JP2000312904A - 金属板の製造方法 - Google Patents

金属板の製造方法

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JP2000312904A
JP2000312904A JP11119109A JP11910999A JP2000312904A JP 2000312904 A JP2000312904 A JP 2000312904A JP 11119109 A JP11119109 A JP 11119109A JP 11910999 A JP11910999 A JP 11910999A JP 2000312904 A JP2000312904 A JP 2000312904A
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rolled
circumferential speed
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JP11119109A
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Yasuhiro Higashida
康宏 東田
Shigeru Ogawa
茂 小川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚い金属板を熱間圧延で製造する際に、幅方
向のエッジ近傍に発生しやすいシーム疵を防止する。 【解決手段】 幅方向圧延工程の複数の圧延パスのうち
少なくとも1パスにおいて、上下ロール周速度差を付与
することにより、入側材料の上下材料速度を等しくして
圧延することにより、材料の上下における回り込み量を
少なくして、シーム疵を製品エッジ近傍に移動させ、高
い製品歩留を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状の厚い金属製
品を圧延によって製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱間圧延された厚い金属板(例
えば、厚鋼板)の幅エッジ近傍には、シーム疵と言われ
る圧延方向に長い線状疵が発生しやすい。このシーム疵
が発生すると、後工程でトリミング等による疵除去が必
要となるために、工程負荷の増大および歩留低下の問題
が生じる。したがって、従来よりトリミング量の低減を
目的として、シーム疵の発生位置を極力鋼板のエッジ近
傍に留める技術が提案されている。例えば、特開昭59
−27701号公報には、圧延前のスラブ端面を所定の
カリバー形状の縦ロールで圧延する方法が開示されてお
り、特開平1−210113号公報では、表裏面の回り
込み量差に応じて、表裏面の冷却度合いを制御する方法
が開示されている。また、特開平8−290206号公
報には、潤滑によって表裏面の回り込み量を低減させる
方法が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開昭59−2
7701号公報においては、種々の圧延条件に対して、
十分な効果を挙げるためには、多種類のカリバーロール
を用意をする必要があるために、設備費が多大になる問
題が生じる。また、特開平1−210113号公報にお
いては、冷却度合いの制御を十分に実施することが困難
であり、特開平8−290206号公報においても、最
適な潤滑状態に制御することは容易ではない、という問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、幅方向圧延工程および長手方向の圧延
工程を経て、金属板を製造するに際し、幅方向圧延工程
の全ての、もしくは一部の圧延パスにおいて、板の尾端
部を圧延する際に、上下ロール周速度差を付与する圧延
(異周速圧延)を実施し、入側材料の上下材料速度を等
しくすることを特徴とする。
【0005】すなわち、本発明の趣旨とするところは、
以下の通りである。素材スラブをリバース圧延作業で複
数回圧延して所定の板厚に加工する圧延方法において、
幅方向圧延工程および長手方向の圧延工程を経て、金属
板を製造するに際し、幅方向圧延工程の全ての、もしく
は一部の圧延パスにおいて、少なくとも板の尾端部を圧
延する場合に、上下ロール周速度差を付与することによ
り、入側材料の上下材料速度を等しくすることを特徴と
する板圧延方法であり、好ましくは、素材スラブをリバ
ース圧延作業で複数回圧延して所定の板厚に加工する圧
延方法において、幅方向圧延工程および長手方向の圧延
工程を経て、金属板を製造するに際し、幅方向圧延工程
の全ての、もしくは一部の圧延パスにおいて、尾端部圧
延中に、入側材料の剛体回転量、あるいは剛体回転量か
ら導かれる入側材料の上下材料速度差に基づき、入側材
