JP2000350193A - 画像処理装置及び内視鏡装置 - Google Patents

画像処理装置及び内視鏡装置

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JP2000350193A
JP2000350193A JP11157035A JP15703599A JP2000350193A JP 2000350193 A JP2000350193 A JP 2000350193A JP 11157035 A JP11157035 A JP 11157035A JP 15703599 A JP15703599 A JP 15703599A JP 2000350193 A JP2000350193 A JP 2000350193A
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filtering
image
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endoscope
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JP11157035A
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English (en)
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Kenji Yamazaki
健二 山▲崎▼
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TVカメラで撮像した内視鏡画像に対し、フ
ァイバスコープとTVカメラの機種の組み合わせによっ
て異なるコア部の周期に応じて網目模様を軽減する。 【解決手段】 内視鏡画像処理装置15は、内視鏡画像
に対してフィルタリングによる黒レベルの浮きを予め抑
制しておくための黒レベル抑制手段等を備えた前処理部
44と、前処理部44の出力に対して周波数特性が異な
る複数のフィルタ45(i)の内の1つを適用するフィ
ルタリング部45と、フィルタリング部45で適用する
フィルタ45(i)を指示するためのユーザI/F47
と、ユーザI/F47で指示されたフィルタ45(i)
に切り換える切り換え制御部48とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置及び内
視鏡装置、更に詳しくはファイババンドルよりなるイメ
ージガイドで伝達された内視鏡画像中の前記ファイババ
ンドルによる網目模様の軽減部分に特徴のある画像処理
装置及び内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内に細長の挿入部を挿入する
ことにより、体腔内臓器等を観察したり、必要に応じ処
置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処
置のできる内視鏡が広く利用されている。 前記内視鏡
としては、挿入部先端部の対物レンズによって結像され
た被写体像を、ファイババンドルよりなるイメージガイ
ドによって接眼部まで伝達し、この被写体像を肉眼観察
できるようにしたファイバスコープがある。また、前記
ファイバスコープの接眼部にテレビカメラを接続するこ
とによって、前記被写体像を撮像してモニタに表示する
こともできる。
【0003】前記イメージガイドを構成するファイババ
ンドルは、各画素を構成する細径の光ファイバを数万本
程度最密状に束ねたものである。前記光ファイバは中心
側のコアと外周側のクラッドとからなり、この光ファイ
バを束ねたファイババンドルでは、前記コアにより被写
体の光情報を伝達する部分と、前記クラッドや各光ファ
イバ間の隙間からなり被写体の光情報を伝達しない部分
とが存在する。そのため、このファイババンドルよりな
るイメージガイドによって伝達された像には、前記光情
報を伝達しない部分による網目模様が現れる。この網目
模様は、被写体の情報に何ら関与しないばかりか、被写
体像を見づらくするという問題点があった。
【0004】そこで、従来は、例えばファイバスコープ
接眼部やテレビカメラ(以下、TVカメラ)に備わるレ
ンズの位置をずらしてデフォーカスすることにより、網
目模様を軽減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の網目模様軽減方法においては、デフォーカス時にお
ける周波数成分の劣化特性は前記スコープやTVカメラ
に固有であるため、後からそれらの特性を自在にコント
ロールすることはできない。このため、複数存在するT
Vカメラとファイバスコープの機種の組み合わせによっ
て異なるファイバコア部の周期に対応した軽減処理を行
うことができないといった問題がある。
【0006】ここでファイバコア部(以下、コア部)と
は、イメージガイドのファイババンドルを構成する光フ
ァイバのコアの投影像をTVカメラで撮像したものであ
る。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、TVカメラで撮像した内視鏡画像に対し、ファ
イバスコープとTVカメラの機種の組み合わせによって
異なるコア部の周期に応じて網目模様を軽減することが
できる画像処理装置及び内視鏡装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、ファイババンドルよりなるイメージ伝達手段が着脱
自在に接続され前記イメージ伝達手段で伝達された被検
体像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段に結像される
前記ファイババンドルに対応したフィルタリングにおけ
る周波数特性を選択可能な選択手段と、前記選択手段で
選択された前記フィルタリングにおける周波数特性に基
づき前記撮像手段の出力信号をフィルタリングするフィ
ルタリング手段と、前記フィルタリング手段で処理され
た信号に基づき前記被検体像を表示する表示手段とを備
えて構成される。
【0009】本発明の画像処理装置では、前記フィルタ
リング手段が前記選択手段で選択された前記イメージ伝
達手段が備えるファイババンドルに対応した前記フィル
タリングにおける周波数特性に基づき前記撮像手段の出
力信号をフィルタリングすることで、TVカメラで撮像
した内視鏡画像に対し、ファイバスコープとTVカメラ
の機種の組み合わせによって異なるコア部の周期に応じ
て網目模様を軽減することを可能とする。
【0010】また、本発明の内視鏡装置は、第1のファ
イババンドルよりなるイメージ伝達手段を有する第1の
内視鏡と、第2のファイババンドルよりなるイメージ伝
達手段を有する第2の内視鏡と、前記第1の内視鏡また
は前記第2の内視鏡が着脱自在に接続される着脱部と、
前記着脱部に接続された前記第1の内視鏡または前記第
2の内視鏡に備えられた前記イメージ伝達手段で伝達さ
れた被検体像を撮像する撮像手段と、前記第1のファイ
ババンドルに対応してフィルタリングする第1の周波数
特性を有する第1のフィルタリング手段と、前記第2の
ファイババンドルに対応してフィルタリングする第2の
周波数特性を有する第2のフィルタリング手段と、前記
着脱部に接続される内視鏡に応じて前記第1または第2
のフィルタリング手段を選択可能な選択手段と、前記選
択手段で選択された前記第1または第2のフィルタリン
グ手段の周波数特性に基づき前記撮像手段の出力信号を
フィルタリングするフィルタリング手段とを備えて構成
される。
【0011】本発明の内視鏡装置では、前記選択手段が
前記着脱部に接続される内視鏡に応じて前記第1または
第2のフィルタリング手段を選択し、前記フィルタリン
グ手段が前記選択手段で選択された前記第1のファイバ
バンドルに対応する前記第1のフィルタリング手段また
は前記第2のファイババンドルに対応する前記第2のフ
ィルタリング手段の周波数特性に基づき前記撮像手段の
