JP2000345082A - インクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録用インク

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JP2000345082A
JP2000345082A JP15989799A JP15989799A JP2000345082A JP 2000345082 A JP2000345082 A JP 2000345082A JP 15989799 A JP15989799 A JP 15989799A JP 15989799 A JP15989799 A JP 15989799A JP 2000345082 A JP2000345082 A JP 2000345082A
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jet recording
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water
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JP15989799A
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English (en)
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Masahiro Yatake
正弘 矢竹
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色濃度が高く、再生紙に対しても滲みが少ない
印字が可能なインクジェット記録用インクおよびインク
ジェット記録装置を提供する。 【解決手段】少なくとも水溶性色材、水溶性有機溶剤お
よび水を含有するインクジェット記録用インクに明細書
記載の一般式(I)および明細書記載の一般式(II)で
示す構造の物質を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は普通紙、再生紙ある
いはコート紙に対して高い印字品質が得られるインクジ
ェット記録用インクおよびインクジェット記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、微細なノズルか
らインクを小滴として吐出して、文字や図形を被記録体
表面に記録する方法である。インクジェット記録方式と
しては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し
て、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出し
て被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘ
ッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速
に加熱して泡を発生させて、その泡による体積膨張で断
続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する
方法などが実用化されている。
【0003】このようなインクジェット記録に用いられ
るインクには、印字の乾燥性がよいことや印字のにじみ
がないこと、すべての被記録体表面に均一に印字できる
こと、多色の場合色が混じり合わないことなどの特性が
要求されている。ここで、特に問題になるのは、被記録
体として紙を用いた場合その浸透性の違う繊維によるに
じみの発生が生じやすいということである。
【0004】そのために従来からインクの成分について
種々の検討がなされた。そして、そのために表面張力を
低下させる手段として、米国特許第5156675号明
細書のようにジエチレングリコールモノブチルエーテル
を添加したり、米国特許第5183502号明細書のよ
うにアセチレングリコール系の界面活性剤であるサーフ
ィノール465(日信化学製)を添加したり、あるいは
米国特許第5196056号明細書のようにジエチレン
グリコールモノブチルエーテルとサーフィノール465
の両方を添加することなどが検討されている。ジエチレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテルは例えば米国特
許第3291580号明細書に記載されている。あるい
は米国特許第2083372号明細書ではジエチレング
リコールのエーテル類をインクに用いることなどが検討
されている。また、従来のインクジェット記録用インク
では特開平3−152170号公報のように湿潤剤とし
てポリグリセリンを用いたり、特開平9−328644
号公報のようにポリグリセリンにエチレンオキシ基を付
加したものを用いたり、特開平4−18465号公報の
ようにグリセリンにエチレンオキシ基を付加したものな
どがある。
【0005】さらに、顔料を用いた例としては多くは主
に表面張力を高く維持し(例えば特開平4−18465
号公報)浸透性を抑えて紙の表面でのインクのぬれを抑
えて印字品質を確保する検討がなされ、実用化されてい
る。また、グリコールエーテル類と顔料との組み合わせ
は特開昭56−147861のように顔料にトリエチレ
ングリコールモノメチルエーテルを用いた例や特開平9
−111165のようにエチレングリコール、ジエチレ
ングリコールあるいはトリエチレングリコールのエーテ
ル類を用いた例などもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術で
はインクの紙に対する浸透性が低く、紙の表面でぬれを
抑える方法では普通紙特に多用される再生紙に対しては
滲んでしまい、印字の乾燥に時間がかかるため連続印字
したときに、印字した紙上のインクが乾きにくくすぐ重
ねることができないという課題の他に、多色の印字の場
合隣り合った色が混ざり合って文字がにじんでしまうと
