JP2000326760A - 先行車追従制御装置 - Google Patents

先行車追従制御装置

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JP2000326760A
JP2000326760A JP14071799A JP14071799A JP2000326760A JP 2000326760 A JP2000326760 A JP 2000326760A JP 14071799 A JP14071799 A JP 14071799A JP 14071799 A JP14071799 A JP 14071799A JP 2000326760 A JP2000326760 A JP 2000326760A
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driving force
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章 東又
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武徳 橋詰
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  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】降坂路でのシフトダウンを適正に行うと共に、
シフトハンチングを防止する。 【解決手段】 先行車に追従走行する際に、車間距離セ
ンサ12で車間距離を検出すると共に、車速センサ13
で自車速を検出し、車間距離制御部40で検出した車間
距離及び自車速に基づいて目標車速を算出し、この目標
車速に基づいて車速制御部50で目標制・駆動力指令値
を算出する。このとき、ロバスト補償器51Cで降坂路
の勾配に応じた外乱推定値を算出し、この外乱推定値を
目標制・駆動力指令値より減算することにより、目標制
・駆動力を算出し、車両の制動力及び駆動力を制御す
る。減速力余裕度算出部52で目標制・駆動力に基づい
て減速力余裕度を算出し、降坂路の勾配を表す外乱推定
値をもとに閾値設定部53で下り勾配の大きさに応じた
シフトダウン用閾値を設定し、シフト位置判断部54で
減速力余裕度とシフトダウン用閾値とを比較してシフト
位置を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車を認識して
一定の車間距離を保ちつつ追従走行する先行車追従制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、先行車追従制御装置としては、例
えば特開平7−223457号公報に記載されているも
のが知られている。この従来例には、車間距離、車間距
離及び自車両速度、並びに車間距離及び相対速度の何れ
かによって設定される変速機のシフトダウン条件を平坦
路、登坂路、降坂路の夫々に応じて個別に設定し、常に
適正な車間距離を保つようにした先行車追従制御装置が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、走行路が平坦路、登坂路、降坂路の何
れであるかを判断し、これらに応じたシフトダウン条件
を、路面勾配を考慮することなく、経験的あるいは実験
的に決定した代表的なマップを用いて設定しているの
で、実際の路面勾配や走行条件に対してシフトダウンの
適切なタイミングが得られず、運転者の感覚と合わない
という未解決の課題がある。
【0004】これを解決するために、あらゆる路面勾配
や走行条件を網羅したマップを作成することが考えられ
るが、これを作成するには膨大な情報量となり、実現は
不可能である。そこで、本発明は上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、路面勾配に応じて
シフト閾値を変更することにより、最適なシフト制御を
行うことができるようにした先行車追従制御装置を提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る先行車追従制御装置は、先行車との
車間距離を検出する車間距離検出手段と、該車間距離検
出手段で検出した車間距離検出値を目標車間距離に一致
させるための目標車速を演算する車間距離制御手段と、
自車速を検出する自車速検出手段と、該自車速検出手段
で検出した自車速検出値を前記目標車速に一致させるた
めの目標制・駆動力を演算し、該目標制・駆動力に基づ
いて回転駆動力源、変速機及び/又は制動装置を制御す
る車速制御手段と、走行路面の下り勾配を検出又は推定
する路面勾配検出手段とを備え、前記車速制御手段は、
前記路面勾配検出手段で検出又は推定した路面下り勾配
に応じたダウンシフト用閾値を設定する閾値設定手段
と、前記目標制・駆動力に基づいて算出される減速力余
裕度と前記ダウンシフト用閾値とに基づいて前記変速機
のシフト位置を決定するシフト位置決定手段とを備えて
いることを特徴とする。
【0006】この請求項1に係る発明においては、車間
距離制御手段で、先行車との車間距離を目標車間距離に
一致させる目標車速を演算し、車速制御手段で、目標車
速と自車速検出値とを一致させる目標制・駆動力を演算
し、この目標制・駆動力に基づいて、エンジン等の回転
駆動力源の回転駆動力を制御すると共に、制動装置の制
動力を制御し、さらに変速機のシフト位置を制御して、
目標車間距離を維持する追従走行制御を行う。このと
き、自車両が下り勾配の降坂路を走行する状態となっ
て、シフトダウンを必要とする場合には、下り勾配に応
じたダウンシフト用閾値が設定されることにより、下り
