JP2000333076A - デジタルカメラにおけるフレア成分除去方法 - Google Patents

デジタルカメラにおけるフレア成分除去方法

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JP2000333076A
JP2000333076A JP11138009A JP13800999A JP2000333076A JP 2000333076 A JP2000333076 A JP 2000333076A JP 11138009 A JP11138009 A JP 11138009A JP 13800999 A JP13800999 A JP 13800999A JP 2000333076 A JP2000333076 A JP 2000333076A
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Masaru Eguchi
勝 江口
Minoru Suzuki
実 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折レンズと回折レンズとからなる撮像光学
系を有するデジタルカメラにおいて、回折レンズの波長
依存性により発生する不要回折光による撮像画像のフレ
ア成分を効率よく除去すること。 【解決手段】 屈折レンズおよび回折レンズからなる撮
影レンズ200と、該撮影レンズにより形成された被写
体像を撮像する撮像素子110とを備えたデジタルカメ
ラにおいて、1コマ目の画像を撮像し(S5)、前記1
コマ目の画像からフレアの原因となるターゲット部分を
抽出し(S7)、少なくとも前記ターゲット部分の像を
受光する前記撮像素子の画素が飽和しないように2コマ
目を撮像し(S11)、1コマ目および2コマ目の撮像
画像の前記ターゲット部分のデータにに基づいて前記1
コマ目の画像中で前記ターゲット部分により発生するフ
レア成分および位置を演算し(S15)、前記1コマ目
の撮像画像のデータから前記フレア成分を除去する(S
17)ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は、撮像素子を用いて画像
を取り込み、記録するデジタルカメラにおける画像デー
タの補正に関し、さらに詳しくは、屈折レンズと回折レ
ンズとからなる撮像光学系を有するデジタルカメラにお
いて、回折レンズによる不要回折光のために発生する撮
像画像データ上のフレアの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CCDなどの固体撮像素子を用い
て画像を取り込み、画像データとして記録するデジタル
カメラが広く用いられるようになってきた。そのような
デジタルカメラにおいては、単一または複数の屈折レン
ズからなる撮像光学系が用いられるが、屈折レンズの色
収差や像面湾曲などを補正するため、回折レンズを撮像
光学系に加える構成のものが知られている。通常回折レ
ンズは、撮像のために必要とされる波長およびある特定
の次数の回折光について最適化されている。しかし、撮
影時には上記以外の次数の回折光も発生してしまう。そ
のような回折光は不要回折光として、撮像画像上のフレ
アの原因となる。
【0003】図8は、1次回折光に対する回折効率が、
波長546nmで100%となるよう最適化された回折レンズ
の、0次光、1次回折光、2次回折光の波長依存性の例
を示すグラフである。図8に示されるように、緑色(Gr
een)の光(中心波長:546nm)に対しては、1次回折光
の回折効率は100%となっており、これに対して、0次光
および2次回折光の回折効率は0%となっている。しかし
赤色(Red)の光(中心波長:656nm)および青色(Blu
e)の光(中心波長:435nm)に対しては、1次回折光の
回折効率は低下し、0次光および2次回折光の回折効率
は無視できない程度に大きくなっている。
【0004】このように、特に赤色および青色の光に対
し、不要回折光の強度が大きくなるため、撮像素子上に
形成される画像にフレアが発生する。フレアは被写体の
輝度にかかわらず発生するが、特に、明るい被写体があ
る場合に、不要回折光による撮像画像の劣化が目立ち、
フレア成分の除去が重要な課題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明は、屈折レンズと回折レンズとからなる撮像光学系
を有するデジタルカメラにおいて、回折レンズの波長依
存性により発生する不要回折光による撮像画像のフレア
成分を効率よく除去することのできる不要回折光除去方
法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載のフレア成分除去方法は、屈折レン
