JP2000321511A - 光空間伝送装置 - Google Patents

光空間伝送装置

Info

Publication number
JP2000321511A
JP2000321511A JP11132992A JP13299299A JP2000321511A JP 2000321511 A JP2000321511 A JP 2000321511A JP 11132992 A JP11132992 A JP 11132992A JP 13299299 A JP13299299 A JP 13299299A JP 2000321511 A JP2000321511 A JP 2000321511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
light beam
optical
optical axis
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11132992A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihisa Iriyama
利久 入山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11132992A priority Critical patent/JP2000321511A/ja
Publication of JP2000321511A publication Critical patent/JP2000321511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成による、精密な光軸補正を行い得る
光空間伝送装置を得る。 【解決手段】所定の情報信号で光ビームを変調して出射
する光ビーム出射手段19と、外部から供給される補正
信号に基づいて、光ビームの光軸方向を直交する第1の
回転軸及び第2の回転軸を中心として可変する光軸補正
手段51とを設け、補正信号に対する光軸可変の応答性
が第1の回転軸よりも劣る第2の回転軸と楕円形でなる
光ビームの照射パターンの短軸とが一致するように光ビ
ーム出射手段19とと光軸補正手段51とを配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光空間伝送装置に関
し、例えばレーザ光を介して情報を伝送する光空間伝送
装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ビームを介して情報信号を伝送
する光空間伝送装置が考えられている。この種の光空間
伝送装置においては、所定の情報信号でレーザダイオー
ドを駆動し、このレーザダイオードから射出される光ビ
ームを対向して設置された他の光空間伝送装置に送出す
る。そして他の光空間伝送装置において、この光ビーム
を受光素子で受光し受光素子の出力信号を復調すること
により情報信号を得、かくして光ビームを介して情報信
号が伝送される。同様に他の光空間伝送装置からも光ビ
ームを介して情報信号が伝送される。
【0003】図13において、100は全体として光空
間伝送装置の光学系を示し、レーザダイオード101か
ら送出される、情報信号に基づいて変調された送信光ビ
ームL11をレンズ102で平行光に変換した後ビーム
スプリッタ103で反射し、さらに送信光ビームL11
を凹レンズ104及び凸レンズ105により略平行光に
変換して出射する。
【0004】また光学系100は、相手の光空間伝送装
置(図示せず)から入射する受信光ビームL12を凸レ
ンズ105及び凹レンズ104を介して平行光に変換
し、ビームスプリッタ103を透過させた後ビームスプ
リッタ106によって受信光ビームL12の一部を反射
させ、レンズ107を介して位置検出センサ108に集
光するとともに、受信光ビームL12の残りをビームス
プリッタ106を透過させレンズ109を介して受光素
子110に集光する。
【0005】このような光学系100においては、相手
の光空間伝送装置に向けて出射される送信光ビームL1
1と相手の光空間伝送装置から入射する受信光ビームL
12の光軸は一致している必要があるが、風雨等による
外的要因や、装置内部における振動、温度変化等の影響
によって光軸のずれが生じる。このような光軸のずれ
は、例え微小なずれであっても長距離間を伝送する場合
には伝送エラーを発生させ、通信に支障をきたすことに
なる。
【0006】そこでこのような光軸ずれを補正するため
の光軸補正装置が種々提案されている。例えば図14に
示す光軸補正装置140は、光学系100の光路上に設
けられたX軸ミラー141及びY軸ミラー143と、X
軸ミラー141をX軸回りに回転駆動するX軸モータ1
