JP2000344762A - クロメン化合物 - Google Patents

クロメン化合物

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JP2000344762A
JP2000344762A JP11154272A JP15427299A JP2000344762A JP 2000344762 A JP2000344762 A JP 2000344762A JP 11154272 A JP11154272 A JP 11154272A JP 15427299 A JP15427299 A JP 15427299A JP 2000344762 A JP2000344762 A JP 2000344762A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 退色速度が速く且つ劣化時の着色が少ない良
好なフォトクロミック性の耐久性を有するフォトクロミ
ック化合物。 【解決手段】 基本構造としてインデン環の1位がスピ
ロ炭素もしくは特定の置換基により置換された、例えば
下記式で示されるような新規なクロメン化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なクロメン化
合物、および該クロメン化合物の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミズムとは、ここ数年来注目
されてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるいは
水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やか
に色が変わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色に
戻る可逆作用のことである。この性質を有する化合物は
フォトクロミック化合物と呼ばれ、従来から色々な化合
物が合成されてきたが、その構造には特別な共通性は認
められない。
【0003】例えば、PCT特許出願公開明細書WO9
6/14596号明細書には、下記式(A)で示される
クロメン化合物が開示されている。
【0004】
【化7】
【0005】しかし、このクロメン化合物は、退色速度
が遅く、さらに例えばフォトクロミック材として長期間
使用すると光未照射の状態での着色(劣化時の着色とも
いう。)が大きくなったり、光照射時の発色濃度が低下
するという問題があった。
【0006】また、PCT特許出願公開明細書WO97
/48762号明細書には、下記式(B)で示されるク
ロメン化合物が開示されている。
【0007】
【化8】 しかし、このクロメン化合物には、退色速度が遅いとい
う問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記した化合物に比べフォトクロミック特性をさら
に向上させ、退色速度が速く、且つ劣化時の着色の少な
く、上記の発色濃度の低下に代表されるようなフォトク
ロミック性の低下が起こりにくい、すなわちフォトクロ
ミック性の耐久性に優れたクロメン化合物を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたもので、本発明者らによって得
られた新規なクロメン化合物は、その退色速度が速く、
且つ劣化時の着色が少なく、しかもフォトクロミック性
の耐久性が優れているという知見に基づいて完成された
ものである。
【0010】即ち、本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化9】 {式中、下記式(2)
【0012】
【化10】 で示される基、及び下記式(3)
【0013】
【化11】
【0014】で示される基は、それぞれ独立に、芳香族
炭化水素基または不飽和複素環基であり、R1及びR
2は、前記式(2)又は前記式(3)で示される基の少
なくとも何れか一方が不飽和複素環基である場合には、
下記(i)又は(ii)に示される条件を満足する基であ
り、前記式(2)及び前記式(3)で示される両方の基
が芳香族炭化水素基である場合には、下記(i)又は(iii)
に示される条件を満足する基であり、R3およびR4は、
それぞれ独立に、下記式(4)
【0015】
【化12】
【0016】(式中、R7は、置換もしくは非置換のア
リール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリール
基であり、R8は、水素原子、アルキル基、またはハロ
ゲン原子であり、nは1〜3の整数である。)で示され
る基、下記式(5)
【0017】
【化13】
【0018】(式中、R9は、置換もしくは非置換のア
リール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリール
基であり、mは1〜3の整数である。)で示される基、
置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換
のヘテロアリール基、又はアルキル基であるか、又はR
3とR4とが一緒になって、脂肪族炭化水素環もしくは芳
香族炭化水素環を構成していてもよく、R5は、ヒドロ
キシル基、アルキル基、トリフルオロメチル基、アルコ
キシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、シ
アノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換
もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘ
テロアリール基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒
素原子と前記式(2)で示される基の環とが結合する置
換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族
炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環
基であり、pは0〜3の整数であり、R6は、ヒドロキ
シル基、アルキル基、トリフルオロメチル基、アルコキ
シ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、シア
ノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換も
しくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテ
ロアリール基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素
原子と前記式(3)で示される基の環とが結合する置換
もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭
化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基
であり、qは0〜3の整数である。}で示されるクロメ
ン化合物。
【0019】ここで、前記(i)〜(iii)の[R1及びR2
条件]とは、次に示すものである。 (i) R1又はR2の何れか一方が窒素原子をヘテロ原
子として有し該窒素原子がR1及びR2が結合する炭素原
子と結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
した縮合複素環基であり、他方が水素原子、ヒドロキシ
ル酸基、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、
アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ハロゲン原子、ア
ラルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、又は置
換もしくは非置換のヘテロアリール基である。 (ii) R1及びR2は、それぞれ独立に、置換もしくは
非置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘテロ
アリール基であるか、又はR1及びR2は一緒になって、
置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水素基又は置換
もしくは非置換の2価の不飽和複素環基と置換もしくは
非置換の2価の芳香族炭化水素基又は置換もしくは非置
換の2価の不飽和複素環基とが、下記式
【0020】
【化14】
【0021】(式中、R10は水素原子、又は炭素数1〜
10のアルキル基であり、dは0〜2の整数であり、d
が0の場合は単なる結合手を表し、rは1〜4の整数で
あり、sは2〜6の整数である。)で示される基の中か
ら選ばれる何れか1つの基を介して結合している環を形
成する。 (iii) 前記条件(ii)において、R1又R2の何れか一
方、もしくは両方が置換もしくは非置換のヘテロアリー
ル基である他は、前記条件(ii)と同じである。
【0022】また、他の発明は、上記一般式(1)で示
されるクロメン化合物よりなるフォトクロミック材、お
よび該クロメン化合物を含んでなるフォトクロミック光
学材料である。
【0023】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、下記
式(2)
【0024】
【化15】 で示される基、及び下記式(3)
【0025】
【化16】
【0026】で示される基は、それぞれ独立に、芳香族
炭化水素基または不飽和複素環基である。
【0027】上記芳香族炭化水素基としては、特に制限
されないが、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ま
