JP2000334726A - 削孔ツール - Google Patents

削孔ツール

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JP2000334726A
JP2000334726A JP11147461A JP14746199A JP2000334726A JP 2000334726 A JP2000334726 A JP 2000334726A JP 11147461 A JP11147461 A JP 11147461A JP 14746199 A JP14746199 A JP 14746199A JP 2000334726 A JP2000334726 A JP 2000334726A
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Japan
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shaped
ring
drilling
peripheral surface
core
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JP11147461A
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Seishi Hamada
晴司 浜田
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Taga Electric Co Ltd
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Taga Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ツールシャンクの先端部にリング状削孔体を
連結した削孔ツールを用いて削孔加工するとき、リング
状削孔体の内周面とコア状残材の外周面との間に隙間を
形成し、ツールシャンクの中空部内で折れたコア状残材
をリング状削孔体の先端穴から容易に取り出せるように
し、かつ、その状態を長期にわたって維持する。 【解決手段】 リング状削孔体23の内周に、このリン
グ状削孔体23の回転中心Aに対して偏心した偏心内周
面部25を形成する。削孔加工時に、コア状残材24の
外周面が偏心内周面部25で切削され、偏心内周面部2
5とコア状残材24の外周面との間には隙間26が形成
される。また、偏心内周面部25におけるコア状残材2
4の外周面を切削する部分の面積が十分に広いため、偏
心内周面部25は急激に磨耗することがなく、偏心内周
面部25とコア状残材24の外周面との間に隙間26を
形成する性能が長期にわたって維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、削孔加工を行う削
孔用工具に取り付けて使用される削孔ツールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス、石材、コンクリー
ト等のような硬脆性難削材に削孔加工を行う削孔用工具
としては様々なものがあり、その一例としては、図5に
示したコア抜き式の削孔用工具が知られている。
【0003】この削孔用工具は、モータ1、モータギア
2、モータギア2と噛み合ったギア3、一端にギア3が
固定された駆動軸4等を備えており、駆動軸4の他端に
は削孔ツール5が連結されている。削孔ツール5は、裏
蓋6、複数本のツールシャンク7、リング状ダイヤビッ
ト8により形成されている。ツールシャンク7は中空円
筒状に形成され、その内側の中空部は、被加工部材9に
対する削孔加工時に形成される円柱形のコア状残材10
が導かれるコア逃し穴11とされている。各ツールシャ
ンク7の両端にはネジ12が形成され、このネジ12を
用いて、ツールシャンク7の裏蓋6への連結、ツールシ
ャンク7同士の連結、ツールシャンク7へのリング状ダ
イヤビット8の連結が行われている。なお、ツールシャ
ンク7同士の連結本数は適宜変更することができ、深い
孔を削孔加工する場合にはツールシャンク7の連結本数
を増やす。
【0004】リング状ダイヤビット8は、外周面と内周
面とが同心円であるリング状に形成され、その中心とリ
ング状ダイヤビット8の回転中心とが一致している(図
6参照)。また、リング状ダイヤビット8の変形例とし
ては、図7に示すように、削孔加工を行う先端部を櫛歯
状に形成したものもある。このリング状ダイヤビット8
aにおいても、櫛歯状部分の外周面と内周面とはそれぞ
れ同心円上に位置している。
【0005】駆動軸4には給液貫通穴13が形成されて
おり、駆動軸4の外周部はオイルシール等を用いて回転
自在で且つ密閉機構を持つ給液ジャケット14で覆われ
ている。給液ジャケット14には給液ジョイント15を