勾配の大きさに応じてダウンシフト用閾値が変更され、
下り勾配に応じてダウンシフトの容易性を変更して適正
車間距離を維持することが可能となる。
【0007】また、請求項2に係る先行車追従制御装置
は、請求項1に係る発明において、前記閾値設定手段が
路面下り勾配が大きいほどシフトダウンが容易となるよ
うにシフトダウン用閾値を設定するように構成されてい
ることを特徴としている。この請求項2に係る発明にお
いては、下り勾配が大きくなるほどシフトダウンが容易
となることにより、速めのダウンシフトによるエンジン
ブレーキ力増加によるブレーキ負荷が軽減され、適正車
間距離の維持が可能となる。
【0008】さらに、請求項3に係る先行車追従制御装
置は、請求項1又は2に係る発明において、前記閾値設
定手段は、路面下り勾配が大きいほどシフトダウン後の
シフトアップが困難となるようにシフトアップ用閾値を
設定するように構成されていることを特徴としている。
この請求項3に係る発明においては、路面下り勾配が大
きいほどシフトダウン後のシフトアップが抑制されるこ
とになるので、シフトハンチングを確実に防止して適正
車間距離を確実に維持することができる。
【0009】さらにまた、請求項4に係る先行車追従制
御装置は、請求項1乃至3の何れかに係る発明におい
て、前記路面勾配検出手段は、自車速検出手段で検出し
た自車速と車速制御手段で演算した目標制・駆動力とに
基づいて推定される外乱推定値より路面下り勾配を推定
するように構成されていることを特徴としている。この
請求項4に係る発明においては、路面下り勾配を自車速
と目標制・駆動力とに基づいて推定される外乱推定値よ
り路面下り勾配を推定するので、別途路面下り勾配を検
出する検出手段を設けることなく、路面下り勾配を推定
することができる。
【0010】なおさらに、請求項5に係る先行車追従制
御装置は、請求項1乃至4の何れかに係る発明におい
て、前記シフト位置決定手段が、前記目標制・駆動力を
もとに得られる減速力要求値より前記車間距離制御手段
で演算される目標車速に基づいて算出される最大減速力
を減算して減速力余裕度を算出し、当該減速力余裕度が
ダウンシフト用閾値以下で且つ先行車との相対速度が接
近方向であるときに、ダウンシフトを行うように構成さ
れていることを特徴としている。
【0011】この請求項5に係る発明においては、自車
両における現在のシフト位置例えばオーバードライブで
走行している状態で、エンジンブレーキ力により先行車
との間の車間距離を広げるために減速させる減速力余裕
度が小さくなって、ダウンシフト用閾値以下となり、且
つ先行車との相対速度が接近方向即ち車間距離が縮まる
方向となっているときに、変速機のシフト位置をシフト
ダウンさせて減速力余裕度を増加させる。
【0012】
【発明の効果】請求項1に係る先行車追従制御装置によ
れば、自車両が下り勾配の降坂路を走行する状態となっ
て、シフトダウンを必要とする場合には、下り勾配に応
じたダウンシフト用閾値が設定されることにより、下り
勾配の大きさに応じてダウンシフト用閾値が変更され、
下り勾配に応じてダウンシフトの容易性を変更して、下
り勾配に応じた最適なダウンシフト用閾値を設定するこ
とができ、ダウンシフトによる適正車間距離を維持する
ことが可能となるという効果が得られる。
【0013】また、請求項2に係る先行車追従制御装置
によれば、下り勾配が大きくなるほどシフトダウンが容
易となることにより、速めのダウンシフトによる減速力
余裕度を向上させて、降坂路での適正車間距離の維持が
可能となるという効果が得られる。さらに、請求項3に
係る先行車追従制御装置によれば、路面下り勾配が大き
いほどシフトダウン後のシフトアップが抑制されること
になるので、シフトハンチングを確実に防止して適正車
間距離を確実に維持することができるという効果がから
れる。
【0014】さらにまた、請求項4に係る先行車追従制
御装置によれば、路面下り勾配を自車速と目標加減速力
とに基づいて推定される外乱推定値より路面下り勾配を
推定するので、別途路面下り勾配を検出する検出手段を
設けることなく、路面下り勾配を推定することができる
という効果が得られる。なおさらに、請求項5に係る先
行車追従制御装置によれば、自車両における現在のシフ
ト位置でのエンジンブレーキ力により先行車との間の車
間距離を広げるために減速させる減速力余裕度が小さく
なって、ダウンシフト用閾値以下となり、且つ先行車と
の相対速度が接近方向即ち車間距離が縮まる方向となっ
ているときに、変速機のシフト位置をシフトダウンさせ
て減速力余裕度を増加させるので、不用意にシフトダウ
ンさせることなく、シフトダウンを必要とするときにの
みシフトダウンを行うことができるという効果が得られ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
概略構成図であって、図中、1FL,1FRは従動輪と
しての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であ
って、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が自
動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び
車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
【0016】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が設
けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動
