JP2000315490A - 蓄電池 - Google Patents
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Abstract
生じなく、かつ集電通路となる部分の断面積の減少を伴
わない集電体構造として、高率放電特性に優れた蓄電池
が得られるようにする。 【解決手段】 電極群の正極板の導電端縁に接続される
正極集電体10は、多数の開口15を備えるとともに、
これらの開口15の一部は平面形状が略U字状で端縁に
向けて開口する切欠部16を備えている。各開口15お
よび各切欠部16の周側縁はこれらの各開口15および
各切欠部16より垂直方向に向けて突出する突縁15a
および16aを備えて、各突縁15aおよび16aと正
極板の導電端縁とが溶接されている。これにより、集電
体10の周縁部に存在する極板の導電端縁も溶接される
ようになるので、全ての導電端縁から均等に集電するこ
とが可能となって、高率放電特性に優れた蓄電池が得ら
れるようになる。
Description
池、ニッケル・カドミウム蓄電池、リチウムイオン蓄電
池などの電極群と集電体との導電接続構造に関する。
ト自転車あるいは電動工具等の電源として、ニッケル・
水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、リチウムイ
オン蓄電池などの密閉型蓄電池が用いられるようになっ
た。この種の用途に用いられる密閉型蓄電池は、振動環
境で使用されるために耐振動性が要求されるとともに、
移動体の加速性能を向上させるために、高出力特性、高
エネルギー密度が要求されるようになった。ところで、
高出力特性、高エネルギー密度を達成するためには、正
・負極板の改良やセパレータや電解液を最適化すること
に加えて、集電部品の低抵抗化等が必要である。また、
耐振動性を向上させるために集電部品の溶接強度、特に
集電体と電極板端部の導電端縁との溶接強度を強くする
必要がある。
ニッケル・水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池などの密
閉型蓄電池においては、正極板と負極板とをセパレータ
を介して渦巻状に巻回して電極群とした後、この電極群
の負極板の導電端縁を負極集電体に溶接するとともに、
正極板の導電端縁を正極集電体に溶接する。ついで、こ
の電極群を負極端子を兼ねる金属製外装缶に挿入し、負
極集電体を金属製外装缶の底部に溶接するとともに、正
極集電体より延出する集電リード部を正極端子を兼ねる
封口体の底部に溶接した後、電解液を注液し、外装缶の
開口部に絶縁ガスケットを介して封口体を装着すること
により密閉して各電池が構成されていた。
極集電体を介して金属製外装缶の底部に電気的に接続す
るとともに、正極板の導電端縁を正極集電体を介して封
口体の底部に溶接すると、低電流で使用される用途に用
いられる蓄電池にあっては、正極板から正極端子(封口
体)までの電流分布、および負極板から負極端子(金属
製外装缶)までの電流分布が均一になるため、高率放電
特性が向上した蓄電池が得られるようになる。
車、電動バイク、アシスト自転車あるいは電動工具等の
用途に用いられる蓄電池にあっては、数十アンペア〜数
百アンペアの大電流で充放電するため、上述した溶接部
での抵抗に起因する電圧降下が生じて作動電圧が低下
し、高電圧および高エネルギー密度が得られないという
問題を生じた。このため、溶接部での抵抗が増大しない
接続構造とするための種々の集電体が特公平3−247
39号公報、特開平10−188997号公報、実公昭
61−34695号公報等にて提案されている。
された集電体20は、図2に示すように、左右方向の両
端が切欠22により分離された平板部23を有する略矩
形状の本体部21と、この本体部21より延出する略長
方形状の集電リード部24とが形成されている。そし
て、本体部21の中心部に注液用の開口25およびそれ
ぞれの平板部23の中心部に開口部26がそれぞれ形成
されているとともに、これらの各開口部26の周側縁よ