介して給液ホース16が接続され、切削液17が供給さ
れる仕組になっている。切削液17は給液貫通穴13よ
り裏蓋6内に形成された貫通穴18を介して、削孔加工
を行うリング状ダイヤビット8の冷却及び潤滑用に供給
される。尚、切削液17に代えて、冷却用ガスや圧縮空
気が用いられることもある。
【0006】つぎに、図5に示した削孔用工具を用いた
削孔加工について説明する。モータ1への通電により駆
動軸4を回転駆動させ、ツールシャンク7とリング状ダ
イヤビット8とをその軸線回りに駆動軸4と一体に回転
駆動させる。そして、回転駆動されているリング状ダイ
ヤビット8を被加工部材9に接触させて押圧すると、そ
の押圧力と回転との複合作用によりセラミックスや石材
やコンクリート等の硬脆性難削材に対して削孔加工を行
うことができる。
【0007】この削孔加工時において、リング状ダイヤ
ビット8と被加工部材9とが接触する界面には切削液1
7が供給されるので、削孔時に発生した切り粉はスラリ
ー状になって外部へ放出される。また、この削孔時に発
生した摩擦熱も同時に放出される為、リング状ダイヤビ
ット8の異常発熱による損耗も最少に抑えられ、リング
状ダイヤビット8の寿命が延びる。また、被加工部材9
はコア抜き状に削孔加工され、コア状残材10がコア逃
し穴11内に収納される形となるので、最少の切削抵抗
で削孔加工を行うことが可能になる。したがって、この
削孔用工具を手持ち式電気ドリルと外形が似た形状に構
成したとしても、硬脆性難削材に対して容易に削孔加工
を行うことができる。
【0008】外形が手持ち式電気ドリルと似た形状に構
成した削孔用工具を用いて削孔加工を行うとき、リング
状ダイヤビット8と被加工部材9とを常に一定角度に保
つことは困難であり、孔が深くなるに従ってコア状残材
10とツールシャンク7の内壁とが接触しやすくなる。
硬脆性難削材であるコア状残材10は、ツールシャンク
7の内壁とのわずかな接触により折れ易い。また、削孔
用工具を機械的に強固に固定して一定角度を保持して削
孔加工した場合でも、削孔径が細くなるとコア状残材1
0は簡単に折れてしまう場合が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】コア逃し穴11内でコ
ア状残材10が折れると、折れたコア状残材10をリン
グ状ダイヤビット8の先端穴から取り出すためにはかな
りの困難を伴う。これは、リング状ダイヤビット8の内
径寸法とコア状残材10の外径寸法との差がほとんどな
いためである(図6、図7参照)。
【0010】コア逃し穴11内で折れたコア状残材10
をリング状ダイヤビット8の先端穴から取り出せない場
合には、裏蓋6とツールシャンク7との連結を外し、又
は、ツールシャンク7同士の連結を外して、折れたコア
状残材10をコア逃し穴11内から取り出している。し
かし、裏蓋6とツールシャンク7との連結やツールシャ
ンク7同士の連結に用いられているネジ12は、削孔時
に締まるように製作されており、削孔による切削抵抗で
更に強く締結されるため、このネジ12を緩めるのは非
常に困難な場合があり、一旦削孔加工を中断してコア状
残材10を取り出す事は時間と労力とを多大に浪費する
ことになる。そして、コア逃し穴11内で折れたコア状
残材10の取り出しを時間と手間とをかけて行うこと
は、削孔加工の作業能率低下の一因となっている。
【0011】このような不具合を解消する目的で、従来
から各種の試みがなされており、例えば、図8に示した
リング状ダイヤビット8b、又は、図9に示したリング
状ダイヤビット8cが提案されている。図8に示したリ
ング状ダイヤビット8bは、内周面の一部を直線で結ん
だ直線部19を形成したものである。このような直線部
19を形成することにより、コア状残材10の直径が小
さくなり、コア状残材10の外周面とリング状ダイヤビ
ット8bの内周面との間に隙間20が形成される。
【0012】そして、コア状残材10の外周面とリング
状ダイヤビット8bの内周面との間に隙間20が形成さ
れることにより、コア逃し穴11内においてコア状残材
10が折れた場合でも、折れたコア状残材10をリング
状ダイヤビット8bの先端穴から容易に取り出すことが
できる。
【0013】しかし、図8に示したリング状ダイヤビッ
ト8bでは、コア状残材10の外周面の切削は直線部1
9が全て担うことになり、リング状ダイヤビット8bの
残りの内周円弧部分は全く関与しない。このため、この
直線部19は極端に摩耗が進みやすく、急速に図6に示
したようなリング状ダイヤビット8と同形状になってし
まい、隙間20が急速に小さくなり、折れたコア状残材
10をリング状ダイヤビット8bの先端穴から取り出す
ことが急速に困難になる。
【0014】図9に示したリング状ダイヤビット8c
は、内周の一部に突起21を形成したものである。この
ような突起21を形成することにより、コア状残材10
