JP2000329027A - インジェクタ駆動装置 - Google Patents

インジェクタ駆動装置

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JP2000329027A
JP2000329027A JP11135923A JP13592399A JP2000329027A JP 2000329027 A JP2000329027 A JP 2000329027A JP 11135923 A JP11135923 A JP 11135923A JP 13592399 A JP13592399 A JP 13592399A JP 2000329027 A JP2000329027 A JP 2000329027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期噴射率抑制に際し、部品点数及びコスト
の増加を防止すると共に、弁バネの経時変化による噴射
特性への影響を少なくする。 【解決手段】 本発明に係るインジェクタ駆動装置は、
エンジン運転状態に基づき所定のコマンドパルス及び高
電圧要求パルスを発生する制御装置82と、コマンドパ
ルスの入力によりインジェクタの電磁ソレノイド85を
バッテリ25に導通させる第一のスイッチ手段29と、
コマンドパルス及び高電圧要求パルスの入力により、電
磁ソレノイド85を、バッテリ電圧VB より高電圧VC
を蓄電するコンデンサ27に導通させる第二のスイッチ
手段28,35とを備え、上記制御装置82がエンジン
運転状態に基づき高電圧要求パルス発生の有無を切り換
えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コモンレール式デ
ィーゼルエンジン等に適用されるインジェクタ駆動装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直噴式ディーゼルエンジンや直噴式ガソ
リンエンジン等においては、高圧噴射が可能で噴霧微粒
化に有利なコモンレール式燃料噴射装置が用いられる。
特に噴霧微粒化には噴孔径縮小という方法もあるが、加
工上限界があるので噴射圧は益々高まる傾向にある。こ
ういった意味でコモンレール方式は近年さらに注目視さ
れている。
【0003】一般にコモンレール式燃料噴射装置では高
圧ポンプで加圧された燃料をコモンレール(蓄圧室)に
一旦貯留し、これをインジェクタから所定タイミングで
所定量ずつ、各気筒内に噴射するようになっている。
【0004】インジェクタは、その下端ないし先端に設
けられた噴孔を、ニードル(針弁)の昇降により開閉
し、燃料噴射を実行する。特にインジェクタのうち圧力
バランス式と称されるものがある。これはニードル後端
側の圧力制御室(バランスチャンバ)の圧力を制御する
ことによりニードルを昇降させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ディーゼル
燃焼の場合、燃料噴射開始から所定の着火遅れ期間を経
て初期燃焼が開始する。この初期燃焼の際に急激な燃焼
が行われると、筒内温度が急上昇し、NOx 発生量が増大
する。そこで初期燃焼を比較的緩慢に行いつつ後の主燃
焼に繋げたいという要請がある。
【0006】通常、コモンレール式インジェクタでは、
ニードル上昇と同時にインジェクタ内に待機していた加
圧燃料が一気に大量に噴射される傾向にある。これだと
初期噴射率が増大し、初期燃焼が急激となって先の要請
に合わない。そこで、初期噴射率を抑制し得る圧力バラ
ンス式インジェクタが種々提案されている(特開平11-2
2584号公報等)。
【0007】一般に、圧力バランス式インジェクタで
は、高圧燃料が常時供給される圧力制御室を備え、この
室内燃料を選択的にリークさせることで室内圧を低圧に
し、ニードル上昇を開始させる。そしてこの燃料リーク
の制御は電磁弁で行われる。電磁弁は圧力制御室のリー
ク穴を開閉する開閉弁と、開閉弁を閉弁方向に付勢する
弁バネと、当該バネ力に抗じて開閉弁を開弁方向に駆動
する電磁ソレノイドとからなる。
【0008】従来、開閉弁を二段階で開放し、初期燃料
リーク速度を遅くしてニードルの二段階上昇を行わせ、
初期噴射率抑制を図ったインジェクタがある。
【0009】しかし、これは弁バネを二つ設ける手法を
採っていた。これだと当然弁バネの数が増え、部品点数
増加によるコスト上昇を招く。また互いの弁バネのバネ
定数の差に基づいて噴射特性が決定されるため、弁バネ
のへたり等、経時変化により噴射特性に影響が及ぶ可能
性がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインジェク
タ駆動装置は、エンジン運転状態に基づき所定のコマン
ドパルス及び高電圧要求パルスを発生する制御装置と、
コマンドパルスの入力によりインジェクタの電磁ソレノ
イドをバッテリに導通させる第一のスイッチ手段と、コ
マンドパルス及び高電圧要求パルスの入力により、電磁
ソレノイドを、バッテリ電圧より高電圧を蓄電するコン
デンサに導通させる第二のスイッチ手段とを備え、上記
制御装置がエンジン運転状態に基づき高電圧要求パルス
発生の有無を切り換えるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基いて説明する。
【0012】図4は本発明が適用される直噴ディーゼル
エンジンのコモンレール式燃料噴射装置を示す。エンジ
ンの各気筒毎にインジェクタ1が設けられ、各インジェ
クタ1には、高圧管73を通じ、コモンレール72に貯
留されたコモンレール圧(数10〜数100MPa)の高圧燃料
が常時供給されている。コモンレール72への燃料圧送
は主に高圧ポンプ78によって行われる。即ち、燃料タ
ンク74の常圧程度の燃料が燃料フィルタ75を通じて
フィードポンプ76に吸引され、これにより燃料がフィ
ード管77を通じて高圧ポンプ78に送られる。ここで
燃料が高圧に加圧され、高圧管79を通じてコモンレー
ル72に送られる。インジェクタ1は前述の圧力バラン
ス式コモンレールインジェクタである。よってインジェ
クタ1内の圧力制御室からリークされた燃料がリーク管
81を通じて燃料タンク74に戻される。また高圧ポン
プ78は出口圧を制御するための圧力制御部を有してい
るため、高圧ポンプ78から排出された燃料が戻り管8
0を通じて燃料タンク74に戻されるようになってい
る。
【0013】インジェクタ1の燃料噴射量と噴射時期と
が電子制御装置(以下ECMという)82及びドライバ
ユニット84によって制御される。なおECM82が本
発明の制御装置をなす。ECM82は、図示しない各セ
ンサ類からエンジン運転状態(回転数、負荷等)を検知
し、これに見合った目標噴射量及び目標噴射時期を決定
すると共に、これらに相当する小電圧パルスをドライバ
ユニット84に送出する。これを受けてドライバユニッ
ト84は、比較的大きな駆動電圧を電磁ソレノイド85
に印加し、インジェクタ1を開作動させる。また、EC
M82は、エンジン運転状態に応じてコモンレール圧を
フィードバック制御する。即ち、コモンレール2にコモ
ンレール圧センサ83が設けられ、この値に基づき高圧
ポンプ78の出口圧を制御する。
【0014】次に、ここで用いる圧力バランス式コモン
レールインジェクタの作動原理を説明する。図5に示す
ように、インジェクタ1においては、ノズルボディ51
内の穴52にニードル53が昇降自在に収容され、これ
ら穴52とニードル53との隙間を通じて噴孔55にコ
モンレール圧Pcの高圧燃料が導かれる。燃料入口は5
6で示される。ニードル53後端側に圧力制御室57が
設けられ、これは絞り58を境に噴孔55側の燃料通路
61と連通状態で仕切られる。圧力制御室57にはリー
ク穴59が設けられ、リーク穴59の出口が開閉弁60
により開閉される。開閉弁60は電磁ソレノイドと弁バ
ネとの協同作用により昇降駆動される。ニードル53は
バネ定数の比較的低いバネ(図示せず)でインジェクタ
閉弁方向(下向き)に常時付勢されている。
【0015】図5に示す噴孔閉鎖状態では、リーク穴5
9が閉じられ、ニードル53は下方のシート部62に着
座している。このときニードル53は下向きの燃圧力F
1 と下向きのバネ力F3 と上向きの燃圧力F2 とを受け
ている。下向きを正とするとニードル53が受ける力F
はF1 +F3 −F2 である。ここでコモンレール圧をP
c、ニードル断面積をA1 、シート部断面積をA2 とす
ると、 F1 =Pc×A12 =Pc×(A1 −A2 ) よってF=F1 +F3 −F2 =F3 +Pc×A2 とな
り、一旦噴孔55が閉まってしまえば仮にバネ力F3
なくても理論的には閉弁が維持される。ただしバネ力F
3 があることでニードル53の着座即ち閉弁は完全とな
る。
【0016】A2 は微小であり、Pc×A2 も小さい値
である。よってバネ力F3 がないとすれば、ニードル5
3は燃圧でバランスされたいわば浮いた状態に近い。こ
のバランス状態を崩すことによりニードル53が上昇し
燃料噴射が実行されるのである。
【0017】この燃料噴射実行中ないし噴孔開放状態を
示したのが図6である。このときリーク穴59が開か
