JP2000325883A - 動揺病発現装置 - Google Patents

動揺病発現装置

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base
vibration
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Yoshinori Fujita
悦則 藤田
Eiji Sugimoto
栄治 杉本
Yumi Ogura
由美 小倉
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Delta Tooling Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人間が任意の姿勢で乗れば、自動車等の乗物
に据え付けて走行させたりすることなく、実験室等の室
内で動揺病を発現させることができる装置を提供する。 【解決手段】 基台10に対し、リンク部材15を介し
て上下動し得るように連結され、人体載置部を支持する
上下振動体20と、前記基台10と上下振動体20とに
互いに反発し得るように配設された永久磁石31,32
を有すると共に、基台10側に配設された永久磁石31
を動かして両永久磁石31,32の対向面積を変化さ
せ、前記上下振動体20を振動させるアクチュエータ3
3を含む磁気バネ機構30を具備している。アクチュエ
ータ33を駆動させ、基台10側に配設された永久磁石
31に対する反発力によって振動する前記上下振動体2
0を介し、前記人体載置部の振動の加速度が動揺病発現
領域となるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間が人体載置部
に任意の姿勢で乗ることによって動揺病(加速度病又は
乗物酔い)を誘発させることができる動揺病発現装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】動揺病は、乗物などに乗ることにより動
揺刺激を受け、その結果出現する自律神経症状であり、
悪心、嘔吐などの症状を発症する。このため、乗車前に
予めいわゆる酔い止め薬を服用して予防したり、あるい
は、発症してしまった場合には、嘔吐感等を軽減するた
めの治療薬を服用したりすることが行われている。
【0003】この種の薬品は、開発後、動物実験等を経
て、最終的には、人間が実際に乗物に乗って試験される
のが通常である。従って、人間による試験の場合には、
その度に自動車等に乗って所定の走行速度で所定時間走
行することが必要であり、その準備及び試験走行のいず
れも面倒で、手間と時間がかかる。このため、実験室レ
ベルで実際に乗物酔い状態を発現でき、必要に応じて何
度でも試験を行うことができる装置の開発が望まれてい
た。
【0004】また、実験室レベルでこの種の装置が開発
されれば、例えば、この装置を用いて自動車や電車等の
各種の乗物のシートの開発を、自動車等に設置しなくて
も行うことができることが期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、人間が任意の姿勢で乗れば、自
動車等の乗物に据え付けて走行させたりすることなく、
動揺病を発現させることができ、しかも、コンパクトな
設計で実験室等の室内に設置することができる動揺病発
現装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者が鋭意検討を行ったところ、磁気バネを利用す
ることで、動揺病発現領域の振動を簡易な構造で付与す
ることができることに着目し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、請求項1記載の動揺病発現装置
は、人体載置部を振動可能に支持する加振装置を具備し
た動揺病発現装置であって、前記加振装置が、基台に対
し、リンク部材を介して上下動し得るように連結され、
前記人体載置部を支持する上下振動体と、前記基台と上
下振動体とに互いに反発し得るように配設された永久磁
石を有すると共に、基台側に配設された永久磁石を動か
して両永久磁石の対向面積を変化させ、前記上下振動体
を振動させるアクチュエータを含む磁気バネ機構とを具
備し、前記アクチュエータの駆動に伴う、基台側に配設
された永久磁石に対する反発力によって振動する前記上
下振動体を介し、前記人体載置部の振動の加速度が動揺
病発現領域となるように制御可能であることを特徴とす
る。すなわち、電気的な制御による1対1のランダム波
形作りではなく、バネ系を介しての増幅(擬似共振、つ
まり、磁気バネの蓄積エネルギーを利用した増幅励振)
・減衰励振で、任意のランダム波を作ることを特徴とし
ている。また、磁気回路の中の磁場勾配の強弱を利用し
て励振することを特徴としている。
【0008】請求項2記載の動揺病発現装置は、人体載
置部を振動可能に支持する加振装置を具備した動揺病発
現装置であって、前記加振装置が、基台に対し、リンク
部材を介して上下動し得るように連結される上下振動体
と、前記上下振動体上に水平方向に振動可能に設けられ
ると共に、前記人体載置部を支持する水平方向振動体
と、前記基台と上下振動体とに互いに反発し得るように
配設された永久磁石を有すると共に、基台側に配設され
た永久磁石を動かして両永久磁石の対向面積を変化さ
せ、前記上下振動体を振動させるアクチュエータを含む
磁気バネ機構とを具備し、前記アクチュエータの駆動に
伴う、基台側に配設された永久磁石に対する反発力によ
って振動する前記上下振動体及び前記水平方向振動体を