油圧が制動制御装置8によって制御される。ここで、制
動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏込みに
応じて制動油圧を発生すると共に、追従制御用コントロ
ーラ20からの目標駆動力F* が負値であるときに、そ
の大きさに応じて制動油圧を発生するように構成されて
いる。
【0017】また、エンジン2には、その出力を制御す
るエンジン出力制御装置9が設けられている。このエン
ジン出力制御装置9は、エンジン出力の制御方法とし
て、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数
を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度
を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法
とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブ
の開度を調整する方法が採用されている。
【0018】さらに、自動変速機3には、その変速位置
を制御する変速機制御装置10が設けられている。この
変速機制御装置10は、後述する追従制御用コントロー
ラ20より論理値“1”のOD禁止制御信号CSが入力
されると、これに応じて自動変速機3における4速(O
D)ギヤ位置での変速を禁止して、3速ギヤ位置にシフ
トダウンし、この3速ギヤ位置にシフトダウンしている
状態で、OD禁止制御信号CSが論理値“0”に復帰す
ると、4速ギヤ位置にシフトアップするように構成され
ている。
【0019】一方、車両の前方側の車体下部には、先行
車両との間の車間距離Lを検出する車間距離検出手段と
してのレーダ装置で構成される車間距離センサ12が設
けられている。この車間距離センサ12としては、例え
ばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受
光することにより、先行車両と自車両との車間距離Lを
計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離
Lを計測する距離センサを適用することができる。
【0020】また、車両には、自動変速機3の出力側に
配設された出力軸の回転数を検出することにより、自車
速Vを検出する車速センサ13が配設されている。そし
て、車間距離センサ12及び車速センサ13の各出力信
号が追従制御用コントローラ20に入力され、この追従
制御用コントローラ20によって、車間距離センサ12
で検出した車間距離L、車輪速度センサ13で検出した
自車速Vに基づいて、制動制御装置8、エンジン出力制
御装置9及び変速機制御装置10を制御することによ
り、先行車両との間に適正な車間距離を維持しながら追
従走行する追従走行制御を行うと共に、追従走行制御中
に、先行車両が降坂路を走行する状態となると、下り勾
配の大きさに応じたダウンシフト用閾値及びアップシフ
ト用閾値を設定して自動変速機3のシフト位置を制御す
る。
【0021】この追従制御用コントローラ20は、図2
に示すように、車間距離センサ12でレーザー光を掃射
してから先行車の反射光を受光するまでの時間を計測
し、先行車との車間距離Lを演算する測距信号処理部2
1と、車速センサ13からの車速パルスの周期を計測
し、自車速Vsを演算する車速信号処理部30と、測距
信号処理部21で演算された車間距離L及び車速信号処
理部30で演算した自車速Vsに基づいて車間距離Lを
目標車間距離L* に維持する目標車速V* を演算する車
間距離制御手段としての車間距離制御部40と、この車
間距離制御部40で演算した目標車速V* 及び相対速度
ΔVに基づいて制動制御装置8、エンジン出力制御装置
9及び変速制御装置10を制御して、自車速を目標車速
* に一致するように制御する車速制御手段としての車
速制御部50とを備えている。
【0022】車間距離制御部40は、測距信号処理部2
0から入力される車間距離Lに基づいて先行車との相対
速度ΔVを演算する相対速度演算部41と、車速信号処
理部30から入力される自車速Vsに基づいて先行車と
自車との間の目標車間距離L * を算出する目標車間距離
設定部42と、相対速度演算部41で演算された相対速
度ΔV及び目標車間距離設定部42で算出された目標車
間距離L* に基づいて車間距離Lを目標車間距離L*
一致させるための目標車速V* を演算する車間距離演算
部43とを備えている。
【0023】ここで、相対速度演算部41は、測距信号
処理部20から入力される車間距離Lを例えばバンドパ
スフィルタ処理するバンドパスフィルタで構成されてい
る。このバンドパスフィルタは、その伝達関数が下記
(1)式で表すことができ、分子にラプラス演算子sの
微分項を有するので、実質的に車間距離Lを微分して相
対速度ΔVを近似的に演算することになる。
【0024】 F(s) =ωC 2 s/(s2 +2ζωC s+ωC 2 ) …………(1) 但し、ωC =2πfC 、sはラプラス演算子である。こ
のように、バンドパスフィルタを使用することにより、
車間距離Lの単位時間当たりの変化量から簡易的な微分
演算を行って相対速度ΔVを算出する場合のように、ノ
イズに弱く、追従制御中にふらつきが生じるなど、車両
挙動に影響を与えやすいことを回避することができる。
なお、(1)式におけるカットオフ周波数fC は、車間
距離Lに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体