出力信号をフィルタリングすることで、TVカメラで撮
像した内視鏡画像に対し、ファイバスコープとTVカメ
ラの機種の組み合わせによって異なるコア部の周期に応
じて網目模様を軽減することを可能とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。
【0013】(第1の実施の形態)図1ないし図7は本
発明の第1の実施の形態に係わり、図1は内視鏡システ
ムの構成を示すブロック図、図2は図1の内視鏡システ
ムの全体構成を示す側面図、図3は図2のファイバスコ
ープ及びTVカメラの構成を示す説明図、図4は固体撮
像素子内蔵の図2のファイバスコープの操作部を示す説
明図、図5は図2のTVカメラから得られるコア部の配
列による網目模様とそれに基づく周波数成分を説明する
ための説明図、図6は図2のTVカメラによる内視鏡画
像の黒レベルの平均値を算出する領域の例を示す説明
図、図7は複数レベルに割り当てた図1のフィルタの周
波数特性を1次元で概念的に示した概念図である。
【0014】図2に示すように、内視鏡システムは、フ
ァイバスコープ1と、このファイバスコープ1に対して
照明光を供給する光源装置10と、このファイバスコー
プ1の接眼部4に着脱自在に接続されたTVカメラ11
と、ケーブル12によって前記TVカメラ11に接続さ
れ、このTVカメラ11に対する信号処理を行うカメラ
コントロールユニット(以下、CCUと記す。)13
と、このCCU13から出力される映像信号を入力して
内視鏡画像中の網目模様を軽減する内視鏡画像処理装置
15と、この内視鏡画像処理装置15から出力される映
像信号を入力して内視鏡画像を表示するモニタ16とを
備えている。
【0015】前記ファイバスコープ1は、細長で可撓性
を有する挿入部2と、この挿入部2の後端に連設された
操作部3と、この操作部3の後端に設けられ接眼部4
と、前記操作部3の側部から延出されたライトガイドケ
ーブル5と、このライトガイドケーブル5の端部に設け
られた光源コネクタ6とを備え、前記光源コネクタ6は
前記光源装置10に着脱自在に接続されるようになって
いる。
【0016】また、前記挿入部2の先端側には、硬性の
先端部7が設けられ、この先端部7の後方に、湾曲可能
な湾曲部8が設けられている。また、操作部3には、前
記湾曲部8を上下左右方向に湾曲させるための湾曲操作
ノブ9が設けられている。
【0017】図3に示すように、前記挿入部2の先端部
7には、配光レンズ21と対物レンズ22とが設けられ
ている。前記配光レンズ21の後端には、ファイババン
ドルよりなるライトガイド23が連設されている。この
ライトガイド23は、挿入部2,操作部3及びライトガ
イドケーブル5内を挿通され、入射端部は光源コネクタ
6に接続されている。そして、光源装置10から出射さ
れた照明光が、前記ライトガイド23及び配光レンズ2
1を通り、被写体に照射されるようになっている。
【0018】また、前記対物レンズ22の結像位置に
は、ファイババンドルよりなるイメージガイド24の先
端面が配置されている。このイメージガイド24は、挿
入部2及び操作部3内を挿通され、後端部は接眼部4内
の接眼レンズ25に対向している。そして、前記対物レ
ンズ22によって結像された被写体像は、イメージガイ
ド24によって接眼部4に伝達され、この接眼部4から
観察されるようになっている。
【0019】また、前記接眼部4に接続されたTVカメ
ラ11は、前記接眼部4で観察される被写体像を結像す
る結像レンズ26と、この結像レンズ26によって結像
された被写体像を電気信号に変換するCCD等の固体撮
像素子27とを備えている。前記固体撮像素子27に接
続された信号線28は、ケーブル12内を経て、CCU
13に接続されるようになっている。そして、前記固体
撮像素子27は、前記CCU13によって駆動され、こ
の固体撮像素子27の出力信号はCCU13によって映
像信号処理されるようになっている。
【0020】なお、本実施例の内視鏡画像処理装置15
は、前記ファイバスコープ1及びテレビカメラ11に限
らず、図4に示すように固体撮像素子内蔵タイプのファ
イバスコープ31に対しても適用することができる。こ
のファイバスコープ31は接眼部4がなく、操作部3内
には、イメージガイド24の後端面に対向する結像レン
ズ32と、この結像レンズ32の結像位置に配設された
固体撮像素子27とが設けられている。そして、イメー
ジガイド24によって操作部3まで伝達された被写体像
を固体撮像素子27によって撮像するようになってい
る。前記固体撮像素子27に接続された信号線28は、
ライトガイドケーブル5内を通してCCU13に接続さ
れるようになっている。ファイバスコープ31のその他
の構成は、前記ファイバスコープ1及びTVカメラ11
と同様である。
【0021】前記ファイバスコープ1またはファイバス
コープ31のイメージガイド24を構成するファイババ
ンドルは、各画素を構成する細径の光ファイバを数万本
程度最密状に束ねたものであるため、このイメージガイ
ド24によって伝達された像を固体撮像素子27で撮像
して得られる内視鏡画像には、前記ファイババンドルに
よる網目模様が現れる。本実施の形態では、この網目模
様を、前記内視鏡画像処理装置15によって電気的に軽
減するようになっている。
【0022】前記内視鏡画像処理装置15は、図1に示
すように、CCU13から送られてくるアナログの内視
鏡画像をデジタル画像に変換するA/D変換器41と、
このA/D変換器41の出力画像を記憶するフレームメ
モリ42と、このフレームメモリ42から読み出される
内視鏡画像に対してフィルタリングによる黒レベルの浮
きを予め抑制しておくための黒レベル抑制手段を備えた
前処理部44と、前記前処理部44の出力に対して周波
数特性が異なる複数の空間フィルタ(第1フィルタ45
(1)〜第nフィルタ45(n):以下、単にフィルタ
45(i)と記す)の内の1つを適用するための切り換
えスイッチ45a、45bを備えたフィルタリング部4
5と、ユーザがキーボード46等を介してフィルタリン
グ部45で適用するフィルタ45(i)を指示するため
のユーザインターフェイス(以下、ユーザI/Fと記
す)47と、ユーザI/F47で指示されたフィルタ4
5(i)に切り換えるために切り換えスイッチ45a、
45bを制御する切り換え制御部48と、フィルタリン
グ部45の出力をアナログ信号に変換してモニタ16へ
出力するD/A変換器49とを備えている。
【0023】図5に示すように、内視鏡画像(図5
(a))における網目模様(図5(b))は、コア部の
周期に基づく周波数成分(図5(c)に示す円周状に分
布する点)をフィルタリングにより減衰させることで軽
減可能である。ここでファイバコア部(以下、コア部)
とは、イメージガイド24のファイババンドルを構成す
る光ファイバのコアの投影像をTVカメラ11で撮像し
たものである。
【0024】しかし、ファイバスコープ1とTVカメラ
11の機種の組み合わせによりコア部の周期が変化する
と、前記周波数成分を生じる周波数も変化するため、こ
の変化に応じて、適用するフィルタを変更することが好
ましい。
【0025】本実施の形態では、前処理として、フィル
タリングによる黒レベルの上昇を予め抑える処理を行っ
た後、ユーザが指示したフィルタ45(i)を適用する
ことで、網目模様を軽減する。
【0026】CCU13からのアナログの内視鏡画像
は、A/D変換器41によってデジタル画像に変換し、
フレームメモリ42に記憶する。このフレームメモリ4
2から読み出した内視鏡画像は、黒レベル抑制手段であ
る前処理部44に入力する。
【0027】前処理部44の黒レベル抑制手段では、コ
ア部を含まないファイババンドル部外側の所定領域、例
えば図6に示す4つの斜線で囲んだ領域における画像デ
ータの平均値を算出し、その値を前記内視鏡画像の各画
素における画素データからそれぞれ減算する(減算の結
果が負の場合にはゼロとする)。
【0028】つまり、今、画像データがR,GおよびB