り下方に突出する突縁26aが形成されている。これに
より、平板部23上に一対の溶接電極を押し当てて溶接
電流を流すことにより、溶接電流は突縁26aと一方の
電極の導電端縁との接触部に集中するようになるため、
強固な溶接が可能となる。
おいて提案された集電体30は、図3に示すように、略
円形の本体部31と、この本体部31より延出する略長
方形状の集電リード部32とが形成されており、本体部
31の中心部に注液用の開口33と、第1切欠部34
と、第2切欠部35と、スリット36とが形成されてい
る。そして、第1切欠部34の側縁部を下向きに折曲し
て折曲エッジ部34aが形成されており、第2切欠部3
5の側縁部を下向きに折曲して折曲エッジ部35aが形
成されている。これにより、溶接電流は折曲エッジ部3
4a,35aと一方の電極の導電端縁との接触部に集中
するようになるため、強固な溶接が可能となる。
おいて提案された集電体40は、図4に示すように、略
円形の本体部41と、この本体部41より延出する略長
方形状の集電リード部42とが形成されている。本体部
41の中心部には注液用の開口43が形成されており、
本体部41の中心線上にスリット44が形成されてい
る。そして、注液用の開口43の周囲には多数の開口4
5が形成されており、各開口45の周側縁には突縁45
aが形成されている。これにより、溶接電流は突縁45
aと一方の電極の導電端縁との接触部に集中するように
なるため、強固な溶接が可能となる。
3−24739号公報において提案された集電体20に
あっては、開口部25,26の角部が鋭角であるため、
振動や衝撃により、角部から亀裂X,Yが生じたり、破
断するという問題を生じた。ここで、集電体20に亀裂
X,Yが生じたり、破断すると、集電体20の抵抗値が
増大して、高率での充放電ができにくくなるという問題
を生じた。また、特開平10−188997号公報にお
いて提案された集電体30にあっては、スリット36の
奥部36aには丸みとしてのアールが形成されているの
で、奥部36aで亀裂や破断が生じにくくなる。しかし
ながら、折曲エッジ部35aを形成するために設けられ
たスリット36は集電通路となるため、この部分の抵抗
値が増加して抵抗電圧降下が増大して、高率充放電特性
に悪影響を及ぼすという問題を生じた。
において提案された集電体40にあっては、各開口45
の周側縁に形成された突縁45aと一方の極板の導電端
縁との溶接部を通して集電が行われるため、電極群の外
周部の極板から集電することができなく、高率充放電特
性に悪影響を及ぼすという問題を生じた。そこで、本発
明は上記問題点を解決するためになされたものであっ
て、振動や衝撃が生じても集電体の破断や亀裂が生じな
く、かつ集電通路となる部分の断面積の減少を伴わない
集電体構造として、高率放電特性に優れた蓄電池が得ら
れるようにすることを目的とするものである。
のため、本発明の蓄電池は、電極群の正極板の導電端縁
に接続される正極集電体と、電極群の負極板の導電端縁
に接続される負極集電体とを備え、これらの両集電体の
少なくとも一方の集電体は、多数の開口を備えるととも
に、これらの開口の一部は平面形状が略U字状で端縁に
向けて開口する切欠部を備え、各開口および各切欠部の
周側縁はこれらの各開口および各切欠部より垂直方向に
向けて突出する突縁を備え、各突縁と導電端縁とが溶接
されている。
略U字状で端縁に向けて開口する切欠部を備え、この切
欠部より垂直方向に突出する突縁を備えて、この突縁が
極板の導電端縁と溶接されていると、集電体の周縁部に
存在する極板の導電端縁も溶接されるようになる。この
ため、全ての導電端縁から均等に集電することが可能と
なるので、高率放電特性に優れた蓄電池が得られるよう
になる。また、切欠部は平面形状が略U字状で集電体の
端縁に向けて開口しており、かつ切欠部より垂直方向に
突出する突縁を備えているので、振動や衝撃が生じても
集電体に破断や亀裂が生じることが防止でき、この集電
体を用いた蓄電池の溶接信頼性が向上する。
の複数の切欠部が集電体の中心部から放射状に配置され
ていると、電極群の周縁の各部から均等に集電できるよ