介し、前記人体載置部の振動の加速度が動揺病発現領域
となるように制御可能であることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の動揺病発現装置は、請求項
1又は2に記載の動揺病発現装置であって、非加振時に
おける前記基台側の永久磁石と前記上下振動体側の永久
磁石とが、双方の磁場勾配の強い部分同士で接する位置
関係で設けられていることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の動揺病発現装置は、請求項
1〜3のいずれか1に記載の動揺病発現装置であって、
前記各永久磁石の離間距離を所定の間隔で保持するため
の保持力を補助する補助バネ機構が、前記基台と上下振
動体との間に設けられていることを設けられていること
を特徴とする。
【0011】請求項5記載の動揺病発現装置は、請求項
1〜4のいずれか1に記載の動揺病発現装置であって、
非加振時における前記基台側の永久磁石と上下振動体側
の永久磁石の対向面積及び離間距離を一定に保つための
位置保持手段を備えていることを特徴とする。
【0012】請求項6記載の動揺病発現装置は、請求項
5記載の動揺病発現装置であって、前記位置保持手段
が、基台側に配置される永久磁石を可動に保持するアク
チュエータの動作体の可動方向前方又は後方に取り付け
られる第1の位置保持用磁石と、基台上においてこの第
1の位置保持用磁石と対峙して配置されると共に、該第
1の位置保持用磁石に対する対向面積を調整可能に設け
られた第2の位置保持用磁石とを有して構成されること
を特徴とする。
【0013】請求項7記載の動揺病発現装置は、請求項
2〜6のいずれか1に記載の動揺病発現装置であって、
前記水平方向振動体が、前記上下振動体上に載置される
ベースフレームと、該ベースフレームに対して可動する
水平移動部材と、水平方向に動作する動作体が該水平移
動部材に対してスプリング部材を介して接続されている
アクチュエータとを具備することを特徴とする。
【0014】請求項8記載の動揺病発現装置は、請求項
7記載の動揺病発現装置であって、前記水平方向振動体
上に、その振動方向に対して直交する方向に別の水平方
向振動体が載置されていることを特徴とする。
【0015】請求項9記載の動揺病発現装置は、請求項
1〜8のいずれか1に記載の動揺病発現装置であって、
前記人体載置部が、シートクッションとシートバックと
を有する椅子型に形成されていることを特徴とする。
【0016】請求項10記載の動揺病発現装置は、請求
項1〜9のいずれか1に記載の動揺病発現装置であっ
て、前記基台と上下振動体とに配設された永久磁石のそ
れぞれを、多極磁石で構成した上で、同極同士を対向さ
せたことを特徴とする。
【0017】請求項11記載の動揺病発現装置は、請求
項10記載の動揺病発現装置であって、前記基台と上下
振動体とに配設された永久磁石のそれぞれを2極磁石で
構成し、かつ、基台側に配設された磁石の動作方向が該
2極磁石におけるN極とS極の境界面と平行になる向き
で同極同士を対向させたことを特徴とする。
【0018】請求項12記載の動揺病発現装置は、請求
項10記載の動揺病発現装置であって、前記基台と上下
振動体とに配設された永久磁石のそれぞれを2極磁石で
構成し、かつ、基台側に配設された磁石の動作方向が該
2極磁石におけるN極とS極の境界面と直交する向きで
同極同士を対向させたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて更に詳しく説明する。図1は、第1の実施形態
にかかる動揺病発現装置を構成する加振装置1を示す斜
視図である。
【0020】この加振装置1は、床面等の不動面上にセ
ットされる基台10を有している。基台10は、所定の
間隔をおいて配設された一対の脚部11,11と、この
脚部11,11間に掛け渡された連結フレーム12と、
この連結フレーム12上に固定配設されたベース板13
とを有して構成される。ベース板13上には、後述する
磁気バネ機構30の一部が設けられる。脚部11,11
には、それぞれ、ブラケット14,14が設けられてお
り、このブラケット14,14の両端部付近に、軸ピン
14a,14aによりリンク部材15,15の一端が回
転自由に取り付けられている。各リンク部材15,15
の他端は後述する上下振動体20に設けられたブラケッ
ト24,24に軸ピン24a,24aを介して回転自由
に取り付けられる(図2参照)。従って、脚部11,1
1のそれぞれに対して取り付けられる一対のリンク部材
15,15により平行リンクが構成されている。
【0021】上下振動体20は、基台10の一対の脚部
11,11間の間隔とほぼ同じ間隔をおいて対向して配
設された一対の側部フレーム21,21を有する。この
一対の側部フレーム21,21には、上記したように下
向きに突出するブラケット24,24が設けられてお
り、このブラケット24,24にリンク部材15,15
の各他端が取り付けられる。側部フレーム21,21間
には、その前方部と後方部に、該側部フレーム21,2
1を連結する連結プレート22,23が設けられてい
る。本実施形態においては、この側部フレーム21,2
1と連結プレート22,23上に、任意の人体載置部が
図示しない連結部材を介して、あるいは介さずに支持さ
れる。例えば、図14に示したように、シートバック8
1とシートクッション82とを有する椅子型の人体載置
部80を採用した場合には、シートクッション82が連
結部材83を介して加振装置1の側部フレーム21,2
1及び連結プレート22,23に支持される。なお、こ
