JP2000328574A - 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品 - Google Patents

緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品

Info

Publication number
JP2000328574A
JP2000328574A JP11138796A JP13879699A JP2000328574A JP 2000328574 A JP2000328574 A JP 2000328574A JP 11138796 A JP11138796 A JP 11138796A JP 13879699 A JP13879699 A JP 13879699A JP 2000328574 A JP2000328574 A JP 2000328574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
vegetation
pot
porous
concrete layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11138796A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiyasu Sugiyama
文康 杉山
Katsumi Takada
勝己 高田
Yukio Asano
幸男 浅野
Akira Tokoro
明 所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUGIYAMA CONSTRUCTION
SUGIYAMA KENSETSU KK
Original Assignee
SUGIYAMA CONSTRUCTION
SUGIYAMA KENSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUGIYAMA CONSTRUCTION, SUGIYAMA KENSETSU KK filed Critical SUGIYAMA CONSTRUCTION
Priority to JP11138796A priority Critical patent/JP2000328574A/ja
Publication of JP2000328574A publication Critical patent/JP2000328574A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • Y02A30/254Roof garden systems; Roof coverings with high solar reflectance
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Landscapes

  • Revetment (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緑化コンクリートブロックにより、環境保全
及び緑化促進に貢献する一方、そのメンテナンスを基本
的に不要とし、コストを低減すると共に、流水等による
侵食を防止する。 【解決手段】 ポーラスコンクリート層20の表面を波
状面23とすると共に、表面側に凹部状をなすポット部
24を設ける。ポーラスコンクリート層20の空隙22
及びポット部24に鉢植え植物30を嵌め込んで固定す
る。そして、ポーラスコンクリート層20の波状面23
全体を表層土壌41により覆う。鉢植え植物30は、ポ
ット31に土壌32を充填し、その土壌32に植生33
の根系を保持したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川護岸、流水構
造物や湛水構造物の築堤壁、道路擁壁、各種法面、及
び、建築物の壁、屋上、屋根等を緑化するための緑化コ
ンクリートブロックに関し、特に、ポーラスコンクリー
トにより土壌及び植物の根系の保持を行うようにした緑
化コンクリートブロックに関するものである。また、本
発明は、このような緑化コンクリートブロックの構成要
素として使用可能なコンクリート二次製品に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題への関心の高まりと共
に、社会資本整備の動向として、うるおいやゆとりに配
慮した施策が重要視されつつある。即ち、土木工事にお
いて、自然環境及び景観の保全を重視した施策が今後益
々増加する傾向にあり、自然植生の復元、生態系保全、
新しい緑の場の創造等に関する種々の技術が提言されて
いる。河川の場合では、自然との共生や地域住民への憩
いの場の提供を目的として、「多自然型川づくり」を目
指した技術が提言及び試行されている。また、河川以外
の場合でも、道路工事または住宅地造成工事等の土木工
事において、自然環境及び景観に配慮した技術が提言及
び試行されている。
【0003】多自然型川づくりの一例としては、河川護
岸の法張りコンクリート面の上に多量の盛土(覆土)を
して植生基盤を設け、その植生基盤に草本植物等の植生
を保持及び栽培して緑化する技術がある。また、この緑
化技術では、出水時に覆土や植生が侵食したり流出し
て、コンクリート護岸が露出する可能性があるため、植
生基盤として多孔質コンクリートであるポーラスコンク
リートを使用した緑化技術もある。この緑化技術では、
河川護岸のコンクリート面にポーラスコンクリートを層
状に固定し、その上に更に覆土を層状に設けて植生基盤
を構成し、その植生基盤により植生を保持及び栽培して
緑化する。
【0004】一方、道路工事等の土木工事においては、
道路擁壁、切土、盛土等の各種法面を緑化する技術が提
案されている。かかる緑化技術の一例としては、道路擁
壁等を土壌充填したポーラスコンクリート層で覆い、圃
場で草本類を予め栽培した植生マットをそのポーラスコ
ンクリート層に固定することにより、道路擁壁等を緑化
する技術がある。なお、造成地の法面等にポーラスコン
クリート層を打設すると共に、その内部空隙にスラリー
化した有機質材料を充填し、更に、ポーラスコンクリー
ト層の上に有機質材料、種子及び肥料等を混練して調整
した表層基盤を吹付けて形成する技術も提案されてい
る。この緑化技術は、有機質材料を充填したポーラスコ
ンクリート層と表層基盤とにより植生基盤を構成する。
【0005】また、これら土木構造物以外にも、コンク
リート建築物の外壁、屋上、屋根等のコンクリート面を
緑化する技術も、上記のうるおいやゆとりを創出するた
めの一方法として提案されている。例えば、圃場でセダ
ム類等の草本類を予め栽培した植生マットを建築物の屋
上面等に敷設し、緑化する技術がある。この緑化技術
は、植栽マットにロックウールからなる保水層を設け、
植生へ水分を供給している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、河川護
岸の緑化技術において、覆土層のみから植生基盤を構成
したものは、周辺景観との調和を図ることができ、自然
環境に優しいという利点があるため、主に低水敷護岸の
緑化に採用される。しかし、この緑化技術は、植生基盤
に多量の覆土を必要とする。また、流水または出水によ
り覆土層が容易に侵食及び洗掘され、コンクリート護岸
が露出したり、植生が流出するといった可能性がある。
この場合、覆土層及び植生の修復が必要となる。更に、
多量の覆土により、河川の流水断面が小さくなることか
ら、河川流量の減少を招き、そのための対策が必要とな
り、コストが増加する。特に、流水断面が小さな中小河
川ではこの問題が顕著となる。
【0007】また、ポーラスコンクリート層及び覆土層
の二層構造の植生基盤を利用した緑化技術は、上記のよ
うな事態は防止できるものの、構造上、覆土層の厚みま
たは量が十分でなく、また、ポーラスコンクリート層中
の土壌量も十分確保することができない。したがって、
植生への水分供給及び施肥が十分でなく、植生を長期間
維持することができずに、追肥や定期的な給水が必要と
なる可能性がある。しかし、通常、緑化は極めて広範囲
に行われるため、人工潅水は困難である。また、追肥等
のメンテナンスが煩雑となり、コストが上昇する可能性
がある。特に、設置場所である河川護岸は、日射や風に
よる昇温や乾燥が考えられ、植生にとって更に厳しい生
育条件となるため、この問題が顕著となる。
【0008】一方、道路擁壁等における緑化技術におい
て、ポーラスコンクリート層と表層基盤とにより植生基
盤を構成するものは、やはり、構造上、表層基盤の厚み
乃至量が十分でなく、また、ポーラスコンクリート層中
の土壌量も十分確保することができない。したがって、
上記で述べたような不具合が生じる可能性がある。同様
に、ポーラスコンクリート層と植生マットの二層構造を
利用したものは、植生マット自体の土壌量を十分に確保
することができず、かつ、ポーラスコンクリート層中の
土壌量も十分確保することができないため、上記で述べ
たような不具合が生じる可能性がある。更に、植生マッ
トの生産のために広大な圃場を必要とし、また、そのた
めに温室を利用できず、生産及び出荷に制約を受ける可
能性がある。
【0009】また、建築物における緑化技術は、景観の
保全及び二酸化炭素の吸収作用による環境面への効果が
大きいことから、近年、その材料、工法に関する提言が
徐々に行われている。しかし、いずれの緑化技術も、土
壌の充填量及び保水量を十分に確保することができず、
植生の維持のためには、追肥及び人工潅水を行う必要が
あり、メンテナンスが煩雑で、コストが上昇する可能性
がある。
【0010】そこで、本発明は、環境保全及び緑化促進
に貢献する一方、メンテナンスが基本的に不要で、コス
