JP2000327961A - インクジェットインキ - Google Patents

インクジェットインキ

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JP2000327961A
JP2000327961A JP13511599A JP13511599A JP2000327961A JP 2000327961 A JP2000327961 A JP 2000327961A JP 13511599 A JP13511599 A JP 13511599A JP 13511599 A JP13511599 A JP 13511599A JP 2000327961 A JP2000327961 A JP 2000327961A
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pigment
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polyurethane resin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来接着力が不十分で印字が困難とされてきた
基材に対しても十分な密着性を有するインクジェットイ
ンキを得ることを目的として開発したものであり、表面
処理をしたポリオレフィンフィルム、表面処理をしたフ
ッ素樹脂フィルム、塩ビフィルム、ポリエステルフィル
ム等のプラスチックフィルム、金属、ガラス等の非浸透
性の材料に対して十分な密着性を得ることのできるイン
クジェットインキに関する。 【解決手段】顔料、脂環式ポリオールとジイソシアネー
トとから導かれるポリウレタン樹脂および揮発性有機溶
剤を含むことを特徴とするインクジェットインキ。特
に、ポリオールが下記一般式(1)または一般式(2)
で示される脂環式ポリオールとカプロラクタム重縮合物
とするポリウレタン樹脂を使用する上記インクジェット
インキ。 【化1】 (式中、x、y、n、mは、それぞれ1〜10の整数を
示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は、耐光性および密着性の
優れたインクジェットインキに関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス、金属、プラスチックス等へのマ
ーキング方法として、可変情報を容易に印字できるイン
クジェット方式が汎用されている。このようなインキと
しては、油性の染料および塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、
ブチラール樹脂等をメチルエチルケトン、アルコール等
の溶剤に溶解したものが使用されている。しかしなが
ら、染料を用いたインキは、耐光性が十分でなく屋外等
の耐光性を必要とする用途には不適であった。そこで耐
光性を必要とする用途においては、耐光性の強い顔料の
使用が考えられている。また、プラスチックフィルムに
おいても、ポリオレフィン系フィルム、フッ素樹脂フィ
ルム等においては、十分な密着性を得ることは困難であ
る。そこで、これらのフィルムには、コロナ放電処理等
の表面処理を行い、密着性の向上が図られている。しか
しながら、それでも塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、ブチラ
ール樹脂等による樹脂を用いたインキでは密着性が十分
得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来接着力
が不十分で印字が困難とされてきた基材に対しても十分
な密着性を有するインクジェットインキを得ることを目
的として開発したものであり、表面処理をしたポリオレ
フィンフィルム、表面処理をしたフッ素樹脂フィルム、
塩ビフィルム、ポリエステルフィルム等のプラスチック
フィルム、金属、ガラス等の非浸透性の材料に対して十
分な密着性を得ることのできるインクジェットインキに
関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、顔
料、脂環式ポリオールとジイソシアネートとから導かれ
るポリウレタン樹脂および揮発性有機溶剤を含むことを
特徴とするインクジェットインキに関する。
【0005】更に本発明は、脂環式ポリオールが下記一
般式(1)または一般式(2)で示される上記インクジ
ェットインキに関する。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、x、y、n、mは、それぞれ1〜
10の整数を示す。)
【0008】更に本発明は、ポリウレタン樹脂が、脂環
式ポリオールとともにカプロラクタム重縮合物をポリオ
ールとして使用する上記インクジェットインキに関す
る。更に本発明は、ポリウレタン樹脂が、35000〜
55000の重量平均分子量を有するものである上記イ
ンクジェットインキに関する。更に本発明は、さらに、
塩酢ビ樹脂を含む上記インクジェットインキに関する。
更に本発明は、さらに、顔料分散剤を含む上記インクジ
ェットインキに関する。
【0009】本発明において顔料は、無機顔料、有機顔
料が使用できる。無機顔料としては、酸化チタン、炭酸
カルシウム、酸化鉄、コバルトブルー等がある。有機顔
料としては、キナクリドン系、フタロシアニン系、ベン
ズイミダゾロン系、イソインドリノン系、キノフタロン
系、縮合アゾ系、イソインドリン系、ジケトピロロピロ
ール系等がある。有機顔料は上記のように耐光性の良好
なものが好ましいが、耐光性を特に必要としない用途に
おいては、上記の顔料に制限を受けない。
【0010】有機顔料の具体例としては、トルイジンレ
ッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジン
エロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リト
ールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレッ
ト、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリ
ザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの
建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーンなどのフタロシアニン系、キナクリド
ンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン
系、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリ
レン系、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオ
レンジなどのイソインドリノン系、ピランスロンレッ
ド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系、チオ
インジゴ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、その
他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミド
エロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅
アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレ
ンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオ
レット、ジケトピロロピロール等がある。
【0011】顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバー
にて示すと、C.I.ピグメントエロー12、13、14、
17、20、24、74、83、86 93、109、
110、117、125、128、129、137、1
38、139、147、148、151、153、15
4、181、166、168、185、C.I.ピグメント
オレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I. ピグメントレッド9、48、49、52、53、
57、97、122、123、149、168、17
7、180、192、202、206、215、21
6、217、220、223、224、226、22
7、228、238、240、C.I.ピグメントバイオレ
ット19、23、29、30、37、40、50、C.I.
