JP2000313812A - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

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JP2000313812A JP11120798A JP12079899A JP2000313812A JP 2000313812 A JP2000313812 A JP 2000313812A JP 11120798 A JP11120798 A JP 11120798A JP 12079899 A JP12079899 A JP 12079899A JP 2000313812 A JP2000313812 A JP 2000313812A
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Hideyuki Umetsu
秀之 梅津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時の流動性が改良され、かつ制振性、耐
衝撃性、冷熱繰り返し時の寸法安定性が改良された熱可
塑性樹脂組成物の取得を課題とする。 【解決手段】 ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性
樹脂(A)100重量部に対して液晶性樹脂(B)0.
5〜100重量部を配合してなる樹脂組成物であって、
液晶性樹脂(B)の融点+10℃における溶融粘度が下
式1、2を満足することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物。 0.01≦Ub/Ua≦0.8 −[式1] 0.05≦Vb/Va≦2 −[式2] Ua:ずり速度1000s-1での(A)の溶融粘度(P
a・s)、Ub:ずり速度1000s-1での(B)の溶
融粘度(Pa・s)、Va:ずり速度100s-1での
(A)の溶融粘度(Pa・s)、Vb:ずり速度100
-1での(B)の溶融粘度(Pa・s)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形時の流動性が
改良され、かつ制振性、耐衝撃性や寸法安定性、特に冷
熱繰り返し時の寸法安定性が改良された熱可塑性樹脂組
成物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート、環状ポリオレフィン
などの高いガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂は、そ
の優れた耐熱性をはじめとする諸特性を生かし、機械機
構部品、電気電子部品、自動車部品などの幅広い分野に
利用されつつある。一方、成形品への要求が技術の進歩
と共に高くなり、より複雑形状のものが要求され、その
ため流動性向上が望まれるようになってきた。
【0003】そこで分子鎖の平行な配列を特徴とする光
学異方性の液晶性ポリマーが優れた流動性と機械的性質
を有する点で注目され、熱可塑性樹脂の流動性および機
械特性を向上させるために数々のアロイ化技術が検討さ
れている。これらのアロイ化技術は例えば、特開平1−
252657号公報、特開平3−47861号公報、特
開平5−70700号公報、特開平7−331051号
公報、特開平9−228058号公報、特開平10−3
16828号公報などに開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】確かに上記の方法で流
動性はある程度向上し、また成形方法を種々工夫するこ
とにより強度・剛性等も向上するが、しかし、これらの
公知例においては、融点以上の温度において好んで混練
しているために、ポリカーボネートと液晶性樹脂の相互
作用が強くなりすぎ液晶性樹脂添加効果が薄れ、分散粒
子径も小さくなる結果、ポリカーボネート単独の場合に
比べて耐衝撃性が低下したり、流動性の向上効果もあま
り得られない。
【0005】また、ポリカーボネート、環状ポリオレフ
ィンなどの高いガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂
は、近年その耐熱特性が注目され、電気電子機器用途や
自動車用途のうち、特に発熱による中長期反復加温下に
さらされる部品などに検討されつつあるが、上記熱可塑
性樹脂単独では充分な耐熱性が得られない。そこで、特
開平5−70700号公報では、成形条件を工夫するこ
とにより液晶性樹脂粒子のアスペクト比を大きくし、そ
の結果耐熱性の向上をはかっているが十分ではなく、ま
たアスペクト比が大きくなることによって、異方性が大
きくなり、寸法変化が大きいなどの問題がある。
【0006】本発明は上記の問題を解決し、成形時の流
動性、寸法安定性、特に冷熱繰り返し時の寸法安定性が
改良され、新たな特性として制振性、耐衝撃性が付与さ
れた熱可塑性樹脂組成物を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明は (1)ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂
(A)100重量部に対して液晶性樹脂(B)0.5〜
100重量部を配合してなる樹脂組成物であって、液晶
性樹脂(B)の融点+10℃における溶融粘度が下式
1、2を満足することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物、 0.01≦Ub/Ua≦0.8 −[式1] 0.05≦Vb/Va≦2 −[式2] Ua:ずり速度1000s-1でのガラス転移温度120
℃以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Ub:ずり速度1000s-1での液晶性樹脂(B)の溶
融粘度(Pa・s) Va:ずり速度100s-1でのガラス転移温度120℃
以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Vb:ずり速度100s-1での液晶性樹脂(B)の溶融
粘度(Pa・s) (2)(A)および(B)の合計100重量部に対し、
充填材を0.5〜300重量部さらに配合してなる上記
(1)記載の熱可塑性樹脂組成物、(3)ガラス転移温
度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)および液晶性樹脂
(B)を、または、ガラス転移温度120℃以上の熱可
塑性樹脂(A)、液晶性樹脂(B)および充填材を、液
晶性樹脂(B)の融点以下かつ液晶開始温度以上で溶融
混練することにより上記(1)または(2)記載の熱可
塑性樹脂組成物を製造することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物の製造方法、(4)ガラス転移温度120℃以
上の熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して液晶性樹
脂(B)0.5〜100重量部を配合してなる熱可塑性
樹脂組成物からなる成形品であって、表層から深さ50
μmおよび中心部における、アスペクト比3未満の液晶
性樹脂粒子が60%以上であり、かつ深さ100〜30
0μmにおける、アスペクト比が3以上の液晶性樹脂粒
子が60%以上偏在分散することを特徴とする成形品、
(5)分散する液晶性樹脂粒子の平均分散径が0.5〜
5μmであることを特徴とする上記(4)記載の成形品
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるガラス転移転移温
度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)としては、例え
ば、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホ
ン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、環状オレフィン
系樹脂などのうち、ガラス転移温度120℃以上のもの
であり、これらの樹脂に対して本発明の効果が発現する
が、その中でも特にポリカーボネート樹脂、環状オレフ
ィン系樹脂において本発明の効果が最も顕著に発現され
好ましい。ポリカーボネート樹脂とは、カーボネート結
合を有する樹脂であり、例えば芳香族二価フェノール系
化合物とホスゲン、または炭酸ジエステルとを反応させ
ることにより得られる熱可塑性樹脂が挙げられる。ポリ
カーボネート樹脂は、メチレンクロライド中1.0g/
dlの濃度で20℃で測定した対数粘度が0.2〜3.
