JP2000346162A - ボールねじ装置 - Google Patents

ボールねじ装置

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JP2000346162A
JP2000346162A JP11155342A JP15534299A JP2000346162A JP 2000346162 A JP2000346162 A JP 2000346162A JP 11155342 A JP11155342 A JP 11155342A JP 15534299 A JP15534299 A JP 15534299A JP 2000346162 A JP2000346162 A JP 2000346162A
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JP
Japan
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ball
thread groove
screw
nut
metal ball
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JP11155342A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sekiya
礼明 関矢
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属球の摩耗進行を抑制し、もって装置寿命の
向上等を図ったボールねじ装置を提供する。 【解決手段】ねじ軸3は、SCM415を素材として浸
炭焼入れし、表面硬度をHRC60に設定している。ま
た、ナット7も、SCM415を素材として浸炭焼入れ
し、表面硬度をHRC60に設定している。そして、金属
球9は、SUJ2を素材として浸炭焼入れし、表面硬度
をHRC63に設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属球の摩耗進行
を抑制し、もって装置寿命の向上等を図ったボールねじ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転運動を直線運動に変換する機構とし
て、ボールねじ装置が知られている。ボールねじ機構
は、外周面に雄ねじ溝を有するねじ軸と内周面に雌ねじ
溝を有するナットとを多数の金属球を介して螺合させた
もので、ねじ軸とナットとを相対回転させることにより
軸線方向に相対移動させるものである。ボールねじ装置
では、金属球が両ねじ溝により画成された転送路中を転
動するため、運転時における騒音や駆動損失が極めて小
さい長所がある。尚、ボールねじ装置におけるねじ軸
は、通常、SAE4150等を素材として高周波焼入れ
したり、SCM415等を素材として浸炭焼入れし、表
面硬度をHRC58〜62程度に設定している。また、ナ
ットは、SCM415等を素材として浸炭焼入れし、表
面硬度をHRC58〜62程度に設定している。そして、
金属球は、SUJ2等を素材として浸炭焼入れし、表面
硬度をHRC58〜62程度に設定している。
【0003】ところで、ボールねじ装置では、ねじ軸と
ナットとの間のバックラッシュの低減や装置剛性の向上
を図るべく、両者の間に金属球を介して予圧を与えるこ
とが広く行われている。ボールねじ装置での予圧に関し
ては、図5,図6に示したように、二つのナット7,
7’間に間座21等を介装させて離反方向の付勢力を付
与し、ねじ軸3と両ナット7,7’との間に金属球9を
介して軸方向の予圧力を作用させるダブルナット予圧法
が一般的である。ところが、近年、機械装置のコンパク
ト化や製品コストの低減等を図るべく、図7,図8に示
したように、転走路10に対してオーバサイズの金属球
9を用い、金属球9とねじ軸3およびナット7との間に
予圧力を作用させるシングルナット予圧法が採用される
ことも多くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ボールねじ
装置では、以下に述べる種々の理由から、ねじ軸やナッ
トに較べて金属球の摩耗が進行しやすく、予圧抜け等に
よる装置寿命の低下をまねく要因となっていた。例え
ば、ボールねじ装置では、金属球は玉軸受等のように単
一の円周内を転動せず、ねじ軸の長い軌道やナットの比
較的長い軌道に沿って転動するため、ねじ軸やナットに
較べて過酷な条件にさらされる。また、ボールねじ装置
では、玉軸受や直動案内(リニアガイド等)と異なって
