JP2000315905A - アンテナ構造及びカード型無線端末 - Google Patents

アンテナ構造及びカード型無線端末

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JP2000315905A
JP2000315905A JP11123312A JP12331299A JP2000315905A JP 2000315905 A JP2000315905 A JP 2000315905A JP 11123312 A JP11123312 A JP 11123312A JP 12331299 A JP12331299 A JP 12331299A JP 2000315905 A JP2000315905 A JP 2000315905A
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Japan
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antenna
card
wireless terminal
type wireless
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English (en)
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Yutaka Saito
裕 斎藤
Hiroshi Haruki
宏志 春木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人体又は金属板近傍に配置された時に高いアン
テナ性能を有するアンテナ構造と、そのアンテナ構造を
利用して簡単な構造で生産性が高いカード型無線端末を
提供すること。 【解決手段】プリント基板上に構成されたスロットアン
テナ1をカード型無線端末2の最大面積を有する筐体面
に対してその電界方向5が垂直になるよう配置するよう
にしたことにより、カード型無線端末2が人体又は金属
板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くすることが
できるアンテナ構造と、そのアンテナ構造を利用した簡
単な構造で放射効率の高いカード型無線端末が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にPHSなどの
移動体通信システムに用いられるカード型無線端末に内
蔵されるアンテナ構造に関し、特に人体又は金属板近傍
に配置された時に高いアンテナ性能を発揮するアンテナ
構造及びそのアンテナ構造を使用したカード型無線端末
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カード型無線端末に内蔵されるア
ンテナとしては、例えば、特開平8−167809、特
開平8−250918に示されるような280〜900
MHz帯ページャ用の板状ループアンテナやプリント基
板上に構成したプリントループアンテナが用いられてい
た。
【0003】また、例えば、特開平5−283925、
特開平6−328887、実開平3−90109に示さ
れるようなコイルやループを用いたICカード用内蔵ア
ンテナが用いられていた。また、例えば、特開平2−1
50101、特開平8−298411に示されるような
平面パッチアンテナが用いられていた。
【0004】また、例えば、特開平8−502633に
示されるような折り畳み式アンテナが用いられていた。
また、例えば、特開平10−190331に示されるよ
うな電池ケース内蔵アンテナが用いられていた。また、
例えば、特開平6−334421に示されるような回路
基板上に構成されたプリントパターンアンテナが用いら
れていた。
【0005】また、例えば、他の形態の端末用アンテナ
として、特開平6−97713、特開平3−16201
4に示されるように人体に対して垂直に配置したループ
アンテナが用いられていた。この種のアンテナは、ルー
プ長が半波長より短い(例えば5分の1波長以下)微小
ループアンテナであり、人体に対してループ面を垂直に
することで、280MHz〜900MHz程度の周波数
において、人体側に発生するイメージアンテナとの相互
作用により人体近傍における約3〜6dBの利得向上
(人体効果)が得られるものである。この場合は、ルー
プアンテナの主電界方向は人体に対して平行な方向とな
る。
【0006】一方、PHS方式を用いるカード型無線端
末に対しては、PHS方式の回線設計からアンテナには
2.15dBi(或いはそれ以上)の高い利得が要求さ
れる。また、カード型端末の筐体の寸法は、一般に、Y
方向(長さ)が90mm、X方向(幅)が50mm、Z
方向(厚み)が10mm程度である。また、その動作周
波数が1.9GHz帯(波長が約158mm)であるか
ら、端末の長さ方向の寸法(Y方向)は半波長(79m
m)を越えることになる。したがって、このようなカー
ド型無線端末の内蔵アンテナとしては、半波長ダイポー
ルや1波長ループアンテナ等の自由空間利得が2.15
dBi以上のものを用いることができる。
【0007】また、このようなカード型無線端末の使用
形態としては、人体の服の胸ポケットに入れる場合や金
属製の卓上に置く状態が考えられる。このような使用形
態においては、一般に、直方体形状のカード型無線端末
の長さ方向(Y方向)を含む最も面積が大きい面が人体
又は金属板に平行に近接する。このような状態において
も高いアンテナ利得を確保することが必要なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のページャ
用板状ループアンテナやプリントループアンテナでは、
自由空間の利得が−25dBd以下と低く、1.9GH
z帯のPHS方式には不向きであった。また、上記の従
来のICカード用内蔵アンテナでは、数10MHz以下
の低い周波数帯域を前提としたアンテナであり、1.9
GHz帯PHS方式には不向きであった。
【0009】また、上記の従来の平面パッチアンテナ、
折り畳み式アンテナ、電池ケース内アンテナ、プリント
パターンアンテナでは、アンテナが配置された面側に人
体又は金属板が近接した時のアンテナ利得を高くできな
いという問題があった。また、上記の従来の人体に垂直
に配置されたループアンテナを1.9GHz帯のPHS
方式カード型端末に応用する場合は、自由空間における
利得を確保するために、アンテナのループ長を半波長程
度に設定する必要がある。この場合は、人体近傍におけ
る利得改善効果が少なく帯域幅が狭く整合回路が複雑に
なるという問題があった。
【0010】また、上記の半波長ダイポールアンテナや
1波長ループアンテナでは、その長さが半波長(79m
m)程度必要であるので、カード型端末に内蔵する場
合、長さ方向(Y方向)にアンテナを配置せざるを得な
い。したがって、アンテナの電界方向は長さ方向(Y方
向)となる。カード型端末が人体又は金属板近傍に配置
される場合は、一般に長さ方向(Y方向)を含む最も面
積が大きい面が人体又は金属板に平行に近接する状態が
ほとんどである。したがって、上記の半波長ダイポール
アンテナや1波長ループアンテナでは、人体又は金属板
が近接した時にはアンテナの電界方向と人体又は金属板
が平行となり、人体又は金属板側に発生する等価的なイ
メージアンテナとの打ち消し作用によりアンテナ利得が
大きく劣化するという問題があった。
【0011】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、人体又は金属板近傍に配置された時
に高いアンテナ性能を有するアンテナ構造と、そのアン
テナ構造を利用して簡単な構造で生産性が高いカード型
無線端末を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のアンテナ構造
は、上記の問題を解決するため、最大面積を有する筐体
面に対してその電界方向が垂直になるようスロットアン
テナを配置するようにしたものである。本発明は、スロ
ットアンテナの電界方向を人体又は金属板に対して垂直
に配置するようにしたことにより、人体又は金属板近傍
に配置された時にアンテナ性能を高くすることができる
アンテナ構造が得られる。
【0013】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、最大面積を有する筐体面に対してそ
の電界方向が垂直になるようメアンダラインアンテナを
配置するようにしたものである。本発明は、メアンダラ
インアンテナの電界方向を人体又は金属板に対して垂直
に配置するようにしたことにより、人体又は金属板近傍
に配置された時にアンテナ性能を高くすることができる
アンテナ構造が得られる。
【0014】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、最大面積を有する筐体面に対してそ
の電界方向が垂直になるようノーマルモードヘリカルア
ンテナを配置するようにしたものである。本発明は、ノ
ーマルモードヘリカルアンテナの電界方向を人体又は金