の直径が小さくなり、コア状残材10の外周面とリング
状ダイヤビット8bの内周面との間に隙間20が形成さ
れる。
【0015】そして、コア状残材10の外周面とリング
状ダイヤビット8cの内周面との間に隙間20が形成さ
れることにより、コア逃し穴11内においてコア状残材
10が折れた場合でも、その折れたコア状残材10をリ
ング状ダイヤビット8cの先端穴から容易に取り出すこ
とができる。
【0016】しかし、図9に示したリング状ダイヤビッ
ト8cでは、コア状残材10の外周面の切削は突起21
が全て担うことになり、リング状ダイヤビット8cの残
りの内周円弧部分は全く関与しない。このため、この突
起21は極端に摩耗が進みやすく、急速に図6に示した
ようなリング状ダイヤビット8と同形状になってしま
い、隙間20が急速に小さくなり、折れたコア状残材1
0をリング状ダイヤビット8cの先端穴から取り出すこ
とが急速に困難になる。
【0017】また、突起21がコア状残材10の外周面
を切削するときの切削抵抗は図8に示した直線部19で
切削するときよりも大きく、ビビリが発生して削孔効率
が低下する。さらに、ビビリが原因となる大きな騒音が
発生する。
【0018】そこで本発明は、ツールシャンクの先端部
にリング状削孔体を連結した削孔ツールを用いて被加工
部材に削孔加工するときに、リング状削孔体の内周面と
コア状残材の外周面との間に隙間を形成し、ツールシャ
ンクのコア逃し穴内で折れたコア状残材をリング状削孔
体の先端穴から容易に取り出せるようにし、かつ、その
状態を長期にわたって維持できるようにした削孔ツール
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
軸線回りに回転駆動される中空円筒状のツールシャンク
と、このツールシャンクの先端部に連結されてこのツー
ルシャンクと一体に回転駆動されるリング状削孔体とを
有し、前記リング状削孔体を回転駆動させて被加工部材
に削孔加工したときに形成される円柱形のコア状残材を
前記ツールシャンクの中空部に導くようにした削孔ツー
ルにおいて、前記リング状削孔体の内周にこのリング状
削孔体の回転中心に対して偏心した偏心内周面部が形成
されている。
【0020】したがって、削孔ツールを回転駆動させて
削孔加工を行ったときに形成される円柱形のコア状残材
の外周面が、偏心内周面部におけるリング状削孔体の回
転中心からの距離が近い部分で切削され、偏心内周面部
におけるリング状削孔体の回転中心からの距離が離れた
部分とコア状残材の外周面との間には隙間が形成され、
コア状残材の直径がリング状削孔体の先端穴の直径より
小さくなる。このため、コア状残材がツールシャンクの
中空部内で折れた場合でも、そのコア状残材をリング状
削孔体の先端穴から容易に取り出せる。
【0021】また、偏心内周面部におけるコア状残材の
外周面を切削する部分の面積が十分に広いため、偏心内
周面部におけるコア状残材の外周面を切削する部分は急
激に磨耗することがなく、偏心内周面部とコア状残材の
外周面との間に隙間を形成する性能が長期にわたって維
持される。
【0022】また、削孔時にコア状残材の外周面を切削
する偏心内周面部が円弧状であるため、削孔がスムーズ
に行われるとともにビビリが発生しない。
【0023】請求項2記載の発明は、軸線回りに回転駆
動される中空円筒状のツールシャンクと、このツールシ
ャンクの先端部に連結されてこのツールシャンクと一体
に回転するリング状削孔体とを有し、前記リング状削孔
体を回転駆動させて被加工部材に削孔加工したときに生
じる円柱形のコア状残材を前記ツールシャンク内に形成
されたコア逃し穴内に導くようにした削孔ツールにおい
て、前記リング状削孔体の内周に円弧状大径内周面部と
円弧状小径内周面部とが略半周ずつ形成されている。
【0024】したがって、削孔ツールを回転駆動させて
削孔加工を行ったときに形成される円柱形のコア状残材
の外周面が円弧状小径内周面部で切削され、円弧状大径
内周面部とコア状残材の外周面との間には隙間が形成さ
れ、コア状残材の直径がリング状削孔体の先端穴の直径
より小さくなる。このため、コア状残材がツールシャン
クの中空部内で折れた場合でも、そのコア状残材をリン
グ状削孔体の先端穴から容易に取り出せる。
【0025】また、コア状残材の外周面を切削する円弧
状小径内周面部の面積が十分に広いため、円弧状小径内
周面部は急激に磨耗することがなく、円弧状大径内周面
部とコア状残材の外周面との間に隙間を形成する性能が
長期にわたって維持される。
【0026】また、削孔時にはコア状残材の外周面を円
弧状に形成されている円弧状小径内周面部で切削するの
で、削孔がスムーズに行われるとともにビビリが発生し
ない。
【0027】請求項3記載の発明は、軸線回りに回転駆
動される中空円筒状のツールシャンクと、このツールシ
ャンクの先端部に連結されてこのツールシャンクと一体
