JP2000308274A - 電池の充電電流制御装置 - Google Patents

電池の充電電流制御装置

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JP2000308274A
JP2000308274A JP11114343A JP11434399A JP2000308274A JP 2000308274 A JP2000308274 A JP 2000308274A JP 11114343 A JP11114343 A JP 11114343A JP 11434399 A JP11434399 A JP 11434399A JP 2000308274 A JP2000308274 A JP 2000308274A
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JP
Japan
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battery
charging
charging current
remaining capacity
voltage
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Itsuki Komatsu
巖 小松
Takanobu Ogawa
貴伸 緒川
Tomohiro Kanetani
知宏 金谷
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Aichi Electric Co Ltd
Original Assignee
Aichi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で電池の充電を完了し、かつ、充電中
においては、電池のガス発生,温度上昇を防いだ電池の
長寿命化に寄与する充電電流制御装置を提供することに
ある。 【解決手段】 電池2の残存容量Sを、電池2の電圧・
温度及び電池2への充電電流から算出手段もしくは、電
池の充・放電量から算出する手段を用いて推定し、電池
2の残存容量Sが少ないときは、電池2への充電電流A
を大きくし、電池2の残存容量Sの増加に従って充電電
流Aを連続的に小さくするようにしたので、常に電池2
が充電中にガス発生を起こさない限界の範囲の充電電流
Aで充電を行うことが可能となり、この結果、電池2を
短時間で充電するにもかかわらず、電池の長寿命化に寄
与する充電が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池電力貯蔵装置
等において、夜間等限られた時間内で迅速・確実に、し
かも、安全に電池の充電を行うようにした電池の充電電
流制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電池の充電制御方式は、各種の
方式が開発されており、その一例として定電流充電方式
においては電池の充電開始から充電終了まで、前記電池
の定格容量の約2割以下の小さな充電電流で充電してい
た。又、前記定電流充電方式に対応して定電流定電圧充
電方式も開発されており、この充電方式の場合は、電池
の充電開始からあらかじめ設定した所定の充電電圧に達
するまでは、事前に設定した一定の充電電流で充電し、
この後は、更に、所定の電圧を維持しつつ一定時間充電
を行うようにしていた。
【0003】更に、他の例としては2段階定電流充電方
式があり、この充電方式は電池が所定の充電電圧に達す
るまで一定の充電電流で充電を行い、電池電圧が所定の
電圧に達した後は、最初の充電電流よりも小さい電流で
充電を行い、電池電圧が所定の電圧になるまで充電す
る。この充電方式における、即ち、小電流での充電と、
充電末期においては所定の電圧を保持しようとする電圧
抑制制御は、主に電池内部でのガス発生を抑制し、電池
が発生ガスによって損傷するのを保護するために行われ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した3種類の充電
制御方式においては、いづれも、充電時電池内部でのガ
ス発生を抑制するうえから、必要以上に電池への充電電
流を小さくしていたので、充電時間が長くなるという問
題があった。
【0005】また、前記の各充電制御方式は、それぞれ
充電末期において電圧抑制制御を行っているが、これは
電圧を指標として電池の保護を図っている関係上、電池
の温度が上昇した場合、電池の内部抵抗が低下し、充電
中にもかかわらず電池電圧が降下するという現象が生
じ、この結果、電圧が上昇しないにもかかわらず電池内
の温度が上昇を続けるという熱逸走状態が発生し、電池
を損傷しその寿命が低下するという問題があった。
【0006】更に、前記の各電池の充電制御方式におい
ては、充電の終了を時間で判断することが多く、即ち、
所定時間充電するという方式が採用されているため、電
池自体が過充電となったり、逆に、充電不足を誘発する
大きな要因となっていた。
【0007】本発明は、前記の種々な問題点に鑑み、電
池の充電に際して電池内でのガス発生や温度の異常上昇
等の現象を防ぎ、電池の充電を短時間で円滑・良好に行
うとともに、過充電・充電不足を確実に解消すること
で、電池の長寿命化を可能とした、改良された電池の充
電電流制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに請求項1記載の電池の充電電流制御装置は、電池の
残存容量を検出して電池の充電電流を設定するための電
池残存容量検出手段と、前記電池の充電時異常電圧及び
異常温度を検出した場合、電池の充電を中止させる異常
電圧・温度検出手段と、更に、前記電池の残存容量の増
加に伴い電池に充電する充電電流を任意に、かつ、連続
的に順次低減するように制御可能とした充電電流指令手
段とを具備して充電電流制御手段を構成した。
【0009】請求項2記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記電
池の残存容量検出手段は、電池の充電量及び放電量デー
