JP2000334800A - 型内被覆方法 - Google Patents

型内被覆方法

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JP2000334800A
JP2000334800A JP2000183278A JP2000183278A JP2000334800A JP 2000334800 A JP2000334800 A JP 2000334800A JP 2000183278 A JP2000183278 A JP 2000183278A JP 2000183278 A JP2000183278 A JP 2000183278A JP 2000334800 A JP2000334800 A JP 2000334800A
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Japan
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mold
clamping pressure
seconds
molding
coating
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JP2000183278A
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English (en)
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Kenji Yonemochi
建司 米持
Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
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Dai Nippon Toryo KK
Ube Corp
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Ube Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1679Making multilayered or multicoloured articles applying surface layers onto injection-moulded substrates inside the mould cavity, e.g. in-mould coating [IMC]

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形、射出圧縮成形、射出プレス成形法
による成形型内で、合成樹脂成形材料の成形後、その同
一成形型内で成形品の表面に被覆剤をコーティングする
際、成形品の厚肉部の盛り上がり現象の発生を防止し、
高い品質の被覆成形品を製造できる型内被覆方法を提供
する。 【解決手段】 合成樹脂成形材料を成形後、その同一成
形型内で、得られた成形品の表面に被覆剤をコーティン
グする際に、成形品の表面が被覆剤の注入圧力、流動圧
力に耐えうる程度に硬化又は固化した段階で、被覆剤を
成形品の表面に注入すること及び被覆剤注入後の再度型
締めが所定の多段可変型締め圧力、型締め圧力移行時間
及び型締め圧力保持時間の条件下で実施されることより
なる型内被覆方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂成形材料
を射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形
法などによる成形型内で成形し、得られた合成樹脂成形
品の表面を、その成形型内で被覆剤を注入することによ
り被覆する型内被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】型内被覆方法は、成形品表面の品質向上
及び塗装工程の短縮を目的として、利用されている。特
に外観及び品質に対する要求度の高い自動車において
は、その外板や外装部品等に広く利用されている。
【0003】このような型内被覆方法としては、例えば
USP4076788号、USP4081578号、U
SP4331735号、USP4366109号、US
P4668460号、特開平5−301251号公報、
特開平5−318527号公報、特開平8−14211
