JP2000302757A - N−置換ピペリジン誘導体 - Google Patents

N−置換ピペリジン誘導体

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JP2000302757A JP11109546A JP10954699A JP2000302757A JP 2000302757 A JP2000302757 A JP 2000302757A JP 11109546 A JP11109546 A JP 11109546A JP 10954699 A JP10954699 A JP 10954699A JP 2000302757 A JP2000302757 A JP 2000302757A
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octadecylcarbamoyl
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Koji Kobayashi
孝次 小林
Hirotada Fukunishi
宏忠 福西
Yoshiharu Tsuji
善春 辻
Masazumi Watanabe
正純 渡辺
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D221/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00
    • C07D221/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00 condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D221/04Ortho- or peri-condensed ring systems
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    • A61P17/14Drugs for dermatological disorders for baldness or alopecia
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q7/00Preparations for affecting hair growth

Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−および2もしくは3−二置換ピペリジン
誘導体、ならびにこれらの誘導体を有効成分とする養毛
料に関する。 【解決手段】 一般式 【化1】 [式中、R1およびR2は独立して、置換されていてもよ
い、C1-30の炭化水素基または5または6員環の複素環
基を示し、R は水素原子、置換されていてもよいアル
キル基等を示し、aは0または1を示し、mは0または
1を示し、Xは単結合または−NH−を示す]で表わさ
れる化合物またはその塩、ならびに該化合物を有効成分
とする養毛料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−置換ピペリジ
ン誘導体に関し、より具体的には、N−および2−もし
くは3−二置換ピペリジン誘導体および該誘導体を有効
成分とする養毛料に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、1,3−プロパンジオールの二
置換誘導体の置換基として、それぞれエーテル結合もし
くはウレタン結合を含む高級アルキル基およびアミンも
しくはアンモニウム部分を含む化合物が、抗アレルギ
ー、抗炎症作用を有するものとして特表平10−109
968号に記載されている。また、同様な化合物が養毛
作用を有するものとして特開平10−114630号に
記載されている。
【0003】本発明者らは、上記化合物の置換基とかな
りの置換基が共通するものの、それらの置換基が結合す
る基本原子団はピペリジン残基である点で全く異なる範
疇の化合物が優れた養毛作用を有することを見出した。
本発明はかような知見に基づくものである。
【0004】
【発明の構成】従って、本発明によれば、一般式(I)
【0005】
【化4】 [式中、R1およびR2は独立して、置換されていてもよ
い、C1-30の炭化水素基または酸素、硫黄および窒素原
子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5または
6員環の複素環基を示し、R3は水素原子、置換されて
いてもよいアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基または置換されていても
よいカルバモイル基を示し、aは0または1を示し、m
は0または1を示し、Xは単結合または−NH−を示
し、そして式−(CH2)m-O-(CONR3)a-R2の基は2または3
位に結合する]で表わされる化合物またはその塩が提供
される。
【0006】また、別の態様の本発明として、一般式
(I)で表される化合物またはその塩を有効成分とする
養毛料も提供される。
【0007】一般式(I)の定義において、R1、R2
おけるC1-30の炭化水素基としては、例えばC1-30のア
ルキル基、C3-8のシクロアルキル基、C2-10のアルケ
ニル基、C2-10のアルキニル基、C3-10のシクロアルケ
ニル基、C6-14のアリール基またはC7-16のアラルキル
基を挙げることができる。
【0008】C1-30のアルキル基としては、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘ
キサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ
ル、イコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テ
トラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシ
ル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル等の直
鎖アルキル;例えばイソプロピル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、2−メチルペンチル、3
−メチルペンチル、4−イソカプリル、4−エチルペン
チル、6−メチルデシル、9−メチルデシル、6−エチ
ルノニル、5−プロピルオクチル、11−メチルドデシ
ル、12−メチルドデシル、4−メチルテトラデシル、
13−メチルテトラデシル、14−エチルヘキサデシ
ル、10−メチルオクタデシル、15−エチルペンタデ
シル、10−メチルドコシル、2−ペンチルオクタデシ
ル、22−メチルトリコシル、12−ヘキシルオクタデ
シル、6−メチルテトラコシル、24−メチルヘプタコ
シル、2−デシルヘキサデシル、2−ノニルオクタデシ
ル、2−ドデシルオクタデシル、3−メチルテトラコシ
ル、3−メチルトリコシル等の分岐アルキル基が挙げら
れる。
【0009】これらのうち、好ましいR1、R2における
1-30の炭化水素基としては、C6- 22の直鎖または分岐
アルキル基、より好ましくはC10-22の直鎖または分岐
アルキル基を挙げることができる。
【0010】C3-8のシクロアルキル基としては、例え
ばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等
が挙げられる。
【0011】C2-10のアルケニル基としては、例えばビ
ニル、アリル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−
ブテニル、3−オクテニル、2−ノネニル、4−デセニ
ル等が挙げられる。
【0012】C2-10のアルキニル基としては、例えばエ
チニル、2−プロピニル、3−ヘキシニル等が挙げられ
る。
【0013】C3-10のシクロアルケニル基としては、例
えばシクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキ
セニル等が挙げられる。
【0014】C6-14のアリール基としては、例えばフェ
ニル、ナフチル等が挙げられる。
【0015】またC7-16のアラルキル基としては、例え
ばベンジル、フェニルエチル等が挙げられる。
【0016】上記R1、R2におけるC1-30の炭化水素基
は、それらの炭素鎖中の任意の置換可能な位置に置換基
を複数個、例えば1ないし5個持つことができる。置換
基の具体的なものとしては、C3-8のシクロアルキル、
水酸基、メルカプト、オキソ、チオキソ、シアノ、カル
バモイル、カルボキシル、C1-4のアルコキシカルボニ
ル(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル
等)、スルホ、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等)、フェ
ノキシ、ハロゲノフェノキシ(例えばo−、m−または
p−クロロフェノキシ、o−、m−またはp−ブロモフ
ェノキシ等)、C1-4の低級アルキルチオ(例えばメチ
ルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピル
チオ、n−ブチルチオ、tert−ブチルチオ等)、フ
ェニルチオ、C1-4のアルキルスルフィニル(例えばメ
チルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、C1-4
アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル、エチル
スルホニル等)、C1-10のハロアルキル(例えばジフル
オロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチ
ル、トリクロロエチル等)、ホルミル、C1-5のアルカ
ノイル(例えば、アセチル等)、ベンゾイル 等が挙げ
られる。さらに炭化水素基の置換基として、アミノ、置
換されていてもよいアミノ、即ちC1-6のアシルアミノ
(例えばアセチルアミノ、プロピオニルアミノ等)、C
1-30のアルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルア
ミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−
ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、
t−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、
ヘプチルアミノ、オクチルアミノ、ノニルアミノ、デシ
ルアミノ、ウンデシルアミノ、ドデシルアミノ、トリデ
シルアミノ、テトラデシルアミノ、ペンタデシルアミ
ノ、ヘキサデシルアミノ、ヘプタデシルアミノ、オクタ
デシルアミノ、ノナデシルアミノ、イコシルアミノ、ヘ
ニコシルアミノ、ドコシルアミノ、トリコシルアミノ、
テトラコシルアミノ、ペンタコシルアミノ、ヘキサコシ
ルアミノ、ヘプタコシルアミノ、オクタコシルアミノ、
ノナコシルアミノ、トリアコンチルアミノ等)、ジ−C
1-4アルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−
N−プロピルアミノ等)、などが挙げられる。
【0017】C1-30の炭化水素基の置換基の他の具体例
として、酸素、硫黄および窒素原子から選ばれるヘテロ
原子を1ないし4個含む5または6員の置換されていて
もよい複素環基、例えばピロリジル、ピペリジル、モル
ホリノ、2−または3−チエニル、2−または3−フリ
ル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−また
は5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリ
ル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−ま