トを低減することができると共に、雨水または地表流下
水等による侵食を防止することができる緑化コンクリー
トブロック、並びに、このような緑化コンクリートブロ
ックに使用可能なコンクリート二次製品の提供を課題と
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る緑化コン
クリートブロックは、粗骨材を結合してブロック状と
し、粗骨材間に空隙を形成すると共に、表面側に凹部状
をなすポット部を設けたポーラスコンクリート層と、少
なくとも前記ポーラスコンクリート層の空隙及び前記ポ
ット部に充填した土壌と、前記土壌に根系を保持した植
生とを具備する。
【0012】したがって、ポーラスコンクリート層の空
隙に加え、ポット部に十分な量の土壌が充填され、その
土壌に十分な量の肥料及び水等、植生の維持に必要な養
分及び水分を保持することができる。一方、ポーラスコ
ンクリート層のポット部は、凹部状をなすため、土壌を
安定して保持し、土壌の移動を阻止する。また、請求項
1の緑化コンクリートブロックを法面に敷設した場合、
ポーラスコンクリート層自体が、法面自体の侵食、崩壊
及び滑落等の不具合を防止する。
【0013】請求項2に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の構成において、前記ポーラスコンクリー
ト層の表面を規則的断面形状の凹凸面が連続する波状面
とすると共に、前記波状面全体に前記土壌を充填したも
のである。
【0014】したがって、請求項1の作用及び効果に加
えて、土壌がポーラスコンクリート層表面の波状面全体
を覆い、表層土壌として表層植生基盤を構成する。即
ち、波状面の表層土壌が、ポーラスコンクリート層の空
隙内及びポット部内の土壌と共に植生の生育基盤を構成
する。一方、波状面の凹部が、前記ポット部と同様に、
充填土壌を安定して保持し、土壌の移動を阻止する。特
に、波状面は、表層土壌を安定して保持し、表層土壌の
移動を阻止する。また、たとえ、雨水または地表流下水
による侵食等により表層土壌の表面側部分が流出した場
合でも、ポーラスコンクリート層の表面側では、波状面
の凸部の頂上部分のみが露出し、全体が露出することは
ない。例えば、円錐または角錐等のドット状の凸部を平
面方向に点在させて波状面を構成した場合、波状面の凸
部の頂点が点状に露出する。また、線状の凸部を一定方
向に略平行に延びるよう配置して波状面を構成した場
合、波状面の凸部の稜線が線状に露出する。即ち、波状
面の凸部の頂点または稜線のみが点または線状に現わ
れ、日射の影響を波状面の凸部の頂点または稜線で点ま
たは線的に受ける。
【0015】請求項3に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の構成において、前記植生を生分解性の有
機質材料からなるポットで予め栽培し、前記ポットと共
に前記ポット部に挿入して定着させたものである。
【0016】したがって、請求項1の作用及び効果に加
えて、例えば、圃場等で所定の植物種を播種及び育苗ま
たは挿し木等の植栽により栽培することにより、植生を
鉢植え状態で予め生産することができ、ポット部にその
ままの状態で挿入して定着させることができる。
【0017】一方、植生を生産場所からポーラスコンク
リート層のポット部に移植したときに、その植物根をポ
ット内部の多量の土壌で被覆する。また、植生の植え付
け後に一定時間が経過すると、土壌微生物等の生分解作
用により、有機質材料からなるポットが分解し、土壌と
一体化する。そして、ポット内部の土壌と外部の土壌
(ポーラスコンクリート層中の土壌等)とが一体化す
る。更に、ポットは、生分解後乃至腐植後には有害物と
して残ることがない。
【0018】請求項4に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項3の構成において、前記ポットを紙製とした
ものである。
【0019】したがって、請求項3の作用及び効果に加
えて、生分解前は、紙製のポットが高い保水性を発揮す
る。また、紙製のポットは、生分解後乃至腐植後は、土
壌に養分を追加的に供給する有機質肥料となる。
【0020】請求項5に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の構成において、前記ポーラスコンクリー
ト層の粗骨材を多孔質無機材料から形成したものであ
る。
【0021】ここで、多孔質無機材料は、多量の水を極
めて短時間で吸収する一方、乾燥速度は比較的遅い。し
たがって、請求項1の作用及び効果に加えて、粗骨材自
体が高い保水性を有し、ポーラスコンクリート層全体の
保水力を大幅に増加する。また、粗骨材が軽量であるた
め、ポーラスコンクリート層も軽量となり、全体の重量
を大幅に軽減する。
【0022】請求項6に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項5の構成において、前記ポーラスコンクリー
ト層の粗骨材を軽量気泡コンクリートから形成したもの
である。
【0023】ここで、粗骨材の材料である軽量気泡コン
クリート(ALC)は、空隙率が体積比で80%以上、
見かけ比重が0.5〜0.6程度と極めて軽量である。
したがって、粗骨材用の多孔質無機材料として好適であ
る。また、ALCは、建築用壁材等に大量に出荷及び使
用され、生産段階若しくは施工段階で、或いは、使用後
(解体後)に廃棄物として大量に回収することができ
る。
【0024】請求項7に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項5または6の構成において、前記ポーラスコ
ンクリート層の粗骨材に肥料液を含浸したものである。
【0025】ここで、粗骨材は、ALC等の多孔質無機
材料からなり、多量の水を極めて短時間で吸収する一
方、乾燥速度は比較的遅いという性質を有している。し
たがって、例えば、成形後の緑化コンクリートブロック
を、窒素、リン酸、カリの混合液等の肥料液に浸漬等し
て、粗骨材内部に肥料液を含浸し、肥料分を固着保持す
ることができる。
【0026】請求項8に係るコンクリート二次製品は、
緑化が必要とされる場合に、ポーラスコンクリート層の
空隙に加え、ポット部に十分な量の土壌を充填すること
ができ、その土壌に十分な量の肥料及び水等、植生の維
持に必要な養分及び水分を保持することができる。そし
て、その土壌に植生を維持することができる。一方、ポ
ーラスコンクリート層のポット部は、凹部状をなすた
め、土壌を安定して保持し、土壌の移動を阻止する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、各実施の形態を通じ、同一乃至対応する部
材には同一の参照符号を付してその重複した説明を省略
する。
【0028】図1は本発明の実施の形態1に係る緑化コ
ンクリートブロック全体を示す断面図である。図2は本
発明の実施の形態1に係る緑化コンクリートブロックの
ポーラスコンクリート層の表面側を露出して示す斜視図
である。図3は図2のX−X線断面図である。図4は図
2に示す緑化コンクリートブロックのポット部にポット
を嵌め込んだ状態を示す斜視図である。
【0029】図1〜図4に示すように、実施の形態1の
緑化コンクリートブロックは、普通モルタル層10と、
ポーラスコンクリート層20とを有し、全体として略矩
形平板状をなしている。普通モルタル層10は、セメン
ト、細骨材等より矩形薄板状に形成されている。ポーラ
スコンクリート層20は、普通モルタル層10の上面全
体にポーラスコンクリートを一体形成してなるものであ
る。ここで、ポーラスコンクリート層20は、多孔質コ
ンクリートであり、砂利等の不規則形状の粗骨材21を
セメントペースト等の結合材で結合して略矩形平板状に
形成される。そして、ポーラスコンクリート層20の内
部では、粗骨材21間に多数の不規則形状の空隙22が
形成されている。なお、ポーラスコンクリート層20
は、細骨材を含ませて形成する場合もある。
【0030】ポーラスコンクリート層20の表面は、前
後方向(図3中左右方向)に規則的断面形状の凹凸湾曲
面が連続する波状面23とされている。波状面23の稜
線は互いに平行となるよう左右方向に延びている。な
お、ポーラスコンクリート層20の波状面は、後述する
ように、規則的断面形状の凹凸面が連続する形状であれ
ばよい。例えば、ポーラスコンクリート層20の表面
を、断面ジグザグ状の凹凸屈曲面が前後方向に連続する
波状面としてもよい。
【0031】ポーラスコンクリート層20の表面側には
複数の凹部状のポット部24が形成されている。即ち、
合計5個の円柱状をなすポット部24が、ポーラスコン
クリート層20の四隅付近及びそれらの中央にそれぞれ
配置されている。ポーラスコンクリート層20のポット
部24には、所定の鉢植え植物30が収容して保持され
ている。即ち、ポット部24は、鉢植え植物30のポッ
ト(鉢)31を収容自在となるよう、上端を開口する円
柱凹部状をなしている。ポット31は、生分解性の有機
質材料より、前記ポット部24に対応する略円筒形状に
形成され、ポット部24の内周面に密接して固定される
ようになっている。なお、ポット31は、紙、生分解性
プラスチック、育苗生育用のポット(小鉢)に使用され
るピート(泥炭)等の生分解性有機質材料であれば、任
意の素材を使用することができる。また、本発明は、ポ
ット部24及びポット31の形状を、円柱凹部状及び略
円筒形状の組み合わせに限定するものではなく、角柱凹
部状及び略角筒形状の組み合わせとしたり、その他の組
み合わせとする等、意図する作用及び効果を発揮する限
りにおいて任意の形状の組み合わせとすることができ
る。
