用組成物
JPH0525046A (ja) ニセルゴリン経皮吸収製剤
JPS59216818A (ja) 経皮吸収外用製剤
JPH06321771A (ja) 経皮投与用基剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608