しい。好適な芳香族炭化水素基を例示すると、フェニレ
ン基、ナフチレン基、フェナンスリレン基、トリレン
基、キシリレン基等のベンゼン環1個、またはそれら2
〜4個の縮環よりなる芳香族炭化水素基等が挙げられ
る。
【0028】また、前記の不飽和複素環基としては、特
に制限されないが、酸素、硫黄、窒素原子を含む5員
環、6員環またはこれらにベンゼン環が縮環した不飽和
複素環基が好ましい。好適な不飽和複素環基を例示する
と、ピリジレン基、キノリレン基、ピロリレン基、イン
ドリレン基等の含窒素複素環基、フリレン基、ベンゾフ
リレン基等の含酸素複素環基、チエニレン基、ベンゾチ
エニレン基等の含硫黄複素環基などを挙げることができ
る。
【0029】前記一般式(1)において、R1およびR2
は、前記式(2)で示される基と前記式(3)で示され
る基の組み合わせによって、取りうる基がそれぞれ異な
る。
【0030】即ち、R1及びR2は、前記式(2)又は前
記式(3)で示される基の少なくとも何れ一方が不飽和
複素環基である場合には、前記(i)又は(ii)に示され
る条件を満足する基となり、前記式(2)及び前記式
(3)で示される両方の基が芳香族炭化水素基である場
合には、前記(i)又は(iii)に示される条件を満足する基
となる。このような条件を満足しない場合には、発色濃
度、退色速度、耐久性といったフォトクロミック諸物性
のうち何れか1つ以上が低下し、本発明の効果が得られ
ない。
【0031】ここで、条件(i)とは、R1又はR2の何れ
か一方が窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子が
1及びR2が結合する炭素原子と結合する置換もしくは
非置換の複素環基(すなわち、例えば「−R1」の
「−」を未結合手と呼んだ場合、該窒素原子に未結合手
が存在し、「該窒素原子」と「R1及びR2が結合する炭
素原子」とが結合するような置換もしくは非置換の複素
環基を意味する。)、又は該複素環基に芳香族炭化水素
環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基である
こと、及び他方が水素原子、水酸基、アルキル基、アル
コキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、
シアノ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換もしくは
非置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘテロ
アリール基であることである。
【0032】上記の一方の基である、「窒素原子をヘテ
ロ原子として有し、該窒素原子と“R1及びR2が結合す
る炭素原子”とが結合する、置換もしくは非置換の複素
環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香
族複素環が縮合した縮合複素環基」としては、特に制限
されないが、炭素数4〜7の5員環、6員環、7員環の
環状アミン構造を持つ化合物、及び/又は該環内の一部
の炭素原子が硫黄原子もしくは酸素原子で置換された構
造であり、該環状アミン構造中にベンゼン環が0〜2個
縮環したものが好ましい。
【0033】また、これら基が置換基を有する場合にお
ける置換基としては、何れの場合も、水酸基、アルキル
基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換ア
ミノ基(ここで置換基とはアルキル基又はアリール基で
ある。)、シアノ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置
換もしくは非置換のアリール基(ここでアリール基の置
換基とは水酸基、アルキル基、トリフルオロメチル基、
アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ
基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アリール基、
ヘテロアリール基、又はアラルキル基である。)、又は
置換もしくは非置換の芳香族複素環基(ここで芳香族複
素環基の置換基とは水酸基、アルキル基、ハロゲン化ア
ルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、
置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、ア
リール基、ヘテロアリール基、又はアラルキル基であ
る。)等が挙げられる。
【0034】窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原
子と“R1及びR2が結合する炭素原子”と結合する置換
もしくは非置換の複素環基又は該複素環基に芳香族炭化
水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基と
して好適なものを具体的に例示すると、ピロリジニル
基、ピペリジニル基、ヘキサメチレンイミノ基、モルホ
リノ基、チオモルホリノ基、ピローリル基、インドール
基、インドリル基、インドリル基、テトラヒドロキノリ
ル基、カルバゾール基等を挙げることができる。
【0035】また、前記条件(i)において、R1、R2
他の一方となるのは、水素原子、水酸基、アルキル基、
アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ
基、シアノ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換もし
くは非置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘ
テロアリール基である。
【0036】上記のアルキル基としては、特に制限はさ
れないが、一般的には炭素数1〜4のアルキル基が好ま
しい。好適なアルキル基を例示すると、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることが
できる。
【0037】上記のアルコキシ基は特に制限されない
が、一般的には炭素数1〜5のアルコキシ基が好まし
い。好適なアルコキシ基を具体的に例示すると、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、 sec−ブトキシ基、t−ブト
キシ基等を挙げることができる。
【0038】上記のアラルコキシ基としては、特に限定
されないが、炭素数6〜10のアラルコキシ基が好まし
い。好適なアラルコキシ基を具体的に例示すると、フェ
ノキシ基、ナフトキシ基等を挙げることができる。
【0039】上記の置換アミノ基は、アルキル基または
アリール基が置換したアルキルアミノ基、ジアルキルア
ミノ基、アリールアミノ基またはジアリールアミノ基で
あり、好適な置換アミノ基を具体的に例示すると、メチ
ルアミノ基、エチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジメ
チルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、等を挙げることができる。
【0040】上記のハロゲン原子としてはフッ素原子、
塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を挙げることができ
る。
【0041】上記のアラルキル基は特に制限されない
が、炭素数7〜11のアラルキル基が好ましい。好適な
アラルキル基を例示すると、ベンジル基、フェニルエチ
ル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等を挙げ
ることができる。
【0042】上記の非置換のアリール基は、特に制限さ
れないが、炭素数6〜10の非置換のアリール基が好ま
しい。好適な非置換のアリール基を例示すると、フェニ
ル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0043】また、置換アリール基としては、上記非置
換のアリール基の1若しくは2以上の水素原子が、水酸
基、アルキル基、トリフルオロメチル基、アルコキシ
基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロアリ
ール基、又はアラルキル基の他、前述したような窒素原
子をヘテロ原子として有し該窒素原子に未結合手が存在
する(すなわち、該窒素原子とアリール基とが結合す
る)置換もしくは非置換の複素環基又は該複素環基に芳
香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複
素環基等が置換したものを挙げることができる。
【0044】上記の非置換のヘテロアリール基として
は、特に限定されないが、炭素数4〜12のヘテロアリ
ール基が好ましい。具体的に例示すると、チエニル基、
フリル基、ピロリニル基、ピリジル基、ベンゾチエニル
基、ベンゾフラニル基、ベンゾピロリニル基等を挙げる
ことができる。また、上記の置換のヘテロアリール基の
置換基としては、水酸基、アルキル基、トリフルオロメ
チル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置
換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アリ
ール基、ヘテロアリール基、又はアラルキル基、及び窒
素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子に未結合手が
存在する(すなわち、該窒素原子とヘテロアリール基と
が結合する)置換もしくは非置換の複素環基又は該複素
環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合し