【0032】ポット31の内部には土壌32が充填さ
れ、その土壌32に植生33の根系が定着及び保持され
ている。即ち、前記鉢植え植物30は、圃場等におい
て、ポット31内の土壌32で所定の植生33を予め栽
培したものであり、植生33をポット31及び土壌32
と共にポーラスコンクリート層20のポット部24に挿
入して定着させたものである。
【0033】ポーラスコンクリート層20の表面には、
波状面23全体を所定厚みで覆うよう土壌41が充填さ
れ、表層土壌(表層基盤)を構成している。また、ポー
ラスコンクリート層20の空隙22との混乱を避けるた
め図1には明示していないが、ポーラスコンクリート層
20の空隙22にも土壌41が充填されている。
【0034】即ち、実施の形態1では、まず、モルタル
層10及びポーラスコンクリート層20の各材料を所定
の型内に充填して養生し、固化することにより、図2及
び図3に示すブロック形状の成形物を得る。次に、ポー
ラスコンクリート層20の空隙22に土壌41を充填す
る。また、ポーラスコンクリート層20の波状面23の
上にも表層土壌41を充填する。そして、ポーラスコン
クリート層20のポット部24に鉢植え植物30を挿入
して植え込む。これにより、図1に示す緑化コンクリー
トブロックが完成する。
【0035】ここで、ポーラスコンクリート層20の空
隙22の土壌41及び波状面23を覆う土壌(表層土
壌)41は、同時に充填してもよく、或いは、別個に充
填してもよい。即ち、まず、ポーラスコンクリート層2
0の空隙22に土壌41を充填しておき、ポット部24
に鉢植え植物30を収容した後に、表層土壌41を別個
に充填してもよい。或いは、鉢植え植物30を収容した
後に、ポーラスコンクリート層20の空隙22の土壌4
1及び表層土壌41を同時に充填してもよい。また、土
壌41とポット31内の土壌32とは、それぞれ、別個
の土壌としてもよく、同一の土壌を使用してもよい。し
かし、植生33移植時の土壌環境変化を緩和する点から
は、同一の土壌を使用することが好ましい。更に、表層
土壌41と空隙22の土壌41とは、それぞれ、別個の
土壌としてもよく、同一の土壌を使用してもよい。しか
し、土壌充填作業の効率等の点からは、同一の土壌とす
ることが好ましい。
【0036】そして、土壌32及び土壌41としては、
自然土壌及び人為土壌のいずれを使用してもよい。ま
た、土壌32及び土壌41には予め肥料を含有すること
が好ましい。土壌32及び土壌41としては、窒素、リ
ン酸、カリ等の肥料分を所定割合で含む所定の化学性を
有するものであれば、任意のものを使用することがで
き、特に、土壌41には土木工事の現場で発生する現場
発生土を使用することもできる。
【0037】次に、実施の形態1に係る緑化コンクリー
トブロックの使用方法(敷設方法)を説明する。
【0038】実施の形態1に係る緑化コンクリートブロ
ックは、河川護岸、道路擁壁、各種法面等に多数敷設さ
れ、敷設面を緑化する。特に、実施の形態1の緑化コン
クリートブロックは、既設の土木構築物のコンクリート
面等を覆うよう敷設される。この場合、緑化コンクリー
トブロックと既設コンクリート表面等との接合方法とし
ては、接着工法、ボルト固定法、パネル連接法がある。
接着工法では、普通モルタル、ポリマーモルタルまたは
高流動モルタル等のモルタルを介して、緑化コンクリー
トブロックを既設コンクリート等の表面に接合する。或
いは、高分子樹脂(エポキシ樹脂)を介して、緑化コン
クリートブロックを既設コンクリート等の表面に接着し
て接合する。例えば、高流動モルタルを使用する場合、
緑化コンクリートブロックを既設コンクリート面の上方
に隙間を設けた状態で配置し、その隙間に接合モルタル
としての高流動モルタルを充填して両者を接合固定す
る。このとき、普通モルタル層10が、高流動モルタル
のポーラスコンクリート層20の空隙22への侵入を阻
止する。高流動モルタルを使用すると、その自己充填性
の高い性質を利用して敷設作業の迅速化及び省力化を図
ることができる。
【0039】また、普通モルタル層10は遮水性を有
し、土壌32,41中の水分保持に貢献する。特に、粗
骨材として後述する軽量気泡コンクリート(ALC)骨
材を使用した場合、普通モルタル層10による水分保持
効果が顕著となる。更に、普通モルタル層10は、ポー
ラスコンクリート層20の空隙22への土壌充填時、輸
送時、敷設時等において、土壌32,41の流出を防止
する。なお、普通モルタル層10の代わりに、ポーラス
コンクリート層20の下面に不織布をラミネートして
も、同様の効果を発揮することができる。この場合の不
織布としてはパルプ不織布が好ましい。パルプ不織布の
場合、例えば、敷設後の時間的経過と共に生分解して土
壌と一体化する等の利点を有する。
【0040】上記効果に加えて、普通モルタル層10
は、緑化コンクリートブロック自体の強度を増大する。
加えて、普通モルタル層10は、粗骨材としてALC骨
材を使用した場合に、緑化コンクリートブロック自体の
重量(比重)をコントロールすることができる。例え
ば、ある程度の重量(比重)を必要とする場所に敷設す
る場合に、緑化コンクリートブロックの重量(比重)を
増加し、敷設後の安定性を向上することができる。
【0041】また、図1に示すように、実施の形態1の
緑化コンクリートブロックを法面Gに敷設する場合、ポ
ーラスコンクリート層20の波状面23が法面Gの傾斜
方向に連続し、その稜線が左右方向に延びるよう配置す
る。こうすると、波状面23により表層土壌41の上下
方向への移動が阻止され、表層土壌41が法面Gの傾斜
により位置ずれして脱落乃至崩壊するようなことがな
い。その結果、波状面23の線状の凸部が雨水または地
表流下水等の流れる方向と直交することになり、雨水ま
たは地表流下水からの圧力に抵抗して特に表層土壌41
の侵食、崩壊、滑落等を効果的に防止することができ
る。なお、実施の形態1の緑化コンクリートブロックを
水平面に敷設する場合は、特にその配置方向を考慮する
必要はない。しかし、流水構造物に敷設する場合、流水
乃至出水時の表層土壌41の侵食を防止するよう、ポー
ラスコンクリート層20の波状面23の稜線が流水方向
に直交するよう配置することが好ましい。
【0042】上記緑化コンクリートブロックを敷設する
相手面としては、河川護岸または法張りコンクリート等
の現場打ちコンクリート、間知ブロック等のプレキャス
トコンクリートがある。また、その他、岩盤切土、切
土、盛土等に敷設することも可能である。更に、法面に
敷設する場合、緩勾配、急勾配のいずれの法面にも使用
することができる。
【0043】次に、実施の形態1に係る緑化コンクリー
トブロックの作用を説明する。
【0044】実施の形態1に係る緑化コンクリートブロ
ックは、ポーラスコンクリート層20の空隙22の土壌
41に加え、ポット部24に十分な量の土壌32が充填
及び確保され、その土壌に十分な量の肥料及び水等、植
生33の維持に必要な養分及び水分を保持することがで
きる。その結果、保肥力の大きい、養分供給量の十分な
生育基盤を形成することができる。そして、特別なメン
テナンスを必要とすることなく、植生33に十分な給肥
及び給水を行うことができ、長期にわたって植生33を
維持することができる。即ち、実施の形態1の緑化コン
クリートブロックは、敷設後において植生33を維持す
るためのメンテナンス及びコストが基本的に不要とな
り、コストを低減することができる。
【0045】一方、ポーラスコンクリート層20のポッ
ト部24は、凹部状をなすため、土壌32を安定して保
持し、土壌32の移動を阻止する。その結果、例えば、
雨水等の流下水または河川の流水等により緑化コンクリ
ートブロック表面に水圧が加わる場合でも、ポット部2
4により土壌32の侵食を効果的に防止することができ
る。即ち、ポーラスコンクリート層20に設けたポット
部24により、河川護岸または道路擁壁等の法面Gにお
ける雨滴衝撃力を緩和し、流水や流下水等を減殺するこ
とができる。また、実施の形態1の緑化コンクリートブ
ロックを法面Gに敷設した場合、ポーラスコンクリート
層20自体が、法面G自体の侵食、崩壊及び滑落等の不
具合を防止する。そして、このような緑化コンクリート
ブロックを河川護岸、道路擁壁等に敷設することによ
り、環境保全及び緑化促進に貢献することができる。
【0046】更に、土壌41がポーラスコンクリート層
20表面の波状面23全体を覆い、表層土壌として表層
植生基盤を構成する。即ち、波状面23の表層土壌41
が、ポーラスコンクリート層20の空隙22内の土壌4
1及びポット部24内の土壌32と共に植生33の生育
基盤を構成する。特に、波状面23は、表層土壌41を
安定して保持し、表層土壌41の移動を阻止する。例え
ば、実施の形態1の緑化コンクリートブロックを法面G
に敷設する場合、ポーラスコンクリート層20の波状面
23の稜線が左右方向(水平方向)に延びるよう配置す
ることにより、波状面23により表層土壌41の上下移
動が阻止され、表層土壌41が法面Gの傾斜により位置
ずれして脱落乃至崩壊するようなことがない。その結
果、波状面23の線状の凸部が雨水または地表流下水等
の流れる方向と直交することになり、雨水または地表流
下水からの圧力に抵抗して特に表層土壌41の侵食、崩
壊、滑落等を効果的に防止することができる。よって、
実施の形態1の緑化コンクリートブロックを急傾斜面に
敷設した場合でも、土壌32,41を安定して確実に保
持することができる。また、これにより、表層土壌(覆
土層)41の厚みを大きくし、全体の土壌量を大きくす
ることができるため、より良好な植生33の生育基盤を
得ることができる。
【0047】次に、ポーラスコンクリート層20の波状
面23による効果を詳述する。図5は実施の形態1に係