0dl/g、特に0.3〜1.5dl/gの範囲ものが
好ましく用いられる。ここで二価フェノール系化合物と
しては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1
−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン等が使用でき、これら単独あるいは混合物として
使用することができる。
【0009】ポリカーボネートの末端基量については特
に規定されないが、本発明の効果をより発現させるため
には、フェノール性末端基(EP)と非フェノール性末
端基(EN)の当量比(EP)/(EN)が1/19以下
であるポリカーボネート樹脂を用いることが好ましく、
より好ましくは1/40以下であり、さらに好ましくは
1/70以下である。
【0010】ポリカーボネート樹脂の末端基の測定は、
例えば、ポリカーボネート樹脂を酢酸酸性塩化メチレン
に溶解し、四塩化チタンを加え、生成した赤色錯体を5
46nmで測光定量して行える。
【0011】また、環状ポリオレフィン系樹脂として
は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂などが挙げられる。熱
可塑性ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネン系単
量体、または、ノルボルネン系単量体と、ノルボルネン
系単量体と共重合可能な単量体との開環重合体、付加重
合体、または、これらの重合体の変性体などの水素添加
重合体が挙げられる。
【0012】ノルボルネン系単量体とは、1つ以上のシ
クロペンタジエンとオレフィンの付加体であり、その水
素をアルキル基、アルキリデン基、芳香族基、ハロゲ
ン、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、ア
ミド基、イミド基、シリル基などで置換されていてもよ
い。具体的にはノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]
−2−ヘプテン)、トリシクロ[5.2.1.02,6
−8−デセン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、ペンタシクロ[6.5.1.1
3,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセンおよびそれら
の置換体が挙げられ、具体例として、ノルボルネン(ビ
シクロ[2.2.1]−2−ヘプテン)、5−メチルビ
シクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−メトキシカ
ルボニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−
メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]−2−ヘプテン、6−メチル−5−メトキシカルボ
ニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−シア
ノビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、テトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、メ
チルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、9−メチル
−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−シアノテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンな
どを挙げることができる。これらのノルボルネン系単量
体は1種または2種以上の共重合体として用いることが
できる。
【0013】また、ノルボルネン系単量体と共重合可能
な単量体としては、各種のオレフィンを挙げることがで
きる。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブ
テン、スチレン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレ
ン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、アクリロニトリル、クロロプレン、アリルアルコー
ル、アリルグリシジルエーテル、無水マレイン酸、シク
ロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘ
プテン、シクロオクテンなどが挙げられる。これらの単
量体は1種または2種以上を共重合可能な単量体として
用いることができる。 ノルボルネン系単量体、または
ノルボルネン系単量体とノルボルネン系単量体と共重合
可能な単量体との開環重合、付加重合は公知の方法を使
用できる。
【0014】開環重合触媒としては、ノルボルネン系単
量体を開環重合せしめる触媒であれば特に制限はない
が、通常IVB族〜VIII族の遷移金属を中心金属とする遷
移金属触媒とIA〜IVA族の有機金属化合物の組み合わせ
を使用することができる。通常IVB族〜VIII族の遷移金
属としては、モリブデン、タングステン、マンガン、レ
ニウムを用いることができるが、好ましくは塩化タング
ステン、塩化モリブデンが挙げられる。また、IA〜IVA
族の有機金属化合物を用いることができ、好ましくはト
リエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド、テトラメチルスズ、テトラフェ
ニルスズ、n−ブチルリチウムなどが挙げられる。
【0015】具体的には、開環重合としては、例えば、
塩化タングステン、塩化モリブデンなどの触媒とn−ブ
チルリチウム、ジエチルアルミニウムクロライドなどの
有機金属化合物の存在下、あるいはルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、白金などの白金族触媒の存在下に行う
ことができる。開環重合の場合、共重合できる単量体と
しては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのシクロオレ
フィンが挙げられる。
【0016】ノルボルネン系単量体、またはノルボルネ
ン系単量体と共重合可能な単量体との開環重合体は、耐
酸化安定性を向上するために水素添加体とすることが望
ましい。水素添加する方法は公知の方法を使用すること
ができ、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
白金、ニッケルなどの不均一系触媒存在下、常圧〜20
0気圧の水素ガス雰囲気下、室温〜200℃で行うこと
ができる。
【0017】付加重合触媒としては、オレフィンの付加
重合をせしめる触媒であれば特に制限はないが、通常IV
B族〜VIII族の遷移金属を中心金属とする遷移金属触媒
とIA〜IVA族の有機金属化合物の組み合わせを使用する
ことができる。IVB族〜VIII族の遷移金属としては、チ
タン、ジルコニウム、ハフニウムを中心とする遷移金属
触媒を用いることができるが、好ましくは、三塩化チタ
ン、四塩化チタン、あるいはチタン、ジルコニウム、ハ
フニウムを中心金属とするメタロセン触媒を用いること
ができる。IA〜IVA族の有機金属化合物としては、リチ
ウム、アルミニウム、スズを中心金属とする有機金属化
合物などが挙げられるが、好ましくはトリエチルアルミ
ニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロ
ライド、テトラメチルスズ、テトラフェニルスズ、n−
ブチルリチウム、メチルアルミノキサンなどが挙げられ
る。
【0018】具体的には、付加重合としては、例えば、
チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの遷移金属錯体
触媒とトリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロライド、n−ブチルリチウムなどの有機金属化合物
の存在下に行うことができる。付加重合の場合、共重合
できる単量体としては、エチレン、プロピレンなどのα
−オレフィンが挙げられる。
【0019】本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂
は、重量平均分子量が20000〜400000が好ま
しく、50000〜300000がより好ましい。重量
平均分子量は、例えば、トルエン溶媒を使用してGPC
−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測
定することが可能である。
【0020】ガラス転移温度の測定は、示差走査熱量計
(DSC)により、室温から20℃/分の昇温速度で昇
温して行い、観測される変曲点をガラス転移温度(T
g)とした。
【0021】本発明の液晶性樹脂(B)とは、溶融時に
異方性を形成し得るポリマーであり、液晶性ポリエステ
ル、液晶性ポリエステルアミド、液晶性ポリカーボネー
ト、液晶性ポリエステルエラストマーなどが挙げられ、
なかでも分子鎖中にエステル結合を有するものが好まし
く、特に液晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミ
ドなどが好ましく用いられる。
【0022】本発明でいう液晶性ポリエステル樹脂と
は、異方性溶融相を形成するポリエステルであり、例え
ば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、
芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などか
ら選ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポ
リエステルが挙げられる。また、液晶性ポリエステルア
ミド樹脂とは異方性溶融相を形成するポリエステルアミ
ドであり、例えば上記構造単位と芳香族イミノカルボニ
ル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位