タをデータ処理手段により演算処理して、充電開始時に
おける電池の残存容量を算出するように構成した。
【0010】請求項3記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置にいて、前記電池
の残存容量検出手段は、電池の充電中において電池に充
電している充電電流と電池の充電中における電圧及び温
度情報に基づくデータをデータ処理手段により演算処理
して、電池の充電中における残存容量を算出するように
構成した。
【0011】請求項4記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流指令手段は、電池の充電開始時に算出した電池の
残存容量と、電池の充電中に算出した電池残存容量とを
データ処理手段により常に演算処理して、電池の充電電
流を電池の残存容量に対応して設定するように構成し
た。
【0012】請求項5記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流指令手段は、電池の充電中における電池電圧の増
加に伴って充電電流を、連続的に、かつ、順次低減させ
る手段を具備して構成した。
【0013】請求項6記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流制御手段は、電池の充・放電量情報に基づくデー
タにより算出した電池の残存容量と、充電中における電
池への充電電流及び電池の電圧,温度検出情報に基づく
データを処理して算出した電池の残存容量とを比較し、
少なくとも一方の残存容量が所定の設定値以上に達した
時点で、電池への充電を終了させる手段を具備して構成
した。
【0014】請求項7記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流制御手段は、複数の電池を同時に充電する際に生
ずる電池毎の充電状態の不均一を是正する手段として、
電池の充電時に必要に応じて電池の定格容量の0.01
〜0.05(%)程度の小さい充電電流にて電池を任意
に過充電することで電池の充電状態を均一化する均等充
電手段を具備して構成した。
【0015】請求項8記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流制御手段は、充電している電池のすべて、あるい
は、その一部の電池の温度情報を検出して、前記電池の
いづれかの温度情報の検出値が事前に設定した所定値を
超えた時点で充電を強制的に中止もしくは終了させる充
電解除手段を具備して構成したことを特徴とする。
【0016】請求項9記載の電池の充電電流制御装置
は、請求項1記載の充電電流制御装置において、前記充
電電流制御手段は、充電している電池のすべて、あるい
は、その一部の電池の電圧情報を検出して、前記電池の
いづれかの電圧情報の検出値が事前に設定した所定値を
超えたとき充電を強制的に中止もしくは終了させる充電
解除手段を具備して構成した。
【0017】本発明の充電電流制御装置は、電池の残存
容量を常に把握して、前記電池の残存容量に見合った充
電電流で電池を充電するとともに、充電中において電池
電圧に異常が生じた場合は、直ちに充電を中止して電池
を損傷を防止できるので、常に電池を損傷させることの
ない限度の大きさの充電電流を用いて、安全・確実かつ
迅速に電池の充電を行うことができる。
【0018】また、本発明の充電電流制御装置は、電池
の残存容量を常に監視して、電池の残容容量が少ないと
きは、電池への充電電流を大きく設定して急速に充電を
行い、電池の残存容量が増加するに従って、電池への充
電電流を、電池が短時間に受け入れることのできる小さ
な充電量に設定して充電するように構成したので、従来
の充電方法に比べて短時間で充電することができ、か
つ、電池の残存容量が増大している際に大きな充電電流
で充電されることにより発生する弊害を確実に阻止する
ことを可能とした。
【0019】さらに、本発明の充電電流制御装置は、電
池の充電中は、前記電池のすべて、あるいは前記電池の
一部の代表的な電池温度を常時監視することにより、電
池が異常温度に達する前に充電を自動または手動で中止
・終了させるようにした。更に、電池の充電中は前記電
池の電圧を電池毎に、もしくは複数個ごとに常時監視
し、前記電池電圧のいずれかが電池を劣化させてしまう
おそれのある所定の電圧に達したら、電池の充電を自動
または手動で中止・終了させるようにしたので、電池の
損傷を未然に回避して電池を長寿命化することを可能と
した。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図3により説明する。図1は例えば、昼間時商用電源
の補助的役割を果すために設置されている電力貯蔵装置
の電池に、その使用により減少した電流量を、深夜に短
時間で充電可能とした電池の充電装置(以下、充電電流
制御装置という)を示す。なお、本発明は、昼間時にお
いても必要に応じて電池の充電を行う場合に使用できる
ことは言うまでもない。
【0021】そして、前記図1に示す充電電流制御装置
1は、大別して図示しない電池貯蔵装置に内蔵されてい
る電池2と、電池2の電圧を電圧計等で検出する電池電
圧検出装置3と、電池の温度をサーミスタ等の温度セン
サにより検出する電池温度検出装置4と、商用電源AC
を直流に変換するコンバータA1 と電池2から出力され
る直流を交流に変換するインバータB1 を具備してなる
充電手段5と、更に、コンバータA1 からの出力電流
(充電電流)と電池2からの出力電流(放電電流)とを
検出する、例えば、シャント抵抗あるいは変流器等から
なる電池の充・放電電流検出手段6と、前記検出した電
池2の電圧・温度情報及び電池2への充電電流及び電池
からの放電電流情報のデータをベースにして電池2の残
存容量を常時把握するとともに、電池2への充電電流を
最適に設定するための各種(検出・指令・操作)の手段
を具備した充電電流制御手段7とによって構成されてい
る。図1に示す8は商用電源AC及び電池2の電源によ
って駆動する例えば、エアコン等の負荷(必要に応じて