れ、圧力制御室57の燃料がリークされる。絞り58が
あるため圧力制御室57への燃料供給がリークに追いつ
かず、圧力制御室57の圧力がコモンレール圧Pcより
低圧のPlとなる。これによって圧力バランスが崩れ、
ニードル53が上昇し燃料噴射が実行される。この実行
中は F1 =Pl×A12 =Pc×A1 F=F1 +F3 −F2 =(Pl−Pc)×A1 +F3 となり、F<0つまりニードル53は上昇される。
【0018】この状態からリーク穴59が閉じられると
圧力制御室57がコモンレール圧Pcに復帰する。する
とニードル53は燃圧によっては完全バランスされてい
るが、バネ力F3 を受けているためこれによって下降す
る。つまりバネ力F3 は主にニードル下降に必要とな
る。ただしその値自体は小さな値で済むのでバネ定数の
低いバネが使用できる。こうしてFが負の値から正の値
に転じた時点でニードル53の下降が開始し、ニードル
53がシート部62に着座すれば燃料噴射が停止する。
【0019】かかる原理に基づくインジェクタの具体的
態様を図3に示す。インジェクタ1は、そのノズルボデ
ィ3内の穴3aにニードル4を昇降自在に収容させる。
またインジェクタ1は、先の高圧管73に通ずる燃料入
口2からコモンレール圧の燃料を導入し、その高圧燃料
を穴3aとニードル4との隙間を通じて下方の噴孔16
に導く。穴3a内では前述の如くニードル4が高圧燃料
に浸漬され、いわば浮いた状態となっている。ニードル
4はバネ8によって下方即ちインジェクタ閉弁方向に常
時付勢される。バネ8はコイルスプリングからなり、ニ
ードル4に固定されたバネ受け5と、穴3aの段差部6
下面との間に圧縮状態で挟まれる。
【0020】ニードル4の頂面9が小容積の圧力制御室
10に臨まされ、圧力制御室10には燃料入口2から分
岐された入口通路7と絞り通路14とを通じて高圧燃料
が常時導かれる。頂面9付近ではニードル4と穴3aの
隙間がほとんどなく、その隙間を通じた下方から圧力制
御室10への燃料供給は行われない。そこで別系統の入
口通路7及び絞り通路14を設け、ここから圧力制御室
10に燃料供給を行うようにしたものである。よってこ
こでは絞り通路14が前記絞り58をなす。
【0021】圧力制御室10の燃料が開閉弁11の昇降
によりリーク穴12から選択的にリークされる。開閉弁
11は弁バネ11aにより常時下方(閉弁方向)に付勢
され、通常はリーク穴12を閉じている。これにより圧
力制御室10がコモンレール圧となり、ニードル4がシ
ート部に着座して噴孔16を閉じ、噴射停止状態とな
る。電磁ソレノイド85が励磁されると開閉弁11が弁
バネ11aのバネ力に抗じて上方(開弁方向)に駆動さ
れ、リーク穴12を開く。これにより圧力制御室10の
燃料がリークし、圧力制御室10が低圧となり、ニード
ル4が上昇してシート部から離れ、噴孔16が開き、燃
料噴射が実行される。なおリーク燃料はリーク通路17
を通じて先のリーク管81に至る。
【0022】これら開閉弁11、弁バネ11a及び電磁
ソレノイド85によりインジェクタ1の電磁弁20が構
成される。開閉弁11は所謂フラットシートバルブで、
円形平板状に形成されると共に電磁弁20のアーマチュ
アを兼ねる。開閉弁11の上方に微小な隙間があり、開
閉弁11が微小ストローク( 0.1〜0.2mm 程度)だけ昇
降できるようになっている。リーク穴12は、穴3aに
挿入固定された弁座部材21の中心に穿設される。弁座
部材21は、リーク穴出口を区画する中心突起22と、
外周端縁部に位置する外周突起23とを有する。これら
突起22,23の上面が同一高さ位置で同一平面をな
し、フラットに形成される。これにより開閉弁11が突
起22,23の上面に均一に着座する。こうすることに
よって開閉弁11が中心突起22のみに押しつけられ
ず、開閉弁11の湾曲、凹み等が防止される。
【0023】次に、図1を用いて本発明に係るインジェ
クタ駆動装置を説明する。図示するように、かかる駆動
装置はECM82、ドライバユニット84、電磁ソレノ
イド85及びバッテリ25を備えて構成される。電磁ソ
レノイド85にはバッテリ25で発生するバッテリ電圧
B (ここでは12V )がダイオード26を介して印加供
給されるようになっている。また電磁ソレノイド85に
は、選択的に、コンデンサ27に蓄電された電圧V
C (ここでは100V)がトランジスタ28を介して印加供
給されるようになっている。VB <VC である。
【0024】電磁ソレノイド85の低電位側(アース
側)にもトランジスタ29が設けられる。これは電磁ソ