る緑化コンクリートブロックの表層土壌が流出した状態
を示す断面図である。
【0048】実施の形態1の緑化コンクリートブロック
では、ポーラスコンクリート層20の表面を波状面23
としている。したがって、たとえ、雨水または地表流下
水による侵食等により表層土壌41の表面側部分が流出
した場合でも、図5に示すように、ポーラスコンクリー
ト層20の表面側では、波状面23の凸部の頂上部分の
みが露出し、全体が露出することはない。即ち、波状面
23の凸部の頂上部分のみが稜線として線状に現われ、
日射の影響を波状面23の凸部の頂点で線的に受ける。
その結果、ポーラスコンクリート層20内部への入射熱
量が非常に少なく、緑化コンクリートブロック内部が昇
温し難いため、土壌32,41の乾燥を抑制することが
できる。
【0049】次に、植生33を生分解性のポット31に
より予め栽培して鉢植え植物30としたことによる効果
を詳述する。図6は実施の形態1に係る緑化コンクリー
トブロックのポットが生分解した状態を示す断面図であ
る。
【0050】実施の形態1の緑化コンクリートブロック
では、鉢植え植物を用意し、別個に成形したポーラスコ
ンクリート層20のポット部24に嵌め込んで固定する
ようにした。したがって、例えば、圃場等で所定の植物
種を播種及び育苗または挿し木等の植栽により栽培する
ことにより、植生33を鉢植え状態で予め生産すること
ができ、鉢植え植物30ごと、ポット部24にそのまま
の状態で挿入して定着させることができる。その結果、
緑化コンクリートブロックへの植生33の植え付けが簡
単で、生産性乃至施工性を向上することができる。ま
た、植生33の栽培をポット31で行うため、栽培スペ
ースが小さくなり、温室を利用することもできるため、
生産性が良い。
【0051】一方、植生33を生産場所からポーラスコ
ンクリート層20のポット部24に移植したときに、そ
の植物根はポット31内部の多量の土壌32で被覆され
ているため、植生基盤である土壌41との間の急激な変
化がなく、移植初期における環境変化も少なくなり、植
生33の活着及び生育を格段に向上することができる。
【0052】また、植生33の植え付け後に一定時間が
経過すると、土壌微生物等の生分解作用により、図6に
示すように、有機質材料からなるポット31が分解し、
土壌32と一体化する。そして、ポット31内部の土壌
32と外部の土壌41(ポーラスコンクリート層20中
の土壌等)とが一体化する。更に、ポット31は、生分
解後乃至腐植後には有害物として残ることがない。その
結果、環境に優しく、かつ、土壌基盤乃至生育基盤の機
能を損なうことがない。
【0053】特に、ポット31を紙製とした場合、生分
解前は、紙製のポット31が高い保水性を発揮する。そ
の結果、植生33への水分補給に有利である。また、紙
製のポット31は、生分解後乃至腐植後は、土壌32,
41に養分を追加的に供給する有機質肥料となる。その
結果、追肥を行わなくても植生33に養分を供給するこ
とができ、その生育を助長することができる。更に、ポ
ット31を古紙(再生紙)から形成すれば、古紙のリサ
イクルに大幅に貢献することができ、本発明の本来の目
的である環境保全及び緑化促進という目的に資すること
ができる。
【0054】図7は本発明の実施の形態2に係る緑化コ
ンクリートブロックのポーラスコンクリート層の表面側
を露出して示す斜視図である。
【0055】実施の形態2の緑化コンクリートブロック
は、普通モルタル層10を省略した点が実施の形態1と
異なり、その他の構成は実施の形態1と同様である。即
ち、実施の形態2の緑化コンクリートブロックは、ポー
ラスコンクリート層20のみ成形し、そのポット部24
に鉢植え植物30を固定すると共に、ポーラスコンクリ
ート層20の空隙22及び波状面23に、土壌41を充
填して構成される。
【0056】このように構成した実施の形態2の緑化コ
ンクリートブロックは、実施の形態1と同様、河川護
岸、道路擁壁、各種法面等、既設の土木構築物のコンク
リート面を覆うよう敷設される。この場合、緑化コンク
リートブロックを、例えば、ボルトにより土木構築物の
コンクリート面に固定する。なお、コンクリート表面と
緑化コンクリートブロックとの接合には、実施の形態1
で述べたように、モルタル接合、樹脂接合、ボルト接合
等、任意の手段を採用することができる。このように構
成した実施の形態2の緑化コンクリートブロックは、実
施の形態1の緑化コンクリートブロックと同様の作用を
奏し、同様の効果を発揮する。
【0057】更に、実施の形態2の緑化コンクリートブ
ロックは、既設の土木構築物のコンクリート面ではな
く、土木工事対象となる河川敷等の土面に直接敷設する
のに好適である。この場合、ボルト等による固定は不要
である。また、この場合、敷設対象である土面の土壌と
ポーラスコンクリート層20の空隙22中の土壌41と
が一体化し、敷設対象である土面の土壌からポーラスコ
ンクリート層20の空隙22中の土壌41への水分及び
養分の供給を行うことができる。
【0058】上記実施の形態1及び2の緑化コンクリー
トブロックは、ポーラスコンクリート層20の下面側に
普通モルタル層10を設ける例と設けない例とを示す。
次に、かかる普通モルタル層10の有無と上述した各種
接合方法との関係を説明する。まず、普通モルタル層1
0が存在する場合、上記各接合方法(普通モルタル法、
ポリマーモルタル法、高流動モルタル法、高分子樹脂
法、ボルト固定法、連接法)のいずれの方法でも、緑化
コンクリートブロックと相手面との接合を良好に行うこ
とができる。一方、普通モルタル層10が存在しない場
合、普通モルタル法、ポリマーモルタル法、ボルト固定
法及び連接法により両者の接合を良好に行うことができ
る。また、高分子樹脂法でも両者の接合は可能である。
しかし、高流動モルタル法は、高流動モルタルがポーラ
スコンクリート層20内に流入するため、接合方法とし
てあまり好ましくない。
【0059】次に、土壌充填の場所と普通モルタル層1
0の必要性との関係を説明する。まず、工場等、敷設場
所以外の場所で予め土壌充填を行う場合、ポーラスコン
クリート層20下面からの土壌流出を防止するため、普
通モルタル層10を設けることが好ましい。一方、土壌
充填を敷設現場で行う場合、かかる土壌流出防止は考慮
しなくてよいことから、普通モルタル層10は設けなく
てもよい。
【0060】更に、普通モルタル層の有無と植生面の優
位性から見た相手面との関係を説明する。まず、普通モ
ルタル層10が存在する例では、上記各相手面(現場打
ちコンクリート、プレキャストコンクリート、岩盤、切
土、盛土)のいずれの場合も、植生面の優位性の点で期
待通りの結果が得られる。一方、普通モルタル層10が
存在しない例では、相手面が現場打ちコンクリート、プ
レキャストコンクリートまたは岩盤の場合に、植生面の
優位性の点でより良好な結果が得られる。更に、相手面
が切土、盛土の場合、植生面の優位性の点でより一層良
好な結果が得られる。これは、切土または盛土からポー
ラスコンクリート層20の充填土壌中に水分及び養分を
補給することができるためであると考えられる。
【0061】図8は本発明の実施の形態3に係る緑化コ
ンクリートブロックの概略を示す斜視図である。
【0062】実施の形態1では、一次元方向(前後方
向)にのみ波状面23の凹凸が連続するようにした。し
かし、本発明は、凹凸の波状面が二次元方向(前後方向
及び左右方向の両方)に連続するようにしてもよい。即
ち、円錐または角錐状の凸部を平面方向に散在させて波
状面を構成してもよい。この場合も実施の形態1と同様
の効果がある。具体的には、図8に示すように、円錐ま
たは角錐等のドット状の凸部43aをポーラスコンクリ
ート層20の表面に所定の配置態様で点在させ、平面ド
ットマトリックス状の波状面43を構成する。なお、簡
略化のため図示はしていないが、ポーラスコンクリート
層20の所定位置には、実施の形態1及び2と同様、ポ
ット部24が形成され、ポット部24に植生が挿入して
固定される。また、実施の形態1及び2と同様、土壌4
1によりポーラスコンクリート層20表面の波状面43
全体を覆い、表層植生基盤としての表層土壌41を構成
するようになっている。更に、実施の形態3は、ポーラ
スコンクリート層20の下面に実施の形態1のように普
通モルタル層10を設けてもよく、また、実施の形態2
のように普通モルタル層10を設けないものとして具体
化してもよい。
【0063】実施の形態3では、実施の形態1または2
と同様、波状面43の凸部43a間に形成される多数の
凹部が、表層土壌41を安定して保持し、表層土壌41
の移動を阻止する。更に、実施の形態3では、ポーラス
コンクリート層20の平面方向(二次元方向)に多数点
在する波状面43の凸部43aにより、表層土壌41の
平面方向への移動が阻止される。即ち、ドット状の凸部
43aが、雨水または地表流下水等の流れる方向(上下
方向)のみならず河川等の流水構造物の流水方向(水平
方向)と直交する方向に必ず存在する。よって、上下左
右を意識することなく、緑化コンクリートブロックを法
面等の傾斜地に敷設しても、表層土壌41が傾斜により
位置ずれして脱落乃至崩壊するようなことがない。ま
た、通常の法面のように雨水または地表流下水が上下に
流れる場合に、波状面43により表層土壌41の崩壊等
を効果的に防止することができるのみならず、河川護岸
等のように水平方向の流水を受ける場合にも、波状面4
3により表層土壌41の崩壊等を効果的に防止すること
ができる。その結果、実施の形態3の緑化コンクリート
ブロックは、実施の形態1または2と同様の急傾斜面を
含む法面のみならず、河川等の流水構造物に敷設した場
合でも、充填土壌32,41を安定して確実に保持する
ことができる。
【0064】また、たとえ、流水、雨水または地表流下
