JP2000307158A - 熱電材料の製造方法 - Google Patents
熱電材料の製造方法Info
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Abstract
力が求められるデバイスに好適な熱電材料の製造方法を
提供する。 【解決手段】 Bi及びSbからなる群から選択された
少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から
選択された少なくとも1種の元素とを含有する原料を液
体急冷法により薄膜又は粉末にする工程と、これにより
得られた薄膜又は粉末の結晶粒の配向性が乱れない条件
でプラズマ焼結により固化成形する工程と、を有する。
Description
法に関し、特に、低消費電力であることが求められるデ
バイス等に好適な熱電材料の製造方法に関する。
料粉末を所定の組成に秤量した後、溶解し、冷却条件を
適宜制御しながら凝固させることにより結晶性を制御す
る一方向凝固法が知られている。
向凝固法により作製された鋳塊を粉砕し、粉末とした
後、常圧でホットプレスにより固化成形する方法が知ら
れている。
向凝固法により作製された鋳塊を粉砕し粉末とした後、
加熱及び加圧した状態でプラズマ放電し、このプラズマ
のイオン衝撃により原料粉末の表面の絶縁膜を破壊して
焼結するSPS法が知られている。
指数をZ、熱起電力をα、熱伝導率をκ、比抵抗をρと
するとき、下記数式1のように示される。
料の性能が優れる。
凝固法により製造された熱電材料は、熱伝導率κが大き
いため、性能指数Zが小さい。また、形成される結晶粒
が大きく結晶界面がへき開してしまうため、強度が低い
という問題点がある。
た鋳塊を粉砕し、常圧でホットプレスにより製造された
熱電材料は、性能指数Zが小さいという問題点がある。
電材料は性能指数Zが高いものの、比抵抗ρが大きいた
め、デバイスとしての用途が限定されてしまうという問
題点がある。
のであって、低比抵抗かつ高い性能指数を有する低消費
電力が求められるデバイスに好適な熱電材料の製造方法
を提供することを目的とする。
製造方法は、Bi及びSbからなる群から選択された少
なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から選
択された少なくとも1種の元素とを含有する原料を液体
急冷法により薄膜又は粉末にする工程と、これにより得
られた薄膜又は粉末の結晶粒の配向性が乱れない条件で
プラズマ焼結により固化成形する工程と、を有すること
を特徴とする。ここで、配向性が乱れない条件とは、固
化成形時の押圧方向に垂直な面(hkl)のX線回折で
得られるピーク強度をIhklとするとき、(110)面
と(015)面との強度比、(110)面と(101
0)面との強度比及び(110)面と(205)面との
強度比が夫々下記数式2乃至4で示される範囲内にある
ことをいう。
Bi及びSbからなる群から選択された少なくとも1種
の元素と、Te及びSeからなる群から選択された少な
くとも1種の元素とを含有する原料を液体急冷法により
薄膜又は粉末にする工程と、これにより得られた薄膜又
は粉末を焼結温度をT(℃)、焼結圧力をP(kgf/
cm2)とするとき、前記Tが150≦T≦300のと
き、前記Pは−(995/150)×T+1995≦P
<−(9×(T−150)/500)+3000であ
り、前記Tが300<T≦450のとき、前記Pは5≦
P<300であり、前記Tが450<T≦600のと
き、前記Pは5≦Pである条件でプラズマ焼結により固
化成形する工程と、を有することを特徴とする。
g、Br、Ag及びCuからなる群から選択された少な
くとも1種の元素を含有させて、キャリア密度の制御が
可能である。
なる群から選択された少なくとも1種の元素と、Te及
びSeからなる群から選択された少なくとも1種の元素
とを含有する原料を液体急冷法により薄膜又は粉末にす
る工程の後工程として、前記薄膜又は粉末を粉砕する工
程を有することが好ましい。
択された少なくとも1種の元素と、Te及びSeからな
る群から選択された少なくとも1種の元素とを含有する
原料を液体急冷法により薄膜又は粉末にする工程の後工
程として、前記薄膜又は粉末を水素雰囲気中で加熱する
工程を有することが好ましい。
後工程として、水素雰囲気中で加熱する工程を有するこ
とが望ましい。
材料の製造方法について具体的に説明する。本願発明者
等はBi及びSbからなる群から選択された少なくとも
1種の元素と、Te及びSeからなる群から選択された
少なくとも1種の元素とを含有する原料を液体急冷法に
より薄膜又は粉末にし、これにより得られた薄膜又は粉
末の結晶粒の配向性が乱れない条件でプラズマ焼結によ
り固化成形することにより、低比抵抗かつ高い性能指数
を有する熱電材料を製造することができることを見出し
た。図1は縦軸に焼結圧力、横軸に焼結温度をとり、本
発明の実施例に係る熱電材料のプラズマ焼結条件の範囲
を示すグラフ図である。
由について説明する。
・オフ直流パルスを印加し、粉体粒子間隙で生じる放電
現象により粉体表面を活性化すると同時に、ジュール熱