た縮合複素環基等を挙げることができる。
【0045】また、条件(ii)とは、R1及びR2は、それ
ぞれ独立に、置換もしくは非置換のアリール基、又は置
換もしくは非置換のヘテロアリール基であるか、又はR
1及びR2は一緒になって、置換もしくは非置換の2価の
芳香族炭化水素基又は置換もしくは非置換の2価の不飽
和複素環基と置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水
素基又は置換もしくは非置換の2価の不飽和複素環基と
が、下記式
【0046】
【化17】
【0047】(式中、R10は水素原子、又は炭素数1〜
10のアルキル基であり、dは0〜2の整数であり、d
が0の場合は単なる結合手を表し、rは1〜4の整数で
あり、sは2〜6の整数である。)で示される基の中か
ら選ばれる何れか1つの基を介して結合している環を形
成することである。
【0048】上記の置換もしくは非置換のアリール基、
および置換もしくは非置換のヘテロアリール基は、それ
ぞれ前記(i)における「窒素原子をヘテロ原子として有
し、該窒素原子と“R1及びR2が結合する炭素原子”と
が結合する、置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
した縮合複素環基」以外の基としての置換もしくは非置
換のアリール基、および置換もしくは非置換のヘテロア
リール基と同義である。
【0049】また、上記条件(ii)のR1及びR2が一緒に
なって、環を形成する場合において、置換もしくは非置
換の2価の芳香族炭化水素基及び置換もしくは非置換の
2価の不飽和複素環基とは、それぞれ上記の置換もしく
は非置換のアリール基および置換もしくは非置換のヘテ
ロアリール基の水素原子1つが結合手に変わり、2価と
なったものである。また、前記のR10は水素原子、又は
炭素数1〜10のアルキル基であるが、該アルキル基と
してはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
t−アミル基、ペンチル基、n−ヘキシル基が好適であ
る。また、前記のdは0〜2の整数である。dが0の場
合は単なる結合手を表し、前記2価の基が直接結合する
ことを意味する。また、rは1〜4の整数であり、sは
2〜6の整数である。この場合、形成される好適な環を
具体的に例示すれば、下記
【0050】
【化18】
【0051】に示される環、または該環の骨格の一部で
ある芳香族環の1つまたは2つが、酸素、硫黄、窒素原
子を含む5員環、6員環またはこれらにベンゼン環が縮
環した不飽和複素環、例えば、ピリジン環、キノリン
環、ピロール基、インドール環のような含窒素複素環;
フラン環、ベンゾフラン環等の含酸素複素環基;チオフ
ェン環、ベンゾチオフェン環等の含硫黄複素環等の複素
環で置換された構造を挙げることができる。
【0052】また、条件(iii)は、前記条件(ii)におい
て、R1又R2の何れか一方、もしくは両方が置換もしく
は非置換のヘテロアリール基である他は、前記条件(ii)
と同じである。
【0053】前記一般式(1)中のR3およびR4は、そ
れぞれ独立に、下記式(4)
【0054】
【化19】
【0055】(式中、R7は、置換もしくは非置換のア
リール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリール
基であり、R8は、水素原子、アルキル基、またはハロ
ゲン原子であり、nは1〜3の整数である。)で示され
る基、下記式(5)
【0056】
【化20】
【0057】(式中、R9は、置換もしくは非置換のア
リール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリール
基であり、mは1〜3の整数である。)で示される基、
置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換
のヘテロアリール基、又はアルキル基である。また、R
3及びR4は、これら基に限らず、R3とR4が一緒になっ
て、脂肪族炭化水素環または芳香族炭化水素環を構成し
ていてもよい。
【0058】前記式(4)中のR7は、置換もしくは非
置換のアリール基、または置換もしくは非置換のヘテロ
アリール基である。
【0059】置換もしくは非置換のアリール基および置
換若しくは非置換のヘテロアリール基としては、前記し
た(ii)のR1、R2におけるのと同じ基が適用される。な
お、これら基が置換基を有するばあいにおいて、置換基
が結合する位置は特に限定されず、その総数も特に限定
されなが、置換アリール基に於いては、アリール基がフ
ェニル基である場合は3位または4位、ナフチル基であ
れば、4位または6位に置換基を有するのが好ましい。
【0060】前記式(4)中のR8は水素原子、アルキ
ル基またはハロゲン原子である。好適なアルキル基を具
体的に例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基等
が挙げられる。また上記のハロゲン原子を具体的に例示
すると、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子を挙げることができる。
【0061】前記式(4)中のnは1〜3の整数であ
る。原料入手の観点から、nが1であることが好まし
い。
【0062】上記式(4)で示される基の中で好適な基
を具体的に例示すると、フェニル−エチレニル基、(4
−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エテニル
基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−エ
テニル基、(4−モルホリノフェニル)−エテニル基、
(4−ピペリジノフェニル)−エテニル基、(4−ユー
ロリジノフェニル)−エテニル基、(4−メトキシフェ
ニル)−エテニル基、(4−メチルフェニル)−エテニ
ル基、(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−
エテニル基、(2−メトキシフェニル)−エテニル基、
フェニル−1−メチルエテニル基、(4−(N,N−ジ
メチルアミノ)フェニル)−1−メチルエテニル基、
(4−メトキシフェニル)−1−メチルエテニル基、フ
ェニル−1−フルオロエテニル基、(4−(N,N−ジ
メチルアミノ)フェニル)−1−フルオロエテニル基、
2−チエニル−エテニル基、2−フリル−エテニル基、
2−(N−メチル)ピロリニル−エテニル基、2−ベン
ゾチエニル−エテニル基、2−ベンゾフラニル−エテニ
ル基、2−(N−メチル)インドリル−エテニル基等を
挙げることができる。
【0063】また、前記式(5)中のR9は、置換もし
くは非置換のアリール基または置換もしくは非置換のヘ
テロアリール基である。これら基は、前述のR7として
説明した基と同義である。
【0064】上記式(5)中のmは1〜3の整数であれ
ば特に限定されないが、原料入手の容易さの観点からm
は1であるのが好適である。
【0065】上記式(5)で示される基の中で好適な基
を具体的に例示すると、フェニル−エチリニル基、(4
−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エチニル
基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−エ
チニル基、(4−モルホリノフェニル)−エチニル基、
(4−ピペリジノフェニル)−エチニル基、(4−ユー
ロリジノフェニル)−エチニル基、(4−メトキシフェ
ニル)−エチニル基、(4−メチルフェニル)−エチニ
ル基、(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−
エチニル基、(2−メトキシフェニル)−エチニル基、
2−チエニル−エチニル基、2−フリル−エチニル基、
2−(N−メチル)ピロリニル−エチニル基、2−ベン
ゾチエニル−エチル基、2−ベンゾフラニル−エチニル
基、2−(N−メチル)インドリル−エチニル基等を挙
げることができる。
【0066】また、R3、R4としての、置換もしくは非
置換のアリール基または置換もしくは非置換のヘテロア
リール基は、前述のR7として説明した基と同義であ
る。
【0067】また、R3、R4としての、アルキル基は、
前述の(ii)においてR1として説明した基と同義であ
る。
【0068】また、R3とR4とが一緒になって脂肪族炭
化水素環を形成する場合に於ける、脂肪族炭化水素環と
しては、特に制限はされないが、好適な環を具体的に例
示すると、アダマンチリデン環、ビシクロノニリデン
環、ノルボルニリデン環等を挙げることができる。
【0069】また、R3とR4とが一緒になって芳香族炭
化水素環を形成する場合に於ける、芳香族炭化水素環と
しては、特に制限はされないが、好適な環としては、フ
ルオレン環等を挙げることができる。
【0070】なお、R3、R4の少なくとも1つは、置換
もしくは非置換のアリール基又は置換もしくは非置換の
ヘテロアリール基、またはこれらに基を有する基である
ことが好ましい。
【0071】さらに、R3およびR4の少なくとも1つ
は、下記〜 に示される何れかの基であることが特
に好ましい。
【0072】 置換アミノ基を置換基として有する置
換アリール基又は置換ヘテロアリール基; 窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子とアリー
ル基またはヘテロアリール基とが結合する置換もしくは
非置換の複素環基を置換基として有する置換アリール基
又は置換ヘテロアリール基; 前記における置換もしくは非置換の複素環基に芳香
族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素
環基を置換基として有する置換アリール基又は置換ヘテ