水による侵食等により表層基盤の土壌41の表面側部分
が流出した場合でも、ポーラスコンクリート層20の表
面側では、波状面43の凸部43aの頂上部分のみが露
出し、全体が露出することはない。即ち、波状面43の
凸部43aの頂上部分のみが頂点として点状に現われ、
日射の影響を波状面43の凸部43aの頂点で点状に受
ける。その結果、ポーラスコンクリート層20内部への
入射熱量が非常に少なく、緑化コンクリートブロック内
部が昇温し難いため、土壌32,41の乾燥を抑制する
ことができる。
【0065】また、ドット状の凸部43aを、図8に示
すように、純粋なマトリックス状(行列状)または格子
状に配置することなく、行方向または列方向に交互に位
置をずらすよう点在させた場合、表層土壌41に対し
て、上下方向及び水平方向の両方向に効果的に抵抗力を
付与することができる。その結果、雨水等の上下に流れ
る水への抵抗力のみならず、河川等の水平方向に流れる
流水への抵抗力をより効果的に表層土壌41に付与する
ことができる。
【0066】なお、本明細書における「規則的断面形
状」とは、粗骨材自体の凹凸形状によりポーラスコンク
リート層20表面に自然に生じる細かな凹凸形状を除く
意味で使用している。よって、上記のような土壌保持効
果を発揮する断面形状であれば、上記実施の形態以外の
ものも含む意味で使用している。即ち、上記のように、
同一断面形状の凸部が連続する場合のみならず、異形状
の凸部を連続的に並べ、全体として規則的断面形状を有
する波状面とすることもできる。また、各凹凸の寸法を
相違させてもよい。よって、成形型等により予め設定し
た表面波形状を付与できる限りにおいて、任意の形状及
び寸法を採用することができる。
【0067】図9は本発明の実施の形態4に係る緑化コ
ンクリートブロックの敷設状態を示す説明図である。
【0068】実施の形態4の緑化コンクリートブロック
は、実施の形態1と同様、普通モルタル層50及びポー
ラスコンクリート層60を有する。普通モルタル層50
及びポーラスコンクリート層60の構成は実施の形態1
とほぼ同様である。一方、実施の形態4の緑化コンクリ
ートブロックは、ポーラスコンクリート層60の表面形
状及びポット部61の形状が実施の形態1と異なる。即
ち、ポーラスコンクリート層60は、表面を単なる平坦
面とし、そのポット部61の底面はポーラスコンクリー
ト層50を貫通してモルタル層50との接合面まで延び
ている。このポット部61には、実施の形態1と同様に
して、予めポット栽培した鉢植え植物の土壌65が充填
され、その土壌65に植生66が保持されている。ま
た、ポーラスコンクリート層60の表面は表層土壌68
により被覆されている。
【0069】実施の形態4の緑化コンクリートブロック
は、図9に示すように、中小河川護岸等の土木構築物の
コンクリート法面71に多数敷設され、そのコンクリー
ト法面71を覆って植生66により緑化する。なお、図
9では、普通モルタル層50が接合モルタル層と一体化
した状態を示す。また、緑化コンクリートブロックの下
端部は、低水位75により常時水面下となるため、植生
66を設けていない。このように構成した実施の形態4
の緑化コンクリートブロックは、実施の形態1の緑化コ
ンクリートブロックと同様の作用を奏し、同様の効果を
発揮する。
【0070】図10は本発明の実施の形態5に係る緑化
コンクリートブロックのポーラスコンクリート層の表面
側を露出して示す平面図である。図11は図10のY−
Y線断面図である。図12は本発明の実施の形態5に係
る緑化コンクリートブロックの正面図である。
【0071】図10に示すように、実施の形態5の緑化
コンクリートブロックは、実施の形態1と同様、普通モ
ルタル層80を有する。普通モルタル層80には、縦横
(前後方向及び左右方向)に延びるよう、補強用の鉄筋
81が埋設されている。また、普通モルタル層80の前
端部及び後端部の左右両端面には、それぞれ、隣接する
緑化コンクリートブロックを接合するための棒状締結具
(接合ボルト等)を挿入固定する接合孔82が形成され
ている。また、普通モルタル層80の上面には、ポーラ
スコンクリート層90が一体形成されている。普通モル
タル層80及びポーラスコンクリート層90は、実施の
形態1と同様の材質により、同様の方法で図10に示す
所定形状に成形することができる。
【0072】一方、ポーラスコンクリート層90の表面
側には、前後方向に所定間隔を置いて、合計5個のポッ
ト部91が形成されている。ポット部91は左右方向に
延びる長方形溝状をなし、互いに平行に配置されてい
る。図11及び図12に示すように、ポット部91の底
面は、ポーラスコンクリート層90を貫通してモルタル
層80との接合面まで延びている。更に、ポーラスコン
クリート層90の表面形状は平坦面とされている。ポッ
ト部91には、実施の形態1と同様にして、植生96が
保持されている。即ち、植生96は、ポット部91に対
応する横長四角箱状のポット(図示略)に土壌を充填し
て予めポット栽培されている。また、ポーラスコンクリ
ート層90の表面は表層土壌98により被覆されてい
る。
【0073】実施の形態5の緑化コンクリートブロック
は、実施の形態1と同様にして、所定の敷設場所に敷設
することができる。この場合、ポーラスコンクリート層
90のポット部91が左右方向に延びるよう配置する。
また、このとき、隣接する緑化コンクリートブロック
を、接合孔82に棒状締結具を挿入して互いに締結する
ことにより、一体的に接合する。
【0074】また、実施の形態5の緑化コンクリートブ
ロックは、実施の形態1と同様に作用し同様の効果を発
揮する。更に、鉄筋81により、接合面である普通モル
タル層80の強度を増大し、ひいては、全体の強度を増
大することができる。加えて、ポット部91が長方形溝
状をなすため、より多数の植生96を保持することがで
き、同一面積でより密度の高い緑化が可能となる。
【0075】図13は本発明の実施の形態6に係る緑化
コンクリートブロックの断面図である。
【0076】実施の形態6は、実施の形態5の緑化コン
クリートブロックにおいて、ポーラスコンクリート層9
0のポット部91底面に、保水シート101を配置した
ものである。この保水シート101は、高分子吸収ポリ
マーを不織布等のシート内に層状に収納して全体をシー
ト状にしたものであり、水分を吸収して膨潤することに
より、内部に多量の水分を保持自在である。
【0077】実施の形態6では、保水シート101によ
り、ポット部91の土壌全体の保水量を増大することが
でき、植生96の維持に必要な養分及び水分を十分に保
持することができる。その結果、上記各実施の形態と比
較して、一層保肥力の大きい、養分供給量の十分な生育
基盤を形成することができ、特別なメンテナンスを必要
とすることなく、長期にわたって植生96を維持するこ
とができる。
【0078】図14は本発明の実施の形態7に係る緑化
コンクリートブロックの部分断面図である。
【0079】実施の形態7の緑化コンクリートブロック
は、波状面23の構成において実施の形態1の緑化コン
クリートブロックと異なり、その他の構成は同一であ
る。即ち、実施の形態7の緑化コンクリートブロック
は、急傾斜の法面Gに敷設する場合を考え、ポーラスコ
ンクリート層20の波状面23の各凹部に、急傾斜の法
面Gに敷設した場合に略水平方向に延びる水平面23a
を設けている。即ち、波状面23の各凹部の両側面にお
いて、法面Gに敷設した場合に下側に配置される一側面
が水平部23aとされている。なお、水平部23aは、
道路擁壁等、急傾斜の法面Gに敷設した場合に略水平方
向に延びるよう、普通モルタル層10またはポーラスコ
ンクリート層20の底面に対する傾斜角度が設定され
る。
【0080】実施の形態7の緑化コンクリートブロック
によれば、急傾斜の法面Gに敷設した場合でも、波状面
23の水平部23aが略水平方向に延びるため、表層土
壌41を安定して支持し、その流出を防止する。また、
表層土壌41中の保水性を向上することもできる。その
結果、急傾斜の法面Gに敷設した場合でも、植生基盤と
しての土壌を安定して保持することができ、植生33の
生育及び維持を良好に行うことができる。
【0081】なお、植生を対象とした一般的なポーラス
コンクリートでは、溶出アルカリが問題となるため、ポ
ーラスコンクリート層20を利用した本発明の緑化技術
でも、そのための中和処理が必要になることが考えられ
る。しかし、本発明の緑化コンクリートブロックは、ポ
ーラスコンクリート層20,60,90にポット部2
4,61,91を設けたことにより、植生33,66,
96の活着及び生育に必要な植生基盤の土壌量を十分に
確保することができるため、土壌32,41,65,6
8,98本来の性質としての緩衝能が作用する。その結
果、外部アルカリの存在は大きな問題となることはな
く、中和処理は基本的に不要となる。無論、必要に応
じ、中和処理を行ってもよい。
【0082】上記各実施の形態では、ポーラスコンクリ
ート層20,60,90の粗骨材21として砂利、砕石
等を想定して説明した。しかし、本発明は、ポーラスコ
ンクリート層の粗骨材を、軽量気泡コンクリート(AL
C)の破砕材等、多孔質無機材料から形成してもよい。
【0083】この場合、多孔質無機材料は、多量の水を
極めて短時間で吸収する一方、乾燥速度は比較的遅い。
したがって、粗骨材自体が高い保水性を有し、ポーラス
コンクリート層全体の保水力を大幅に増加する。その結
果、植生への水分補給を長期的に安定して行うことがで
きる。また、粗骨材が軽量であるため、ポーラスコンク
リート層も軽量となり、全体の重量を大幅に軽減する。
その結果、製造場所から敷設場所への運搬等を容易に行
うことができ、また、敷設場所での敷設作業が簡単とな
る。