前後の加速度変動の許容値とにより決定する。また、相
対速度ΔVの算出には、バンドパフィルタを使用する場
合に代えて、車間距離Lにハイパスフィルタ処理を行う
ハイパスフィルタで微分処理を行うようにしてもよい。
【0025】また、目標車間距離設定部42は、自車速
Vsに相対速度ΔVを加算して算出した先行車車速Vt
(=Vs+ΔV)と自車が現在の先行車の後方L
S [m]の位置に到達するまでの時間T0 (車間時間)
とから下記(2)式に従って先行車と自車との間の目標
車間距離L* を算出する。 L* =Vt×T0 +LS …………(2) この車間時間という概念を取り入れることにより、車速
が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定され
る。なお、LS は停止時車間距離である。
【0026】さらに、車間距離演算部43は、車間距離
L、目標車間距離L* 及び相対速度ΔVに基づいて、車
間距離Lをその目標値L* に保ちながら追従走行するた
めの目標車速V* を演算する。具体的には、下記(3)
式に示すように、目標車間距離L* と実車間距離Lとの
偏差(L* −L)に距離制御ゲインfdを乗じた値と、
相対速度ΔVに速度制御ゲインfvを乗じた値との線形
結合を含む構成によって目標相対速度ΔV* を求め、さ
らに下記(4)式に示すように先行車速度Vt(=Vs
+ΔV)から目標相対速度ΔV* を減じて目標車速V*
を算出する。
【0027】 ΔV* =fd(L* −L)+fv・ΔV …………(3) V* =Vt−ΔV* …………(4) 車速制御部50は、入力される目標車速V* に自車速V
sを一致させるための駆動力指令値FOR及び外乱推定値
V ′を算出し、これらの偏差でなる目標制・駆動力F
* を算出する車速サーボ部51と、この車速サーボ部5
1で算出された目標制・駆動力F* 及び前述した目標車
速V* に基づいて減速力余裕度FDMを算出する減速力余
裕度算出部52と、車速サーボ部51で算出される外乱
推定値d V ′に基づいてダウンシフト用閾値THD 及び
アップシフト用閾値THU を設定する閾値設定部53
と、減速力余裕度算出部52で算出された減速力余裕度
DM、閾値設定部53で設定されたダウンシフト用閾値
THD ,アップシフト用閾値THU 及び相対速度演算部
41で算出された相対速度ΔVに基づいてシフト位置判
断を行うシフト位置判断部54とを備えている。
【0028】ここで、車速サーボ部51は、図3に示す
ように、例えばロバストモデルマッチング制御手法によ
る車速サーボ系の構成を有し、車間距離制御部40から
入力される目標車速V* に基づいて制・駆動力指令値F
ORを算出するモデルマッチング補償器51Aと、このモ
デルマッチング補償器51Aで算出された制・駆動力指
令値FORより自己が算出した外乱推定値dV ′を減算し
て目標制・駆動力F*を算出する減算器51Bと、この
減算器51Bより出力される目標制・駆動力F * と自車
速Vsとに基づいて外乱推定値dV ′を算出するロバス
ト補償器51Cとで構成され、前記目標制・駆動力F*
を制御対象車両に操作量として供給している。ここで、
制御対象車両は、目標制・駆動力F* を操作量とし、自
車速Vsを制御量とした伝達関数Gv(s) の数式化モデ
ルで表し、この伝達特性Gv(s)はパワートレインの遅
れであるむだ時間要素を含まないものとする。
【0029】モデルマッチング補償器51Aは、車速サ
ーボ系の応答特性を規範モデルに一致させるための補償
器であって、フィードフォワード部の規範モデルR2(s)
で入出力応答特性を設定し、フィードバック部の規範モ
デルR1(s)で外乱除去機能と安定性を決定し、目標車速
* と自車速Vsとから制・駆動力指令値FORを算出す
る。
【0030】ロバスト補償器51Cは、入力される目標
制・駆動力F* を実際に車両で発生し得る最大駆動力及
び最大制動力に制限する制・駆動力リミッタ51aと、
この駆動力リミッタ51aの出力により現在の実際の路
面勾配、モデル化誤差等を含んだ制・駆動力F1を求め
るローパスフィルタ51bと、自車速Vsが入力され、
これに車両モデルの逆系にローパスフィルタをかけて
(H(s) /Gv(s) )現在の自車速Vsを維持するため
の制・駆動力F2を求める補償器51cと、この補償器
51cより出力される制・駆動力F2からローパスフィ
ルタ51bより出力される制・駆動力F1を減算する減
算器51dとを備えており、減算器51dより路面勾
配、モデル化誤差等を含んだ外乱推定値dV ′が出力さ
れる。この外乱推定値dV ′は、これに含まれるモデル
化誤差は平坦路面での走行抵抗に吸収されるので、実質
的に路面勾配の変化分が外乱推定値となって現れる。
【0031】そして、減算器51Bより出力される目標
制・駆動力F* が制動制御装置8及びエンジン出力制御
装置9に供給され、制動制御装置8では、目標制・駆動
力F * が負値で且つエンジンブレーキによる制動力範囲
の下限近傍に設定された所定値より小さい値となったと
きに、その大きさに応じた制動力を発生するように、デ
ィスクブレーキ7の制動圧を制御し、エンジン出力制御
装置9では、目標制・駆動力F* が正値であるときに、
その大きさに応じた駆動力を発生するようにスロットル
開度を制御し、負値であるときにはスロットル開度を全
閉状態に制御する。
【0032】また、減速力余裕度算出部52は、図3に
示すように、頻繁なシフトダウンとシフトハンチングと
を防止するために、目標制・駆動力F* に例えば0.5
Hz程度のローパスフィルタ処理を行って減速力要求値
D を出力するローパスフィルタ52aと、目標車速V