などから選ばれた構造単位からなるポリエステルアミド
が挙げられる。
【0023】芳香族オキシカルボニル単位としては、例
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸などから生成した構造単位、芳香族ジオキシ
単位としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェ
ニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメ
チル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなど
から生成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位として
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸などから生成した構造単位、
芳香族イミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノ
フェノールなどから生成した構造単位が挙げられる。
【0024】液晶性ポリエステルの具体例としては、p
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位および6−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位から
なる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から
生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸か
ら生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物および
/または脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位から
なる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から
生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニル
から生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造
単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息
香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生
成した構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸から
生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒ
ドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリ
コールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸および
/またはセバシン酸から生成した構造単位から生成した
構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ
安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールか
ら生成した構造単位、テレフタル酸から生成した液晶性
ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構
造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳
香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフ
タル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した液晶性ポリエ
ステルなどが挙げられる。
【0025】異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステ
ルの好ましい例としては、エチレンジオキシ単位を含む
液晶性樹脂(B)であり、下記(I)、(II)、(III)
および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル、
または、(I)、(III) および(IV)の構造単位からな
る異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルなどがよ
り好ましく挙げられる。なかでも特に(I)、(II)、(I
II)および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル
が好ましい。
【0026】
【化1】
【0027】(ただし式中のR1
【0028】
【化2】
【0029】から選ばれた1種以上の基を示し、R2
【0030】
【化3】
【0031】から選ばれた1種以上の基を示す。ただし
式中Xは水素原子または塩素原子を示す。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位であり、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた一種以上
の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、
構造単位(III)はエチレングリコールから生成した構造
単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,
4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた一
種以上の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各
々示す。これらのうちR1
【0032】
【化4】
【0033】であり、R2
【0034】
【化5】
【0035】であるものが特に好ましい。
【0036】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは、上記構造単位(I)、(III)、(IV)からなる共重
合体および上記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からな
る共重合体であり、上記構造単位(I)、(II)、(III)およ
び(IV)の共重合量は任意である。しかし、本発明の特性
を発揮させるためには次の共重合量であることが好まし
い。
【0037】すなわち、上記構造単位(I)、(II)、(II
I)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合
計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜92モ
ル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%が
好ましく、60〜8モル%がより好ましい。また、構造
単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]は好ましくは75
/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜
93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位(II)お
よび(III)の合計と実質的に等モルであることが好まし
い。
【0038】一方、上記構造単位(III) を含まない場合
は流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)および
(II)の合計に対して40〜90モル%であることが好
ましく、60〜88モル%であることが特に好ましく、
構造単位(IV)は構造単位(II)と実質的に等モルであ
ることが好ましい。
【0039】また液晶性ポリエステルアミドとしては、
上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0040】上記好ましく用いることができる液晶性ポ
リエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単
位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸およびp−アミノ安息香酸などを液
晶性を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめるこ
とができる。
【0041】また、本発明における液晶性樹脂(B)の
溶融粘度は後述の式1、2を満足することが必須である
が、本発明の効果をより鮮明に発揮するために、5〜2
00Pa・sが好ましく、特に5〜100Pa・sがより好まし
い。また、流動性により優れた熱可塑性樹脂組成物を得
ようとする場合には、溶融粘度を50Pa・s以下とするこ
とが好ましい。
【0042】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
高化式フローテスターによって測定した値である。
【0043】ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定に
おいて、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の
昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(T
m1)の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持し
た後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測され
る吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0044】液晶性樹脂(B)の融点は、特に限定され