たは5−イソキサゾリル、2−、4−または5−イミダ
ゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、1
Hまたは2H−テトラゾリル、2−、3−または4−ピ
リジル、2−、4−または5−ピリミジル、3−または
4−ピリダジニル、キノリル、イミダキノリル、インド
リル等が挙げられる。これらの複素環基は、通常C1-2
の炭化水素基に置換している。またこれらの複素環基
は、1ないし4個の置換基を有していてもよく、このよ
うな置換基の具体的なものとしては、例えばフッ素、塩
素、臭素等のハロゲン、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル等のC1-4アルキルおよび例えばo
−、m−、またはp−クロロフェノキシ、o−、m−、
またはp−ブロモフェノキシ等のハロゲノフェノキシ等
が挙げられる。
【0018】C1-30の炭化水素基の具体例である上述の
3-8のシクロアルキル、C3-10のシクロアルケニル、
6-14のアリールまたはC7-16のアラルキル基の好まし
い置換基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル等のC 1-4のアルキル基を挙げる
ことができ、これらを1ないし4個有することができ
る。
【0019】また、R1、R2の定義におけるC1-30の炭
化水素基の置換基がC3-8のシクロアルキル基であると
きは、該炭化水素基はC6-14の直鎖アルキル基であるこ
とが好ましい。
【0020】R1、R2の定義における複素環基として
は、具体的には2−、3−または4−ピリジルまたは2
−、3−または4−ピペリジルなどの5または6員の芳
香族複素環または脂環族複素環を挙げることができる。
これら複素環基は、ハロゲン、C1-4アルキル、オキソ
で置換されていてもよい。
【0021】前述のR1、R2の定義における基のうちで
も、特に好ましい化合物としては、R1がC1-30の炭化水
素基、さらに好ましくはC1-30のアルキル基であって、
2が置換されていてもよいアミノ基で置換されたC
1-30の炭化水素基である化合物またはその塩を挙げるこ
とができる。特にR2が一般式
【0022】
【化5】 [式中、R4、R5はそれぞれ独立して水素原子、置換さ
れていてもよいC1-5のアルキル基、nは1〜10の整
数を示す]で表わされる化合物またはその塩が好まし
い。R4、R5は同一または異なってC1-3のアルキルが
好ましい。C1-5のアルキル基の置換基として例えば水
酸基、フェニル基などを挙げることができる。
【0023】さらに、上式においてR4、R5はそれらが
結合する窒素原子と一緒になって含窒素複素環、例えば
5または6員の複素環を形成していてもよい。具体的に
はR 4とR5が結合してテトラメチレン、ペンタメチレン
鎖を形成していてもよい。またR4、R5はそれらが結合
する窒素原子のほかに他のヘテロ原子(例えば酸素、窒
素、硫黄原子など)を介して5または6員の複素環を形
成するものであってもよい。
【0024】一般式(I)中、R3で示される置換され
ていてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、
例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルな
どのC1-5のアルキル基があげられる。このようなC1-5
のアルキル基は、例えばカルボキシル、低級(C1-5
アルコキシカルボニル(例えばメトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニル、ペンチルオキシカルボニル)などで置換され
ていてもよい。
【0025】R3の定義におけるアシル基としては、例
えばホルミル、C2-5の低級アルカノイル(例えばアセ
チル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル)、ベンゾイルを挙げることができ
る。
【0026】またR3の定義におけるアルコキシカルボ
ニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、ペンチルオキシカルボニルなどのC1-5の低級アル
コキシカルボニル基が挙げられる。R3の定義における
置換されていてもよいカルバモイル基としては、例えば
カルバモイル、低級(C1-5)アルキルカルバモイル
(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プ
ロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル)、ジ−低級
(C1-5)アルキルカルバモイル(例えばジメチルカル
バモイル、メチルエチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイル、メチルプロピルカルバモイル)、3〜7員環の
環状アミノカルボニル(例えば(アジリジン−1−イ
ル)カルボニル、(アゼチジン−1−イル)カルボニ
ル、(ピロリジン−1−イル)カルボニル、ピペリジノ
カルボニル、(ピペラジン−1−イル)カルボニル、モ
ルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル)など
が挙げられる。
【0027】R3は、R2と一緒になって、それらが結合
する窒素原子と共に、酸素および硫黄原子、ならびにC
1-3アルキル基または水素原子と結合していてもよい窒
素原子から選ばれたヘテロ原子を3個まで含んでもよい
5または6員の置換されていてもよい含窒素複素環基を
形成する原子団であることができる。これらの5員また
は6員の置換されていてもよい含窒素複素環基の具体的
なものとしては、上記R1、R2の定義におけるC1-30
炭化水素基の置換基として例示した複素環基のうちの含
窒素複素環基、ならびに後述するものを挙げることがで
きる。
【0028】好ましくは、R2およびR3はそれらが結合
する窒素原子と一緒になって形成する含窒素複素環基
は、一般式
【0029】
【化6】 [式中、Yは酸素もしくは硫黄原子、またはC1-3アル
キル基もしくは水素原子が結合する窒素原子を示す]で
ある基を挙げることができる。
【0030】R3が独立して一つの置換基を示す場合に
は、R3は水素原子あるいはC1-5の低級アルカノイルが
好ましく、水素原子がより好ましい。
【0031】Xは単結合または−NH−を示し、−NH
−である場合には、その窒素原子にR1は基中の炭素原
子を介して結合していることが好ましい。
【0032】一般式(I)の化合物は、aが0のとき、
2は、エーテル結合を介して結合しており、aが1の
とき、R2は−OCONR3−を介して結合することにな
る。
【0033】式 −(CH2)m-O-(CONR3)a-R2の基は、ピペ
リジン環の2または3位に結合するが、特にmが1の場
合には、2位に結合していることが好ましい。
【0034】一般式(I)の化合物が、アミノ基、イミ
ノ基等の塩基性基を分子中に有する場合には、一般式
(I)の化合物は酸付加塩であることができる。このよ
うな塩としては、薬理学的または化粧品もしくは皮膚科
学的に許容される無機酸塩、例えばハロゲン化水素塩
(例、塩酸塩、臭化水素酸塩など)、硫酸塩、硝酸塩、
リン酸塩等、または有機酸塩、例えば酢酸塩、プロピオ
ン酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、2−ヒドロキシプロピオン
酸塩、2−オキソプロピオン酸塩、エタン二酸塩、プロ
パン二酸塩、ブタン二酸塩、メタンスルホン酸塩、エタ
ンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、4−メチルベ
ンゼンスルホン酸塩、2−ヒドロキシ安息香酸塩、クエ
ン酸塩、シュウ酸塩などがあげられる。また一般式
(1)の化合物が分子中にカルボキシル基、スルホ基等
の酸性基を有する場合には、そのアンモニウム塩、アル
カリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩)、有機塩基との塩、例えばアルギニン塩、リジン
塩等のアミノ酸との塩等としても使用できる。
【0035】一般式(I)で表される化合物またはその
塩は無水物であっても水和物であってもよい。また、一
般式(I)で表される化合物またはその塩は同位元素
(例、 3H、14C、35S、125I等)等で標識されていて
もよい。
【0036】一般式(I)で表される化合物またはその
塩は次の反応スキームのいずれかに従うか、あるいはそ
れらの改変された様式に従い、それ自体公知の方法によ
り製造することができる。
【0037】一般式(I)中のXが−NH−であり、a
が1であり、R3がHであり、そしてR2が−(CH2)n
NR45である次式(I-1)で表される化合物の製造
【0038】
【化7】 式中の各記号は、特記しないかぎり上記に定義したのと
同義である(以下、同様)上記式(I-1)で表される化
合物は、例えば、下記反応スキームAA〜AGに従って
製造できる。
【0039】なお、以下の反応スキームでは、一般式
(I)のR3が水素原子である場合について例示する
が、R3が水素原子以外の基をもつ対応する反応体を用
いて、いずれか適当な反応スキームに従った反応を行う
ことにより、一般式(I)のR3が水素原子以外の基を
もつ本発明化合物を製造することができる(以下、同
様)。
【0040】
【化8】 反応スキームAAに従えば、第一段階において、化合物
(II)とイソシアネート(IV)との縮合反応、または、
アミン(V)との反応により、化合物(III)が得られ
る。
【0041】該付加反応では、反応促進剤として、例え
ば、ボロントリフルオリドエチルエーテラート、塩酸、
塩化アルミニウム、二塩化ジアルキルスズ、酢酸ジアル
キルスズ等の酸、あるいは、トリエチルアミン、N,N
−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチル
モルホリン、N−メチルピペリジン、酢酸ナトリウム等
の塩基が用いられる。溶媒として例えば、ジクロロメタ
ン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等
のアミド類等が用いられる。この付加反応は、反応温
度、反応時間は使用する原料化合物、試薬に応じて変化
させればよいが通常、0℃から溶媒の還流温度の範囲で
行われる。具体的には、例えば、反応促進剤としてトリ
エチルアミンを用いてジクロロメタン等の溶媒中にて、
0℃から室温の範囲で化合物(II)とイソシアネート
(IV)との反応を行なうことにより化合物(III)を得
ることができる。
【0042】また、化合物(II)と化合物(V)との反
応は、化合物(II)におけるイミノ基又は水酸基のいず
れかを保護した後クロロ炭酸フェニル、ホスゲン、ジホ
スゲン、トリホスゲン、ジ−2−ピリジルケトン等を用
いて、化合物(II)をその対応するカーボネート誘導体
へと変換した後、アミン(V)と反応させる。なお、化
合物(II)におけるイミノ基又は水酸基のいずれかを保
護する保護基としては、これらの基の保護基として公知
のものをはじめ、それ自体本発明化合物(I)を構成す
る基、例えば−CO−X−R1であることができる。こ
の反応では反応促進剤として、例えば、ピリジン、トリ
エチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、
ピリジン、炭酸ナトリウム等の塩基が用いることができ
る。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等のエーテル類等が用いること
ができる。反応温度、反応時間は使用する原料化合物、
試薬に応じて変化させればよいが通常、−15℃から溶
媒の還流温度の範囲で行われる。具体的には、例えば、
添加剤としてピリジン、N,N−ジイソプロピルエチル
アミン等を用い、クロロホルム、ジクロロメタン等の溶