から構成されるとすると、R,GおよびB画素データそ
れぞれに関して求めた前記領域における平均値を、もと
のR,GおよびBの各画素における画像データからそれ
ぞれ減算する。減算結果はフィルタリング部45へ送
る。
【0029】ユーザI/F47では、ユーザ入力によ
り、フィルタリング部45における1つのフィルタ45
(i)を選択し、そのフィルタ45(i)によるフィル
タリングを指示するための信号を切り換え制御部46へ
送る。
【0030】ユーザがフィルタを選択する操作の例とし
ては、以下が挙げられる。まず、ユーザが内視鏡画像処
理装置15に備わるキーボード46を用いて、フィルタ
リング部45における複数のフィルタ45(i)から、
より少数のフィルタを選択し、それらを網目軽減効果が
異なる所定の数レベルに割り当てる。
【0031】すなわち、表1に示す例のように、軽減効
果が「弱」、「中」および「強」の3レベルであるとし
たときに、図7に周波数特性を1次元で概念的に示すよ
うな、個々のフィルタを示す番号によって阻止域がより
低減まで広がることを表す第1フィルタ45(1)、第
3フィルタ45(3)及び第5フィルタ45(5)をそ
れぞれ各レベルに割り当てる。
【0032】
【表1】 さらに、ユーザが前記装置15に備わるパネルスイッチ
(図示せず)を用いて、前記レベルの1つを選択する。
これにより、各レベルに対応したフィルタ45(i)に
よるフィルタリングを指示するための信号が切り換え制
御部46へ出力される。
【0033】切り換え制御部46は、切り換えスイッチ
45a、45bを制御して、ユーザI/F47からの信
号によって指定された、フィルタリング部45内のフィ
ルタ45(i)に切り換える。
【0034】フィルタリング部45では、低域通過型の
周波数特性であって阻止域の異なるデジタルフィルタを
複数格納しており、切り換え制御部46で切り換えられ
たフィルタ45(i)を用い、前処理部44からの出力
に対して、畳み込み演算を行うことでフィルタリングを
実施する。
【0035】フィルタリングの結果は、D/A変換器4
9でデジタル画像をアナログの映像信号に変換してモニ
タ16へ出力する。
【0036】なお、前処理部44の黒レベル抑制手段に
おいて説明した平均値の算出過程においては、所定の領
域における画像データの最大値(または平均値)が所定
の閾値以下であるかを判定し、前記閾値以下であった場
合に、平均値を求める領域として採用し、前記閾値以上
の前記領域は採用しないこととしてもよい。これによ
り、前記所定領域が前記ファイババンドル部の領域にか
かっていたときの誤算出を回避する。
【0037】また、フィルタリング部45でのフィルタ
リングの方法としては、例えば「コンピュータ画像処理
入門(46頁〜49頁):田村秀行監修、日本工業技術
センタ編;総研出版発行」等に記載されているように、
前処理部44からの内視鏡画像に対して2次元離散的フ
ーリエ変換を行い、空間周波数領域において切り換え部
46で切り換えられた低域通過型フィルタ45(i)を
適用し、2次元離散的逆フーリエ変換を行ってもよい。
【0038】上記構成によれば、周波数特性の異なる複
数のフィルタを、ユーザ指示により切り換えて適用する
ことができるため、ファイバスコープ1とTVカメラ1
1の組み合わせ変更によって、コア部の周期に基づく周
波数成分の発生する周波数が変わっても、これに応じた
フィルタ45(i)の選択により網目模様を軽減するこ
とが可能となる。
【0039】さらに、前記機種の組み合わせが同じであ
っても、ユーザの好みに応じて、軽減の程度を変更する
ことが可能となる。
【0040】また、阻止域がより低域へ広がるフィルタ
を適用した画像においては、明るさが低下した印象を受
けることがあるため、これを補正するために、直流成分
を大きく(1.0以上に)したフィルタを設定すること
が考えられるが、このようなフィルタを適用した場合に
も、前処理において黒レベルを予め抑えているため、黒
レベルの浮きや、ノイズレベルの上昇などによる画質の
劣化を抑えることができる。
【0041】(第2の実施の形態)図8ないし図12は
本発明の第2の実施の形態に係わり、図8は前処理部に
設けられたファイバ折れコア部補間手段51の概略の構
成を示すブロック図、図9は図8のファイバ折れコア部
の検出を行う検出部の構成を示す構成図、図10は図8
の検出部によるファイバ折れコア部の検出を説明する説
明図、図11は図9のファイバ折れコア部判定部による
ファイバ折れコア部の判定を説明するフローチャート、
図12は図8の補間部によるファイバ折れコア部の画像
データを近接の非ファイバ折れコア部の画像データから
補間する例を概念的に説明する説明図である。
【0042】第2の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0043】本実施の形態では、前処理に特徴があり、
ファイバ折れにより画像データが欠損しているコア部を
検出し、近接コア部の画像データから補間を行うもので
ある。
【0044】本実施の形態の前処理部44は、図8に示
すようなファイバ折れコア部補間手段51を備えてお
り、ファイバ折れコア部補間手段51は、図8に示すよ
うに、ファイバ折れコア部を検出する検出部53と、前
記コア部の画像データを近接コア部を用いて補間する補
間部54とを備え、前記検出部53は、図9に示すよう
に、光学的な2次元離散的フーリエ変換(以下、単にF
FTと記す)を行うFFT部55と、その変換係数から
算出するパワースペクトルのピークを抽出するスペクト
ルピーク抽出部56と、その抽出したスペクトルピーク
を用いて逆FFTを行う逆FFT部57と、逆FFTの
結果を記憶するフレームメモリ58と、ファイバ折れコ
ア部を判定するファイバ折れコア部判定部59からな
る。
【0045】以下、前処理部のファイバ折れコア部補間
手段51の作用について説明する。
【0046】ファイバ折れコア部補間手段51は、フレ
ームメモリ42からの内視鏡画像を検出部53と補間部
54へ入力する。
【0047】検出部53は、前記内視鏡画像において、
画像データの平均値が所定の閾値よりも大きくなると
き、例えば白色面の撮像時に、検出処理を開始する。
【0048】検出部53の検出処理では、図10に示す
ように、まず、内視鏡画像に対してFFT部55がFF
Tを行う。そして、続くスペクトルピーク抽出部56
が、この変換係数からパワースペクトル(以下、スペク
トルと記す)を算出し、マスク処理により、直流成分を
中心として円周状に分布する6点のスペクトルのピーク
を抽出する。
【0049】前記マスク処理では、マスクサイズがm×
n(m、n:奇数)のものを用い、各画素毎にマスクを
当てはめ、マスク中心のスペクトルがマスク内で最大で
あるとき、マスク中心が前記ピークの候補であるとみな
して抽出する。そして、全候補の中からスペクトルの大
きい順に6点(直流成分を除く)を選ぶことで所望のピ
ークを得る。
【0050】抽出したピークのフーリエ変換係数は逆F
FT部57に入力され、その変換係数のみを用い(その
他の周波数における係数はゼロとし)、逆FFTを実行
して結果をフレームメモリ58に記憶する。
【0051】抽出したピークは、コア部の周期に基づく
ものであるため、これから実画像を構成すれば、図10
に示すように、ファイバ折れの有無に拘わらず、コア部
の位置情報を得ることができる。
【0052】ファイバ折れコア部判定部59は、フレー
ムメモリ58から読み出したコア部に相当する画素にお
いて、フレームメモリ42からの画像データが小さく
て、かつ変化しないか否かを調べることにより、フレー
ムメモリ58のコア部がファイバ折れ部であるか否かを
判定する。
【0053】各コア部毎に判定する方法は、図11に示
すように、ステップS1で逆FFTによるコア部内の画
素におけるフレームメモリ42からの画像データの総和
が所定の閾値th1以下かどうか判断し、閾値th1以
下ならステップS2に進み、閾値th1を越えているな
らば、ステップS3でファイバ折れ部ではないと判定し
処理を終了する。