いう課題を有していた。
【0007】また、再生紙は様々な紙の成分が混じって
いて、その浸透速度が異なるものの集合体であるため、
それらの浸透速度の差によってにじみやすい。そのにじ
みを低減するため、一般的に紙を加熱する方式などが検
討されている。しかし、印字するときに紙その他の被印
字物を加熱すると、装置中の加熱部の所定温度までの立
ち上げるのに時間がかかったり、装置本体の消費電力が
大きくなったり、あるいは紙その他の被印字物にダメー
ジを与えたりするという課題がある。
【0008】そして、顔料を用いたインクでは被記録媒
体として通常のサイズ剤を有する紙等に印字する場合、
そのインクにある程度浸透性を付与しないと顔料が紙等
の表面に残り、擦過性が悪くなるという課題もある。し
かし、表面張力が高いと、均一な印字を行なうためには
紙種が制限されたり、印字画像の低下を引き起こしやす
い。
【0009】そこで本発明はこのような課題を解決する
もので、その目的とするところは、表面張力が40mN
/m以下であるので紙などの被記録媒体に対する浸透性
が速く、普通紙特に近年多用される再生紙に対して、特
に加熱手段を設けなくても滲みが少ない印字が可能であ
るインクジェット記録用インクを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用インクは少なくとも水溶性色材、水とを含有する
インクジェット記録用インクであって、表面張力が40
mN/m以下であり、下記式(I)および下記式(II)
で示す構造の物質を含有することを特徴とする。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】また、前述のインクジェット記録用インク
の色材が水溶性染料および/または水に分散可能にした
水溶性顔料であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、インクジェット記録に
用いられるインクおよびそれを用いたインクジェット記
録装置は、印字の乾燥性がよいことや印字のにじみがな
いこと、多くの被記録体表面に均一に印字できることな
どの特性が要求されていることに鑑み、鋭意検討したも
のである。
【0015】本発明になるインクジェット記録用インク
は少なくとも水溶性色材、および水を含有するインクジ
ェット記録用インクであって、表面張力が40mN/m
以下であり、下記式(I)および下記式(II)で示す構
造の物質を含有することを特徴とする。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】前述の式(I)におけるnが0.5〜10
であることを特徴とする。nはエチレンオキシ基および
/またはプロピレンオキシ基の数を示すが、最低でも平
均で0.5以上必要になる。0.5以下では印字品質の
向上が低くなり、nが10以上になると粘度が高くなり
使用しずらくなる。より好ましい値は2〜8であり、さ
らに好ましい値は3〜6である。これらの式(I)の物
質はグリセリンを出発原料として、アルカリ等の雰囲気
下でエチレンオキシドやプロピレンオキシドを目標モル
量付加することによって形成するので、通常は単分散は
ないが蒸留などのプロセスを経て単分散として用いるこ
とは構わないが、インクジェットインクの系ではグリセ
リンに付加されるエチレンオキシ基やプロピレンオキシ
基の数は単分散より分布を持ったものが目詰まり性およ
び印字品質の観点から好ましい。
【0019】また、前述の式(I)に示す物質の平均分
子量が1000以下であることを特徴とする。平均分子
量は1000を超えると粘度が上昇して使用しずらくな
り、印字品質の向上も頭打ちになる。より好ましくは8
00以下、さらに好ましくは600以下である。
【0020】前術の式(II)に示すRがC4〜C10の
アルキルアルコール、アルキルグリコール、アルキルト
リオール類であり、C4〜C10のブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基お
よび/またはデシル基であることを特徴とする。より好
ましい形態によればブチル基、ペンチル基、ヘプチル基
あるいはオクチル基であり、さらに好ましい形態によれ
ばブチル基、ペンチル基あるいはヘキシル基である。
【0021】前述の式(I)に示すRであるC4〜C1
0の化合物がノルマル基およびまたはその異性体を主成
分とすることを特徴とする。しかし、浸透性向上のため
にはノルマル基より分岐構造が好ましい。
【0022】さらに、前述のインクジェット記録用イン
クに(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルを
0〜10重量%含むことを特徴とする。本発明になるイ
ンクジェット記録用インクは浸透性が優れるものの例を
示しているが、その効果を向上させるものとして(ジ)
プロピレングリコールモノブチルエーテルがある。浸透
性の必要レベルとして、0〜10重量%の添加が好まし
い。10重量%を超えると水溶性が低下するので水溶性
のインクジェット記録用には使用しづらくなる。より好
ましくは0.5〜5重量%である。そして、前述の式
(I)の物質と(ジ)プロピレングリコールモノブチル
エーテルの比が1:0〜1:10であることを特徴とす
る。1:0即ち添加量0重量%から1:10即ち式
(I)の物質の10倍まで添加することが好ましい。1
0倍以上になると式(I)の物質の添加効果が少なくな
ってしまうし、(ジ)プロピレングリコールモノブチル
エーテルの添加量を多くすると溶解性が低下してしまう
ので使用しづらくなる。
【0023】また、前述のインクジェット記録用インク
にアセチレングリコール系界面活性剤を0〜5重量%含
むことを特徴とする。アセチレングリコール系界面活性
剤を添加することで印字品質をさらに向上させることが
できる。その添加量は0〜5重量%であるが、5重量%
を超えると添加してもそれ以上印字品質が向上せず逆に
粘度増加などの弊害がでる。より好ましい添加量は0.