9号公報等において開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら特許公報に記載
されている方法では、成形型内で合成樹脂成形材料を成
形後、成形型内表面と得られた成形品表面との間に被覆
剤を注入する際の型締め圧力や金型離間の規定はあるも
のの、被覆剤注入後の型締め圧力の規定については、ほ
とんど注意が払われておらず、一定圧力で型締めされて
いる。被覆剤注入後の型締め圧力により、すなわち注入
した被覆剤に対する圧力によって、成形品のリブやボス
といった厚肉部は圧縮され、その部分の被覆剤は厚くな
り、その状態で被覆剤は硬化される。その後型締め圧を
開放し、被覆された成形品を金型から取り出す。本発明
者等はこの型締め圧を開放する時、被覆剤によって圧縮
されていたリブやボス部がスプリングバック現象によっ
て戻され、盛り上がり、外観上の欠陥となりやすいこと
を見出した。この現象は、被覆剤注入時の成形樹脂の硬
化(固化)度合い、弾性圧縮され易さも影響されるが、
特に被覆剤注入後の型締め圧が高いと生じやすいことが
確認された。
【0005】本発明の目的は上記事情に基づいて、射出
成形、射出圧縮成形、射出プレス成形などによる成形型
内での合成樹脂成形材料の成形後に、その同一成形型内
で、成形品の表面に被覆剤をコーティングする際、成形
品の厚肉部の盛り上がり現象(ハンプ現象)の発生を防
止し、得られる被覆された成形品の高い品質を確保でき
る型内被覆方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、射出成
形法、射出圧縮成形法または射出プレス成形法による固
定金型部と可動金型部からなる成形型内で型締め圧力を
かけて合成樹脂成形材料を成形後、その同一成形型内に
おいて上記型締め圧を低減し、あるいは固定金型部と可
動金型部を離間して成形型内表面と得られた成形品の表
面との間に被覆剤を注入すること及び再度型締めを行な
い乍ら該成形品の表面を該被覆剤で被覆することにより
なる、成形品の型内被覆方法において、(1)上記成形
品の表面が、被覆剤の注入圧力、流動圧力に耐えうる程
度に硬化又は固化した段階で、上記被覆剤の注入が行わ
れること、(2)被覆剤注入後の上記再度型締めが多段
可変式条件下で実施され、初期段階での型締め圧力が1
0kgf/cm2 〜100kgf/cm2 (成形品投影
面積当たり)で、型締め圧力移行時間が0.5秒〜10
秒、型締め圧力保持時間が0.5秒〜20秒であり;中
間段階での型締め圧力が初期段階のそれの20%〜80
%で、型締め圧力移行時間が0.1秒〜5秒、型締め圧
力保持時間が0.5秒〜20秒であり;最終段階の型締
め圧力が初期段階のそれよりは低く、かつ中間段階のそ
れの40%〜200%で、型締め圧力移行時間が0.1
秒〜5秒、型締め圧力保持時間が1秒以上であることを
特徴とする、上記成形品の型内被覆方法が提供される。
【0007】本発明によれば、成形型内にて合成樹脂成
形材料を成形後、成形型内に被覆剤を注入し、成形型内
で被覆剤を均一に押し広げ、硬化する際、成形品の形
状、大きさなどに応じた、適正な多段可変型締め圧力を
保持しながら、被覆剤を合成樹脂成形品表面に被覆する
ものである。
【0008】本発明において使用される合成樹脂成形材
料としては、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂
をマトリックスとする繊維強化プラスチックであるSM
C(シートモールディングコンパウンド)及びBMC
(バルクモールディングコンパウンド)などの熱硬化性
合成樹脂材料やポリエチレン、ポリプロピレン、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカー
ボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエー
テルなどの熱可塑性合成樹脂材料あるいはこれらのアロ
イ材、更にはこれらに繊維状あるいは鱗片状のフィラー
を配合したもの等が挙げられる。
【0009】また、本発明において使用される被覆剤
は、従来から公知の各種型内被覆用被覆剤が利用出来、
例えば、特開昭54−36369号、特開昭54−13
9962号、特開昭55−65511号、特開昭57−
140号、特開昭60−212467号、特開昭60−
221437号、特開平1−229605号、特開平5
−70712号、特開平5−148375号、特開平6
−107750号、特開平8−113761号等の公報
に記載の被覆剤が代表的なものとして挙げられる。