【0054】ステップS2では、所定時間内での上記総
和の変化が所定の閾値th2以下かどうか判断し、閾値
th2以下ならステップS4に進み、閾値th2を越え
ているならば、ステップS3でファイバ折れ部ではない
と判定し処理を終了する。
【0055】ステップS4では、近接に位置するn個以
上の逆FFTで得られたコア部内の画素におけるフレー
ムメモリ42からの画像データの総和が所定の閾値th
3以上かどうか判断し、閾値th3以下ならステップS
5でファイバ折れ部であると判定し処理を終了し、閾値
th3を越えているならば、ステップS3でファイバ折
れ部ではないと判定し処理を終了する。
【0056】ステップS4で「n(6以下の自然数、例
えば4)個以上」とすることにより、ファイババンドル
部外側に位置するコア部相当の画素がファイバ折れコア
部として誤判定されることを防ぐ。
【0057】前記ファイバ折れコア部判定部59によっ
てファイバ折れコア部として検出された画素の情報は、
補間部54に入力される。
【0058】補間部54では、フレームメモリ42から
の内視鏡画像に対して、ファイバ折れコア部近接の非フ
ァイバ折れコア部の画像データを用いて、ファイバ折れ
コア部内の画像データを置換して補間する。
【0059】補間方法の第1の例は、近接の非ファイバ
折れコア部内の画像データの平均値を、ファイバ折れコ
ア部内の全ての画素に画像データとして与えるものであ
る。
【0060】その第2の例は、ファイバ折れコア部内の
各画素における画像データを、近接の非ファイバ折れコ
ア部において対応する画像データの平均値により与える
もので、その概念的な具体例を図12を用いて説明す
る。
【0061】ファイバ折れコア部CCを近接の非ファイ
バ折れコア部Ciを用いて補間する際、非ファイバ折れ
コア部Ciを拡大すると、図12(a)に示すようであ
るとしたときに、前記コア部CCと前記コア部Ci(図
のC1,C2,C3,C4,C5,C6を代表)の各画
素に対して、図12(b)に示すように、同じ位置関係
にある画素に、同じインデックス番号を付し、ファイバ
折れコア部CCの各画素における画像データを下式で与
える。
【0062】
【数1】 ここで、Nは近接の非ファイバ折れコア部の数を表し、
kはコア部の各画素に対して順番につけたインデックス
番号であり、図12の例では、N=6、k=5である。
【0063】補間部54でファイバ折れコア部が補間さ
れた内視鏡画像は、フィルタリング部45に出力する。
【0064】前記検出部53では、さらに、ファイバス
コープ1におけるファイババンドルの配列とTVカメラ
11における固体撮像素子の配列の向きがずれた場合
に、前記ファイバ折れコア部判定部59がこのことを検
出して、前記ファイバ折れコア部補間手段51による補
間処理を中止させるための信号を補間部54へ送る。
【0065】その検出方法は、フレームメモリ42から
の内視鏡画像に対して、フレームメモリ58におけるコ
ア部相当の画素以外における画像データの総和を所定の
時間間隔で算出し、その値が所定閾値th4以上になっ
たときに、前記向きがずれたと判定するものである。こ
れにより、前記向きがずれたとき、誤ったファイバ折れ
コア部に対して補間することを防ぐ。
【0066】前記補間部54では、前記信号を受信した
場合には、補間処理を中止し、フレームメモリ42から
の内視鏡画像をそのまま出力する。
【0067】なお、前処理部44の前処理としては、黒
レベル抑制手段とファイバ折れコア部補間手段51を組
み合わせ、黒レベル抑制手段の出力をファイバ折れコア
部補間手段51に入力するようにしてもよい。
【0068】上記構成によれば、ファイバ折れコア部を
近接の非ファイバ折れコア部により補間してからフィル
タリングするため、フィルタリングによって、ファイバ
折れコア部がより目立つような印象を与えることのな
い、良好な網目軽減画像を提供することができる。
【0069】(第3の実施の形態)図13は本発明の第
3の実施の形態に係る内視鏡画像処理装置の構成を示す
構成図である。
【0070】第3の実施の形態は、第1の実施の形態、
または第2の実施の形態とほとんど同じであるので、異
なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明
は省略する。
【0071】本実施の形態では、フィルタリングに用い
るフィルタの切り換え方法に特徴があり、ファイバスコ
ープ1とTVカメラ11それぞれの機種を識別し、それ
らに応じて切り換えるものである。
【0072】本実施の形態の内視鏡画像処理装置15
は、図13に示すように、キーボード46等を用いユー
ザI/F47を通してファイバスコープ1の機種とTV
カメラ11の機種に関する情報(この例では番号)をそ
れぞれ入力することにより、ファイバスコープ1とTV
カメラ11の機種を識別する機種識別部61を備えて構
成される。その他の構成は第1の実施の形態、または第
2の実施の形態と同じである。
【0073】以下、機種識別部61と切り換え制御部4
8の作用についてのみ説明する。
【0074】機種識別部61では、内視鏡画像処理装置
15に備わるキーボード46等を用いユーザI/F47
を通して、表2に示す例のような、ファイバスコープ1
の機種とTVカメラ11の機種に関する情報(この例で
は番号)をそれぞれ入力することにより識別し、前記情
報を切り換え制御部48へ出力する。
【0075】
【表2】 切り換え制御部48では、この情報と、表3に示すよう
な参照テーブルから、フィルタセット情報FSを求め、
このフィルタセット情報FSによって予め決められたフ
ィルタを、表4に示すような、網目軽減効果の異なる複
数レベルに割り当てる。そして、ユーザが内視鏡画像処
理装置15に備わるパネルスイッチ(図示せず)などの
ユーザインターフェイスを通して指定した、レベルに対
応するフィルタ45(i)に切り換える。
【0076】
【表3】
【表4】 上記構成により、ファイバスコープ1とTVカメラ11
それぞれの機種を識別するため、これらの機種の組み合
わせに応じたフィルタを半自動的に切り換えることがで
きる。
【0077】図14ないし図16は本発明の第4の実施
の形態に係わり、図14は内視鏡画像処理装置の構成を
示す構成図、図15は図14のコア部周期検知部の構成
を示す構成図、図16は図15の周波数成分検出部が検
出するコア部周期に基づく周波数成分の分布の様子を概
念的に説明する説明図である。
【0078】第4の実施の形態は、第1の実施の形態、
または第2の実施の形態とほとんど同じであるので、異
なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明
は省略する。
【0079】本実施の形態では、フィルタリングに用い
るフィルタの切り換え方法に特徴があり、コア部の周期
に基づく周波数成分を検出し、それに応じてフィルタを
切り換えるものである。
【0080】本実施の形態の内視鏡画像処理装置15
は、図14に示すように、ユーザI/F47に替わっ
て、フレームメモリ42からの内視鏡画像よりコア部周
期を検知するコア部周期検知部71を備えている。コア
部周期検知部71は、図15に示すように、前記FFT
を行うFFT部73と、コア部の周期に基づく周波数成
分を検出するコア部周期に基づく周波数成分検出部74
からなる。その他の構成は第1の実施の形態、または第
2の実施の形態と同じである。
【0081】以下、コア部周期検知部71と切り換え制
御部48の作用についてのみ説明する。
【0082】コア部周期検知部71には、フレームメモ
リ42からの内視鏡画像を入力する。
【0083】コア部周期検知部71を構成するFFT部
73は、前記内視鏡画像に対して、前記FFTを行い、
その変換係数をコア部周期に基づく周波数成分検出部7
4へ出力する。
【0084】前記周波数成分検出部74では、この変換
係数からパワースペクトルを算出し、前述した(第2の
実施の形態)マスク処理によって直流成分以外のスペク
トルのピークを検出する。そして、スペクトルの値が大