1〜2重量%である。そして、前述の式(I)の物質と
アセチレングリコール系界面活性剤の比が1:0〜1:
3であることを特徴とする。アセチレングリコール系の
界面活性剤の例としてはエアープロダクツ社のサーフィ
ノールシリーズがある。1:0即ち0重量%から1:3
即ち式(I)の物質と3倍量までの添加が好ましい。式
(I)の物質の好ましい添加量が0.5〜30重量%で
最低添加量の0.5重量%のときアセチレングリコール
系界面活性剤の添加量は1.5重量%になりこれ以上添
加しても添加の効果が低くなりそれ以上の印字品質の向
上はなくなるので、この程度までの添加が好ましい。
【0024】前述のインクジェット記録用インクにジ
(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルを0〜
20重量%含むことを特徴とする。式(I)の物質は構
造によっては水溶性が低くなるが、その場合、印字品質
の向上と水溶性の観点からジ(トリ)エチレングリコー
ルモノブチルエーテルを添加することが好ましい。その
添加量は式(II)の物質の水溶性に応じて0〜20重量
%と調整する。20重量%を超えると式(II)の物質の
溶解性を向上させる効果が頭打ちになり添加する効果が
低くなり、粘度の上昇という弊害も生じてしまうので使
用しづらくなる。そして、前述の式(II)の物質とジ
(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルの比が
1:0〜1:10であることを特徴とする。1:0即ち
0重量%の添加から1:10即ち式(II)の物質の10
倍まで添加することが好ましい。ジ(トリ)エチレング
リコールモノブチルエーテルは式(II)の物質や低水溶
性のアセチレングリコール系の界面活性剤の溶解性を向
上させることと印字品質の向上に役立つが、10倍を超
える添加量ではそれらの効果が頭打ちになるのでインク
ジェット用としては使用しづらくなる。
【0025】また、前述のインクジェット記録用インク
の色材が水溶性染料および/または水に分散可能にした
水溶性顔料であることを特徴とする。本発明では色材と
して水溶性染料および/または水に分散可能にした水溶
性顔料を用いることができる。水溶性染料の例としては
酸性染料、塩基性染料、直接染料の他に分散染料を用い
ることができる。また、顔料は水に分散可能にした水溶
性顔料を用いることができる。顔料の直接酸化であるた
め本発明で用いるとよいとする式(II)の物質や(ジ)
プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジ(トリ)
エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコー
ルエーテル類でも安定であるため、分散剤で分散させた
ものより過酷な条件に耐え、高温や低温でも安定な使用
範囲の広いインクジェット記録用インクとすることがで
きる。
【0026】本発明におけるインクジェット記録システ
ムのインクにおいてはその成分として、防腐剤、酸化防
止剤、導電率調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張
力調整剤、酸素吸収剤等の添加剤は適宜用いることがで
きる。
【0027】主にインクのノズル前面で乾燥を抑えるた
めに水溶性のあるグリコール類を添加することが好まし
く、その例としてはエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコ
ール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、
1、3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコ
ール、イソブチレングリコール、1、4−ブタンジオー
ル、1、3−ブタンジオール、1、2−ペンタンジオー
ル、1、5−ペンタンジオール、1、2−ヘキサンジオ
ール、1、6−ヘキサンジオール、1、2、6−ヘキサ
ントリオオール、1、8−オクタンジオール、1、2−
オクタンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、
ペンタエリスリトールなどがある。
【0028】また、本発明においてはノズル前面でイン
クが乾燥して詰まることを抑制するために、多くの種類
の糖類を用いることもできる。単糖類および多糖類があ
り、グルコース、マンノース、フルクトース、リボー
ス、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクト
ース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビ
オース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース
等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン
類、セルロース類を用いることができる。
【0029】その他に水と相溶性を有し、インクに含ま
れる水との溶解性の低いグリコールエーテル類やインク
成分の溶解性を向上させ、さらに被記録体たとえば紙に
対する浸透性を向上させ、あるいはノズルの目詰まりを
防止するために用いることのできるものとして、炭素数
1から4のアルキルアルコール類、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−
n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−is
o−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i
so−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテ
ル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロ
ピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プ
ロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、
ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなど
のグリコールエーテル類、ホルムアミド、アセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、
アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホランなど
があり、これらを適宜選択して使用することができる。
【0030】また、本発明になるインクにはさらに浸透
性を制御するため、他の界面活性剤を添加することも可
能である。添加する界面活性剤は本実施例に示すインク
系との相溶性のよい界面活性剤が好ましく、界面活性剤
のなかでも浸透性が高く安定なものがよい。その例とし
ては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などがあげ
られる。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミ
ノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル
−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤ
シ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミ
ダゾリン誘導体などがある。
【0031】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン
酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキ
シエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレ
ート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオ
レエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチ
レンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート
などのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面
活性剤などがある。
【0032】また、例えば防腐剤・防かび剤として安息
香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、
2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソ
ルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2
−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキ
セルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プ
ロキセルXL−2、プロキセルTN)などを添加しても
よい。
【0033】あるいはまた、pH調整剤、溶解助剤ある
は酸化防止剤としてジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミ
ン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールア
ミン、エチルジエタノールアミン、ジエチルアタノール
アミンなどのアルキルアルカノールアミン、モルホリン
などのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩
類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物
(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸
塩など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、
チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネー
ト、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレ
ット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットな
どのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその
塩などがある。
【0034】さらに、粘度調整剤としては、ロジン類、
アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリ
ル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ
などがある。
【0035】次に具体的な実施の形態について説明す
る。
【0036】本発明において示す水溶性の色材は染料を
用いる場合と顔料を用いる場合および染料と顔料を用い
る場合について述べる。
【0037】下表における水溶性顔料1〜4は粒径10
〜300nmのカーボンブラックの表面を酸化による分
散処理して末端がカルボニル基、カルボキシル基、ヒド
ロキシル基、スルホン基などがある構造のものになる。
()中にそれぞれの平均粒径をnm単位で示す。水溶性
染料1はダイレクトブラック154、水溶性染料2はダ
イレクトイエロー132、水溶性染料3はダイレクトブ
ルー86、水溶性染料4はアシッドレッド52である。
尚、式(II)の物質について特に()で示さない限りア
ルコールを出発原料とする。
【0038】 実施例1 添加量(重量%) 水溶性顔料1(105) 5.0 式(I)の物質(1) 8.0 式(II)の物質(1) 2.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0 オルフィンSTG 0.8 高分子微粒子A 3.0 ジエチレングリコール 10.0 2−ピロリドン 5.0 トリエタノールアミン 0.8 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(1)はnが2でEPはエチレンオ
キシのみであり、式(II)の物質(1)はRがネオペン
チル基であり、n1+n2が3でm1+m2が1.5で
ありHが水素である。