うになるため、集電効率が向上する。さらに、各突縁の
一部もしくは全部はその先端部が細くなっていると、各
突縁は電極群の一方の極板の導電端縁に食い込みやすく
なるため、溶接部の溶接強度がさらに向上する。
ル・水素蓄電池に適用した場合の一実施の形態を図1、
図2に基づいて説明する。なお、図1は本実施形態の集
電体を示す斜視図であり、図1(a)は斜め上方からみ
た斜視図であり、図1(b)は斜め下方から見た斜視図
であり、図1(c)はその上面図であり、図1(d)は
図1(c)のA−A断面を拡大して示す拡大断面図であ
る。
た厚み0.5mmの鋼板あるいはニッケル板を、図1に
示すような外形形状になるように、即ち、略円形(直径
が29mm)の本体部11と、この本体部11より延出
する略長方形状の集電リード部12とを形成するように
打抜型で打ち抜くとともに、本体部11の中心部に注液
用の開口13を、本体部11の中心線上にスリット14
を、開口13の周囲に多数の開口(例えば、直径が2m
m)15を形成するとともに、本体部11の周縁の端縁
に向けて開口する平面形状が略U字状の切欠部16をそ
れぞれ形成するように打抜型で打抜成形した。
フランジ成形(バーリングともいう:以下、バーリング
という)して、各開口15の周側縁に突縁15aを形成
するとともに、各切欠部16の周側縁に突縁16aを形
成した。なお、各突縁15aおよび16aの厚み(0.
25mm)は本体部11の厚み(0.5mm)よりも薄
くなるようにバーリングされ、その先端部はさらに薄く
なるように形成されている。このようにして作製された
正極集電体を実施例の正極集電体10とした。なお、ス
リット14を設けることにより、無効な溶接電流を減少
させ、有効な溶接電流を増大させることが可能となる。
た厚み0.5mmの鋼板あるいはニッケル板を、図2に
示すような外形形状になるように、即ち、左右方向の両
端が切欠22により分離された平板部23を有する略矩
形状の本体部21と、この本体部21より延出する略長
方形状の集電リード部24とを形成するように打抜型で
打ち抜くとともに、本体部21の中心部に注液用の開口
25およびそれぞれの平板部23の中心部に開口部26
をそれぞれ形成するように打抜型で打抜成形した。つい
で、これらの各開口部26の周側縁より下方に突出する
突縁26aを形成して、比較例1の正極集電体20を作
製した。
た厚み0.5mmの鋼板あるいはニッケル板を、図3に
示すような外形形状になるように、即ち、略円形の本体
部31と、この本体部31より延出する略長方形状の集
電リード部32とを形成するように打抜型で打ち抜くと
ともに、本体部31の中心部に注液用の開口33を打抜
型で打ち抜いた。また、本体部31の中心線部に第1切
欠部34を形成するとともに、第1切欠部34の左右側
部に第2切欠部35と、スリット36とを形成するよう
に打抜型で打ち抜いた。ついで、第1切欠部34の側縁
を下向きに折曲して折曲エッジ部34aを形成するとと
もに、第2切欠部35の側縁を下向きに折曲して折曲エ
ッジ部35aを形成して、比較例2の正極集電体30を
作製した。なお、スリット36の奥部36aには丸みと
してのアール部が形成されている。
た厚み0.5mmの鋼板あるいはニッケル板を、図4に
示すような外形形状になるように、即ち、略円形の本体
部41を形成するとともに、この本体部41より延出す
る略長方形状の集電リード部42を形成するように打抜
型で打ち抜いた。また、本体部41の中心部に注液用の
開口43を形成するとともに、本体部41の中心線上に
スリット44を形成するように打抜型で打ち抜き成形し
た。ついで、注液用の開口43の周囲に多数の開口45
を形成するように打抜型で打ち抜き成型した後、各開口
45の周側縁をフランジ成形し、各開口45の周側縁に
突縁45aを形成して、比較例3の正極集電体40を作
製した。
板に水酸化ニッケルを主成分とする正極活物質を含浸さ
せ、乾燥させた後、所定の厚みになるまで圧延してニッ
ケル正極板を作製した。一方、パンチングメタル(芯
体)に水素吸蔵合金よりなるペースト状負極活物質を充