きい順に6点を抽出して、直流成分からのユークリッド
距離(以下、距離)をそれぞれ計算し、それらの平均値
pmを求める。すなわち、各スペクトルピークまでの距
離ri(i=1,2,…,6)が、図16に示すようで
あるとすると、平均値pmは
【数2】 となる。平均値pmは切り換え制御部48へ出力する。
【0085】切り換え制御部48では、この平均値pm
と所定の参照テーブルを用いて、フィルタ45(i)を
選択して切り換える。
【0086】なお、選択するフィルタ45(i)は複数
とし、それらから、ユーザが内視鏡画像処理装置15に
備わるパネルスイッチ(図示せず)などのユーザインタ
ーフェイスを通して指定したフィルタ45(i)に切り
換えるようにしてもよい。
【0087】また、ファイバコア部周期検知部71に入
力する内視鏡画像は、前処理部44からのものであって
もよい。
【0088】上記構成によれば、ファイバスコープ1と
TVカメラ11の機種の組み合わせによって異なるコア
部周期を検知し、これらに応じてフィルタ45(i)を
切り換えるため、網目模様を軽減させるのに適当なフィ
ルタ45(i)を選択でき、その結果、被写体から得ら
れる画像情報を不必要に劣化させることのない良好な網
目軽減画像を提供できる。また、切り換えは自動的であ
るため、ユーザ操作が簡略化される。
【0089】図17ないし図19は本発明の第5の実施
の形態に係わり、図17は内視鏡画像処理装置の構成を
示す構成図、図18は図17のコア部大きさ検出部の構
成を示す構成図、図19は図18のコア部大きさ検出部
における尖頭値抽出の処理の流れを示すフローチャート
である。
【0090】第5の実施の形態は、第4の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0091】本実施の形態では、フィルタリングに用い
たフィルタの切り換え方法に特徴があり、コア部の周期
に基づく周波数成分と、コア部の大きさを検出し、それ
らに応じてフィルタを切り換えるものである。
【0092】本実施の形態の内視鏡画像処理装置15
は、図17に示すように、フレームメモリ42からの内
視鏡画像よりコア部大きさを検知するコア部大きさ検出
部81とを備えている。
【0093】コア部大きさ検出部81は、図18に示す
ように、コア部中心付近で画像データが最大となる値
(以下、尖頭値と記す)を抽出する尖頭値抽出部83
と、その結果に基づきコア部の大きさを検出するコア部
大きさ検出部84からなる。その他の構成は第4の実施
の形態と同じである。
【0094】以下、コア部大きさ検出部81および切り
換え制御部48の作用について説明する。
【0095】フレームメモリ42からの内視鏡画像は、
コア部周期検知部71、およびコア部大きさ検出部81
へ入力する。
【0096】コア部大きさ検出部81はこの画像を尖頭
値抽出部83に入力し、尖頭値抽出部83ではマスク処
理により尖頭値の抽出とその位置情報の検出を行い、結
果をコア部大きさ検出部84に出力する。
【0097】前記マスク処理による尖頭値抽出の方法
は、図19のフローチャートに示すように、ステップS
11で前記内視鏡画像の各画素毎に、s×t(s,t:
奇数)サイズからなるマスクを当てはめ、マスク中心に
おける画像データがマスク内の最大値かどうか判断し、
最大値ならばステップS12に進み、最大値でないなら
ば処理を終了する。
【0098】ステップS12では、マスク中心数画素
(同図中の例では、s/2×t/2画素、s/2、t/
2:自然数)の画像データの平均値に所定の係数pを乗
算した値が、その他のマスク内画素における画像データ
の平均値よりも大きいかどうか判断し、大きければステ
ップS13で尖頭値と判定して処理を終了し、大きくな
ければそのまま処理を終了する。
【0099】したがって、内視鏡画像の各画素毎に、s
×t(s,t:奇数)サイズからなるマスクを当ては
め、マスク中心における画像データがマスク内の最大値
であり、かつ、マスク中心数画素(同図中の例では、s
/2×t/2画素、s/2、t/2:自然数)の画像デ
ータの平均値に所定の係数pを乗算した値が、その他の
マスク内画素における画像データの平均値よりも大きい
場合に、尖頭値と判定する。
【0100】後者の条件により、ノイズなどによりコア
部以外の領域において、画像データが局所的に大きい画
素を誤抽出してしまうのを防ぐ。
【0101】1つのコア部から尖頭値が複数画素抽出さ
れた場合には、これらの平均値を尖頭値とし、また、こ
れらの中心位置を尖頭値を与える位置とする。
【0102】コア部大きさ検出部84では、尖頭値を与
える位置を中心として、尖頭値の例えば1/2以上の値
を有する画素数の総和をコア部の大きさとし、抽出した
全ての尖頭値毎に前記総和を計数し、その合計を尖頭値
の数で除算した値を平均的なコア部の大きさcsとして
算出する。結果は切り換え制御部48へ出力する。
【0103】切り換え制御部48では、コア部周期検知
部71からの前記平均値pmと、コア部大きさ検出部8
1からのコア部の大きさcsが入力され、これらから所
定のテーブルを参照することにより、フィルタ45
(i)を選択して切り換える。
【0104】なお、選択するフィルタ45(i)は複数
とし、それらから、ユーザが内視鏡画像処理装置15に
備わるパネルスイッチ(図示せず)などのユーザインタ
ーフェイスを通した指定したフィルタ45(i)に切り
換えるようにしてもよい。
【0105】また、コア部周期検知部71および、また
はコア部大きさ検出部81に入力する内視鏡画像は、前
処理部44からのものであってもよい。
【0106】上記構成によれば、コア部の周期とコア部
の大きさに応じて、フィルタ45(i)を切り換えるた
め、周期は同じで、大きさが異なる場合には、異なるフ
ィルタ45(i)を選択することができ、このフィルタ
45(i)を適用することにより、被写体から得られる
画像情報を不必要に劣化させることのない、良好な網目
軽減画像を提供することができる。
【0107】図20ないし図22は本発明の第6の実施
の形態に係わり、図20は内視鏡画像処理装置の構成を
示す構成図、図21は図20のフィルタリング部のフィ
ルタの周波数特性を補正するための補正値により前記特
性が変化する様子を概念的に説明する説明図、図22は
図20の内視鏡画像処理装置の変形例の構成を示す構成
図である。
【0108】第6の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0109】本実施の形態では、フィルタリング前後の
内視鏡画像から、階調を補正するための補正値を算出
し、それに基づき階調補正を行なう。つまり、本実施の
形態は、前記補正値によってフィルタの周波数特性を補
正し、フィルタリング前の内視鏡画像に対して、補正後
のフィルタを適用することにより網目軽減と階調補正を
同時に行うものである。
【0110】本実施の形態の内視鏡画像処理装置15
は、図20に示すように、前処理部44の出力に対して
フィルタリングを行うフィルタリング部45と、前記フ
ィルタリング部45におけるフィルタを切り換える切り
換え制御部48と、前処理部44の出力と前記フィルタ
リング部45の出力によりフィルタの周波数特性を補正
するための補正値を算出する補正値算出部91とを備
え、フィルタリング部45は、図示はしないが、内部に
補正値算出部91の出力によりフィルタの周波数特性を
補正する特性補正手段を有している。
【0111】図20に示すように、前処理部44からの
内視鏡画像は、フィルタリング部45、および補正値算
出部91へ入力する。
【0112】フィルタリング部45では、切り換え制御
部48で指定されたフィルタによるフィルタリングを行
い、結果を補正値算出部91へ出力する。
【0113】補正値算出部91では、まず、前処理部4
4からの内視鏡画像に対して、前述(第5の実施の形
態)したマスク処理により尖頭値抽出を行い、その平均
値pmn1を算出する。次に、フィルタリング部45から