【0039】実施例2 水溶性顔料2(85) 4.5 式(I)の物質(2) 10.0 式(II)の物質(2) 1.5 ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 3.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0 オルフィンE1010 1.0 高分子微粒子A 3.0 ジプロピレングリコール 5.0 サーフィノール465 1.2 トリエタノールアミン 0.9 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(2)はnが0.8でEPはエチレ
ンオキシのみであり、式(II)の物質(2)はRがt−
ブチル基であり、n1+n2が3でm1+m2が1.0
であり、Hが水素である。
【0040】実施例3 水溶性顔料3(90) 5.5 式(I)の物質(3) 2.0 式(II)の物質(3) 2.0 PGmBE 3.5 トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0 サーフィノール104 0.3 高分子微粒子B 10.0 ジエチレングリコール 7.0 チオジグリコール 3.5 1,6−ヘキサンジオール 5.0 ジエチルエタノールアミン 1.0 水酸化カリウム 0.1 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(3)はnが4でEPはエチレンオ
キシ3に対してプロピレンオキシが1の比であり、式
(II)の物質(3)はRが1,3ジメチルブチル基であ
り、n1+n2が3でm1+m2が1.5であり、Hが
水素である。
【0041】実施例4 水溶性顔料4(80) 5.0 水溶性染料1 1.0 式(I)の物質(4) 8.0 式(II)の物質(4) 2.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0 トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0 高分子微粒子C 1.0 ジエチレングリコール 3.0 1、5−ペンタンジオール 2.0 ジメチル−2−イミダゾリジノン 2.0 安息香酸ナトリウム 0.1 トリエタノールアミン 0.7 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(4)はnが1.5でEPはエチレ
ンオキシのみであり、式(II)の物質(4)はRがイソ
ブチル基であり、n1+n2が3、m1+m2が1.2
でHがスルホン酸アンモニウム基である。
【0042】実施例5 水溶性顔料1(105) 3.0 水溶性染料1 1.0 式(I)の物質(5) 7.0 式(II)の物質(5) 3.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 9.0 オルフィンSTG 0.3 高分子微粒子D 1.0 グリセリン 10.0 トリエタノールアミン 0.9 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(5)はnが2.8でEPエチレン
オキシのみであり、式(II)の物質(5)はRがn−ヘ
キシル(この場合1,6−ヘキシレングリコールを出発
原料とする)基50%と2−エチルヘキシル基50%の
混合であり、n−ヘキシルがn1+n2が4でm1+m
2が2であり、2−エチルヘキシルがn1+n2が4で
m1+m2が0でHが水素である。
【0043】実施例6 水溶性染料2 5.0 式(I)の物質(6) 6.0 式(II)の物質(6) 3.0 ジプロピレングリコールモノブチルエーテル 4.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0 グリセリン 15.0 チオジグリコール 2.0 1、5−ペンタンジオール 1.0 トリエタノールアミン 0.9 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(6)はnが3.5でEPはエチレ
ンオキシのみであり、式(II)の物質(6)はRが1、
1−ジメチルブチル基であり、n1+n2が4でm1+
m2が1でHが水素である。
【0044】実施例7 水溶性染料3 5.0 式(I)の物質(7) 10.0 式(II)の物質(7) 1.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0 グリセリン 5.0 トリメチロールプロパン 1.0 トリメチロールエタン 1.0 サーフィノール465 1.0 トリエタノールアミン 0.5 KOH 0.05 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(7)はnが10で、式(II)の物
質(7)はRが1、3−ジメチルブチル基50%とn−
ヘプチル基50%の混合でありEPはエチレンオキシの
みであり、1,3ジメチルブチル基がn1+n2が3で
m1+m2が1であり、n−ヘプチル基がn1+n2が
3.5でm1+m2が1でHが水素である。
【0045】実施例8 水溶性染料4 5.5 式(I)の物質(8) 6.0 式(II)の物質(8) 4.0 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 11.0 グリセリン 5.0 ジエチレングリコール 5.0 テトラプロピレングリコール 5.0 トリエタノールアミン 0.9 KOH 0.1 イオン交換水 残量 尚、式(I)の物質(8)はnが4.5で、式(II)の
物質(8)はRがネオペンチル基50%とn−ペンチル
基30%、イソペンチル基20%の混合でありEPはエ
チレンオキシのみである。ネオペンチル基n1+n2が
1.0でm1+m2が0.3、n−ペンチル基がn1+
n2が2.5でm1+m2が1.0、イソペンチル基が
n1+n2が3.0でm1+m2が0でHがスルホン酸
ナトリウムである。
【0046】前述の実施例1〜8に示す式(II)の物質
(1)〜(8)は分子中にOH基を1個以上有するアル
コール、2個のグリコール、3個のトリオールなどを用
いることができ、その具体的な例としてn−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、n−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコー
ル、ネオペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、イソヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコー
ル、イソヘプチルアルコール、n−オクリルアルコー
ル、イソオクチルアルコール、n−ノニルアルコール、
n−デシルアルコール、1,4−ブタンジオ−ル、1,
3ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−
ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−
ヘキサンジオール、1,6−へキサンジオール、2−ブ
テン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4ペンタン
ジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2
−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパ
ンジオール、2−メチル−2−(ヒドロキシメチル)−
1,3−プロパンジオール、ペンタエリスリトール、ジ
ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ルなどを用いることができる。
【0047】比較例に用いたインクの組成は以下にな
る。比較例で示す顔料はランダム共重合型スチレンアク
リル酸系分散剤を用いて分散させたカーボンブラックを
用いた。顔料の平均粒径をnm単位で()中に示す。
【0048】比較例1 水溶性顔料9(90) 5.0 グリセリン 10.0 分散剤 3.0 非イオン系界面活性剤 1.0 イオン交換水 残量 比較例2 水溶性染料(フードブラック2) 5.5 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 7.0 ジエチレングリコール 10.0 2−ピロリドン 5.0 イオン交換水 残量 比較例3 水溶性顔料11(110) 5.5 水溶性染料(フードブラック2) 2.5 ジエチレングリコール 10.0 非イオン系界面活性剤 1.0 イオン交換水 残量 表1に印字の評価結果として文字を印字したときのにじ
みの評価結果を示す。表1中Aは極めてよい、Bはよ
い、Cは悪い、Dは極めて悪いということを示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果から明らかなように比較例で用
いるようなインクは印字品質が悪く、本発明で用いるイ
ンクジェット記録用インクを用いると印字品質が良好な
ことが分かる。また、実施例1〜8において式(I)の
物質を添加しない場合はにじみが増加して、添加した場
合より印字品質は低下した。同様に式(II)の物質を添
加しない場合もにじみが極端に増加する。従って、式
(I)の物質と式(II)の物質の両方を混合することに
よって印字品質が改良される。
【0051】尚、これらの印字評価の測定はセイコーエ
プソン株式会社製のインクジェットプリンタ−MJ−9
30Cを用いることによって行なった。これらの評価に
用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカおよび日本の市販さ
れている普通の紙でConqueror紙、Favor
it紙、Modo Copy紙、Rapid Copy
紙、EPSON EPP紙、Xerox 4024紙、
Xerox 10紙、Neenha Bond紙、Ri
copy 6200紙、やまゆり紙、Xerox R紙
である。
【0052】尚、実施例中の残量の水の中にはインクの
腐食防止のためプロキセルXL−2を0.1から1%、
インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリ
アゾールを0.001から0.05%、インク系中の金
属イオンの影響を低減するためにEDTAを0.01か
ら0.03%添加した。
【0053】また、本発明になるインクジェット記録用
インクはインクの突出が電歪素子による応答によるヘッ
ドを用いることが好ましい。ヘッド部を加熱する方法で
はインクに含まれる色剤やその他の成分が分解されてヘ
ッドが詰まりやすくなってしまう弊害が出てしまう。電
歪素子を用いる場合はこのような問題は生じないので、
本発明になるインクジェット記録装置を安定的に成り立
たせることができる。また、本発明のインクジェット記
録用インクは式(I)の物質を用い電歪素子を用いるこ
とによって、目詰まりが改善される。例えば、実施例1
の組成でMJ930Cを用い60℃で相対湿度40%で
1週間放置した場合3回以下のクリーニングで全ノズル
復帰したが、式(I)の物質を添加しない場合は3回以
上のクリーニングが必要であった。
【0054】本発明のように色料等の固形物の量が比較
的多く用いたインクでは、長い時間吐出しないノズルは
ノズル前面でインクが乾燥して増粘するため、印字が乱
れる現象がでやすい。しかし、インクがノズルの前面で
吐出しない程度に微動させることによって、インクが攪
拌されてインクの吐出を安定的に行なうことができる。
これを行なうためには電歪素子によることが制御しやす
い。ノズル近傍を急速に加熱する方法は泡を発生させる
ため、このような制御はできない。したがって、この機
構を用いて本発明になるインクジェット記録用インクを
用いることで、インク中の色材濃度を多くすることがで
き、色材が顔料である場合、エマルジョン等の泡立ちや
すい物質を用いても色濃度を高くしてしかも安定的にイ
ンクを吐出することが可能となる。
【0055】本発明においては色材が顔料である場合高
分子微粒子からなる水溶性のエマルジョンを添加する。
その添加量は1重量%以上10重量%以下である。1重
量%未満では耐擦性の向上の効果が少なく、10重量%
を越えるとインクの粘度が上昇してインクジェット記録
用インクとしては使用しにくくなる。
【0056】本発明において高分子微粒子A乃至Dは以
下のようにして作成する。
【0057】高分子微粒子A:反応容器に滴下装置、温
度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン
交換水100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃
で、重合開始剤の過流酸カリを0.2部を添加してお
く。イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.