ピグメントブルー 15、15:1、15:3、15:
4、15:6、22、60、64、C.I.ピグメントグリ
ーン7、36、C.I.ピグメントブラウン23、25、2
6等が例示できる。
【0012】これらの顔料の平均粒径としては、0.3
μm以下が好ましく、10〜300nmの範囲とし、最
大粒径が1μ以下となるようにして分散する。平均粒径
が0.3μmよりも大きいとインキの分散の安定性が悪
く、沈降物の発生が多くなり、特に最大粒径が1μ以上
になるとこの沈降が著しい。また、平均粒径が10nm
以下では、粒径が細かすぎ、耐光性においての劣化を生
じ安くなる場合が有る。
【0013】本発明の顔料は、微細な顔料粒子である
が、インクジェットインキとするには、さらに加える顔
料分散剤とともに分散機による分散を行い安定な分散液
とすることが好ましい。このような顔料は画像の十分な
濃度および記録後の十分な耐光性を得るため、インクジ
ェットインキ中に0.5〜10重量%含むことが望まし
い。
【0014】本発明のポリウレタン樹脂は、非浸透性の
材料に対して、良好な密着性を有するものであり、特
に、ポリオレフィン系フィルム、フッ素樹脂フィルム等
の密着性の得られにくい材料に対しても、通常の表面処
理を施すことで、強固な密着性が得られる。
【0015】本発明のポリウレタン樹脂のポリオール成
分である脂環式ポリオールは、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジメチル−1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノールなどの分子中に脂環式構造
を含むポリオールであり、特に一般式(1)または一般
式(2)で示される脂環式ポリオールが好ましい。
【0016】本発明のポリウレタン樹脂は、脂環式ポリ
オールとジイソシアネートとの反応により得られたイソ
シアネート末端ウレタンプレポリマーに反応停止剤を加
えて合成されるものであるか、脂環式ポリオールと下記
のようなカプロラクタムの誘導体から構成される重縮合
物と混合物にジイソシアネートを反応させたイソシアネ
ート末端ウレタンプレポリマーに反応停止剤を加えて合
成されるものであることが好ましい。
【0017】ジイソシアネートとしては、トリレンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソフォ
ロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルジイ
ソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイ
ソシアネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシ
アネートメチル)ベンゼン等の有機ジイソシアネートを
例示できる。
【0018】ポリオールとして脂環式ポリオール以外の
ポリオールを使用することができる。これらのポリオー
ルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−
オクタンジオール、ポリオキシエチレン、プロピレング
リコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等があ
る。
【0019】また、アジピン酸、琥珀酸、マレイン酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の2塩基酸、
これらのエステルもしくは酸ハライド、線状のポリエス
テルポリオール、ジオール等のε−カプロラクタム、α
−メチル−ε−カプロラクタム、バレロラクタム等を付
加重合させたポリカプロラクタムジオール、ポリバレロ
ラクタムジオール、さらに、ジオールとエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ブ
チレンオキサイド等の付加重合によるポリエーテルポリ
オール、ジオールとジアリルカーボネート、ジアルキル
カーボネート等の縮合によるポリカーボネートジオール
等も一部用いることができる。
【0020】しかしながら、カプロラクタムから誘導さ
れる重縮合物をポリオールの一部とし、脂環式ポリオー
ルとともに使用すると密着性の良好なインキが得られ
る。カプロラクタムの重縮合物としては、カプロラクタ
ム・ラウリルラクタム・ヘキサメチレンジアミン・アジ
ピン酸重縮合物、カプロラクタム・ヘキサメチレンジア
ミン・アジピン酸重縮合物、カプロラクタム・ヘキサメ
チレンジアミン・アジピン酸・セバシン酸重縮合物、カ
プロラクタム・ヘキサメチレンジアミン・セバシン酸・
トリメチルヘキサメチレンジアミン重縮合物、カプロラ
クタム・ヘキサメチレンジアミン・トリメシン酸重縮合
物、カプロラクタム・ヘキサメチレンアジバミド・ヘキ
サメチレンセバカミド・ラウリルラクタム重縮合物、カ
プロラクタム・ポリオキシエチレンビスプロピルアジパ
ミド重縮合物、カプロラクタム・ヘキサメチレンアジパ
ミド重縮合物、カプロラクタム・アジピン酸・ヘキサメ
チレンジアミン・トリメチルヘキサメチレンジアミン重
縮合物、カプロラクタム・ポリエチレングリコールジア
ンモニウムアジペート・ヘキサメチレンジアミン・イソ
フタル酸塩重縮合物、カプロラクタム・ポリエチレング
リコールジアンモニムアジペート・ヘキサメチレンジア
ミン・セバシン酸塩重縮合物、カプロラクタム・ヘキサ