42及びY軸ミラー143をY軸回りに回転駆動するY
軸モータ144とで構成されている。
【0007】光軸補正部140は、制御部(図示せず)
によって位置検出センサ108の検出結果に基づく所定
量だけX軸モータ142及びY軸モータ144を回転駆
動することによりX軸ミラー141及びY軸ミラー14
3の角度をそれぞれ調節し、送信光ビームL11及び受
信光ビームL12の光軸を一致させるようになされてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところがかかる構成の
光軸補正装置140においては、X軸方向及びY軸方向
毎にそれぞれミラーとモータを必要とし、このため構成
が複雑になり装置が大型化するとともに、ミラー及びモ
ータの慣性モーメントによりミラーの回転に遅れが生
じ、精密な光軸補正を行いにくいという問題を依然有し
ている。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成による、精密な光軸補正を行い得る光空
間伝送装置を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、所定の情報信号で光ビームを変調
して出射する光ビーム出射手段と、外部から供給される
補正信号に基づいて、光ビームの光軸方向を直交する第
1の回転軸及び第2の回転軸を中心として可変する光軸
補正手段とを設け、補正信号に対する光軸可変の応答性
が第1の回転軸よりも劣る第2の回転軸と楕円形でなる
光ビームの照射パターンの短軸とが一致するように光ビ
ーム出射手段と光軸補正手段とを配置した。
【0011】補正信号に対する光軸可変の応答性が劣る
第2の回転軸と光ビームの照射パターンの短軸とを一致
させて配置することにより、光ビームの長軸方向の光軸
補正を駆動信号に対する応答性が劣る第2の回転軸回り
の回転で行い、これにより光軸補正手段の応答性の異方
性を補うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面について本発明の一実施
の形態を詳述する。
【0013】(1)光空間伝送装置の構成 図1において10は全体として光空間伝送装置を示し、
送信動作として、所定の情報信号に基づいて変調され光
ビーム出射手段としてのレーザダイオード19から出射
された送信光ビームL1をレンズ20で平行光に変換
し、偏光ビームスプリッタ13に出射する。偏光ビーム
スプリッタ13は送信光ビームL1をその偏波面に応じ
て反射し、光軸補正装置50に出射する。
【0014】光軸補正装置50が有する光軸補正手段と
しての光軸補正部51は、送信光ビームL1を反射ミラ
ー52で反射して出射する。そして光空間伝送装置10
は、光軸補正装置50から出射された送信光ビームL1
を凹レンズ12及び凸レンズ11で略平行光に変換し、
同一構成でなる通信対象の光空間伝送装置(図示せず)
に出射する。
【0015】また光空間伝送装置10は受信動作とし
て、通信対象の光空間伝送装置から入射する受信光ビー
ムL2を凸レンズ11及び凹レンズ12を介して平行光
に変換し、光軸補正装置50に供給する。
【0016】光軸補正装置50が有する光軸補正部51
は、受信光ビームL2を反射ミラー52で反射して偏光
ビームスプリッタ13に出射する。偏光ビームスプリッ
タ13は受信光ビームL2をその偏波面に応じて透過
し、ビームスプリッタ14に供給する。ビームスプリッ
タ14は受信光ビームL2の一部を反射し、レンズ15
を介して位置検出センサ16に集光するとともに、受信
光ビームL2の残りを透過してレンズ17を介して受光
素子18に集光する。そして光空間伝送装置10は、集
光された受信光ビームL2を受光素子18で電気信号に
光電変換した後、後段の信号処理回路(図示せず)で復
号することにより情報信号を復元する。このようにして
光空間伝送装置10は、通信対象の光空間伝送装置との
間で光ビームを介して情報信号を送受する。
【0017】光空間伝送装置10の送信光ビームL1の
偏波面は、当該光空間伝送装置10の設置面(水平面)
に対して45°の角度を有するようになされている。同
様に通信対象の光空間伝送装置の送信光ビームL1(こ
れが光空間伝送装置10における受信光ビームL2とな
る)の偏波面も、当該光空間伝送装置の設置面に対して
45°の角度を有するようになされている。このため、
光空間伝送装置10と通信対象の光空間伝送装置を対向
して設置した場合、送信光ビームL1の偏波面と受信光
ビームL2の偏波面とは90°の角度を有し、これによ
り偏光ビームスプリッタ13は送信光ビームL1を反射
するとともに受信光ビームL2を透過するようになされ
ている。
【0018】ここで、通信対象の光空間伝送装置に向け
て出射される送信光ビームL1と通信対象の光空間伝送
装置から入射する受信光ビームL2の光軸は一致してい