属板に対して垂直に配置するようにしたことにより、人
体又は金属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高く
することができるアンテナ構造が得られる。
【0015】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、最大面積を有する筐体面に対してそ
の電界方向が平行になるダイポールアンテナの先端に電
界方向が垂直になるメアンダラインアンテナを接続する
ようにしたものである。本発明は、筐体面に対し電界方
向が平行になるダイポールアンテナの先端に電界方向が
垂直になるメアンダラインアンテナを接続するようにし
たことにより、自由空間及び人体又は金属板近傍に配置
されたいずれの状態においてもアンテナ系全体の放射効
率を高くすることができるアンテナ構造が得られる。
【0016】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、ダイポールアンテナの第1素子が第
1の筐体面に近接し、ダイポールアンテナの第2素子が
第2の筐体面に近接し、ダイポールアンテナの第1素子
の先端に第1のメアンダ素子をその先端が第2の筐体面
に向かうように接続し、ダイポールアンテナの第2素子
の先端に第2のメアンダ素子をその先端が第1の筐体面
に向かうように接続するようにしたものである。本発明
は、2本のダイポール素子をそれぞれカード型無線端末
の両面に近接させ、その先端に垂直メアンダ素子を接続
するようにしたことにより、自由空間及び人体又は金属
板がカード型無線端末のどちらの面に近接された場合で
もアンテナ系全体の放射効率を高くすることができるア
ンテナ構造が得られる。
【0017】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、最大面積を有する筐体面に対してそ
の電界方向が平行になるループアンテナの一部に電界方
向が垂直になるメアンダラインアンテナを接続するよう
にしたものである。本発明は、ループ素子の先端に垂直
メアンダ素子を接続することにより、自由空間及び人体
又は金属板が近接されたいずれの状態においても、高い
アンテナ性能を有するアンテナ構造が得られる。
【0018】また、本発明のアンテナ構造は、上記の問
題を解決するため、ループアンテナの一部に第1のメア
ンダ素子をその先端が第1の筐体面に向かうように接続
し、ループアンテナの他の一部に第2のメアンダ素子を
その先端が第2の筐体面に向かうよう接続するようにし
たものである。本発明は、ループ素子の先端に2本の垂
直メアンダ素子をそれぞれ対向する筐体面に向かうよう
に接続するようにしたことにより、自由空間及び人体又
は金属板が近接されたいずれの状態においても、また人
体又は金属板がカード型無線端末のどちらの面に近接さ
れた場合でもアンテナ系全体の放射効率を高くすること
ができるアンテナ構造が得られる。
【0019】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、上記本発明のアンテナ構造を有
する複数のアンテナを切り替えるダイバーシチアンテナ
を構成するようにしたものである。本発明は、本発明の
アンテナ構造を有する複数のアンテナを切り替えて使用
するようにしたことにより、自由空間及び人体又は金属
板近傍に配置されたいずれの状態においても、アンテナ
性能を高くすることができるカード型無線端末が得られ
る。
【0020】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、最大面積を有する筐体面に対し
てその電界方向が平行になるアンテナと、上記本発明の
アンテナ構造を有するアンテナとを切り替えるダイバー
シチアンテナを構成するようにしたものである。本発明
は、筐体面に対し電界方向が平行になるアンテナと本発
明のアンテナ構造を有するアンテナとを切り替え使用す
るようにしたことにより、人体又は金属板近傍に配置さ
れた時にアンテナ性能を高くすることができるカード型
無線端末が得られる。
【0021】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、上記のアンテナ構造を有するプ
リント基板上のパターンで構成された複数のアンテナ
を、プリント基板上に実装された高周波スイッチで切り
替えるよう構成したものである。本発明は、プリント基
板上の複数のアンテナをプリント基板上に実装された高
周波スイッチで切り替えるようにしたことにより、人体
又は金属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くす
ることができ、簡単な構造で生産性が高いカード型無線
端末が得られる。
【0022】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、第1のアンテナを最大面積を有
する第1の筐体面に配置し、第2のアンテナを第1の筐
体面とは異なる第2の筐体面に配置するようにしたもの
である。本発明は、電界方向が異なる2つのアンテナ
を、それぞれ異なる筐体面に配置するようにしたことに
より、人体又は金属板近傍に配置された時にアンテナ性
能を高くすることができ、簡単な構造で生産性が高いカ
ード型無線端末が得られる。
【0023】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナがパターンで構成され
たプリント基板をカード型無線端末の回路基板に垂直に
取り付け、プリント基板の給電部から取り付け端子で回
路基板に給電するようにしたものである。本発明は、ア
ンテナが構成されたプリント基板を回路基板に対し取り
付け端子により垂直に固定するようにしたことにより、
簡単な構造により、給電線を削減でき、組立行程を簡素
化できる生産性が高いカード型無線端末が得られる。
【0024】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナがパターンで構成され
たプリント基板をカード型無線端末の筐体に取り付け、
プリント基板の給電部からケーブルで回路基板に給電す
るようにしたものである。本発明は、アンテナが構成さ
れたプリント基板を筐体に対し垂直に固定するようにし
たことにより、アンテナ性能を確保することができると
ともに、回路基板とは別の行程でアンテナの交換等が容
易となり、生産面及びメンテナンスの面で有利なカード
型無線端末が得られる。
【0025】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナを筐体上に印刷又は蒸
着された導体パターンで構成し、導体パターンの給電部
からケーブルで回路基板に給電するようにしたものであ
る。本発明は、筐体の内側表面に導体パターンでアンテ
ナを構成するようにしたことにより、より高いアンテナ
性能を確保しつつ部品点数及び製造工程を削減すること
ができ、簡単な構造で生産性が高いカード型無線端末が
得られる。
【0026】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、回路基板上に取り付けられた金
属端子をアンテナの給電部に接触させて給電するように
したものである。本発明は、回路基板上又はアンテナ側
のプリント基板に実装された接触端子によって給電を行
うようにしたことにより、人体又は金属板近傍に配置さ
れた時にアンテナ性能を高くすることができるととも
に、部品点数及び製造工程を削減することができ、簡単
な構造で生産性の高いカード型無線端末が得られる。
【0027】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナを構成したプリント基
板上に取り付けられた金属端子を回路基板に接触させて
給電するようにしたものである。本発明は、プリント基
板上に実装された接触端子により回路基板の給電部に接
触させて組み立てるようにしたことにより、人体又は金
属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くすること
ができるとともに、部品点数及び製造工程を削減するこ
とができ、簡単な構造で生産性の高いカード型無線端末
が得られる。
【0028】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナを構成したプリント基
板の筐体内部側の面に整合回路を構成する部品を実装す
るようにしたものである。本発明は、アンテナが構成さ
れたプリント基板に整合回路を実装するようにしたこと
により、人体又は金属板近傍に配置された時にアンテナ
性能を高くすることができ、簡単な構造で生産性が高い
カード型無線端末が得られる。
【0029】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナ近傍の筐体の一部を最
大面積を有する筐体面の方向に突起するようにしたもの
である。本発明は、筐体のアンテナ近傍に突起を設ける
ことにより、アンテナと人体又は金属板との間隔を大き
くするようにしたことにより、アンテナ性能をより高く