により焼結型及び粉体を高温にして短時間で焼結させる
プロセスである。プラズマ焼結の過程は電源の種類によ
り2種類に大別することができる。一つは、第1段階と
して矩形波直流パルスを印加した後に、第2段階として
直流電流とパルス波とを印加するものである。もう一方
は、切替のない、直流パルスを印加するものである。
f/cm2)とするとき、プラズマ焼結条件は焼結温度
により下記数式5乃至数式7のように示すことができ
る。
(9×(T−150)/500)+3000 但し、150≦T≦300
300℃である領域D1では、焼結圧力が−(995/
150)×T+1995kgf/cm2未満であると、
焼結圧力が低く焼結が不十分となり、比抵抗が高くな
り、性能指数が低下する。一方、焼結圧力が−(9×
(T−150)/500)+3000kgf/cm2以
上であると、結晶粒の配向性が乱れて比抵抗が高くな
る。従って、焼結温度が150乃至300℃では、焼結
圧力は−(995/150)×T+1995kgf/c
m2を超え−(9×(T−150)/500)+300
0kgf/cm2未満であることが好ましい。
0℃を超え450℃以下である領域D2では、焼結圧力
が5kgf/cm2未満であると、焼結圧力が低く焼結
が不十分となり、比抵抗が高くなると共に性能指数が低
下する。一方、焼結圧力が300kgf/cm2以上で
あると、結晶粒の配向性が乱れて比抵抗が高くなる。従
って、焼結温度が300℃を超え450℃以下では、焼
結圧力は5kgf/cm 2以上300kgf/cm2未満
であることが好ましい。
300℃の焼結温度で−(995/150)×T+19
95kgf/cm2を超え−(9×(T−150)/5
00)+3000kgf/cm2未満とし、また、焼結
圧力を300℃を超え450℃以下の焼結温度で5kg
f/cm2以上300kgf/cm2未満にしているので
結晶粒の配向性が乱れない。このため、固化形成時の押
圧方向に垂直な面のX線回折で得られるピーク強度は、
I110/I015≧0.2、I110/I1010≧0.5及びI
110/I205≧0.5である。しかし、従来の一般材料の
固化形成時の押圧方向に垂直な面のX線回折例ではI
110/I015=0.13、I110/I1010=0.23及び
I110/I205=2.0である。
0℃を超え600℃以下である領域D3では、焼結圧力
が5kgf/cm2を超えると、高温、高圧下の条件で
は、オーバーシンタリング(焼結過剰)となり、成分元
素の脱離が促進されるため、比抵抗は小さくなるもの
の、性能指数が小さくなる。従って、焼結温度が450
℃を超え600℃以下では、焼結圧力は5kgf/cm
2以下にすることが好ましい。
は粉末を水素雰囲気中で熱処理してもよい。更に、薄膜
又は粉末を粉砕した後に水素雰囲気中で熱処理すること
もできる。
料の実施例について、その比抵抗及び性能指数を比較例
と比較して具体的に説明する。
熱電材料を下記表2に示すプラズマ焼結条件により製造
し、これらの実施例及び比較例のサンプルについて、比
抵抗ρを測定すると共に、性能指数Zを算出した。これ
らの結果を表2に示す。
る実施例No.1乃至9は比抵抗が1.10×10-5Ω・m
以下と小さく、かつ性能指数が4.0×10-3/K以上
と高かった。一方、比較例No.10乃至12は比抵抗が
小さく、かつ性能指数が3.5×10-3/K以上の高い
値にはならなかった。比較例No.10は焼結圧力が低い
ため、焼結が不十分となり比抵抗が大きくなり、性能指
数が小さくなった。
晶粒の配向性が乱れ比抵抗が増大し、性能指数が小さく
なった。
晶粒の配向性が乱れ比抵抗が増大し、性能指数が小さく
なった。
結が不十分となり比抵抗が大きくなり、性能指数が小さ
くなった。
結晶粒の配向性が乱れない条件でプラズマ焼結により固
化形成することにより、比抵抗が小さく、高い性能指数
を得ることができる。また、このようにして製造された
熱電材料は比抵抗が小さいため、低消費電力を必要とす
るデバイスに好適である。
発明の実施例に係る熱電材料のプラズマ焼結条件の範囲
を示すグラフ図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 Bi及びSbからなる群から選択された
少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から
選択された少なくとも1種の元素とを含有する原料を液
体急冷法により薄膜又は粉末にする工程と、これにより
得られた薄膜又は粉末の結晶粒の配向性が乱れない条件
でプラズマ焼結により固化成形する工程と、を有するこ
とを特徴とする熱電材料の製造方法。 - 【請求項2】 Bi及びSbからなる群から選択された
少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から
選択された少なくとも1種の元素とを含有する原料を液
体急冷法により薄膜又は粉末にする工程と、これにより
得られた薄膜又は粉末を焼結温度をT(℃)、焼結圧力
をP(kgf/cm2)とするとき、前記Tが150≦
T≦300のとき、前記Pは−(995/150)×T
+1995≦P<−(9×(T−150)/500)+