料の上下材料速度を等しくする上下ロール周速度差を算
出し、残りの尾端部圧延時に、その上下ロール周速度差
を付与することを特徴とする板圧延方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、素材スラブから製品である金属
板までの全圧延工程(幅方向圧延および長手方向圧延工
程)を示すものである。通常、矩形の素材スラブ(圧延
材3)は、圧延機の前ローラーテーブルの上で、その短
辺方向を圧延方向とするために90゜ターンされ、上ワ
ークロール1および下ワークロール2を有する圧延機で
所定の長さ、すなわち製品の幅になるまで、数パス圧下
され(幅方向圧延工程)、次いで再度90゜ターンさ
れ、素材スラブの長辺方向に、所定の厚さまで圧延され
て(長手方向圧延工程)、金属板製品となる。なお、詳
細を後述するように、本発明では、この幅方向圧延工程
における板の尾端部の圧延で、異周速圧延を実施する。
【0007】シーム疵の発生機構に関しては、現時点で
は完全に解明されてはいないが、少なくとも、圧延の過
程で圧延材のコーナー近傍に発生した疵が、その後の圧
延によるメタルフローによって、表面あるいは裏面に回
り込み、表面疵として顕在化するものと考えられてい
る。また、幅出し圧延工程の総圧延量が増加するほど、
シーム疵の発生位置が幅中央寄りになること、すなわち
回り込み量が顕著に大きくなること、回り込み量に大き
な上下差が生じる場合が多いことも判明している。さら
には、1パスの幅方向圧延では、圧延材の先端部では回
り込みは殆ど発生せず、尾端部でのみ、顕著な回り込み
が発生することも報告されている。したがって、尾端部
での回り込みを防止すれば、シーム疵の発生位置を幅方
向エッジ近傍に留めることができ、トリミング等による
歩留低下を解消することができる。
【0008】そこで、発明者らは、圧延挙動が回り込み
に及ぼす影響を詳細に調べた結果、回り込みが発生する
原因は、材料の上下温度差等の上下非対称要因に基づ
く、材料入側速度の上下差であることを見いだした。以
下、その詳細を説明する。まず、通常の圧延条件とし
て、図2(a)に示す上ワークロール1と下ワークロー
ル2のロール周速が等しい圧延(同周速圧延)を考え
る。一般に、圧延材3の板先端部あるいは板中央部を圧
延している時には、図2(a)に示すように、圧延材3
の入側材料の長さが十分に長いために、入側材料は自重
とローラーテーブル4によって、上下方向の移動を拘束
される。したがって、材料の上下温度差等の上下非対称
要因によって、入側材料速度の上下差が生じようして
も、その上下差を解消する大きな張力差が材料上下面に
生じ、入側材料速度の上下差は発生しない。
【0009】しかしながら、図2(b)に示すように、
圧延が進行し、尾端部が圧延される場合には、入側材料
はその長さが短くなり、自重の影響も小さくなる。さら
に、入側材料とローラーテーブル4が接しなくなれば、
ローラーテーブル4による拘束も無くなる。したがっ
て、尾端部の圧延では、入側材料の上下方向の拘束は非
常に小さくなる。この場合、入側材料においては、温度
差等の上下非対称要因により、入側材料速度の上下差が
生じる。したがって、入側材料は剛体回転しながら、ロ
ールバイト内を通過していく。例えば、材料の下面温度
が高ければ、下側の材料の延伸が大きくなり、下側の材
料の入側速度が遅くなるために、入側材料は、図2
(b)に示すように、尾端が上側に移動する方向に剛体
回転する。しかし、出側には、十分長い材料が存在する
ために、上記と同じ理由から、ロールバイトから出た材
料に上下速度差が発生することはない。したがって、尾
端が上側に移動する方向に剛体回転する場合には、上側
の材料が不足するために、図2(c)に示すように、上
コーナー部が上面に回り込む。
【0010】以上の結果をまとめると、幅出し圧延のパ
スにおいて、尾端部の圧延時に、入側材料速度の上下差
を解消すれば、回り込み量を最小化できることになり、
その結果として、シーム疵の発生位置を製品の幅方向エ
ッジ近傍に留めることができることが分かる。
【0011】すなわち、本発明の実施方法としては、ま
ず、尾端部以前の圧延では、図3(a)に示すように、
通常の同周速圧延を行えばよい。(なお、反り制御のよ
うな他の目的があれば、尾端部以前の圧延においても、
異周速圧延を実施すれば良い。前述したように、入側材
料が長い場合には、入側材料は自重と下ローラーテーブ
ル4によって、上下方向の移動を拘束されるために、異
周速圧延を行っても、入側材料速度の上下差は生じな
い。したがって、尾端部以前の異周速圧延は、本発明の
制御に影響を与えることはない。)そして、圧延が進行
し、尾端部を圧延する際には、図3(b)に示すよう
に、入側材料速度の上下差が生じないように、上下ロー