る必要がある。位置検出センサ16は、当該位置検出セ
ンサ16の受光面(図示せず)における受信光ビームL
2の受光位置情報(X方向及びY方向)を、位置信号S
1として光軸補正装置50の制御部53に送出する。制
御部53は、送信光ビームL1と受信光ビームL2の光
軸が一致した状態における受信光ビームL2の受光位置
(基準位置)と実際の受光位置との差を算出し、これに
基づいて反射ミラー52を駆動するための駆動信号S2
(X軸回り及びY軸回り)を生成し光軸補正部51に供
給する。光軸補正部51は駆動信号S2に応じて反射ミ
ラー52をX軸回り及びY軸回りに回転し、受信光ビー
ムL2の受光位置を基準位置に一致させることにより、
送信光ビームL1と受信光ビームL2の光軸を一致させ
るようになされている。
【0019】(2)光軸補正部の構成 図2に示すように、光軸補正部51は円筒形状でなる枠
体21の上端面に、当該上端面の外周とほぼ同一の外周
形状を有する2軸スプリング22が取り付けられてお
り、当該2軸スプリング22の中央に円形状の反射ミラ
ー52が取付られている。
【0020】この2軸スプリング22は、図3に示すよ
うに3つの同心円形状の輪環部を有する所定厚さの弾性
体でなる薄板によって形成されており、最内側の輪環部
22Aと中間の輪環部22Bとが、X軸上の互いに18
0度離れた2ケ所に設けられたX軸ブリッジ24によっ
て相互にねじり回転可能な状態で接続されていると共
に、中間の輪環部22Bと最外側の輪環部22Cとが、
Y軸上の互いに180度離れた2ケ所に設けられたY軸
ブリッジ25によって相互にねじり回転可能な状態で接
続されている。
【0021】すなわち2軸スプリング22は、2つのX
軸ブリッジ24を捩じることにより反射ミラー52をX
軸回りに回転させ、また2つのY軸ブリッジ25を捩じ
ることにより反射ミラー52をY軸回りに回転させるこ
とができる。
【0022】ここで、図2のA−A線を断面にとって示
す図4を用いて、光軸補正部51の内部構成を説明す
る。この図4に示すように、2軸スプリング22の最外
側の輪環部22Cは枠体21の上方の周端面上に固定さ
れており、2軸スプリング22の最内側の輪環部22A
には反射ミラー52を保持したミラーホルダ31が固定
されている。
【0023】ここで反射ミラー52は、図5に示すよう
に側面部52Aと底面部52Bとがミラーホルダ31に
当接された状態で位置決めされた後、反射ミラー52の
周囲にわたって形成された円周状切り欠き部32Aに注
入された接着剤により、側面部52Aとミラーホルダ3
1とが固定される。このとき、側面部52Aとミラーホ
ルダ31との当接面から流れ落ちた接着剤は円周状溝3
2Bに流入し蓄積されるため、接着剤は底面部52Bと
ミラーホルダ31との当接面に侵入することはない。か
くして光軸補正部51は、反射ミラー52の底面部52
Bがミラーホルダ31に接着されることを防止し得、こ
れにより反射ミラー52の反りや歪みの発生を防止する
ようになされている。
【0024】因みに、反射ミラー52の光軸補正面すな
わち光の反射面は、2軸スプリング22の板厚tの中心
であるねじり回転の中心(2軸スプリング22の表面か
らt/2の位置)と一致させてある。これにより光軸補
正部51は、反射ミラー52の光軸補正面とねじり回転
の中心とが一致することになるので、当該反射ミラー5
2を回転させたときに光軸補正面が前後に動くことな
く、正確に光軸を補正し得るようになされている。
【0025】枠体21(図4)の下方の周端面にはベー
スプレート32が取付られているとともに、当該ベース
プレート32との間に円環状のスペーサ33を介挿した
状態で基板34が取付けられている。そして枠体21、
2軸スプリング22及び基板34によって形成される内
部空間に、反射ミラー52をX軸方向及びY軸方向に回
転させる駆動部と、反射ミラー52の回転角を検出する
検出部が設けられている。
【0026】光軸補正部51は、反射ミラー52をY軸
を中心に回転させるY軸駆動部として、ミラーホルダ3
1に設けられた凸部31Yに嵌合されて固定されたヨー
ク35Y及び当該ヨーク35Yの内周面側に固定された
マグネット36Yによって形成される可動部37Yと、
ベースプレート32に固定されたボビン38Y及び当該
ボビン38Yに巻回されたコイル39Yによって形成さ
れる固定部40Yとを有しており、可動部37Y及び固
定部40Yは、いわゆるムービングマグネット型のボイ
スコイルモータを構成している。
【0027】すなわち、固定部40Yのコイル39Yに
正方向又は逆方向の電流を流すことによって当該コイル
39Yとマグネット36Yとの間に駆動力を発生させ、
この結果として可動部37Yを矢印eに示す方向または
その逆方向に駆動させる。
【0028】光軸補正部51は、このような構成のボイ