【0010】特に好適には、少なくとも2個以上の(メ
タ)アクリレート基を有するウレタンアクリレートオリ
ゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー等のオリゴマ
ーもしくはその樹脂、又は不飽和ポリエステル樹脂20
〜70重量%とメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニ
ル、スチレンなどの共重合可能なエチレン性不飽和モノ
マー80〜30重量%からなるビヒクル成分、顔料及び
重合開始剤等からなる被覆剤である。また、エポキシ樹
脂/ポリアミン硬化系、ポリオール樹脂/ポリイソシア
ネート硬化系などの、型内注入直前に、主剤/硬化剤を
混合する2液型被覆剤も適用可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の型内被覆方法を実
施するための射出成形機の構成およびその成形型を、図
面を参照して、具体的に説明する。図1において、符号
1は射出成形機の型締め装置の固定盤、2は可動盤であ
り、それぞれ互いに対向する成形型部材である固定金型
部3および可動金型部4を備えている。可動盤2が型締
めシリンダ5によって進退動作される構成になってい
る。そして、固定金型部3および可動金型部4の嵌合個
所には、所要形状のキャビティ6が形成されていて、こ
の中に溶融もしくは軟化状態の合成樹脂成形材料を射
出、充填し、硬化あるいは固化するのである。溶融合成
樹脂成形材料を射出、充填する場合、上記キャビティ6
には、スクリューを有する射出シリンダ7から、ノズル
8およびスプルー9を介して、合成樹脂成形材料が射出
できるようになっている。なお、図中、符号10はリブ
部(ボス部)11は離型時のエジェクタピンである。
【0012】また、固定金型3及び可動金型4の嵌合個
所にシェアエッジ構造部分が形成されており、このシェ
アエッジ構造部分に嵌合溝(図示されず)を設けて、こ
こにO−リングなどの弾性シール材を嵌合し、シェアエ
ッジ構造部の被覆剤に対するシール性を向上させてい
る。
【0013】一方、図1において被覆剤の注入手段とし
ては、シャットオフピン12Aを備えたインジェクタ1
2、上記インジェクタ12に所定量の被覆剤を供給する
被覆剤計量シリンダ13および被覆剤をその貯蔵部14
から上記計量シリンダ13に供給するための供給ポンプ
15が装備されている。なお、上記計量シリンダ13に
は被覆剤注入用のプランジャー・レギュレータ13Aが
備えられている。
【0014】しかして、成形に際しては、先ず、型締め
シリンダ5を動作して、金型(固定金型部3と可動金型
部4)を閉じ、型締め圧を付加する。この型締め圧は、
合成樹脂成形材料の射出圧力に対抗できる必要がある。
通常この射出圧力は、ノズル8の部分で400〜2,5
00kgf/cm2 の高圧である。この過程で、供給ポ
ンプ15が作動し、計量シリンダ13に必要な量の被覆
剤を供給する。
【0015】次いで、射出シリンダ7から、溶融もしく
は軟化状態の合成樹脂成形材料がノズル8を経由してキ
ャビティ6内に射出される。上記合成樹脂成形材料が金
型内で適正に(被覆剤の注入圧力・流動圧力に耐える程
度に)硬化あるいは固化した段階で、上記型締め圧を低
減または固定金型部3と可動金型部4をその嵌合部が離
れない程度に開放する。次いで、インジェクタ12は、
そのシャットオフピン12Aを動作し、その注入口を開
放する。次いで、計量シリンダ13の被覆剤注入用のプ
ランジャー・レギュレータ13Aを動作し、キャビティ
6、すなわち固定金型部3の内壁と合成樹脂成形品表面
との間に被覆剤を注入、充填させる。
【0016】被覆剤注入後、再びシャットオフピン12
Aで注入口を閉じ、型締めシリンダ5を動作させ型締め
操作を行い、型内で被覆剤を拡散させ成形品表面への被
覆を達成するのである。この場合、本発明では、被覆剤
注入後の型締めシリンダ5の動作速度及び圧力を適当な
制御系で制御することにより、図2に示すように多段可
変式、例えば3段階の型締め圧力と速度で型締めを行
い、被覆剤を硬化させる。
【0017】この適正な型締め圧力と速度(すなわち型
締め圧力移行時間と型締め圧力保持時間)は、リブ部及
びボス部のハンプ防止や被覆された成形品の高品質化の
観点から次の条件で行う。 <初期段階>型締め圧力は、10〜100kgf/cm
2 (成形品投影面積当たり)であり、また型締め圧力移
行時間は、0.5〜10秒、型締め圧力保持時間は0.