* が入力され、これをもとに、4速(OD)でスロット
ルバルブを全閉にしたときの車速Vに対する減速度αの
関係を示す特性記憶テーブルを参照して、最大減速度α
MAX を算出する最大減速度算出部52bと、この最大減
速度算出部52bで算出した最大減速度αMAX に車両質
量Mを総減速比(4速ギヤ比×ファイナルギヤ比)で除
した値を乗算して4速(OD)での最大減速力FDMAX
算出する乗算部52cと、減速力要求値FD より最大減
速力FDM AXを減算して減速力余裕度FDMを算出する減算
器52dとを備えている。
【0033】さらに、閾値設定部53は、ロバスト補償
器51Cから出力される実質的に路面勾配を表す外乱推
定値dV ′が入力され、これをもとに、図3に示す、外
乱推定値dV ′とダウンシフト用閾値THD 及びアップ
シフト用閾値THU との関係を示す特性記憶テーブルを
参照して、ダウンシフト用閾値THD 及びアップシフト
用閾値THU を算出する。
【0034】ここで、特性記憶テーブルは、図4に示す
ように、ダウンシフト用閾値THDが平坦路即ち下り勾
配が0%であるときに最大値THDMAXとなり、これから
下り勾配が4%程度までは非常に緩やかに低下し、4%
〜14%の範囲で比較的急な傾きで低下し、14%以上
で再度非常に緩やかに低下する特性線LDで表され、ア
ップシフト用閾値THU が、下り勾配が0%であるとき
にダウンシフト用閾値THD の最大値THDMAXの倍程度
の最大値THUMAXとなり、これから下り勾配が4%程度
までは比較的緩やかに低下し、4〜14%の範囲やや急
な傾きで低下し、14%以上で非常に緩やかに定価する
特性線LUで表され、下り勾配が4%から14%に向か
うに従いダウンシフト用閾値THD とアップシフト用閾
値THUとの差分が増加するように設定されている。
【0035】シフト位置判断部54は、車間距離制御部
30の相対速度演算部41で演算された相対速度ΔV、
減速力余裕度算出部52で算出された減速力余裕度
DM、閾値設定部53で設定されたダウンシフト用閾値
THD 及びアップシフト用閾値THU とが入力され、こ
れらに基づいてオーバードライブODへのシフトを許容
するか否かを判断する。
【0036】このシフト位置判断部54では、図5に示
すように所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割
込処理として行われるシフト位置判断処理を実行し、先
ず、ステップS1で、減速力余裕度算出部52で算出さ
れた減速力余裕度FDMを読込み、次いでステップS2に
移行して、閾値設定部53で設定されたダウンシフト用
閾値THD 及びアップシフト用閾値THU を読込んでか
らステップS3に移行する。
【0037】このステップS3では、変速機制御装置1
0より入力される現在のギヤ位置情報を読込み、これが
4速(OD)ギヤ位置であるか3速ギヤ位置であるかを
判定し、4速ギヤ位置であるときには、ステップS4に
移行して、減速度余裕度FDMがダウンシフト用閾値TH
D 以下であるか否かを判定し、FDM>THD であるとき
には、減速力余裕が十分にあるものと判断してそのまま
タイマ割込処理を終了し、FDM≦THD であるときに
は、減速力余裕がないものと判断してステップS5に移
行し、相対速度ΔVが“0”又は負であるか否かを判定
し、ΔV>0であるときには、先行車の方が車速が速
く、車間距離Lが長くなることにより、減速制御の必要
がないものと判断してそのままタイマ割込処理を終了
し、ΔV≦0であるときには、車間距離Lが短くなって
接近する方向にあり、減速制御の必要があるものと判断
してステップS6に移行し、4速(OD)ギヤ位置をキ
ャンセルする例えば論理値“1”のOD禁止制御信号C
Sを変速機制御装置10に出力してからタイマ割込処理
を終了する。
【0038】また、ステップS3の判定結果が、ギヤ位
置が3速ギヤ位置であるときには、ステップS7に移行
して、減速力余裕度FDMがアップシフト用閾値THU
上であるか否かを判定し、FDM<THU であるときに
は、4速ギヤ位置に復帰させても減速力余裕がないもの
と判断してそのままタイマ割込処理を終了し、FDM≧T
U であるときには、4速ギヤ位置に復帰させても十分
な減速力余裕があるものと判断してステップS8に移行
し、相対速度ΔVが予め設定した設定値ΔVs(例えば
−3km/h)以上であるか否かを判定し、ΔV<ΔV
sであるときには、先行車に接近する状態を継続してい
るものと判断して、そのままタイマ割込処理を終了し、
ΔV≧ΔVsであるときには、先行車への接近が殆ど収
まったものと判断して、ステップS9に移行し、路面勾
配を表す外乱推定値dV ′が設定値θs未満であるか否
かを判定し、dV ′≧θsであるときには、降坂路走行
状態を継続しているものと判断してそのままタイマ割込
処理を終了し、dV ′<θsであるときには、略平坦路
走行状態に復帰したものと判断してステップS10に移
行し、4速ギヤ位置への復帰を許容する例えば論理値
“0”のOD禁止制御信号CSを変速機制御装置10に
出力してからタイマ割込処理を終了する。
【0039】そして、減速力余裕度算出部52、閾値設
定部53及びシフト位置判断部54でシフト位置決定手
段が構成されている。次に、上記実施形態の動作を説明
する。今、車両が比較的下り勾配の少ない降坂路を先行
車が存在しない状態で、且つ自動変速機3が4速(O
D)ギヤ位置にシフトされた状態で、図6(a)の時点
t1 に示すように、例えば設定車速100km/hで定
速走行しているものとする。この走行状態では、先行車
がいないので、車間距離センサ12で検出される車間距
