JP2000338600A - 投射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色分解用カラーフィルタを径方向に短縮する
とともに、投射レンズの光軸方向に光路を短縮して装置
全体の小型化を図る。 【解決手段】 光源ユニット２からの投射光が、映像表
示デバイス３６にカラーフィルタ３ａ，ミキシング用光
学素子４および集光用光学素子３５を介して照射するこ
とにより形成された映像を投射レンズ３７によってスク
リーン上に投射する投射装置１であって、カラーフィル
タ３ａは、光源ユニット２からの投射光をミキシング用
光学素子４に反射する反射型のカラーフィルタからな
り、フィルタ反射面３ａ₁が光源ユニット２およびミキ
シング用光学素子４の光軸に対し傾斜して配置されてい
る構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラーホイール
（カラーフィルタ）によって色時分割し、カラー画像を
スクリーン上に表示する投射装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の投射装置としては、光
源からの光が回転カラーフィルタをＲＢＧ（赤，青，
緑）色の分解光として透過し、これら各透過光が映像表
示デバイスに照射することにより形成された画像を投射
レンズによってスクリーン上に拡大投影する色時分割方
式の映像機器が知られている。

【０００３】従来、この種の投射装置には、図３に示す
ようなものが採用されている。これを同図に基づいて説
明すると、同図において、符号３１で示す投射装置は、
光源ユニット３２，冷却ファン３３，色分解フィルタユ
ニット３４，集光用光学素子３５，映像表示デバイス３
６および投射レンズ３７を備えている。

【０００４】光源ユニット３２は、ランプ光源３２ａお
よび反射鏡３２ｂを有し、装置筐体３８内に収納されて
いる。これにより、ランプ光源３２ａからランプ光を発
すると、このランプ光が反射鏡３２ｂで反射し、この反
射光が色分解ユニット３４に照射される。

【０００５】冷却ファン３３は、ファンモータ（図示せ
ず）によって回転する軸流ファンからなり、光源ユニッ
ト３２の後方に配設されている。これにより、冷却ファ
ン３３が回転すると、光源ユニット３２に向かう空気流
が形成される。

【０００６】色分解フィルタユニット３４は、ホイール
モータ３９によって回転するカラーフィルタ３４ａを有
し、光源ユニット３２の前方（反射鏡３２ｂによるラン
プ光の投射方向）に配設され、装置筐体３８内のエンジ
ンボトム（シャーシ）にモータブラケット（図示せず）
を介して収納されている。これにより、光源ユニット３
２からのランプ光のうち赤色光，青色光および緑色光が
色分解フィルタユニット３４の各フィルタ部を透過す
る。

【０００７】集光用光学素子３５は、コンデンサレンズ
群３５ａおよび反射鏡３５ｂを有している。これによ
り、色分解フィルタユニット３４と映像表示デバイス３
６とが光学的に結合される。コンデンサレンズ群３５ａ
は、色分解フィルタユニット３４の前方に配設され、か
つ装置筐体３８内に収納されている。反射鏡３５ｂは、
コンデンサレンズ群３５ａの前方に配設され、かつ装置
筐体３８内のシャーシ上に取り付けられている。

【０００８】映像表示デバイス３６は、光反射型の液晶
表示デバイスからなり、装置筐体３８内のエンジントッ
プに配設されている。投射レンズ３７は、映像表示デバ
イス３６の前方に配設され、かつ装置筐体３８に一部を
外部に露呈させて保持されている。これにより、映像表
示デバイス３６による映像が投射レンズ３７を透過して
スクリーン（図示せず）上に投影される。

【０００９】このように構成された投射装置による映像
表示（色時分割方式によるカラー映像表示）は、次に示
すようにして行われる。先ず、ランプ光源３２ａから発
するランプ光が反射鏡３２ｂで色分解フィルタユニット
３４に向かって反射する。

【００１０】次に、この反射光が色分解フィルタユニッ
ト３４のカラーフィルタ３４ａを透過し、この透過光が
コンデンサレンズ群３５ａ，反射鏡３５ｂを介して映像
表示デバイス３６に照射する。このとき、カラーフィル
タ３４ａが回転して赤色光，青色光および緑色光がそれ
ぞれ対応するフィルタ部を透過すると、映像表示デバイ
ス３６のマイクロミラー上に各画像が形成される。

