JP2000329422A - 吸着式冷凍装置 - Google Patents

吸着式冷凍装置

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JP2000329422A
JP2000329422A JP11138373A JP13837399A JP2000329422A JP 2000329422 A JP2000329422 A JP 2000329422A JP 11138373 A JP11138373 A JP 11138373A JP 13837399 A JP13837399 A JP 13837399A JP 2000329422 A JP2000329422 A JP 2000329422A
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Japan
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adsorption
temperature side
cycle
adsorbent
working refrigerant
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JP11138373A
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English (en)
Inventor
Yuji Watabe
裕司 渡部
Kazuo Yonemoto
和生 米本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の吸着サイクルを有する吸着式冷凍装置
において、異なる細孔径を持つ吸着剤を用いることによ
り、吸着温度および再生温度を自由に設計できるように
する。 【解決手段】 複数の吸着サイクルA,B・・を備えた
吸着式冷凍装置において、複数の吸着サイクルA,B・
・を構成する複数対の吸着器(2A,3A)、(2B,
3B)・・に、異なる細孔径を持つ吸着剤をそれぞれ充
填して、異なる細孔径を持つ吸着剤がそれぞれ充填され
た複数対の吸着器(2A,3A)、(2B,3B)・・
における吸着剤の再生温度を異ならせることができるよ
うにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、複数の吸着サイ
クルを有する吸着式冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、作動冷媒を蒸発させる蒸発器
と、作動冷媒の蒸気を吸着または脱離する吸着剤がそれ
ぞれ充填された複数対の吸着器と、作動冷媒の凝縮を行
う凝縮器と、これらの間に作動冷媒を循環させる循環流
路と、前記吸着器を加熱する加熱源とからなる複数の吸
着サイクルを備えた吸着式冷凍装置はよく知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の吸
着式冷凍装置において、例えば吸着剤としてゼオライト
を採用した場合、ゼオライトの細孔径が小さい(例え
ば、0.2〜0.3nm)ため、吸着剤の再生温度(換
言すれば、冷媒蒸気を脱離させる温度)が高くなる。従
って、高温側の吸着サイクルで発生した冷媒蒸気を熱源
として低温側の吸着サイクルを駆動させようとした場
合、低温側の吸着サイクルに使用されているゼオライト
から冷媒蒸気を脱離させるために高温が必要となり、高
温側の吸着サイクルの凝縮圧力を高くして凝縮温度を上
昇させなければならない。すると、動作圧力が高くなる
ため、圧力容器としての安全設計が必要となり、コスト
アップとなるという問題が生ずる。
【0004】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、複数の吸着サイクルを有する吸着式冷凍装置にお
いて、異なる細孔径を持つ吸着剤を用いることにより、
吸着温度および再生温度を自由に設計できるようにする
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、作動冷媒Xを蒸発
させる蒸発器1と、作動冷媒Xの蒸気を吸着または脱離
する吸着剤がそれぞれ充填された複数対の吸着器(2
A,3A)、(2B,3B)・・と、作動冷媒Xの凝縮
を行う凝縮器4と、これらの間に作動冷媒Xを循環させ