離Lは無限大となるところであるが、図示しないリミッ
タを設けているため、図6(b)に示すように、車間距
離Lが最大値の120mを維持しているので、目標車間
距離設定部42で設定される目標車間距離L* が図6
(b)で破線図示のように40mに設定され、相対速度
演算部41で算出される相対速度ΔVも図6(c)に示
すように“0”を維持しており、減速力余裕度算出部5
2の減算器52dより出力される減速力余裕度FDMが図
6(d)に示すように+800(N)程度となってお
り、これに応じてエンジン出力制御装置9で算出される
スロットル開度TVOが図6(e)に示すように8度程
度に設定され、且つ自動変速機3でのギヤ位置が図6
(e)に示すように4速(OD)ギヤ位置に設定されて
いる。また、車両が下り勾配の少ない降坂路を走行して
いるので、ロバスト補償器51Cから下り勾配の大きさ
に応じた正の比較的大きな値でなる外乱推定値dV ′が
出力されており、これが減算器51Bでモデルマッチン
グ補償器51Aより出力される制・駆動力指令値FOR
り減算されるので、減算器51Bより出力される目標制
・駆動力F* は、平坦な水平路を走行している場合に比
較して小さい値となり、下り坂による加速分を相殺して
いる。
【0040】したがって、閾値設定部53では、小さな
下り勾配で外乱推定値dV ′が小さいことにより、図4
の特性記憶テーブルを参照して算出されるシフトダウン
用閾値THD が平坦路に近い比較的大きな値として設定
されると共に、シフトアップ用閾値THU もシフトダウ
ン用閾値THD よりは小さいが比較的大きな値として設
定される。
【0041】この状態で、時点t2で、図6(a)で一
点鎖線図示の車速が例えば70km/hで定速走行して
いる先行車に追いつき、相対速度演算部41で算出され
る先行車との相対速度ΔVが−8m/sであるものとす
ると、車間距離制御部43で算出される目標車速V*
図6(a)で破線図示のように徐々に低下され、これに
応じて車速サーボ部51で算出される目標制・駆動力F
* が図6(d)に示すように比較的大きな傾きで減少す
ることにより、エンジン出力制御装置9でスロットル開
度TVOが図6(e)に示すように急激に閉方向に制御
され、時点t3で目標制・駆動力F* が負値となると、
スロットル開度TVOが全閉状態に制御され、エンジン
ブレーキによる制動力が発生される。
【0042】このとき、自車両が平坦な水平路を走行し
ているので、自車速Vsが図6(a)に示すように目標
車速V* の低下に応じて徐々に低下すると共に、相対車
速ΔVも図6(c)に示すように徐々に先行車との速度
差を解消する方向に向かうことになる。一方、減速度余
裕度算出部52におけるローパスフィルタ52aでロー
パスフィルタ処理された減速力要求値FD は、図6
(d)で破線図示のように、目標制・駆動力F* の低下
に対して位相遅れをもって緩やかに減少し、これに応じ
て減速力余裕度FDMも図6(d)で一点鎖線図示のよう
に、減速力要求値FD に対して最大減速力FDMAX分のオ
フセット量をもって減少する。
【0043】そして、時点t4で減速度余裕度FDMがダ
ウンシフト用閾値THD より小さくなると、図5のシフ
ト位置制御処理で、ステップS5からステップS6に移
行して、論理値“1”のOD禁止制御信号CSが変速機
制御装置10に出力され、これに応じて自動変速機3が
4速ギヤ位置から3速ギヤ位置にシフトダウンされて、
エンジンブレーキによる制動力が増加される。
【0044】したがって、自車速Vsが目標車速V*
近づくと共に、車間距離Lも目標車間距離L* を大きく
下回ることなく、目標車間距離L* に追従する。そし
て、エンジンブレーキによる制動力の増加による自車速
Vsの低下によって、目標制・駆動力F* が増加傾向と
なり、これに応じて減速力余裕度も徐々に増加して、時
点t5でシフトダウン用閾値THD を越える状態となっ
ても、図5のシフト位置制御処理では、シフトギヤ位置
が3速ギヤ位置であるので、ステップS3からステップ
S7に移行し、シフトダウン用閾値THD より大きな値
のシフトアップ用閾値THU を越えていないので、3速
ギヤ位置を維持する。
【0045】その後、時点t6で減速力余裕度がシフト
アップ用閾値THU を越え、且つ相対速度ΔVが設定値
ΔVs以上となると、下り勾配の小さい降坂路を走行し
ており、外乱推定値dV ′が略“0”であって設定値θ
sより小さいので、ステップS7〜S9を経てステップ
S10に移行し、OD禁止制御信号CSを論理値“0”
に復帰させ、これによって、変速機制御装置10で自動
変速機3が4速(OD)ギヤ位置に復帰される。
【0046】このとき、自車速Vsは先行車の車速を下
回ることになるが、その後の時点t7で目標制・駆動力
* が正値となるので、エンジン出力制御装置9でスロ
ットル開度TVOが徐々に増加することにより、自車速
Vsが増加して、車間距離Lが目標車間距離L* に一致
した時点で自車速Vsが先行車の車速と略一致して、追
従走行状態となる。
【0047】このように、下り勾配が緩やかである降坂
路を走行している場合には、下り勾配が小さいことによ
り、閾値設定部53で設定されるダウンシフト用閾値T
Dが大きな値となり、4速(OD)ギヤ位置での走行
状態から3速ギヤ位置へのシフトダウンが減速力余裕度
DMが大幅に低下するまで行われず、不用意なシフトダ
ウンを行うことがないので、運転者に違和感を与えるこ
となく適正なシフトダウンを行うことができる。
【0048】一方、比較的急な下り勾配(例えば15°
程度)の降坂路を走行している状態で先行車を補足した
場合には、ロバスト補償器51Cより出力される外乱推