スコイルモータをX軸上における反射ミラー52を挟ん
で対向する位置にも設け、2つのボイスコイルモータを
一組として矢印e及び矢印fに示す方向もしくはそれら
の逆の方向に駆動することにより偶力を発生させ、Y軸
ブリッジ25を回転軸として輪環部22A及び輪環部2
2Bを一体で回転させる。このときY軸ブリッジ24に
は、当該Y軸ブリッジ24のねじれ角に応じた応力が発
生する。このため輪環部22A及び輪環部22Bは、こ
の応力と、コイル39Yとマグネット36Yとの間に発
生する駆動力とに応じた角度に回転する。
【0029】かくして光軸補正部51は、コイル39Y
に流す電流を制御することにより、輪環部22Aにミラ
ーホルダ31を介して固定されている反射ミラー52を
Y軸回りの所望の角度に回転させるようになされてい
る。
【0030】また光軸補正部51は、反射ミラー52を
X軸を中心に回転させるX軸駆動部として、Y軸駆動部
と同様に、ミラーホルダ31の凸部31X(図示せず)
に嵌合されて固定されたヨーク35X及び当該ヨーク3
5Xの内周面側に固定されたマグネット36X(図示せ
ず)によって形成される可動部37X(図示せず)と、
ベースプレート32に固定されたボビン38X及び当該
ボビン38Xに巻回されたコイル39Xによって形成さ
れる固定部40X(図示せず)によるボイスコイルモー
タを有している。
【0031】光軸補正部51は、このような構成のボイ
スコイルモータをY軸上における反射ミラー52を挟ん
で対向する位置にも設け、2つのボイスコイルモータを
一組として駆動することにより偶力を発生させ、X軸ブ
リッジ24を回転軸として輪環部22Aを回転させる。
このときX軸ブリッジ24には、当該X軸ブリッジ24
のねじれ角に応じた応力が発生する。このため輪環部2
2Aは、この応力と、コイル39Xとマグネット36X
との間に発生する駆動力に応じた角度に回転する。
【0032】かくして光軸補正部51においては、コイ
ル39Xに流す電流を制御することにより輪環部22A
にミラーホルダ31を介して固定されている反射ミラー
52をX軸回りの所望の角度に回転させる。
【0033】また光軸補正部51においては、ベースプ
レート32におけるヨーク35Yと対向した位置にスト
ッパ41が設けられており、これにより反射ミラー52
のY軸を中心とした回転角度を所定範囲で制限するよう
になされている。同様に、ベースプレート32における
ヨーク35Xと対向した位置にもストッパ41が設けら
れており、これにより反射ミラー52のX軸を中心とし
た回転角度を所定範囲で制限するようになされている。
【0034】(3)ブリッジ及び駆動部の構成 続いて、光軸補正部51におけるX軸駆動部及びY軸駆
動部の配置を、図4における断面B−Bを取って示す図
6を用いて説明する。光軸補正部51は、ミラーホルダ
31のX軸を挟んで対向しかつ中心から等距離に位置す
るY軸上に、マグネット36Xを保持したヨーク35X
をそれぞれ固定すると共に、当該ヨーク35Xの外側の
ベースプレート32上にコイル39Xを巻回したボビン
38Xをそれぞれ固定することにより、X軸中心に反射
ミラー52を回転させる一組のX軸駆動部を形成してい
る。このX軸駆動部は、コイル39Xに電流を流すこと
により偶力を発生し、反射ミラー52をX軸を中心とし
て回転させるようになされている。
【0035】同様に、光軸補正部51はミラーホルダ3
1のY軸を挟んで対向しかつ中心から等距離に位置する
X軸上に、マグネット36Yを保持したヨーク35Yを
それぞれ固定すると共に、当該ヨーク35Yの外側のベ
ースプレート32上にコイル39Yを巻回したボビン3
8Xをそれぞれ固定することにより、Y軸中心に反射ミ
ラー52を回転させる一組のY軸駆動部を形成してい
る。このY軸駆動部は、コイル39Yに電流を流すこと
により偶力を発生し、反射ミラー52をY軸を中心とし
て回転させるようになされている。
【0036】また光軸補正部51においては、反射ミラ
ー52のY軸回りの回転角度を検出するY軸角度検出セ
ンサ42及び反射ミラー52のX軸回りの回転角度を検
出するX軸角度検出センサ43が、基板34に固定され
ている。Y軸角度検出センサ42及びX軸角度検出セン
サ43は、反射ミラー52の裏面に対して角度検出用光
を送出し、当該反射ミラー52の裏面で反射された角度
検出用光を受光することにより反射ミラー52のY軸回
り及びX軸回りの回転角度を検出し、これを角度信号と
して光軸補正装置50の制御部53に送出する。
【0037】(4)光軸補正部とレーザダイオードの配
置 上述したように、2軸スプリング22は輪環部22Aと
輪環部22Bとを2つのX軸ブリッジ24で接続し、さ
らに輪環部22Bと輪環部22Cとを2つのY軸ブリッ
ジ25で接続して形成されている。このため、反射ミラ