確保することができるカード型無線端末が得られる。
【0030】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、アンテナが配置された筐体面の
一部又は全部の形状を円弧状にしたものである。本発明
は、筐体のアンテナに平行な面に湾曲を設けることによ
り、アンテナ面と金属板との密着を防止し、仮に密着し
た場合でもアンテナとの間隔を大きくするようにしたこ
とにより、アンテナ性能をより高く確保することができ
るカード型無線端末が得られる。
【0031】また、本発明のカード型無線端末は、上記
の問題を解決するため、筐体のアンテナが配置された筐
体面に対向する側に操作スイッチを配置するようにした
ものである。本発明は、筐体のアンテナから極力離れた
位置に操作スイッチを配置するようにしたことにより、
操作時のアンテナ性能の劣化を軽減することができるカ
ード型無線端末が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、カード型無線端末に内蔵するアンテナの構造であっ
て、最大面積を有する筐体面に対してその電界方向が垂
直になるようスロットアンテナを配置するようにしたも
のであり、スロットアンテナの電界方向を人体又は金属
板に対して垂直に配置するようにしたことにより、カー
ド型無線端末の筐体形状を効率良く利用して、人体又は
金属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くするこ
とができるという作用を有する。
【0033】本発明の請求項2に記載の発明は、カード
型無線端末に内蔵するアンテナの構造であって、最大面
積を有する筐体面に対してその電界方向が垂直になるよ
うメアンダラインアンテナを配置するようにしたもので
あり、メアンダラインアンテナの電界方向を人体又は金
属板に対して垂直に配置するようにしたことにより、カ
ード型無線端末の筐体形状を効率良く利用して、人体又
は金属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くする
ことができるという作用を有する。
【0034】本発明の請求項3に記載の発明は、カード
型無線端末に内蔵するアンテナの構造であって、最大面
積を有する筐体面に対してその電界方向が垂直になるよ
うノーマルモードヘリカルアンテナを配置するようにし
たものであり、ノーマルモードヘリカルアンテナの電界
方向を人体又は金属板に対して垂直に配置するようにし
たことにより、カード型無線端末の筐体形状を効率良く
利用して、人体又は金属板近傍に配置された時にアンテ
ナ性能を高くすることができるという作用を有する。
【0035】本発明の請求項4に記載の発明は、カード
型無線端末に内蔵するアンテナの構造であって、最大面
積を有する筐体面に対してその電界方向が平行になるダ
イポールアンテナの先端に前記筐体面に対してその電界
方向が垂直になるメアンダラインアンテナを接続するよ
うにしたものであり、筐体面に対し電界方向が平行にな
るダイポールアンテナの先端に電界方向が垂直になるメ
アンダラインアンテナを接続するようにしたことによ
り、自由空間及び人体又は金属板近傍に配置されたいず
れの状態においてもアンテナ系全体の放射効率を高くす
ることができるという作用を有する。
【0036】本発明の請求項5に記載の発明は、前記ダ
イポールアンテナの第1素子が最大面積を有する第1の
筐体面に近接し、前記ダイポールアンテナの第2素子が
前記第1の筐体面に対向する第2の筐体面に近接し、前
記ダイポールアンテナの第1素子の先端に第1のメアン
ダ素子をその先端が前記第2の筐体面に向かうように接
続し、前記ダイポールアンテナの第2素子の先端に第2
のメアンダ素子をその先端が前記第1の筐体面に向かう
ように接続するようにしたものであり、2本のダイポー
ル素子をそれぞれカード型無線端末の両面に近接させ、
その先端に垂直メアンダ素子を接続するようにしたこと
により、自由空間及び人体又は金属板がカード型無線端
末のどちらの面に近接された場合でもアンテナ系全体の
放射効率を高くすることができるという作用を有する。
【0037】本発明の請求項6に記載の発明は、カード
型無線端末に内蔵するアンテナの構造であって、最大面
積を有する筐体面に対してその電界方向が平行になるル
ープアンテナの一部に前記筐体面に対してその電界方向
が垂直になるメアンダラインアンテナを接続するように
したものであり、ループ素子の先端に垂直メアンダ素子
を接続することにより、自由空間及び人体又は金属板が
近接されたいずれの状態においても、アンテナ性能を高
くすることができるという作用を有する。
【0038】本発明の請求項7に記載の発明は、前記ル
ープアンテナの一部に第1のメアンダ素子をその先端が
最大面積を有する第1の筐体面に向かうように接続し、
前記ループアンテナの他の一部に第2のメアンダ素子を
その先端が前記第1の筐体面に対向する第2の筐体面に
向かうように接続するようにしたものであり、ループ素
子の先端に2本の垂直メアンダ素子をそれぞれ対向する
筐体面に向かうように接続するようにしたことにより、
自由空間及び人体又は金属板が近接されたいずれの状態
においても、また人体又は金属板がカード型無線端末の
どちらの面に近接された場合でもアンテナ系全体の放射
効率を高くすることができるという作用を有する。
【0039】本発明の請求項8に記載の発明は、第1の
アンテナを最大面積を有する第1の筐体面に配置し、第
2のアンテナを前記第1の筐体面とは異なる第2の筐体
面に配置し、前記第1及び第2のアンテナの少なくとも
一方を請求項1、2、3、4、5、6または7記載のア
ンテナ構造とするようにしたものであり、電界方向が異
なる2つのアンテナをそれぞれ異なる筐体面に配置する
ようにしたことにより、人体又は金属板近傍に配置され
た時にアンテナ性能を高くすることができ、簡単な構造
で生産性が高くすることができるという作用を有する。
【0040】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1、2、3、4、5、6または7記載のアンテナ構造を
有するアンテナをプリント基板上のパターンで構成し、
前記プリント基板をカード型無線端末の回路基板に対し
垂直に取り付けるようにしたものであり、アンテナが構
成されたプリント基板を回路基板に対し取り付け端子に
より垂直に固定するようにしたことにより、簡単な構造
により、給電線を削減でき、組立行程を簡素化して生産
性を高くすることができるという作用を有する。
【0041】以下、添付図面、図1乃至図13に基づ
き、本発明の実施の形態1乃至13を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)まず、図1を参照して、本発明の
第1の実施の形態におけるアンテナ構造の構成を説明す
る。図1は第1の実施の形態におけるアンテナ構造を組
み込んだカード型無線端末の構成を示す斜視図である。
図1において、1はスロットアンテナ、2はカード型無
線端末、3は無線回路部、4は人体又は金属板、5は電
界方向を示す。
【0042】図1において、スロットアンテナ1は、例
えば、プリント基板上の銅箔パターンで構成されてお
り、スロット長は約2分1波長(1.9GHz帯におい
て約79mm)に設定される。カード型無線端末2は送
受信機能を有する例えば1.9GHz帯のPHS端末で
あり、その寸法は、例えば、Y方向(長さ)が90m
m、X方向(幅)が50mm、Z方向(厚み)が10m
m程度である。カード型無線端末2は、樹脂製の筐体の
中にスロットアンテナ1及び無線回路部3を内蔵して構
成される。無線回路部3は電池を含む送受信機能部であ
り、一般に金属シールドケースで覆われている。
【0043】このような形状のカード型無線端末2を人
体の胸ポケットに挿入した場合や金属製の卓上に配置し
た場合には、筐体の最も面積が大きい面(XY面に平行
な面)が人体又は金属板4に平行になる。このような人
体又は金属板近傍の配置状態において高いアンテナ性能
が要求される。スロットアンテナ1はカード型無線端末
2の筐体の最も面積が大きい面に対して(すなわち人体
又は金属板に対して)垂直になるように配置される。
【0044】上記のように構成されたアンテナ構造にお
いて、スロットアンテナ1の電界方向は5に示す矢印の
ようにZ方向となる。したがって、スロットアンテナ1
から放射される主偏波方向はZ方向となる。
【0045】次に、図1を参照して、本発明の第1の実
施の形態におけるアンテナ構造の動作を説明する。始め
に、例えば、仮に半波長ダイポールアンテナを内蔵する
場合を想定する。半波長ダイポールアンテナは、その全
長が半波長(1.9GHz帯で79mm)必要であるた
め、本実施の形態のカード型無線端末においては、Y方
向に配置せざるを得ない。この場合は、半波長ダイポー
ルアンテナと人体又は金属板4とは平行となり、人体又
は金属板4側に等価的に発生するイメージアンテナとの
間で電磁界的な打ち消し作用が発生し、放射効率が大き
く劣化する。
【0046】それに対し、本実施の形態におけるスロッ
トアンテナ1では、人体又は金属板4はスロットアンテ