に回転するリング状削孔体とを有し、前記リング状削孔
体を回転駆動させて被加工部材に削孔加工したときに生
じる円柱形のコア状残材を前記ツールシャンク内に形成
されたコア逃し穴内に導くようにした削孔ツールにおい
て、前記リング状削孔体の内周に楕円状内周面部が形成
されている。
【0028】したがって、削孔ツールを回転駆動させて
削孔加工を行ったときに形成される円柱形のコア状残材
の外周面が、楕円状内周面部におけるリング状削孔体の
回転中心からの距離が近い部分で切削され、楕円状内周
面部におけるリング状削孔体の回転中心からの距離が離
れた部分とコア状残材の外周面との間には隙間が形成さ
れ、コア状残材の直径がリング状削孔体の先端穴の直径
より小さくなる。このため、コア状残材がツールシャン
クの中空部内で折れた場合でも、そのコア状残材をリン
グ状削孔体の先端穴から容易に取り出せる。
【0029】また、楕円状内周面部におけるコア状残材
の外周面を切削する部分の面積が十分に広いため、楕円
状内周面部におけるコア状残材の外周面を切削する部分
は急激に磨耗することがなく、楕円状内周面部とコア状
残材の外周面との間に隙間を形成する性能が長期にわた
って維持される。
【0030】また、削孔時にコア状残材の外周面を切削
するのは楕円状内周面部における円状の部分であるの
で、削孔がスムーズに行われるとともにビビリが発生し
ない。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
及び図2に基づいて説明する。なお、図5ないし図9に
おいて説明した従来例と同じ部分は同じ符号で示し、説
明も省略する(以下、同様)。また、本実施の形態は、
請求項1記載の発明に対応するものである。
【0032】図1は、セラミックス、石材、コンクリー
ト等のような硬脆性難削材で形成された被加工部材9に
削孔加工を行うコア抜き式の削孔用工具を示すもので、
その基本的な構造は図5に示した削孔用工具と同じであ
る。すなわち、この削孔用工具は、モータ1、モータ1
により軸線回りに回転駆動される駆動軸4、駆動軸4に
連結された削孔ツール22等を備えている。
【0033】削孔ツール22は、裏蓋6、複数本のツー
ルシャンク7、リング状削孔体であるリング状ダイヤビ
ット23により形成されている。ツールシャンク7は中
空円筒状に形成され、その内側には中空部であるコア逃
し穴11が形成されている。このコア逃し穴11内へ
は、被加工部材9に対する削孔加工時に形成される円柱
形のコア状残材24が導かれる。
【0034】リング状ダイヤビット23は、その外周面
の中心がリング状ダイヤビット23の回転中心“A”と
一致する円形に形成され、その内周にはリング状ダイヤ
ビット23の回転中心“A”に対して偏心した偏心内周
面部25が形成されている(図2参照)。
【0035】このような構成において、図1に示したよ
うにリング状ダイヤビット23が取り付けられた削孔用
工具を用いて削孔加工を行った場合には、円柱形のコア
状残材24が形成され、このコア状残材24の外周面
が、偏心内周面部25におけるリング状ダイヤビット2
3の回転中心“A”からの距離が近い部分(厚肉部23
aの内周面)で切削される。そして、偏心内周面部25
におけるリング状ダイヤビット23の回転中心“A”か
らの距離が離れた部分(薄肉部23b及びその周囲の内
周面)とコア状残材24の外周面との間には隙間26が
形成され、コア状残材24の直径がリング状ダイヤビッ
ト23の先端穴の直径より小さくなる。このため、コア
状残材24がツールシャンク7のコア逃し穴11内で折
れた場合でも、そのコア状残材24をリング状ダイヤビ
ット23の先端穴から容易に取り出すことができる。
【0036】また、偏心内周面部25におけるコア状残
材24の外周面を切削する部分(厚肉部23aの内周
面)の面積が十分に広いため、偏心内周面部25におけ
るコア状残材24の外周面を切削する部分は急激に磨耗
することがなく、偏心内周面部25とコア状残材24の
外周面との間に隙間26を形成する性能が長期にわたっ
て維持される。つまり、コア逃し穴11内で折れたコア
状残材24をリング状ダイヤビット23の先端穴から容
易に取り出せる性能が、長期にわたって維持される。
【0037】また、削孔時にコア状残材24の外周面を
切削する偏心内周面部25が円弧状であるため、削孔が
スムーズに行われるとともにビビリが発生しない。
【0038】つぎに、本発明の第2の実施の形態を図3
に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、請求項2
記載の発明に対応するものである。リング状削孔体であ
るリング状ダイヤビット27は、その外周面がリング状
ダイヤビット27の回転中心“A”を中心とする円形に
形成され、その内周には円弧状大径内周面部28と円弧
状小径内周面部29とが略半周ずつ形成されている。な