ー52をX軸回りに回転させる場合、輪環部22Aのみ
が回転するのに対し、当該反射ミラー52をY軸回りに
回転させる場合、輪環部22A及び輪環部22Bの双方
が回転する。
【0038】このため、反射ミラー52をX軸回りに回
転させる場合に比べてY軸回りに回転させる場合の回転
モーメントが大きくなり、これにより反射ミラー52の
Y軸回りの応答性がX軸回りに比べて悪化する。
【0039】図7は、光軸補正部51(図1)に供給さ
れるX軸回り及びY軸回りの駆動信号の周波数を連続的
に変化した場合の、当該駆動信号に対する反射ミラー5
2のX軸回り及びY軸回りの応答の比をデシベル(〔d
B〕)で示したものであり、Y軸回りのデシベル値の低
下開始が、X軸回りに比べて低い周波数から始まってい
ることがわかる。また図8は光軸補正部51に供給され
るX軸回り及びY軸回りの駆動信号の周波数を連続的に
変化した場合の、それに対する反射ミラー52のX軸回
り及びY軸回りの応答の位相遅れを〔deg〕で表した
ものであり、同一周波数におけるY軸回りの位相遅れが
X軸回りに比べて大きいことがわかる。このように光軸
補正部50の応答性は、X軸回りに比べてY軸回りの応
答性が劣る異方性を有している。
【0040】一方、レーザダイオード19(図1)から
出射される送信光ビームL1(レーザ光)の出射パター
ン(光束の断面形)は楕円形を形成する。図9は全体と
してレーザダイオード19を示し、Ga−As(ガリウ
ム−砒素)基板19Aの上面にn型クラッド層19Bが
設けられ、更に当該n型クラッド層19Bの上面にp型
クラッド層19Cが設けられている。そしてn型クラッ
ド層19Bとp型クラッド層19Cの間に駆動電流を流
すことにより、n型クラッド層19Bとp型クラッド層
19Cの接合面(これをpn接合面と呼ぶ)に形成され
る活性層(図示せず)から、図9に示すZ軸方向に送信
光ビームL1が出射される。ここで一般に、送信光ビー
ムL1の光軸を含みなおかつpn接合面に対して平行な
面を「//面」と呼び、送信光ビームL1の光軸を含みな
おかつpn接合面に対して垂直な面を「⊥面」と呼ぶ。
送信光ビームL1の偏光面は//面と一致する。
【0041】図10(A)及び図10(B)は、それぞ
れ送信光ビームL1のX軸方向(すなわち//面を含み、
送信光ビームL1の光軸Zに直角な軸)及びY軸方向
(すなわち⊥面を含み、送信光ビームL1の光軸Zに直
角な軸)の光強度分布を光軸からの角度で表したもので
あり、光強度がピーク値の1/2となる位置のなす角
(半値全角)をそれぞれ水平方向広がり角θ//及び垂直
方向広がり角θ⊥と呼ぶ。一般にレーザダイオードの出
射パターンは水平方向広がり角θ//に比べて垂直方向広
がり角θ⊥が大きく、これにより出射パターンは楕円形
となる。
【0042】図11は相手の光無線伝送装置10Aにお
ける送信光ビームL1の照射状態を示し、凸レンズ11
が円形であるのに対して送信光ビームL1の照射パター
ンは楕円形である。これにより送信光ビームL1の光軸
補正は、照射パターンの短軸方向(すなわちX軸方向)
に比べて長軸方向(Y軸方向)に余裕が生じる。
【0043】このため送信光ビームL1の長軸方向(Y
軸方向)の光軸補正を、駆動信号に対する応答性が劣る
光軸補正部51のY軸回りの回転で行うようにすれば、
光軸補正部51の応答性の異方性を送信光ビームL1の
出射パターン(楕円形)で補うことができる。
【0044】すなわち図12は光軸補正部51の反射ミ
ラー52に送信光ビームL1が照射された状態を示し、
光無線伝送装置10において、回転モーメントが大とな
る(すなわち駆動信号に対する応答性が劣る)光軸補正
部51の第2の回転軸としてのY軸と照射パターンの短
軸方向である送信光ビームL1のX軸とが一致するとと
もに、回転モーメントが小となる光軸補正部51の第1
の回転軸としてのX軸と照射パターンの長軸方向である
送信光ビームL1のY軸とを一致するように、光軸補正
部51とレーザダイオード19を配置する。
【0045】(5)動作及び効果 以上の構成において、位置検出センサ16はその受光面
における受信光ビームL2の受光位置情報を位置信号S
1として光軸補正装置50の制御部53に送出する。制
御部53は、位置信号S1を用いて受信光ビームL2実
際の受光位置との基準位置との差を算出し、これに基づ
いて反射ミラー52を駆動するための駆動信号S2を生
成し光軸補正部51に供給する。光軸補正部51は駆動
信号S2に応じて反射ミラー52の角度をX軸回り及び
Y軸回りに回転し、受信光ビームL2の受光位置を基準
位置に一致させることにより、送信光ビームL1と受信
光ビームL2の光軸を一致させる光軸補正動作を行う。
【0046】ここで駆動信号S2に対する光軸補正部5
1のY軸回りの応答性は、当該光軸補正部51のX軸回