ズおよび回折レンズからなる撮影レンズと、該撮影レン
ズにより形成された被写体像を撮像する撮像素子とを備
えたデジタルカメラの撮像画像の、前記回折レンズによ
る不要回折光に起因するフレア成分を除去する方法であ
って、1コマ目の撮像を行い、前記撮像素子の全撮像域
において、飽和している画素があるかどうかを判定し、
全撮像域において画素が飽和しないように2コマ目の撮
像を行い、前記1コマ目と2コマ目の撮像画像のデータ
に基づいて前記1コマ目の画像におけるフレア成分を演
算し、前記1コマ目の撮像画像のデータから前記演算さ
れたフレア成分を除去すること、を特徴としている。
【0007】1コマ目の画像に基づいて補正が必要かど
うかを判定し、2コマ目の画像を用いて補正量を求め、
該補正量により1コマ目の画像を補正している。回折レ
ンズを用いた場合に発生するフレアを効率よく除去する
ことができるため、回折レンズを利用して撮影レンズの
色収差補正を行いつつ高画質の画像の取得を可能にする
ことができる。また、回折レンズを採用することによる
レンズの小型化が可能であり、ひいてはカメラ全体の小
型化にも寄与する。
【0008】また、請求項2に記載のフレア成分除去方
法は、屈折レンズおよび回折レンズからなる撮影レンズ
と、該撮影レンズにより形成された被写体像を撮像する
撮像素子とを備えたデジタルカメラの撮像画像の、前記
回折レンズによる不要回折光に起因するフレア成分を除
去する方法であって、1コマ目の画像を撮像し、前記1
コマ目の画像からフレアの原因となるターゲット部分を
抽出し、少なくとも前記ターゲット部分の像を受光する
前記撮像素子の画素が飽和しないように2コマ目を撮像
し、1コマ目および2コマ目の撮像画像の前記ターゲッ
ト部分のデータにに基づいて前記1コマ目の画像中で前
記ターゲット部分により発生するフレア成分および位置
を演算し、前記1コマ目の撮像画像のデータから前記フ
レア成分を除去すること、を特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態である
デジタルカメラの制御系の構成を示すブロック図であ
る。デジタルカメラは、撮影レンズを用いて、被写体の
像をCCDなどの撮像素子上に形成し、撮像素子から出
力された信号に基づいて画像データを記録媒体に格納す
る。
【0010】図1に示すように、デジタルカメラの制御
系は、デジタルカメラ全体の動作を制御するCPU10
0を有している。CPU100には、CCDドライバ1
05を介して固体撮像素子であるCCD110が接続さ
れている。CCD110は100万〜200万画素程度
のCCDで、CCDドライバ105により駆動され、撮
像光学系200により結像された被写体像に応じた画像
信号をCCDドライバ110を介して出力する。
【0011】撮影光学系200には、ピント調整用のフ
ォーカシングレンズ(図示せず)を含む単一または複数
のレンズと、主に色収差を補正するための回折レンズを
有する。回折レンズは、屈折レンズの何れかの面に回折
レンズ構造を付加することにより実現している。
【0012】CPU100は、測距手段130からの測
距データに基づいてフォーカシングレンズの駆動量を計
算し、AFドライバ115を制御して、レンズ駆動機構
120により、フォーカシングレンズを撮像光学系20
0の光軸方向に駆動する。この結果、CCD110の受
光面上で被写体像が結像する。
【0013】また、撮像光学系200には、絞り設定用
のアイリス210が設けられている。CPU100は、
測光手段により求めた被写体輝度に基づいて、アイリス
210を駆動し適切な絞り値を設定する。なお、本実施
の形態では、撮像用のCCD110を測光手段としても
用いている。すなわち、撮像に先立ってCCD110の
所定の領域を用いて被写体輝度を測定している。CPU
100はCCD110からのデータに基づいてシャッタ
ー速度および絞り値を演算し、該絞り値に基づいてアイ
リス210を駆動する。なお、本デジタルカメラは機械
的なシャッター機構は備えておらず、CCD110の電
荷蓄積時間を制御する事により、シャッター速度を調整
している。
【0014】フレームメモリ140は、CCD110に
より撮像した画像をデータとして一時的に格納するメモ
リである。後述する補正処理が実行された後、フレーム
メモリのデータは記憶媒体、例えば、データコントロー
ラ170を介して接続されるメモリカード180など、
に格納される。ワークメモリ160は、補正処理等を施
す際に一時的に画像データを格納したり、その他CPU
100の処理時に必要となる各種データを一時的に格納
するためのメモリである。
【0015】図2はCCD110の受光領域を示す図で
ある。実線で示す領域Pが通常の撮像領域(有効撮像領