ロアリール基; R7が置換アミノ基を置換基として有する置換アリー
ル基又は置換ヘテロアリール基である式(4)で示され
る基; R7が窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子と
アリール基またはヘテロアリール基とが結合する置換も
しくは非置換の複素環基を置換基として有する置換アリ
ール基又は置換ヘテロアリール基である式(4)で示さ
れる基; R7が前記における置換もしくは非置換の複素環基
に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮
合複素環基を置換基として有する置換アリール基又は置
換ヘテロアリール基である式(4)で示される基; R9が置換アミノ基を置換基として有する置換アリー
ル基又は置換ヘテロアリール基である式(5)で示され
る基; R9が窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子と
アリール基またはヘテロアリール基とが結合する置換も
しくは非置換の複素環基を置換基として有する置換アリ
ール基又は置換ヘテロアリール基である式(5)で示さ
れる基;又は R9が前記における置換もしくは非置換の複素環基
に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮
合複素環基を置換基として有する置換アリール基又は置
換ヘテロアリール基である式(5)で示される基。
【0073】なお、上記〜における置換アリール基
においては、置換基の置換する位置は特に限定されず、
その総数も特に限定されないが、置換位置はアリール基
がフェニル基であるときは3位または4位に置換される
ことが好ましく、その数は1であることが好ましい。当
該置換アリール基としての、好適なものを具体的に例示
すると、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、
4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、4−
(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、4−モルホ
リノフェニル基、4−ピペリジノフェニル基、3−
(N,Nジメチルアミノ)フェニル基等を挙げることが
できる。
【0074】また、前記〜における置換ヘテロアリ
ール基において、置換基が置換する位置は特に限定され
ず、その総数も特に限定されないが、その数は1である
ことが好ましい。当該置換ヘテロアリール基として好適
なものを具体的に例示すると、4−(N,N−ジメチル
アミノ)チエニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)
フリル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)チエニル
基、4−モルホリノピロリニル基、6−ピペリジノベン
ゾチエニル基、6−(N,Nジメチルアミノ)ベンゾフ
ラニル基等をあげることができる。
【0075】また、前記〜の式(4)で示される基
において、式(4)中のR7は、前記〜の置換アリ
ール基又は置換ヘテロアリール基と同義である。当該式
(4)で示される基として好適な基を例示すると、(4
−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エテニル
基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−エ
テニル基、(4−モルホリノフェニル)−エテニル基、
(4−ピペリジノフェニル)−エテニル基、(4−ユー
ロリジノフェニル)−エテニル基、(2−(N,N−ジ
メチルアミノ)フェニル)−エテニル基、(4−(N,
N−ジメチルアミノ)フェニル)−1−メチルエテニル
基、(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−1
−フルオロエテニル基等を挙げることができる。
【0076】また、前記〜の式(5)で示される基
において、式(5)中のR9は前記〜の置換アリー
ル基又は置換ヘテロアリール基と同義である。当該式
(5)で示される基として好適な基を例示すると、(4
−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エチニル
基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−エ
チニル基、(4−モルホリノフェニル)−エチニル基、
(4−ピペリジノフェニル)−エチニル基、(4−ユー
ロリジノフェニル)−エチニル基、(2−(N,N−ジ
メチルアミノ)フェニル)−エチニル基、2−(N−メ
チル)インドリル−エチニル基、(4−(N−メチルピ
ペラジノ)フェニル)−エチニル等を挙げることができ
る。
【0077】前記一般式(1)において、R5およびR6
は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アルキル基、ト
リフルオロメチル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、
アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲ
ン原子、アラルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、窒素原子
をヘテロ原子として有し該窒素原子に未結合手が存在す
る(すなわち、R5の場合は該窒素原子と前記式(2)
で示される基の環とが結合し、R6の場合は、該窒素原
子と前記式(3)で示される基の環とが結合する。)置
換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族
炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環
基である。
【0078】ここで、アルキル基、アルコキシ基、アラ
ルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、およびアラ
ルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、及び置換
しくは非置換のヘテロアリル基は、R1及びR2について
(i)における「窒素原子をヘテロ原子として有し、該窒
素原子と“R1及びR2が結合する炭素原子”とが結合す
る、置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に
芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合
複素環基」以外の基として説明したものと同じである。
【0079】また、窒素原子をヘテロ原子として有し該
窒素原子に未結合手が存在する置換もしくは非置換の複
素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳
香族複素環が縮合した縮合複素環基も、窒素原子が結合
する環が異なるだけで、基自体はR1及びR2のところで
説明したものと同じである。
【0080】それぞれR5およびR6の置換数を示すpお
よびqは何れも0〜3の整数である。これら基が結合す
る位置は特に制限されず、その総数も特に限定されない
が、2以下であるのが好適である。なお、pがそれぞれ
2又は3であるときは、各R 5は及び互いに異なってい
てもよい。qが2又は3のときも同様である。
【0081】本発明において好適なクロメン化合物とし
ては、次の(I)〜(III)のクロメン化合物が挙げら
れる。
【0082】(I) 下記式(6)
【0083】
【化21】 {式中、下記式(3)
【0084】
【化22】
【0085】で示される基は、不飽和複素環基であり、
1及びR2は、前記一般式(1)におけるR1及びR2
同義であり、R3及びR4は、それぞれ独立に、置換もし
くは非置換のアリール基又は置換もしくは非置換のヘテ
ロアリール基であり、R5は、ヒドロキシル基、アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、アルコキシ基、アラルコ
キシ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子、アラルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基、窒素原子
をヘテロ原子として有し該窒素原子とナフタレン環とが
結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環
基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した
縮合複素環基であり、R6は、ヒドロキシル基、アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、アルコキシ基、アラルコ
キシ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子、アラルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基、窒素原子
をヘテロ原子として有し該窒素原子と前記式(3)で示
される基の環とが結合している置換もしくは非置換の複
素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳
香族複素環が縮合した縮合複素環基である。}で示され
るクロメン化合物。
【0086】(II) 下記式(7)
【0087】
【化23】 {式中、下記式(2)
【0088】
【化24】
【0089】で示される基は、不飽和複素環基であり、
1及びR2は、前記一般式(1)におけるR1及びR2