填し、乾燥させた後、所定の厚みになるまで圧延して水
素吸蔵合金負極板を作製した。このようにして作製され
たニッケル正極板と、水素吸蔵合金負極板とを、ポリプ
ロピレン製不織布からなるセパレータを介して最外周が
負極板となるように巻回して渦巻状電極群(直径が30
mm)を作製した。なお、このようにして作製された渦
巻状電極群の上部にはニッケル正極板の芯体が露出して
おり、その下部には水素吸蔵合金負極板の芯体が露出し
ている。
い、この正極集電体10を上述した渦巻状電極群の上部
に載置して押圧した後、正極集電体10の本体部11の
相対向する箇所に一対の溶接電極を当接させる。この
後、これらの溶接電極間に溶接電流を流すことにより、
渦巻状電極群より若干突出した正極板の芯体(導電端
縁)と正極集電体10の本体部11の各突縁15a,1
6aとの接触部を抵抗溶接して固着した。なお、正極集
電体10の本体部11の各突縁15a,16aの先端部
は薄くなっているため、正極集電体10を渦巻状電極群
の上部に載置して押圧することにより、各突縁15a,
16aは極板群より若干突出した正極板の芯体に食い込
むこととなる。これにより、溶接電極間に溶接電流を流
して抵抗溶接すると、正極板の芯体(導電端縁)と各突
縁15a,16aの接触部は強固に溶接されるようにな
る。一方、渦巻状電極群の下部に図示しない円板状の負
極集電体を載置して、同様に一対の溶接電極を当接させ
て負極板の芯体(導電端縁)と負極集電体との接触部を
抵抗溶接して渦巻状電極体を作製した。
装缶を用意し、正極集電体10および負極集電体を溶接
した渦巻状電極体を金属製外装缶内に挿入し、正極集電
体10の開口部13より一方の溶接電極を挿入して図示
しない負極集電体に当接させるとともに金属製外装缶の
底部に他方の溶接電極を当接して、負極集電体と金属製
外装缶の底部とをスポット溶接した。一方、正極キャッ
プと蓋体(なお、正極キャップと蓋体との間には圧力弁
が配置されている)とからなる図示しない封口体を用意
し、正極集電体10の導電リード部12を封口体の蓋体
底部に接触させて、蓋体底部と導電リード部12とを溶
接した後、金属製外装缶内に30重量%の水酸化カリウ
ム(KOH)水溶液よりなる電解液を注液し、封口体を
封口ガスケットを介して外装缶の開口部に載置するとと
もに、この開口部を封口体側にカシメて封口して、公称
容量6.5AhでDサイズの実施例のニッケル・水素蓄
電池Aを作製した。
い、上述した実施例と同様にして、渦巻状電極群より若
干突出した正極板の芯体と正極集電体20の本体部21
の各突縁26aとの接触部を抵抗溶接して固着するとと
もに、負極板の芯体と負極集電体との接触部を抵抗溶接
して渦巻状電極体を作製した。ついで、上述した実施例
と同様にして、この渦巻状電極体を金属製外装缶内に挿
入し、負極集電体と金属製外装缶の底部とをスポット溶
接するとともに、正極集電体20の導電リード部22を
封口体の蓋体底部に溶接した後、金属製外装缶内に電解
液を注液し、封口体を封口ガスケットを介して外装缶の
開口部に載置するとともに、この開口部を封口体側にカ
シメて封口して、公称容量6.5AhでDサイズの比較
例1のニッケル・水素蓄電池Bを作製した。
い、上述した実施例と同様にして、渦巻状電極群より若
干突出した正極板の芯体と正極集電体30の本体部31
の各折曲エッジ部34a,35aとの接触部を抵抗溶接
して固着するとともに、負極板の芯体と負極集電体との
接触部を抵抗溶接して渦巻状電極体を作製した。つい
で、上述した実施例と同様にして、この渦巻状電極体を
金属製外装缶内に挿入し、負極集電体と金属製外装缶の
底部とをスポット溶接するとともに、正極集電体30の
導電リード部32を封口体の蓋体底部に溶接した後、金
属製外装缶内に電解液を注液し、封口体を封口ガスケッ
トを介して外装缶の開口部に載置するとともに、この開
口部を封口体側にカシメて封口して、公称容量6.5A
hでDサイズの比較例2のニッケル・水素蓄電池Cを作
製した。
い、上述した実施例と同様にして、渦巻状電極群より若