定値dV ′が下り勾配に応じた正の比較的大きな値とな
り、これに応じて閾値設定部53で下り勾配の大きさに
応じて緩やかな下り勾配の半分程度のシフトダウン用閾
値THD 及びシフトアップ用閾値THU が設定され、こ
れらがシフト位置判定部54に入力されることから、図
7(a)に示すように、シフトダウン用閾値THD が一
点鎖線図示のように“0”に近い小さい値となると共
に、目標制・駆動力F* も外乱推定値dV ′分小さい値
となることにより、減速力余裕度FDMも低下することか
ら、この減速力余裕度FDMが前述した緩やかを下り勾配
を走行する場合に比較して速い時点t4′でシフトダウ
ン用閾値THD を下回ることになり、図7(b)に示す
ように、4速(OD)ギヤ位置から3速ギヤ位置に早め
にシフトダウンされる。このため、早めに大きなエンジ
ンブレーキによる制動力を作用させることができ、下り
勾配の大きい降坂路で先行車との車間距離が急激に縮ま
って運転者に違和感を与えることを確実に防止すること
ができる。
【0049】その後、下り勾配が設定値θsより大きい
状態を継続する降坂路の走行を継続すると、時点t5′
で減速力余裕度FDMがシフトアップ用閾値THU を上回
る状態となっても、図5のシフト位置制御処理で、ステ
ップS9からそのままタイマ割込処理を終了することに
より、3速ギヤ位置が維持され、降坂路でのシフトハン
チングを確実に防止することができる。
【0050】また、3速ギヤ位置にシフトダウンした状
態で、降坂路の下り勾配が小さくなって、外乱推定値d
V ′が小さい値となり、設定値θsを下回る状態となる
と、図5のシフト位置制御処理において、ステップS9
からステップS10に移行して、論理値“0”のOD禁
止制御信号CSを変速機制御装置10に出力することに
より、自動変速機3のギヤ位置が4速(OD)ギヤ位置
に復帰される。
【0051】また、平坦な水平路を走行する場合には、
閾値設定部53で設定されるシフトダウン用閾値THD
及びシフトアップ用閾値THU が緩い下り坂を走行する
場合に比較して、大きな値となることにより、よりシフ
トダウンし難い状態となり、不用意なシフトダウンを防
止して、運転者に違和感を与えることを確実に防止する
ことができる。
【0052】このように、上記実施形態によると、シフ
トダウン用閾値THD 及びシフトアップ用閾値THU
降坂路の下り勾配の大きさに応じて変更し、下り勾配が
大きくなるにつれてシフトダウン用閾値THD 及びシフ
トアップ用閾値THU を小さくして、シフトダウンを容
易に行えるようにして、シフトダウンタイミングを速め
ることができ、エンジンブレーキによる制動力を高め
て、追従走行性能を向上させることができる。
【0053】しかも、下り勾配が大きくなるにつれてシ
フトダウン用閾値THD 及びシフトアップ用閾値THU
の差値が大きくなるように設定されているので、下り勾
配が大きくなるにつれてシフトダウン後のシフトアップ
がしにくくなり、シフトハンチングを確実に防止するこ
とができる。さらに、降坂路でのシフトダウン後にシフ
トアップする条件として、下り勾配が設定値θs未満と
なったときが追加されているので、設定値以上の下り勾
配を継続して走行している場合には、シフトダウン状態
を継続することになり、シフトハンチングを確実に防止
することができる。
【0054】なお、上記実施形態においては、閾値設定
部53で下り勾配の大きさ即ち外乱推定値dV ′の値に
応じてシフトダウン用閾値THD 及びシフトアップ用閾
値THU を連続的に変化させる場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、下り勾配の増加に
応じてシフトダウン用閾値THD 及びシフトアップ用閾
値THU をステップ状に変化させるようにしてもよい。
【0055】また、上記実施形態においては、降坂路の
下り勾配をロバスト補償器51Cから出力される外乱推
定値dV ′で推定する場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、傾斜計を車体に設置して降坂
路の下り勾配を直接計測するようにしてもよく、或いは
予め測定された勾配情報をカーナビゲーションシステム
等に記憶しておき、この勾配情報を使用して下り勾配を
検出するようにしてもよい。
【0056】さらに、上記実施形態においては、4速
(OD)ギヤ位置と3速ギヤ位置との間でのシフトダウ
ン及びシフトアップを行う場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、他のギヤ位置との間でシ
フトダウン及びシフトアップを行うようにしてもよく、
さらにはオーバードライブ付自動変速機以外の自動変速
機や、ベルト式無段変速機、トロイダル式無段変速機等
の他の変速機にも本発明を適用し得る。
【0057】さらにまた、上記実施形態においては、車
間距離制御部40及び車速制御部50をハードウェアで
構成する場合について説明したが、これらをマイクロコ
ンピュータを使用する演算処理によってソフトウェアに
よって構成するようにしてもよく、同様にシフト位置判
断部54で図5のシフト位置制御処理を行うようにした
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、比較器、オア回路等を組み合わせた電子回路で構成
するようにしてもよい。
【0058】なおさらに、上記実施形態においては、減
速制御時にディスクブレーキ7を制御する制動制御装置
7も制御するようにした場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、制動装置の制御を省略し