【００１１】そして、映像表示デバイス３６による映像
が投射レンズ３７を介してスクリーン上に拡大投影され
る。このようにして、スクリーン上にカラー映像が表示
される。

【００１２】ところで、近年におけるパーソナルコンピ
ュータは、その高機能化および低価格化によって広く普
及するとともに、電子プレゼンテーションの利用が広ま
ってきており、これに伴い投射性能が良好な投射装置の
必要性が高まっている。そこで、この種の投射装置に
は、ミキシング用光学素子（図３に図示せず）を装置筐
体３８内に配置するものが提案されている。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の投射装
置においては、色分解フィルタユニット３４が透過型の
フィルタユニットであるため、ミキシング用光学素子を
装置筐体３８内の光路上に単に配置すると、色分解フィ
ルタユニット３４が径方向に大きくなるばかりか、投射
レンズ３７の光軸方向に光路が大きくなり、装置全体が
大型化するという問題があった。

【００１４】なお、特開平８−２１９７７号公報および
特開平１０−７８５５０号公報にそれぞれ「画像ディス
プレイシステム用照光制御装置及び制御方法」と「シー
ケンシャルＤＭＤビデオシステムにおける強い白表示領
域を強調する方法およびシステム」として先行技術が開
示されているが、前述した課題は解決されていない。

【００１５】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、色分解用カラーフィルタを径方向に短縮するこ
とができるとともに、投射レンズの光軸方向に光路を短
縮することができ、もって装置全体の小型化を図ること
ができる投射装置の提供を目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項１記載の投射装置は、光源ユニット
からの投射光が、映像表示デバイスに色分解用カラーフ
ィルタ，ミキシング用光学素子および集光用光学素子を
介して照射することにより形成された映像を投射レンズ
によってスクリーン上に投射する投射装置であって、色
分解用カラーフィルタは、光源ユニットからの投射光を
ミキシング用光学素子に反射する反射型のカラーフィル
タからなり、フィルタ反射面が光源ユニットおよびミキ
シング用光学素子の光軸に対し傾斜して配置されている
構成としてある。したがって、光源ユニットからの投射
光が色分解用カラーフィルタで反射し、この反射光がミ
キシング用光学素子および集光用光学素子を介して映像
表示デバイスに照射することによりカラー画像を形成
し、このカラー画像が投射レンズによってスクリーン上
に投影される。

【００１７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の投
射装置において、映像表示デバイスが液晶表示デバイス
からなる構成としてある。したがって、光源ユニットか
らの投射光が色分解用カラーフィルタで反射し、この反
射光がミキシング用光学素子および集光用光学素子を介
して液晶表示デバイスに照射することによりカラー画像
を形成し、このカラー画像が投射レンズによってスクリ
ーン上に投影される。

【００１８】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の投射装置において、ミキシング用光学素子が、集
光用光学素子と色分解用カラーフィルタとの間に配置さ
れている構成としてある。したがって、光源ユニットか
らの投射光が色分解用カラーフィルタで反射すると、こ
の反射光がミキシング用光学素子および集光用光学素子
を順次透過して映像表示デバイスに照射する。

【００１９】請求項４記載の発明は、請求項１，２また
は３記載の投射装置において、ミキシング用光学素子が
ロッドレンズからなる構成としてある。したがって、光
源ユニットからの投射光が色分解用カラーフィルタで反
射し、この反射光がロッドレンズおよび集光用光学素子
を介して映像表示デバイスに照射することによりカラー
画像を形成し、このカラー画像が投射レンズによってス
クリーン上に投影される。

【００２０】請求項５記載の発明は、請求項１，２また
は３記載の投射装置において、ミキシング用光学素子が
フライアイレンズからなる構成としてある。したがっ
て、光源ユニットからの投射光が色分解用カラーフィル
タで反射し、この反射光がフライアイレンズおよび集光
用光学素子を介して映像表示デバイスに照射することに
よりカラー画像を形成し、このカラー画像が投射レンズ
によってスクリーン上に投影される。