3000であり、前記Tが300<T≦450のとき、
前記Pは5≦P<300であり、前記Tが450<T≦
600のとき、前記Pは5≦Pである条件でプラズマ焼
結により固化成形する工程と、を有することを特徴とす
る熱電材料の製造方法。 - 【請求項3】 前記原料は更にI、Cl、Hg、Br、
Ag及びCuからなる群から選択された少なくとも1種
の元素を含有することを特徴とする請求項1又は2に記
載の熱電材料の製造方法。 - 【請求項4】 前記Bi及びSbからなる群から選択さ
れた少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群
から選択された少なくとも1種の元素とを含有する原料
を液体急冷法により薄膜又は粉末にする工程の後工程と
して、前記薄膜又は粉末を粉砕する工程を有することを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電
材料の製造方法。 - 【請求項5】 前記Bi及びSbからなる群から選択さ
れた少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群
から選択された少なくとも1種の元素とを含有する原料
を液体急冷法により薄膜又は粉末にする工程の後工程と
して、前記薄膜又は粉末を水素雰囲気中で加熱する工程
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
項に記載の熱電材料の製造方法。 - 【請求項6】 前記薄膜又は粉末を粉砕する工程の後工
程として、水素雰囲気中で加熱する工程を有することを
特徴とする請求項4に記載の熱電材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11111490A JP2000307158A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 熱電材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11111490A JP2000307158A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 熱電材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000307158A true JP2000307158A (ja) | 2000-11-02 |
Family
ID=14562601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11111490A Pending JP2000307158A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 熱電材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000307158A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003193112A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-09 | Sumitomo Coal Mining Co Ltd | パルス通電加圧焼結方法、その焼結装置及び焼結体 |
KR100681800B1 (ko) * | 2000-11-30 | 2007-02-12 | 야마하 가부시키가이샤 | 성능지수를 향상한 열전재료, 그 제조 방법 및 이를 이용한펠티어 모듈 |
CN100377378C (zh) * | 2006-05-16 | 2008-03-26 | 华中科技大学 | 一种Bi-Sb-Te系热电材料的制备方法 |
CN100459201C (zh) * | 2002-11-28 | 2009-02-04 | 住友电气工业株式会社 | 热电材料及其制造方法 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11111490A patent/JP2000307158A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100681800B1 (ko) * | 2000-11-30 | 2007-02-12 | 야마하 가부시키가이샤 | 성능지수를 향상한 열전재료, 그 제조 방법 및 이를 이용한펠티어 모듈 |
CN100440559C (zh) * | 2000-11-30 | 2008-12-03 | 雅马哈株式会社 | 改进了品质因素的热电材料、其制造方法及使用其的组件 |
JP2003193112A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-09 | Sumitomo Coal Mining Co Ltd | パルス通電加圧焼結方法、その焼結装置及び焼結体 |
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