商用電源ACのみで駆動可能なことは言うまでもない)
を示している。
【0022】次に、本発明の主要部を構成する充電電流
制御手段7について説明する。この充電電流制御手段7
は、図2に示すように、第1,第2の電池残存容量検出
手段11,12と、電池2の異常電圧,異常温度検出手
段13,14と、電池2の電圧,温度等各種情報のデー
タを基にして各種演算処理するデータ処理手段15と、
データ処理手段15により演算処理された充電電流に基
づき、充電手段5を駆動制御して電池2に所定の充電電
流を給電するための指令を出力する充電電流指令手段1
6と、前記データ処理手段15にて演算処理して算出し
た充電中の電池2の残存容量と、事前に設定した充電完
了を示す電池2の電圧に対応する電池2の残存容量のい
づれかがあらかじめ設定した値をこえた時、あるいは、
充電中において電池2の電圧及び温度が、事前に設定し
た電圧及び温度の数値を超過した場合、充電手段5に充
電停止の指令を出力する運転・停止指令手段17とによ
って構成されている。
【0023】つづいて、前記充電電流制御手段7を構成
する各検出手段及び指令手段について説明する。最初
に、第1の電池残存容量検出手段11は、電池2が備え
ている電流量(Ah)に対する電池2が放電した電流量
(Ah)の比によって電池2の残存容量S(%)を把握
するもので、その残存容量S(%)は、次のようにして
算出する。
【0024】
【数1】
【0025】前記数式において、 AO :放電電流量(Ah) AB :電池定格容量(Ah) を示す
【0026】そして、放電電流量AO は、放電電流瞬時
値Iの放電時間tでの積分計算値∫ t I・dtである。
今、例えば、電池2の放電電流量が50(Ah),電池
定格容量を70(Ah)とした場合、電池2の残存容量
Sは前記〔数1〕式に前記数値を代入することにより、
S={(70−50)/70}×100となり、電池の
残存容量Sは28.57(%)となる。
【0027】前記第1の電池残存容量検出手段11は、
電池2の充電開始時における電池2の残存容量Sの検出
と、この残存容量Sにより充電開始時刻を検出するもの
であり、データ処理手段15には、前記電池2の残存容
量Sに対応する充電電流Aと、その充電電流Aに対応す
る電池電圧情報が、〔表1〕に示すように、事前にデー
タベース化して格納されている。前記〔表1〕のデータ
は、定格容量70(Ah)の電池での例を示す。
【0028】
【表1】
【0029】なお、前記〔表1〕に示されるデータは、
電池2の残存容量Sを30〜100(%)の間で8分割
したものが例示されているが、実際はより細かく分割す
る。例えば、残存容量Sを1段階毎に少数第2位まで細
分化(例えば、前記算出した残存容量28.57(%)
の如く)したものがデータとして格納されている。又、
前記データ処理装置15には、〔表2〕に示すように、
電池2の残存容量Sに対応して、充電開始時刻を設定す
るデータも格納されている。
【0030】
【表2】
【0031】この充電開始時刻の設定は、例えば、午後
11:00〜午前7:00までの間で適用される深夜電
力(割引料金)を利用するために設定したもので、電池
2の残存容量Sを把握することにより、深夜電力が利用
できる間に、即ち、割安電気料金で充電作業を終えるこ
とが前提となる。なお、充電開始時刻は、いつでも手動
操作手段19により任意に設定変更することができる。
【0032】前記第2の電池残存容量検出手段12は、
電池2の電圧情報と、電池2の温度情報を基に電池2の
補正電圧値を、更に、前記補正電圧値に電池2の充電電
流情報をあわせることで、電池2の残存容量Sを算出す
ることができる。
【0033】そして、電圧計等からなる電池電圧検出装
置3は、最初に、例えば、充電開始後0.5秒毎に電池
電圧をサンプリングし、このサンプリングした電池電圧
データをもとにして、2秒間毎に電池電圧の平均値(後
述するVdcT )を求める。即ち、前記第2の残存容量検
出手段12は、電池電圧検出装置3が0.5秒毎に検出
した電池電圧をデータ処理手段15に送出し、2秒間毎
に電池電圧の平均値V dcT を算出する。なお、算出値は
例えば、小数第2位まで求めるものとする。
【0034】また、前記第2の残存容量検出手段12
は、サーミスタ等図示しない温度センサからなる電池温
度検出装置4を用いて検出した電池2の温度データを、
データ処理手段15に送出し、前記した電池電圧データ
dcT を、例えば、20(℃)(基準温度)における電
圧データに演算処理により補正する。なお、前記電圧デ
ータVdcT を基準温度のデータに補正する場合は、次に
示す〔数2〕の式により補正して算出する。
【0035】
【数2】
【0036】前記数式において、 V’dc:電池電圧補正値(V) VdcT :温度T(°C)における電池電圧(V) T:電池温度(°C) 20:基準温度(°C) α:温度係数(電池固有の数値)
【0037】又、電池2の電圧情報V’dcに対応する電
池2の充電電流Aを判別するデータ(例えば、〔表1〕
に示す電池電圧V’dcを細分化したデータ)は事前にデ
ータ処理手段15に入力されている。即ち、〔表1〕に
おいて、電池電圧V’dcが2.28(V/セル)と検出
されれば、その電圧に対応する充電電流Aは30.6A
と直ちに設定することができる。
【0038】又、電池2の温度情報Tも事前にデータ処
理手段15に入力されており、例えば、電池2の温度T
の上限値を50(℃)に、下限値が−10(℃)に予め
設定されていれば、電池温度Tを検出し、そのデータが
前記上下限値内におさまっているかを比較し、上限値,
下限値をこえていれば電池2の温度は異常温度であるこ
とを認識することができる。
【0039】次に、電池2の放電電流量と充電電流量は
次式によって求めることができる。なお、次式におい
て、放電電流瞬時値Iおよび充電電流瞬時値Idcは、図
1に示す充・放電電流検出手段6にて検出することがで
きる。
【0040】
【数3】
【0041】前記数式において、 AO :放電電流量(Ah) I:放電電流瞬時値(A) Adc:コンバータ出力電流量(充電電流量)(Ah) Idc:充電電流瞬時値(A) tO :放電時間(h) tc :充電時間(h)