【００２１】請求項６記載の発明は、請求項１〜５のう
ちいずれか一記載の投射装置において、ミキシング用光
学素子および光源ユニットが、各光軸を互いに直角にす
るような位置に配置されている構成としてある。したが
って、光源ユニットからの投射光が色分解用カラーフィ
ルタで直角な方向に反射してミキシング用光学素子に入
射する。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面を参照して説明する。図１は本発明の第一実施形態
に係る投射装置の内部構造を示す平面図で、同図におい
て図３と同一の部材については同一の符号を付し、詳細
な説明は省略する。同図において、符号１で示す投射装
置は、光源ユニット２，冷却ファン３３，色分解フィル
タユニット３，ミキシング用光学素子４，集光用光学素
子３５，映像表示デバイス３６および投射レンズ３７を
備えている。

【００２３】光源ユニット２は、ランプ光源２ａおよび
反射鏡２ｂを有し、平面ほぼＬ字状の装置筐体５内に収
納されている。これにより、ランプ光源２ａからランプ
光を発すると、このランプ光が反射鏡２ｂで反射し、こ
の反射光が色分解ユニット３に照射される。光源ユニッ
ト２の光軸は、ミキシング用光学素子４の光軸に直角な
位置に位置付けられている。

【００２４】色分解フィルタユニット３は、ホイールモ
ータ６によって回転する反射型のカラーフィルタ３ａを
有し、光源ユニット２の前方（反射鏡２ｂによるランプ
光の投射方向）にフィルタ反射面３ａ₁を投射レンズ３
７（光源ユニット２およびミキシング用光学素子４）の
光軸に対し４５°傾斜させて配設され、装置筐体５内の
エンジンボトム（シャーシ）にモータブラケット（図示
せず）を介して収納されている。これにより、光源ユニ
ット２からのランプ光のうち赤色光，青色光および緑色
光が色分解フィルタユニット３の各フィルタ部（フィル
タ反射面３ａ₁）でミキシング用光学素子４に反射す
る。

【００２５】ミキシング用光学素子４は、ロッドレンズ
からなり、色分解フィルタユニット３と集光用光学素子
３５との間に配設されている。これにより、色分解フィ
ルタユニット３からの反射光がミキシング用光学素子４
内に入射すると、内面反射を繰り返してミキシングが行
われる。ミキシング用光学素子４の光軸は、光源ユニッ
ト２の光軸と直角な位置に位置付けられている。これに
より、光源ユニット２からの投射光が色分解用カラーフ
ィルタ３で直角な方向に反射してミキシング用光学素子
４に入射する。

【００２６】このように構成された投射装置による映像
表示（色時分割方式によるカラー映像表示）は、次に示
すようにして行われる。先ず、ランプ光源２ａから発す
るランプ光が反射鏡２ｂで色分解フィルタユニット３に
向かって反射する。

【００２７】次に、この反射光が色分解フィルタユニッ
ト３のカラーフィルタ３ａ（フィルタ反射面３ａ₁）で
反射し、この反射光がミキシング用光学素子４，集光用
光学素子３５（コンデンサレンズ群３５ａ，反射鏡３５
ｂ）を介して映像表示デバイス３６に照射する。このと
き、カラーフィルタ３ａが回転して赤色光，青色光およ
び緑色光がそれぞれ対応するフィルタ部で反射すると、
映像表示デバイス３６のマイクロミラー上に各画像が形
成される。

【００２８】そして、映像表示デバイス３６によるカラ
ー映像が投射レンズ３７を介してスクリーン上に拡大投
影される。このようにして、スクリーン上にカラー映像
が表示される。

【００２９】したがって、本実施形態においては、光学
ユニット２からミキシング用光学素子４への投射光の入
射が、色分解フィルタユニット３での反射によって実現
されるため、色分解フィルタユニット３を径方向に短縮
することができるとともに、投射レンズ３７の光軸方向
に光路を短縮することができる。また、本実施形態にお
いては、色分解フィルタユニット３からの反射光がミキ
シング用光学素子４内に入射すると、内面反射を繰り返
してミキシングが行われるから、照度均一性を高めるこ
とができる。

【００３０】次に、本発明の第二実施形態につき、図２
を用いて説明する。図２は本発明の第二実施形態に係る
投射装置の内部構造を示す平面図で、同図において図１
と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明
は省略する。同図において、符号２１で示す投射装置
は、光源ユニット２，冷却ファン３３，色分解フィルタ
ユニット３，ミキシング用光学素子２２，集光用光学素
子３５，映像表示デバイス３６および投射レンズ３７を
備えている。