ナ1の電界方向と垂直となるため、人体又は金属板4側
に等価的に発生するイメージアンテナとスロットアンテ
ナ1との間で電磁界的な打ち消し作用が発生しない。す
なわち、人体又は金属板4は等価的な無限地板として動
作し、スロットアンテナ1はその無限地板上の垂直電界
アンテナとして動作する。この結果、人体又は金属板4
を含んだアンテナ系全体の放射効率を高くすることがで
きる。
【0047】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るアンテナ構造の特徴は、半波長を有するスロットアン
テナの電界方向を人体又は金属板に対して垂直に配置す
ることにより、カード型無線端末の筐体形状を効率良く
利用してアンテナ系全体の放射効率を高くすることがで
きる点である。以上の説明から明らかなように、本実施
の形態におけるアンテナ構造は人体又は金属板近傍に配
置された時にアンテナ性能を高くすることができる。
【0048】尚、本実施の形態におけるスロットアンテ
ナの構成や大きさは以上説明したものに限るものではな
く、同様な構成であれば同様な効果が得られる。また、
カード型無線端末の寸法は本実施の形態の説明において
以上説明したものに限るものではなく、同様な構成であ
れば同様な効果が得られる。
【0049】(第2の実施の形態)まず、図2を参照し
て、本発明の第2の実施の形態におけるアンテナ構造の
構成を説明する。図2は第2の実施の形態におけるアン
テナ構造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜
視図である。図2において、6はメアンダラインアンテ
ナであり、例えば、プリント基板上の銅箔パターンで構
成されており、その高さは10mmに設定され、メアン
ダラインの電気長は約4分の1波長(約39mm)程度
に設定される。なお、図1と同一の符号を付したものは
図1のものと同様であり、同様に動作する。
【0050】メアンダラインアンテナ6はカード型無線
端末2の筐体の最も面積が大きい面に対して(すなわち
人体又は金属板に対して)垂直になるように配置され
る。上記のように構成されたアンテナ構造において、ス
ロットアンテナ1の電界方向は5に示す矢印のようにZ
方向となる。したがって、メアンダラインアンテナ6か
ら放射される主偏波方向はZ方向となる。
【0051】次に、図2を参照して、本発明の第2の実
施の形態におけるアンテナ構造の動作を説明する。本実
施の形態におけるメアンダラインアンテナ6では、人体
又は金属板4がメアンダラインアンテナ6の電界方向と
垂直となるため、人体又は金属板4側に等価的に発生す
るイメージアンテナとメアンダラインアンテナ6との間
で電磁界的な打ち消し作用が発生しない。すなわち、人
体又は金属板4は等価的な無限地板として動作し、メア
ンダラインアンテナ6はその無限地板上の垂直電界アン
テナとして動作する。この結果、人体又は金属板4を含
んだアンテナ系全体の放射効率を高くすることができ
る。
【0052】また、メアンダラインアンテナ6の代わり
にノーマルモードヘリカル(垂直モードヘリカル)アン
テナを配置した場合も同様にアンテナ系全体の放射効率
を高くすることができる。
【0053】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るアンテナ構造の特徴は、メアンダラインアンテナ又は
ノーマルモードヘリカルアンテナの電界方向を人体又は
金属板に対して垂直に配置することにより、アンテナ系
全体の放射効率を高くすることができる点である。以上
の説明から明らかなように、本実施の形態におけるアン
テナ構造は人体又は金属板近傍に配置された時にアンテ
ナ性能を高くすることができる。
【0054】(第3の実施の形態)まず、図3を参照し
て、本発明の第3の実施の形態におけるアンテナ構造の
構成を説明する。図3は第3の実施の形態におけるアン
テナ構造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜
視図である。図3において、7はプリント基板、8、9
はダイポール素子、10、11はメアンダ素子を示す。
なお、図1と同一の符号を付したものは図1のものと同
様であり、同様に動作する。
【0055】図3において、プリント基板7は、カード
型無線端末2の筐体内部に人体又は金属板4に対して垂
直に配置される。ダイポール素子8、9及びメアンダ素
子10、11はプリント基板7上の銅箔パターンで形成
される。ダイポール素子8はカード型無線端末2の筐体
の人体又は金属板4とは反対側の面に近接して配置され
る。ダイポール素子8の先端にはメアンダ素子10がそ
の先端を人体又は金属板4側に向け垂直に配置される。
一方、ダイポール素子9は人体又は金属板4側に近接し
て配置される。ダイポール素子9の先端にはメアンダ素
子11がその先端を人体又は金属板4の反対側に向け垂
直に配置される。
【0056】次に、図3を参照して、本発明の第3の実
施の形態におけるアンテナ構造の動作を説明する。上記
のように構成された本実施の形態におけるアンテナ構造
においては、ダイポール素子8、9及びメアンダ素子1
0、11は、1つのダイポールアンテナ系として励振さ
れる。ここで、ダイポール素子8、9からの放射は、そ
の電界方向が人体又は金属板4と平行なY方向となる。
一方、メアンダ素子10、11からの放射は、その電界
方向が人体又は金属板4に対して垂直なZ方向となる。
したがって、ダイポール素子8、9及びメアンダ素子1
0、11により構成されるアンテナ系は、Y方向及びZ
方向の両偏波成分を含むアンテナとして動作する。
【0057】ここで、人体又は金属板に近接しない自由
空間においては、上記のアンテナ系はY方向及びZ方向
の両偏波成分に対して動作するため、実用上高いアンテ
ナ性能を有する。一方、人体又は金属板に近接した場合
は、図3に示す人体又は金属板4の配置においては、ダ
イポール素子9は人体又は金属板4に近接しており、人
体又は金属板4による電磁界的な打ち消し作用によって
ダイポール素子9上の電流分布は低くなる。しかし、ダ
イポール素子8は人体又は金属板4から離れており、ダ
イポール素子8及びメアンダ素子10には十分な電流が
励振される。したがって、メアンダ素子10の電界方向
と人体又は金属板4は垂直となるため、電磁界的な打ち
消し作用が発生しない。この結果、人体又は金属板4を
含んだアンテナ系全体の放射効率を高くすることができ
る。
【0058】また、図3において、人体又は金属板4が
ダイポール素子8に近接したカード型無線端末の面側に
存在した場合においては、上記の説明とは逆にメアンダ
素子11が人体又は金属板4に対して垂直な放射素子と
して機能し、アンテナ系全体の放射効率を高くすること
ができる。
【0059】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るアンテナ構造の特徴の1つは、ダイポール素子の先端
に垂直メアンダ素子を接続することで、自由空間及び人
体又は金属板が近接されたいずれの状態においてもアン
テナ系全体の放射効率を高くすることができる点であ
る。
【0060】また、本実施の形態における他の特徴は、
2本のダイポール素子をそれぞれカード型無線端末の両
面に近接させ、その先端に垂直メアンダ素子を接続する
ことにより、人体又は金属板がカード型無線端末のどち
らの面に近接された場合でもアンテナ系全体の放射効率
を高くすることができる点である。
【0061】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態におけるアンテナ構造によれば、自由空間及び人体
又は金属板近傍に配置されたいずれの状態においてもア
ンテナ性能を高くすることができる。
【0062】(第4の実施の形態)まず、図4を参照し
て、本発明の第4の実施の形態におけるアンテナ構造の
構成を説明する。図4は第4の実施の形態におけるアン
テナ構造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜
視図である。図4において、12はループ素子を示す。
なお、図1乃至図3と同一の符号を付したものは図1乃
至図3のものと同様であり、同様に動作する。
【0063】図4において、プリント基板7は、カード
型無線端末2の筐体内部に人体又は金属板4に対して垂
直に配置される。ループ素子12及びメアンダ素子1
0、11はプリント基板7上の銅箔パターンで形成され
る。ループ素子12はその周囲長が約半波長(約79m
m)に設定される。ループ素子12の一部にはメアンダ
素子10がその先端を人体又は金属板4側に向けて配置
される。また、ループ素子12の他の一部にはメアンダ
素子11がその先端を人体又は金属板4の反対側に向け
て配置される。
【0064】次に、図4を参照して、本発明の第4の実
施の形態におけるアンテナ構造の動作を説明する。上記
のように構成された本実施の形態におけるアンテナ構造
においては、ループ素子12及びメアンダ素子10、1
1は、一つのアンテナ系として励振される。ここで、ル
ープ素子12からの放射は、その電界方向が人体又は金