の内視鏡画像に対して、前記尖頭値と同じ位置における
画像データの平均値pmn2を算出する。そして、これら
の比pmn1/pmn2を前記補正値として求め、フィルタリ
ング部45内の特性補正手段へ出力する。
【0114】フィルタリング部45内の特性補正手段
は、この補正値を、切り換え制御部48が選択したフィ
ルタの係数それぞれに乗算することにより、周波数特性
を補正したフィルタ係数を求める。
【0115】すなわち、フィルタリング部45における
フィルタ係数f1(i,j)(i=1,…,mx、j=
1,…,my:mx、myはフィルタのマスクサイズでそ
れぞれ自然数)と補正後のフィルタ係数f2(i,j)
(i=1,…,mx、j=1,…,my)の関係は、
【数3】 f2(i,j)=f1(i,j)×pmn1/pmn2 …(3) となる。これにより、フィルタの周波数特性は、図21
に1次元の概念的な特性図を示すように、阻止域におけ
る振幅(magnitude)の変化量は比較的少な
く、直流成分が上昇する。
【0116】特性補正後のフィルタは、フィルタリング
部45により、前処理部44からの内視鏡画像に対して
適用され、結果をD/A変換器49へ出力する。
【0117】次に、本実施の形態の変形例について説明
する。本実施の形態の内視鏡画像処理装置の変形例は、
フィルタリング後の内視鏡画像の各画素における画像デ
ータそれぞれに、前記補正値を乗算することで、階調を
補正するものである。
【0118】内視鏡画像処理装置の変形例では、図22
に示すように、フィルタリング部45からの出力に対
し、補正値算出部91で算出される補正値を用いて階調
を補正するための階調補正部94を備えている。
【0119】前処理部44からの内視鏡画像に対して、
切り換え制御部48で選択されたフィルタを適用した結
果は、フィルタリング部45から階調補正部94へ入力
される。また、前記補正値算出部91からの補正値も階
調補正部94へ入力される。階調補正手段94では、フ
ィルタリング部45の出力する画像データI(x,
y)、(x=1,…,isx,y=1,…,isy:isx,
isyはそれぞれ横方向、縦方向の画像サイズで自然数)
に前記補正値pmn1/pmn2を乗算し、
【数4】 I’(x,y)=I(x,y)×pmn1/pmn2 …(4) により得られる画像データI’(x,y)をD/A変換
器49へ出力する。
【0120】なお、本実施の形態及びその変形例におい
ては、前処理部44を省き、フレームメモリ42からの
内視鏡画像をフィルタリング部45と補正値算出部91
へ入力するようにしてもよい。
【0121】このように、本実施の形態及びその変形例
によれば、周波数特性を補正したフィルタを適用するた
め、または、補正前のフィルタ係数によるフィルタリン
グの結果に対して階調補正を行う為、フィルタリングに
よって画像全体の明るさが低下したように感じることを
抑えられる。
【0122】図23ないし図26は本発明の第7の実施
の形態に係わり、図23は内視鏡画像処理装置の構成を
示す構成図、図24は図23の処理方法選択部の構成を
示す構成図、図25は図23の処理方法選択部において
用いられるコア部周囲間距離を説明する説明図、図26
は図24の尖頭値抽出部での尖頭値間の平均的な距離を
算出するための処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【0123】第7の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0124】本実施の形態の内視鏡画像処理装置15
は、図23に示すように、フレームメモリ42から読み
出される内視鏡画像に対して網目模様の軽減処理を選択
するための処理方法選択部101と、前記処理方法選択
部101が尖頭値による補間処理を選択したときに動作
する尖頭値を抽出する尖頭値抽出部102と、その尖頭
値により尖頭値以外の画素を補間する補間部103とを
備え、また、前記処理方法選択部101がフィルタリン
グによる処理を選択したときに動作する前処理部44、
フィルタリング部45、およびフィルタを切り換える切
り換え制御部48とを備え、前記フィルタリング部4
5、および補間部103の出力をアナログ信号に変換し
てモニタ16へ出力するD/A変換器49とを備えてい
る。
【0125】前記処理方法選択部101は、図24に示
すように、尖頭値を抽出する尖頭値抽出部104、コア
部の大きさを検出するコア部大きさ検出部105、およ
び尖頭値抽出部104とコア部大きさ検出部105の2
つの出力結果から処理方法を判定する処理方法判定部1
06とを備える。
【0126】本実施の形態の処理方法選択部101で
は、図25に示すコア部周囲間の距離とフィルタのマス
クサイズに応じて、フィルタリングによる処理と、尖頭
値による補間処理とを切り換えることで網目模様を軽減
するものである。
【0127】フィルタリングによる軽減処理の過程につ
いては、第1ないし第6の実施の形態と同様であるた
め、ここでは省略し、処理方法選択手段と尖頭値による
補間処理について説明する。
【0128】フレームメモリ42から読み出した内視鏡
画像は、処理方法選択部101に入力し、尖頭値抽出部
104とコア部大きさ検出部105へ送られる。
【0129】処理方法選択部101では、まず尖頭値抽
出部104が、前記内視鏡画像の中心部であってファイ
ババンドル部内側の所定の(例えば、全画像サイズの1
/25の面積を占める)小領域に対して、前述(第5の
実施の形態)したマスク処理によって尖頭値を抽出し、
さらに、その尖頭値間の平均距離pdを算出する。
【0130】その算出方法は、抽出した尖頭値のみから
なる画像データに対して、図26に示すフローチャート
に従って、ステップS21でカウンタc=0とし、ステ
ップS22で距離d=1とする。そして、ステップS2
3で未処理の尖頭値があるかどうか判断し、未処理の尖
頭値がある場合はステップS24に進み、未処理の尖頭
値がない場合はステップS27に進む。
【0131】ステップS24ではその未処理の尖頭値を
中心として距離dの位置に他の尖頭値があるかどうか判
断し、ない場合にはステップS25でd=d+1として
ステップS24に戻り、ある場合にはステップS26で
配列a[c]=d、c=c+1としてステップS22に
戻る。 また、ステップS27では、平均距離pdを以
下の式(5)により算出し処理を終了する。
【0132】
【数5】 すなわち、ある尖頭値を中心として、ある一定の距離に
おいて他の尖頭値の有無を調べ、無ければさらに距離を
長くして尖頭値を探し、あればその距離を最近隣に位置
する尖頭値までの距離として記憶するという操作を全て
の尖頭値について行い、記憶した距離を尖頭値の数で除
算した値を平均距離pdとするものである。
【0133】平均距離pdは処理方法判定部106へ出
力する。さらに、尖頭値抽出部104は、前記小領域か
ら抽出した尖頭値の位置をコア部大きさ検出部105へ
出力する。
【0134】コア部大きさ検出部105では、各尖頭値
毎に、尖頭値の位置を中心として、尖頭値の例えば1/
2以上の画素値を有する画素数の総和をコア部の大きさ
とみなして算出する。そして、前記小領域内における全
ての尖頭値から得られた前記総和の合計を尖頭値の数で
除算した値を平均的なコア部の大きさ(面積)scとし
て算出し、処理方法判定部106へ出力する。
【0135】処理方法判定部106は、尖頭値抽出部1
04からの尖頭値間の平均距離pd、コア部大きさ検出
部105からの平均的なコア部の大きさscおよび、フ
ィルタリング部45におけるフィルタのマスクサイズf
s(すなわち、マトリックスサイズ、例えば5行5列の
場合 fs=5)から、以下の式(6)
【数6】 を評価し、これを満たす場合には、フィルタリングによ
る網目模様の軽減が可能と判定し、満たさない場合には
不可能と判定する。ここで、定数(=constan
t)は所定の実数値である。
【0136】フィルタリングによる網目軽減が可能であ
ると判定した時には、処理方法選択部101はフレーム