【0042】そして、前記電池2の満充電判断は、前記
〔数3〕式に示すコンバータ出力電流量Adcと、電池2
から出力される放電電流量A0 との比較によって行わ
れ、例えば、Adc≧AO の条件式で充電を終了させる。
実際には電池2の充電効率をふまえ、例えば、(Adc
0.95(充電効率95%))≧A0 の条件式で充電を
終了させる。この比較はすべてデータ処理手段15によ
り演算処理される。
【0043】次に、異常電圧検出手段13は電池2の電
圧値を検出したとき、その電圧Vdc T が本例では2.6
(V/セル)を超えた場合、異常電圧と判断するように
設定されており、この異常電圧となる2.6(V/セ
ル)のデータは事前にデータ処理手段15に入力されて
いるものとする。
【0044】又、異常温度検出手段14は、前記したよ
うに、電池2の検出温度Tが、事前に設定したデータ処
理手段15に入力されている上限値(50℃)及び下限
値(−10℃)を超えた場合、電池2の温度が異常であ
ると判断し、充電作業を停止させる判断目安とする。
【0045】充電電流指令手段16は、第1,第2の残
存容量検出手段11,12およびデータ処理手段15に
充電電流Aを設定させるもので、例えば〔表1〕におい
て、電池2の電池電圧V’dcが2.28(V/セル)の
場合、充電電流Aを30.6(A)と設定させる。前記
設定された充電電流Aは当然のことながら、充電手段5
のコンバータA1 が駆動したとき、電池2に供給され
る。
【0046】さらに、運転・停止指令手段17は、前記
充電電流指令手段16により充電電流Aが設定されたと
き、コンバータA1 を直ちに駆動制御させて電池2の充
電を行なうものである。なお、このとき、電池2の充電
開始または充電停止条件が設定されている場合は、前記
充電開始または充電停止条件が満たされたときに、充電
開始または充電停止の指令をコンバータA1 に出力し、
また、電池電圧V’dcや電池温度Tに異常があれば、コ
ンバータA1 に駆動停止指令を出力して充電作業を停止
させるように構成されている。
【0047】なお、図2中、18は電池2の残存容量S
を始め、電池電圧V’dc,電池温度T,充電電流Aな
ど、各種情報を表示可能な情報表示手段である。19は
充電電流制御手段7の運転条件を手動操作にて変更可能
な手動操作手段であり、例えば、充電時の運転開始時刻
や残存容量S,充電電流A等を必要に応じて変更するこ
とができる。
【0048】なお、データ処理手段15には概略次のよ
うな動作プログラムが設定されている。
【0049】(1)電池2の充・放電量に基づいて電池
2の残存容量Sを算出するプログラム (2)放電電流量A0 と充電電流量Adcとを対比して両
者が一致したとき、あるいは充電電流量Adcが多いとき
充電完了を指令するプログラム (3)電池2の残存容量S(もしくは電池2の電池電圧
V’dc)に基づいて充電電流Aを設定するプログラム (4)電池2の電圧V’dc、温度T、充電電流Aの各情
報に基づいて電池2の残存容量Sをリアルタイムに算出
し、かつ、表示するプログラム (5)電池2の残存容量Sに基づいて充電開始時刻を設
定し、かつ、開始時刻にコンバータA1 を駆動制御して
充電を開始させるプログラム (6)電池2の温度Tによって電池電圧VdcT を補正す
るプログラム (7)充電開始,充電終了(停止)を設定したプログラ
ム (8)電池2の電圧VdcT ,温度Tの情報と事前に設定
した異常電圧,温度の基準値とを対比し、基準値を超え
た電圧,温度情報を検出した場合、直ちに電池2に充電
停止指令を出力するプログラム (9)電池2の残存容量Sと対応する充電電流Aと電池
電圧V’dcとを事前に設定し、充電中に算出した電池2
の電池電圧V’dcに応動して、電池2に充電する充電電
流Aを任意に可変できるようにしたプログラム
【0050】次に、本発明の動作を図3に示すフローチ
ャート図によって説明する。電池2の充電に際しては、
最初に、充・放電電流検出手段6(図1参照)により、
図3に示すフローチャートのS1 にて電池2の放電電流
瞬時値Iを検出し、前記放電電流瞬時値Iを充電電流制
御手段7の第1の電池残存容量検出手段11→データ処
理手段15に送出し、電池2の放電電流量A0 を前記
[数3]式により算出するとともに、この算出値に基づ
いて電池2の残存容量Sを[数1]式にて演算処理す
る。即ち、前記算出した電池2の放電電流量A0 と電池
2の定格容量AB との比によって電池2の残存容量Sを
算出するとともに、この残存容量Sに基づき電池2の充
電開始時刻を[表2]により設定する。
【0051】今、例えば、残存容量Sが〔表2〕で示す
ように、40%未満であれば充電開始時刻は、前記デー
タ処理手段15によって午前1:00と自動設定され
る。この時刻設定はあくまでも深夜電力料金が利用でき
る時間内に充電が完了できることを前提に設定されてい
る。従って、必要に応じて充電開始時刻を早くしたり、
遅くする場合は、手動操作手段19を手動操作すること
により、電池2の充電開始時刻を任意に変更して設定す
ることができる。
【0052】時刻が電池2の充電開始時刻に到達する
と、運転・停止指令手段17からの指令によりコンバー
タA1 が駆動し、商用電源ACからコンバータA1 を介
して電池2に微少な充電電流(例えば、0.1(A))
が約20〜30秒間流れる。この状態で、電池2の充電
電流A、電池電圧VdcT 及び温度Tをそれぞれ検出(図
3のS2 ,S3 参照)し、その検出信号をそれぞれ第2
の残存容量検出手段12に送出する。前記第2の残存容
量検出手段12に送出された充電電流A、電池電圧V
dcT 及び温度Tの各情報はデータ処理手段15に送出さ
れ、ここで演算処理される。
【0053】即ち、前記データ処理手段15は、[数
2]に示すように、電池2の電圧Vdc T 及び電池温度T
から電池電圧補正値V’dcを演算処理する。そして、前
記電池2の温度Tおよび電圧VdcT の各情報が異常温度
および異常電圧でないかを判断(S4 )し、どちらか一
方でも異常であることが検出された場合は、データ処理