レノイド85に対するメインスイッチとなり、ECM8
2からコマンドパルスが送られたときのみONとなる。か
かるトランジスタ29が本発明の第一のスイッチ手段を
なす。
【0025】バッテリ25とコンデンサ27との間にコ
ンデンサ充電回路30が設けられる。これはコイルLと
抵抗RからなるLR回路31と、LR回路31の低電位
側に設けられたスイッチとしてのトランジスタ32と、
これからコンデンサ27に至る回路の途中に設けられた
ダイオード33と、トランジスタ32のON/OFF信号を発
生するクロック34とからなる。クロック34は、EC
M82から常時発生する小電圧(ここでは5V程度)を与
えられて極めて短い時間間隔毎に電圧パルスを発生す
る。これとLR回路31との協同作用によって、コンデ
ンサ27には高電圧(ここでは100V以上)によるチョッ
ピング電流が与えられ、コンデンサ27は充電される。
【0026】一方、ECM82とトランジスタ28との
間にAND素子35が設けられ、AND素子35の出力
に応じてトランジスタ28がON/OFFするようになってい
る。このAND素子35とトランジスタ28とにより本
発明の第二のスイッチ手段が構成される。
【0027】ECM82は、前述の目標噴射量及び目標
噴射時期相当のコマンドパルスをAND素子35及びト
ランジスタ29に送出する。またECM82は、エンジ
ン運転状態に基づき選択的に高電圧要求パルスをAND
素子35に送出する。AND素子35は、これら両方の
パルスが入力されたときのみ電流を出力し、トランジス
タ28をONする。いずれか一方のパルス(特にコマンド
パルス)が入力されただけでは電流を出力せず、トラン
ジスタ28をOFF の状態とする。電磁ソレノイド85に
対しそれぞれ高電位側にあるバッテリ25側回路とコン
デンサ27側回路とは互いに並列の関係にある。
【0028】この駆動装置によるインジェクタ駆動方法
を図2を用いて説明する。同図は上からコマンドパル
ス、要求パルス、電磁ソレノイド85への印加電圧及び
燃料噴射率を示す。また左側は高電圧要求のある場合、
右側はない場合を示す。特に左側の様子は従来のインジ
ェクタ駆動方法と同様である(特開平10-18888号公報参
照)。高電圧要求の有無判断はECM82が現在のエン
ジン運転状態に基づいて行う。これについては後述す
る。
【0029】まず高電圧要求のある場合を説明する。E
CM82は、目標噴射開始時期になった時、目標噴射量
に応じた時間長さの矩形のコマンドパルスを発生する。
そしてこれと同時に、迅速な初期噴射を実現する、所定
時間長さを有する高電圧要求パルスを発生する。なおコ
マンドパルス及び高電圧要求パルスの電圧値はバッテリ
電圧VB より低い小電圧である(ここでは5V程度)。
【0030】図1も参照して、コマンドパルスの発生に
よりトランジスタ29がONとなる。またコマンドパルス
及び高電圧要求パルスの発生によりトランジスタ28が
ONとなる。こうなると、電磁ソレノイド85にバッテリ
電圧VB とコンデンサ電圧VC とが同時に印加される。
B <VC なので導通初期にはコンデンサ電圧VC が印
加されるが、ニードルリフトを迅速に行う為の所定時間
の経過で高電圧要求パルスがOFF になる為、バッテリ電
圧VB のみが印加されるようになる。
【0031】図3も参照して、高電圧であるコンデンサ
電圧VC が印加されると電磁ソレノイド85の電磁力が
一気に立ち上がるため、開閉弁11が一気に上昇し、急
速に圧力制御室10の燃料リークが開始する。これによ
りニードル4も急上昇し、燃料噴射が噴射開始初期から
高噴射率で行われるようになる。後はバッテリ電圧VB
のみで開閉弁11の上昇が維持され、高噴射率の噴射が
継続される。
【0032】コマンドパルス及び高電圧要求パルスが同
時に消失すると、トランジスタ28,29がOFF とな
り、電磁ソレノイド85が消磁して電磁弁20の開閉弁
11が閉じる。これにより燃料リークが停止され、ニー
ドル4が下降されて燃料噴射が停止される。そして次回
の噴射までにコンデンサ27が充電される。
【0033】次に、高電圧要求のない場合を説明する。
図1乃至図3に示すように、このときはコマンドパルス
のみが発生し高電圧要求パルスが発生しない。よってト
ランジスタ29のみがONとなり、トランジスタ28はOF
F のままとなる。こうなると電磁ソレノイド85にはバ
ッテリ電圧VB のみが印加される。これが低電圧なの
で、電磁ソレノイド85の電磁力はゆっくり立ち上が
る。このため、開閉弁11がゆっくり上昇し、燃料リー
ク量も緩やかに増え続け、ニードル上昇速度も遅くな