お、円弧状大径内周面部28と円弧状小径内周面部29
とはともに円弧状に形成され、その中心はリング状ダイ
ヤビット27の回転中心“A”と一致している。
【0039】このような構成において、リング状ダイヤ
ビット27が取り付けられた削孔用工具を用いて削孔加
工を行った場合には、円柱形のコア状残材24が形成さ
れ、このコア状残材24の外周面が円弧状小径内周面部
29で切削され、円弧状大径内周面部28とコア状残材
24の外周面との間には隙間26が形成され、コア状残
材24の直径がリング状ダイヤビット27の先端穴の直
径より小さくなる。このため、コア状残材24がツール
シャンク7のコア逃し穴11内で折れた場合でも、その
コア状残材24をリング状ダイヤビット27の先端穴か
ら容易に取り出すことができる。
【0040】また、コア状残材24の外周面を切削する
円弧状小径内周面部29の面積が十分に広いため、円弧
状小径内周面部29は急激に磨耗することがなく、円弧
状大径内周面部28とコア状残材24の外周面との間に
隙間26を形成する性能が長期にわたって維持される。
【0041】また、削孔時にはコア状残材24の外周面
を円弧状に形成された円弧状小径内周面部29で切削す
るので、削孔がスムーズに行われるとともにビビリが発
生しない。
【0042】つぎに、本発明の第3の実施の形態を図4
に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、請求項3
記載の発明に対応するものである。リング状削孔体であ
るリング状ダイヤビット30は、その外周面がリング状
ダイヤビット30の回転中心“A”を中心とする円形に
形成され、その内周には楕円状内周面部31が形成され
ている。この楕円状内周面部31は、曲率半径の小さい
円弧部31aと、曲率半径の大きい円弧部31bとから
形成されている。
【0043】このような構成において、リング状ダイヤ
ビット30が取り付けられた削孔用工具を用いて削孔加
工を行った場合には、円柱形のコア状残材24が形成さ
れ、このコア状残材24の外周面が楕円状内周面部31
における曲率半径の大きい円弧部31bで切削され、楕
円状内周面部31における曲率半径の小さい円弧部31
aとコア状残材24の外周面との間には隙間26が形成
され、コア状残材24の直径がリング状ダイヤビット3
0の先端穴の直径より小さくなる。このため、コア状残
材24がツールシャンク7のコア逃し穴11内で折れた
場合でも、そのコア状残材24をリング状ダイヤビット
30の先端穴から容易に取り出すことができる。
【0044】また、コア状残材24の外周面を切削する
曲率半径の大きい円弧部31bの面積が十分に広いた
め、この円弧部31bは急激に磨耗することがなく、円
弧部31aとコア状残材24の外周面との間に隙間26
を形成する性能が長期にわたって維持される。
【0045】また、削孔時にはコア状残材24の外周面
を円弧状に形成された円弧部31bで切削するので、削
孔がスムーズに行われるとともにビビリが発生しない。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、中空円筒
状のツールシャンクの先端部に連結されて削孔加工に用
いられるリング状削孔体の内周に、このリング状削孔体
の回転中心に対して偏心した偏心内周面部が形成されて
いるので、削孔加工を行ったときに形成される円柱形の
コア状残材の外周面と偏心内周面部との間に隙間を形成
することができ、これにより、コア状残材がツールシャ
ンクの中空部内で折れた場合でもそのコア状残材をリン
グ状削孔体の先端穴から容易に取り出すことができ、し
かも、この隙間を形成する性能を長期にわたって維持す
ることができ、さらに、削孔時にコア状残材の外周面を
切削する偏心内周面部が円弧状であるため、削孔をスム
ーズに行えるとともにビビリの発生を防止できる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、中空円筒状
のツールシャンクの先端部に連結されて削孔加工に用い
られるリング状削孔体の内周に、円弧状大径内周面部と
円弧状小径内周面部とが略半周ずつ形成されているの
で、削孔加工を行ったときに形成される円柱形のコア状
残材の外周面と円弧状大径内周部との間に隙間を形成す
ることができ、これにより、コア状残材がツールシャン
クの中空部内で折れた場合でもそのコア状残材をリング
状削孔体の先端穴から容易に取り出すことができ、しか
も、この隙間を形成する性能を長期にわたって維持する
ことができ、さらに、削孔時にコア状残材の外周面を切
削する円弧状小径内周部が円弧状であるため、削孔をス
ムーズに行えるとともにビビリの発生を防止できる。
【0048】請求項3記載の発明によれば、中空円筒状
のツールシャンクの先端部に連結されて削孔加工に用い
られるリング状削孔体内周に楕円状内周面部が形成され