の椅子型の人体載置部80は、シートバック81の傾斜
角度を調整することにより、人を着座した状態で支持で
きると共に、また仰臥した状態でも支持できる。
【0022】磁気バネ機構30は、基台10側に配置さ
れる第1の永久磁石31と上下振動体20側に配置され
る第2の永久磁石32とを有して構成される。具体的に
は、第1の永久磁石31は、後述するアクチュエータ3
3の一部を構成し、基台10のベース板13上を前後動
する動作体35の上面に固定され、第2の永久磁石32
は、上下振動体20を構成する前方側の連結プレート2
2に固定されている。なお、第1の永久磁石31の可動
範囲において、該第1の永久磁石31の少なくとも一部
が第2の永久磁石32の任意部位に対向し得るような位
置関係で設定される。
【0023】アクチュエータとしては、例えば、特開平
10−201211号公報で示された動電型アクチュエ
ータを使用することができる。本実施形態で採用したア
クチュエータ33は、具体的には、脚部11,11間に
おいて、ベース板13上に所定の間隔をおいて対向して
設けられ、それぞれ対向面にスリット34aが形成され
たボックス型の本体ケース34と、両端に突出するベー
ン部35aを有する動作体35とを備えて構成されてい
る。また、動作体35の下面には、ベース板13上に前
後方向に沿って設けたリニアガイド板13aに係合する
溝が形成されており、動作体35は、このリニアガイド
板13aに沿って移動する。ベーン部35aは、本体ケ
ース34内にスリット34aを介して挿入されている。
また、該ベーン部35aには、周囲にコイル(図示せ
ず)が巻き付けられていると共に、本体ケース34内に
おいて、このコイルの上下方向に離間して、かつ逆磁極
を対向させた永久磁石(図示せず)が配設されている。
従って、パルス電流を流してこのコイルを励起すると、
フレミングの左手の法則に基づきコイルに加わる力によ
りリニアガイド板13aに沿って前後動するものであ
る。本実施形態では、さらに、動作体35の前面に係止
部35bを設ける一方で、ベース板13の前方端にも係
止部13bを設け、両係止部35b,13b間にコイル
スプリング36を掛け渡している。このコイルスプリン
グ36は、動作体35の初期動作位置を一定にするため
の機能を果たす。
【0024】従って、アクチュエータ33を起動して動
作体35を動作させると、第1の永久磁石31の第2の
永久磁石32に対する対向面積が変化し、両者の反発力
に変動が生じるため、上下振動体20が上下に振動す
る。
【0025】この際、動作体35の動作範囲が小さくて
も、上下振動体20を上下動できることが好ましい。こ
のため、第1の永久磁石31と第2の永久磁石32の初
期設定位置(対向面積、離間距離)は、第1の永久磁石
31の磁場勾配のできるだけ強い部分と、第2の永久磁
石32の磁場勾配のできるだけ強い部分とが接するよう
な位置関係となるように設けることが好ましい。磁場勾
配の強い部分同士が接していることにより、バネ定数が
大きくなることから、対向面積の僅かな変化で、上下振
動体20が加振される。
【0026】ここで、第1の永久磁石31と第2の永久
磁石32としては、1枚の単極磁石を用いることも可能
であるが、各永久磁石31,32の極数を2つ以上に増
やして磁場勾配を変化させることで、あるいは、各永久
磁石31,32の取り付け姿勢を90度変えることによ
り、第1の永久磁石31の第2の永久磁石32に対する
実質的な接近方向を変化させることで、様々な振動特性
を得ることが可能となる。すなわち、1枚の単極磁石を
用いる場合よりも、ランダムな加振を与えることが容易
となり、動揺病がより発現しやすくなる。
【0027】例えば、図20(a)に示したように、第
1の永久磁石31、第2の永久磁石32として、相互に
異極の長方形の磁石31a,31b又は磁石32a,3
2bをそれぞれ隣り合わせるように組み合わせて正四角
形にし、その上で、この2極磁石からなる第1の永久磁
石31と第2の永久磁石32とを、各同極同士が対向す
るように配設した構成とすることができる。
【0028】この場合、図20(a)に示したように、
基台側に配設された第1の永久磁石31を動作させる
と、その動作方向が当該2極磁石におけるN極とS極の
境界面と平行になるような向きで配設することもできる
し、図20(b)に示したように、基台側に配設された
第1の永久磁石31の動作方向が当該2極磁石における
N極とS極の境界面と直交するような向きで同極同士を
対向させることもできる。
【0029】なお、単極磁石を採用した場合と、図20
で示した各態様について反発力を測定したところ、図2
1に示したように、図20(b)で示した態様が最も大
きく、図20(a)で示した態様が最も小さかった。
【0030】また、多極磁石としては、図22(a)に
示したように4極にした磁石を用いることもでき、
(b)に示したように、これを第1の永久磁石31、第
2の永久磁石32として同極を対面させて配設する。こ
のような磁石を用いることによってもランダムな振動を
生じさせることができる。
【0031】本実施形態においては、例えば、図14に
示した人体載置部80に人が着座した後、加振装置1の
アクチュエータ33を励起する。これにより、動作体3
5が前後動し、これに伴って第1の永久磁石31が前後
動する。第1の永久磁石31が前後動すると、第1の永
久磁石31の第2の永久磁石32に対する対向面積が変
動する。この結果、第1及び第2の永久磁石31,32
の磁力線の接する位置が変化し、すなわち、反発力が強
くなったり弱くなったりするため、第2の永久磁石32
が上下に振動し、この第2の永久磁石32を保持してい