ないが、成形品とした場合に本発明の効果がより発現す
る液晶性樹脂(B)の数平均分散径の範囲内のものを得
るためには、ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
脂(A)への分散性の点から好ましくは340℃以下、
より好ましくは320℃以下である。
【0045】本発明において使用する上記液晶性ポリエ
ステルの製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
【0046】例えば、上記液晶性ポリエステルの製造に
おいて、次の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセ
トキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性
ポリエステルを製造する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無
水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化し
た後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを
製造する方法。 (3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよ
び4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノール
重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (4)p−ヒドロキシ安息香酸および2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを
反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重
縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (5)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。 (6)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(2)ま
たは(3)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。
【0047】液晶性ポリエステルの重縮合反応は無触媒
でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネー
ト、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチ
モン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用するこ
ともできる。
【0048】本発明で用いるガラス転移温度120℃以
上の熱可塑性樹脂(A)100重量部に対する液晶性樹
脂(B)の配合量は0.5〜100重量部、好ましくは
3〜60重量部、より好ましくは5〜50重量部、さら
に好ましくは5〜30重量部である。
【0049】液晶性樹脂(B)の添加量が少なすぎる場
合、成形時の流動性が良好に発揮されず、さらに、制振
性、耐衝撃性、冷熱繰り返し時における寸法安定性の向
上効果も得られない。逆に添加量が多すぎる場合、異物
効果が大きくなるためと推察されるが、耐衝撃強度が低
下し、また液晶性樹脂粒子の繊維状に配向する性質が表
層にも見られるようになるため、異方性が非常に大きく
なり、冷熱繰り返し時の寸法安定性が低下する傾向にあ
る。
【0050】また、本発明の効果が発揮されるために
は、液晶性樹脂(B)の、液晶性樹脂(B)の融点+1
0℃における溶融粘度が下式1、2を満足していること
が必須であり、下式3、4を満足していることが好まし
く、下式5、6を満足していることがより好ましい。
【0051】 0.01≦Ub/Ua≦0.8 −[式1] 0.05≦Vb/Va≦2 −[式2] 0.03≦Ub/Ua≦0.4 −[式3] 0.1≦Vb/Va≦1.0 −[式4] 0.05≦Ub/Ua≦0.1 −[式5] 0.2≦Vb/Va≦0.4 −[式6] Ua:ずり速度1000s-1でのガラス転移温度120
℃以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Ub:ずり速度1000s-1での液晶性樹脂(B)の溶
融粘度(Pa・s) Va:ずり速度100s-1でのガラス転移温度120℃
以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Vb:ずり速度100s-1での液晶性樹脂(B)の溶融
粘度(Pa・s) 液晶性樹脂(B)の融点+10℃における溶融粘度が上
記条件を満たしている場合に本発明の効果である、流動
性、制振性、耐衝撃性、冷熱繰り返し時の寸法安定性の
向上効果が得られる。
【0052】本発明において熱可塑性樹脂組成物の機械
強度その他の特性を付与するために充填剤を使用するこ
とが可能であり、特に限定されるものではないが、繊維
状、板状、粉末状、粒状など非繊維状の充填剤を使用す
ることができる。具体的には例えば、ガラス繊維、PA
N系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニ
ウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド
繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アス
ベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊
維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、
チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィス
カー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィ
スカーなどの繊維状、ウィスカー状充填剤、マイカ、タ
ルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビー
ズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレ
ー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化チタン、
酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイトなどの
粉状、粒状あるいは板状の充填剤が挙げられる。上記充
填剤中、ガラス繊維や炭素繊維が好ましく使用され、よ
り好ましくはガラス繊維である。炭素繊維はPAN系ま
たはピッチ系の炭素繊維であり、一般に樹脂の強化用に
用いられているものならば特に限定はなく、例えば長繊
維タイプや短繊維タイプのチョプドストランド、ミルド
ファイバーなどから選択して用いることができる。
【0053】また、上記の充填剤は2種以上を併用して
使用することもできる。なお、本発明に使用する上記の
充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シ
ラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤な
ど)、その他の表面処理剤で処理して用いることもでき
る。
【0054】また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0055】上記の充填剤の添加量は(A)成分と
(B)成分の合計100重量部に対し0.5〜300重
量部であり、好ましくは10〜200重量部、より好ま
しくは15〜100重量部である。
【0056】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
難燃性およびその他の特性を付与する目的でリン系化合
物を添加することができる。リン系化合物とは、燐を含
有する有機または無機化合物であれば特に制限はなく、
例えば赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、ポリホスファゼ
ン、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、ホ
スフィンオキシドなどが挙げられる。中でも赤燐、芳香
族ホスフェートが好ましく使用することができる。赤燐
を添加した場合には、難燃性の他に長期耐熱性が改善さ
れ、芳香族ホスフェートを添加した場合には、難燃性の
他に流動性が若干改善される。
【0057】本発明に用いる赤燐は、そのままでは不安
定であり、また、水に徐々に溶解したり、水と徐々に反
応する性質を有するので、これを防止する処理を施した
ものが好ましく用いられる。このような赤燐の処理方法
としては、特開平5−229806号公報に記載の赤燐
の粉砕を行わず、赤燐表面に水や酸素との反応性が高い
破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤燐に
水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを微量添
加して赤燐の酸化を触媒的に抑制する方法、赤燐をパラ
フィンやワックスで被覆し、水分との接触を抑制する方
法、ε−カプロラクタムやトリオキサンと混合すること
により安定化させる方法、赤燐をフェノール系、メラミ
ン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化
性樹脂で被覆することにより安定化させる方法、赤燐を
銅、ニッケル、銀、鉄、アルミニウムおよびチタンなど
の金属塩の水溶液で処理して、赤燐表面に金属燐化合物
を析出させて安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛
などで被覆する方法、赤燐表面に鉄、コバルト、ニッケ
ル、マンガン、スズなどで無電解メッキ被覆することに
より安定化させる方法およびこれらを組合せた方法が挙