媒中、−15℃から室温の範囲でアミン(V)をクロロ
炭酸フェニル、トリホスゲン等と反応させる。得られた
対応するカーボネート誘導体を、無溶媒あるいはクロロ
ホルム、ジクロロメタン等の溶媒中、室温から100℃
の範囲で化合物(II)との反応を行なうことにより化合
物(III)を得ることができる。
【0043】第二段階では、化合物(III)と化合物(V
I)との反応を、第一段階のイソシアネートの付加反応
に準じて行ない、一方、化合物(III)と化合物(VII)
との反応は、化合物(II)と化合物(V)との反応に準
じて行なうことができる。こうして、目的化合物(I-
1)が得られる。
【0044】
【化9】 反応スキームABに従えば、ピペリジン環の窒素原子を
保護基L1で保護した化合物(VIII)からも目的化合物
が製造される。保護基L1としては、用いられる反応に
悪影響を及ぼさないものである限りいかなる保護基でも
使用することが出来、例えば、第三ブチルオキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニ
ルメチルオキシカルボニル基等のウレタン型保護基、2
−(トリメチルシリル)エタンスルホニル基等のスルホ
ニル型保護基、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジフ
ェニルエタンスルフェニル基等のスルフェニル型保護
基、ベンジル基、トリチル基、9−フェニルフルオレニ
ル基等のアルキル型保護基等を表す。L1の定義は以下
においても同義である。
【0045】反応スキームABの第一段階においては、
上記反応スキームAAの第一段階に準じた方法により、
化合物(VIII)をイソシアネート(VI)あるいはアミン
(VII)と反応させることにより化合物(IX)が得られ
る。
【0046】反応スキームABの第二段階では、化合物
(IX)をまず脱保護反応に付し、次いでイソシアネート
あるいはアミンと反応させることにより目的化合物(I-
1)が得られる。前者の脱保護反応はアミノ保護基L1
種類によりそれ自体公知の各種の方法を用いることがで
きる。具体的には、例えば、L1がベンジルオキシカル
ボニル基の場合には、エタノール、酢酸エチル等の溶媒
中、触媒としてパラジウム-炭素を用い、水素ガス雰囲
気下、室温から溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうこ
とにより目的を達成することができる。後者の反応は、
上記反応式AAの第一段階に準じた方法により行うこと
ができる。
【0047】
【化10】 反応スキームACに従えば、化合物(X)とアミン(X
I)を、通常、塩基の存在下で反応させることによっ
て、目的化合物(I-1)を得ることができる。化合物
(X)におけるL2は窒素と容易に置換する原子又は基を
意味し、例えば、ハロゲン原子、トシルオキシ基、メシ
ルオキシ基等が挙げられる。L2の定義は以下において
も同義である。本反応の塩基としては、例えば、炭酸カ
リウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナ
トリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン等
の有機塩基が用いられる。溶媒としては、トルエン、エ
ーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロ
メタン、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド等が用
いられる。具体的には、例えば、塩基として炭酸カリウ
ムを用い、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド等
の溶媒中にて、室温から溶媒の還流温度の範囲で該反応
を行なうことができる。
【0048】R4及びR5が共に水素原子である本発明化
合物(I-1a)は下記反応スキームADに従って合成する
ことができる。
【0049】反応スキームAD:
【0050】
【化11】 反応スキームADに従えば、アミノ保護化合物(XII)
を脱保護反応に付すことにより目的化合物が得られる。
化合物(XII)におけるL3、L4はアミノ保護基を意味
し、これらは本反応の目的に反しない限りいかなる保護
基でもよく、そのいずれか一方が第三ブチルオキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレ
ニルメチルオキシカルボニル基等のウレタン型保護基、
2−(トリメチルシリル)エタンスルホニル基等のスル
ホニル型保護基、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジ
フェニルエタンスルフェニル基等のスルフェニル型保護
基、ベンジル基、トリチル基、9−フェニルフルオレニ
ル基等のアルキル型保護基等のアミノ保護基であって、
他方が水素原子であるか、あるいは、L3、L4が一緒に
なって形成されるフタルイミド型アミノ保護基であるこ
とができる。L3、L4の定義は以下においても同義であ
る。
【0051】本脱保護反応はアミノ保護基L3、L4の種
類によりそれ自体公知の各種の方法を用いることができ
る。具体的には、例えば、L3がベンジルオキシカルボ
ニル基でL4が水素原子である場合には、エタノール、
酢酸エチル等の溶媒中、触媒としてパラジウム−炭素を
用い、水素ガス雰囲気下、室温から溶媒の還流温度の範
囲で反応を行なうことができる。また、L3、L4が一緒
になって形成されるフタルイミド型アミノ保護基の場合
には、脱保護剤としてヒドラジンを用い、エタノール中
にて室温から溶媒から溶媒の還流温度の範囲で反応を行
うことができる。
【0052】
【化12】 反応スキームAEに従えば、化合物(I-1a)を、塩基の
存在下、ハロゲン化物(XIII)と反応させるか、また
は、R4に対応するカルボニル化合物を化合物(I-1a)
と還元的アルキル化反応させることにより、本発明化合
物(I-1b)が得られる。化合物(XIII)中におけるXは
ハロゲン原子を表す。以下の反応スキーム中のXの定義
も同義である。
【0053】ハロゲン化物(XIII)との反応において、
塩基として、例えば、炭酸カリウム、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、ト
リエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が用いられる。
具体的には、例えば、塩基として炭酸カリウムを用い、
アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中に
て、室温から溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうこと
ができる。
【0054】還元的アルキル化反応は、R4に対応する
カルボニル化合物と化合物(I-1a)を縮合させ、生成す
るイミンまたはイミニウムイオンを還元剤で還元すれば
よい。還元剤としては、例えば、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウム等を用いるか、または、触媒としてパラジウム
等を用いる接触還元条件下に行ってもよい。具体的に
は、例えば、接触還元条件下、触媒としてパラジウム−
炭素を用い、エタノール等の溶媒中、室温から溶媒の還
流温度の範囲で、反応を行なうことができる。
【0055】
【化13】 反応スキームAFに従えば、化合物(I-1b)とハロゲン
化物(XIV)を塩基の存在下で反応させることにより、
本発明化合物(I-1)を得ることができる。本反応は上
記反応スキームAEに準じた方法により行うことができ
る。
【0056】
【化14】 反応スキームAGに従えば、前記本発明化合物(I-1a)
を約2当量のハロゲン化物(XIII)と塩基の存在下で反
応させることにより、R4とR5が同一である本発明化合
物(I-1c)を得ることができる。本反応は上述の反応ス
キームAEに準じた方法により行うことができる。
【0057】また、この反応スキームAGと同様にし
て、化合物(I-1a)を、対応する窒素、酸素もしくは硫
黄原子により中断されていてもよいジハロゲン化炭化水
素化合物と反応させることにより、一般式(I-1)にお
いてR4、R5がそれらが結合する窒素原子と一緒になっ
て5または6員の置換されていてもよい複素環基を形成
する本発明化合物が得られる。
【0058】上記の各反応スキームAA〜AGにおいて
用いられる主要原料化合物の製造方法について説明す
る。
【0059】反応スキームAAにおけるイソシアネート
(IV)あるいは(VI)は、商業的に入手するか、また
は、下記反応スキームAHあるいは反応スキームAIに
よって各々製造することができる。
【0060】
【化15】 反応スキームAHに従えば、アミン(V)にホスゲン、
ジホスゲン、トリホスゲン等を塩基の存在下または非存
在下で反応させるか、あるいは、カルボン酸(XV)にジ
フェニルホスホリルアジド等を塩基の存在下で反応させ
ることにより、イソシアネート(IV)が得られる。
【0061】本反応における塩基としては、例えば、ト
リエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基が好ましく用いられる。溶媒
としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等が用
いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化合物、
試薬に応じて変化させればよいが通常、−15℃から溶
媒の還流温度の範囲で反応が行われる。具体的には、例
えば、塩基としてトリエチルアミンを用い、N,N−ジ
メチルホルムアミド等の溶媒中にて、室温から溶媒の還
流温度の範囲でカルボン酸(XV)とジフェニルホスホリル
アジドとの反応を行なうことができる。
【0062】反応スキームAIに従えば、アミン(VI
I)、あるいはカルボン酸(XV)中におけるR4、R5
その結合している窒素原子とともに三級アミン構造をと
る場合には、アミン(VII)あるいはカルボン酸(XVI)
から、反応スキームAHに準じた方法により、イソシア
ネート(VI)が得られる。
【0063】反応スキームACにおける原料化合物(XI
I)は、下記反応スキームAJによって製造することが
できる。
【0064】
【化16】 反応スキームAJの第一段階では、化合物(II)とイソ
シアネート(IV)との付加反応、またはアミン(V)と
の反応により、化合物(III)が得られる。次いで、化
合物(III)をイソシアネート(XVII)またはアミン(X
VIII)と反応させることにより目的化合物(XII)が得
られる。これらの反応はいずれも上述の反応スキームA
Aの第一段階に準じた方法により行うことができる。
【0065】また、原料化合物(XII)は、化合物(VII
I)を原料として下記反応スキームAKに従って製造す
ることもできる。
【0066】
【化17】 反応スキームAKに従えば、化合物(VIII)とイソシア
ネート(XVII)との付加反応、またはアミン(XVIII)
との反応により、化合物(XIX)が得られる。次いで、
化合物(XIX)を脱保護反応に付した後、イソシアネー
ト(IV)またはアミン(V)と反応させることにより化
合物(X)が得られる。これらの反応はいずれも上述の
反応スキームABに準じた方法により行うことができ
る。
【0067】反応スキームAJおよびAKにおける原料
化合物であるイソシアネート(XVII)は、商業的に入手
するか、または、下記反応スキームALに示されるよう
に、アミン(XVIII)あるいはカルボン酸(XX)から、
反応スキームAHに準じた方法により製造される。
【0068】
【化18】 反応スキームADにおける原料化合物(XII)は、下記
反応スキームAMに従って製造することができる。
【0069】
【化19】 反応スキームAMの第一段階において、化合物(II)と
イソシアネート(IV)との付加反応、またはアミン