る上下振動体20が振動し、人体載置部80も振動す
る。
【0032】ここで、人体載置部80は、5Hz以下の
低周波、及び0.20G以下の低加速度で振動するよう
に上記アクチュエータにより制御される。図19に示し
たように、動揺病は、人体の三半規管内のリンパ液の固
有振動数が約0.5Hzであるため、周波数約0.7H
z以下で共振し、加速度約0.10〜0.20Gの範囲
で発現することが多いからである。なお、図19に示し
たように、この範囲より多少高い周波数であっても、ま
た、この範囲より多少低い加速度であっても、時間経過
と共に内臓等の他の器官と共振するなどして、不快感を
示したり、いらだちを示したりするなど、何らかの動揺
病を発現する。
【0033】本実施形態によれば、磁気バネ機構を採用
しているため、人体載置部の振動の周波数及び加速度を
上記した範囲とするに当たって、第1の永久磁石31を
前後動作させるだけでよく、アクチュエータも小型のも
ので十分である。上記した範囲の低周波、低加速度の振
動を付与するためには、バネ定数が小さいことが必要で
あるが、仮に金属バネを使用した場合には、バネ定数を
小さくするに当たって、ストロークの大きなものを使用
しなければならず、大型化する。また、磁気バネ機構と
いうバネ系を介しての励振で、任意のランダム波形を作
ることができることから、動揺病が発現し易い。また、
磁場勾配の強弱を利用して励振することで、通常振動中
に予測しがたいクレストファクター値の高い衝撃性波形
が生じ、このことも動揺病の発現に作用する。
【0034】なお、アクチュエータ33の暴走により振
動が過大となることを防止するための安全装置を設けて
おくことが好ましい。安全装置としては、例えば、図2
に示したように、いずれかのリンク部材15の動きに連
動するガイドプレート15aを設けると共に、このガイ
ドプレート15aに対峙して基台に固定した取り付けプ
レート13eにリミットスイッチ13fを配設する。ガ
イドプレート15aには、リンク部材15の回転角度が
所定以上になるとこのリミットスイッチ13fに接触す
る接触部15bを形成しておく。従って、アクチュエー
タ33が何らかの原因で暴走して第1の永久磁石31の
動作範囲が大きくなり、これに対して第2の永久磁石3
2が大きく反発し、上下振動体20の動作範囲が所定以
上となった場合には、リンク部材15の回転角度が大き
くなるため、これに伴って回動するガイドプレート15
aの接触部15bがリミットスイッチ13fに接触し、
その電気信号がアクチュエータ33のコントローラ(図
示せず)に入力され、アクチュエータ33の動作が停止
される。
【0035】また、安全装置としては、図3に示したよ
うに、基台に固定した取り付けプレート13gにロータ
リーエンコーダ13jを取り付けると共に、リンク部材
15とロータリーエンコーダ13jの出力軸13kとを
連結し、リンク部材15の角変位と角加速度を検出し、
それらが設定範囲外となった場合に、アクチュエータの
コントローラに停止信号を入力する構成とすることもで
きる。
【0036】図4は、本発明の第2の実施形態を示す図
である。本実施形態では、アクチュエータ33の動作体
35の前面に設けた係止部35bに一端が係合されるコ
イルスプリング36の他端を、ベース板13の前方端に
設けたスプリング力調節機構17に連結している。
【0037】このスプリング力調節機構17は、回転モ
ータ17aと、この回転モータ17aにより回転するス
クリュー軸17bと、該スクリュー軸17bに螺合され
るナット部材17cと、該ナット部材17cに基端部が
枢支されたコ字状枠17dとを有して構成され、このコ
字状枠17dの背面に係止部17eを設け、該係止部1
7eにコイルスプリング36の他端を係合している。
【0038】人体載置部に人間が乗ることにより、上下
振動体20はその重量により前後に揺動する。このた
め、上下振動体20に設けられた第2の永久磁石32と
第1の永久磁石31との反発力が変化し、第1の永久磁
石31の位置が前後方向に変化する。これでは、第1の
永久磁石31と第2の永久磁石32との初期設定位置関
係が安定しない。すなわち、両磁石31,32間の初期
の離間距離や対向面積が体重によって異なることにな
り、アクチュエータ33による負荷力を一定にすること
ができず、期待する低周波数、低加速度の振動が得られ
ない可能性がある。
【0039】しかしながら、本実施形態によれば、上記
したスプリング力調節機構17の回転モータ17aを駆
動させて、スクリュー軸17bに対するナット部材17
cの螺合位置を変化させれば、コイルスプリング36の
スプリング力を調整でき、動作体35及び第1の永久磁
石31の、第2の永久磁石32に対する初期位置を安定
化させることができる。すなわち、本実施形態のスプリ
ング力調節機構17は、非加振時における第1の永久磁
石31と第2の永久磁石32の対向面積及び離間距離を
一定に保つための位置保持手段として機能する。
【0040】図5は、本発明の第3の実施形態を示す。
本実施形態においては、非加振時における第1の永久磁
石31と第2の永久磁石32の対向面積及び離間距離を
一定に保つための位置保持手段の構成が、上記第2の実
施形態と異なる。すなわち、本実施形態においては、第
1の永久磁石31を保持する動作体35の前方に設けら
れる第1の位置保持用磁石41と、該第1の位置保持用
磁石41に対して同極が対向し、反発するように配置さ
れる第2の位置保持用磁石42とを有して構成される。
第2の位置保持用磁石42は、ベース部材13上の前方
端付近に配置される平面から見て略コ字上に形成された