域)であり、この領域Pに対応した画像データがフレー
ムメモリ140に格納されるデータである。図中二点鎖
線で示す領域XはCCD110の実際に撮像可能な領域
である。後述するように、補正データを生成する際には
領域Xにおける撮像データも利用される。図中一点鎖線
で示す領域Aは、CCD110を測光手段として用いる
際に利用される領域である。測光時には、領域A内で最
も受光光量が大きい画素が飽和しないように、シャッタ
ー速度および絞り値が設定される。
【0016】また、CPU100には、CPU100に
より実行される各種のプログラムやパラメータ等が格納
されたROM150が接続されている。なお、図示は省
略するが、デジタルカメラはシャッターボタンを含む各
種の操作ボタンや、電源なども備えている。
【0017】次に、上記のように構成されたデジタルカ
メラにおける画像の取り込みと、本発明の特徴である不
要回折光の除去について、図7のフローチャートを参照
して説明する。
【0018】撮影者がデジタルカメラのシャッターボタ
ンを押すと、ROMに格納されているプログラムが読み出
され、CPU100により、図7に示される処理が実行
されて、撮像・補正処理が行われる。
【0019】S1では、AFモジュール130からのデ
ータに基づき、CCD110の受光面上に被写体の像が
結像されるよう、撮像レンズ200中の合焦レンズが駆
動される。本実施形態においては、各画素の受光光量が
256階調のデジタルデータ(データ値:0〜255)
に変換される。次に、前述のように、CCD110の受
光面上の所定領域(図3にAで示す領域)内で最も受光
光量の多い画素が飽和しないよう、かつデジタルデータ
の255で表されるよう、シャッター速度と絞り値を設
定する。
【0020】次に、上記のように設定された露光値に基
づいてアイリス210を駆動すると共にCCD110の
蓄積時間にて撮像を行う(S5)。ここまでの動作は通
常のデジタルカメラと同様である。
【0021】S3で求められた露光値に基づいて撮像を
行うと、領域A内で最も明るい部分の画素の出力がデー
タ値255で表される事になる。図3に、一例として、
領域A内の最も明るい部分P1を示すと共に、図4に、
点P1を通るラインLに沿った光量分布(領域A内)を
示す。こうして撮像された画像データにおいて、もしも
領域Aの外側にP1より明るい部分P2が存在すると
(図3参照)、あるいは、測光時に最も明るい部分だっ
たP1よりもさらに明るい部分が撮影時に全領域P内に
存在した場合、その明るい部分(P2)により生ずる不
要回折光によって撮像画像の他の部分にフレアが発生し
ている可能性がある。
【0022】しかしながら、その明るい部分P2の面積
・撮影範囲における位置により、撮像画像中でのフレア
の目立ち方が異なるため、本実施形態においては、S7
でフレア除去補正を実行する必要があるか否かを判定し
ている。
【0023】S7の判定は以下のようにして行われる。
まず、飽和状態にあるCCD110の画素の数nをカウ
ントする。本実施形態においては、データ値が最大値で
ある255のものを飽和しているものとし、データ値が
255でありかつ隣接している画素の数nをカウントす
る。なお、飽和状態の画素数ではなく、データ値が所定
の閾値以上の画素数をカウントしてもよい。S7では、
上記の画素数nが所定の比較値Nより大きい場合に、フ
レア除去補正が必要と判定する。前述のように、輝度の
高い部分の面積・位置により、撮像画像におけるフレア
成分が異なるため、上記比較値Nは固定値ではなく、隣
接していてかつデータ値が閾値(最大値255)以上の
領域(すなわちフレア除去補正が必要と判定された画素
の集合として規定される領域)のほぼ中央の位置の像高
H(CCD110の受光領域Xの中心部からの距離)の
関数として、N=f(H)で表すことが好ましい。以下
の説明では、上記の、フレア除去補正が必要と判定され
た領域、すなわち、比較的影響の大きいフレアの原因と
なると考えられる領域を、ターゲット領域と呼ぶことと
する。なおターゲット領域は必ず存在するわけではな
く、また存在する場合、領域の数は単数の場合も複数の
場合もあり得る。
【0024】上記のようにして抽出されたターゲット領
域に対し、S9以降の処理で以下に説明する補正処理が
実行される。撮像に際し、領域A内の画素が256階調
のレベル内に収まるよう露出パラメータが設定される。
受光領域全域Xにおいてデータ値が255の画素が数多
く存在する場合、そのために生ずるフレアは撮影画像に
おいて比較的目立つものと考えられる。また、測光領域
Aの外側にさらに受光光量の大きい画素がある場合や、
測光時には存在しなかった輝度の高い被写体が撮影時に
撮像エリア内に存在した可能性なども考えられる。露出