りの応答性に比べて悪くなる。本発明による光軸補正装
置50は、光軸補正部51のY軸と楕円形でなる送信光
ビームL1の出射パターンの短軸(すなわちレーザダイ
オード19のX軸)とが一致するとともに、光軸補正部
51のX軸と送信光ビームL1の出射パターンの長軸
(すなわちレーザダイオード19のY軸)とが一致する
ように光軸補正部51及びレーザダイオード19を配置
することにより、送信光ビームL1の長軸方向の光軸補
正を、駆動信号に対する応答性が劣る光軸補正部51の
Y軸回りの回転で行うようになされている。
【0047】以上の構成によれば、光軸補正部51のY
軸とレーザダイオード19のX軸とが一致するととも
に、光軸補正部51のX軸とレーザダイオード19のY
軸とが一致するように光軸補正部51及びレーザダイオ
ード19を配置することにより、送信光ビームL1の長
軸方向の光軸補正を、駆動信号に対する応答性が劣る光
軸補正部51のY軸回りの回転で行い、これにより光軸
補正部51の応答性の異方性を補うことができる。
【0048】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、光軸補正
手段における補正信号に対する光軸可変の応答性が劣る
第2の回転軸と、光ビームの照射パターンの短軸とを一
致させて配置することにより、光ビームの長軸方向の光
軸補正を駆動信号に対する応答性が劣る第2の回転軸回
りの回転で行い、これにより光軸補正手段の応答性の異
方性を補うことができ、簡易な構成による、精密な光軸
補正を行い得る光空間伝送装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光空間伝送装置の一実施の形態を
示す略線図である。
【図2】本発明による光軸補正部の一実施の形態を示す
略線図である。
【図3】2軸スプリングを示す平面図である。
【図4】光軸補正部の内部構成を示す断面図である。
【図5】ミラー取付部を示す断面図である。
【図6】駆動部の配置を示す断面図である。
【図7】光軸補正部の応答特性をデシベルを用いて表し
たグラフである。
【図8】光軸補正部の応答特性を位相遅れを用いて表し
たグラフである。
【図9】レーザダイオードとレーザの出射パターンの関
係を示す略線図である。
【図10】レーザダイオードのビーム広がり角を示すグ
ラフである。
【図11】相手装置における送信光ビームの照射パター
ンを示す略線図である。
【図12】光軸補正部と送信光ビームとの関係を示す略
線図である。
【図13】従来の光軸空間伝送装置の光学系の構成を示
す略線図である。
【図14】従来の光軸補正装置の構成を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
10……光空間伝送装置、16……位置検出センサ、1
8……受光素子、19……レーザダイオード、22……
2軸スプリング、22A……内側の輪環部、22B……
中間の輪環部、22C……外側の輪環部、24……X軸
ブリッジ、25……Y軸ブリッジ、50……光軸補正装
置、51……光軸補正部、52……反射ミラー、53…
…制御部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の情報信号で光ビームを変調して出射
    する光ビーム出射手段と、外部から供給される補正信号
    に基づいて、上記光ビームの光軸方向を直交する第1の
    回転軸及び第2の回転軸を中心として可変する光軸補正
    手段とを具え、 補正信号に対する上記光軸可変の応答性が上記第1の回
    転軸よりも劣る上記第2の上記回転軸と、楕円形でなる
    上記光ビームの照射パターンの短軸とが一致するように
    上記レーザダイオードと上記光軸補正手段とが配置され
    ていることを特徴とする光空間伝送装置。
  2. 【請求項2】上記光軸補正手段は、上記光ビームを反射
    する反射ミラーと、当該反射ミラーを支持する支持手段
    と、当該反射ミラーを上記第1の回転軸まわり及び第2
    の回転軸まわりに回転駆動する駆動手段とからなり、上
    記支持手段は3つの同心楕円状輪環部からなり、上記反
    射ミラーは上記支持手段の内側の輪環部に固定され、上
    記内側の輪環部と中間の輪環部は上記第1の回転軸上の
    180度離れた2か所に設けられた相互にねじれ回転が
    可能な第1の接続手段で接続され、上記中間の輪環部と
    外側の輪環部は上記第2の回転軸上の180度離れた2
    か所に設けられた相互にねじれ回転が可能な第2の接続
    手段で接続されていることを特徴とする請求項1に記載
    の光空間伝送装置。