て、スロットルバルブを閉じると共に、自動変速機3の
シフトダウンによるエンジンブレーキ力とによって制動
制御するようにしてもよい。
【0059】また、上記実施形態においては、後輪駆動
車に本発明を適用した場合について説明下が、前輪駆動
車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源とし
てエンジン2を適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、電動モータを適用すること
もでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用する
ハイブリッド車にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の追従制御用コントローラの具体的構成を
示すブロック図である。
【図3】図2の追従制御用コントローラの車速サーボ部
の具体的構成を示すブロック線図である。
【図4】閾値設定部の下り勾配とシフトダウン用閾値及
びシフトアップ用閾値との関係を示す特性記憶テーブル
を示す説明図である。
【図5】シフト位置判断部で実行するシフト位置判断処
理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の緩い下り勾配の降坂路を走行する場合
の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図7】本発明の急な下り勾配の降坂路を走行する場合
の動作の説明に供するタイムチャートである。
【符号の説明】
2 エンジン 3 自動変速機 7 ディスクブレーキ 8 制動制御装置 9 エンジン出力制御装置 10 変速機制御装置 12 車間距離センサ 13 車速センサ 20 追従制御用コントローラ 40 車間距離制御部 41 相対速度演算部 42 目標車間距離設定部 43 車間距離演算部 50 車速制御部 51 車速サーボ部 52 減速力余裕度算出部 53 閾値設定部 54 シフト位置判断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:44 59:66 Fターム(参考) 3D041 AA41 AA67 AB00 AC15 AD04 AD46 AD47 AD51 AE32 AE41 AF01 3D044 AA25 AA47 AC26 AC57 AC59 AD04 AD17 AD21 AE04 AE07 AE18 AE22 AE27 3G093 AA05 AA07 AA16 BA15 BA23 DB05 DB16 DB18 EA09 EB03 EB04 FA03 FA05 3J052 AA04 BA14 BB17 EA04 EA05 GC46 GD05 HA01 KA01 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行車との車間距離を検出する車間距離
    検出手段と、該車間距離検出手段で検出した車間距離検
    出値を目標車間距離に一致させるための目標車速を演算
    する車間距離制御手段と、自車速を検出する自車速検出
    手段と、該自車速検出手段で検出した自車速検出値を前
    記目標車速に一致させるための目標制・駆動力を演算
    し、該目標制・駆動力に基づいて回転駆動力源、変速機
    及び/又は制動装置を制御する車速制御手段と、走行路
    面の下り勾配を検出又は推定する路面勾配検出手段とを
    備え、前記車速制御手段は、前記路面勾配検出手段で検
    出又は推定した路面下り勾配に応じたダウンシフト用閾
    値を設定する閾値設定手段と、前記目標制・駆動力に基
    づいて算出される減速力余裕度と前記ダウンシフト用閾
    値とに基づいて前記変速機のシフト位置を決定するシフ
    ト位置決定手段とを備えていることを特徴とする先行車
    追従制御装置。
  2. 【請求項2】 前記閾値設定手段は、路面下り勾配が大
    きいほどシフトダウンが容易となるようにシフトダウン
    用閾値を設定するように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の先行車追従制御装置。
  3. 【請求項3】 前記閾値設定手段は、路面下り勾配が大
    きいほどシフトダウン後のシフトアップが困難となるよ
    うにシフトアップ用閾値を設定するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の先行車追従
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記路面勾配検出手段は、自車速検出手
    段で検出した自車速と車速制御手段で演算した目標制・
    駆動力とに基づいて推定される外乱推定値より路面下り
    勾配を推定するように構成されていることを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の先行車追従制御装置。
  5. 【請求項5】 前記シフト位置決定手段は、前記目標制
    ・駆動力をもとに得られる減速力要求値より前記車間距
    離制御手段で演算される目標車速に基づいて算出される
    最大減速力を減算して減速力余裕度を算出するように構
    成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載の先行車追従制御装置。
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