属板4と平行なY方向となる。また、その主放射方向
は、Z及び−Z方向となる。したがって、人体又は金属
板4が存在する場合は、人体又は金属板4側に等価的に
発生するイメージアンテナが同相励振されることによ
り、Z方向に集中した放射となる。
【0065】一方、メアンダ素子10、11からの放射
は、その電界方向が人体又は金属板4に対して垂直なZ
方向となる。したがって、ループ素子12及びメアンダ
素子10、11が構成するアンテナ系は、Y方向及びZ
方向の両偏波成分を含むアンテナとして動作する。従っ
て、人体又は金属板4に近接しない自由空間において
は、上記のアンテナ系はY方向及びZ方向の両偏波成分
に対して動作するため、実用上高いアンテナ性能を有す
る。
【0066】一方、人体又は金属板4に近接した場合
は、ループ素子12からはZ方向に効率良く放射し、か
つ、メアンダ素子10、11の電界方向と人体又は金属
板4は垂直となるため、電磁界的な打ち消し作用が発生
しない。この結果、人体又は金属板4を含んだアンテナ
系全体の放射効率を高くすることができる。
【0067】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るアンテナ構造の特徴は、ループ素子の先端に垂直メア
ンダ素子を接続することにより、自由空間及び人体又は
金属板が近接されたいずれの状態においても、アンテナ
系全体の放射効率を高くすることができる点である。以
上の説明から明らかなように、本実施の形態におけるア
ンテナ構造によれば、自由空間及び人体又は金属板近傍
に配置されたいずれの状態においても、アンテナ性能を
高くすることができる。
【0068】(第5の実施の形態)まず、図5を参照し
て、本発明の第5の実施の形態における本発明のアンテ
ナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明する。
図5は第5の実施の形態における本発明のアンテナ構造
を使用したカード型無線端末の構成を示す斜視図及び部
分拡大図である。図5において、13はダイポール素
子、14はバラン、15はメアンダ素子、16、17は
ストリップライン、18は高周波スイッチを示す。な
お、図1乃至図4と同一の符号を付したものは図1乃至
図4のものと同様であり、同様に動作する。
【0069】図5において、ダイポール素子13及びメ
アンダ素子15はプリント基板7上の銅箔パターンで形
成される。ダイポール素子13はその長さが約半波長
(約79mm)に設定され、その電界方向が人体又は金
属板4に対して平行な方向(Y方向)に配置される。ダ
イポール素子13の給電点にはバラン14が接続され、
バラン14では平衡不平衡変換が行われる。不平衡変換
された信号はプリント基板7上に構成されたストリップ
ライン16で伝送され高周波スイッチ18に接続され
る。高周波スイッチ18は、例えば、GaAs−MMI
Cで構成されておりプリント基板7上に実装される。
【0070】一方、ミアンダ素子15はその電界方向が
人体又は金属板4に対して垂直な方向(Z方向)に配置
される。ミアンダ素子15の電気長は約4分の1波長
(約39mm)程度に設定される。ミアンダ素子15の
給電点にはストリップライン17が接続され、高周波ス
イッチ18に接続される。高周波スイッチ18はダイポ
ール素子13かメアンダ素子15のいずれかを選択して
無線回路部3に給電するように動作する。プリント基板
7は、カード型無線端末2の筐体内部に人体又は金属板
4に対して垂直に配置される。
【0071】次に、図5を参照して、本発明の第5の実
施の形態における本発明のアンテナ構造を使用したカー
ド型無線端末の動作を説明する。上記のように構成され
た本実施の形態におけるカード型無線端末においては、
ダイポール素子13及びメアンダ素子15は、ダイバー
シチアンテナ系として動作する。ここで、ダイポール素
子13からの放射は、その電界方向が人体又は金属板4
と平行なY方向となる。また、その主放射方向は、XZ
平面方向となる。一方、メアンダ素子15からの放射
は、その電界方向が人体又は金属板4に対して垂直なZ
方向となる。
【0072】したがって、ダイポール素子13かメアン
ダ素子15のいずれか一方を選択的に用いることによ
り、Y方向及びZ方向の両偏波成分に対して偏波ダイバ
ーシチアンテナ系として動作することができる。すなわ
ち、人体又は金属板4に近接しない自由空間において
は、上記のアンテナ系はY方向及びZ方向の両偏波成分
に対して最適なアンテナを選択するため、実用上高いア
ンテナ性能を有する。
【0073】一方、人体又は金属板4に近接した場合
は、ダイポール素子13は人体又は金属板4との電磁界
的な打ち消し作用によりその放射効率が劣化する。しか
し、メアンダ素子15の電界方向と人体又は金属板4は
垂直となるため、電磁界的な打ち消し作用が発生しな
い。この結果、人体又は金属板4に近接した場合は、常
にメアンダ素子15が選択されてアンテナ系全体の放射
効率を高くすることができる。
【0074】また、高周波スイッチ18がプリント基板
7上に実装されており、給電用のケーブルが1本で済む
ことから、構成が簡単になる。以上の説明のように、本
実施の形態におけるカード型無線端末の特徴の一つは、
ダイポール素子とメアンダ素子とによるダイバーシチア
ンテナを構成することにより、自由空間におけるアンテ
ナ性能を高くすることができる点である。
【0075】また、本実施の形態におけるカード型無線
端末の他の特徴は、人体又は金属板4に対して平行に配
置されたダイポール素子と垂直に配置されたメアンダ素
子によるダイバーシチアンテナを構成することにより、
自由空間及び人体又は金属板4近傍に配置されたいずれ
の状態においてもアンテナ性能を高くすることができる
点である。
【0076】また、本実施の形態におけるカード型無線
端末の他の特徴は、ダイポール素子とメアンダ素子とを
切り替える高周波スイッチを同一基板上に実装すること
により、簡単な構造で生産性が高いカード型無線端末を
実現することができる点である。
【0077】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態におけるカード型無線端末は、自由空間及び人体又
は金属板近傍に配置されたいずれの状態においてもアン
テナ性能を高くでき、簡単な構造で生産性の高いカード
型無線端末を実現することができる。
【0078】(第6の実施の形態)まず、図6を参照し
て、本発明の第6の実施の形態における本発明のアンテ
ナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明する。
図6は第6の実施の形態における本発明のアンテナ構造
を使用したカード型無線端末の構成を示す斜視図であ
る。図6において、19はスロットアンテナ、20、2
1は給電ケーブルを示す。なお、図1乃至図5と同一の
符号を付したものは図1乃至図5のものと同様であり、
同様に動作する。
【0079】図6において、ダイポール素子13及びバ
ラン14はプリント基板7上の銅箔パターンで形成さ
れ、図5と同様な動作を行う。スロットアンテナ19
は、ダイポール素子13とは異なる面に平行にその電界
方向がZ方向に向けて配置される。ダイポール素子13
及びスロットアンテナ19は給電ケーブル20、21に
よってそれぞれ無線回路部3へ給電され、無線回路部3
ではいずれかを選択して送受信回路へ接続する。
【0080】次に、図6を参照して、本発明の第6の実
施の形態における本発明のアンテナ構造を使用したカー
ド型無線端末の動作を説明する。上記のように構成され
たカード型無線端末においては、ダイポール素子13及
びスロットアンテナ19は、ダイバーシチアンテナ系と
して動作する。ここで、ダイポール素子13からの放射
は、その電界方向がY方向となり、その主放射方向はX
Z平面方向となる。一方、スロットアンテナ19からの
放射は、その電界方向がZ方向となり、その主放射方向
はYZ平面方向となる。従って、ダイポール素子13か
スロットアンテナ19のいずれか一方を選択的に用いる
ことで、偏波方向及び主放射方向に関するダイバーシチ
アンテナ系として動作する。
【0081】すなわち、人体又は金属板4に近接しない
自由空間においては、上記のアンテナ系は偏波及び方向
に対して最適なアンテナを選択するため、実用上高いア
ンテナ性能を有する。一方、人体又は金属板4に近接し
た場合は、ダイポール素子13は人体又は金属板4との
電磁界的な打ち消し作用によりその放射効率が劣化す
る。しかし、スロットアンテナ19の電界方向と人体又
は金属板4は垂直となるため、電磁界的な打ち消し作用
が発生しない。この結果、人体又は金属板4に近接した
場合は、常にスロットアンテナ19が選択されてアンテ
ナ系全体の放射効率を高くすることができる。
【0082】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、ダイポール素子とスロッ
トアンテナとを異なる面に配置したダイバーシチアンテ
ナを構成することにより、自由空間及び人体又は金属板
近傍に配置されたいずれの状態においても、アンテナ性