メモリ42からの内視鏡画像を前処理部44へ送る。不
可能と判定した場合には、尖頭値補間による軽減処理を
実行するため、前記画像を尖頭値抽出部102へ送る。
【0137】以下、尖頭値補間による軽減処理について
説明する。
【0138】尖頭値抽出部102は、フレームメモリ4
2からの内視鏡画像全体に対して、前述のマスク処理に
より尖頭値を抽出し、抽出結果を補間部103へ出力す
る。なお、1つのコア部に尖頭値が複数隣接している場
合には、これら尖頭値の中心位置に、尖頭値の平均値を
与えることにより、1つのコア部に対して1つの尖頭値
とする。
【0139】補間部103では、尖頭値以外の画素(以
下、補間画素)における画像データとして、近隣の尖頭
値を用いてその尖頭値までの距離に応じた重みにより加
重平均した値を与える補間処理を行う。
【0140】その方法は、まず、補間画素を中心として
一定の距離毎に尖頭値の有無を調べ、尖頭値が無ければ
さらに距離を長くして尖頭値を探すという操作を行い、
最近隣に位置する3つの尖頭値P1,P2,P3を探索
する。そして、その3つの尖頭値が補間画素を包囲する
位置関係にあるかを判定する。
【0141】前記位置関係の判定方法は、補間画素の位
置を始点とし、各尖頭値P1,P2,P3の位置を終点
とする、3つのベクトルV(P1)、V(P2)、V(P
3)を求め、その中から選んだ2組のベクトルV(P1)
とV(P2)、V(P2)とV(P3)、V(P3)とV
(P1)のなす角(0〜πラジアン)を内積を用いて算
出し、それらの角度の総和が2πであれば包含すると判
定し、2πでなければ包含しないと判定する。
【0142】包囲する位置にある場合には、補間処理を
行い、そうでない場合には、補間画素がファイババンド
ル部外側の画素であるとみなして補間処理を行わない。
【0143】補間処理では、3つの尖頭値P1,P2,
P3までの距離をそれぞれd1,d2,d3とすると、
補間画素に与える画像データcpは
【数7】 cp=AP1+BP2+CP3 …(7) ここでA=(d3/d1)/(d3/d1+d3/d2
+1), B=(d3/d2)/(d3/d1+d3/d2+
1), C=1/(d3/d1+d3/d2+1) により与える。
【0144】以上の操作を全ての補間画素に対して行
う。
【0145】最近隣の尖頭値を用いた加重平均による補
間画像は、尖頭値までの距離に応じて重み付けしている
ので、補間によるエッジが抑えられている。
【0146】尖頭値により補間した内視鏡画像は、D/
A変換器49においてアナログの映像信号に変換されて
からモニタ16へ出力する。
【0147】このように本実施の形態によれば、コア部
周囲間距離がフィルタのマスクサイズよりも大きいか否
かを判定して、処理方法を切り換えているため、光学的
なズーム機構を備えたTVカメラにおいて、ズームによ
りコア部周囲間距離がフィルタのマスクサイズよりも大
きくなって、フィルタリングによる軽減処理では効果が
十分でない場合にも、尖頭値補間により軽減することが
可能となる。
【0148】[付記] (付記項1) ファイババンドルよりなるイメージ伝達
手段が着脱自在に接続され、前記イメージ伝達手段で伝
達された被検体像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段
に結像される前記ファイババンドルに対応したフィルタ
リングにおける周波数特性を選択可能な選択手段と、前
記選択手段で選択された前記フィルタリングにおける周
波数特性に基づき、前記撮像手段の出力信号をフィルタ
リングするフィルタリング手段とを備えたことを特徴と
する画像処理装置。
【0149】(付記項2) 前記撮像手段の出力信号に
対して前処理を行う前処理手段を備え、前記フィルタリ
ング手段は、前記前処理手段により前処理された前記撮
像手段の出力信号をフィルタリングすることを特徴とす
る付記項1に記載の画像処理装置。
【0150】(付記項3) 第1のファイババンドルよ
りなるイメージ伝達手段を有する第1の内視鏡と、第2
のファイババンドルよりなるイメージ伝達手段を有する
第2の内視鏡と、前記第1の内視鏡または前記第2の内
視鏡が着脱自在に接続される着脱部と、前記着脱部に接
続された前記第1の内視鏡または前記第2の内視鏡に備
えられた前記イメージ伝達手段で伝達された被検体像を
撮像する撮像手段と、前記第1のファイババンドルに対
応してフィルタリングする第1の周波数特性を有する第
1のフィルタリング手段と、前記第2のファイババンド
ルに対応してフィルタリングする第2の周波数特性を有
する第2のフィルタリング手段と、前記着脱部に接続さ
れる内視鏡に応じて、前記第1または第2のフィルタリ
ング手段を選択可能な選択手段と、前記選択手段で選択
された前記第1または第2のフィルタリング手段の周波
数特性に基づき、前記撮像手段の出力信号をフィルタリ
ングするフィルタリング手段とを備えたことを特徴とす
る内視鏡装置。
【0151】(付記項4) 前記撮像手段の出力信号に
対して前処理を行う前処理手段を備え、前記フィルタリ
ング手段は、前記前処理手段により前処理された前記撮
像手段の出力信号をフィルタリングすることを特徴とす
る付記項3に記載の内視鏡装置。
【0152】(付記項5) ファイバスコープにおける
ファイババンドルよりなるイメージガイドで伝送された
被写体像をTVカメラで撮像して得られた内視鏡画像中
の前記ファイババンドルによる網目模様を軽減する内視
鏡画像装置であって、前記内視鏡画像に対して前処理を
行う前処理手段と、前記前処理手段の出力に対してフィ
ルタリングするための、複数のフィルタリング手段と、
前記フィルタリング手段を切り換える切り換え手段とを
備えたことを特徴とする内視鏡画像処理装置。
【0153】(付記項6) 前記切り換え手段は、ユー
ザの指示した前記フィルタリング手段に切り換えること
を特徴とする付記項5に記載の内視鏡画像処理装置。
【0154】(付記項7) 前記前処理手段は、前記内
視鏡画像における黒レベルの浮きを抑えるための黒レベ
ル抑制手段であることを特徴とする付記項5に記載の内
視鏡画像処理装置。
【0155】(付記項8) 前記前処理手段は、ファイ
バ折れによる画像情報の欠損を補間するためのファイバ
折れコア部補間手段であることを特徴とする付記項5に
記載の内視鏡画像処理装置。
【0156】(付記項9) 前記切り換え手段は、前記
ファイバスコープと前記TVカメラの機種の組み合わせ
に応じて、前記フィルタリング手段を切り換えることを
特徴とする付記項5に記載の内視鏡画像処理装置。
【0157】(付記項10) 前記切り換え手段は、前
記前処理手段の前、または後の内視鏡画像におけるファ
イバコア部が存在する周期を検出し、検出した結果に応
じて、前記フィルタリング手段を切り換えることを特徴
とする付記項5に記載の内視鏡画像処理装置。
【0158】(付記項11) 前記切り換え手段は、前
記前処理手段の前、または後の内視鏡画像におけるファ
イバコア部が存在する周期、およびファイバコア部の大
きさを検出し、検出した結果に応じて、前記フィルタリ
ング手段を切り換えることを特徴とする付記項5に記載
の内視鏡画像処理装置。
【0159】(付記項12) 前記前処理手段の前、ま
たは後の内視鏡画像と、前記フィルタリング手段から出
力される内視鏡画像より、階調を補正するための補正値
を算出する補正値算出手段と、前記補正値算出手段の出
力に基づき、前記切り換え手段で選択したフィルタリン
グ手段のフィルタ特性を補正し、補正後のフィルタを前
記前処理手段の後の内視鏡画像に適用する、または前記
補正値算出手段の出力に基づき、前記フィルタリング手
段から出力される内視鏡画像に対して階調を補正する補
正手段と備えたことを特徴とする付記項5に記載の内視
鏡画像処理装置。
【0160】(付記項13) ファイバスコープにおけ
るファイババンドルよりなるイメージガイドで伝送され
た被写体像を撮像して得られた内視鏡画像中の前記ファ
イババンドルによる網目模様を軽減する内視鏡画像装置