る循環流路5A,5B・・と、前記吸着器2Aあるいは
3Aを加熱する加熱源6とからなる複数の吸着サイクル
A,B・・を備えた吸着式冷凍装置において、前記複数
対の吸着器(2A,3A)、(2B,3B)・・に、異
なる細孔径を持つ吸着剤をそれぞれ充填している。
【0006】上記のように構成したことにより、異なる
細孔径を持つ吸着剤がそれぞれ充填された複数対の吸着
器(2A,3A)、(2B,3B)・・における吸着剤
の再生温度を異ならせることができることとなり、吸着
サイクルA,B・・における吸着温度および再生温度を
自由に設計することができる。
【0007】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の吸着式冷凍装置において、前記吸着サイクルA,
B・・のうち高温側の吸着サイクルにおける吸着器に、
比較的小さい細孔径を持つ吸着器を充填する一方、前記
吸着サイクルA,B・・のうち低温側の吸着サイクルに
おける吸着器に、比較的大きい細孔径を持つ吸着剤を充
填した場合、低温側の吸着サイクルの再生温度が低くな
り、高温側の吸着サイクルにおける凝縮圧力を上げなく
とも(例えば、大気圧以下で)、多重効用サイクルを構
成することができる。
【0008】請求項3の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の吸着式冷凍装置におい
て、前記吸着サイクルA,B・・のうち高温側の吸着サ
イクルから発生した凝縮熱および(あるいは)吸着熱を
熱源として前記吸着サイクルA,B・・のうち低温側の
吸着サイクルを駆動するように構成した場合、高温側の
吸着サイクルにおいて発生する凝縮熱および(あるい
は)吸着熱を熱源として低温側の吸着サイクルを駆動す
ることができ、非常に高いCOPの多重効用サイクルを
大気圧以下の動作圧力で構成することができる。
【0009】請求項4の発明におけるように、請求項3
記載の吸着式冷凍装置において、前記高温側の吸着サイ
クルAと低温側の吸着サイクルBとによりデュアルルー
プ三重効用サイクルを構成する場合もある。
【0010】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の吸着式冷凍装
置において、前記吸着剤としてキセロゲルを採用した場
合、吸着剤における細孔径の調整が容易となるととも
に、細孔分布がシャープであるために低い再生温度での
動作が可能となる。
【0011】請求項6の発明におけるように、請求項
1、2、3、4、5および6のいずれか一項記載の吸着
式冷凍装置において、前記作動冷媒Xとして水を採用し
た場合、操作圧力が大気圧以下となるとともに、毒性や
可燃性がないところから、オゾン層破壊や地球温暖化の
問題がない冷凍装置を構成することができる。
【0012】請求項7の発明におけるように、請求項
1、2、3、4、5および6のいずれか一項記載の吸着
式冷凍装置において、前記作動冷媒ちさとしてアンモニ
アを採用した場合、0℃以下の冷熱発生が可能となり、
冬季の外気を熱源としたヒートポンプを構成することが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0014】第1の実施の形態 図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる吸着式
冷凍装置の配管系統が示されている。
【0015】この吸着式冷凍装置は、作動冷媒Xを蒸発
させる蒸発器1と、作動冷媒Xの蒸気を吸着または脱離
する吸着剤がそれぞれ充填された二対の吸着器2A,3
Aおよび2B,3Bと、作動冷媒Xの凝縮を行う凝縮器
4と、これらの間に作動冷媒Xを循環させる循環流路5
A,5Bと、前記吸着器2Aあるいは3Aを加熱する加
熱源(例えば、バーナ等)6とからなる二つの吸着サイ
クルA,Bを備えて構成されている。符号7A,8A
は、吸着器2Aにおいて作動冷媒Xの蒸気の脱離が行わ
れ、吸着器3Aにおいて作動冷媒Xの蒸気の吸着が行わ
れているときにのみ開弁される開閉弁、7B,8Bは吸
着器2Bにおいて作動冷媒Xの蒸気の脱離が行われ、吸
着器3Bにおいて作動冷媒Xの蒸気の吸着が行われてい
るときにのみ開弁される開閉弁、9A,10Aは吸着器
3Aにおいて作動冷媒Xの蒸気の脱離が行われ、吸着器
2Aにおいて作動冷媒Xの蒸気の吸着が行われていると