05部、スチレン5部、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート6部、ブチルメタクリレート5部およびt−ドデ
シルメルカプタン0.02を入れたモノマー溶液を、7
0℃に滴下して反応させて1次物質を作成する。その1
次物質に、過流酸アンモニウム10%溶液2部を添加し
て攪拌し、さらにイオン交換水30部、ラウリル硫酸カ
リ0.2部、スチレン30部、ブチルメタクリレート1
5部、ブチルアクリレート16部、アクリル酸2部、
1、6−ヘキサンジオールジメタクリレート1部、t−
ドデシルメルカプタン0.5部よりなる反応液を70℃
で攪拌しながら添加して重合反応させた後、アンモニア
で中和しpH8〜8.5にして0.3μmのフィルター
でろ過した高分子微粒子水溶液を作成してエマルジョン
Aとする。
【0058】高分子微粒子B:反応容器に滴下装置、温
度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン
交換水100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃
で、重合開始剤の過流酸カリを0.2部を添加してお
く。イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.
05部、スチレン10部、ブチルメタクリレート10部
およびt−ドデシルメルカプタン0.02部を入れたモ
ノマー溶液を、70℃に滴下して反応させて1次物質を
作成する。その1次物質に、過流酸アンモニウム10%
溶液2部を添加して攪拌し、さらにイオン交換水30
部、ラウリル硫酸カリ0.2部、スチレン35部、ブチ
ルメタクリレート25部、、アクリル酸10部、ビスフ
ェノールAジメタクリレート1部、t−ドデシルメルカ
プタン0.5部よりなる反応液を70℃で攪拌しながら
添加して重合反応させた後、アンモニアで中和しpH8
〜8.5にして0.3μmのフィルターでろ過した高分
子微粒子水溶液を作成してエマルジョンBとした。
【0059】高分子微粒子C:反応容器に滴下装置、温
度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン
交換水100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃
で、重合開始剤の過流酸カリを0.2部を添加してお
く。イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.
05部、スチレン15部、ベンジルメタクリレート6
部、ブチルメタクリレート10部およびt−ドデシルメ
ルカプタン0.02を入れたモノマー溶液を、70℃に
滴下して反応させて1次物質を作成する。その1次物質
に、過流酸アンモニウム10%溶液2部を添加して攪拌
し、さらにイオン交換水30部、ラウリル硫酸カリ0.
2部、スチレン30部、ブチルメタクリレート15部、
アクリル酸10部、トリエタノールプロパントリメタク
リレート1部、1、6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート1部、t−ドデシルメルカプタン0.5部よりなる
反応液を70℃で攪拌しながら添加して重合反応させた
後、アンモニアで中和しpH8〜8.5にして0.3μ
mのフィルターでろ過した高分子微粒子水溶液を作成し
てエマルジョンCとする。
【0060】高分子微粒子D:反応容器に滴下装置、温
度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン
交換水100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃
で、重合開始剤の過流酸カリを0.2部を添加してお
く。イオン交換水7部にラウリル硫酸ナトリウムを0.
05部、スチレン15部、ブチルメタクリレート15部
およびt−ドデシルメルカプタン0.02部を入れたモ
ノマー溶液を、70℃に滴下して反応させて1次物質を
作成する。その1次物質に、過流酸アンモニウム10%
溶液2部を添加して攪拌し、さらにイオン交換水30
部、ラウリル硫酸カリ0.2部、スチレン30部、ブチ
ルメタクリレート15部、ジペンタエリスリトールヘキ
サメタクリレート1部、t−ドデシルメルカプタン0.