5〜20秒である。なお、型締め圧力が前記範囲より低
いと成形品全面に均一な被膜が形成しにくくなり、密着
性も低下する傾向にあり、逆に前記範囲より高いとハン
プ防止効果が低下する傾向にある。
【0018】また、型締め圧力移行時間が前記範囲より
短いと被覆剤に気泡が入りやすく、顔料の分離が生じや
すくなる傾向にあり、逆に前記範囲より長いと被膜にシ
ワ、ワレ等が生じやすくなる傾向にある。
【0019】また型締め圧力保持時間が前記範囲より短
いと被膜の密着性が低下する傾向にあり、逆に前記範囲
より長いとハンプ防止効果が低下する傾向にある。 <中間段階>型締め圧力は、初期段階のそれの20〜8
0%であり、型締め圧力移行時間は、0.1〜5秒、型
締め圧力保持時間は0.5〜20秒である。
【0020】なお、型締め圧力が前記範囲より低いと初
期段階との圧力差が大きくなり、その反動により被膜中
に気泡を吸い込み易くなり、シワも生じやすくなる傾向
にあり、逆に前記範囲より高いとハンプ防止効果が低下
する傾向にある。
【0021】また型締め圧力移行時間が前記範囲より短
いと被膜中に気泡を吸い込みやすくなる傾向にあり、逆
に前記範囲より長いと被膜にシワが生じやすくなる傾向
にある。
【0022】また、型締め圧力保持時間が前記範囲より
短いと被膜の密着性が低下する傾向にある。 <最終段階>最終段階は、中間段階と同一条件でそのま
ま継続させて型締めしておくことも可能である。
【0023】しかしながら型締め圧力は初期段階よりは
低く、かつ中間段階のそれの40〜200%であり、型
締め圧力移行時間は、0.1〜5秒、型締め圧力保持時
間は、1秒以上である。型締め圧力保持時間の上限は特
にないが、40〜120秒が適当である。なお、型締め
圧力が前記範囲より低いと被膜の密着性が低下する傾向
にあり、逆に前記範囲より高いと成形品脱型時に被膜に
ワレが生じやすくなる傾向にある。
【0024】また型締め圧力移行時間、型締め圧力保持
時間は、中間段階での説明と同様の傾向がある。
【0025】上述の実施の形態において重要なことは、
被覆剤注入後の型締め圧力を多段階にかつ、その型締め
圧力移行時間および型締め圧力保持時間を制御すること
で、成形品のリブ及びボス部の盛り上がり(ハンプ)の
発生を避け、高い品質を確保する条件となる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により何らその範囲
を限定するものではない。 [実施例−1]長さ200mm、幅150mm、高さ1
0mm、リブ部の幅1mm、深さ5mmの箱形状の合成
樹脂成形品を得るためのキャビティを有する固定金型部
と可動金型部からなる金型内で、成形品に対する型内被
覆を実施する場合に、上記金型温度として固定金型部3
を120℃、可動金型部4を115℃に設定して、先ず
ポリアミド樹脂を射出シリンダー7内に充填し、220
〜240℃に加熱溶融し、300トン(1000kgf
/cm2 、成形品の投影面積当たり)の型締め圧力で型
締めされた金型内に約4秒かけて射出し、10秒間冷却
し、得られた成形品の表面が被覆剤の注入圧力、流動圧
力に耐え得る程度に固化させた。
【0027】次いで、型締め圧力を5トン(17kgf
/cm2 、成形品の投影面積当たり)に減圧した後、ウ
レタンアクリレートオリゴマーとエポキシアクリレート
オリゴマーとを主成分とする被覆剤A(表1参照)を計
量シリンダ13に、3cm3計量した。そして、キャビ
ティ6に約3秒かけて注入した。
【0028】注入完了後、型締め圧力を2秒かけて21
トン(70kgf/cm2 、成形品の投影面積当たり)
まで加圧し、5秒間保持した。次いで、型締め圧力を1
秒かけて10トン(33kgf/cm2 、成形品の投影
面積当たり)に減圧し、10秒間保持した後、さらに型
締め圧力を1秒かけて5トン(17kgf/cm2 、成
形品の投影面積当たり)に減圧し、60秒間保持し被覆
剤を硬化させた。
【0029】得られた被覆成形品のリブ部の盛り上がり