ホルダ43に保持されて配設される。このホルダ43の
背面部には、ナット部44が形成され、このナット部4
4に挿通されるスクリュー軸45が螺合されている。ス
クリュー軸45は、ベース部材13上に配置したモータ
46により回転するように設けられており、スクリュー
軸45の回転方向によってホルダ43に保持された第2
の位置保持用磁石42が左右方向にスライドする。
【0041】上記した第2の実施形態と同様、人体載置
部上に乗る人間の重さにより、上下振動体20に付設さ
れた上記第2の永久磁石32の位置が前後方向に変化し
た場合に、第1の永久磁石31がこれに伴って移動し、
両者の相対的な位置関係が変化する。しかしながら、本
実施形態によれば、図6に示したように、モータ46に
よりスクリュー軸45を回転させ、第2の位置保持用磁
石42の位置を変化させると、該第2の永久磁石42と
第1の位置保持用磁石41との対向面積が変化し、両者
間の反発力を変化させることができる。従って、このよ
うにして反発力を変化させることにより、第2の位置保
持用磁石42に対する第1の位置保持用磁石41の離間
距離cを調整でき、その結果、第1の永久磁石31と第
2の永久磁石32との初期設定位置(離間距離a、及び
対向面積b)を一定にすることができる。
【0042】なお、本実施形態では、第1の位置保持用
磁石41と第2の位置保持用磁石42とを同極同士が対
向するように配置し、両者の反発力を利用して第1の永
久磁石31の位置を調整しているが、これに限らず、第
1の位置保持用磁石41と第2の位置保持用磁石42と
を異極同士が対向するように配置することもできる。こ
の場合には、両者の吸引力により、第1の永久磁石31
が保持されている動作体35を前方に移動させることで
調整することができる。
【0043】図7は、本発明の第4の実施形態を示す図
である。この実施形態においては、第1の永久磁石31
と第2の永久磁石32の対向面積及び離間距離を一定に
保つための位置保持手段として、上下振動体20の後方
に配設した連結プレート23に、第1の位置保持用磁石
41を2つ配置すると共に、それぞれに対向するように
ベース部材13に第2の位置保持用磁石42を2つ配置
している。この場合の、第1の位置保持用磁石41と第
2の位置保持用磁石42とは、互いに反発するように同
極を対向させて配置される。
【0044】より詳しくは、第2の位置保持用磁石42
は、ベース部材13上に設けられリニアガイド18に沿
って前後方向に移動可能なスライドプレート47上に保
持されている。スライドプレート47には、ナット部材
48が付設されており、ベース部材13の後方端寄りに
配設されたモータ49によって回転するスクリュー軸5
0がこのナット部材48に螺合する。従って、モータ4
9を駆動させてスクリュー軸50を回転させれば、ナッ
ト部材48との螺合度合いが変わり、スライドプレート
47が前後方向に移動する。
【0045】なお、本実施形態においては、第1の永久
磁石31を保持している動作体35は、上記した第1の
実施形態と同様、その前面に設けた係止部35bと、ベ
ース板13の前方端に設けた係止部13bとの間にコイ
ルスプリング36を掛け渡して配設している。
【0046】本実施形態によれば、人体載置部に人間が
乗ることにより、その体重によって第1の永久磁石31
と第2の永久磁石32との非加振時の相対的位置関係に
ずれが生じた場合には、上記の位置保持手段を構成する
モータ49を駆動させてスクリュー軸50を回転させ、
スライドプレート47を前後動させる。これにより、ス
ライドプレート47に保持された第2の位置保持用磁石
42の、第1の位置保持用磁石41に対する対向面積が
変化するため、両者の反発力が変わり、これに伴って上
下振動体20の位置が変化し、第1の永久磁石31と第
2の永久磁石32との非加振時における相対的位置関係
を一定に保つことができる。
【0047】ここで、本発明は、第1の永久磁石31と
第2の永久磁石32との反発力を変化させて加振するメ
カニズムを採用しているが、その際のいわゆる底付き感
をなくすために平衡点の位置を上げ、上下振動体20が
上方向に振れる際の力を補助する手段を設けることが好
ましい。但し、その手段は限定されるものではない。例
えば、上記の図1、図4及び図5に示されているが、上
下振動体20において後方に位置する連結プレート23
に2つの第1の補助磁石51,52を配設すると共に、
ベース部材13上にこれらに対向するように第2の補助
磁石53,54を固定配設した構成を採用することがで
きる。第1の補助磁石51,52と第2の補助磁石5
3,54とは、互いに同極を対峙させて反発し得るよう
に配設され、その結果、第1の永久磁石31と第2の永
久磁石32との反発力を補助している。
【0048】また、図8〜図10に示したように金属バ
ネを利用した構造とすることもできる。図8に示した態
様は、上下振動体20の後方に位置する連結プレート2
3とベース部材13との間に2つのコイルスプリング5
5,56を配設したものである。図9に示した態様は、
渦巻きバネ57,58を利用したもので、基台10側に
設けられたブラケット14,14に軸ピン57a,58
aを突設し、この軸ピン57a,58aに中心端部を連
結し、外周端部を一方のリンク部材15に突設した軸ピ
ン15c,15cに連結している。従って、所定量巻き
締めた状態で配置しておけば、渦の間隔が広がろうとす
るため、上方への付勢力が働く。
【0049】また、図10に示した態様は、一端を他端
に対して相対的に回転させた状態で略コ字状に曲げたト
ーションバー59を利用したもので、各端部59a,5