きにのみ開弁される開閉弁、9B,10Bは吸着器3B
において作動冷媒Xの蒸気の脱離が行われ、吸着器2B
において作動冷媒Xの蒸気の吸着が行われているときに
のみ開弁される開閉弁、11,12は減圧弁である。
【0016】本実施の形態においては、前記作動冷媒X
として水が使用されており、前記凝縮器4において水蒸
気Xが凝縮液化され、得られた水Xは、減圧弁12によ
り減圧されて前記蒸発器1へ供給されて蒸発気化され、
ここで発生した冷熱は、熱媒体回路Pを介して室内機1
3へ供給されて冷房用冷熱源として利用され、前記凝縮
器4において発生した凝縮熱は、熱媒体回路Qを介して
室外機14へ供給されて放熱されることとなっている。
符号15,16は熱媒体回路P,Qに設けられた循環ポ
ンプである。つまり、本実施の形態にかかる吸着式冷凍
装置は、冷房用に供されるものとされているのである。
【0017】また、前記吸着器3Aあるいは2Aにおい
て発生した吸着熱は、熱媒体回路RあるいはSを介して
吸着器2Bあるいは3Bに供給されて脱離用熱源として
利用されることとなっている。符号17は吸着器3Aに
おいて水蒸気Xの吸着が行われ、吸着器2Bにおいて水
蒸気Xの脱離が行われているときにのみ開弁する開閉
弁、18は吸着器2Aにおいて水蒸気Xの吸着が行わ
れ、吸着器3Bにおいて水蒸気Xの脱離が行われている
ときにのみ開弁する開閉弁、19,20は循環ポンプで
ある。
【0018】さらに、前記吸着器2Aあるいは3Aにお
いて脱離した水蒸気Xは、前記吸着器2Bあるいは3B
内に設けられた熱交換器21あるいは22に供給されて
凝縮された後、凝縮器4へ供給されることとなってい
る。そして、この際発生する凝縮熱は、熱媒体回路Qを
介して室外機14へ供給されて放熱されることとなって
いる。符号23は吸着器3Bにおいて水蒸気Xの吸着が
行われているときにのみ開弁する開閉弁、24は吸着器
2Bにおいて水蒸気Xの吸着が行われているときにのみ
開弁する開閉弁である。
【0019】上記構成において前記吸着サイクルAは、
加熱源であるバーナ6を熱源として吸着剤の再生を行う
高温側の吸着サイクルを構成し、前記吸着サイクルB
は、前記高温側の吸着サイクルAにおいて発生する吸着
熱および凝縮熱を熱源として吸着剤の再生を行う低温側
の吸着サイクルを構成することとなっている。
【0020】そして、この吸着式冷凍装置において用い
られる吸着剤は、比較的大きな表面積をもつ担持体の表
面に微細な細孔をもつキセロゲルを担持させたものとさ
れている。このキセロゲルは、その構造上、微細な細孔
を多数もち、これが冷却されることで上記多数の微細な
細孔内において毛管凝縮現象が発生し、多量の水蒸気を
吸着する吸着作用をなすとともに、これが加熱されるこ
とで上記細孔内に凝縮状態で吸着されている水を蒸発さ
せて外部へ放出する脱離作用をなす。
【0021】前記キセロゲルは、担持体の表面に担持さ
れることで吸着剤を構成するが、この担持体への担持方
法としては、例えば従来周知のゾル・ゲル法が採用され
る。該ゾル・ゲル法は、担持体を所定の成分をもつ溶液
中に浸漬し、これを引き上げて100℃程度の温度で加
熱乾燥させて担持体の表面に上記溶液が固化してなるキ
セロゲルを担持させるものである。このようにして得ら
れたキセロゲルは、生成されるキセロゲルの膜厚が薄
いこと、生成温度が低いこと、所定成分の溶液を採
用することでキセロゲルに形成される細孔の径を比較的
自由に調整できること、などの特性を有する。
【0022】前記高温側の吸着サイクルAを構成する吸
着器2A,3Aには、比較的小さい(例えば、0.5n
mの)細孔径を持つキセロゲルからなる吸着剤が充填さ
れる一方、前記低温側の吸着サイクルBを構成する吸着
器2B,3Bには、比較的大きい(例えば、1.0nm
の)細孔径を持つキセロゲルからなる吸着剤が充填され
ている。
【0023】上記構成の吸着式冷凍装置は、次のように
作用する。以下においては、吸着器3A,2Bにおいて
水蒸気Xの吸着が行われ、吸着器2A,3Bにおいて水
蒸気Xの脱離が行われている場合について説明する。な
お、この場合、吸着器2Aはバーナ6により加熱され
る。この時、開閉弁7A,7B,8A,8B,17,2
3は開弁される一方、開閉弁9A,9B,10A,10
B,18,24は閉弁されている。
【0024】吸着器2Aにおいて吸着剤から脱離した水