ねじ軸が捻れているうえに、ねじ軸とナットとでねじ溝
が金属球と接触する点のリード角が互いに異なる。その
ため、金属球の転動方向に対して直角方向の溝面上で滑
りが必然的に発生する他、玉軸受のような保持器が備え
られていないために金属球どうしの滑りも避けられず、
更に、循環部での摩擦抵抗等に起因して金属球はその転
動方向にも滑ることになる。本発明は、上記状況に鑑み
なされたもので、金属球の摩耗進行を抑制し、もって装
置寿命の向上等を図ったボールねじ装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決するべく、外周面に雄ねじ溝を有するねじ軸と、内
周面に雌ねじ溝を有するナットとを当該雄ねじ溝と当該
雌ねじ溝とにより画成された転走路中を転動する多数の
金属球を介して螺合させると共に、前記両ねじ溝と前記
金属球との間に予圧を与え、かつ、前記ねじ軸と前記ナ
ットとをそれらの相対回転により前記軸線方向に相対移
動させるボールねじ装置であって、運転時において前記
雄ねじ溝より前記金属球が摩耗し難くするべく、当該金
属球の表面硬度を当該雄ねじ溝の表面硬度より高くした
ことボールねじ装置を提案する。
【0006】本発明のボールねじ装置によれば、金属球
の表面硬度が雄ねじ溝の表面硬度より高いため、例え
ば、長い雄ねじ溝と金属球との摩耗進行量が均一化され
たり、あるいは、ねじ軸より金属球が摩耗し難くされる
ために予圧抜け等が起こり難くなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。図1は本発明を適用したボール
ねじ装置の実施形態を示す平面図であり、図2は図1中
のA−A断面図である。これらの図に示したように、ボ
ールねじ装置は、1条の雄ねじ溝1がその外周に形成さ
れたねじ軸3と、雄ねじ溝1と対向する雌ねじ溝5がそ
の内周に形成された円筒形状のナット7と、雄ねじ溝1
と雌ねじ溝5との間に介装された多数の金属球9とを主
要構成部材としている。雄ねじ溝1と雌ねじ溝5とは、
螺旋状の1条の転走路10を画成し、これら転走路10
内を金属球9が転動する構造となっている。本実施形態
の場合、金属球9は転走路10に対してオーバサイズに
設定され、金属球9と両ねじ溝1,5間にはシングルナ
ット予圧法による予圧が行われている。
【0008】一方、ナット7には、一端に図示しないテ
ーブル等に固定するためのフランジ11が形成されると
共に、外周面の一部(図2中の上方)に平面(切欠面)
13が切削加工されている。ナット7には、循環通路と
して前後一対の鋼管製のチューブ15が固着されてお
り、両ねじ溝1,5間を3.5回転したボール9がこれ
らチューブ15を介して循環する構造となっている。図
中、符号17はナット7の平面13上にチューブ15を
固定するクリップを示し、符号19はナット7の両端に
取り付けられた防塵用のプラスチックシールを示してい
る。
【0009】さて、本実施形態では、ボールねじ装置の
主要構成部材が以下の仕様で製作されている。すなわ
ち、ねじ軸3は、SCM415を素材として浸炭焼入れ
し、表面硬度をHRC60に設定している。また、ナット
7も、SCM415を素材として浸炭焼入れし、表面硬
度をHRC60に設定している。そして、金属球9は、S
UJ2を素材として浸炭焼入れし、表面硬度をHRC63
に設定している。
【0010】これにより、本実施形態のボールねじ装置
においては、両ねじ溝1,5に較べて金属球9が有意に
摩耗し難くなり、装置寿命の向上を実現できた。以下、
その理由を述べる。ボールねじ装置では、金属球9とね
じ軸3の雄ねじ溝1との接点が金属球9の転動と伴に移
動してゆくが、その軌跡を金属球9と雄ねじ溝1とで比
較すると、金属球9が収納されているナット7の長さよ
りねじ軸3の長さが遙かに長いため、当然のことなが
ら、ねじ軸3の雄ねじ溝1の全長は金属球9が収納され
ている転走路10より長いことになる。したがって、従
来技術の項で述べた滑りに起因する摩耗が主に雄ねじ溝
1に生じても、その摩耗は雄ねじ溝1の全長にわたって
分散されることになり、摩耗量(摩耗深さ)はごく小さ
いものとなる。その結果、長期間にわたる運転が行われ
ても、雄ねじ溝1の摩耗による予圧抜け等のトラブルが
発生し難くなり、従来装置に較べて遙かに長い装置寿命
が得られるのである。尚、本実施形態では、ねじ軸3と
ナット7とで表面硬度を同一にしたが、ナット7の表面
硬度を若干高くしてもよい。
【0011】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明の態様は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、ねじ軸とナットとの素材に