手段15→運転・停止指令手段17に電池2の充電を停
止する指令、即ち、コンバータA1 の運転停止指令を出
力し、電池2の充電作業を強制的に中止もしくは終了さ
せる。
【0054】また、前記電池2の温度T,電圧VdcT
正常であると充電電流制御手段7が判断すると、充電電
流Aが0.1Aのときの残存容量Sを〔表3〕により求
める。そして、前記データ処理手段15にて演算処理し
た電圧V’dcが、例えば、2.01(V/セル)であれ
ば、データ処理手段15はこの電圧値(2.01(V/
セル))に対応する電池残存容量Sは、〔表3〕より3
0(%)であると認識できる。
【0055】
【表3】
【0056】この電池電圧V’dc(2.01(V/セ
ル))と充電電流A(0.1A)より算出した電池2の
残存容量Sと、[数1]にて電池2の放電電流量A0
定格容量AB より算出する残存容量Sとはほぼ一致す
る。通常は後者の[数1]にて電池2の残存容量Sを求
めるが、放電電流量A0 が何らかの理由により算出でき
ないときは、前者の電池電圧V’dcと充電電流Aとによ
って電池2の残存容量Sを算出する。
【0057】また、電池2に出力すべき充電電流Aは電
池電圧V’dcを算出することで決定し、例えば、電池電
圧V’dcが2.01(V/セル)の時は、出力すべき充
電電流Aは図4より、34.5(A)である(図3のS
6 参照)。なお、この充電電流Aを電池2に流すと、電
池電圧V’dcは上昇するので、この電池電圧V’dcの上
昇に従って出力すべき充電電流Aは、図示しない図4に
示すように減少してくる。
【0058】出力すべき充電電流A(34.5(A))
が決定すると、充電電流制御手段7は運転・停止指令手
段17からコンバータA1 に運転指令が出力し、コンバ
ータA1 から電池2に決定した充電電流A(34.5
(A))を通電して充電を開始する(図3のS7
照)。
【0059】また、このときの電池2の残存容量Sは、
演算処理した充電電流A(34.5(A))と、新たに
算出する電池電圧V’dcとの関係から、[表1]のデー
タテーブルを利用して検出され、検出した電池2の残存
容量Sは情報表示手段18に表示され、充電過程におい
ても電池2の残存容量Sは、前記情報表示手段18にて
容易に確認することができる。
【0060】前記充電電流A((34.5(A))で電
池2の充電を開始した場合、電池電圧V’dcは2.28
(V/セル)まで短時間で上昇し、出力すべき充電電流
Aは〔表1〕に示すように30.6(A)まで減少す
る。
【0061】そして、図3のS5 において、電池2の残
存容量Sは充電開始初期は30%であり、電池電圧V’
dcも2.28(V/セル)と図4のX点(電池残存容量
70〜80(%),2.4(V/セル))以下であるた
め、充電電流Aを図4の充電電流指令曲線1にもとづい
て充電を行う。
【0062】すなわち、充電電流制御手段7は、〔表
1〕において電池2の電圧V’dcが2.28(V/セ
ル)で残存容量Sが30%のとき、充電時に出力すべき
充電電流Aを30.6(A)と容易に設定することがで
きる。前記算出された充電電流30.6(A)は、デー
タ処理手段15から充電電流指令手段16に送出され、
この指令手段16よりコンバータA1 に前記30.6
(A)の充電電流Aで電池2を充電させる制御指令が出
力され、電池2に30.6(A)の充電電流を通電して
充電を開始する。(図3のS6 ,S7 参照)。
【0063】そして、充電を開始してから一定時間が経
過すれば、当然のことながら電池2の残存容量Sは電池
電圧V’dcとともに徐々に増加し、又、電池2の温度も
上昇する。このため、本発明の充電電流制御手段7は、
図4に充電電流指令曲線で示すように、電池2の残存容
量S及び電池電圧の増加に従って充電電流Aを連続的に
減少させるように設けられている。
【0064】即ち、電池2の充電は大きい充電電流Aで
充電を行えば充電完了に要する時間は短くなる。しか
し、電池2への充電電流Aを大きくしたままの状態で充
電を続行すれば、電池2自体を傷める危険性が増える。
充電電流Aが大きいということは、短時間で電池2に与
えられる充電量が大きいということであり、電池2の残
存容量Sが少ないときは、電池2は充電量のすべてを受
け入れることができる反面、電池2の残存容量Sが多い
ときは、充電電流Aが大きすぎると、電池2は充電量の
すべてを受け入れることが難しく、この結果、電池2の
温度を上昇させ、電池2内部でガス発生という現象が生
じ、電池2を損傷することになる。
【0065】前記の点に鑑み、本発明は、図3のフロー
チャートで示すように、常に電池2に給電する充電電流
A,電池2の電圧VdcT ・温度Tを検出し、これらの検
出情報をもとにして現在の電池2の残存容量Sを把握
し、この残存容量Sに適した充電電流Aを演算処理し、
新たな充電電流Aを設定しながら電池2に給電を行い充
電作業を円滑に行うものである。
【0066】次に充電中における電池2の残存容量Sを
算出しながら、電池2に充電する充電電流Aを設定する
場合について説明する。この場合は、電池2の充電中に
おける電圧VdcT ・温度Tと、充電電流Aを検出して電
池2の残存容量Sを把握(推定)し、この残存容量Sを
ベースとして充電電流Aを設定するもので、その基本と
なるのは電池電圧VdcT の検出である。この電池電圧V
dcT は例えば、0.5秒毎に電池電圧をサンプリング
し、これを2秒間における電池電圧の平均値Vdc T を求
めることによって算出する。
【0067】この作業は電池電圧の検出情報を第2の残
存容量検出手段12を介してデータ処理手段15に送出
することにより行う。又、電池2の温度情報も同様にし
て算出する。一方、電池2に充電される電流Aは、充・
放電電流検出手段6にて検出する(図3のS2 〜S
3 )。
【0068】そして、今、コンバータA1 から出力中の
充電電流Idcが29.2(A)で検出され、かつ、電池
電圧V’dcがデータ処理手段15による演算処理にて
2.38V/セルと算出された場合、新たな充電電流指
令値Aは、前記電池電圧V’dc(2.38V/セル)を
ベースとして図4に示す充電電流指令曲線1から29.