(V)との反応により、化合物(III)が得られる。次い
で、化合物(III)をイソシアネート(XXI)またはアミ
ン(XXII)と反応させることにより目的化合物(XII)
が得られる。これらの反応はいずれも上述の反応スキー
ムAAの第一段階に準じた方法により行うことができ
る。
【0070】また、原料化合物(XII)は、化合物(VII
I)を出発原料として下記反応スキームANによって製
造することもできる。
【0071】
【化20】 反応スキームANに従えば、化合物(VIII)とイソシア
ネート(XXI)との付加反応、またはアミン(XXII)と
の反応により、化合物(XXIII)が得られる。次いで、
化合物(XXIII)を脱保護反応に付した後、イソシアネ
ート(IV)またはアミン(V)と反応させることにより
化合物(XII)が得られる。これらの反応はいずれも上
述の反応スキームABに準じた方法により行うことがで
きる。
【0072】反応スキームAMおよびANにおける原料
化合物であるイソシアネート(XXI)は、下記反応スキ
ームAOに従って、アミン(XXII)あるいはカルボン酸
(XXIV)から、反応スキームAHに準じた方法により製
造できる。
【0073】
【化21】 なお、当業者であれば、R2が −(CH2)nNR4R5以外の基
である本発明化合物も、上記各反応スキームを参考に
し、それらにおいて用いられている原料を別の原料に置
き代えることによって容易に製造できる。たとえば、反
応スキームAAにおける化合物(VI)および(VII)の
−NR45部分が他の基に代わった別の原料を用いるこ
とで目的が達成できる。
【0074】また、一般式(I)中のXが−NH−であ
り、aが1であり、R3がHであり、そしてR1が −(CH
2)n-NR4R5 に相当する基をもつ化合物については、例え
ば、反応スキームAAの第一段階の反応において、化合
物(II)の水酸基を適当に保護しておき、次にイソシア
ネート(IV)に代えて化合物(VI)のイソシアネートを
用いるか、化合物(V)に代えて化合物(VII)を用いて
製造することができる。
【0075】一般式(I)中のXが−NH−であり、aが
0であり、R2が −(CH2)nNR45である次式(I-
2)で表される化合物の製造
【0076】
【化22】 このような化合物は、例えば、下記反応スキームBA、
BBまたはBCに従い製造できる。
【0077】
【化23】 反応スキームBAに従えば、前記反応スキームAAで得
られる化合物(III)の水酸基をアルキル化することに
より本発明化合物(I-2)が得られる。本反応は、化合
物(III)とハロゲン化物(XXV)またはスルホン酸エス
テル(XXVI)との置換反応、あるいは、nが3以上の場
合にはアルケン(XXVII)との付加反応によって達成さ
れる。
【0078】該置換反応は、化合物(III)を金属ナト
リウム、水素化ナトリウム等を用いて対応するアルコシ
ドにした後にハロゲン化物(XXV)と反応させるか、ま
たは、化合物(III)とハロゲン化物(XXV)を塩基の存
在下直接反応させて行うこともできる。塩基としては、
ナトリウムアミド、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、
酸化バリウム、酸化銀等を用いることができる。溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等のア
ミド類、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等を用
いることができる。反応温度、反応時間は使用する原料
化合物、試薬に応じて変化させればよいが、通常0℃か
ら溶媒の還流温度の範囲で反応が行われる。具体的に
は、例えば、アセトン中、化合物(III)、ハロゲン化
物(XXV)と炭酸カリウムを室温から還流温度にて反応
させることができる。
【0079】スルホン酸エステル(XXVI)との置換反応
は、溶媒としてベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ジクロロメタン、水等を用いて行うこ
とができる。反応温度、反応時間は使用する原料化合
物、試薬に応じて変化させればよいが、通常0℃から溶
媒の還流温度の範囲で反応が行われる。スルホン酸エス
テル(XXVI)は対応するアルコール体と塩化p−トルエ
ンスルホニルとから、ピリジン等の塩基の存在下で容易
に合成できる。具体的には、例えば、0℃から室温にて
対応するアルコール体と塩化p−トルエンスルホニルの
1,4−ジオキサン溶液を水酸化ナトリウム水溶液に加
え、次いで、化合物(III)を加えることにより目的を
達成することができる。なお、スルホン酸エステル(XX
VI)中、Arは4−メチルフェニル基あるいはナフチル
基等を表し、これは以下のArの定義においても同義で
ある。
【0080】また、本発明において、スルホン酸エステ
ル(XXVI)の代わりにこれ以外のエステル系化合物を用
いて同様に置換反応を行うことによって本発明化合物
(I-2)を得ることもできる。例えば、スルホン酸エス
テル(XXVI)に対応するリン酸エステル、トリクロロア
セトイミド酸エステルなどを用いることができる。
【0081】アルケン(XXVII)との付加反応は、酸触
媒の存在下に行われる。触媒としては、塩酸、硫酸、三
フッ化ホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラ
フルオロホウ酸等が用いられる。酸触媒の代わりにナト
リウムメトキシド等の有機金属化合物を用いることもで
きる。本反応は、溶媒の存在下または非存在下に行わ
れ、溶媒としては、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジクロロメタン等が用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物、試薬に応じて変化
させればよいが、通常−100℃から200℃の範囲で
反応が行われる。具体的には、例えば、化合物(III)
とアルケン(XXVII)のジクロロメタン溶液に、−78
℃から0℃の範囲でトリフルオロメタンスルホン酸を加
えることにより該反応を行うことができる。
【0082】
【化24】 反応スキームBBに従えば、その第一段階において、前
記反応スキームAAで得られる化合物(III)の水酸基
をアルキル化することにより化合物(XXXI)が得られ
る。本反応は、上記反応スキームBAと同様、化合物
(III)とハロゲン化物(XXVIII)またはスルホン酸エ
ステル(XXIX)との置換反応、あるいは、nが3以上の
場合にはアルケン(XXX)との付加反応によって達成さ
れる。
【0083】反応スキームBBの第二段階においては、
化合物(XXXI)とアミン(XI)を塩基の存在下で反応さ
せることにより、本発明化合物(I-2)を得ることがで
きる。本反応は、反応スキームACに準ずる方法により
行うことができる。
【0084】
【化25】 反応スキームBCに従えば、その第一段階において、化
合物(III)の水酸基をアルキル化することにより化合
物(XXXV)が得られる。本反応では、上記反応スキーム
BAと同様、化合物(III)とハロゲン化物(XXXII)ま
たはスルホン酸エステル(XXXIII)との置換反応、ある
いはnが3以上の場合にはアルケン(XXXIV)との付加
反応が行われる。
【0085】反応スキームBCの第二段階において、化
合物(XXXV)を、前記反応スキームADに準ずる方法に
より、脱保護化反応に付すことにより、R4およびR5
共に水素原子である本発明化合物(I-2a)を得ることが
できる。さらに、本化合物(I-2a)は、前記反応スキー
ムAE〜AGに準ずる方法により、本発明化合物(I-
2)に導くことができる。
【0086】また、化合物(I-2)は、化合物(VIII)
を出発原料として、上記反応スキームBAに準ずる方法
により、前記反応スキームABの化合物(IX)に相当す
るエーテル体を先ず合成し、次いで、脱保護化反応後、
イソシアネート(IV)またはアミン(V)との反応を行
うことによって製造することもできる。同様にして、前
記反応スキームAKの化合物(XIX)に相当するエーテ
ル体、あるいは前記反応スキームANの化合物(XXII
I)に相当するエーテル体を先ず合成し、脱保護化反
応、次いで、イソシアネート(IV)またはアミン(V)
との反応を経由する方法によっても目的とする本発明化
合物(I-2)を合成することができる。これらの方法
は、以下に記述する反応スキームに従う場合においても
基本的に同様に用いることができる。
【0087】なお、上記化合物(I-2)を製造する際に
用いる化合物(XXV)、(XXVI)または(XXVII)の−
(CH2)n45部分を他のR2に相当する構造に代えた
化合物を用いることにより、化合物(I-2)以外の本発
明化合物(I)を同様に製造することもできる(以下、
同様)。
【0088】また、一般式(I)中のXが−NH−であ
り、aが0であり、そしてR1が−(CH2)n-NR4R5である
化合物についても上記各反応スキームにおける各段階の
順番を入れ替える等により容易に製造できる。
【0089】一般式(I)中のXが単結合であり、aが
1であり、R2が−(CH2)n-NR4R5 である次式(I-3)で
表される化合物の製造
【0090】
【化26】 このような化合物は、例えば下記反応スキームCA、C
BまたはCCに従い製造できる。
【0091】
【化27】 反応式スキームCAに従えば、第一段階においては、化
合物(II)のアミノ基をアシル化することによりアミド
化合物(XXXIX)が得られる。本反応は、化合物(II)
とカルボン酸化合物(XV)、酸ハロゲン化物(XXXV
I)、酸無水物(XXXVII)あるいは混合酸無水物(XXXVI
II)等との反応によって行うことができる。
【0092】カルボン酸化合物(XV)との反応における
縮合剤を用いる方法では、例えば、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチル
アミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
(WSCI)などのカルボジイミド類や1,1′−カルボニ
ルジイミダゾールなどのカルボニルジイミダゾール類、
四塩化チタン、四塩化ケイ素などの塩化物が縮合剤とし
て用いられる。溶媒としては例えば、ジクロロメタン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ピリジンなどの芳香族類、テトラヒ
ドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類が用いられる。本反応は必要に応じ
て1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)やN−ヒ
ドロキシスクシンイミド(HOSu)などを添加して行なう
こともできる。反応温度、反応時間は使用する原料化合
物に応じて変化させればよいが、通常−78℃から溶媒
の還流温度の範囲で反応が行われる。
【0093】また、カルボン酸化合物(XV)は、活性化
剤として、例えば、ジフェニルホスホリルアジドなどを
用いてその対応するアジドへと変換した後、化合物(I
I)と反応させて目的化合物を製造することもできる
(アジド法)。添加剤としては、例えば、有機塩基であ
るトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン
などが用いられる。溶媒としては、例えば、ジクロロメ
タン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳香族類、テ
トラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなど
のスルホキシド類が用いられる。反応温度、反応時間は
使用する原料化合物に応じて変化させればよいが、通常
0℃から溶媒の還流温度の範囲で反応が行われる。