ているので、削孔加工を行ったときに形成される円柱形
のコア状残材の外周面と楕円状内周面部との間に隙間を
形成することができ、これにより、コア状残材がツール
シャンクの中空部内で折れた場合でもそのコア状残材を
リング状削孔体の先端穴から容易に取り出すことがで
き、しかも、この隙間を形成する性能を長期にわたって
維持することができ、さらに、削孔時にコア状残材の外
周面を切削する楕円状内周面部が円弧状であるため、削
孔をスムーズに行えるとともにビビリの発生を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の削孔用工具を示す
縦断正面図である。
【図2】削孔加工時のリング状ダイヤビットをその先端
穴側からみた状態を示す説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における、削孔加工
時のリング状ダイヤビットをその先端穴側からみた状態
を示す説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における、削孔加工
時のリング状ダイヤビットをその先端穴側からみた状態
を示す説明図である。
【図5】従来例の削孔用工具を示す縦断正面図である。
【図6】その従来例における、削孔加工時のリング状ダ
イヤビットをその先端穴側からみた状態を示す説明図で
ある。
【図7】その従来例の変形例における、削孔加工時のリ
ング状ダイヤビットをその先端穴側からみた状態を示す
説明図である。
【図8】他の従来例における、削孔加工時のリング状ダ
イヤビットをその先端穴側からみた状態を示す説明図で
ある。
【図9】他の従来例における、削孔加工時のリング状ダ
イヤビットをその先端穴側からみた状態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
7 ツールシャンク 9 被加工部材 11 中空部 22 削孔ツール 30 リング状削孔体 24 コア状残材 25 偏心内周面部 28 円弧状大径内周面部 29 円弧状小径内周面部 31 楕円状内周面部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転駆動される中空円筒状の
    ツールシャンクと、このツールシャンクの先端部に連結
    されてこのツールシャンクと一体に回転駆動されるリン
    グ状削孔体とを有し、前記リング状削孔体を回転駆動さ
    せて被加工部材に削孔加工したときに形成される円柱形
    のコア状残材を前記ツールシャンクの中空部に導くよう
    にした削孔ツールにおいて、 前記リング状削孔体の内周にこのリング状削孔体の回転
    中心に対して偏心した偏心内周面部が形成されているこ
    とを特徴とする削孔ツール。
  2. 【請求項2】 軸線回りに回転駆動される中空円筒状の
    ツールシャンクと、このツールシャンクの先端部に連結
    されてこのツールシャンクと一体に回転駆動されるリン
    グ状削孔体とを有し、前記リング状削孔体を回転駆動さ
    せて被加工部材に削孔加工したときに形成される円柱形
    のコア状残材を前記ツールシャンクの中空部に導くよう
    にした削孔ツールにおいて、 前記リング状削孔体の内周に円弧状大径内周面部と円弧
    状小径内周面部とが略半周ずつ形成されていることを特
    徴とする削孔ツール。
  3. 【請求項3】 軸線回りに回転駆動される中空円筒状の
    ツールシャンクと、このツールシャンクの先端部に連結
    されてこのツールシャンクと一体に回転駆動されるリン
    グ状削孔体とを有し、前記リング状削孔体を回転駆動さ
    せて被加工部材に削孔加工したときに形成される円柱形
    のコア状残材を前記ツールシャンクの中空部に導くよう
    にした削孔ツールにおいて、 前記リング状削孔体の内周に楕円状内周面部が形成され
    ていることを特徴とする削孔ツール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069568A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Ohbayashi Corp 穿孔方法、制御方法、穿孔装置及び砥石ビット
JP2007090565A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Fs Technical Corp ドリル用コアビット
JP2008126532A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Ohbayashi Corp 穿孔方法、制御方法、穿孔装置及び砥石ビット

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