【0084】ここで、粗骨材の材料である軽量気泡コン
クリート(ALC)は、空隙率が体積比で80%以上、
見かけ比重が0.5〜0.6程度と極めて軽量である。
したがって、粗骨材用の多孔質無機材料として好適であ
る。また、ALCは、建築用壁材等に大量に出荷及び使
用され、生産段階若しくは施工段階で、或いは、使用後
(解体後)に廃棄物として大量に回収することができ
る。したがって、請求項5の作用及び効果に加え、粗骨
材の原材料として安定供給することができ、かつ、原材
料コストを大幅に低減することができる。また、廃棄A
LC材料のリサイクルに大幅に貢献することができる。
【0085】なお、ALCの強度は、圧縮強度で約40
kgf/cm2 であり、砂利または砕石の場合に比較す
ると大きくないため、構造材として使用することなく、
構造材の上に重ねて敷設する用途に使用することが好ま
しい。また、砂利または砕石の場合に比較すると比重が
小さいため、水中に埋没する用途に使用するには配慮が
必要である。即ち、吸水後の比重は、セメントペースト
とALCと水とで1.0以上となるため、水中で浮遊す
ることはないものの、流速抵抗が低下する可能性がある
ため、この点に留意することが好ましい。
【0086】また、多孔質無機材料としては、ALC以
外に、自然物では火山噴出岩(例えば、通称軽石)があ
る。しかし、原料の安定供給という点からは、ALCの
使用が好ましい。更に、本発明を実施する場合、ポーラ
スコンクリート層の粗骨材として、砂利、砕石、ALC
等を単独で、或いは、適宜混合して使用することができ
る。
【0087】上記のように、ポーラスコンクリート層の
粗骨材を多孔質無機材料から構成した場合、ポーラスコ
ンクリート層の粗骨材に肥料液を含浸してもよい。即
ち、この場合、粗骨材は、ALC等の多孔質無機材料か
らなり、多量の水を極めて短時間で吸収する一方、乾燥
速度は比較的遅いという性質を有している。したがっ
て、例えば、成形後の緑化コンクリートブロックを、窒
素、リン酸、カリの混合液等の肥料液に浸漬等して、粗
骨材内部に肥料液を含浸し、肥料分を固着保持すること
ができる。その結果、十分な量の肥料及び水等、植生の
維持に必要な養分及び水分を保持することができる。即
ち、保肥力の大きい、養分供給量の十分な生育基盤を形
成することができ、追肥を行わなくても、長期的に植生
に給肥を行うことができ、長期にわたって植生を維持す
ることができる。なお、ポーラスコンクリート層を肥料
液に浸漬する以外にも、その他の方法で粗骨材に肥料を
含浸法させてもよい。
【0088】一方、上記各実施の形態では、植生33と
しては、主に草本植物(草本類)の使用を想定している
が、場合によっては、例えば蔓類等、木本植物(木本
類)の使用も可能である。また、寒地型または暖地型、
郷土植物(郷土種)または外来植物(外来種)、観賞植
物(草花及び花木)を問わず、任意の植物種を使用でき
る。この場合、植物種の選定は、緑化コンクリートブロ
ックの敷設場所の諸条件及び植物種の特性を勘案して行
うことが好ましい。
【0089】具体的には、敷設場所における植物種の生
育環境、例えば、法面の傾斜、日射量、気温、湿度、
風、降雨等の気候条件、地温、施工時期等、並びに、そ
の植生の特性、例えば、根系の土壌固結力(固着力、緊
縛力)、環境適応性、その植生自身による生育基盤の環
境改善効果、周辺環境及び景観との調和、入手容易性、
施工時期における発芽力及び活着性等を勘案することが
好ましい。植物の環境適応性としては、耐寒性、耐暑
性、耐陰性、耐湿性及び耐旱性等が有り、植生として、
特に、耐旱性に優れたものを選定することが好ましい。
耐旱性に優れた植物種としては、セダム族のマンネン草
類等を挙げることができる。また、踏破性に優れた植物
主として、アークトセカ、芝草類等を挙げることができ
る。
【0090】更に、植物種は、適宜単独でまたは混合し
て、播種または植栽により生育栽培することができる。
植生として草本植物を使用する場合、例えば、オーナメ
ンタルグラス、グランドカバープランツ(地被植物)、
ワイルドフラワー等を使用することができる。しかし、
上記各実施の形態では、ポーラスコンクリート層20,
60,90の表面に部分的に設けたポット部24,6
1,91により土壌32,65を保持し、その土壌3
2,65に植生33,66,96を設ける。したがっ
て、植生33,66,96としては、ポーラスコンクリ
ート層20,60,90の表面全体を覆うよう、グラン
ドカバープランツ等の匍匐系の植物を使用することが好
ましい。なお、一年生植物の使用も可能であるが、この
場合も、永続的な緑化の点から、多年生植物を主とし、
一年生植物を適宜混合することが好ましい。また、土壌
32,41,65を肥沃化し、生育環境を改善する機能
を持つ根粒植物等の肥料木草または新肥料木草を混合し
てもよい。
【0091】土壌32,41,65に含有する肥料分
(養分)としては、窒素、リン酸、カリが主要なもので
あり、その他、石灰、苦土、鉄、マンガン、硫黄、ホウ
素等がある。各成分の配合割合は、使用する植物種、土
壌成分等を考慮して決定する。特に、ポーラスコンクリ
ート層の粗骨材としてALC等の多孔質無機材料を使用
する場合、ALC等への肥料混合液の浸漬含浸を行う際
の希釈容易性等を考慮して、窒素、リン酸、カリの混合
比を1:2:1とすることが好ましい。
【0092】また、肥料としては、緩効性肥料乃至遅効
性肥料を使用することが好ましい。こうすれば、肥効期
間を延長し、濃度障害を防止すると共に多量施肥を可能
とすることができる。なお、濃度障害とは、硫安(硫酸
アンモニウム)などの無機質肥料が、多施用によって、
土壌中の塩類濃度を高めて障害を引き起こすことであ
る。緩効性肥料としては、例えば、尿素とイソブチルア
ルデヒドの縮合物であり、水に難溶性であるが、加水分
解によって肥効を示すIB(IBDU)、尿素とアセト
アルデヒドの縮合物で水に難溶性の物質であるCDU、
尿素とホルムアルデヒドの縮合混合物であるウレアホル
ム等がある。
【0093】更に、肥料として、被覆肥料を使用しても
よい。なお、被覆肥料とは、粒状の水溶性肥料の表面を
半透水性或いは被透水性の被覆物質で被覆し、肥料成分
をピンホールから徐々に溶出させ、肥効の緩効化を図る
ものである。この場合も、肥料の多施用が可能になり、
濃度障害の軽減、肥効期間の調整、過剰吸収の防止、施
肥回数の軽減等の利点を有する。
【0094】また、その他、有機質肥料であるぼかし肥
料や、特殊肥料(各種堆肥類)を使用することもでき
る。更に、肥料と共に、または、肥料の代わりに、生育
基盤として有機質基材を使用してもよい。この場合、肥
効を緩やかにし、持続性を発揮することができる。
【0095】ところで、緑化コンクリートブロックは、
上記各実施の形態では矩形板状(正方形板状または長方
形板状)として説明したが、敷設場所に応じて任意のブ
ロック形状とすればよい。しかし、緑化コンクリートブ
ロックは、薄板状(パネル状)とすることが、作業性及
び敷設スペース削減の点で好ましい。特に、既設のコン
クリート擁壁等のリニューアル用として、そのコンクリ
ート面等に重ねて敷設する場合、パネル状とすることが
好ましい。
【0096】また、本発明を実施する場合、植生33,
66,96の生育に十分な土壌量を確保できる限りにお
いて、任意の個数のポット部24,61,91をポーラ
スコンクリート層20,60,90の任意の部位に配置
することができる。また、ポット部24,61,91の
形状も、例えば、実施の形態1のように円柱状とした
り、実施の形態4のように左右方向に延びる長方形溝状
としたり、任意の形状とすることができる。更に、鉢植
え植物30を使用する場合のポット31の形状も、ポッ
ト部24,61,91に嵌め込んで固定できる鉢形状と
する限りにおいて任意の形状とすることができる。
【0097】更に、上記各実施の形態4では、予め植生
33,66,96をポット栽培したものをポット部2
4,61,91に嵌め込んで固定しているが、ポット部
24,61,91に土壌32,41,68,98を直接
充填し、その土壌32,41,68,98に植生33,
66,96を栽培してもよい。
【0098】本発明の緑化コンクリートブロックの用途
としては、上記のように、既設の土木構築物の表面を覆
うよう重ねて固定することにより、既存のコンクリート
面の緑化に使用することができる。無論、本発明の緑化
コンクリートブロックは、切土、盛土、客土等の土面を
覆うよう固定することにより、土面の緑化に使用するこ
ともできる。
【0099】即ち、上記各実施の形態の緑化コンクリー
トブロックは、既設の土木構造物の(リニューアル)緑
化用として、その無機質面の上に重ねて敷設することが
できる。例えば、中小河川護岸、道路擁壁等のコンクリ
ート法面、石積み法面等を覆うよう固定することができ
る。或いは、コンクリート建築物等の壁面、屋上面、屋
根面等を覆うよう固定することもできる。また、既設の
土木構築物または建築物に重ねて敷設する以外にも、中
小河川護岸、道路擁壁等の構造物自体に直接敷設するこ
ともできる。この場合、従来の護岸ブロック、擁壁ブロ
ック等と同様の機能も合わせて発揮する。
【0100】なお、上記各実施の形態の緑化コンクリー
トブロックは、土壌32,41,65,68,98及び
植生33,66,96を一体的に設けた完成品として説
明した。しかし、本発明は、土壌32,41,65,6
8,98及び植生33,66,96を一体的に設ける前
の状態でも具体化できる。即ち、実施の形態1,3,
4,5に示す普通モルタル層10,50,80及びポー
ラスコンクリート層20,60,90の二層構造をなす
コンクリート二次製品の形でも具体化することができ
る。或いは、実施の形態2に示すポーラスコンクリート