9bを、基台10側に設けられたブラケット14,14
に突設した係合突起60,61に係合させると共に、中
間部59cを上下振動体20に設けたブラケット24,
24間に掛け渡した補助板62に当接するように配置し
たものである。これにより、トーションバー59の復帰
力が働き、各端部59a,59bを中心として、補助板
62を持ち上げる方向に付勢される。
【0050】次に、図11及び図12に基づき、本発明
の第5の実施形態について説明する。本実施形態におい
ては、上下方向へ振動させるための機構は、上記した第
1の実施形態で説明したものと全く同様であるが、上下
振動体20の上部に水平方向振動体70を載置している
点で異なる。従って、本実施形態では、人体載置部は、
この水平方向振動体70上に載置される。
【0051】この水平方向振動体70は、上下振動体2
0上に載置されるベースフレーム71を有すると共に、
このベースフレーム71上に略四角形の枠体からなる水
平移動部材72を積層するように配置した構成である。
ベースフレーム71の四隅において突出させた各脚部7
1aに、水平移動部材72の四隅において下方に突出さ
せた各脚部72aを積層させ、積層させた各脚部71
a,72a同士を軸ピン73により連結することで、該
軸ピン73を中心として水平移動部材72をベースフレ
ーム71に対して可動としたものである。
【0052】水平移動部材72を構成する一方の対向す
るフレーム72b,72b間には、水平移動部材72を
水平方向に動作させるためのアクチュエータ74が設け
られている。このアクチュエータ74は、上記した第1
の永久磁石31を前後動させるためのアクチュエータ3
3と同様の構成であり、対向するフレーム72b,72
b間において、ベースフレーム71のベース板71b上
に設けられた、それぞれ対向面にスリット75aが形成
されたボックス型の本体ケース75と、両端に突出する
ベーン部76aを有する動作体76と、ベーン部76a
に巻回されるコイル(図示せず)と、本体ケース75内
において該コイルに対し離間して配設された永久磁石
(図示せず)とを備えて構成されている。
【0053】そして、水平移動部材72を構成する他方
の対向するフレーム72c,72cと、この動作体76
とのそれぞれ各間には、スプリング部材77,78が配
設されている。従って、ベーン部76aに設けたコイル
をパルス電流で励起すると、動作体76が、ベース板7
1b上に設けたガイド部材71cに沿って図11におい
て左右に移動する。
【0054】本実施形態によれば、基台10に設けられ
たアクチュエータ33を起動させると共に、水平方向振
動体70を構成するアクチュエータ74を起動させる
と、第1の永久磁石31が前後動し、これにより、第2
の永久磁石32との対向面積が大きくなったり小さくな
ったりして反発力が変化し、上下振動体20が上下方向
に振動する。と同時に、水平方向振動体70の水平移動
部材72が左右方向に振動する。
【0055】この結果、水平方向振動体70の水平移動
部材72は、上下に振動しながら左右に振動することに
なり、該水平移動部材72上に載置された人体載置部に
は上下及び左右の振動が加わって、ランダムな振動とな
る。
【0056】この際、本実施形態では、人体載置部の振
動の周波数及び加速度が動揺病を発現させる範囲となる
ように制御して加振することは上記した各実施形態と同
様であるが、本実施形態では、ランダムな振動となるた
め、加振周波数及び振幅がより小さくても上下振動だけ
の場合と比較して動揺病が発現し易い。
【0057】水平方向振動体70の構成は上記した実施
形態に限定されるものではなく、例えば、図12に示し
たものを採用することができる。これは、図12に示し
たもののスプリング部材77,78に代えて、永久磁石
を採用したもので、動作体76の両端に永久磁石79,
80を配置すると共に、水平移動部材72を構成する他
方の対向するフレーム72c,72cに、それぞれ、永
久磁石79,80と反発し合うように永久磁石81,8
2を配置したものである。従って、動作体76が左右方
向に動作すれば、これに追随して水平移動部材72も動
作する。
【0058】また、上記した説明では、水平移動部材7
2を左右方向に振動させているが、振動方向がこれと直
交する方向となるように配置して前後方向に振動させる
ようにしてもよい。
【0059】さらに、図13に示したように、例えば、
水平移動部材72が左右方向に振動するように配置した
水平方向振動体70の上部に、さらに、その振動方向に
対して直交する方向、この場合は前後方向に振動するよ
うに、別の水平方向振動体70を載置した構造とするこ
ともできる。この場合には、人体載置部に対して、上
下、左右及び前後の振動が付与されるため、よりランダ
ムな振動となり、動揺病がさらに発現し易くなる。
【0060】試験例図11に示した加振装置を用いて人
体載置部に被験者が乗った状態で、頭部に加速度ピック
アップセンサを装着させ、入力周波数を変化させて加速
度を測定した。結果を図16〜図18に示す。なお、人
体載置部80はシートバック81とシートクッション8
2とを有するものであって(図14参照)、これらを構
成するシートフレームに対し、ウレタンクッションを配
設し、表皮で被覆したものである。なお、人体載置部の
構成はこれに限定されるものではなく、例えば、図15
に示したように、表面メッシュ層91と裏面メッシュ層
92とを有すると共に、この表面メッシュ層91と裏面
メッシュ層92との間を多数のパイル93で結合した全
体の厚さが約5mmのネット状表皮90で被覆すること
により形成することもできる。また、第1の永久磁石3