同義であり、R3及びR4は、それぞれ独立に、置換もし
くは非置換のアリール基又は置換もしくは非置換のヘテ
ロアリール基であり、R5は、ヒドロキシル基、アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、アルコキシ基、アラルコ
キシ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子、アラルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基、窒素原子
をヘテロ原子として有し該窒素原子と前記式(2)で示
される基の環とが結合する置換もしくは非置換の複素環
基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族
複素環が縮合した縮合複素環基であり、R6は、ヒドロ
キシル基、アルキル基、トリフルオロメチル基、アルコ
キシ基、アラルコキシ基、置換アミノ基、シアノ基、ニ
トロ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換もしくは非
置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリー
ル基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子とイ
ンデン環とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、
又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素
環が縮合した縮合複素環基である。}で示されるクロメ
ン化合物。
【0090】(III) 下記式(8)
【0091】
【化25】 {式中、下記式(2)
【0092】
【化26】 で示される基、及び下記式(3)
【0093】
【化27】
【0094】で示される基は、一般式(1)と同義であ
り、A環及びB環は、置換基を有しても良い芳香族炭化
水素基、又は芳香族複素環であり、少なくともA環もし
くはB環のいずれか一方は芳香族複素環基であり、W
は、下記式
【0095】
【化28】
【0096】(式中、R10は水素原子、又は炭素数1〜
10のアルキル基であり、dは0〜2の整数であり、d
が0の場合は単なる結合手を表し、rは2〜4の整数で
あり、sは2〜4の整数である。)で示される基の中か
ら選ばれる何れか1つの基であり、R3及びR4は、それ
ぞれ独立に、置換もしくは非置換のアリール基又は置換
もしくは非置換のヘテロアリール基であり、R5は、ヒ
ドロキシル基、アルキル基、トリフルオロメチル基、ア
ルコキシ基、アラルコキシ基、置換アミノ基、シアノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラルキル基、置換もし
くは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロ
アリール基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原
子と前記式(2)で示される基の環とが結合する置換も
しくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭化
水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基で
あり、R6は、ヒドロキシル基、アルキル基、トリフル
オロメチル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、置換ア
ミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラルキ
ル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換若しくは
非置換のヘテロアリール基、窒素原子をヘテロ原子とし
て有し該窒素原子と前記式(3)で示される基の環とが
結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環
基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した
縮合複素環基である。}で示されるクロメン化合物。
【0097】最も好適なクロメン化合物としては、R3
が、(イ)アミノ基を置換基として有するアリール基又は
ヘテロアリール基、(ロ)窒素原子をヘテロ原子として有
し該窒素原子とアリール基またはヘテロアリール基とが
結合している置換もしくは非置換の複素環基を置換基と
して有するアリール基又はヘテロアリール基、又は(ハ)
前記(ロ)における置換もしくは非置換複素環基に芳香族
炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環
基を置換基として有する置換アリール基又は置換ヘテロ
アリール基である上記式(6)で示されるクロメン化合
物である。
【0098】本発明において好適なクロメン化合物を具
体的に例示すれば、次のような化合物を挙げることがで
きる。
【0099】
【化29】
【0100】
【化30】
【0101】
【化31】
【0102】
【化32】
【0103】本発明の前記一般式(1)で示されるクロ
メン化合物は、一般に常温常圧で無色、あるいは淡黄色
の固体または粘稠な液体として存在し、次の(イ)〜
(ハ)のような手段で確認できる。
【0104】(イ) プロトン核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR)を測定することにより、δ5.0〜9.
0ppm付近にアロマティックなプロトン及びアルケン
のプロトンに基づくピーク、δ1.0〜4.0ppm付
近にアルキル基及びアルキレン基のプロトンに基づくピ
ークが現れる。また、それぞれのスペクトル強度を相対
的に比較することにより、それぞれの結合基のプロトン
の個数を知ることができる。
【0105】(ロ) 元素分析によって相当する生成物
の組成を決定することができる。
【0106】(ハ) 13C−核磁気共鳴スペクトル(13
C−NMR)を測定することにより、δ110〜160
ppm付近に芳香族炭化水素基の炭素に基づくピーク、
δ80〜140ppm付近にアルケン及びアルキンの炭
素に基づくピーク、δ20〜80ppm付近にアルキル
基及びアルキレン基の炭素に基づくピークが現われる。
【0107】本発明の一般式(1)で示されるクロメン
化合物の製造方法は、特に限定されず如何なる合成法に
よって得ても良い。一般に好適に採用される代表的な方
法について以下に説明する。
【0108】この方法では、下記の一般式(9)
【0109】
【化33】 (但し、下記式(2)
【0110】
【化34】 で示される基、下記式(3)
【0111】
【化35】
【0112】で示される基、R3、R4、R5、R6、p及
びqは、前記一般式(1)における定義と同義であ
る。)で示される、カルボニル−クロメン誘導体と、下
記一般式(10)
【0113】
【化36】
【0114】{式中、C環、D環は、それぞれ独立に、
置換もしくは非置換の芳香族炭化水素基又は置換もしく
は非置換の芳香族複素環基であり、Zはリチウム原子、
ナトリウム原子、カリウム原子、又はマグネシウム原子
であり、Lは塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であ
り、Zがマグネシウム原子以外の時にはLは存在せず、
Wは、下記式
【0115】
【化37】
【0116】(式中、R10は水素原子、又は炭素数1〜
10のアルキル基であり、dは0〜2の整数であり、d
が0の場合は単なる結合手を表し、rは2〜4の整数で
あり、sは2〜4の整数である。)で示される何れか1
つの基である。}で示される有機金属試薬とを反応させ
ることにより、下記一般式(11)
【0117】
【化38】
【0118】(式中、各置換基及び環は全て一般式
(9)及び一般式(10)において同記号で表された置
換基と同義である。)で示されるヒドロキシクロメン誘
導体を得、次いで酸性条件下で脱水閉環させて一般式
(1)で示されるクロメン化合物を得る方法である。上
記一般式(9)で示されるカルボニル−クロメン誘導体
の合成法は特に限定されず、公知の方法により合成可能
である。例えば、下記一般式(12)
【0119】
【化39】 (但し、下記式(2)
【0120】
【化40】 で示される基、及び下記式(3)
【0121】
【化41】
【0122】で示される基、R5、R6、p及びqは、一
般式(1)における定義と同義である。)で示されるフ
ェノール誘導体と、下記一般式(13)
【0123】
【化42】
【0124】(式中、R3、R4は、一般式(1)におけ
る定義と同義である。)で示されるプロパギルアルコー
ル誘導体を酸性条件下で反応させ、一般式(9)で示さ
れるカルボニル−クロメン誘導体を合成することができ
る。この時、フェノール誘導体において式(2)及び/
又は式(3)で示される基として置換基を有するものを
使用した場合には、一般式(9)で示されるカルボニル
−クロメン誘導体として、式(2)及び/又は(3)で
示される基に置換基を有するものが合成可能である。
【0125】上記一般式(9)で示されるカルボニル−
クロメン誘導体の合成時の反応条件は特に限定されない
が、例えば次のような条件で好適に行うことができる。
【0126】すなわち、反応基質としてのフェノール誘
導体及びプロパギルアルコールの反応比率は、広い範囲
から採用されるが、一般には1:10〜10:1(モル
比)の範囲から選択される。また、酸触媒としては硫
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酸
性アルミナ等が用いられ、反応基質の総和に対して0.