層20のみのコンクリート二次製品としても具体化する
ことができる。これらのコンクリート二次製品も、上記
のような完成品としての緑化コンクリートブロックの構
成要素として市場に流通可能である。
【0101】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る緑化コン
クリートブロックは、ポーラスコンクリート層の空隙及
びポット部により、保肥力及び保水力の大きい、養分及
び水分供給量の十分な生育基盤を形成することができ
る。そして、特別なメンテナンスを必要とすることな
く、植生に十分な給肥及び給水を行うことができ、長期
にわたって植生を維持することができる。即ち、請求項
1の緑化コンクリートブロックは、敷設後における植生
維持のためのメンテナンス及びコストが基本的に不要と
なり、コストを低減することができる。そして、このよ
うな緑化コンクリートブロックを河川護岸、道路擁壁等
に敷設することにより、環境保全及び緑化促進に貢献す
ることができる。
【0102】請求項2に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の効果に加えて、ポーラスコンクリート層
の特に波状面により、急傾斜面に敷設した場合でも、特
に表層土壌を安定して確実に保持することができる。例
えば、線状の凸部を一定方向に略平行に延びるよう配置
して波状面を構成した場合、線状の凸部が左右に延びる
よう配置することにより、線状の凸部が雨水または地表
流下水等の流れる方向と直交することになり、雨水また
は地表流下水からの圧力に抵抗して特に表層基盤の侵
食、崩壊、滑落等を効果的に防止することができる。円
錐または角錐等のドット状の凸部を平面方向に点在させ
て波状面を構成した場合は、上下左右を意識することな
く緑化コンクリートブロックを敷設しても、ドット状の
凸部が、雨水または地表流下水等の流れる方向(上下方
向)のみならず河川等の流水構造物の流水方向(水平方
向)と直交する位置に必ず存在するため、同様の効果を
発揮することができる。よって、急傾斜地での敷設も可
能となる。また、これにより、表層土壌(覆土層)の厚
みを大きくし、全体の土壌量を大きくすることができる
ため、より良好な植生の生育基盤を得ることができる。
更に、たとえ、表層土壌の表面側部分が流出した場合で
も、波状面の凸部の頂点または稜線のみが点または線状
に現われるため、ポーラスコンクリート層内部への入射
熱量が非常に少なく、緑化コンクリートブロック内部が
昇温し難いため、土壌の乾燥を抑制することができる。
【0103】請求項3に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の効果に加えて、植生を鉢植えのままの状
態で挿入して定着させることができ、緑化コンクリート
ブロックへの植生の植え付けが簡単で、生産性乃至施工
性を向上することができる。また、植生の栽培をポット
で行うため、栽培スペースが小さくなり、温室を利用す
ることもできるため、生産性が良い。一方、植物根はポ
ット内部の多量の土壌で被覆されているため、植生基盤
である土壌との間の急激な変化が緩和されることから、
移植初期における環境変化も少なくなり、植生の活着及
び生育を格段に向上することができる。また、ポットを
生分解性としたため、環境に優しく、かつ、土壌基盤乃
至生育基盤の機能を損なうことがない。
【0104】請求項4に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項3の効果に加えて、紙製のポットにより、植
生への水分補給を効果的に行うことができる。また、紙
製のポットが生分解後に有機質肥料となるため、追肥を
行わなくても植生に養分を供給することができ、その生
育を助長することができる。更に、ポットを古紙(再生
紙)から形成すれば、古紙のリサイクルに大幅に貢献す
ることができ、本発明の本来の目的である環境保全及び
緑化促進という目的に資することができる。
【0105】請求項5に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項1の効果に加えて、粗骨材自体により、植生
への水分補給を長期的に安定して行うことができる。ま
た、全体の重量が大幅に軽減されるため、製造場所から
敷設場所への運搬等を容易に行うことができ、また、敷
設場所での敷設作業が簡単となる。
【0106】請求項6に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項5の効果に加えて、ALCを粗骨材の原材料
として安定供給することができ、かつ、原材料コストを
大幅に低減することができる。また、廃棄ALC材料の
リサイクルに大幅に貢献することができる。
【0107】請求項7に係る緑化コンクリートブロック
は、請求項5または6の効果に加えて、ALC等の多孔
質無機材料からなる粗骨材により、十分な量の肥料及び
水等、植生の維持に必要な養分及び水分を保持すること
ができる。即ち、保肥力の大きい、養分供給量の十分な
生育基盤を形成することができ、追肥を行わなくても、
長期的に植生に給肥を行うことができ、長期にわたって
植生を維持することができる。
【0108】請求項8に係るコンクリート二次製品は、
緑化が必要とされる場合に、緑化コンクリートブロック
を構成し、請求項1の緑化コンクリートブロックと同様
にして、保肥力の大きい、養分供給量の十分な生育基盤
を形成することができる。そして、特別なメンテナンス
を必要とすることなく、植生に十分な給肥及び給水を行
うことができ、長期にわたって植生を維持することがで
きる。即ち、請求項8のコンクリート二次製品は、緑化
コンクリートブロックに使用した場合、緑化コンクリー
トブロック敷設後における植生維持のためのメンテナン
ス及びコストが基本的に不要となり、コストを低減する
ことができる。また、請求項8のコンクリート二次製品
を使用した緑化コンクリートブロックを法面に敷設した
場合、ポーラスコンクリート層自体により、法面自体の
侵食、崩壊及び滑落等の不具合を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1に係る緑化コン
クリートブロック全体を示す断面図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1に係る緑化コン
クリートブロックのポーラスコンクリート層の表面側を
露出して示す斜視図である。
【図3】 図3は図2のX−X線断面図である。
【図4】 図4は図2に示す緑化コンクリートブロック
のポット部にポットを嵌め込んだ状態を示す斜視図であ
る。
【図5】 図5は実施の形態1に係る緑化コンクリート
ブロックの表層土壌が流出した状態を示す断面図であ
る。
【図6】 図6は実施の形態1に係る緑化コンクリート
ブロックのポットが生分解した状態を示す断面図であ
る。
【図7】 図7は本発明の実施の形態2に係る緑化コン
クリートブロックのポーラスコンクリート層の表面側を
露出して示す斜視図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態3に係る緑化コン
クリートブロックの概略を示す斜視図である。
【図9】 図9は本発明の実施の形態4に係る緑化コン
クリートブロックの敷設状態を示す説明図である。
【図10】 図10は本発明の実施の形態5に係る緑化
コンクリートブロックのポーラスコンクリート層の表面
側を露出して示す平面図である。
【図11】 図11は図10のY−Y線断面図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態5に係る緑化
コンクリートブロックの正面図である。
【図13】 図13は本発明の実施の形態6に係る緑化
コンクリートブロックの断面図である。
【図14】 図14は本発明の実施の形態7に係る緑化
コンクリートブロックの部分断面図である。
【符号の説明】
20,60,90 ポーラスコンクリート層、21 粗
骨材、22 空隙 23,43 波状面、24,61,91 ポット部、3
1 ポット 32,41,65,68,98 土壌、33,66,9
6 植生
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 幸男 岐阜県本巣郡真正町海老430番地 杉山建 設株式会社内 (72)発明者 所 明 岐阜県揖斐郡大野町瀬古258の1 Fターム(参考) 2B022 AA05 BA01 BA02 BA13 BB10 CA02 DA19 2D018 EA02 2D044 DA17 4G019 LA02 LB01 LB07 LD02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗骨材を結合してブロック状とし、粗骨
    材間に空隙を形成すると共に、表面側に凹部状をなすポ
    ット部を設けたポーラスコンクリート層と、 少なくとも前記ポーラスコンクリート層の空隙及び前記
    ポット部に充填した土壌と、 前記土壌に根系を保持した植生とを具備することを特徴
    とする緑化コンクリートブロック。
  2. 【請求項2】 前記ポーラスコンクリート層の表面を規
    則的断面形状の凹凸面が連続する波状面とすると共に、
    前記波状面全体に前記土壌を充填したことを特徴とする
    請求項1記載の緑化コンクリートブロック。
  3. 【請求項3】 前記植生を生分解性の有機質材料からな
    るポットで予め栽培し、前記ポットと共に前記ポット部
    に挿入して定着させたことを特徴とする請求項2記載の
    緑化コンクリートブロック。
  4. 【請求項4】 前記ポットを紙製としたことを特徴とす