ルの周速度差を制御し、異周速圧延を実施する。その結
果、図3(c)に示すように、幅出し圧延における上下
の回り込み量を最小化することができるために、シーム
疵の発生位置を製品の幅方向エッジ近傍に留めることが
でき、トリミング等による歩留低下を防止することが可
能となる。
【0012】なお、上下ロールの周速差の算出および付
与方法であるが、例えば、尾端部圧延開始時の入側材料
の剛体回転量(例えば、図2(b)に示す角度θ)をオ
ンラインで測定することによって、測定された剛体回転
量に基づき材料の上下速度差を求め、その材料の上下速
度差を解消する上下ロールの周速差を算出し、残りの尾
端部圧延時に、求めた上下ロールの周速差を付与すれば
良い。剛体回転量、材料の上下速度差、および上下ロー
ルの周速差との関係は、予め、オフラインのモデル計算
や実験で求めておけばよい。また、剛体回転量と上下ロ
ール周速度差の関係を直接求め、剛体回転量に基づき、
付与すべき上下ロール周速度差を算出しても良い。
【0013】さらに、予め、測定や計算で材料の上下温
度差等の上下非対称要因が判明している場合には、上下
非対称要因と入側材料の上下速度差の関係をオフライン
モデルの計算や実験で求めておいて、その関係を用い
て、上下のロール周速度を算出すれば良い。加えて、異
周速圧延を実施するパスに関しては、幅方向圧延工程の
全パスで実施するのが望ましいが、簡易的には、回り込
み量が大きいと予測される一部のパスに限定しても良
い。
【0014】
【実施例】ワークロール径1000mmのリバース圧延機
を用いて、厚さ200mm、幅1200mm、長さ4000
mmのスラブを、幅方向圧延8パス、長手方向圧延8パス
の合計16パスで、板厚10mmまで圧下した。尾端部の
異周速圧延は、表1に示すように、幅方向圧延の全8パ
スを対象にした場合と、幅方向圧延の後半の4パスのみ
を対象にした場合について、実施した。付与すべき上下
ロールの速度差は、尾端部圧延開始時の入側材料の剛体
回転量(図2(b)に示す回転角θ)をオンラインで測
定し、その測定した剛体回転量に基づいて、予め、実験
によって算出しておいた、剛体回転量と上下ロールの速
度差との関係を数式化したモデルを用いて求めた。最大
の異周速率は、条件1では6.3%、条件2では5.3
%であった。また、比較例として、幅方向圧延におい
て、全てのパスを同周速で圧延する条件でも実施した。
【0015】表1より明らかなように、本発明を適用し
た条件1,2の実施例では、シーム疵の発生位置は製品
の両幅エッジ近傍にまで移動しており、高い製品歩留を
得ることができた。一方、本発明を実施しなかった比較
例では、シーム疵の発生位置がエッジ近傍まで移動して
いないために、大きなトリミングが必要となり、著しい
製品歩留の低下となった。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上の本発明方法により、シーム疵の疵
発生位置を著しく改善できることから、製品の歩留を大
幅に向上させることが可能となり、圧延コストの低減に
大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する適用例として、異周速圧延
(上下ロール周速度差を付与)を行うパス(幅方向圧
延)を示す図。
【図2】コーナー部の回り込みのメカニズムを示す図。
【図3】本発明を実施する方法を示す図。
【符号の説明】
1 上ワークロール 2 下ワークロール 3 圧延材 4 ローラーテーブル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材スラブをリバース圧延作業で複数回
    圧延して所定の板厚に加工する圧延方法において、幅方
    向圧延工程および長手方向の圧延工程を経て、金属板を
    製造するに際し、幅方向圧延工程の全ての、もしくは一
    部の圧延パスにおいて、少なくとも板の尾端部を圧延す
    る場合に、上下ロール周速度差を付与することにより、
    入側材料の上下材料速度を等しくすることを特徴とする
    金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】 尾端部圧延中に、入側材料の剛体回転
    量、あるいは剛体回転量から導かれる入側材料の上下材
    料速度差に基づき、入側材料の上下材料速度を等しくす
    る上下ロール周速度差を算出し、残りの尾端部圧延時
    に、その上下ロール周速度差を付与することを特徴とす
    る請求項1記載の製造方法。
JP11119109A 1999-04-27 1999-04-27 金属板の製造方法 Pending JP2000312904A (ja)

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