量を表面形状測定器[(株)東京精密社製 商品名「サ
ーフコム」]により断面曲線から求めたところ1.5μ
mのハンプ(盛り上がり)であり、平滑な表面であっ
た。 [比較例−1]実施例−1と同一条件にて、被覆剤注入
まで行った。次いで、被覆剤注入完了後、型締め圧力を
2秒かけて21トン(70kgf/cm2 、成形品の投
影面積当たり)とし、75秒間保持し被覆剤を硬化させ
た。
【0030】得られた被覆成形品のリブ部の盛り上がり
量は、20.0μmであり、平滑性に劣る表面であっ
た。 [実施例−2]直径370mm、リブ部の幅1.8m
m、深さ50mmのホイルカバー形状の合成樹脂成形品
を得るためのキャビティを有する金型で、上記金型の固
定金型部3を120℃、可動金型部4を115℃に設定
して、先ず変性ポリフェニレンエーテル樹脂を射出シリ
ンダー内に充填し、250〜270℃に加熱溶融し、5
00トン(500kgf/cm2 、成形品の投影面積当
たり)の型締め圧力で型締めされた金型内に約5秒かけ
て射出し、約20秒間冷却し、得られた成形品の表面が
被覆剤の注入圧力、流動圧力に耐え得る程度に固化させ
た。
【0031】次いで、型締め圧力を10トン(10kg
f/cm2 、成形品の投影面積当たり)に減圧した後、
ウレタンアクリレートオリゴマーを主成分とする被覆剤
B(表1参照)を計量シリンダ13に、10cm3 計量
した。そして、キャビティ6に約4秒かけて注入した。
【0032】注入完了後、型締め圧力を5秒かけて40
トン(40kgf/cm2 、成形品の投影面積当たり)
まで加圧し2秒間保持した。次いで、型締め圧力を2秒
かけて20トン(20kgf/cm2 、成形品の投影面
積当たり)に減圧し、70秒間保持し被覆剤を硬化させ
た。
【0033】得られた被覆成形品のリブ部の盛り上がり
量は、1.0μmであり、平滑な表面であった。 [実施例−3]長さ200mm、幅150mm、高さ1
0mmの箱形状の合成樹脂成形品を得るためのキャビテ
ィを有する金型で、上記金型の固定金型部3を155
℃、可動金型部4を160℃に設定して、先ず、不飽和
ポリエステル樹脂をマトリックスとするBMCと呼ばれ
る成形材料を、300トン(1000kgf/cm2
成形品の投影面積当たり)の型締め圧力で型締めされた
キャビティ6に射出し、60秒間硬化させた。
【0034】次いで、型締め圧力を5トン(17kgf
/cm2 、成形品の投影面積当たり)に減圧した後、ウ
レタンアクリレートオリゴマーとエポキシアクリレート
オリゴマーとを主成分とする被覆剤C(表1参照)を計
量シリンダ12に、3cm3計量した。そして、キャビ
ティ6に約3秒かけて注入した。
【0035】注入完了後、型締め圧力を1秒かけて21
トン(70kgf/cm2 、成形品の投影面積当たり)
まで加圧し、6秒間保持した。次いで、型締め圧力を1
秒かけて10トン(33kgf/cm2 、成形品の投影
面積当たり)に減圧し、5秒間保持した後、さらに型締
め圧力を1秒かけて15トン(50kgf/cm2 、成
形品の投影面積当たり)にし、50秒間保持し被覆剤を
硬化させた。
【0036】得られた被覆成形品のリブ部の盛り上がり
量は、1.5μmであり、平滑な表面であった。 [実施例−4]直径370mm、リブ部の幅1.8m
m、深さ50mmのホイルカバー形状の合成樹脂成形品
を得るためのキャビティを有する、固定型と可動型から
なる金型で、成形品に対する型内被覆を実施する場合
に、上記金型温度として固定金型部3を120℃、可動
金型部4を115℃に設定して、先ず変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂を射出シリンダー7内に充填し、250
〜270℃に加熱溶融し、500トン(500kgf/
cm2 、成形品の投影面積当たり)の型締め圧力で型締
めされた金型内に約5秒かけて射出し、30秒間冷却
し、得られた成形品の表面が被覆剤の注入圧力、流動圧
力に耐え得る程度に固化させた。
【0037】次いで、固定金型部と可動金型部とを0.