能を高くすることができる点である。以上の説明から明
らかなように、本実施の形態におけるカード型無線端末
は、自由空間及び人体又は金属板近傍のいずれに配置さ
れたときにも、アンテナ性能を高くすることができる。
【0083】(第7の実施の形態)まず、図7を参照し
て、本発明の第7の実施の形態における本発明のアンテ
ナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明する。
図7は第7の実施の形態における本発明のアンテナ構造
を使用したカード型無線端末の構成を示す側面図であ
る。すなわち、図7は図1に示すカード型無線端末2を
Y方向から見た図を示するのである。図7において、2
2は回路基板、23はシールドケース、24は筐体、2
5は取り付け端子を示す。なお、図1乃至図6と同一の
符号を付したものは図1乃至図6のものと同様であり、
同様に動作する。また、プリント基板7には、例えば、
スロットアンテナ1が構成されおり、その動作は図1に
示すものと同様である。
【0084】回路基板22はカード型無線端末2の回路
が実装された主基板であり、特に無線回路部はシールド
ケース23で覆われている。回路基板22、シールドケ
ース23及びプリント基板7は筐体24内に収納され
る。ここで、プリント基板7は回路基板22に垂直にな
るように取り付け端子25で固定される。取り付け端子
25はプリント基板7上のアンテナ(例えばスロットア
ンテナ)から回路基板22への電気的な給電機能を兼ね
ている。
【0085】次に、図7を参照して、本発明の第7の実
施の形態における本発明のアンテナ構造を使用したカー
ド型無線端末の動作を説明する。上記のように構成され
たカード型無線端末においては、プリント基板7を回路
基板22に実装される構成部品の一つとして扱うことが
でき、プリント基板7及びシールドケース23を実装し
た状態の回路基板22を筐体24に組み込むことにより
カード型無線端末2が完成する。
【0086】これにより、アンテナから回路基板22へ
の給電線が削減できるとともに、回路基板22に対して
垂直にアンテナを固定することができる。また、図1に
おいて説明したアンテナ性能を確保することができる。
【0087】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、取り付け端子によって回
路基板にアンテナが構成されたプリント基板を垂直に固
定することで、給電線を削減できるととも組立行程を簡
素化できる点である。
【0088】以上の説明から明らかなように本実施の形
態におけるカード型無線端末によれば、人体又は金属板
近傍に配置された時にアンテナ性能を高くでき、簡単な
構造で生産性が高いカード型無線端末を実現することが
できる。
【0089】(第8の実施の形態)まず、図8を参照し
て、本発明の第8の実施の形態における本発明のアンテ
ナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明する。
図8は第8の実施の形態における本発明のアンテナ構造
を使用したカード型無線端末の構成を示す側面図であ
る。すなわち、図8はカード型無線端末2をY方向から
見た図を示すものである。図8において、26は給電ケ
ーブル、27はリブを示す。プリント基板7は筺体24
に設けられたリブ27によって固定され、給電ケーブル
26はプリント基板7上のアンテナから回路基板22へ
の給電を行う。なお、図1乃至図7と同一の符号を付し
たものは図1乃至図7のものと同様であり、同様に動作
する。また、プリント基板7には、例えば、スロットア
ンテナ1が構成されおり、その動作は図1のものと同様
であり、その他の構成要素ついては図7のものと同様で
ある。
【0090】次に、図8を参照して、本発明の第8の実
施の形態における本発明のアンテナ構造を使用したカー
ド型無線端末の動作を説明する。上記のように構成され
たカード型無線端末においては、プリント基板7は筐体
24に固定されているため、筐体24との間隔を一定に
保つことができる。また、プリント基板7を予め筐体2
4に固定しておき、シールドケース23を実装した状態
の回路基板22を筐体24に組み込むことによりカード
型無線端末2を完成する。
【0091】これにより、アンテナから回路基板22へ
の給電ケーブルが必要であるが、回路基板22とは別の
行程でアンテナの交換等が容易となり、生産面及びメン
テナンスの面で有利となる。また、図1における実施の
形態の場合と同様に、アンテナ性能を確保することがで
きる。
【0092】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、筐体にアンテナが構成さ
れたプリント基板を垂直に固定することにより、生産面
及びメンテナンスの面で有利となる点である。以上の説
明から明らかなように、本実施の形態におけるカード型
無線端末によれば、人体又は金属板近傍に配置された時
にアンテナ性能を高くすることができ、簡単な構造で生
産性が高いカード型無線端末を実現することができる。
【0093】(第9の実施の形態)まず、図9を参照し
て、本発明の第9の実施の形態における本発明のアンテ
ナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明する。
図9は第9の実施の形態における本発明のアンテナ構造
を使用したカード型無線端末の構成を示す側面図であ
る。すなわち、図9はカード型無線端末2をY方向から
見た図を示している。図9において、28はアンテナパ
ターンを示す。アンテナパターン28は筐体24の内側
表面に印刷又は蒸着された導体パターンにより、例え
ば、スロットアンテナ1(図1)を構成する。給電ケー
ブル26はアンテナパターン28の給電点に接続され回
路基板22に対して給電を行う。なお、図1乃至図8と
同一の符号を付したものは図1乃至図8のものと同様で
あり、同様に動作する。また、アンテナパターン28の
電気的な動作は図1のものと同様であり、その他の構成
要素については図8のものと同様である。
【0094】次に、図9を参照して、本発明の第9の実
施の形態における本発明のアンテナ構造を使用したカー
ド型無線端末の動作を説明する。上記のように構成され
たカード型無線端末においては、アンテナパターン28
が筐体24上に一体構造で形成されているため、筐体2
4に回路基板22を取り付け給電ケーブルを接続するこ
とによりカード型無線端末2を完成することができる。
したがって、部品点数を削減するとともに製造工程を削
減することができる。また、アンテナとシールドケース
23との間隔を最大限大きくできるため、図1において
説明したと同様にアンテナ性能をより高く確保すること
ができる。
【0095】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、筐体の内側表面に印刷又
は蒸着された導体パターンでアンテナを構成することに
より、より高いアンテナ性能を確保しつつ部品点数及び
製造工程を削減することができる点である。
【0096】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態におけるカード型無線端末によれば、人体又は金属
板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くすることが
でき、簡単な構造で生産性が高いカード型無線端末を実
現できる。
【0097】(第10の実施の形態)まず、図10を参
照して、本発明の第10の実施の形態における本発明の
アンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明
する。図10は第10の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図である。すなわち、図10はカード型無線端末2を
Y方向から見た図を示すものである。図10において、
29は接触端子を示す。接触端子29は回路基板22上
に実装されて、アンテナパターン28の給電点に接触す
るように組み立てられる。その他の構成要素は図9に示
すものと同様である。なお、図1乃至図9と同一の符号
を付したものは図1乃至図9のものと同様であり、同様
に動作する。
【0098】次に、図10を参照して、本発明の第10
の実施の形態における本発明のアンテナ構造を使用した
カード型無線端末の動作を説明する。上記のように構成
されたカード型無線端末においては、回路基板22から
アンテナへの給電は接触端子29によって行われる。し
たがって、筐体24に回路基板22を取り付けるだけで
カード型無線端末2が完成され、且つ給電ケーブルを削
減することができる。これにより、部品点数が削減され
るとともに製造工程を削減することができる。また、図
1において説明したと同様に、アンテナ性能を確保する
ことができる。さらに、接触端子29をアンテナを装着
するプリント基板に実装しておき、回路基板22上の給
電部に接触させることによっても同様な効果が得られ
る。
【0099】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、回路基板上又はアンテナ