JP11132992A 1999-05-13 1999-05-13 光空間伝送装置 Pending JP2000321511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11132992A JP2000321511A (ja) 1999-05-13 1999-05-13 光空間伝送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11132992A JP2000321511A (ja) 1999-05-13 1999-05-13 光空間伝送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000321511A true JP2000321511A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15094262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11132992A Pending JP2000321511A (ja) 1999-05-13 1999-05-13 光空間伝送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000321511A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003043385A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Olympus Optical Co Ltd ガルバノミラーの減衰構造
JP2016014725A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 セイコーエプソン株式会社 光学デバイスおよび画像表示装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003043385A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Olympus Optical Co Ltd ガルバノミラーの減衰構造
JP2016014725A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 セイコーエプソン株式会社 光学デバイスおよび画像表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5627669A (en) Optical transmitter-receiver
US8023166B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US6086209A (en) Mirror holder and optical axis correcting device using the same
GB1567916A (en) Automatic optical focusing system
JP2000049708A (ja) 光軸補正装置及び光軸補正方法
US6690888B1 (en) Method for establishing and maintaining optical, open-air communications link
JP2011008177A (ja) 光モジュール
JP3132690B2 (ja) 光空間伝送装置
JP2000321511A (ja) 光空間伝送装置
JP2000059307A (ja) 光無線装置
WO2018128118A1 (ja) 光通信装置
JP2002131587A (ja) レーザダイオードモジュール
JPH11352387A (ja) 光軸補正装置
JP2000066124A (ja) 光軸補正装置
JP2000321510A (ja) 光軸補正装置および光軸補正装置製造方法
JP3206993B2 (ja) 双方向光空間伝送装置
JP2000275490A (ja) 光軸補正装置および光軸補正装置製造方法
JP2001133704A (ja) 光軸補正装置
JP2000147345A (ja) 光軸補正装置ならびに光軸補正装置製造装置および光軸補正装置製造方法
JPH11215060A (ja) 光軸補正装置
JP2000078086A (ja) 光空間伝送装置
US20020186917A1 (en) Method and apparatus for accurately aligning a tiltable mirror employed in an optical switch
JP4281062B2 (ja) ミラー傾動装置
JPH11326730A (ja) 光軸補正装置と駆動部調整装置
JPH07218775A (ja) 光モジュール及び光通信ネットワーク