【0094】酸ハロゲン化物(XXXVI)または酸無水物
(XXXVII)を用いる場合には、例えば、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどの有機塩基、
水酸化ナトリウムなどの無機塩基、あるいは酢酸ナトリ
ウムや炭酸カリウムなどの塩の存在下、化合物(II)と
反応することにより目的化合物を製造することができ
る。溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン、ピリジンなどの芳香族類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエ
ーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシ
ドなどのスルホキシド類、水あるいはそれらの混合溶媒
が用いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化合
物に応じて変化させればよいが、通常0℃から溶媒の還
流温度の範囲で反応が行われる。
【0095】混合酸無水物法の場合には、活性化剤とし
て、例えば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチ
ル、塩化ピバロイル、ジフェニルホスフィニッククロリ
ド、オキシ塩化リンなどを用いて、カルボン酸化合物
(XV)をその対応する混合酸無水物(XXXVIII)へと変
換した後、化合物(II)と反応させる。反応促進剤とし
て、例えば、有機塩基であるトリエチルアミン、ピリジ
ン、N−メチルモルホリンなどが用いられる。溶媒とし
ては例えば、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロ
ゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリ
ジンなどの芳香族類、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が用いられ
る。反応温度、反応時間は使用する原料化合物に応じて
変化させればよいが、通常−15℃から溶媒の還流温度
の範囲で反応が行われる。なお、混合酸無水物(XXXVII
I)中のL6は上記活性化剤に対応する基を表し、例え
ば、エチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカル
ボニル基、ピバロイル基等を挙げることが出来る。以下
におけるL6の定義も同義である。
【0096】具体的には、脱水縮合剤を用いる場合に
は、例えば、化合物(II)とカルボン酸化合物(XV)の
N,N−ジメチルホルムアミド溶液にHOBt、WSC
Iを加え、0℃から室温の範囲で反応を行なうことがで
きる。
【0097】反応スキームCAの第二段階においては、
化合物(XXXIX)を、前記反応スキームAAの第二段階
と同様にして、イソシアネート(VI)又はアミン(VI
I)との反応に付すことにより本発明化合物(I-3)に導
くことができる。
【0098】
【化28】 反応スキームCBの第一段階においては、上記反応スキ
ームCAで得られる化合物(XXXIX)を、前記反応スキ
ームAJの第二段階と同様にして、イソシアネート(XV
II)またはアミン(XVII)との反応を行うことにより化
合物(XL)に導くことができる。第二段階においては、
前記反応スキームACと同様にして、本化合物(XL)と
アミン(XI)を反応させることにより、本発明化合物
(I-3)を得ることができる。
【0099】
【化29】 反応スキームCCの第一段階においては、上記反応式C
Aで得られる化合物(XXXIX)を、前記反応スキームA
Mの第二段階と同様にして、イソシアネート(XXI)ま
たはアミン(XXII)との反応を行うことによりアミノ保
護化合物(XLI)に導くことができる。第二段階におい
ては、アミノ保護化合物(XLI)を、前記反応スキーム
ADと同様にして、脱保護反応に付すことにより、
4、R5が共に水素原子である本発明化合物(I-3a)を
得ることができる。さらに、本化合物(I-3a)は、前記
反応スキームAE〜AGに準ずる方法により、本発明化
合物(I-3)に導くことができる。
【0100】一般式(I)中のXが単結合であり、aが
0であり、R2が −(CH2)n-NR4R5である次式(I-4)で
表される化合物の製造
【0101】
【化30】 このような化合物は、例えば、下記反応スキームDA、
DBまたはDCに従って製造することができる。
【0102】
【化31】
【0103】
【化32】
【0104】
【化33】 反応スキームDA〜DCの各反応はいずれも、前記反応
スキームBA〜BCにおける出発原料(III)の代わり
に上記反応スキームCAで得られる化合物(LXXXII)を
出発原料として用い、反応スキームBA〜BC記載の方
法を各々用いることにより達成される。
【0105】反応スキームDAに従えば、化合物(XXXI
X)をアルキル化することにより本発明化合物(I-4)を
得ることができる。
【0106】反応式DBにおいては、化合物(XXXIX)
をアルキル化することにより中間体(XLII)を得、次い
でアミン(XI)との置換反応を行うことにより本発明化
合物(I-4)を得ることができる。
【0107】反応式DCにおいては、化合物(XXXIX)
をアルキル化することによりアミノ保護化合物(XLII
I)に導くことが出来る。次いで、アミノ保護化合物(X
LIII)を脱保護反応に付すことにより、R4、R5が共に
水素原子である本発明化合物(I-4a)を得ることができ
る。さらに、本化合物(I-4a)は、前記反応スキームA
E〜AGに準ずる方法により、本発明化合物(I-4)に
導くことができる。
【0108】一般式(I)で表される化合物が、アミノ
基、イミノ基等の塩基性基を分子中に有する場合には、
該化合物と無機酸または有機酸との酸付加塩の形成は、
適当な溶媒中で両者を混合接触させるような、それ自体
公知の造塩反応により行うことができる。
【0109】通常、溶媒としては、水またはブタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、アセトン、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル等
の水と混和性の有機溶媒のいずれか、あるいはそれらの
混和溶媒を用いることができる。一般式(I)で表され
る化合物がカルボキシル基またはスルホ基を分子中に有
する場合には、該化合物と無機塩基または有機塩基との
塩基付加塩の形成は、上記酸付加塩の造塩反応に用いる
ような溶媒中で両者を混和接触させることにより行うこ
とができる。これらの造塩反応は、一般式(I)の化合
物および酸または塩基が溶媒中に溶解する温度であっ
て、一般式(I)の化合物の薬理活性に悪影響を及ぼさ
ない温度で行う。
【0110】こうして、本発明で提供される一般式
(I)の化合物またはその塩特に薬学的にまたは化粧品
もしくは皮膚科学上許容される塩は、いわゆる男性型脱
毛症や男性ホルモン性脱毛といわれるうす毛や脱毛の
他、円形脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症等の病的
脱毛症を予防または治療する上で、哺乳動物(例、ヒト
等)に安全に投与することができる。本発明の二置換ベ
ンゼン誘導体またはそれらの塩の使用量としては、性
別、年齢、脱毛やうす毛等の症状の程度等によって適宜
決定されるべきものであるが、通常、0.01〜20m
g/cm2を成人一人当たり一日一回または数回に分け
て頭皮に塗布する。
【0111】また、本発明のN−置換ピペリジン誘導体
またはそれらの塩を発毛促進、育毛促進、脱毛予防等の
養毛効果を目的とした医薬品、医薬部外品あるいは化粧
品用の製剤に用いることができ、その場合の剤型は本発
明の効果を発揮できる剤型であれば任意に選択すること
ができ、例えば、トニック、ローション、乳液、クリー
ム、軟膏、ジェル、スプレー、ムース等が挙げられる。
また、これらの製剤は自体公知の方法により調製するこ
とができる。その際、これらの製剤中には本発明にかか
るN−置換ピペリジン誘導体またはそれらの塩の他に、
医薬品、医薬部外品、化粧品の分野で通常養毛剤に配合
可能な各種成分を配合することができる。限定されるも
のでないが、各種薬効成分の他、アルコール類、油分、
界面活性剤、香料、キレート剤、保湿剤、水、安定化剤
等が挙げられる。
【0112】より具体的には、例えば、ペパーミント、
アルテア、海藻、冬虫夏草、ボタンピ、ホップ、ヨクイ
ニン、アルテア、コリアンダー、ニンジン、クジン、セ
ンブリ等の抽出物、例えば高級脂肪酸、固形パラフィ
ン、流動パラフィン、シリコーン油、スクワラン、モノ
オレイン酸グリセリン等の油分、例えばヒアルロン酸、
プロピレングリコール、マルチトール、アテロコラーゲ
ン、乳酸ナトリウム等の保湿剤、マルメロ粘質物、カル
ボキシビニルポリマー、キサンタンガム等の増粘剤、ニ
コチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ビタミンEアセ
テート、塩化カルプロニウム、センブリエキス、アセチ
ルコリン誘導体等の血管拡張剤、セリン、メチオニン、
アルギニン等のアミノ酸類、ビタミンB6、ビタミンE
およびその誘導体、ビオチン等のビタミン類、パントテ
ン酸およびその誘導体グリチルレチン酸およびその誘導
体、ニコチン酸ベンジルなどのニコチン酸エステル類、
セファランチン等の皮膚機能亢進剤、エストラジオール
等の女性ホルモン剤、例えば、ヒノキチオール、ヘキサ
クロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリ
ジニウムクロリド、ウンデシレン酸、トリクロロカルバ
ニリドおよびビチオノール等の抗菌剤、メントール等の
清涼剤、サリチル酸、亜鉛およびその誘導体、乳酸およ
びそのアルキルエステルなどの薬剤、クエン酸等の有機
酸類、グリセリン等の多価アルコール、香料、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、色素、エタノール、水等を本発明の
効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0113】
【実施例】以下に、具体例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定することを意図す
るものではない。
【0114】実施例1 2−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジン(化合物1)
【0115】
【化34】 1) 2−(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシルカ
ルバモイル)ピペリジン2−(ヒドロキシメチル)ピペ
リジン(1.20g)の塩化メチレン溶液(12ml)
に、トリエチルアミン(1.16g)およびオクタデシ
ルイソシアネート(3.08g)を加え、室温で16時
間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸
水素ナトリウム、水で順次洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥
後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル100g、クロロホルム:メタノール=
30:1)にて精製し、無色結晶の標題化合物(4.1
7g)を得た。
【0116】1H-NMR (CDCl3) d: 0.88 (3H, t, J=7.3 H
z), 1.26 (30H, m), 1.40 - 1.70 (8H, m), 2.91 (1H,
m), 3.18 (2H, m), 3.28 (1H, m), 3.57 (1H, m), 3.80
(1H, m), 3.90 (1H, ddd, J=10.7, 10.7, 5.4 Hz), 4.