側のプリント基板に実装された接触端子によって給電を
行うことにより、部品点数と製造工程を削減することが
できる点である。以上の説明から明らかなように、本実
施の形態におけるカード型無線端末によれば、人体又は
金属板近傍に配置された時にアンテナ性能を高くするこ
とができ、簡単な構造で生産性の高いカード型無線端末
を実現できる。
【0100】(第11の実施の形態)まず、図11を参
照して、本発明の第11の実施の形態における本発明の
アンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明
する。図11は第11の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図である。すなわち、図11はカード型無線端末2を
Y方向から見た図を示すものである。図11において、
30は接触端子、31は回路部品を示す。接触端子30
はプリント基板7上に実装されて、回路基板22の給電
部に接触するように組み立てられる。また、回路部品3
1は、プリント基板7の裏面(回路側)に実装されたチ
ップ部品であり、プリント基板7上に構成されたアンテ
ナの整合回路を構成する。その他の構成要素は図10に
示すものと同様である。なお、図1乃至図10と同一の
符号を付したものは図1乃至図10のものと同様であ
り、同様に動作する。
【0101】次に、図11を参照して、本発明の第11
の実施の形態における本発明のアンテナ構造を使用した
カード型無線端末の動作を説明する。上記のように構成
されたカード型無線端末においては、整合回路を構成す
る回路部品31がプリント基板7の裏面に実装されてい
るため、プリント基板7を筐体24の内側面に密着する
ことができる。したがって、アンテナとシールドケース
23との間隔を最大限大きくできるため、図1において
説明したアンテナ性能をより高く確保することができ
る。また、整合回路をプリント基板7の実装部品として
扱えるために、生産面やメンテナンス面で有利である。
【0102】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、アンテナが構成されたプ
リント基板の裏側に整合回路を実装することにより、ア
ンテナ性能をより高く確保することができる点である。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態における
カード型無線端末によれば、人体又は金属板近傍に配置
された時にアンテナ性能を高くすることができ、簡単な
構造で生産性が高いカード型無線端末を実現できる。
【0103】(第12の実施の形態)まず、図12を参
照して、本発明の第12の実施の形態における本発明の
アンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明
する。図12は第12の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図である。すなわち、図12はカード型無線端末2を
Y方向から見た図を示すものである。図12において、
32は突起部、33は表示面である。突起部32は筐体
24の突起であり、プリント基板7の近傍に設けられ
る。表示面33は液晶表示板等の表示部であり、カード
型無線端末2の各種情報を表示する。その他の構成要素
は図11に示すものと同様である。なお、図1乃至図1
1と同一の符号を付したものは図1乃至図11のものと
同様であり、同様に動作する。
【0104】次に、図12を参照して、本発明の第12
の実施の形態における本発明のアンテナ構造を使用した
カード型無線端末の動作を説明する。上記のように構成
されたカード型無線端末においては、プリント基板7上
に構成されたアンテナと人体又は金属板4との間隔は、
アンテナ系全体の放射効率を決定する重要なパラメータ
となる。一般に、アンテナと人体又は金属板との間隔が
大きいほど人体又は金属板4との相互結合が低減され放
射効率が改善される。
【0105】ここで、例えば、4を金属製の卓上とした
場合は、カード型無線端末2を使用する状態は一般に表
示面33を上側にした図12に示す配置となる。この
時、筐体24に突起部32を設けるようにすれば、アン
テナと人体又は金属板との間隔を極力大きくすることが
できる。また、突起部32をプリント基板7の近傍のみ
に配置することにより、筐体24のデザイン上、厚みを
薄く感じさせることができる。
【0106】また、例えば、4を人体とした場合は、カ
ード型無線端末2が人体に密着する面は必ずしも図12
に示すようにはならず、表示面33が人体に密着する場
合も考えられる。この場合は、例えば、プリント基板7
近傍の表示面側にも突起部32を設けておけば、いずれ
の面が密着してもアンテナと人体又は金属板との間隔を
大きくすることができる。
【0107】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴は、筐体のアンテナ近傍に突
起を設けることにより、アンテナと人体又は金属板との
間隔を大きくし、アンテナ性能をより高く確保すること
ができる点である。以上の説明から明らかなように、本
実施の形態におけるカード型無線端末によれば、人体又
は金属板近傍に配置されたときにアンテナ性能を高くす
ることができる。
【0108】(第13の実施の形態)まず、図13を参
照して、本発明の第13の実施の形態における本発明の
アンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を説明
する。図13は第13の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図である。すなわち、図13はカード型無線端末2を
Y方向から見た図を示すものである。図13において、
35は湾曲部、36は操作スイッチを示す。湾曲部35
は筐体24の湾曲形状、プリント基板7の近傍のプリン
ト基板7に平行な面に設けられる。操作スイッチ36は
使用者が手で操作するスイッチであり、筐体24のプリ
ント基板7から極力離れた位置に配置される。なお、図
1乃至図12と同一の符号を付したものは図1乃至図1
2のものと同様であり、同様に動作する。
【0109】次に、図13を参照して、本発明の第13
の実施の形態における本発明のアンテナ構造を使用した
カード型無線端末の動作を説明する。上記のように構成
されたカード型無線端末においては、プリント基板7上
に構成されたアンテナと人体又は金属板4(図1)との
間隔が大きいほど人体又は金属板との相互結合が低減さ
れ放射効率が改善される。そのため、本実施の形態にお
いては、プリント基板7に平行な筐体の面に湾曲部35
を設けるようにした。そのため、例えば、筺体のこの面
を卓上などの金属板上に直接密着させて置こうとしても
カード型無線端末2が安定しないので困難である。ま
た、仮にプリント基板7に平行な面に人体又は金属板等
が近接した場合には、人体等とアンテナとの間隔を湾曲
部35の突起寸法だけ大きくすることができるので、人
体又は金属板との相互結合が低減され放射効率が改善さ
れる。
【0110】また、カード型無線端末2の操作スイッチ
を手で操作する場合に、プリント基板7にその手が近接
するばアンテナと手の相互結合によりアンテナ性能が劣
化する。本実施の形態においては、操作スイッチ36を
プリント基板7から極力離れた筐体の反対側に配置して
いるため、操作時のアンテナ性能の劣化を軽減すること
ができる。
【0111】以上の説明のように、本実施の形態におけ
るカード型無線端末の特徴の一つは、筐体のアンテナに
平行な面に湾曲を設けることにより、アンテナ面と金属
板との密着を防止し、仮に密着した場合でもアンテナと
の間隔を大きくすることにより、アンテナ性能をより高
く確保することができる点である。
【0112】また、本実施の形態におけるカード型無線
端末の他の特徴は、筐体のアンテナから極力離れた位置
に操作スイッチを配置することにより、操作時のアンテ
ナ性能の劣化を軽減することができる点である。以上の
説明から明らかなように、本実施の形態におけるカード
型無線端末によれば、人体又は金属板近傍に配置された
とき又は操作時のアンテナ性能を高くすることができ
る。
【0113】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され、特に
スロットアンテナの電界方向を人体又は金属板に対して
垂直に配置するようにしたことにより、カード型無線端
末の筐体形状を効率良く利用して、人体又は金属板近傍
に配置された時にアンテナ性能の高いアンテナ構造が得
られる。
【0114】本発明は、上記のように構成され、特にメ
アンダラインアンテナの電界方向を人体又は金属板に対
して垂直に配置するようにしたことにより、カード型無
線端末の筐体形状を効率良く利用して、人体又は金属板
近傍に配置された時にアンテナ性能の高いアンテナ構造
が得られる。
【0115】本発明は、上記のように構成され、特にノ
ーマルモードヘリカルアンテナの電界方向を人体又は金