であって、複数のフィルタリング手段と、前記内視鏡画
像におけるファイバコア部間の距離を検出するコア部間
距離検出手段と、前記内視鏡画像に対して網目模様の軽
減を行う、第1の網目軽減手段、および第2の網目軽減
手段とを備え、前記フィルタリング手段におけるフィル
タの次数と、前記コア部間距離検出手段の結果に応じ
て、前記第1の網目軽減手段と、第2の網目軽減手段の
いずれかを選択して実施することを特徴とする内視鏡画
像装置。
【0161】(付記項14) 前記第1の網目軽減手段
は、前記内視鏡画像に対して前処理を行う前処理手段
と、前記フィルタリング手段を切り換える切り換え手段
とを備え、前記フィルタリング手段は前記前処理手段の
出力に対して適用するものであり、また、第2の網目軽
減手段は、前記内視鏡画像に対して尖頭値を抽出する尖
頭値抽出手段と、前記尖頭値抽出手段のより抽出した尖
頭値を用いて、尖頭値以外の画素を補間する補間手段と
を備えることを特徴とする付記項13に記載の内視鏡画
像処理装置。
【0162】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像処理装
置によれば、フィルタリング手段が選択手段で選択され
たイメージ伝達手段が備えるファイババンドルに対応し
たフィルタリングにおける周波数特性に基づき撮像手段
の出力信号をフィルタリングするので、TVカメラで撮
像した内視鏡画像に対し、ファイバスコープとTVカメ
ラの機種の組み合わせによって異なるコア部の周期に応
じて網目模様を軽減することができるという効果があ
る。
【0163】また、本発明の内視鏡装置によれば、選択
手段が前記着脱部に接続される内視鏡に応じて第1また
は第2のフィルタリング手段を選択し、フィルタリング
手段が選択手段で選択された第1のファイババンドルに
対応する第1のフィルタリング手段または第2のファイ
ババンドルに対応する第2のフィルタリング手段の周波
数特性に基づき撮像手段の出力信号をフィルタリングす
るので、TVカメラで撮像した内視鏡画像に対し、ファ
イバスコープとTVカメラの機種の組み合わせによって
異なるコア部の周期に応じて網目模様を軽減することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡システ
ムの構成を示すブロック図
【図2】図1の内視鏡システムの全体構成を示す側面図
【図3】図2のファイバスコープ及びTVカメラの構成
を示す説明図
【図4】固体撮像素子内蔵の図2のファイバスコープの
操作部を示す説明図
【図5】図2のTVカメラのコア部の配列による網目模
様とそれに基づく周波数成分を説明するための説明図
【図6】図2のTVカメラによる内視鏡画像の黒レベル
の平均値を算出する領域の例を示す説明図
【図7】複数レベルに割り当てた図1のフィルタの周波
数特性を1次元で概念的に示した概念図
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る前処理部に設
けられたファイバ折れコア部補間手段51の概略の構成
を示すブロック図
【図9】図8のファイバ折れコア部の検出を行う検出部
の構成を示す構成図
【図10】図8の検出部によるファイバ折れコア部の検
出を説明する説明図
【図11】図9のファイバ折れコア部判定部によるファ
イバ折れコア部の判定を説明するフローチャート
【図12】図8の補間部によるファイバ折れコア部の画
像データを近接の非ファイバ折れコア部の画像データか
ら補間する例を概念的に説明する説明図
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡画像
処理装置の構成を示す構成図
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る内視鏡画像
処理装置の構成を示す構成図
【図15】図14のコア部周期検知部の構成を示す構成
【図16】図15の周波数成分検出部が検出するコア部
周期に基づく周波数成分の分布の様子を概念的に説明す
る説明図
【図17】本発明の第5の実施の形態に係る内視鏡画像
処理装置の構成を示す構成図
【図18】図17のコア部大きさ検出部の構成を示す構
成図
【図19】図18のコア部大きさ検出部における尖頭値
抽出の処理の流れを示すフローチャート
【図20】本発明の第6の実施の形態に係る内視鏡画像
処理装置の構成を示す構成図
【図21】図20のフィルタリング部のフィルタの周波
数特性を補正するための補正値により前記特性が変化す
る様子を概念的に説明する説明図
【図22】図20の内視鏡画像処理装置の変形例の構成
を示す構成図
【図23】本発明の第7の実施の形態に係る内視鏡画像
処理装置の構成を示す構成図
【図24】図23の処理方法選択部の構成を示す構成図
【図25】図23の処理方法選択部において用いられる
コア部周囲間距離を説明する説明図
【図26】図24の尖頭値抽出部での尖頭値間の平均的
な距離を算出するための処理の流れを示すフローチャー
【符号の説明】
1…ファイバスコープ 10…光源装置 11…TVカメラ 13…CCU 15…内視鏡画像処理装置 16…モニタ 41…A/D変換器 42…フレームメモリ 44…前処理部 45…フィルタリング部 45a、45b…切り換えスイッチ 45(i)…フィルタ 47…ユーザI/F 48…切り換え制御部 49…D/A変換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイババンドルよりなるイメージ伝達
    手段が着脱自在に接続され、前記イメージ伝達手段で伝
    達された被検体像を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段に結像される前記ファイババンドルに対応
    したフィルタリングにおける周波数特性を選択可能な選
    択手段と、 前記選択手段で選択された前記フィルタリングにおける
    周波数特性に基づき、前記撮像手段の出力信号をフィル
    タリングするフィルタリング手段とを備えたことを特徴
    とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 第1のファイババンドルよりなるイメー
    ジ伝達手段を有する第1の内視鏡と、 第2のファイババンドルよりなるイメージ伝達手段を有
    する第2の内視鏡と、 前記第1の内視鏡または前記第2の内視鏡が着脱自在に
    接続される着脱部と、 前記着脱部に接続された前記第1の内視鏡または前記第
    2の内視鏡に備えられた前記イメージ伝達手段で伝達さ
    れた被検体像を撮像する撮像手段と、前記第1のファイ
    ババンドルに対応してフィルタリングする第1の周波数
    特性を有する第1のフィルタリング手段と、 前記第2のファイババンドルに対応してフィルタリング
    する第2の周波数特性を有する第2のフィルタリング手
    段と、 前記着脱部に接続される内視鏡に応じて、前記第1また
    は第2のフィルタリング手段を選択可能な選択手段と、 前記選択手段で選択された前記第1または第2のフィル
    タリング手段の周波数特性に基づき、前記撮像手段の出
    力信号をフィルタリングするフィルタリング手段とを備
    えたことを特徴とする内視鏡装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017061289A1 (ja) * 2015-10-08 2017-04-13 オリンパス株式会社 内視鏡用処理装置及び演算処理方法
JP2020191037A (ja) * 2019-05-24 2020-11-26 株式会社ロジック・アンド・デザイン 画像修正方法
JP2021177604A (ja) * 2020-05-08 2021-11-11 ファイバーテック株式会社 画像処理方法、撮像装置及び画像処理装置

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