蒸気Xは、吸着器2B内の熱交換器21において1部が
凝縮され、このとき発生する凝縮熱は、吸着器2Bにお
ける脱離用熱源として利用される。熱交換器21におい
て1部が凝縮された気液混合水は、減圧弁11により減
圧されて凝縮器4へ供給されるが、前記吸着器2Bにお
いて吸着剤から脱離した水蒸気Xも凝縮器4へ供給さ
れ、ここで完全に凝縮液化される。この時発生する凝縮
熱は、熱媒体回路Qを介して室外機14に送られ放熱さ
れる。凝縮器4において得られた水Xは、減圧弁12に
より減圧されて蒸発器1へ供給され、ここで蒸発気化さ
れる。この時発生する冷熱は、熱媒体回路Pを介して室
内機13に送られ冷房用冷熱源として利用される。蒸発
器1において蒸発気化された水蒸気Xは、吸着器3A,
3Bに供給され、吸着剤に吸着される。この時発生した
吸着熱は、熱媒体回路R,Sを介して吸着器2B,2A
に送られて脱離用熱源として利用される。
【0025】なお、吸着器3A,3Bにおける吸着剤の
吸着能力が飽和すると、吸着器3Aをバーナ6により加
熱するとともに、開閉弁7A,7B,8A,8B,1
7,23を閉弁する一方、開閉弁9A,9B,10A,
10B,18,24を開弁して、吸着器2A,3Aおよ
び吸着器2B,3Bにおける作用を逆とすればよい。
【0026】上記したように、本実施の形態において
は、図2のデューリング線図に示すように、吸着器2
A,3Aを含む高温側の吸着サイクルAにおいて発生し
た凝縮熱および吸着熱が、吸着器2B,3Bを含む低温
側の吸着サイクルBを駆動する(換言すれば、吸着剤を
再生する)熱源として利用されるデュアルループ三重効
用サイクルを構成することとなる。
【0027】ところで、キセロゲルからなる吸着剤を用
いた場合においては、図3のデューリング線図に示すよ
うに、細孔径が0.5nmのもの(線a参照)と、細孔
径が1.0nmのもの(線b参照)とでは、吸着温度お
よび脱離温度が大きく相異する。即ち、細孔径が0.5
nmのものでは、吸着温度=95℃、脱離温度=313
℃、凝縮温度=94℃であるのに対して、細孔径が1.
0nmのものでは、吸着温度=42℃、脱離温度94
℃、凝縮温度=42℃となっている。従って、本実施の
形態におけるように、低温側の吸着サイクルBにおける
吸着剤として細孔径が1.0nmのものを用い、高温側
の吸着サイクルAにおける吸着剤として細孔径0.5n
mのものを用いれば、高温側の吸着サイクルAにおける
凝縮圧力を高くしなくとも(換言すれば、大気圧以下と
しても)、低温側の吸着サイクルBを十分に駆動させる
ことができるのである。
【0028】上記のように構成したように、本実施の形
態においては、異なる細孔径を持つキセロゲルからなる
吸着剤を吸着器2A,3Aおよび2B,3Bにそれぞれ
充填するようにしているので、吸着器2A,3Aおよび
2B,3Bにおける吸着剤の再生温度を異ならせること
ができることとなり、吸着サイクルにおける吸着温度お
よび再生温度を自由に設計することができる。しかも、
高温側の吸着サイクルAにおける吸着器2A,3Aに小
さな細孔径をもつキセロゲルからなる吸着剤を充填し、
低温側の吸着サイクルBにおける吸着器2B,3Bに大
きな細孔径をもつキセロゲルからなる吸着剤を充填し、
高温側の吸着サイクルAから発生した凝縮熱および吸着
熱を熱源として低温側の吸着サイクルBを駆動するよう
に構成しているので、非常に高いCOPの多重効用サイ
クルを大気圧以下の動作圧力で構成することができる。
【0029】また、吸着剤としてキセロゲルを採用して
いるので、吸着剤における細孔径の調整が容易となると
ともに、細孔分布がシャープであるために低い再生温度
での動作が可能となる。
【0030】さらに、作動冷媒として水を採用している
ので、操作圧力が大気圧以下となるとともに、毒性や可
燃性がないところから、オゾン層破壊や地球温暖化の問
題がない冷凍装置を構成することができる。
【0031】第2の実施の形態 図4には、本願発明の第2の実施の形態にかかる吸着式
冷凍装置の配管系統が示されている。
【0032】この場合、凝縮器1において発生する凝縮
熱を、熱媒体回路Qを介して室内機13へ送って暖房用
熱源として利用する一方、蒸発器1において発生する冷
熱を、熱媒体回路Pを介して室外機14へ送って放熱す
るように構成された暖房用吸着式冷凍装置とされてい