り、燃料噴射率は緩やかに立ち上がる。これにより初期
噴射率が抑制される。
【0034】このように、噴射初期に電磁ソレノイド8
5に低電圧を印加できるため、ニードル上昇速度を遅く
し初期噴射率を抑制することができる。また噴射初期に
電磁ソレノイド85に高電圧を印加することもできるた
め、初期噴射率を通常通り高くすることも可能である。
さらに、これら低初期噴射率、高初期噴射率をエンジン
運転状態に応じて切り換えられるので、実際のエンジン
運転状態に即した噴射率制御を実行できる。
【0035】即ち、ECM82が通常運転である低中速
回転・負荷運転中と判断したときは、ECM82が高電
圧要求パルスの発生を止め、低初期噴射率とする。これ
によりNOx の少ないローエミッション運転が可能とな
る。他方、ECM82が高速回転・負荷運転中と判断し
たときは、ECM82が高電圧要求パルスを発生し、高
初期噴射率とする。
【0036】元々、初期噴射率を低下させるのは着火遅
れ期間中の噴射量を減らすためだが、高回転・負荷のと
きこれを行うと噴射時間が過剰に長くなり、全噴射量を
許容時間内に噴射しきれなくなる可能性がある。この傾
向は高回転になればなるほど許容時間が短くなるため顕
著である。こういった理由から高回転・負荷のときは高
初期噴射率としているのである。
【0037】いずれにせよ、切換条件や切換点は実機試
験等で定めるのが良く、切換点を回転・負荷に応じてマ
ップ化してもよい。
【0038】このように、本発明では回路の簡単な変更
により低初期噴射率を達成できる。このため電磁弁の弁
バネを追加するという従来方法に比べ部品点数、コスト
の上で有利である。また弁バネの経時変化に伴う噴射特
性への影響が少なく、長期間安定して所望の性能を得ら
れる。
【0039】なお、高電圧要求のある場合に最初に高電
圧を、次に低電圧を印加するのは、最初は静止状態の開
閉弁11を急上昇させるため、高電圧が必要であり、後
は上昇した開閉弁11を保持するだけなので、低電圧で
済むからである。
【0040】以上、本発明は上記以外にも様々な実施形
態を採ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば以下の如き優れた効果が
発揮される。
【0042】(1) 初期噴射率抑制に際し、部品点数及び
コストの増加を防止できる。
【0043】(2) 弁バネの経時変化による噴射特性への
影響を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインジェクタ駆動装置の回路図で
ある。
【図2】同駆動装置による燃料噴射の態様を示すタイム
チャートである。
【図3】インジェクタの全体を示す縦断面図である。
【図4】コモンレール式燃料噴射装置のシステム図であ
る。
【図5】実施形態に係る圧力バランス式インジェクタの
作動原理を示し、インジェクタ閉弁状態である。
【図6】同開弁状態である。
【符号の説明】
1 インジェクタ 25 バッテリ 27 コンデンサ 28 トランジスタ 29 トランジスタ 35 AND素子 82 制御装置 85 電磁ソレノイド VB バッテリ電圧 VC コンデンサ電圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン運転状態に基づき所定のコマン
    ドパルス及び高電圧要求パルスを発生する制御装置と、
    コマンドパルスの入力によりインジェクタの電磁ソレノ
    イドをバッテリに導通させる第一のスイッチ手段と、コ
    マンドパルス及び高電圧要求パルスの入力により、電磁
    ソレノイドを、バッテリ電圧より高電圧を蓄電するコン
    デンサに導通させる第二のスイッチ手段とを備え、上記
    制御装置がエンジン運転状態に基づき高電圧要求パルス
    発生の有無を切り換えることを特徴とするインジェクタ
    駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025345A (ja) * 2006-07-17 2008-02-07 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置

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JP4640279B2 (ja) * 2006-07-17 2011-03-02 株式会社デンソー 内燃機関の燃料噴射制御装置

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