SCM415を用い、浸炭焼入れを行うようにしたが、
SAE4150等を素材としてもよいし、高周波焼入れ
を行うようにしてもよい。また、金属球をはじめ、ねじ
軸やナットの表面硬度も上記例示に限るものではなく、
その硬度差も実験結果等に応じて適宜設定可能である。
また、上記実施形態は1条の転走路を有するボールねじ
装置に本発明を適用したものであるが、図3,図4(図
3中のB矢視図)に3条の転走路を有する例を示したよ
うに、2条以上の転走路を有するボールねじ装置に適用
してもよい。更に、上記実施形態は本発明をシングルナ
ット予圧法を採用したボールねじ装置に適用したもので
あるが、ダブルナット予圧法を採用したボールねじ装置
にも適用可能である。
【0012】
【発明の効果】本発明のボールねじ装置によれば、外周
面に雄ねじ溝を有するねじ軸と、内周面に雌ねじ溝を有
するナットとを当該雄ねじ溝と当該雌ねじ溝とにより画
成された転走路中を転動する多数の金属球を介して螺合
させると共に、前記両ねじ溝と前記金属球との間に予圧
を与え、かつ、前記ねじ軸と前記ナットとをそれらの相
対回転により前記軸線方向に相対移動させるボールねじ
装置であって、運転時において前記雄ねじ溝より前記金
属球が摩耗し難くするべく、当該金属球の表面硬度を当
該雄ねじ溝の表面硬度より高くしたため、例えば、長い
雄ねじ溝と金属球との摩耗進行量が均一化されたり、あ
るいは、ねじ軸より金属球が摩耗し難くされるために、
予圧抜け等が起こり難くなって装置寿命が大幅に延長さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したボールねじ装置の実施形態を
示す平面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】3条の転走路を有するボールねじ装置の平面図
である。
【図4】図3中のB矢視図である。
【図5】ダブルナット予圧法を示した説明図である。
【図6】ダブルナット予圧法での金属球とねじ溝との接
触状態を示す説明図である。
【図7】シングルナット予圧法を示した説明図である。
【図8】シングルナット予圧法での金属球とねじ溝との
接触状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1‥‥雄ねじ溝 3‥‥ねじ軸 5‥‥雌ねじ溝 7‥‥ナット 9‥‥ボール 10‥‥転走路 15‥‥チューブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に雄ねじ溝を有するねじ軸と、内
    周面に雌ねじ溝を有するナットとを当該雄ねじ溝と当該
    雌ねじ溝とにより画成された転走路中を転動する多数の
    金属球を介して螺合させると共に、 前記両ねじ溝と前記金属球との間に予圧を与え、 かつ、前記ねじ軸と前記ナットとをそれらの相対回転に
    より前記軸線方向に相対移動させるボールねじ装置であ
    って、 運転時において前記雄ねじ溝より前記金属球が摩耗し難
    くするべく、当該金属球の表面硬度を当該雄ねじ溝の表
    面硬度より高くしたことを特徴とするボールねじ装置。
JP11155342A 1999-06-02 1999-06-02 ボールねじ装置 Pending JP2000346162A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006083988A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Nsk Ltd ボールねじ
WO2006104015A1 (ja) 2005-03-25 2006-10-05 Nsk Ltd. ボールねじ
JP2010157395A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Jeol Ltd ステージの位置決め装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006083988A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Nsk Ltd ボールねじ
WO2006104015A1 (ja) 2005-03-25 2006-10-05 Nsk Ltd. ボールねじ
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20001226