5mm離間させた後、ウレタンアクリレートオリゴマー
を主成分とする被覆剤D(表1参照)を計量シリンダ1
3に、10cm3 計量した。そして、キャビティ6に約
2秒かけて注入した。
【0038】注入完了後、型締め圧力を8秒かけて20
トン(20kgf/cm2 、成形品の投影面積当たり)
まで加圧し、2秒間保持した。次いで、型締め圧力を2
秒かけて10トン(10kgf/cm2 、成形品の投影
面積当たり)に減圧し、5秒間保持した。次いで、型締
め圧力を1秒かけて15トン(15kgf/cm2 、成
形品の投影面積当たり)に昇圧し、80秒間保持し被覆
剤を硬化させた。
【0039】得られた被覆成形品のリブ部の盛り上がり
量は、1.5μmであり、平滑な表面であった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の型内被覆方法は、被覆剤注入
後、型締めを所定の多段可変式の型締め圧力、型締め圧
力移行時間及び型締め圧力保持時間の条件下で行うの
で、成形品の厚肉部の盛り上がり現象の発生を防止出
来、高い品質の被覆成形品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出成形機の構成及びその成形型を示す。
【図2】多段式可変型の型締め圧力、型締め圧力移行時
間及び型締め圧力保持時間条件の例を説明するグラフで
ある。
【符号の説明】
1 型締め装置の固定盤 2 型締め装置の可動盤 3 固定金型部 4 可動金型部 5 型締めシリンダ 6 キャビティ 7 射出シリンダ 8 ノズル 9 スプルー 10 リブ 11 エジェクタピン 12 インジェクタ 12A シャットオフピン 13 計量シリンダ 13A プランジャー・レギュレータ 14 被覆剤貯蔵部 15 供給ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米持 建司 愛知県小牧市三ツ渕字西ノ門878 大日本 塗料株式会社小牧工場内 (72)発明者 山本 義明 愛知県小牧市三ツ渕字西ノ門878 大日本 塗料株式会社小牧工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形法、射出圧縮成形法または射出
    プレス成形法による、固定金型部と可動金型部からなる
    成形型内で型締め圧力をかけて合成樹脂成形材料を成形
    後、その同一成形型内において上記型締め圧を低減し、
    あるいは固定金型部と可動金型部を離間して成形型内表
    面と得られた成形品の表面との間に被覆剤を注入するこ
    と及び再度型締めを行ない乍ら該成形品の表面を該被覆
    剤で被覆することによりなる、成形品の型内被覆方法に
    おいて、 (1)上記成形品の表面が、被覆剤の注入圧力、流動圧
    力に耐えうる程度に硬化または固化した段階で、上記被
    覆剤の注入が行われること、 (2)被覆剤注入後の上記再度型締めが多段可変式条件
    下で実施され、初期段階での型締め圧力が10kgf/
    cm2 〜100kgf/cm2 (成形品投影面積当た
    り)で、型締め圧力移行時間が0.5秒〜10秒、型締
    め圧力保持時間が0.5秒〜20秒であり;中間段階で
    の型締め圧力が初期段階のそれの20%〜80%で、型
    締め圧力移行時間が0.1秒〜5秒、型締め圧力保持時
    間が0.5秒〜20秒であり;最終段階の型締め圧力が
    初期段階のそれよりは低く、かつ中間段階のそれの40
    %〜200%で、型締め圧力移行時間が0.1秒〜5
    秒、型締め圧力保持時間が1秒以上であることを特徴と
    する、上記成形品の型内被覆方法。
  2. 【請求項2】 上記成形型がシェアエッジ構造を有する
    請求項1に記載の型内被覆方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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