メチレンジアミン・アジピン酸・5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸・イソフタル酸重縮合物、カプロラクタム
・N−エチルピペラジンアジパミド重縮合物が例示でき
る。
【0021】イソシアネート末端ポリウレタンプレポリ
マーの製造は、溶剤の存在下または不存在下で、ジイソ
シアネートのイソシアネート基とポリオールのヒドロキ
シル基が1<NCO/OH<2の条件を満たすように原
料を仕込むことによって行われる。
【0022】本発明にて、ポリウレタンプレポリマーの
連鎖停止剤としては、モノアミンまたは一価のアルコー
ルを用いることができる。モノアミンとしては、ジブチ
ルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルア
ミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン等が例示でき
る。一価アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、プロピルアルコール等を例示できる。
【0023】本発明におけるポリウレタン樹脂として
は、重量平均分子量において10000〜100000
のものが使用でき、溶解性およびインキとしたときの適
度な粘度調整および密着性においては、35000〜5
5000の重量平均分子量が良好である。上記よりも分
子量が大きいと、粘度の調整および吐出時の安定性が得
られにくくなり、上記よりも分子量が小さいと密着性、
耐擦過性等において十分な性能が得られ難くなる。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂は、良好な密着
性を得ることができるが、顔料の安定した分散を行うた
めの分散剤としてもその効果を有している。ポリウレタ
ン樹脂は、そのもの単独においても良好な密着性を有す
るが、必要に応じ、さらに他の樹脂をもちいることがで
きる。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩酢
ビ樹脂、ニトロセルロース、セルロースエステル、ポリ
アミド、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エ
ステル等が挙げられる。ポリウレタン樹脂の溶解に使用
する有機溶剤は、樹脂の溶解性および基材への十分な濡
れおよび適度な乾燥性を有するように選択する。
【0025】有機溶剤としては、アセトン、メチエチル
ケトン、ジプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルイソプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸−n−プ
ロピル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、イソプロピ
ルアルコール、ブタノール、ジオキサン、2−(メトキ
シメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2
−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシル
オキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコ
ール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ
−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノー
ル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が用
いられる。
【0026】本発明のポリウレタン樹脂は、分散性を良
好とする樹脂であるが、さらに分散性の向上をはかるた
め顔料分散剤を用いることもできる。このような顔料分
散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポ
リアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量
ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸
エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重
合体、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリ
エーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスル
フォン酸ホルマリン縮合物塩、特殊芳香族スルフォン酸
ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン
酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ステアリルアミンアセテート等であり、具体的に
は、BYK Chemie社製のAnti−Terra
−U、Anti−Terra−203/204、Dis
perbyk−101、107、110、130、16
1、162、163、164、165、166、17
0、400、Bykumen、BYK−P104、P1