調整された後に撮像された画像において、データ値が2
55より大きい画素が受光領域X内に存在する場合、そ
の部分により生ずる不要回折光によるフレアは撮像画像
において比較的目立つと考えられるため、フレア除去処
理を実行している。なお、一般に輝度の高い被写体の位
置が撮像範囲中心から離れているほど、その被写体によ
る不要回折光は大きく撮像画像に影響する。従って、測
光領域Aの外側に輝度の高い被写体が存在する場合、そ
の影響が顕著であると考えられる。
【0025】1コマ目の撮像画像データからフレア成分
を除去するための補正値を生成するため、S9におい
て、2コマ目の撮像画像データを取得する。S9では、
ターゲット部分の画素(すなわち全撮像領域において最
も明るい部分の画素)が飽和しないよう、露出パラメー
タ、すなわち絞り値を最大値に、CCD110の蓄積時
間(シャッタスピード)を最小値に設定する。そして、
S9で設定された露出パラメータに従い、撮像を行う
(S11)。すなわち、S11で撮像された撮像画像デ
ータにおいてはターゲット部分の画素は飽和せず、その
データ値(すなわちCCD110の全撮像領域において
最も受光量が多い部分の画素のデータ値)は255より
小さい値となっていると考えられる。
【0026】1コマ目の撮像画像データのデータ値をV
1、1コマ目撮像時の絞り値をF1、CCD蓄積時間を
t1で表し、2コマ目の撮像画像データにおけるターゲ
ット部分のデータ値をV2、2コマ目撮像時の絞り値
(最小絞り値)をF2、CCD蓄積時間(最小蓄積時
間)をt2で表せば、以下の式が成り立つ。 V1={(F2)2/(F1)2}×{(t1)/(t2)}×V
2 すなわち、2コマ目の撮像画像データにおけるターゲッ
ト部分の画素のデータ値V2と、1コマ目のCCD蓄積
時間t1、2コマ目の露出パラメータである、CCD蓄
積時間t2およびターゲット部分の画素のデータ値V2
から、1コマ目の撮像画像データにおけるターゲット部
分の画素のデータ値V1を計算することができる。例え
ば、F1=2、t1=3msec、F2=5.6、t2=1
msec、V2=35の場合、V1=823となる。
【0027】なお、実際には、データ値は0〜255の
256段階の値で表されるため、1コマ目の撮像画像に
おけるターゲット部分の画素のデータ値は823とはな
らず、最大値の255で表されている。
【0028】しかし、ターゲット部分により発生する不
要回折光の、撮像画像の他の部分への影響(フレア)
は、ターゲット部分の実際の明るさ(上記の例では82
3)に依存する。このため、フレア除去補正の補正値の
算出には、1コマ目におけるターゲット部分のデータ値
(上記の例では823)を用いる。
【0029】S15では、ターゲット点の位置およびデ
ータ値に応じて、フレア成分の位置および補正量(すな
わちターゲット点により本来の画像に重畳されている不
要回折光成分の光量)を演算する。
【0030】なお、フレア成分の除去量は、ターゲット
部分の像高(CCD110の受光部の中心を基準とす
る)およびデータ値の関数として演算することができ
る。また、補正を加える位置はターゲット部分の像高の
関数として演算する事ができる(ターゲット部分の像高
が大きいほど、フレアの位置はターゲット部分から離れ
る)。例えば、上記の点P2における補正量ΔPは、デ
ータ値823の10%(82)と計算される。この補正
量ΔPを1コマ目の画像データ中の、ターゲット部分に
よりフレアが発生する位置のデータ値から引くことによ
り(図6参照)、フレア成分を除去することができる。
【0031】なお、ターゲット部分の位置とそれによる
フレア成分の位置との関係、ターゲット部分の位置およ
びデータ値とフレア成分の除去量との関係は変換テーブ
ルとしてROMに格納されている。
【0032】次に、1コマ目の画像データから、S15
でターゲット部分の各画素について演算されたフレア成
分の除去量を減算する(S17)。
【0033】上記の補正処理を、各色成分毎に行う。す
なわち、本実施形態のデジタルカメラは、カラー画像撮
像用のカメラであり、CCDの受光部に格子状のカラー
フィルタが設けられて、RGBの各成分毎の撮像データ
を取得するようになっている。上記不要回折光による影
響も各色成分毎に現れるため、色成分毎にS13〜S1
7の処理を行うことが好ましい。ただし、不要回折光の
影響が比較的大きいB成分、あるいはB成分とR成分の
みについて補正を行うようにしても、比較的良好な結果
が得られる。また、デジタルカメラの用途や、被写体が
発する光の波長によっても、必ずしも全ての色成分にお
いて補正を行う必要がない場合がある。
【0034】以上のようにして補正された画像データを
フレーム140に格納し(S19)、補正処理が終了す
る。
【0035】なお、本実施形態では、ターゲット部分の