0(A)と決定する。この29.0(A)の充電電流A
を電池2に流し、電池電圧Vが2.38(V/セル)な
らば、その時点の残存容量Sは、〔表1〕から判明する
ように、約60(%)であることが判る。
【0069】前記のように、充電開始時は、電池電圧
V’dcが2.01(V/セル)なので、充電電流Aを3
4.5(A)で充電し、時間の経過とともに電池2の残
存容量Sは順次上昇して電池電圧V’dcも順次上昇す
る。しかし、電池電圧V’dcが上昇し、かつ、残存容量
Sが増加しても、前記のように、充電電流Aを連続的に
減少させることにより、電池2を傷めることなく充電作
業を良好に行うことができる。この充電作業は図3のS
2 〜S7 を順次繰返して行われるもので、その目安は、
電池2の残存容量Sが図4(X点)に示す(電池残存容
量S約75%)に達するまで行われる。
【0070】前記電池2の残存容量Sの増加と電池電圧
V’dcの上昇につれて充電電流Aが順次暫減することは
〔表1〕および図4において明瞭に判明するが、この充
電電流Aの暫減は、充電中における電池電圧VdcT 及び
温度Tを常時検出し、これら検出した検出情報をデータ
処理手段15にて演算処理し、算出した設定値(電圧値
V’dc)と、あらかじめデータ処理手段15に入力され
ている〔表1〕及び図4に示す各電池電圧データV’dc
(V/セル)とを常時比較して合致する充電電流データ
を算出し、即ち、電池電圧V’dcが2.38(V/セ
ル)と算出されれば、〔表1〕及び図4から判るように
この電圧2.38(V/セル)と合致する充電電流Aは
29.0(A)であることが直ちに算出され、その指令
は充電電流指令手段16を経てコンバータA1 に出力さ
れ、直ちに充電電流Aをそれまで出力していた充電電流
値から29.0(A)に自動変更して充電作業を続行す
るものである。
【0071】この場合、充電電流Aを29.0(A)に
変更し、かつ、電池電圧V’dcが2.38(V/セル)
に達した時点で、電池2の残存容量Sは〔表1〕によ
り、約60(%)であることを把握(推定)することが
でき、この残存容量S,電池電圧V等の検出情報は、必
要に応じて充電電流制御手段5の情報表示手段18によ
り、常に確認することができる。
【0072】以上説明した充電電流Aの設定について、
再度図4の充電電流Aと電池電圧V’dcとの関係を示す
説明図に基づいて説明する。図4は定格容量70〔A
h〕の電池での例を示す。電池2の充電に際して本発明
では、電池2の残存容量S(および電池電圧V’dc)が
増加するに従い充電電流Aを暫時低減するように設定さ
れている。
【0073】即ち、図4においては、充電電流Aの変化
を本例では3本の曲線を描いて示しており、前述した電
池2の充電開始時においては、電池2の残存容量S及び
電池電圧V’dcが低下しているため、大きな充電電流A
が電池2に通電されるが、この通電電流(充電電流A)
は、図4に示す充電電流指令曲線1で示す如く、電池電
圧V’dcの上昇及び電池2の残存容量Sの増加に伴い、
暫次低下している。そして、図3のS2 〜S7 に示す充
電作業を繰返し行い、電池電圧V’dcが2.4(V/セ
ル)に達した(電池2の残存容量S70〜80%の中間
当り)X点において、前記充電電流指令曲線1に示す充
電電流Aでの充電作業を一旦停止する。
【0074】前記図4に示すX点における充電電流A
は、前記電池電圧V’dc(または残存容量S)から判断
できるもので、即ち、本例では前記X点が約2.4(V
/セル)の電池電圧V’dcを示す地点に設定されている
ので、〔表1〕では具体的に例示していないが、前記X
点における充電電流Aは約18.4(A)である。電池
2への充電は電池2の残存容量Sが約75(%)(図4
のX点参照)に達すると、前記充電電流指令曲線1での
充電作業は終了する。即ち、図3のS5 において、電池
2の残存容量Sは設定値以上の75%に達した場合は、
図3および図4に示す次の充電電流指令曲線2に移るこ
とになる。
【0075】前記充電電流指令曲線2に示される充電作
業は充電電流Aが違うことを除けば基本的に前記充電電
流指令曲線1で説明した内容と同じである。従って、図
3のS8 〜S9 に示す検出作業はS2 〜S3 と同じであ
る。充電電流指令曲線2で充電を再開する時には充電電
流を一度0.1(A)に落とす。このように充電電流A
を前記18.4(A)から0.1(A)に変更すること
により、電池電圧V’ dcが低下する。つまり、前記0.