1〜10重量部の範囲で用いられる。反応温度は、通常
0〜200℃が好ましく、溶媒としては、非プロトン性
有機溶媒、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン
等が使用される。
【0127】生成物の精製方法としては特に限定されな
い。例えば、シリカゲルカラム精製を行い、さらに再結
晶により、生成物の精製を行こうことができる。
【0128】また、一般式(11)で示されるヒドロキ
シクロメン誘導体合成は、例えば、次のようにして行わ
れる。
【0129】すなわち、まず、原料である下記式
【0130】
【化43】
【0131】(式中、Lは塩素、臭素もしくはヨウ素で
ある)で示されるハロゲン誘導体と、金属マグネシウ
ム、金属リチウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土
類金属とを1:1〜1:3の範囲で乾燥エーテルもしく
は乾燥THF等の不活性な溶媒中で反応させ、−70℃
〜還流温度で10〜6時間反応させて前記式(10)で
示される有機金属試薬を得る。ついで、このようにして
得られた有機金属試薬と前記一般式(9)で示されるカ
ルボニル−クロメン化合物とを乾燥THF、乾燥エーテ
ル等有機溶媒中で窒素雰囲気下で2:1〜1:5の範囲
で混合し、室温〜還流温度で10分〜10時間撹拌混合
することにより、前記一般式(11)で示されるヒドロ
キシクロメン誘導体を得ることができる。なお、該反応
に於いて、前記有機金属試薬としては、特に単離精製す
る必要はなく、前記合成より得られたものをそのまま使
用することが出来る。
【0132】反応終了後、反応液を氷水中にあけ、塩
酸、酢酸、硫酸等の酸により中和後、有機物をトルエ
ン、エーテル等の有機溶媒で目的物を抽出し、水洗後、
有機層を溶媒留去して目的物であるヒドロキシクロメン
誘導体を得ることが出来る。、また、場合によっては析
出したヒドロキシクロメン誘導体をろ過により取得する
も可能である。その後は、シリカゲルカラム等を用いて
精製を行い、さらに再結晶により、生成物の精製を行う
ことができるが、粗精製物のまま次の反応に使用しても
よい。
【0133】この様にして得られたヒドロキシクロメン
誘導体を脱水閉環させて前記一般式(1)で示されるク
ロメン化合物を得る方法は特に限定されないが、ヒドロ
キシクロメン化合物を酢酸、塩酸、硫酸、酢酸/塩酸混
合溶媒等の酸性溶媒中で室温〜還流温度で10分〜10
時間撹拌することにより好適に行うことが出来る。閉環
反応終了後は、水中に反応物を移液し、アルカリ中和
後、有機物をトルエン、エーテル等の有機溶媒で抽出
し、水洗後、溶媒留去を行い、必要に応じてシリカゲル
カラム精製、及び/又は再結晶による精製を行い、一般
式(1)で示される目的物のクロメン化合物を得ること
ができる。
【0134】本発明の前記一般式(1)で示されるクロ
メン化合物は、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロ
フラン等の一般の有機溶媒によく溶ける。このような溶
媒に一般式(1)で示されるクロメン化合物を溶かした
とき、一般に溶液はほぼ無色透明であり、太陽光あるい
は紫外線を照射すると速やかに発色し、光を遮断すると
可逆的に速やかに元の無色にもどる良好なフォトクロミ
ック作用を呈する。このような一般式(1)の化合物に
おけるフォトクロミック作用は、高分子固体マトリック
ス中でも同様な特性を示す。かかる対象となる高分子固
体マトリックスとしては、本発明の一般式(1)で示さ
れるクロメン化合物が均一に分散するものであればよ
く、光学的に好ましくは、例えばポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸エチル、ポリスチレン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポ
リジメチルシロキサン、ポリカーボネート等の熱可塑性
樹脂を挙げることができる。
【0135】さらに、エチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールビスグリ
シジルメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレ
ート、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロ
モー4ーメタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロ
パン等の多価アクリル酸及び多価メタクリル酸エステル
化合物;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、酒石酸ジアリル、エポキ
シこはく酸ジアリル、ジアリルフマレート、クロレンド
酸ジアリル、ヘキサフタル酸ジアリル、ジアリルカーボ
ネート、アリルジグリコールカーボネート、トリメチロ
ールプロパントリアリルカーボネート等の多価アリル化
合物;1,2−ビス(メタクリロイルチオ)エタン、ビ
ス(2−アクリロイルチオエチル)エーテル、1,4−
ビス(メタクリロイルチオメチル)ベンゼン等の多価チ
オアクリル酸及び多価チオメタクリル酸エステル化合
物;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、β−メチルグリシジルメタクリレート、ビスフェノ
ールA−モノグリシジルエーテル−メタクリレート、4
−グリシジルオキシメタクリレート、3−(グリシジル
−2−オキシエトキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、3−(グリシジルオキシ−1−イソプロピ
ルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3
−グリシジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸
エステル化合物及びメタクリル酸エステル化合物;ジビ
ニルベンゼン等のラジカル重合性多官能単量体を重合し
てなる熱硬化性樹脂を挙げることができる。
【0136】また、これらの各単量体とアクリル酸、メ
タクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸;ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート等のアクリル酸及びメタクリル酸エステ
ル化合物;フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェニル等の
フマル酸エステル化合物;メチルチオアクリレート、ベ
ンジルチオアクリレート、ベンジルチオメタクリレート
等のチオアクリル酸及びチオメタクリル酸エステル化合
物;スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ビニ
ルナフタレン、α−メチルスチレンダイマー、ブロモス
チレン等のビニル化合物等のラジカル重合性単官能単量
体との共重合体が挙げられる。
【0137】本発明の一般式(1)で示されるクロメン
化合物を上記高分子固体マトリックス中へ分散させる方
法としては特に制限はなく、一般的な手法を用いること
ができる。例えば、上記熱可塑性樹脂とクロメン化合物
を溶融状態にて混練し、樹脂中に分散させる方法、また
は上記重合性単量体にクロメン化合物を溶解させた後、
重合触媒を加え熱または光にて重合させ樹脂中に分散さ
せる方法、あるいは上記熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂
の表面にクロメン化合物を染色することにより樹脂中に
分散させる方法等を挙げることができる。
【0138】本発明のクロメン化合物はフォトクロミッ
ク材として広範囲に利用でき、例えば、銀塩感光材に代
る各種の記憶材料、複写材料、印刷用感光体、陰極線管
用記憶材料、レーザー用感光材料、ホログラフィー用感
光材料などの種々の記憶材料として利用できる。その
他、本発明のクロメン化合物を用いたフォトクロミック
材は、フォトクロミックレンズ材料、光学フィルター材
料、ディスプレイ材料、光量計、装飾などの材料として
も利用できる。
【0139】例えば、フォトクロミックレンズに使用す
る場合には、均一な調光性能が得られる方法であれば特
に制限がなく、具体的に例示するならば、本発明のフォ
トクロミック材を均一に分散してなるポリマーフィルム
をレンズ中にサンドウイッチする方法、あるいは、本発
明のクロメン化合物を前記の重合性単量体中に分散さ
せ、所定の手法により重合する方法、あるいは、この化
合物を例えばシリコーンオイル中に溶解して150〜2
00℃で10〜60分かけてレンズ表面に含浸させ、さ
らにその表面を硬化性物質で被覆し、フォトクロミック
レンズにする方法などがある。さらに、上記ポリマーフ
ィルムをレンズ表面に塗布し、その表面を硬化性物質で
被覆し、フォトクロミックレンズにする方法などもあ
る。
【0140】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0141】実施例1 下記構造
【0142】
【化44】
【0143】で示されるカルボニルクロメン化合物1.
0g(0.0019mol)の乾燥THF溶液10ml
と、下記式
【0144】
【化45】
【0145】の有機金属試薬0.76g(0.0029
mol)を含有する10ml乾燥エーテル溶液とを窒素
雰囲気下で、35℃で2時間反応させ、その後、氷水1
00ml中にあけ、希塩酸で中和後、エーテル抽出を行
い、水洗、硫酸マグネシウム乾燥後、溶媒留去して、下
記式
【0146】
【化46】
【0147】を含有するオイルを1.5g得た。そのオ
イルに酢酸10ml、濃塩酸0.5mlを加え、60℃
で2h反応後、水100ml中にあけ、10%水酸化ナ
トリウム水溶液で中和後、トルエンで析出した有機物を
抽出し、水洗、硫酸マグネシウム乾燥、溶媒留去後、得
られたオイルをシリカゲルクロマトグラフィーにより精
製することにより、淡黄色粉末状の生成物0.3gを得
た。収率は24%であった。この生成物の元素分析値
は、C78.87%、H4.66%、N2.06%、O
4.77%、S9.63%であって、C4431NO2
の計算値であるC78.89%、H4.66%、N2.
09%、O4.78%、S9.57%に極めてよく一致
した。
【0148】また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測
定したところ、δ3.0〜4.0ppm付近にモルホリ
ノ基のメチレンプロトンに基づく8Hのピーク、δ5.
5〜9.0ppm付近にアロマティックなプロトン及び
アルケンのプロトンに基づく23Hのピークを示した。
さらに13C−核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、
δ110〜160ppm付近に芳香環の炭素に基づくピ
ーク、δ80〜140ppm付近にアルケンの炭素に基
づくピーク、δ20〜60ppmにアルキルの炭素に基
づくピークを示した。上記の結果から単離生成物は、下
記構造式で示される化合物であることを確認した。
【0149】
【化47】
【0150】実施例2〜16 実施例1と同様にして表1〜4に示したクロメン化合物
を合成した。得られた生成物について、実施例1と同様
な構造確認の手段を用いて構造解析した結果、表1〜4
に示す構造式で示される化合物であることを確認した。
また、表5及び6にこれらの化合物の元素分析値、各化
合物の構造式から求めた計算値及び1H−NMRスペク
トルの特徴的なスペクトルを示した。
【0151】
【表1】
【0152】
【表2】
【0153】
【表3】
【0154】
【表4】
【0155】
【表5】
【0156】
【表6】
【0157】実施例17〜32、比較例1、2 実施例1で得られたクロメン化合物0.05部をテトラ
エチレングリコールジメタクリレート70部、トリエチ
レングリコールジメタクリレート15部、グリシジルメ
タクリレート10部、2−ヒドロエチルメタクリレート
5部に添加し十分に混合した。この混合液をガラス板と
エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで構
成された鋳型の中に注入し、注型重合を行った。重合は
空気炉を用い、30℃〜90℃まで18時間かけ徐々に
温度を上げていき、90℃で2時間保持した。重合終了
後、重合体を鋳型のガラス型から取り外した。得られた
重合体(厚み2mm)を試料とし、これに、浜松ホトニ
クス製のキセノンランプL−2480(300W)SH
L−100をエアロマスフィルター(コーニング社製)
を介して20℃±1℃、重合体表面でのビーム強度36
5nm=2.4mW/cm2,245nm=24μW/
cm2で120秒間照射して発色させ、前記試料のフォ
トクロミック特性を測定した。フォトクロミック特性は
次のようなもので評価した。
【0158】 最大吸収波長(λmax): (株)
大塚電子工業製の分光光度計(瞬間マルチチャンネルフ
ォトディテクターMCPD1000)により求めた発色
後の最大吸収波長である。該最大吸収波長は、発色時の
色調に関係する。
【0159】 初期着色{ε(0)}: 前記最大吸
収波長における光未照射状態の吸光度。例えばメガネレ
ンズのような光学材料においては、この値が低いほどフ
ォトクロミック性が優れているといえる。
【0160】 発色濃度{ε(120)−ε
(0)}: 前記最大吸収波長における、120秒間光
照射した後の吸光度{ε(120)}と上記ε(0)と
の差。この値が高いほどフォトクロミック性が優れてい
るといえる。
【0161】 退色速度〔t1/2(min.)〕: 12
0秒間光照射後、光の照射を止めたときに、試料の前記
最大は長における吸光度が{ε(120)−ε(0)}
の1/2まで低下するのに要する時間。この時間が短い
ほどフォトクロミック性が優れているといえる。
【0162】 残存率(%)={(A0/A200)×1
00}: 光照射による発色の耐久性を評価するために
次の劣化促進試験を行った。すなわち、得られた重合体
(試料)をスガ試験器(株)製キセノンウェザーメータ
ーX25により200時間促進劣化させた。その後、前
記発色濃度の評価を試験の前後で行い、試験前の発色濃
度(A0)および試験後の発色濃度(A200)を測定し、
{(A0/A200)×100}の値を残存率(%)とし、
発色の耐久性の指標とした。残存率が高いほど発色の耐
久性が高い。
【0163】 着色変化度(△YI)=YI(20
0)−YI(0): 光未照射時の色調の耐久性を評価
するために、上記劣化促進試験前後の試料について、ス
ガ試験機(株)製の色差計(SM−4)を用いて色差を
測定した。劣化に伴う着色変化度を試験後の着色度の値
{YI(200)}から試験前の着色度の値{YI
(0)}を引いた差{△YI}を求め、耐久性を評価し
た。△YIが小さいほど光未照射時の色調の耐久性が高
い。
【0164】また、クロメン化合物として実施例2ない
し16で得られた化合物を用いた以外は、上記と同様に
してフォトクロミック重合体を得、その特性を評価し
た。その結果をまとめて表7に示す。
【0165】
【表7】 さらに、比較のために、下記式(A)、(B)