05、P104S、240S、Lactimon、Ef
ka CHEMICALS社製の、エフカ44、46、
47、48、49、54、63、64、65、66、7
1、701、764、766、エフカポリマー100、
150、400、401、402、403、450、4
51、452、453、745、共栄社化学社製、フロ
ーレン TG−710、フローノンSH−290、SP
−1000、ポリフローNo.50E、No・300
楠本化成社製、ディスパロン KS−860、873S
N、874、#2150、#7004、花王社製、デモ
ールRN、N、MS、C、SN−B、EP、ホモゲノー
ルL−18、エマルゲン920、930、931、93
5、950、985、アセタミン24、86、ゼネカ社
製、Solsperse17000、24000、13
940、13240、日光ケミカル社製、ニッコールT
106、MYS−IEX、Hexagline 4a−
U、等の商品を例示することができる。
【0027】また、上記顔料分散剤とともに、あるいは
上記顔料分散剤を用いずに、分散性を向上させるため、
下記一般式(A)で示される顔料分散剤を使用すること
ができる。 一般式(A) P−〔X−Y−Z−N(R1 )R 2 〕p (但し、式中、Pは有機色素残基、複素環残基または芳
香族多環残基を表し、、Xは直接結合またはS、C、
N、O、Hから選ばれる2〜15個の原子で構成される
化学的に合理的な組合せからなる2価の結合基を表し、
Yは直接結合、−NR−(但し,RはHまたは炭素数1
〜18のアルキル基)または−O−を表し、Zは炭素数
1〜6のアルキレン基を表し、R1 、R 2はそれぞれ独
立に、置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル
基を表し(R1 、R 2とが一体となって環を形成しても
よい。)、pは1〜3の整数を示す)
【0028】一般式(A)におけるPは、アゾ系、フタ
ロシアニン、キナクリドン、ベンズイミダゾール、アン
トラキノン系、ペリレン、ペリノン、チオインジゴ、ジ
オキサジン、イソインドリノン、キノフタロン、トリフ
ェニルメタン、ナフタレン、アントラセン、アクリドン
等の骨格がある。
【0029】なお、有機顔料と顔料分散剤(A)におけ
るPは、通常色相の関係から同一の系のものが組み合わ
され、特に青色顔料に対してはフタロシアニン系残基、
赤色顔料に対してはキナクリドン系残基、黄色顔料に対
してはベンズイミダゾール系残基のものを組み合わせる
ことが好ましい。一般式(A)中、Xを構成する2価の
結合基は、−SO2 −、−CO−、−CH2 −、−O
−、−COO−、−NH−、−CH2 S−、−CH2
HCOCH 2 −等がある。
【0030】顔料分散剤の量はインキ中に0.1〜10
重量部を配合することが好ましい。本発明のインクジェ
ットインキは、インキを造る際の分散については、サン
ドミル等の通常の分散機で分散することができ、顔料の
微細化に多大な分散時間、過剰な分散エネルギーを必要
としないため、インキ成分の分散時の変質を招きにく
い。したがって、安定したインキの組成が形成される。
【0031】以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例】以下実施例に基づいて説明する。例中の部
は、重量部を示す。 合成例1 脂環式ポリオール(一般式(1)においてx、y、mが
それぞれ7、nが5の化合物)24重量部にイソホロン
ジイソシアネート66部を加えて、加熱反応を行ったの
ち、カプロラクトン重縮合物(カプロラクタム・ポリエ
チレングリコールジアンモニウムアジペート・ヘキサメ
チレンジアミンイソフタル酸塩およびヘキサメチレンジ
アミンセバシン酸塩重縮合物)177.5部を加えてさ
らに加熱反応させる。この反応物をジブチルアミンおよ
びジエチルアミノプロピルアミンの酢酸エチルおよびイ
ソプロピルアルコール溶液中に滴下して反応させ、加熱
熟成してウレタン樹脂を取り出す。 合成例2〜5 表1に記載されたジイソシアネートおよび脂環式ポリオ
ール、カプロラクタム重縮合物を反応させ、反応停止剤
よる調整をおこないポリウレタン樹脂を製造した。
【0032】
【表1】
【0033】A:一般式(1)においてx、y、mがそ
れぞれ7、nが5の化合物 B:一般式(2)においてx、y、mがそれぞれ7、n
が5の化合物 a:カプロラクタム・ポリエチレングリコールジアンモ
ニウムアジペート・ヘキサメチレンジアミンイソフタル
酸塩およびヘキサメチレンジアミンセバシン酸塩重縮合
物 b:カプロラクタム・ポリオキシエチレンビスプロピル
アジパミド重縮合物 c:カプロラクタム・ポリエチレングリコールジアミン
アジパミド・ヘキサメチレンイソフタラミド重縮合物
【0034】顔料の調整 P1 粗製銅フタロシアニン(東洋インキ製造社製
銅フタロシアニン):250部、塩化ナトリウム:25
00部、青色顔料分散剤(P−〔CH2 NH(CH2
4 CH323 、Pは銅フタロシアニン残基)25部
およびポリエチレングリコール300(東京化成社
製):160部をステンレス製1ガロンニーダーに仕込
み、3時間混練した。つぎにこの混合物を2.5リット
ルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピー
ドミキサーで約1時間撹拌しスラリー状とした後、濾
過、水洗を5回くりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤
を除き、その後、スプレードライをして乾燥した顔料分
散剤処理顔料を得た。
【0035】P2 赤顔料(ヘキスト社製 ポスター
パーム ピンクE):250部、塩化ナトリウム:25
00部およびポリエチレングリコール300(東京化成
社製):160部をステンレス製1ガロンニーダーに仕
込み、3時間混練した。つぎにこの混合物を2.5リッ
トルの温水に投入し80℃に加熱しながらハイスピード
ミキサーで約1時間撹拌してスラリー状た後、濾過、水
洗を5回くりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除き
処理顔料を得た。
【0036】P3 黄色顔料(ヘキスト社製 ポーパ
ーム エロー H3G):250部、塩化ナトリウム:
2500部およびポリエチレングリコール300(東京
化成社製):160部をステンレス製1ガロンニーダー
に仕込み、3時間混練した。つぎにこの混合物を2.5
リットルの温水に投入し80℃に加熱しながらハイスピ
ードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状た後、濾
過、水洗を5回くりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤
を除き、その後、スプレードライをして乾燥した処理顔
料を得た。
【0037】P4 赤顔料(ヘキスト社製 ポスター
パーム ピンクE):250部、塩化ナトリウム:25
00部、赤色顔料分散剤(P−〔CH2 NH(CH2
4 N(CH323 、Pはキナクリドン残基)10部
およびポリエチレングリコール300(東京化成社
製):160部をステンレス製1ガロンニーダーにし込
み、3時間混練した。つぎにこの混合物を2.5リット
ルの温水に投入し80℃に加熱しながらハイスピードミ
キサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、
水洗を5回くりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除
き顔料分散剤処理顔料を得た。
【0038】インキの製造 表2の条件にてサンドミルによる分散を行い、分散後、
3μのメンブランフィルターで濾過し、インキを製造し
た。
【0039】
【表2】
【0040】得られたインキについて下記項目の試験を
行った。結果を表3に示した。 [濾過性]一定時間内に直径90mmの1μおよび3.
0μのメンブランルターにて濾過できた量。 [粘度]B型粘度計を用いて25℃にて測定した。 [平均粒径]レーザー回折方式の粒度分布計(島津製作
所社製「SALD−1000」)で測定した。 [印字状態]この記録液をウィレット社製のプリンタ
(PLUS707タイプ)にて、表面処理フッ素樹脂フ
ィルムに印字を行った。記録物の印字状態を目視評価し
た。 [噴射特性]連続印字中のノズルの噴射状態を印字物に
よって評価した。 良:所定位置に正確に連続印字できている。 不良:連続印字したにも関わらず、途中に欠損を生じた
り、所定位置に印れていない。 [透明性]インクジェット用OHPシートに1・5ミル
のアプリケーターにンキを展色したした時の透明性を目
視にて評価した。 [密着性]表面処理フッ素樹脂フィルムの印字面にセロ
ハンテープを張りつけ、ひきはがしたときの密着状態で
評価した。 [耐光性]フェードメーターによる600時間後のΔE
○ 10以下
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明のインクジェットインキは、表面
処理フッ素樹脂フィルムのような密着性の得られにくい
被印刷体であっても良好な密着性を得ることができる。
また、書類の作成、ダンボールのマーキング、ナンバリ
ング等の分野でも利用することができる。また、本発明
のインクジェットインキはヘッドでのインキの吐出安定
性および再溶解性にも優れる。したがって、染料よりも
耐光性のよい記録物となる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料、脂環式ポリオールとジイソシアネ
    ートとから導かれるポリウレタン樹脂および揮発性有機
    溶剤を含むことを特徴とするインクジェットインキ。
  2. 【請求項2】 脂環式ポリオールが下記一般式(1)ま
    たは一般式(2)で示される請求項1記載のインクジェ
    ットインキ。 【化1】 (式中、x、y、n、mは、それぞれ1〜10の整数を
    示す。)
  3. 【請求項3】 ポリウレタン樹脂が、脂環式ポリオール
    とともにカプロラクタム重縮合物をポリオールとして使
    用する請求項1または2記載のインクジェットインキ。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン樹脂が、35000〜55
    000の重量平均分子量を有するものである請求項1な
    いし3いずれか記載のインクジェットインキ。
  5. 【請求項5】 さらに、塩酢ビ樹脂を含む請求項1ない
    し4いずれか記載のインクジェットインキ。
  6. 【請求項6】 さらに、顔料分散剤を含む請求項1ない
    し5いずれか記載のインクジェットインキ。
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