干突出した正極板の芯体と正極集電体40の本体部41
の各突縁45aとの接触部を抵抗溶接して固着するとと
もに、負極板の芯体と負極集電体との接触部を抵抗溶接
して渦巻状電極体を作製した。ついで、上述した実施例
と同様にして、この渦巻状電極体を金属製外装缶内に挿
入し、負極集電体と金属製外装缶の底部とをスポット溶
接するとともに、正極集電体40の導電リード部42を
封口体の蓋体底部に溶接した後、金属製外装缶内に電解
液を注液し、封口体を封口ガスケットを介して外装缶の
開口部に載置するとともに、この開口部を封口体側にカ
シメて封口して、公称容量6.5AhでDサイズの比較
例3のニッケル・水素蓄電池Dを作製した。
ケル・水素蓄電池を活性化し、満充電した後、これらの
各電池を20%の充電状態(DOD(depth ofdischarg
e)80%)に設定(このときの電池電圧をVI=0とす
る)し、5Cおよび10Cの放電電流で放電させ、放電
開始から10秒後の各電池の電池電圧(VI=5CおよびV
I=10C)の測定を行った。
の関係を求めると、V=−RI+V I=0の関係式が得ら
れた。このようにして得られた関係式に基づいて、各電
池のV=(2/3)VI=0のときの電流値(I)を求
め、これと電圧値(V)との積を電池重量で割ることに
より、各電池の出力密度W(W=IV/kg)を算出す
ると下記の表1に示すような結果となった。なお、下記
の表1において、実施例の電池の出力密度Wを100と
し、各比較例の電池の出力密度Wをこれとの比で表し
た。
ッケル・水素蓄電池Aは比較例1〜3のニッケル・水素
蓄電池B,C,Dより出力特性が向上していることが分
かる。これは、比較例1の電池Bにおいては、正極板の
芯体と集電体20とが開口部26の側縁に設けられた突
縁26aにより溶接されているため、集電断面積が減少
して出力密度が低下したためと考えられる。また、比較
例2の電池Cにおいては、折曲エッジ部35aを形成す
るために設けられたスリット36により、集電断面積が
減少して出力密度が低下したためと考えられる。
極板の芯体と集電体40とが開口45の側縁に設けられ
た突縁45aにより溶接されているため、最外周の正極
板から集電できず、集電断面積が減少して出力密度が低
下したためと考えられる。一方、実施例の電池Aにおい
ては、正極板の芯体と集電体10とが開口15の側縁に
設けられた突縁15aにより溶接されているとともに、
集電体10の周縁部に設けられた平面形状が略U字状の
切欠16の側縁に設けられた突縁16aも溶接されてい
るため、電極群の全ての正極板の芯体から集電すること
が可能となって、集電断面積が増加して出力密度が向上
したためと考えられる。
のニッケル・水素蓄電池を50個ずつ用意し、これらの
50個ずつの実施例および比較例1〜3のニッケル・水
素蓄電池を振動機を用いて振動試験を行った。振動試験
後、これらの各電池を解体して各集電体10,20,3
0,40に亀裂が生じた電池個数を観察すると、下記の
表2に示すような結果となった。
ッケル・水素蓄電池Aおよび比較例3のニッケル・水素
蓄電池Dは正極集電体10および40に亀裂が生じなか
った。これに対して、比較例2のニッケル・水素蓄電池
Cにおいては、正極集電体30に亀裂が生じていた。比
較例1のニッケル・水素蓄電池Bにおいては、正極集電
体20の開口部26の角部に多数の亀裂(図2の符号
X,Y参照)が発生していた。これは、比較例1の電池
Bにおいては、集電体20の開口部26の角部が鋭角で
あり、この鋭角な角部は振動や衝撃によりに亀裂が生じ
易いためと考えられる。
は、集電体10の端縁に向けて開口している切欠部16
より垂直方向に突出する突縁16aを備えて、この突縁
16aが極板の導電端縁(芯体)と溶接されているた
め、集電体10の周縁部に存在する極板の導電端縁も溶
接されるようになる。このため、全ての導電端縁から均
等に集電することが可能となって、高率放電特性に優れ
た蓄電池が得られるようになる。
あり、また突縁16aを備えているので、振動や衝撃が
生じても集電体10に破断や亀裂が生じることが防止で