19 (1H, m), 4.83 (1H, brt)。 2) 2−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピ
ルカルバモイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシル
カルバモイル)ピペリジン2−(ヒドロキシメチル)−
1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン(2.6
1g)の塩化メチレン溶液(26ml)に、氷冷、アル
ゴンガス雰囲気下、ピリジン(0.75g)およびクロ
ロ炭酸フェニル(1.10g)を加え、室温で1.5時間
撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水
素ナトリウム、水で順次洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後
濃縮した。残渣にN,N−ジメチル−1,3−プロパンジ
アミン(0.72g)を加え、アルゴンガス雰囲気下、
70℃で6時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル100g、クロロホル
ム:メタノール=20:1)に付し、無色結晶の標題化
合物(3.39g)を得た。
【0117】1H-NMR (CDCl3) d: 0.88 (3H, t, J=6.8 H
z), 1.25 (30H, m), 1.40 - 1.76 (10H, m), 2.21 (6H,
s), 2.34 (2H, t, J=6.4 Hz), 2.73 (1H, m), 3.15 -
3.30(4H, m), 3.98 (1H, m), 4.10 (2H, m), 4.24 (1H,
m), 5.22 (1H, brt), 5.83(1H, brt)。
【0118】実施例2 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモ
イルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペ
リジン(化合物2)
【0119】
【化35】 1) 2−ヒドロキシ−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン 2−ヒドロキシピペリジンおよびオクタデシルイソシア
ネートを用い、実施例1の1)と同様にして、標題化合
物を得る。 2) 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル
カルバモイルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン 実施例1の2)と同様にして行った。2−ヒドロキシ−
1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン、ピリジ
ンおよびクロロ炭酸フェニルを用いて反応する。次い
で、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,3−プロパン
ジアミンとの反応を行い、無色結晶の標題化合物を得
る。
【0120】実施例3 3−[3−(N,N-ジメチルアミノ)プロピルカルバモ
イルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペ
リジン(化合物3)
【0121】
【化36】 1) 3−ヒドロキシ−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン 3−ヒドロキシピペリジン(1.00g)およびオクタ
デシルイソシアネート(3.80g)を用い、実施例1
の1)と同様にして、無色結晶の標題化合物(3.22
g)を得た。
【0122】1H-NMR (CDCl3) d: 0.88 (3H, t, J=7.1 H
z), 1.25 (30H, m), 1.42 - 1.62 (4H, m), 1.75 - 1.9
0 (2H, m), 2.77 (1H, d, J=4.6 Hz), 3.16 - 3.22 (4
H, m), 3.36 (1H, m), 3.57 (1H, dd, J=13.2, 3.2 H
z), 3.77 (1H, m), 4.58 (1H, brt)。 2) 3−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカ
ルバモイルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン 実施例1の2)と同様にして行った。3−ヒドロキシ−
1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン(2.2
9g)、ピリジン(0.69g)およびクロロ炭酸フェ
ニル(0.99g)を用いて反応した。次いで、得られ
た残渣とN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン
(0.65g)との反応を行い、無色結晶の標題化合物
(2.78g)を得た。
【0123】1H-NMR (CDCl3) d: 0.88 (3H, t, J=7.1 H
z), 1.26 (30H, m), 1.45 - 1.95 (8H, m), 2.22 (6H,
s), 2.34 (2H, t, J=6.7 Hz), 3.15 - 3.59 (8H, m),
4.60(1H, m), 4.72 (1H, brt), 5.80 (1H, brt)。
【0124】実施例4 2(R)−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル
カルバモイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカ
ルバモイル)ピペリジン(化合物4)
【0125】
【化37】 実施例1の1)と同様にして、2(R)−(ヒドロキシメ
チル)ピペリジンとオクタデシルイソシアネートより2
(R)−(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシルカル
バモイル)ピペリジンを合成する。次に実施例1の2)
と同様にして、2(R)−(ヒドロキシメチル)−1−
(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン、ピリジン、
クロロ炭酸フェニルを反応させた後、得られた残渣と
N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンを反応させ
ることにより、標題化合物を得る。
【0126】実施例5 2(S)−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカ
ルバモイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカル
バモイル)ピペリジン(化合物5)
【0127】
【化38】 実施例1の1)と同様にして、2(S)−(ヒドロキシメ
チル)ピペリジンとオクタデシルイソシアネートより2
(S)−(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシルカル
バモイル)ピペリジンを合成する。次に実施例1の2)
と同様にして、2(S)−(ヒドロキシメチル)−1−
(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン、ピリジン、
クロロ炭酸フェニルを反応させた後、得られた残渣と
N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンを反応させ
ることにより、標題化合物を得る。
【0128】実施例6 2−[(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモイル
オキシ)メチル]−1−(オクタデシルカルバモイル)
ピペリジン 塩酸塩(化合物6)
【0129】
【化39】 2−[(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモイ
ルオキシ)メチル]−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン(0.201g)の酢酸エチル溶液(4
ml)に4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.1ml)を加
え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣を
酢酸エチルから再結晶し白色固体の標題化合物(0.1
47g)を得た。
【0130】1H-NMR (CDCl3) d: 0.88 (3H, t, J=6.8 H
z), 1.20 - 1.50 (30H, m), 1.40 -1.80 (8H, m), 2.07
(2H, m), 2.73 - 2.89 (1H, m), 2.81 (6H, s), 3.02
- 3.30 (4H, m), 3.35 (2H, m), 3.97 (2H, m), 4.22
(1H, m), 4.35 (1H, dd, J=11.2, 7.8 Hz), 4.97 (1H,
brt), 5.94 (1H, brt)。
【0131】実施例7 3−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジン 塩酸塩(化合物7)
【0132】
【化40】 実施例1の1)と同様にして、3−(ヒドロキシメチ
ル)ピペリジンとオクタデシルイソシアネートより3−
(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジンを合成する。次に実施例1の2)と同様
にして、3−(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシ
ルカルバモイル)ピペリジン、ピリジン、クロロ炭酸フ
ェニルを反応させた後、得られた残渣とN,N−ジメチ
ル−1,3−プロパンジアミンを反応させることによ
り、3−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカ
ルバモイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカル
バモイル)ピペリジンを得る。本化合物を酢酸エチルに
溶解後、氷冷下、1N塩酸/酢酸エチルを加え、析出し
た結晶を濾取することにより標題化合物を得る。
【0133】実施例8 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモ
イルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペ
リジン 塩酸塩(化合物8)
【0134】
【化41】 実施例2で得られた2−[3-(N,N−ジメチルアミ
ノ)プロピルカルバモイルオキシ]−1−(オクタデシ
ルカルバモイル)ピペリジンを酢酸エチルに溶解後、氷
冷下、1N塩酸/酢酸エチルを加え、析出した結晶を濾
取することにより標題化合物を得る。
【0135】実施例9 2−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(オクチルカルバモイ
ル)ピペリジン(化合物9)
【0136】
【化42】 実施例1の1)と同様にして、2−(ヒドロキシメチ
ル)ピペリジンとオクチルイソシアネートより2−(ヒ
ドロキシメチル)−1−(オクチルカルバモイル)ピペ
リジンを合成する。次に実施例1の2)と同様にして、
2−(ヒドロキシメチル)−1−(オクチルカルバモイ
ル)ピペリジン、ピリジン、クロロ炭酸フェニルを反応
させた後、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,3−プ
ロパンジアミンを反応させることにより、標題化合物を
得る。
【0137】実施例10 2−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(ドデシルカルバモイ
ル)ピペリジン(化合物10)
【0138】
【化43】 実施例1の1)と同様にして、2-(ヒドロキシメチル)
ピペリジンとドデシルイソシアネートより1−(ドデシ
ルカルバモイル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジ
ンを得た。次に実施例1の2)と同様にして、1−(ド
デシルカルバモイル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペ
リジン、ピリジンおよびクロロ炭酸フェニルを用いて反
応させた後、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,3−
プロパンジアミンを反応させることにより、標題化合物
を得る。
【0139】実施例11 1−(シクロヘキシルカルバモイル)−2−{[3−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモイルオキ
シ]メチル}ピペリジン(化合物11)
【0140】
【化44】 実施例1の1)と同様にして、2−(ヒドロキシメチ
ル)ピペリジンとシクロヘキシルイソシアネートより1
−(シクロヘキシルカルバモイル)−2−(ヒドロキシ
メチル)ピペリジンを得た。次に実施例1の2)と同様
にして、1−(シクロヘキシルカルバモイル)−2−
(ヒドロキシメチル)ピペリジン、ピリジンおよびクロ
ロ炭酸フェニルを用いて反応させた後、得られた残渣と
N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンを反応させ
ることにより、標題化合物を得る。
【0141】実施例12 1−(4−ブチルフェニルカルバモイル)−2−[3−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバモイルオキ
シ]ピペリジン(化合物12)
【0142】
【化45】 実施例1の1)と同様にして、2−ヒドロキシピペリジ
ンと4−ブチルフェニルイソシアネートより1−(4−
ブチルフェニルカルバモイル)−2−ヒドロキシピペリ
ジンを得た。次に実施例1の2)と同様にして、1−
(4−ブチルフェニルカルバモイル)−2−ヒドロキシ
ピペリジン、ピリジンおよびクロロ炭酸フェニルを用い
て反応させた後、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,
3−プロパンジアミンを反応させることにより、標題化
合物を得る。
【0143】実施例13 2−{[3-(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(フェネチルカルバモイ
ル)ピペリジン(化合物13)
【0144】
【化46】 実施例1の1)と同様にして、2−(ヒドロキシメチ
ル)ピペリジンとフェネチルイソシアネートより2−ヒ
ドロキシメチル−1−(フェネチルカルバモイル)ピペ
リジンを得た。次に実施例1の2)と同様にして、2−
ヒドロキシメチル−1−(フェネチルカルバモイル)ピ
ペリジン、ピリジンおよびクロロ炭酸フェニルを用いて