6部よりなる反応液を70℃で攪拌しながら添加して重
合反応させた後、アンモニアで中和しpH8〜8.5に
して0.3μmのフィルターでろ過した高分子微粒子水
溶液を作成してエマルジョンDとする。
【0061】このようにして作成した高分子微粒子を分
散したエマルジョンを形成する物質として、スチレン、
テトラヒドロフルフリルアクリレートおよびブチルメタ
クリレートの他に(α、2、3または4)−アルキルス
チレン、(α、2、3または4)−アルコキシスチレ
ン、3、4−ジメチルスチレン、α−フェニルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ジメチルア
ミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミド、N、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、ア
クリロイルモルフォリン、N、N−ジメチルアクリルア
ミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N、N−ジエ
チルアクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他ア
ルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基のジエチレングリコールまたはポリエチ
レングリコールの(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート、その他含フッ素、含塩素、含珪素(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、マレイン
酸アミド、(メタ)アクリル酸等の1官能の他に架橋構
造を導入する場合は(モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリ)
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、4−
ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、6−
ヘキサンジオール、1、8−オクタンジオールおよび
1、10−デカンジオール等の(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グ
リセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート、ビスフェ
ノールAまたはFのエチレンオキシド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート等を用いることができる。
【0062】このような高分子微粒子を形成するために
用いる乳化剤としてはラウリル硫酸ナトリウムやラウリ
ル硫酸カリの他にアニオン界面活性剤、非イオン界面活
性剤および両性界面活性剤を用いることができ、前述の
インクに添加することができる界面活性剤類を用いるこ
とができる。
【0063】重合開始剤は過硫酸カリや過硫酸アンモニ
ウムの他に、過流酸水素やアゾビスイソブチロニトリ
ル、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、過酢酸、クメ
ンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロキシパーオキ
シド、パラメンタンヒドロキシパーオキシドなどを用い
ることができた。重合のための連鎖移動剤としては、t
−ドデシルメルカプタンの他にn−ドデシルメルカプタ
ン、n−オクチルメルカプタン、キサントゲン類である
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソブチルキサ
ントゲンジスルフィド、あるいはジペンテン、インデ
ン、1、4−シクロヘキサジエン、ジヒドロフラン、キ
サンテンなどを用いることができる。
【0064】以上のように、本発明においては印字画像
の紙等の被記録体に対するにじみが低減される高品質
で、電歪素子を用いたヘッドを用いても目詰まりなどが
おこりにくい実用性の高いインクジェット記録用インク
を提供することができる。
【0065】尚、本発明はこれらの実施例に限定される
と考えるべきではなく、本発明の主旨を逸脱しない限り
種々の変更は可能である。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように本発明は従来不十分で
あった普通紙、特に再生紙に対しても滲まない印字が可
能なインクジェット記録用インクを提供するという効果
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC02 2H086 BA55 BA56 BA59 BA60 BA62 4J039 AE07 BA04 BA29 BC07 BC09 BC12 BC13 BC33 BE01 BE03 BE04 BE05 BE06 BE08 BE22 BE33 CA03 CA06 EA10 EA42 EA47 EA48 GA24

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも色材および水を含有するイン
    クジェット記録用インクであって、表面張力が40mN
    /m以下であり、下記式(I)および下記式(II)で示
    す構造の物質を含有することを特徴とするインクジェッ
    ト記録用インク。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 前記式(I)におけるnが0.5〜10
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録用インク。
  3. 【請求項3】 前記式(I)におけるnによる繰り返し
    単位(EP)がエチレンオキシ基および/またはプロピ
    レンオキシ基であって前記インクジェット記録用インク
    系で分子量の分布を持っていることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 前記式(I)に示す物質の平均分子量が
    1000以下であることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録用インク。
  5. 【請求項5】 前記式(II)に示すRが少なくともOH
    基を1つ以上有するC4〜C10のアルキルアルコー
    ル、アルキルグリコール、アルキルトリオール類を出発
    原料とすることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録用インク。
  6. 【請求項6】 前記式(II)に示すRである前記C4〜
    C10の物質がノルマル基および/またはその他の異性
    体を主成分とすることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録用インク。
  7. 【請求項7】 前記インクジェット記録用インクに
    (ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルを0〜
    10重量%含むことを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録用インク。
  8. 【請求項8】 前記式(II)の物質と(ジ)プロピレン
    グリコールモノブチルエーテルの比が1:0〜1:10
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録用インク。
  9. 【請求項9】 前記インクジェット記録用インクにアセ
    チレングリコール系界面活性剤を0〜5重量%含むこと
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  10. 【請求項10】 前記式(II)の物質とアセチレングリ
    コール系界面活性剤の比が1:0〜1:3であることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット記録用インクにジ
    (トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルを0〜
    20重量%含むことを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録用インク。
  12. 【請求項12】 前記式(II)の物質とジ(トリ)エチ
    レングリコールモノブチルエーテルの比が1:0〜1:
    10であることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録用インク。
  13. 【請求項13】 前記インクジェット記録用インクの色
    材が水溶性染料および/または水に分散可能にした水溶
    性顔料であることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録用インク。
  14. 【請求項14】 前記インクジェット記録用インクに用
    いる顔料が表面酸化によって水に分散可能となっている
    ことを特徴とする請求項13記載のインクジェット記録
    用インク。
  15. 【請求項15】 前記インクジェット記録用インクが電
    歪素子を用いた信号の応答によりインクが突出するヘッ
    ドを用いたことを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録用インク。
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