画素全てについてフレア成分除去補正を行っているが、
データ値のレベル等に応じて、フレア補正するかしない
を決めるようにしてもよい。すなわち、フレアが目立つ
場合にのみ補正を行うように変更することも可能であ
る。この場合、フレア補正するかどうかの判定の基準と
なる閾値は、ターゲット部分の各画素の位置の関数とし
て表すことができる。すなわち、ターゲット部分の画素
の位置に応じて閾値を定めることが好ましい。画面の中
央部付近ではずれ量が少ないため、閾値を比較的高く設
定しておいてもフレアは目立たない。これに対し、画面
の周辺部付近はずれ量が大きいため、ターゲット部分が
それほど明るくなくてもフレアが目立つ可能性がある。
このため、画面の周縁部においては閾値を低めに設定す
るようにしても良い。
【0036】また、上記S7では、データ値255の画
素が所定数以上存在するか否かを判定している。しか
し、光量にかかわらずフレアは発生しているため、S7
での判定を、もう少し低い値、例えば250以上のデー
タ値を有する画素が所定数以上存在するか否かにより判
定するように変更すれば、より精度の高い補正が可能と
なる。
【0037】また、上記実施の形態では、受光光量の大
きい隣接している画素の数が所定数より多い場合に、そ
の画素からなる領域をターゲット部分として、フレア補
正演算の対象としている。これは、受光光量の大きい領
域が微少面積であり、発生するフレアも極めて微少な領
域であって、画像全体の領域と比して目立たないと考え
られることから、補正を行わないような制御となってい
る。しかし、本発明はこのような方法に限られるもので
はない。たとえば、画素単位で、その受光光量が所定量
以上の場合にフレア補正の対象としても良い。前述のよ
うにフレアは、すべての画素について発生しているので
あり、画素単位で補正の要否を判定すれば、より精密な
補正が可能となる。。
【0038】また、フレアは画像上での大きさが大きい
とたとえ暗くても目立つ。また、面積が小さくとも明る
さが大きければ、やはり目立つ事になる。このため、デ
ータ値とターゲット部分の面積(画素数)とターゲット
部分の位置との組み合わせで補正の要否を判定するよう
にしても良い。例えば、データ値が500であれば、タ
ーゲット部分がたとえ1画素分でも補正し、ターゲット
部分の画素数が100個ならデータ値が400でも補正
し、ターゲット部分の画素数が200個ならデータ値3
00でも補正する、という風に連続する画素数とデータ
値との関係により補正の要否を判定するように構成する
ことが可能である。なお、上記に加えてターゲット部分
の像高も考慮に入れれば、よりきめ細かな補正が可能と
なる。
【0039】前述のように、ターゲット部分の像高およ
び波長により減算光量比率が決まる。従って、各色毎・
ターゲット部分の位置に応じて補正量を演算する必要が
ある。
【0040】また、あるターゲット部分による影響が別
のターゲット部分上に現れる場合には、補正することに
よって、却って本来の画像を損なう可能性がある。すな
わち、画像データは256階調のデータで表されている
ため、上記別のターゲット部分の画素のデータ値は、1
コマ目の画像においては、上限値255で表される。こ
こで、あるターゲット部分によるフレア成分を最大値で
ある255から除去すると、データ値は255よりも小
さな値になる。しかし、ターゲット部分の画素のデータ
値は、上限がなければ、255よりも大きい値で表され
る可能性が高い。そのような場合には、たとえフレア成
分を除去しても、データ値は255よりも大きい値とな
ることが考えられる。特に、カラー画像データの各色成
分において、ターゲット部分の画素のデータ値を変化さ
せると、画像の色が変化することにもなる。データ値が
上限値255の画素については、フレア除去の補正を行
わないようにすることにより、上記の不都合を防ぐこと
ができる。
【0041】なお、本実施の形態においては、フレア成
分のうち目立つもののみを選択的に補正しているため、
補正量の演算量・演算時間を大幅に短縮することがで
き、効率よくフレア成分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるデジタルカメラの制
御系のブロック図である。
【図2】CCDの撮像領域の区分を示す図である。
【図3】CCDの撮像領域と、受光光量の大きい位置の
例として点P1、P2とを示す図である。
【図4】1コマ目の撮像画像における、図3のラインL
上での光量分布を示すグラフである。
【図5】2コマ目の撮像画像における、図3のラインL
上での光量分布を示すグラフである。
【図6】1コマ目の撮像画像における光量分布、点P2
の計算上のデータ値およびフレア補正量ΔPを示すグラ
フである。