反応させた後、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,3
−プロパンジアミンを反応させることにより、標題化合
物を得る。
【0145】実施例14 2−{[2−(1−ピロリジニル)エチルカルバモイル
オキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジ
ン(化合物14)
【0146】
【化47】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシ−1−(オクタデシルカルバモイル)
ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェニルと
反応させ、得られた残渣をN−(2−アミノエチル)ピ
ロリジンと反応させることにより、標題化合物を得る。
【0147】実施例15 1−(オクタデシルカルバモイル)−2−{[2−(1
−ピロリジニル)エチルカルバモイルオキシ]メチル}
ピペリジン(化合物15)
【0148】
【化48】 実施例1の2)と同様にして、実施例2の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣をN−(2−アミノエチ
ル)ピロリジンと反応させることにより、標題化合物を
得る。
【0149】実施例16 1−(オクタデシルカルバモイル)−2−[(3−ピペ
リジノプロピルカルバモイルオキシ)メチル]ピペリジ
ン(化合物16)
【0150】
【化49】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を3−ピペリジノプロピ
ルアミンと反応させることにより、標題化合物を得る。
【0151】実施例17 2−{[2−(4-メチルピペリジノ)エチルカルバモ
イルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカルバモイ
ル)ピペリジン(化合物17)
【0152】
【化50】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を1−(2−アミノエチ
ル)−4−メチルピペリジンと反応させることにより、
標題化合物を得る。
【0153】実施例18 1−(オクタデシルカルバモイル)−2−[(2−ピペ
ラジニルエチルカルバモイルオキシ)メチル]ピペリジ
ン 2塩酸塩(化合物18)
【0154】
【化51】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を1−(2−アミノエチ
ル)−4−ベンジルオキシカルボニルピペラジンと反応
させることにより、2−{[2−(4−ベンジルオキシ
カルボニルピペラジニル)エチルカルバモイルオキシ]
メチル}−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジ
ンを得る。本化合物を10%Pd−C存在下、接触還元
反応に付すことにより1−(オクタデシルカルバモイ
ル)−2−[(2−ピペラジニルエチルカルバモイルオ
キシ)メチル]ピペリジンを得る。次いで、本化合物を
参考例3と同様にして、塩酸塩化することにより標題化
合物を得る。
【0155】実施例19 2−[3−(4−メチルピペラジニル)プロピルカルバ
モイルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピ
ペリジン(化合物19)
【0156】
【化52】 実施例1の2)と同様にして、実施例2の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を1−(3−アミノプロ
ピル)−4−メチルピペラジンと反応させることによ
り、標題化合物を得る。
【0157】実施例20 2−[(2−モルホリノエチルカルバモイルオキシ)メ
チル]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン
(化合物20)
【0158】
【化53】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣をN−(2−アミノエチ
ル)モルホリンと反応させることにより、標題化合物を
得る。
【0159】実施例21 2−(3−モルホリノプロピルカルバモイルオキシ)−
1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン(化合物
21)
【0160】
【化54】 実施例1の2)と同様にして、実施例2の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣をN−(3−アミノプロ
ピル)モルホリンと反応させることにより、標題化合物
を得る。
【0161】実施例22 1−(オクタデシルカルバモイル)−2−[(5−ピロ
リジノペンチルカルバモイルオキシ)メチル]ピペリジ
ン(化合物22)
【0162】
【化55】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−(ヒドロキシメチル)−1−(オクタデシルカル
バモイル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸
フェニルと反応させ、得られた残渣を5-ピロリジノアミ
ルアミンと反応させることにより、標題化合物を得る。
【0163】実施例23 2−[3−(1−イミダゾリニル)プロピルカルバモイ
ルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリ
ジン(化合物23)
【0164】
【化56】 実施例1の2)と同様にして、実施例2の1)で得られ
る2−ヒドロキシ−1−(オクタデシルカルバモイル)
ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェニルと
反応させ、得られた残渣を1−(3−アミノプロピル)
イミダゾールと反応させることにより、標題化合物を得
る。
【0165】実施例24 1−(オクタデシルカルバモイル)−2−{[3−(2
−オキソピロリジノ)プロピルカルバモイルオキシ]メ
チル}ピペリジン(化合物24)
【0166】
【化57】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を1−(3−アミノプロ
ピル)−2−ピロリジノンと反応させることにより、標
題化合物を得る。
【0167】実施例25 2−[2−(N,N−ジイソブチルアミノ)エチルカル
バモイルオキシ]−1−(オクタデシルカルバモイル)
ピペリジン(化合物25)
【0168】
【化58】 実施例1の2)と同様にして、実施例2の1)で得られ
る2−ヒドロキシ−1−(オクタデシルカルバモイル)
ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェニルと
反応させ、得られた残渣を2-ジイソブチルアミノエチル
アミンと反応させることにより、標題化合物を得る。
【0169】実施例26 2−{[4−(N,N−ジエチルアミノ)ブチルカルバ
モイルオキシ]メチル}−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジン(化合物26)
【0170】
【化59】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣を4−ジエチルアミノブ
チルアミンと反応させることにより、標題化合物を得
る。
【0171】実施例27 2−[3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)プロピ
ルカルバモイルオキシ]メチル−1−(オクタデシルカ
ルバモイル)ピペリジン(化合物27)
【0172】
【化60】 実施例1の2)と同様にして、実施例1の1)で得られ
る2−ヒドロキシメチル−1−(オクタデシルカルバモ
イル)ピペリジンを、ピリジン存在下、クロロ炭酸フェ
ニルと反応させ、得られた残渣をN−ベンジル−N−メ
チル−1,3−プロパンジアミンと反応させることによ
り、標題化合物を得る。
【0173】実施例28 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブトキシメチ
ル]−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン
(化合物28)
【0174】
【化61】 実施例1の1)で得られる2−(ヒドロキシメチル)−
1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジンを、アセ
トン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度にて1−ブロ
モ−4−クロロブタンと反応させることにより2−(4
−クロロブトキシメチル)−1−(オクタデシルカルバ
モイル)ピペリジンを得る。本化合物とジメチルアミン
を、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度で反
応させることにより標題化合物を得る。
【0175】実施例29 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブトキシ]−1
−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジン(化合物2
9)
【0176】
【化62】 実施例2の1)で得られる2−ヒドロキシ−1−(オク
タデシルカルバモイル)ピペリジンを、アセトン中、炭
酸カリウムの存在下、還流温度にて1−ブロモ−4−ク
ロロブタンと反応させることにより2−(4−クロロブ
トキシ)−1−(オクタデシルカルバモイル)ピペリジ
ンを得る。本化合物とジメチルアミンを、アセトン中、
炭酸カリウムの存在下、還流温度で反応させることによ
り標題化合物を得る。
【0177】実施例30 2−[(3−モルホリノプロピルカルバモイルオキシ)
メチル]−1−オクタデカノイルピペリジン(化合物3
0)
【0178】
【化63】 1) 2−(ヒドロキシメチル)−1−オクタデカノイ
ルピペリジン 2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(1.52g)の
塩化メチレン溶液(16ml)に、氷冷下、トリエチル
アミン(2.05ml)およびステアロイルクロライド
(4.13g)を加え、2時間撹拌した。反応液をクロ
ロホルムで希釈し、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム、飽和食塩で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル100g、クロロホルム:メタノール=6
0:1)にて精製し、無色固体の標題化合物(3.69
g)を得た。
【0179】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (28H, m), 1.4 - 1.8 (9H, m), 2.35
(t-like), 2.55, 3.17 (t-like), 3.66, 3.81 (q-lik
e), 3.94 (t-like), 4.08, 4.59 (d-like) & 4.78 (tot
al 7H)。 2) 2−[(3−モルホリノプロピルカルバモイルオ
キシ)メチル]−1−オクタデカノイルピペリジン 2−(ヒドロキシメチル)−1−オクタデカノイルピペ
リジン(2.300g)の塩化メチレン溶液(23m
l)に、氷冷、アルゴンガス雰囲気下、ピリジン(0.
74ml)およびクロロ炭酸フェニル(0.84ml)
を加え、室温で3時間撹拌した。反応液をクロロホルム
で希釈し、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食
塩で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。
残渣にN−(3−アミノプロピル)−モルホリン(0.
98ml)を加え、アルゴンガス雰囲気下、70℃で2
時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル100g、酢酸エチル:メタノール
=50:1〜10:1) に付し、無色ペースト状の標
題化合物(3.040g)を得た。
【0180】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1,5 (28H, m), 1.5 - 1.8 (10H, m), 2.43
(6H, m), 3.70 (4H, t, J=4.4 Hz), 2.29 (t-like), 2.
62 (t-like), 3.1 - 3.3, 3.67, 4.09, 4.21, 4.32 (t-
like), 4.58 (d-like), 5.01, 5.60 & 5.74 (total 10
H)。
【0181】実施例31 2−[(3−モルホリノプロピルカルバモイルオキシ)
メチル]−1−オクタデカノイルピペリジン 塩酸塩
(化合物31)
【0182】
【化64】 2−[(3−モルホリノプロピルカルバモイルオキシ)
メチル]−1−オクタデカノイルピペリジン(2.90
0g)の酢酸エチル溶液(30ml)に4N塩酸/酢酸
エチル溶液(1.58ml)を加え、室温で30分間撹
拌した。反応液を濃縮後、残渣を酢酸エチルから再結晶
し白色固体の標題化合物(2.784g)を得た。
【0183】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.5 (28H, m), 1.5 - 1.8 (8H, m), 2.04,
2.18, 2.33, 2.43, 2.68 (t-like), 2.8 - 3.6, 3.70
(d-like), 3.8 - 4.4, 4.49 (d-like), 4.67 (t-like),
5.01, 5.56 & 5.83 (total 22H), 12.59 (1H, brs)。
【0184】実施例32 2−{[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカル
バモイルオキシ]メチル}−1−オクタデカノイルピペ
リジン(化合物32)
【0185】
【化65】 オクタデカン酸のN,N−ジメチルホルムアミド溶液
に、氷冷下、2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン、H
OBt、WSCIを加え、室温で反応することにより2
−(ヒドロキシメチル)−1−オクタデカノイルピペリ
ジンを合成する。次に、実施例1の2)と同様にして、
ピリジン存在下、2−(ヒドロキシメチル)−1−オク
タデカノイルピペリジンとクロロ炭酸フェニルを反応さ
せた後、得られた残渣とN,N−ジメチル−1,3−プロ
パンジアミンを反応させることにより、標題化合物を得
る。
【0186】実施例33 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルカルバ
モイルオキシ]−1−オクタデカノイルピペリジン(化
合物33)
【0187】
【化66】 オクタデカン酸のN,N−ジメチルホルムアミド溶液