げられるが、好ましくは、赤燐の粉砕を行わずに赤燐表
面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤
燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポ
リエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより
安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで被覆す
ることにより安定化させる方法であり、特に好ましく
は、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化す
る方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ
系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆す
ることにより安定化させる方法である。これらの熱硬化
性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹脂、エポキシ系
熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が耐湿性の面から好まし
く使用することができ、特に好ましくはフェノール系熱
硬化性樹脂で被覆された赤燐である。
【0058】また樹脂に配合される前の赤燐の平均粒径
は、難燃性、機械特性、耐湿熱特性およびリサイクル使
用時の粉砕による赤燐の化学的・物理的劣化を抑える点
から35〜0.01μmのものが好ましく、さらに好ま
しくは、30〜0.1μmのものである。
【0059】なお赤燐の平均粒径は、一般的なレーザー
回折式粒度分布測定装置により測定することが可能であ
る。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、
いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤燐の
分散溶媒として、水を使用することができる。この時ア
ルコールや中性洗剤により赤燐表面処理を行ってもよ
い。また分散剤として、ヘキサメタ燐酸ナトリウムやピ
ロ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩を使用することも可能で
ある。また分散装置として超音波バスを使用することも
可能である。
【0060】また本発明で使用される赤燐の平均粒径は
上記のごとくであるが、赤燐中に含有される粒径の大き
な赤燐、すなわち粒径が75μm以上の赤燐は、難燃
性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性を著しく低下
させるため、粒径が75μm以上の赤燐は分級等により
除去することが好ましい。粒径が75μm以上の赤燐含
量は、難燃性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性の
面から、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは
8重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。下
限に特に制限はないが、0に近いほど好ましい。
【0061】ここで赤燐に含有される粒径が75μm以
上の赤燐含量は、75μmのメッシュにより分級するこ
とで測定することができる。すなわち赤燐100gを7
5μmのメッシュで分級した時の残さ量Z(g)より、
粒径が75μm以上の赤燐含量はZ/100×100
(%)より算出することができる。
【0062】また、本発明で使用される赤燐の熱水中で
抽出処理した時の導電率(ここで導電率は赤燐5gに純
水100mLを加え、例えばオートクレーブ中で、12
1℃で100時間抽出処理し、赤燐ろ過後のろ液を25
0mLに希釈した抽出水の導電率を測定する)は、得ら
れる成形品の耐湿性、機械的強度、耐トラッキング性、
およびリサイクル性の点から通常0.1〜1000μS
/cmであり、好ましくは0.1〜800μS/cm、
さらに好ましくは0.1〜500μS/cmである。
【0063】また、本発明で使用される赤リンのホスフ
ィン発生量(ここでホスフィン発生量は、赤リン5gを
窒素置換した内容量500mLの例えば試験管などの容
器に入れ、10mmHgに減圧後、280℃で10分間
加熱処理し、25℃に冷却し、窒素ガスで試験管内のガ
スを希釈して760mmHgに戻したのちホスフィン
(リン化水素)検知管を用いて測定し、つぎの計算式で
求める。ホスフィン発生量(ppm)=検知管指示値
(ppm)×希釈倍率)は、得られる組成物の発生ガス
量、押出し、成形時の安定性、溶融滞留時機械的強度、
成形品の表面外観性、成形品による端子腐食などの点か
ら通常100ppm以下のものが用いられ、好ましくは
50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下であ
る。
【0064】このような好ましい赤燐の市販品として
は、燐化学工業社製“ノーバエクセル”140、“ノー
バエクセル”F5が挙げられる。
【0065】本発明に使用される芳香族ホスフェートと
しては、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
【0066】
【化6】
【0067】まず前記式(1)で表されるリン系化合物
の構造について説明する。前記式(1)の式中nは0以
上の整数である。またk、mは、それぞれ0以上2以下
の整数であり、かつk+mは、0以上2以下の整数であ
るが、好ましくはk、mはそれぞれ0以上1以下の整
数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1である。
【0068】また前記式(1)の式中、R7〜R14は同
一または相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基
を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、n−イソプロピル、ネオペンチル、tert
−ペンチル基、2ーイソプロピル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル基、3−イソプロピル、ネオペンチル、
tert−ペンチル基、ネオイソプロピル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル基などが挙げられるが、水素、
メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好まし
い。
【0069】またAr1、Ar2、Ar3、Ar4は同一ま
たは相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない
有機残基で置換されたフェニル基を表す。具体例として
は、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、
メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基
などが挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシリル
基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェニル
基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0070】またYは直接結合、O、S、SO2、C
(CH32、CH2、CHPhを表し、Phはフェニル
基を表す。
【0071】好ましい芳香族ホスフェートの市販品とし
ては、大八化学社製“PX−200”、“PX−20
1”、“CR−733S”、“CR−741”、“TP
P”およびこれら相当品が挙げられる。
【0072】本発明におけるリン系化合物の添加量は、
難燃性と物性のバランスの点から、ガラス転移温度12
0℃以上の熱可塑性樹脂(A)と液晶性樹脂(B)の合
計100重量部に対して通常0.01〜30重量部、好
ましくは0.05〜20重量部、より好ましくは0.0
6〜15重量部、さらに好ましくは0.08〜10重量
部である。
【0073】本発明の熱可塑性樹脂組成物に、さらに赤
燐を添加する場合には、赤燐の安定剤として金属酸化物
を添加することにより、押出し、成形時の安定性や強
度、耐熱性、成形品の端子腐食性などを向上させること
ができる。このような金属酸化物の具体例としては、酸
化カドミウム、酸化亜鉛、酸化第一銅、酸化第二銅、酸
化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コバルト、酸化マンガン、
酸化モリブデン、酸化スズおよび酸化チタンなどが挙げ
られるが、なかでも酸化カドミウム、酸化第一銅、酸化
第二銅、酸化チタンなどのI族および/またはII族の金
属以外の金属酸化物が好ましく、特に酸化第一銅、酸化
第二銅、酸化チタンが好ましいが、I族および/または
II族の金属酸化物であってもよい。押出し、成形時の安
定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食性の他に、非着
色性をさらに向上させるためには酸化チタンが最も好ま
しい。
【0074】金属酸化物の添加量は機械物性、成形性の
面からガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂
(A)と液晶性樹脂(B)からなる熱可塑性樹脂組成物
100重量部に対して0.01〜20重量部が好まし
く、特に好ましくは0.1〜10重量部である。
【0075】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物に
は、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフ
ェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれら
の置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノー
ル、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノ
ンなど)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などの着色防止
剤、滑剤、染料(たとえばニグロシンなど)および顔料
(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニンなど)を含
む着色剤、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその
塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルア
ルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスな
ど)、導電剤あるいは着色剤としてカーボンブラック、
結晶核剤、可塑剤、難燃剤としては赤燐または芳香族ホ
スフェートが好ましく用いられるが他の難燃剤(例えば
臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、
臭素化ポリカーボネート、水酸化マグネシウム、メラミ
ンおよびシアヌール酸またはその塩など)、難燃助剤、
摺動性改良剤(グラファイト、フッ素樹脂)、帯電防止
剤などの通常の添加剤を添加して、所定の特性をさらに
付与することができる。
【0076】また、更なる特性改良の必要性に応じて無
水マレイン酸などによる酸変性オレフィン系重合体、エ
チレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共
重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル/メタクリル酸グリシジル共重合体およびエチレン/
プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ABSなど
のオレフィン系共重合体、ポリエステルポリエーテルエ
ラストマー、ポリエステルポリエステルエラストマー等
のエラストマーから選ばれる1種または2種以上の混合
物を添加して所定の特性をさらに付与することができ
る。
【0077】本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造するに
際し、例えば“ユニメルト”タイプのスクリューを備え
た単軸押出機、二軸、三軸押出機およびニーダタイプの
混練機などを用いて180〜350℃で溶融混練して組
成物とすることができるが、特に混練温度については、
本発明の特徴である制振性、耐衝撃性、冷熱繰り返し時
における寸法安定性の発現要因である特異的なモルフォ
ロジーを発現するために、配合する液晶性樹脂(B)の
融点以下かつ液晶開始温度以上で行うことが好ましく、
より好ましくは液晶性樹脂(B)の融点−5℃〜液晶開
始温度であり、さらに好ましくは液晶性樹脂(B)の融
点−10℃〜液晶開始温度+5℃である。液晶開始温度
の測定は、剪断応力加熱装置(CSS−450)により
剪断速度1,000(1/秒)、昇温速度1.0℃/
分、対物レンズ60倍において測定し、視野全体が流動
開始する温度を液晶開始温度とした。
【0078】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えばガ
ラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)および
液晶性樹脂(B)成分中、その他の必要な添加剤および
充填材を予備混合して、またはせずに押出機などに供給
して十分溶融混練することにより調製されるが、好まし
くは、ハンドリング性や生産性の面から、ガラス転移温
度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)、液晶性樹脂
(B)の一部(例えば(A)の一部もしくは全部、
(B)成分の一部もしくは全部、または、最終的に含有
せしめる(A)および(B)のうちの一部)を一旦溶融
混練して実際に熱可塑性樹脂組成物に配合されるべき液
晶性樹脂(B)量よりも液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成
物(D)を製造し、残りのガラス転移温度120℃以上
の熱可塑性樹脂(A)もしくは液晶性樹脂(B)成分中
に液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物(D)およびその他
の任意に用いることができる添加剤および充填材を溶融
混練することにより調製される。
【0079】あるいはガラス転移温度120℃以上の熱
可塑性樹脂(A)の一部もしくは全部、液晶性樹脂
(B)成分の一部もしくは全部、または、最終的に含有
せしめる(A)および(B)のうちの一部とその他の任
意に用いることができる添加剤を一旦溶融混練して、実
際に熱可塑性樹脂組成物に配合されるべき液晶性樹脂量
よりも液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物(D)を製造
し、残りのガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂
(A)もしくは液晶性樹脂(B)成分中および液晶性樹
脂濃度の高い樹脂組成物(D)の段階で添加した任意に
用いることができる添加剤以外の添加剤および充填材を
溶融混練することにより調製される。
【0080】かかる液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物
(D)は、いわゆるマスターペレットの形態で好ましく
用いられるが、それに限定されず、いわゆるチップ状、
粉末状、あるいはそれらの混合物の形態であってもよ
い。またかかる(D)成分と配合するガラス転移温度1
20℃以上の熱可塑性樹脂(A)および液晶性樹脂
(B)はペレット状であることが好ましいが、それに限
定されず、いわゆるチップ状、粉末状あるいは、チップ
状と粉末状の混合物であってもよいが、好ましくはガラ
ス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)および液
晶性樹脂(B)の形態、大きさ、形状はほぼ同等、ある
いは互いに似通っていることが均一に混合し得る点で好
ましい。
【0081】かくして得られる熱可塑性樹脂組成物は、
成形時の流動性に優れ、かつ制振性、耐衝撃性、冷熱繰
り返し時における寸法安定性に優れた熱可塑性樹脂組成
物であり、特に制振性に優れ、かつ冷熱繰り返し時にお
ける寸法安定性に優れるため、電気電子用途、特に発熱
を伴う電気電子機器の部材として好適である。
【0082】また、成形品を成形するにあたっての成形
方法は通常の成形方法(射出成形、押出成形、ブロー成
形、プレス成形、インジェクションプレス成形など)に
より、三次元成形品、シート、容器パイプなどに加工す
ることができ、特にその優れた流動性を生かし、薄肉部
を有する成形品(例えば板状成形品あるいは箱形成形
品)に有効である。成形温度は、180〜350℃にお
いて行えるが、流動性向上効果がより発現するために、
液晶性樹脂(B)の液晶開始温度以上で行うことが好ま
しく、液晶性樹脂(B)の融点以上で行うことがより好
ましい。
【0083】かくして得られる本発明の熱可塑性樹脂組
成物を成形して得られる成形品は、多くの場合、成形品
中の液晶性樹脂粒子の分散状態が、表層から深さ50μ
mおよび中心部において、アスペクト比3未満の液晶性
樹脂粒子が60%以上、かつ深さ100〜300μmに
おいて、アスペクト比が3以上の液晶性樹脂粒子が60
%以上偏在分散する特異的なモルフォロジーをなし、そ
れにより、本発明の効果を発揮する。さらに、表層から
深さ50μmおよび中心部において、アスペクト比3未
満の液晶性樹脂粒子が60%以上、かつ深さ100〜3
00μmにおいて、アスペクト比が3以上の液晶性樹脂
粒子が70%以上偏在分散することが好ましく、表層か
ら深さ50μmおよび中心部において、アスペクト比3
未満の液晶性樹脂粒子が70%以上、かつ深さ100〜
300μmにおいて、アスペクト比が3以上の液晶性樹
脂粒子が70%以上偏在分散することがより好ましく、
さらに好ましくは、表層から深さ50μmおよび中心部
において、アスペクト比3未満の液晶性樹脂粒子が80
%以上、かつ深さ100〜300μmにおいて、アスペ
クト比が3以上の液晶性樹脂粒子が70%以上偏在分散
することである。
【0084】ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
脂(A)中の液晶性樹脂(B)のアスペクト比の測定方
法は、成形品の中央部(ゲート部分、流動末端を避け、
好ましくは厚みが0.5mm以上ある部分)を深さ方向
に50μmずつ表層部から10カ所(表層から500μ
mまで)を粒子の配向方向に切削して得られた切片をT
EM(透過型電子顕微鏡)により観察、写真を撮影し、
各深さにおいて分散粒子50個のアスペクト比を測定
し、各比率を求められる。なお、アスペクト比は各粒子
について測定し、その後平均してアスペクト比とする。
【0085】また、ガラス転移温度120℃以上の熱可
塑性樹脂(A)中に分散する液晶性樹脂(B)の平均分
散径については特に限定されないが、本発明の効果、特
に流動性と耐衝撃性、制振性を発現するためには0.5
〜5μmの範囲であることが好ましく、好ましくは1〜
3μm、より好ましくは1.0〜2.0μmである。
【0086】ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
脂(A)中の液晶性樹脂(B)の平均分散径の測定方法
は、成形品の中心部を粒子の配向方向に切削して得られ
た切片をTEM(透過型電子顕微鏡)により観察、写真
を撮影し、分散粒子50個の平均値を平均分散径として
求められる。なお、分散粒子径は長径方向で測定する。
【0087】かくして得られる成形品は、各種ギヤー、
各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソ
ケット、用紙用分離爪、抵抗器、リレーケース、スイッ
チ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光
ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、
プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフ
ォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベー
ス、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディ
スプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、H
DD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアン
テナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・
電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアー
ドライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、
オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクな
どの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部
品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品など
に代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピ
ューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連
部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、
船尾軸受、水中軸受、などの各種軸受、モーター部品、
ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部
品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光
学機器、精密機械関連部品、オルタネーターターミナ
ル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、
排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・
吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケ
ル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷
却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブ
レタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサ
ー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、ク
ランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメー
ター、ブレーキパッド磨耗センサー、エアコン用サーモ
スタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、
ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォータ
ーポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモータ
ー関係部品、デュストリビュター、スタータースィッ
チ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤー
ハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネ
ルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ
用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ス
テップモーターローター、ランプソケット、ランプリフ
レクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレ
ノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケ
ースなどの自動車・車両関連部品、その他各種用途に有
用である。
【0088】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0089】参考例1 ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)は以
下のものを使用した。
【0090】ポリカーボネート樹脂は、三菱エンジニア
リングプラスチックス社製”ユーピロン”S−3000
を使用した。フェノール性末端基(EP)と非フェノー
ル性末端基(EN)の当量比(EP)/(EN)は、四塩
化チタン錯体測光定量の結果1/110であり、293
℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶融粘度480P
a・s、324℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶
融粘度215Pa・s、293℃、ずり速度1,00
(1/秒)の溶融粘度550Pa・s、324℃、ずり
速度1,00(1/秒)の溶融粘度255Pa・s(す
べてオリフィス0.5φ×10mm)、DSC測定の結果
ガラス転移温度は150.0℃であった。
【0091】参考例2 液晶性樹脂は以下のものを重合し、使用した。
【0092】LCP1 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレ−ト216重量部及び無水酢酸960重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を行っ
た結果、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳
香族ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単
位12.5モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル
当量からなる、融点が314℃、液晶開始温度が293
℃であり、324℃、ずり速度1,000(1/秒)の
溶融粘度が17Pa・s、324℃、ずり速度1,00
(1/秒)の溶融粘度が58Pa・s(オリフィス0.
5φ×10mm、)である液晶性樹脂が得られた。
【0093】LCP2 p−ヒドロキシ安息香酸907重量部と6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸457重量部及び無水酢酸873重量
部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を
行った結果、芳香族オキシカルボニル単位100モル等
量からなる、融点が283℃、液晶開始温度が233℃
であり、293℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶
融粘度が74Pa・s、293℃、ずり速度1,00
(1/秒)の溶融粘度が240Pa・s(ともにオリフ
ィス0.5φ×10mm)である液晶性樹脂が得られた。
【0094】LCP3 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、固有粘度が約
0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト346重
量部及び無水酢酸809重量部を攪拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、重合を行った結果、芳香族オキシ
カルボニル単位80モル当量、エチレンジオキシ単位2
0モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量から
なる、融点が283℃、液晶開始温度が231℃であ
り、293℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶融粘
度が38Pa・s、293℃、ずり速度1,00(1/
秒)の溶融粘度が170Pa・s(ともにオリフィス
0.5φ×10mm)である液晶性樹脂が得られた。
【0095】LCP4 p−ヒドロキシ安息香酸907重量部と6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸457重量部及び無水酢酸873重量
部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を
行った結果、芳香族オキシカルボニル単位100モル等
量からなる、融点が283℃、液晶開始温度が233℃
であり、293℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶
融粘度が442Pa・s、293℃、ずり速度1,00
(1/秒)の溶融粘度が1414Pa・s(ともにオリ
フィス0.5φ×10mm)である液晶性樹脂が得られ
た。
【0096】LCP5 p−ヒドロキシ安息香酸907重量部と6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸457重量部及び無水酢酸873重量
部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を
行った結果、芳香族オキシカルボニル単位100モル等
量からなる、融点が283℃、液晶開始温度が233℃
であり、293℃、ずり速度1,000(1/秒)の溶
融粘度が2Pa・s、293℃、ずり速度1,00(1
/秒)の溶融粘度が6Pa・s(ともにオリフィス0.