【図7】フレア補正処理のシーケンスを示すフローチャ
ートである。
【図8】回折レンズの回折光の波長依存性を示すグラフ
である。
【符号の説明】
100 CPU 110 CCD 150 ROM 160 ワークメモリ 200 撮影レンズ 210 アイリス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月18日(2000.2.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C022 AA13 AB12 AB17 AB37 AC42 AC54 AC69 5C024 AA01 CA01 DA01 FA01 FA11 HA08 HA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折レンズおよび回折レンズからなる撮
    影レンズと、該撮影レンズにより形成された被写体像を
    撮像する撮像素子とを備えたデジタルカメラの撮像画像
    の、前記回折レンズによる不要回折光に起因するフレア
    成分を除去する方法であって、 1コマ目の撮像を行い、 前記撮像素子の全撮像域において、飽和している画素が
    あるかどうかを判定し、 全撮像域において画素が飽和しないように2コマ目の撮
    像を行い、 前記1コマ目と2コマ目の撮像画像のデータに基づいて
    前記1コマ目の画像におけるフレア成分を演算し、 前記1コマ目の撮像画像のデータから前記演算されたフ
    レア成分を除去すること、を特徴とするデジタルカメラ
    におけるフレア成分除去方法。
  2. 【請求項2】 屈折レンズおよび回折レンズからなる撮
    影レンズと、該撮影レンズにより形成された被写体像を
    撮像する撮像素子とを備えたデジタルカメラの撮像画像
    の、前記回折レンズによる不要回折光に起因するフレア
    成分を除去する方法であって、 1コマ目の画像を撮像し、 前記1コマ目の画像からフレアの原因となるターゲット
    部分を抽出し、 少なくとも前記ターゲット部分の像を受光する前記撮像
    素子の画素が飽和しないように2コマ目を撮像し、 1コマ目および2コマ目の撮像画像の前記ターゲット部
    分のデータにに基づいて前記1コマ目の画像中で前記タ
    ーゲット部分により発生するフレア成分および位置を演
    算し、 前記1コマ目の撮像画像のデータから前記フレア成分を
    除去すること、を特徴とするデジタルカメラにおけるフ
    レア成分除去方法。
  3. 【請求項3】 前記ターゲット部分の抽出は、前記1コ
    マ目の撮像画像の各画素のデータの値と所定の閾値とを
    比較することにより行うことを特徴とする請求項2に記
    載のデジタルカメラにおけるフレア成分除去方法。
  4. 【請求項4】 データの値が前記閾値を超え、かつ隣接
    している画素の数が所定の比較値Nより大きい場合に、
    前記データの値が前記閾値を超え、かつ隣接している画
    素により規定される部分を前記ターゲット部分とするこ
    とを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラにおけ
    るフレア成分除去方法。
  5. 【請求項5】 前記比較値Nは、隣接していてかつ閾値
    を超えるデータのほぼ中央の画素の位置の像高Hの関数
    として表されることを特徴とする、請求項4に記載のデ
    ジタルカメラにおけるフレア成分除去方法。
  6. 【請求項6】 前記撮像素子はカラーCCDであり、前
    記1コマ目および2コマ目の撮像画像のデータは3原色
    の色成分毎の画像データを有し、該3原色の色成分のう
    ち、1色または2色の色成分についてのみ前記フレア成
    分の除去を行うことを特徴とする請求項2から請求項5
    の何れかに記載のデジタルカメラにおけるフレア成分除
    去方法。
  7. 【請求項7】 前記フレア成分の除去量は、ターゲット
    データの像高および位置の関数であり、フレア成分除去
    位置はターゲットデータの像高の関数として演算される
    ことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに
    記載のデジタルカメラにおけるフレア成分除去方法。
  8. 【請求項8】 補正位置のデータが飽和データの場合に
    は、前記フレア成分の除去を行わないことを特徴とする
    請求項1から請求項7に記載のデジタルカメラにおける
    フレア成分除去方法。
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