属板に対して垂直に配置するようにしたことにより、カ
ード型無線端末の筐体形状を効率良く利用して、人体又
は金属板近傍に配置された時にアンテナ性能の高いアン
テナ構造が得られる。
【0116】本発明は、上記のように構成され、特に筐
体面に対し電界方向が平行になるダイポールアンテナの
先端に電界方向が垂直になるメアンダラインアンテナを
接続するようにしたことにより、自由空間及び人体又は
金属板近傍に配置されたいずれの状態においても、アン
テナ系全体の放射効率が高いアンテナ構造が得られる。
【0117】本発明は、上記のように構成され、特に2
本のダイポール素子をそれぞれカード型無線端末の両面
に近接させ、その先端に垂直メアンダ素子を接続するよ
うにしたことにより、自由空間及び人体又は金属板がカ
ード型無線端末のどちらの面に近接された場合でもアン
テナ系全体の放射効率が高いアンテナ構造が得られる。
【0118】本発明は、上記のように構成され、特にル
ープ素子の先端に垂直メアンダ素子を接続することによ
り、自由空間及び人体又は金属板が近接されたいずれの
状態においても、アンテナ性能の高いアンテナ構造が得
られる。
【0119】本発明は、上記のように構成され、特にル
ープ素子の先端に2本の垂直メアンダ素子をそれぞれ対
向する筐体面に向かうように接続するようにしたことに
より、自由空間及び人体又は金属板が近接されたいずれ
の状態においても、また人体又は金属板がカード型無線
端末のどちらの面に近接された場合でもアンテナ系全体
の放射効率が高いアンテナ構造が得られる。
【0120】本発明は、上記のように構成され、特に電
界方向が異なる2つのアンテナをそれぞれ異なる筐体面
に配置するようにしたことにより、人体又は金属板近傍
に配置された時にアンテナ性能を高くすることができ、
簡単な構造で生産性が高いカード型無線端末が得られ
る。
【0121】本発明は、上記のように構成され、特にア
ンテナが構成されたプリント基板を回路基板に対し取り
付け端子により垂直に固定するようにしたことにより、
簡単な構造により、給電線を削減でき、組立行程を簡素
化して生産性が高いカード型無線端末が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるアンテナ構
造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜視図、
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるアンテナ構
造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜視図、
【図3】本発明の第3の実施の形態におけるアンテナ構
造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜視図、
【図4】本発明の第4の実施の形態におけるアンテナ構
造を組み込んだカード型無線端末の構成を示す斜視図、
【図5】本発明の第5の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す斜
視図及び部分拡大図、
【図6】本発明の第6の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す斜
視図、
【図7】本発明の第7の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図、
【図8】本発明の第8の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図、
【図9】本発明の第9の実施の形態における本発明のア
ンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示す側
面図、
【図10】本発明の第10の実施の形態における本発明
のアンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示
す側面図、
【図11】本発明の第11の実施の形態における本発明
のアンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示
す側面図、
【図12】本発明の第12の実施の形態における本発明
のアンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示
す側面図、
【図13】本発明の第13の実施の形態における本発明
のアンテナ構造を使用したカード型無線端末の構成を示
す側面図。
【符号の説明】
1 スロットアンテナ 2 カード型無線端末 3 無線回路部 4 人体又は金属板 5 電界方向 6 メアンダラインアンテナ 7 プリント基板 8、9 ダイポール素子 10、11 メアンダ素子 12 ループ素子 13 ダイポール素子 14 バラン 15 メアンダ素子 16、17 ストリップライン 18 高周波スイッチ 19 スロットアンテナ 20、21 給電ケーブル 22 回路基板 23 シールドケース 24 筐体 25 取り付け端子 26 給電ケーブル 27 リブ 28 アンテナパターン 29 接触端子 30 接触端子 31 回路部品 32 突起部 33 表示面 35 湾曲部 36 操作スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 13/10 H01Q 13/10 Fターム(参考) 5J045 AA05 AA21 AB06 DA03 LA01 NA03 5J046 AA03 AA04 AA09 AB06 AB07 AB08 AB10 AB11 PA04 PA07 5J047 AA03 AA04 AA09 AB06 AB07 AB08 AB10 AB11 FC06 FD01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カード型無線端末に内蔵するアンテナの構
    造であって、最大面積を有する筐体面に対してその電界
    方向が垂直になるようスロットアンテナを配置したこと
    を特徴とするアンテナ構造。
  2. 【請求項2】カード型無線端末に内蔵するアンテナの構
    造であって、最大面積を有する筐体面に対してその電界
    方向が垂直になるようメアンダラインアンテナを配置し
    たことを特徴とするアンテナ構造。
  3. 【請求項3】カード型無線端末に内蔵するアンテナの構
    造であって、最大面積を有する筐体面に対してその電界
    方向が垂直になるようノーマルモードヘリカルアンテナ
    を配置したことを特徴とするアンテナ構造。
  4. 【請求項4】カード型無線端末に内蔵するアンテナの構
    造であって、最大面積を有する筐体面に対してその電界
    方向が平行になるダイポールアンテナの先端に前記筐体
    面に対してその電界方向が垂直になるメアンダラインア
    ンテナを接続することを特徴とするアンテナ構造。
  5. 【請求項5】前記ダイポールアンテナの第1素子が最大
    面積を有する第1の筐体面に近接し、前記ダイポールア
    ンテナの第2素子が前記第1の筐体面に対向する第2の
    筐体面に近接し、前記ダイポールアンテナの第1素子の
    先端に第1のメアンダ素子をその先端が前記第2の筐体
    面に向かうように接続し、前記ダイポールアンテナの第
    2素子の先端に第2のメアンダ素子をその先端が前記第
    1の筐体面に向かうように接続することを特徴とする請
    求項4記載のアンテナ構造。
  6. 【請求項6】カード型無線端末に内蔵するアンテナの構
    造であって、最大面積を有する筐体面に対してその電界
    方向が平行になるループアンテナの一部に前記筐体面に
    対してその電界方向が垂直になるメアンダラインアンテ
    ナを接続することを特徴とするアンテナ構造。
  7. 【請求項7】前記ループアンテナの一部に第1のメアン
    ダ素子をその先端が最大面積を有する第1の筐体面に向
    かうように接続し、前記ループアンテナの他の一部に第
    2のメアンダ素子をその先端が前記第1の筐体面に対向
    する第2の筐体面に向かうように接続することを特徴と
    する請求項6記載のアンテナ構造。
  8. 【請求項8】第1のアンテナを最大面積を有する第1の
    筐体面に配置し、第2のアンテナを前記第1の筐体面と
    は異なる第2の筐体面に配置し、前記第1及び第2のア
    ンテナの少なくとも一方を請求項1、2、3、4、5、
    6または7記載のアンテナ構造としたことを特徴とする
    カード型無線端末。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6または7記
    載のアンテナ構造を有するアンテナをプリント基板上の
    パターンで構成し、前記プリント基板をカード型無線端
    末の回路基板に対し垂直に取り付けることを特徴とする
    カード型無線端末。
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