1及び第2の永久磁石32としては、図20(a)に示
したように配置した2極磁石を用いた。また、被験者の
体重は55kgであった。
【0061】図16〜図18において、「Y軸」の欄に
表示された周波数及び振幅は、水平方向振動体70のア
クチュエータ74の加振周波数及び動作体76の変位量
であり、「Z軸」の欄に表示された周波数及び距離は、
基台10上に設けられたアクチュエータ33の加振周波
数及び動作体35の変位量である。
【0062】これらの図から明らかなように、X軸、Y
軸及びZ軸方向に低周波のランダム波形が生じ、かつ加
速度が最大でも約0.08Gであり、動揺病が発生し易
い振動が得られている。なお、この加速度は、図19に
おいて動揺病が顕著に発生し易い領域である0.10〜
0.20Gよりも多少小さいが、図19に示したデータ
は、あくまで上下加速度を基準としたものであり、図1
1に示した加振装置1を用いた場合には上記したように
ランダムな振動となるため、0.10G以下の加速度で
あっても動揺病が発生し易くなっている。
【0063】
【発明の効果】本発明の動揺病発現装置によれば、永久
磁石の反発力を利用した加振装置を使用しているため、
コンパクトでありながら、低周波及び低加速度の振動を
人体載置部に付与することができる。従って、人間が任
意の姿勢で乗れば、自動車等の乗物に据え付けて走行さ
せたりすることなく、実験室等の室内で動揺病を発現さ
せることができ、動揺病を予防する医薬品の開発やシー
トの開発に寄与できる。また、人間は、一般的に周囲が
静かであればあるほど、すなわち、他に気分を紛らわす
ような事象がないほど心理的作用により動揺病を発現し
易いが、本発明では、永久磁石の反発力を利用して加振
しているため、駆動音が静かであり、動揺病を発現させ
る装置としてきわめて適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態にかかる動揺
病発現装置を構成する加振装置を示す斜視図である。
【図2】図2は、第1の実施形態においてアクチュエー
タの暴走を停止させる一の機構を説明するための図であ
る。
【図3】図3は、第1の実施形態においてアクチュエー
タの暴走を停止させる他の機構を説明するための図であ
る。
【図4】図4は、本発明の第2の実施形態にかかる動揺
病発現装置を構成する加振装置を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第3の実施形態にかかる動揺
病発現装置を構成する加振装置を示す斜視図である。
【図6】図6は、第3の実施形態にかかる加振装置の位
置保持手段を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第4の実施形態にかかる動揺
病発現装置を構成する加振装置を示す斜視図である。
【図8】図8は、上下振動体の平衡点を上げる一の手段
を説明するための図である。
【図9】図9は、上下振動体の平衡点を上げる他の手段
を説明するための図である。
【図10】図10は、上下振動体の平衡点を上げるさら
に他の手段を説明するための図である。
【図11】図11は、本発明の第5の実施形態にかかる
動揺病発現装置を構成する加振装置を示す斜視図であ
る。
【図12】図12は、水平方向振動体の他の態様を説明
するための図である。
【図13】図13は、2つの水平方向振動体を積層した
態様を示す斜視図である。
【図14】図14は、本発明の一の実施形態にかかる動
揺病発現装置の外観を示す側面図である。
【図15】図15は、上記動揺病発現装置の人体載置部
の一部を示す断面図である。
【図16】図16は、試験例の結果を示す図である。
【図17】図17は、試験例の結果を示す図である。
【図18】図18は、試験例の結果を示す図である。
【図19】図19は、動揺病の発現と振動の周波数及び
加速度の関係を説明するための図である。
【図20】図20は、2極磁石の例を模式的に示す図で
ある。
【図21】図21は、単極磁石と図20で示した2極磁
石についての反発力の測定結果を示す図である。
【図22】図22は、多極磁石の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 加振装置 10 基台 15 リンク部材 17 スプリング力調節機構 20 上下振動体 30 磁気バネ機構 31 第1の永久磁石 32 第2の永久磁石 33 アクチュエータ 35 動作体 41 第1の位置保持用磁石 42 第2の位置保持用磁石 51,52 第1の補助磁石 53,54 第2の補助磁石 57,58 渦巻きバネ 59 トーションバー 70 水平方向振動体 72 水平移動部材 74 アクチュエータ 76 動作体 80 人体載置部 90 ネット状表皮
フロントページの続き (72)発明者 小倉 由美 広島県広島市安芸区矢野新町一丁目2番10 号 株式会社デルタツーリング内 Fターム(参考) 5D107 AA13 BB09 DD07 DD12 DE02 DE10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体載置部を振動可能に支持する加振装
    置を具備した動揺病発現装置であって、 前記加振装置が、基台に対し、リンク部材を介して上下
    動し得るように連結され、前記人体載置部を支持する上
    下振動体と、 前記基台と上下振動体とに互いに反発し得るように配設
    された永久磁石を有すると共に、基台側に配設された永
    久磁石を動かして両永久磁石の対向面積を変化させ、前
    記上下振動体を振動させるアクチュエータを含む磁気バ