る。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態
におけると同様なので説明を省略する。
【0033】上記各実施の形態においては、作動冷媒と
して水を採用しているが、作動冷媒としてアンモニアを
採用することもできる。その場合、0℃以下の冷熱発生
が可能となり、冬季の外気を熱源としたヒートポンプを
構成することができる。
【0034】上記実施の形態においては、三重効用サイ
クルを構成するものについて説明したが、その他の多重
効用サイクルとすることもできることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、作動冷媒Xを
蒸発させる蒸発器1と、作動冷媒Xの蒸気を吸着または
脱離する吸着剤がそれぞれ充填された複数対の吸着器
(2A,3A)、(2B,3B)・・と、作動冷媒Xの
凝縮を行う凝縮器4と、これらの間に作動冷媒Xを循環
させる循環流路5A,5B・・と、前記吸着器2Aある
いは3Aを加熱する加熱源6とからなる複数の吸着サイ
クルA,B・・を備えた吸着式冷凍装置において、前記
複数対の吸着器(2A,3A)、(2B,3B)・・
に、異なる細孔径を持つ吸着剤をそれぞれ充填して、異
なる細孔径を持つ吸着剤がそれぞれ充填された複数対の
吸着器(2A,3A)、(2B,3B)・・における吸
着剤の再生温度を異ならせることができるようにしたの
で、吸着サイクルA,B・・における吸着温度および再
生温度を自由に設計することができるという効果があ
る。
【0036】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の吸着式冷凍装置において、前記吸着サイクルA,
B・・のうち高温側の吸着サイクルにおける吸着器に、
比較的小さい細孔径を持つ吸着器を充填する一方、前記
吸着サイクルA,B・・のうち低温側の吸着サイクルに
おける吸着器に、比較的大きい細孔径を持つ吸着剤を充
填した場合、低温側の吸着サイクルの再生温度が低くな
り、高温側の吸着サイクルにおける凝縮圧力を上げなく
とも(例えば、大気圧以下で)、多重効用サイクルを構
成することができる。
【0037】請求項3の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の吸着式冷凍装置におい
て、前記吸着サイクルA,B・・のうち高温側の吸着サ
イクルから発生した凝縮熱および(あるいは)吸着熱を
熱源として前記吸着サイクルA,B・・のうち低温側の
吸着サイクルを駆動するように構成した場合、高温側の
吸着サイクルにおいて発生する凝縮熱および(あるい
は)吸着熱を熱源として低温側の吸着サイクルを駆動す
ることができ、非常に高いCOPの多重効用サイクル
(例えば、三重効用サイクル)を大気圧以下の動作圧力
で構成することができる。
【0038】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の吸着式冷凍装
置において、前記吸着剤としてキセロゲルを採用した場
合、吸着剤における細孔径の調整が容易となるととも
に、細孔分布がシャープであるために低い再生温度での
動作が可能となる。
【0039】請求項6の発明におけるように、請求項
1、2、3、4、5および6のいずれか一項記載の吸着
式冷凍装置において、前記作動冷媒Xとして水を採用し
た場合、操作圧力が大気圧以下となるとともに、毒性や
可燃性がないところから、オゾン層破壊や地球温暖化の
問題がない冷凍装置を構成することができる。
【0040】請求項7の発明におけるように、請求項
1、2、3、4、5および6のいずれか一項記載の吸着
式冷凍装置において、前記作動冷媒ちさとしてアンモニ
アを採用した場合、0℃以下の冷熱発生が可能となり、
冬季の外気を熱源としたヒートポンプを構成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる吸着式冷
凍装置における配管系統図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる吸着式冷
凍装置における作動冷媒の状態変化を示すデューリング
線図である。
【図3】キセロゲルからなる吸着剤に水蒸気を吸着・脱
離させる場合の細孔径による相異を示すデューリング線
図である。
【図4】本願発明の第2の実施の形態にかかる吸着式冷
凍装置における配管系統図である。