に、氷冷下、2−ヒドロキシピペリジン、HOBt、W
SCIを加え、室温で反応することにより2−ヒドロキ
シ−1−オクタデカノイルピペリジンを合成する。次
に、実施例1の2)と同様にして、ピリジン存在下、2
−ヒドロキシ−1−オクタデカノイルピペリジンとクロ
ロ炭酸フェニルを反応させた後、得られた残渣とN,N
−ジメチル−1,3−プロパンジアミンを反応させるこ
とにより、標題化合物を得る。
【0188】実施例34 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブトキシメチル]
−1−オクタデカノイルピペリジン(化合物34)
【0189】
【化67】 実施例30で得られる2−(ヒドロキシメチル)−1−
オクタデカノイルピペリジンを、テトラヒドロフラン
中、0℃にて水素化ナトリウムと反応させ、さらに、1
−クロロ−4−トシルオキシブタンを加えてと反応させ
ることにより2−(4−クロロブトキシメチル)−1-
オクタデカノイルピペリジンを得る。本化合物とジメチ
ルアミンを、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流
温度で反応させることにより標題化合物を得る。
【0190】実施例35 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブトキシ]−1
−オクタデカノイルピペリジン(化合物35)
【0191】
【化68】 実施例33で得られる 2−ヒドロキシ−1−オクタデ
カノイルピペリジンを、アセトン中、炭酸カリウムの存
在下、還流温度にて1−ブロモ−4−クロロブタンと反
応させることにより2−(4−クロロブトキシ)−1−
オクタデカノイルピペリジンを得る。本化合物とジメチ
ルアミンを、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流
温度で反応させることにより標題化合物を得る。
【0192】発毛試験 1) 試験方法 発毛試験は、毛周期の休止期にある C3H / HeNCrj マウ
スを用い、小川らの方法(ノーマル アンド アブノー
マル エピダーマル ディファレンシェーション、Norm
al and Abnormal Epidermal Differentiation、M. Seij
i および I. A.Bernstein 編集、159〜170頁、1982年、
東大出版)により行った。
【0193】すなわち、マウスを1群10匹とし、バリ
カンおよびシェーパーでマウスの背部を3×4cm剃毛
し、エタノール(対照)および表示した濃度の各被験化
合物のエタノール溶液を1日1回、0.1mlずつ塗布
した。各被験化合物の発毛効果は、マウス背部の発毛部
分の面積を測定し、剃毛部分の面積に対する発毛部分の
面積比を毛再生面積率として評価した。 2) 結果 各被験化合物による毛再生面積率を表1に示す。表1 毛再生面積率 化合物番号 化合物濃度(w/v %) 塗布開始後日数 毛再生面積率(%) 対照 0 30 0 1 0.2 24 87 1 0.2 30 97 3 0.2 24 67 3 0.2 30 81 6 0.2 23 80 31 0.2 24 100 以下、本発明に従う非限定的な養毛剤の配合例を示す 配合例1 育毛トニック 化合物1 0.5重量% ジオクタン酸ピリドキシン 0.1 パントテニルエチルエーテル 0.2 ヒノキチオール 0.05 ポリオキシエチレン(12)ポリオキシプロピレン(6) デシルテトラデシル 1.0 1−メントール 0.1 殺菌剤 適量 1,3−ブチレングリコール 3.0 エタノール 70.0 精製水 残余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
撹拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。 配合例2 発毛促進用液剤 化合物3 0.2重量% 塩化カルプロニウム 1.0 パントテニルエチルエーテル 0.5 塩酸ジフェンヒドラミン 0.1 ヒノキチオール 0.1 酢酸dl−α−トコフェロール 0.1 サリチル酸 0.2 1−メントール 0.2 グリチルリチン酸 0.1 dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 1.0 エタノール 70.0 精製水 残余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
撹拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。 配合例3 育毛トニック 化合物6 0.5重量% ジオクタン酸ピリドキシン 0.1 パントテニルエチルエーテル 0.2 ヒノキチオール 0.05 ポリオキシエチレン(12)ポリオキシプロピレン(6) デシルテトラデシル 1.0 1−メントール 0.1 殺菌剤 適量 1,3−ブチレングリコール 3.0 エタノール 70.0 精製水 残余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
撹拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。 配合例4 発毛促進用液剤 化合物31 0.2重量% 塩化カルプロニウム 1.0 パントテニルエチルエーテル 0.5 塩酸ジフェンヒドラミン 0.1 ヒノキチオール 0.1 酢酸dl−α−トコフェロール 0.1 サリチル酸 0.2 1−メントール 0.2 グリチルリチン酸 0.1 dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 1.0 エタノール 70.0 精製水 残余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
撹拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。 配合例5 O/W型乳液 (A相) ポリオキシエチレン(60モル)付加硬化ヒマシ油 2.0重量% グリセリン 10.0 ジプロピレングリコール 10.0 1,3−ブチレングリコール 4.0 本発明化合物(化合物1) 0.1 ポリエチレングリコール1500 5.0 (B相) オクタン酸イソセチル 10.0 スクワラン 5.0 ワセリン 2.0 プロピルパラベン 2.0 (C相) カルボキシビニルポリマー1%水溶液 30.0 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.03 イオン交換水 8.35 (D相) イオン交換水 4.5 (E相) 水酸化カリウム 0.12 イオン交換水 残余 <調製方法>A相およびB相をそれぞれ60℃で加熱溶
解し、混合してホモミキサー処理し、ゲルを調製した。
このゲルにD相を徐々に添加してホモミキサーで分散さ
せた。次に、このゲル分散物に、予め溶解させたC相を
添加し、さらに予め溶解させたE相を添加してホモミキ
サーで乳化し、O/W型乳液を得た。 配合例6 クリーム (A相) N,N−ジメチル−2−テトラデシルアミンオキシド 2.5重量% 流動パラフィン 5.0 セトステアリルアルコール 5.5 グリセリルモノステアレート 3.0 ポリオキシエチレン(20モル)2−オクチルドデシルエーテル 3.0 プロピルパラベン 0.3 香料 0.1 (B相) 本発明化合物(化合物6) 1.0 グリセリン 8.0 ジプロピレングリコール 20.0 ポリエチレングレコール4000 5.0 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.005 イオン交換水 残余 <調製方法>A相およびB相をそれぞれ加熱溶解して混
合し、ホモミキサーで乳化してクリームを得た。 配合例7 エアゾールスプレー (原液処方) 95%エタノール 50.0重量% グリチルリチン酸 0.1 本発明化合物(化合物3) 0.5 センブリエキス 0.1 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1 硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物 0.5 乳酸 適量 乳酸ナトリウム 適量 香料 適量 イオン交換水 残余 (充填処方) 原液 50.0 液化石油ガス 50.0 <調製方法>原液成分を溶解して原液を調製した。この
原液を缶に充填し、バルブ装着後、ガスを充填してエア
ゾールスプレーを得た。 配合例8 シャンプー (1)ココイルメチルタウリンナトリウム 2.0重量% (2)ポリオキシエチレン(8モル)オレイルアルコールエーテル 2.0 (3)ラウリン酸ジエタノールアミド 4.0 (4)エチレングリコール脂肪酸エステル 1.0 (5)グリセリン 0.2 (6)メントール 0.1 (7)本発明化合物(化合物31) 0.1 (8)エデト酸2ナトリウム 0.1 (9)香料 適量 (10)精製水 残余 <調製方法>(10)を70℃に加熱し、これに(1)
〜(9)の成分を順次添加し、撹拌混合して溶解後、冷
却してシャンプーを得た。 配合例9 リンス (1)ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド 1.5重量% (2)ジメチルポリシロキサン(20cs) 3.0 (3)ポリオキシエチレン(10モル)オレイルアルコールエーテル 1.0 (4)グリセリン 5.0 (5)本発明化合物(化合物1) 0.5 (6)4−tert−ブチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン 適量 (7)紫外線吸収剤 適量 (8)精製水 残余 <調製方法>(8)に(1)、(3)及び(4)を加
え、70℃に加温して水相とした。その他の成分を加熱
融解して70℃に加温し、油相とした。水相を加え、乳
化機により撹拌混合後、冷却してリンスを得た。配合例
10 スカルプトリートメント (原液処方) (1)流動パラフィン 27.0重量% (2)ステアリン酸 5.0 (3)セタノール 5.0 (4)ソルビタンモノオレエート 2.0 (5)ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 3.0 (6)本発明化合物(化合物3) 0.1 (7)1,3−プチレングリコール 5.0 (8)防腐剤 適量 (9)精製水 残余 (充填処方) 原液 50.0 液化石油ガス 50.0 <調製方法>成分(5)〜(6)を成分(1)〜(4)
に溶解し、80℃に加熱して均一に溶解した後、30℃
に冷却した。これを、30℃にした成分(7)〜(9)
の混合液に添加し、撹拌混合して原液を調製した。この
原液を噴射剤とともに缶に充填し、スカルプトリートメ
ントを得た。
【0194】
【発明の効果】本発明によれば、新規なN−および2−
もしくは3−二置換ピペリジン誘導体が提供され、これ
らの誘導体は優れた発毛促進効果、育毛効果を有し、ヒ
トの毛髪の脱毛の治療・改善、ならびに脱毛の予防に有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福西 宏忠 神奈川県横浜市港北区新羽町1050 株式会 社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 辻 善春 神奈川県横浜市港北区新羽町1050 株式会 社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 渡辺 正純 兵庫県川西市清和台西2丁目4番地の54 Fターム(参考) 4C054 AA02 BB01 CC04 DD04 DD12 EE01 FF01 4C063 AA01 CC10 CC25 DD03 DD10 EE01 4C083 AA112 AB032 AB282 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC172 AC182 AC212 AC242 AC302 AC352 AC422 AC432 AC472 AC482 AC532 AC552 AC562 AC612 AC642 AC692 AC782 AC792 AC841 AC842 AD042 AD092 AD152 AD532 AD552 AD632 AD662 CC05 CC37 CC38 CC39 DD08 DD23 DD33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1およびR2は独立して、置換されていてもよ
    い、C1-30の炭化水素基または酸素、硫黄および窒素原
    子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5または
    6員環の置換されていてもよい複素環基を示し、R3
    水素原子、置換されていてもよいアルキル基、アシル
    基、アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基
    または置換されていてもよいカルバモイル基を示し、a
    は0または1を示し、mは0または1を示し、Xは単結
    合または−NH−を示し、そして式−(CH2)m-O-(CONR3)
    a-R2の基は2または3位に結合する]で表わされる化合
    物またはその塩。
  2. 【請求項2】 R1がC1-30の炭化水素基である請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2が置換されていてもよいアミノ基で
    置換されたC1-30の炭化水素基である請求項1記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 R2が一般式 【化2】 [式中、R4、R5はそれぞれ独立して水素原子、置換さ
    れていてもよいC1-5のアルキル基、あるいはそれらが
    結合する窒素原子と一緒になって、酸素および硫黄原子
    ならびにC1-3アルキル基または水素原子が結合してい
    てもよい窒素原子から選ばれたヘテロ原子を3個まで含
    んでもよい5または6員環の置換されていてもよい複素
    環基を形成する原子団であり、nは1〜10の整数を示
    す]である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R1がC1-30の炭化水素であり、そして
    2が一般式 【化3】 [式中、R4、R5はそれぞれ独立して水素原子、置換さ
    れていてもよいC1-5のアルキル基、あるいはそれらが
    結合する窒素原子と一緒になって、酸素および硫黄原子
    ならびにC1-3アルキル基または水素原子が結合してい
    てもよい窒素原子から選ばれたヘテロ原子を3個まで含
    んでもよい5または6員環の置換されていてもよい複素
    環基を形成する原子団であり、nは1〜10の整数を示
    す]である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の化合物を有効成分として
    含む養毛料。
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