【００３１】ミキシング用光学素子２２は、フライアイ
レンズからなり、色分解フィルタユニット３と集光用光
学素子３５との間に配設されている。これにより、色分
解フィルタユニット３からの反射光がミキシング用光学
素子２２内に入射すると、内面反射を繰り返してミキシ
ングが行われる。ミキシング用光学素子２２の光軸は、
光源ユニット２の光軸と直角な位置に位置付けられてい
る。これにより、光源ユニット２からの投射光が色分解
用カラーフィルタ３で直角な方向に反射してミキシング
用光学素子２２に入射する。

【００３２】このように構成された投射装置による映像
表示（色時分割方式によるカラー映像表示）は、第一実
施形態と同様にして行われる。すなわち、光源ユニット
２からの投射光が色分解用カラーフィルタ３で反射し、
この反射光がミキシング用光学素子２２および集光用光
学素子３５を介して映像表示デバイス３６に照射するこ
とによりカラー画像を形成し、このカラー画像が投射レ
ンズ３７によってスクリーン上に投影される。

【００３３】したがって、本実施形態において、投射レ
ンズ３７の光軸方向に光路を短縮できること，色分解フ
ィルタユニット３を径方向に短縮できることおよび照度
均一性を高められることは、第一実施形態と同様であ
る。

【００３４】なお、本発明における装置筐体等の形状等
については、前述した実施形態に特に限定されるもので
ないことは勿論である。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、色
分解用カラーフィルタは、光源ユニットからの投射光を
ミキシング用光学素子に反射する反射型のカラーフィル
タからなり、フィルタ反射面が光源ユニットおよびミキ
シング用光学素子の光軸に対し傾斜して配置されている
ので、光源ユニットからの投射光が色分解用カラーフィ
ルタで反射し、この反射光がミキシング用光学素子およ
び集光用光学素子を介して映像表示デバイスに照射する
ことによりカラー画像を形成し、このカラー画像が投射
レンズによってスクリーン上に投影される。

【００３６】したがって、光学ユニットからミキシング
用光学素子への投射光の入射が、色分解フィルタユニッ
トでの反射によって実現されるから、色分解用カラーフ
ィルタを径方向に短縮することができるとともに、投射
レンズの光軸方向に光路を短縮することができ、装置全
体の小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施形態に係る投射装置の内部構
造を示す平面図である。

【図２】本発明の第二実施形態に係る投射装置の内部構
造を示す平面図である。

【図３】従来における投射装置の内部構造を示す平面図
である。

【符号の説明】

１ 投射装置 ２ 光源ユニット ２ａ ランプ光源 ２ｂ 反射鏡 ３ 色分解フィルタユニット ３ａ カラーフィルタ ３ａ₁ フィルタ反射面 ４ ミキシング用光学素子 ３５ 集光用光学素子 ３５ａ コンデンサレンズ群 ３５ａ 反射鏡 ３６ 映像表示デバイス ３７ 投射レンズ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源ユニットからの投射光が、映像表示
   デバイスに色分解用カラーフィルタ，ミキシング用光学
   素子および集光用光学素子を介して照射することにより
   形成された映像を投射レンズによってスクリーン上に投
   射する投射装置であって、 前記色分解用カラーフィルタは、前記光源ユニットから
   の投射光を前記ミキシング用光学素子に反射する反射型
   のカラーフィルタからなり、 フィルタ反射面が前記光源ユニットおよび前記ミキシン
   グ用光学素子の光軸に対し傾斜して配置されていること
   を特徴とする投射装置。
2. 【請求項２】 前記映像表示デバイスが、液晶表示デバ
   イスからなることを特徴とする請求項１記載の投射装
   置。
3. 【請求項３】 前記ミキシング用光学素子が、前記集光
   用光学素子と前記色分解用カラーフィルタとの間に配置
   されていることを特徴とする請求項１または２記載の投
   射装置。
4. 【請求項４】 前記ミキシング用光学素子が、ロッドレ
   ンズからなることを特徴とする請求項１，２または３記
   載の投射装置。
5. 【請求項５】 前記ミキシング用光学素子が、フライア
   イレンズからなることを特徴とする請求項１，２または
   ３記載の投射装置。
6. 【請求項６】 前記ミキシング用光学素子および前記光
   源ユニットが、各光軸を互いに直角にするような位置に
   配置されていることを特徴とする請求項１〜５のうちい
   ずれか一記載の投射装置。