【符号の説明】
1は蒸発器、2A,2B,3A,3Bは吸着器、4は凝
縮器、5A,5Bは循環流路、6は加熱源(バーナ)、
Aは高温側の吸着サイクル、Bは低温側の吸着サイク
ル、Xは作動冷媒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L093 NN03 PP07 4D012 CA20 CB15 CD01 CG03 CG05 CH02 4G066 BA23 BA28 BA50 CA29 CA43 DA01 EA20 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動冷媒(X)を蒸発させる蒸発器
    (1)と、作動冷媒(X)の蒸気を吸着または脱離する
    吸着剤がそれぞれ充填された複数対の吸着器(2A,3
    A)、(2B,3B)・・と、作動冷媒(X)の凝縮を
    行う凝縮器(4)と、これらの間に作動冷媒(X)を循
    環させる循環流路(5A),(5B)・・と、前記吸着
    器(2A)あるいは(3A)を加熱する加熱源(6)と
    からなる複数の吸着サイクル(A),(B)・・を備え
    た吸着式冷凍装置であって、前記複数対の吸着器(2
    A,3A)、(2B,3B)・・には、異なる細孔径を
    持つ吸着剤をそれぞれ充填したことを特徴とする吸着式
    冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着サイクル(A),(B)・・の
    うち高温側の吸着サイクルにおける吸着器には、比較的
    小さい細孔径を持つ吸着剤を充填する一方、前記吸着サ
    イクル(A),(B)・・のうち低温側の吸着サイクル
    における吸着器には、比較的大きい細孔径を持つ吸着剤
    を充填したことを特徴とする前記請求項1記載の吸着式
    冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着サイクル(A),(B)・・の
    うち高温側の吸着サイクルから発生した凝縮熱および
    (あるいは)吸着熱を熱源として前記吸着サイクル
    (A),(B)・・のうち低温側の吸着サイクルを駆動
    するように構成したことを特徴とする前記請求項1およ
    び2のいずれか一項記載の吸着式冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記高温側の吸着サイクル(A)と低温
    側の吸着サイクル(B)とによりデュアルループ三重効
    用サイクルを構成したことを特徴とする前記請求項3記
    載の吸着式冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着剤としてキセロゲルを採用した
    ことを特徴とする前記請求項1、2、3および4のいず
    れか一項記載の吸着式冷凍装置。
  6. 【請求項6】 前記作動冷媒(X)として水を採用した
    ことを特徴とする前記請求項1、2、3、4、5および
    6のいずれか一項記載の吸着式冷凍装置。
  7. 【請求項7】 前記作動冷媒(X)としてアンモニアを
    採用したことを特徴とする前記請求項1、2、3、4、
    5および6のいずれか一項記載の吸着式冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010526983A (ja) * 2007-05-11 2010-08-05 インベンソール ゲーエムベーハー 異なる収着材料を含む冷凍機
CN101688705B (zh) * 2007-06-22 2012-09-05 高级技术材料公司 用于太阳能式吸附制冷***的部件及其制造方法
JP2015206520A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 株式会社豊田中央研究所 吸着式ヒートポンプシステム及び冷熱生成方法
JP2016011820A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 株式会社豊田中央研究所 吸着式ヒートポンプシステム及び冷熱生成方法
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