1(A)の電流は10数秒間しか流さないものの、電池
電圧V’dcは2.4(V/セル)から通電電流の低減に
伴い低減する。
【0076】このように、充電電流指令曲線2で充電を
再開する時は、例えば0.1(A)の充電電流Aを10
数秒間流し、電池電圧V’dcを低減させる。そして、充
電電流指令曲線1の時と同様に、電池電圧V’dcを算出
し、その電池電圧V’dcをもとに〔表4〕もしくは図4
にて出力すべき充電電流Aを算出する。例えば、充電電
流Aの低減によって電池電圧V’dcが2.4(V/セ
ル)から2.28(V/セル)まで下がったとする。そ
の時出力すべき充電電流Aは〔表4〕及び図4から1
5.2(A)である。しかし電池残存容量Sは75
(%)程度のため、電池電圧V’dcは短時間に2.28
(V/セル)から2.34〜2.37(V/セル)まで
上昇し、充電電流Aも12〜15(A)程度まで減少す
る。
【0077】
【表4】
【0078】このように、電池2に充電する電流Aは電
池2の電圧V’dcがあらかじめ設定した設定値(図3の
X点)に達したら、一旦充電を停止させた状態(通電は
維持)で、充電電流Aを一度微小電流に減少させ、それ
に従い電池電圧V’dcも減少するため、一度降下した電
池電圧V’dcをもとに次の充電を開始する。これはあく
までも電池2の残存容量Sが充電開始に比べ大幅に増加
していることにより、大きな充電電流を流すことによっ
て生じる弊害を排除するためである。
【0079】従って、充電電流指令曲線2によって充電
を再開する場合は、前記のように、充電電流Aの再設定
と前回と同様に電池2の異常温度、電圧をチェックし、
かつ、残存容量Sが設定値(例えば、この場合は図4の
B点が基準となり、このB点での残存容量Sは100%
に設定されている)以下であれば、電池電圧V’dcをも
とに充電電流Aを設定して電池2の充電を続行すること
になる(S12〜S13参照)。
【0080】なお、〔表4〕に示す数値(電池2の残存
容量S,充電電流A,電池電圧V’ dc)はすべて〔表
1〕と同様に概略的に示すもので、実際には〔表1〕で
説明したように、実状に合致する数値を細分化してデー
タ処理手段15に事前に入力されている。また、〔表
4〕は定格容量70(Ah)の電池での例を示す。
【0081】充電電流指令曲線2に示す充電作業は、図
3に示すS8 〜S13を順次繰返すことにより〔表4〕及
び図4に示すように、電池2の残存容量Sが暫時増加
(電池電圧V’dcの増加)するに従い充電電流Aは暫減
し、図4に示すB点に到達することにより残存容量Sは
ほぼ100%となって電池2への充電を終える。
【0082】このように、電池2への充電は、常に電池
2に充電する充電電流Aを、充電電流制御手段7により
電池電圧V’dc等の検出情報をもとにして演算処理し、
常に充電に最適な電流Aを選択して充電作業を行うこと
ができるように構成されているので、充電作業は電池2
を損傷することなく円滑・良好に行うことができる。
【0083】そして、電池2の充電によりその残存容量
Sが100%に達したことがデータ処理手段15の演算
により確定されれば、運転・停止指令手段17からコン
バータA1 に充電終了の指令信号が出力され、コンバー
タA1 の駆動を停止させることにより充電作業を終え
る。
【0084】前記充電終了時点での電池電圧V’dcは、
図3,4に示すように、2.4(V/セル)なので、電
池2への充電は電池2内部でガスを発生させることなく
行うことができる。しかも、この充電に要する時間は、
充電電流Aを下げすぎることがないので、従来の充電方
法に比べて短くすることができる。
【0085】次に、電池2を複数個同時に充電する場合
について説明する。この場合も基本的には図5に示すよ
うに、充電電流制御装置1の構成はほぼ同じである。異
なる点をあげれば、電池2の電圧,温度の検出手段が全
体及び電池2個々(もしくはブロック毎)に設置されて
いることである。これは、電池2が複数であれば、すべ
てが同じ状況で存在することはあり得ず、個々に状態が
異なることは充分考えられるからである。このため、本
例では複数の電池2を同時に充電する場合は、電池2個
々の情報(電圧,温度)を事前に把握しながら充電を行
うものである。
【0086】充電に際しては、充電電流指令曲線1,2
に従って充電作業を行う点は図3で示すのと同じである
ので、その説明は省略する。ただ、充電電流指令曲線
1,2に基づいて充電を行っているとき、電池2のいづ
れかに異常電圧,異常温度が検出されれば、その検出時
点で充電作業はすべて停止される。異常状況が把握で
き、異常状況が解決すれば再度充電を行う。
【0087】充電電流指令曲線1,2に従って充電作業
が完了した時点で、図3に示すように、充電電流指令曲
線3に基づき、100%まで充電を行った電池2に対
し、必要時に過充電(均等充電)を実施する。これは、
電池2が複数の場合、すべて残存容量Sが100%であ
るという保証は難しく、また、電池2がすべて同一状態
であるとは限らない。従って、電池電圧,温度を個々に
検出してはいるものの、個々の電池2の残存容量Sを把
握して充電作業を行うことは可能であるが、非常に困難
を伴うため、本例では検出情報の平均値に基づいて充電
作業を行うことになる。
【0088】この結果、充電完了時、残存容量Sが10
0%のものもあれば、100%以下(例えば、99
(%))のものも存在することは充分考えられる。この
ため、充電が一旦終了した時点で、図3に示すS14で電
池2に過充電を行うか否かを判断し、行う場合は、これ
までと同じように、複数の電池2の電池電圧VdcT より
V’dcを算出し、その電池電圧V’dcに基づいて〔表
5〕及び図3に示す充電電流Aを複数の電池2に通電し
て充電を行うものである(図3のS14〜S20参照)。
【0089】
【表5】
【0090】充電内容は前回と同じであるが、充電電流
Aは残存容量Sが100%に達している電池2が相当数
あることを勘案すれば、小電流である程度時間をかけて
行うことになる。すなわち、残存容量Sが100〜11
0%まで充電電流Aを小電流として少しづつ低減させな
がら通電させて充電(残存容量が100%の場合は過充
電となる)を行う。これは、電池2の中で残存容量Sが
100%に達している電池2を損傷しないためである。
以上のようにして充電作業を行うことにより、複数の電
池2を同時充電する場合、充電量にバラツキを生じさせ
ることなく、すべての電池2で一様の残存容量Sが得ら
れるように充電することが可能となる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、電池への充電に際して電池の残存容量が少ないとき
は大きな充電電流で電池の充電を行い、充電が進行して
残存容量が順次増加した場合は、増加量に対応して充電
電流を連続的に暫減しながら電池の充電を行うようにし
たので、電池を傷めることなく短時間での充電が可能と
なり、しかも、短時間充電にもかかわらず電池の長寿命
化をはかることができる。
【0092】電池の充電に際しては、常に電池の残存容
量を把握しながら電池への充電電流を設定して充電する