    る請求項3記載の緑化コンクリートブロック。
  5. 【請求項5】 前記ポーラスコンクリート層の粗骨材を
    多孔質無機材料から形成したことを特徴とする請求項1
    記載の緑化コンクリートブロック。
  6. 【請求項6】 前記ポーラスコンクリート層の粗骨材を
    軽量気泡コンクリートから形成したことを特徴とする請
    求項5記載の緑化コンクリートブロック。
  7. 【請求項7】 前記ポーラスコンクリート層の粗骨材に
    肥料液を含浸したことを特徴とする請求項5または6記
    載の緑化コンクリートブロック。
  8. 【請求項8】 粗骨材を結合してブロック状とし、粗骨
    材間に空隙を形成するポーラスコンクリート層を具備す
    ると共に、前記ポーラスコンクリート層の表面側に凹部
    状をなすポット部を設けたことを特徴とするコンクリー
    ト二次製品。
JP11138796A 1999-05-19 1999-05-19 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品 Withdrawn JP2000328574A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11138796A JP2000328574A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11138796A JP2000328574A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000328574A true JP2000328574A (ja) 2000-11-28

Family

ID=15230437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11138796A Withdrawn JP2000328574A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000328574A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105023A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Ueto:Kk 古畳を利用した人口土壌
WO2008007722A1 (fr) * 2006-07-14 2008-01-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bâti de plantation, volume de support de plante, unité de bâti de plantation, système de plantation et procédé de plantation
WO2010128699A1 (ko) * 2009-05-07 2010-11-11 Gu Seon Gyeong 씨앗 내장형 압착매트 및 재배세트
JP2014161249A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Haseko Corp 屋上緑化用敷設板とその製造方法
KR101524363B1 (ko) * 2013-10-04 2015-06-04 정창일 식재용 액비가 코팅되는 경량 골재 및 이의 제조 방법
JP2019092491A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 義則 國武 緑化方法及び緑化用土壌
KR102122967B1 (ko) * 2019-09-10 2020-06-15 (주)푸른공간 사면 안정화를 위한 유공블록 녹화구조
CN111879677A (zh) * 2020-07-30 2020-11-03 中铁十一局集团第五工程有限公司 一种多孔种植混凝土性能参数的测评***及方法
CN113605314A (zh) * 2021-08-12 2021-11-05 徐雁飞 一种能够保证植被正常生长的黄河生态护坡装置
CN114223427A (zh) * 2021-12-07 2022-03-25 禹智环保科技(深圳)有限公司 预制式保水植生透水混凝土及其制备方法
CN114319239A (zh) * 2022-01-25 2022-04-12 长安大学 一种基于煤矸石疏水护坡砖的边坡生态修复方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105023A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Ueto:Kk 古畳を利用した人口土壌
WO2008007722A1 (fr) * 2006-07-14 2008-01-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bâti de plantation, volume de support de plante, unité de bâti de plantation, système de plantation et procédé de plantation
JP2008017812A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Toyota Motor Corp 植栽基盤、植栽体、植栽基盤ユニット、植栽システムおよび植栽方法
WO2010128699A1 (ko) * 2009-05-07 2010-11-11 Gu Seon Gyeong 씨앗 내장형 압착매트 및 재배세트
JP2014161249A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Haseko Corp 屋上緑化用敷設板とその製造方法
KR101524363B1 (ko) * 2013-10-04 2015-06-04 정창일 식재용 액비가 코팅되는 경량 골재 및 이의 제조 방법
JP2019092491A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 義則 國武 緑化方法及び緑化用土壌
KR102122967B1 (ko) * 2019-09-10 2020-06-15 (주)푸른공간 사면 안정화를 위한 유공블록 녹화구조
CN111879677A (zh) * 2020-07-30 2020-11-03 中铁十一局集团第五工程有限公司 一种多孔种植混凝土性能参数的测评***及方法
CN113605314A (zh) * 2021-08-12 2021-11-05 徐雁飞 一种能够保证植被正常生长的黄河生态护坡装置
CN113605314B (zh) * 2021-08-12 2022-08-16 徐雁飞 一种能够保证植被正常生长的黄河生态护坡装置
CN114223427A (zh) * 2021-12-07 2022-03-25 禹智环保科技(深圳)有限公司 预制式保水植生透水混凝土及其制备方法
CN114223427B (zh) * 2021-12-07 2023-12-08 禹智环保科技(深圳)有限公司 预制式保水植生透水混凝土及其制备方法
CN114319239A (zh) * 2022-01-25 2022-04-12 长安大学 一种基于煤矸石疏水护坡砖的边坡生态修复方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101818499B (zh) 高陡岩质边坡植被重建***及该***的实施方法
CN209882649U (zh) 用于矿山岩区生态修复的绿化种植构件
CN201730256U (zh) 一种轻型绿化屋顶
CN108589743B (zh) 一种用于边坡防护的生态土工格栅
CN100393948C (zh) 防冲刷基材生态护坡方法
CN104770257B (zh) 一种利用微孔薄膜进行植被恢复的方法
CN102296567B (zh) 一种针对河岸带护坡和面源污染控制的软隔离带方法
CN112075249A (zh) 一种边坡绿化种植v型槽及其施工方法
JP2000328574A (ja) 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品
JP4883673B2 (ja) 緑化用培地構造
CN109757144A (zh) 一种滨海盐碱地的改良方法
JP3455799B2 (ja) 緑化コンクリートブロック及びコンクリート二次製品
KR101654044B1 (ko) 녹화용 식생 조성물을 이용한 비탈면 녹화 공법
CN107905208B (zh) 一种加速石漠化区岩石风化的水土保持结构及其构建方法
CN210459113U (zh) 一种海滨生态护岸结构
CN111484278A (zh) 一种生态混凝土、生态防护坡及生态防护坡的施工方法
KR200412590Y1 (ko) 사면녹화용 식생블록
JP2001115454A (ja) 自然植生導入法面保護壁および自然植生導入法面保護工法
CN207749380U (zh) 植被型生态混凝土
CN203878536U (zh) 一种新型生态截水沟
CN212324853U (zh) 一种边坡绿化种植v型槽
CN113089696A (zh) 一种岩质边坡植物复绿方法
CN202214733U (zh) 一种整浇水泥透水混凝土生态护坡
CN110710420A (zh) 一种岩石边坡tbs的支护方法
JP2002305959A (ja) 緑化用構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801