    ネ機構とを具備し、 前記アクチュエータの駆動に伴う、基台側に配設された
    永久磁石に対する反発力によって振動する前記上下振動
    体を介し、前記人体載置部の振動の加速度が動揺病発現
    領域となるように制御可能であることを特徴とする動揺
    病発現装置。
  2. 【請求項2】 人体載置部を振動可能に支持する加振装
    置を具備した動揺病発現装置であって、 前記加振装置が、基台に対し、リンク部材を介して上下
    動し得るように連結される上下振動体と、 前記上下振動体上に水平方向に振動可能に設けられると
    共に、前記人体載置部を支持する水平方向振動体と、 前記基台と上下振動体とに互いに反発し得るように配設
    された永久磁石を有すると共に、基台側に配設された永
    久磁石を動かして両永久磁石の対向面積を変化させ、前
    記上下振動体を振動させるアクチュエータを含む磁気バ
    ネ機構とを具備し、 前記アクチュエータの駆動に伴う、基台側に配設された
    永久磁石に対する反発力によって振動する前記上下振動
    体及び前記水平方向振動体を介し、前記人体載置部の振
    動の加速度が動揺病発現領域となるように制御可能であ
    ることを特徴とする動揺病発現装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の動揺病発現装置
    であって、非加振時における前記基台側の永久磁石と前
    記上下振動体側の永久磁石とが、双方の磁場勾配の強い
    部分同士で接する位置関係で設けられていることを特徴
    とする動揺病発現装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1に記載の動揺
    病発現装置であって、前記各永久磁石の離間距離を所定
    の間隔で保持するための保持力を補助する補助バネ機構
    が、前記基台と上下振動体との間に設けられていること
    を設けられていることを特徴とする動揺病発現装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1に記載の動揺
    病発現装置であって、非加振時における前記基台側の永
    久磁石と上下振動体側の永久磁石の対向面積及び離間距
    離を一定に保つための位置保持手段を備えていることを
    特徴とする動揺病発現装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の動揺病発現装置であっ
    て、前記位置保持手段が、基台側に配置される永久磁石
    を可動に保持するアクチュエータの動作体の可動方向前
    方又は後方に取り付けられる第1の位置保持用磁石と、
    基台上においてこの第1の位置保持用磁石と対峙して配
    置されると共に、該第1の位置保持用磁石に対する対向
    面積を調整可能に設けられた第2の位置保持用磁石とを
    有して構成されることを特徴とする動揺病発現装置。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか1に記載の動揺
    病発現装置であって、前記水平方向振動体が、前記上下
    振動体上に載置されるベースフレームと、該ベースフレ
    ームに対して可動する水平移動部材と、水平方向に動作
    する動作体が該水平移動部材に対してスプリング部材を
    介して接続されているアクチュエータとを具備すること
    を特徴とする動揺病発現装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の動揺病発現装置であっ
    て、前記水平方向振動体上に、その振動方向に対して直
    交する方向に別の水平方向振動体が載置されていること
    を特徴とする動揺病発現装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1に記載の動揺
    病発現装置であって、前記人体載置部が、シートクッシ
    ョンとシートバックとを有する椅子型に形成されている
    ことを特徴とする動揺病発現装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1に記載の動
    揺病発現装置であって、前記基台と上下振動体とに配設
    された永久磁石のそれぞれを、多極磁石で構成した上
    で、同極同士を対向させたことを特徴とする動揺病発現
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の動揺病発現装置であ
    って、前記基台と上下振動体とに配設された永久磁石の
    それぞれを2極磁石で構成し、かつ、基台側に配設され
    た磁石の動作方向が該2極磁石におけるN極とS極の境
    界面と平行になる向きで同極同士を対向させたことを特
    徴とする動揺病発現装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の動揺病発現装置であ
    って、前記基台と上下振動体とに配設された永久磁石の
    それぞれを2極磁石で構成し、かつ、基台側に配設され
    た磁石の動作方向が該2極磁石におけるN極とS極の境
    界面と直交する向きで同極同士を対向させたことを特徴
    とする動揺病発現装置。
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