5φ×10mm)である液晶性樹脂が得られた。
【0097】実施例1〜5、比較例1〜3 参考例で得た液晶性樹脂(LCP1〜LCP3)とポリカ
ーボネート樹脂を所定量秤量し、ドライブレンドした。
日本製鋼所製TEX30型2軸押出機でシリンダー温度
を表1に示す温度に設定し、スクリュー回転を100r.
p.mの条件で溶融混練してペレットとした。熱風乾燥
後、ペレットを住友ネスタ−ル射出成形機プロマット4
0/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ
−温度を表1のとおりに設定し、金型温度80℃に設定
し、射出速度99%、成形圧力は成形下限圧+10%の
条件で下記(1)、(3)〜(5)の測定用テストピー
スを射出成形した。
【0098】各評価については、次に述べる方法にした
がって測定した。 (1)液晶性樹脂(B)のアスペクト比および分散径の
測定 ポリカーボネート系樹脂(A)中の液晶性樹脂(B)の
アスペクト比の測定は、ASTM D256に従って作
成したアイゾット衝撃強度測定用1/8インチバーの流
れ方向の中央部を表層〜50μm、100〜300μm
および中心部をそれぞれ流れ方向に切削して得られた切
片をTEMにより観察し、分散粒子50個の平均値をア
スペクト比として求めた。なおアスペクト比は、各粒子
のアスペクト比を測定した後、平均してアスペクト比と
した。
【0099】また、同様に分散粒子径の測定は、AST
M D256に従って作成したアイゾット衝撃強度測定
用1/8インチバーの流れ方向の中心部を流れ方向に切
削して得られた切片をTEMにより観察し、分散粒子5
0個の平均値を分散粒子径として求めた。なお分散粒子
径は、粒子の長径を測定した。 (2)流動性 上記成形機を用いて、シリンダー温度325℃、射出速
度99%、射出圧力1000kgf/cm2の条件で
0.5mm厚×12.7mm巾の試験片の流動長(棒流
動長)を測定した。 (3)制振性 220mm×12.7mm×3.2mm厚の試験片を成
形し、得られた試験片に8φ×0.3mm厚の磁性鋼を
固定部から50、150mmの位置にグリスで接着し、
高低温槽中にセットして1次共振周波数での損失係数を
求めた(電力増幅器(B&K製2706型)、前置増幅
器(B&K製2639S型)および2チャンネルFFT
分析器(B&K製2034型)を用いる)。評価は、振
幅が1/10に減衰するまでの振動回数により行った。 (4)耐衝撃強度 ASTM D256に従い、1/4インチ(ノッチ付
き)バーアイゾット衝撃強度を測定した。 (5)冷熱繰り返し時における寸法安定性 30mm×30mm×10mm高×0.5mm厚、29
mm×29mm×15mm高×0.5mm厚の箱状成形
品を最低充填圧+0.5MPaで成形し、50℃×10
分、10℃/時間で100℃まで昇温、100℃で3時
間、10℃/時間で50℃まで降温というサイクルを5
回繰り返し行い、その後、勘合性について評価した。評
価は、○:勘合する、×:勘合しない。
【0100】表1からも明らかなように本発明の熱可塑
性樹脂組成物は比較例に比べ、成形時の流動性に優れ、
かつ制振性、耐衝撃性および冷熱繰り返し時における寸
法安定性が改良されたため、電気電子部品や自動車部品
などの制振性、耐衝撃性および冷熱繰り返し時の寸法安
定性が要求されるような用途で、特に複雑な形状や薄肉
部を有するような成形品を取得する場合に非常に優れて
いることがわかる。
【0101】
【表1】
【0102】
【発明の効果】本発明は、成形時の流動性が改良され、
かつ制振性、耐衝撃性、冷熱繰り返し時における寸法安
定性が改良された熱可塑性樹脂組成物およびその製造方
法に関するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77/12 C08L 77/12 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA43 AA50 AA84 AA86 AA88 AD06 AE17 AF12 AF23 AF35 AF51 AF54 AH12 AH17 AH19 BA01 BB05 BC07 4J002 BB001 BD151 BK001 CA001 CF162 CF172 CG011 CH061 CH071 CH091 CL001 CL063 CL082 CM041 CN031 DA016 DA026 DA096 DC006 DE096 DE106 DE136 DE186 DE236 DF016 DG026 DG056 DH056 DJ006 DJ016 DJ026 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 FA016 FA046 FA066 FA086 FA106 FD016 GM00 GN00 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
    脂(A)100重量部に対して液晶性樹脂(B)0.5
    〜100重量部を配合してなる樹脂組成物であって、液
    晶性樹脂(B)の融点+10℃における溶融粘度が下式
    1、2を満足することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
    物。 0.01≦Ub/Ua≦0.8 −[式1] 0.05≦Vb/Va≦2 −[式2] Ua:ずり速度1000s-1でのガラス転移温度120
    ℃以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Ub:ずり速度1000s-1での液晶性樹脂(B)の溶
    融粘度(Pa・s) Va:ずり速度100s-1でのガラス転移温度120℃
    以上の熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度(Pa・s) Vb:ずり速度100s-1での液晶性樹脂(B)の溶融
    粘度(Pa・s)
  2. 【請求項2】(A)および(B)の合計100重量部に
    対し、充填材を0.5〜300重量部さらに配合してな
    る請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
    脂(A)および液晶性樹脂(B)を、または、ガラス転
    移温度120℃以上の熱可塑性樹脂(A)、液晶性樹脂
    (B)および充填材を、液晶性樹脂(B)の融点以下か
    つ液晶開始温度以上で溶融混練することにより請求項1
    または2記載の熱可塑性樹脂組成物を製造することを特
    徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】ガラス転移温度120℃以上の熱可塑性樹
    脂(A)100重量部に対して液晶性樹脂(B)0.5
    〜100重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物から
    なる成形品であって、表層から深さ50μmおよび中心
    部における、アスペクト比3未満の液晶性樹脂粒子が6
    0%以上であり、かつ深さ100〜300μmにおけ
    る、アスペクト比が3以上の液晶性樹脂粒子が60%以
    上偏在分散することを特徴とする成形品。
  5. 【請求項5】分散する液晶性樹脂粒子の平均分散径が
    0.5〜5μmであることを特徴とする請求項4記載の
    成形品。
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