き、この集電体10を用いた蓄電池の溶接信頼性が向上
する。また、複数の切欠部16が集電体10の中心部か
ら放射状に配置されているので、電極群の周縁の各部か
ら均等に集電できるようになり、集電効率が向上する。
また、各突縁16aはその先端部が細くなっているの
で、電極群の正極板の芯体(導電端縁)に食い込みやす
くなり、溶接部の溶接強度がさらに向上する。
発明をニッケル・水素蓄電池に適用する例について説明
したが、本発明はニッケル・水素蓄電池以外にも、ニッ
ケル・カドミウム蓄電池、リチウムイオン蓄電池などの
密閉型蓄電池に適用しても同様の効果が得られることは
明らかである。また、上述した実施の形態においては、
帯状の正極板および負極板をセパレータを介して渦巻状
に巻回した渦巻状電極群を用い、この電極群を円筒状の
外装缶に収納して形成した円筒型蓄電池に本発明を適用
する例について説明したが、本発明は円筒型に限らず、
矩形状の正極板および負極板をセパレータを介して積層
して構成した電極群を用い、この電極群を角型の外装缶
に収納して形成した角型蓄電池等の他の形状の密閉型蓄
電池に適用しても同様の効果が得られることは明らかで
ある。
(a)は斜め上方からみた斜視図であり、図1(b)は
斜め下方から見た斜視図であり、図1(c)はその上面
図であり、図1(d)は図1(c)のA−A断面を拡大
して示す拡大断面図である。
ある。
図である。
図である。
部、13…注液用の開口、14…スリット、15…開
口、15a…突縁、16…平面形状が略U字状の切欠
部、16a…突縁
Claims (3)
- 【請求項1】 正極板と負極板とこれらの両極板間に介
挿されたセパレータとからなる電極群を一方極の外部端
子を兼ねる金属製外装缶内に備えるとともに、この外装
缶の開口部を絶縁体を介して封口する他方極の外部端子
を兼ねる封口体を備えた蓄電池であって、 前記電極群の前記正極板の導電端縁に接続される正極集
電体と、前記電極群の前記負極板の導電端縁に接続され
る負極集電体とを備え、 前記両集電体の少なくとも一方の集電体は、多数の開口
を備えるとともに、これらの開口の一部は平面形状が略
U字状で端縁に向けて開口する切欠部を備え、 前記各開口および各切欠部の周側縁はこれらの各開口お
よび各切欠部より垂直方向に向けて突出する突縁を備
え、 前記各突縁と前記導電端縁とが溶接されていることを特
徴とする蓄電池。 - 【請求項2】 前記切欠部は複数備えてこの複数の切欠
部は前記集電体の中心部から放射状に配置されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の蓄電池。 - 【請求項3】 前記各突縁の一部もしくは全部はその先
端部が細くなっていることを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の蓄電池。
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JP2005108535A (ja) * | 2003-09-29 | 2005-04-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 円筒型二次電池 |
JP2006032298A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 電池 |
JP2010055865A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Sanyo Electric Co Ltd | 円筒型二次電池 |
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1999
- 1999-04-28 JP JP12250299A patent/JP3619706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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