【0166】
【化48】
【0167】
【化49】
【0168】で示される化合物を用い同様にしてフォト
クロミック重合体を得、その特性を表8に示した。
【0169】
【表8】
【0170】本発明のクロメン化合物を用いた実施例1
7〜32では、フォトクロミック重合体は、比較例1、
2に比べて退色速度、劣化時の着色およびフォトクロミ
ック性の耐久性の3つの効果すべてにおいて優れてい
る。
【0171】
【発明の効果】本発明のクロメン化合物は、溶液中また
は高分子固体マトリックス中で、速い退色速度を示し且
つ劣化時の着色が少なくフォトクロミック性の耐久性が
よい。例えば、本発明のクロメン化合物を用いたフォト
クロミックレンズは、屋外から室内に戻った時にすばや
く元の色調に戻り、さらに長時間使用したときでも劣化
に伴う着色は少なく良好な耐久性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 9/02 C09K 9/02 B Fターム(参考) 4C062 HH69 4C071 AA04 AA08 BB01 BB02 BB03 BB08 CC01 CC11 CC12 CC21 CC22 EE05 EE13 FF17 FF23 GG01 GG05 HH05 JJ01 JJ07 JJ08 LL05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 {式中、下記式(2) 【化2】 で示される基、及び下記式(3) 【化3】 で示される基は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基ま
    たは不飽和複素環基であり、 R1及びR2は、前記式(2)又は前記式(3)で示され
    る基の少なくとも何れか一方が不飽和複素環基である場
    合には、下記(i)又は(ii)に示される条件を満足する
    基であり、前記式(2)及び前記式(3)で示される両
    方の基が芳香族炭化水素基である場合には、下記(i)又
    は(iii)に示される条件を満足する基であり、 R3およびR4は、それぞれ独立に、下記式(4) 【化4】 (式中、R7は、置換もしくは非置換のアリール基、ま
    たは置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、R
    8は、水素原子、アルキル基、またはハロゲン原子であ
    り、nは1〜3の整数である。)で示される基、下記式
    (5) 【化5】 (式中、R9は、置換もしくは非置換のアリール基、ま
    たは置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、m
    は1〜3の整数である。)で示される基、置換もしくは
    非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリ
    ール基、又はアルキル基であるか、又はR3とR4とが一
    緒になって、脂肪族炭化水素環もしくは芳香族炭化水素
    環を構成していてもよく、 R5は、ヒドロキシル基、アルキル基、トリフルオロメ
    チル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置
    換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラ
    ルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もし
    くは非置換のヘテロアリール基、窒素原子をヘテロ原子
    として有し該窒素原子と前記式(2)で示される基の環
    とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
    素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
    した縮合複素環基であり、pは0〜3の整数であり、 R6は、ヒドロキシル基、アルキル基、トリフルオロメ
    チル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置
    換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アラ
    ルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もし
    くは非置換のヘテロアリール基、窒素原子をヘテロ原子
    として有し該窒素原子と前記式(3)で示される基の環
    とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
    素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
    した縮合複素環基であり、qは0〜3の整数である。}
    で示されるクロメン化合物。 [R1及びR2の条件] (i) R1又はR2の何れか一方が窒素原子をヘテロ原
    子として有し該窒素原子がR1及びR2が結合する炭素原
    子と結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
    素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
    した縮合複素環基であり、他方が水素原子、ヒドロキシ
    ル酸基、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、
    アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ハロゲン原子、ア
    ラルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、又は置
    換もしくは非置換のヘテロアリール基である。 (ii) R1及びR2は、それぞれ独立に、置換もしくは
    非置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘテロ
    アリール基であるか、又はR1及びR2は一緒になって、
    置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水素基又は置換
    もしくは非置換の2価の不飽和複素環基と置換もしくは
    非置換の2価の芳香族炭化水素基又は置換もしくは非置
    換の2価の不飽和複素環基とが、下記式 【化6】 (式中、R10は水素原子、又は炭素数1〜10のアルキ
    ル基であり、dは0〜2の整数であり、dが0の場合は
    単なる結合手を表し、rは1〜4の整数であり、sは2
    〜6の整数である。)で示される基の中から選ばれる何
    れか1つの基を介して結合している環を形成する。 (iii) 前記条件(ii)において、R1又R2の何れか一
    方、もしくは両方が置換もしくは非置換のヘテロアリー
    ル基である他は、前記条件(ii)と同じである。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロメン化合物からなる
    フォトクロミック材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロメン化合物を含有し
    てなるフォトクロミック光学材料。
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