ように構成されており、充電作業は電池の残存容量に適
した充電電流を通電して行うことができるので、電池の
充電作業は電池を傷めることなく効率的に行うことがで
きる。しかも、充電電流の設定は、充電時において電池
電圧、電池温度の各検出情報をデータ処理して即座に算
出するように構成したので、充電電流の設定が迅速・確
実に行うことができる。
【0093】電池への充電は、電池の残存容量を把握し
ながら行うとともに、残存容量が事前に設定した設定値
に到達したときは、一部の電池に対して充電電流を小電
流にて過充電を行う手段を具備させているので、複数の
電池を同時充電する場合、充電不足の電池が存在して
も、前記過充電を行うことにより、複数の電池群をほぼ
同一の残存容量で充電することができるため、電池の充
電は、電池が複数個でも充電不足を発生させることなく
迅速・容易に行うことができることはもとより、電池の
長寿命化を容易にはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の充電電流制御装置の構成を概略的に示
す概略構成図である。
【図2】本発明の充電電流制御装置の要部を示す充電電
流制御手段のブロック図である。
【図3】本発明の実施例の動作を説明するためのフロー
チャート図である。
【図4】電池電圧と充電電流と電池の残存容量との関係
を説明するための説明図である。
【図5】本発明の他の実施例を概略的に示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 充電電流制御装置 2 電池 3 電池電圧検出装置 4 電池温度検出装置 5 充電手段 6 充・放電電流検出手段 7 充電電流制御手段 8 負荷 11 第1の電池残存容量検出手段 12 第2の電池残存容量検出手段 13 電池の異常電圧検出手段 14 電池の異常温度検出手段 15 データ処理手段 16 充電電流指令手段 17 運転・停止指令手段 AC 商用電源 A1 コンバータ B1 インバータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G016 CA00 CB12 CB22 CB31 CB32 CC03 CC04 CC07 CC24 CC27 CC28 5G003 AA01 BA01 BA03 CA05 CA11 CA20 CB01 DA04 DA12 DA15 DA18 EA05 GB06 GC05 5H030 AA02 AA03 AA06 AS01 AS18 BB01 DD08 FF22 FF42 FF43

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池の残存容量を検出して電池の充電電
    流を設定するための電池残存容量検出手段と、前記電池
    の充電時異常電圧及び異常温度を検出した場合、電池の
    充電を中止させる異常電圧・温度検出手段と、更に、前
    記電池の残存容量の増加に伴い電池に充電する充電電流
    を任意に、かつ、連続的に順次低減するように制御可能
    とした充電電流指令手段とを具備して充電電流制御手段
    を構成したことを特徴とする電池の充電電流制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電池の残存容量検出手段は、電池の
    充電量及び放電量のデータをデータ処理手段により演算
    処理して、充電開始時における電池の残存容量を算出す
    るように構成したことを特徴とする請求項1記載の電池
    の充電電流制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電池の残存容量検出手段は、電池の
    充電中において電池に充電している充電電流と電池の充
    電中における電圧及び温度検出情報に基づくデータをデ
    ータ処理手段により演算処理して、電池の充電中におけ
    る残存容量を常に算出するように構成したことを特徴と
    する請求項1記載の電池の充電電流制御装置。
  4. 【請求項4】 前記充電電流指令手段は、電池の充電開
    始時に算出した電池の残存容量と、電池の充電中に算出
    した電池残存容量とをデータ処理手段により常に演算処
    理して、電池の充電電流を電池の残存容量に対応して設
    定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の
    電池の充電電流制御装置。
  5. 【請求項5】 前記充電電流指令手段は、電池の充電中
    における電池電圧の増加に伴って充電電流を、連続的
    に、かつ、順次低減させる手段を具備させて構成してこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池の充電電流制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記充電電流制御手段は、電池の充・放
    電量情報に基づく電池の残存容量と、充電中における電
    池の充電電流及び電池の電圧,温度データを基にして算
    出した電池の残存容量とを比較し、少なくとも一方の残
    存容量が所定の設定値以上に達した時点で、電池への充
    電を終了させる手段を具備して構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の電池の充電電流制御装置。
  7. 【請求項7】 前記充電電流制御手段は、複数の電池を
    同時に充電する際に生ずる電池毎の充電状態の不均一を
    是正する手段として、電池の充電時に必要に応じて電池
    の定格容量の0.01〜0.05(%)程度の小さい充
    電電流にて電池を任意に過充電することで、電池の充電
    状態を均一化する均等充電手段を具備して構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の電池の充電電流制御装置。
  8. 【請求項8】 前記充電電流制御手段は、充電している
    電池のすべて、あるいは、その一部の電池の温度情報を
    検出して、前記電池のいづれかの温度情報の検出値が事
    前に設定した所定値を超えた時点で充電を強制的に中止
    もしくは終了させる充電解除手段を具備して構成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池の充電電流制御装
    置。
  9. 【請求項9】 前記充電電流制御手段は、充電している
    電池のすべて、あるいは、その一部の電池の電圧情報を
    検出して、前記電池のいづれかの電圧情報の検出値が事
    前に設定した所定値を超えたとき充電を強制的に中止も
    しくは終了させる充電解除手段を具備して構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の電池の充電電流制御装置。
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