JP2000301169A - 拡散式薬剤添加装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水等の生活用水を使用する家庭用電気機
器の本来の性能或いは省エネ効果等の維持、改善等のた
めに、薬剤を装填し、該生活用水を薬効水に改水させる
薬剤添加装置等を該家庭用電気機器に搭載させる場合に
おいて、該薬剤添加装置等に薬剤のみの装填では、例え
ば、空気中の水分を吸収してしまった時は固まってしま
って薬剤すべてを有効に使い切れない場合があり、又薬
剤を所定濃度の不飽和水溶液等にしてから該薬剤添加装
置等に装填するのでは、濃度管理等が必要であり使用者
の使い勝手が悪い場合がある。 【解決手段】 薬剤収納容器に規定量の薬剤を装填し、
そこに適量の生活用水等を加えて高濃度の改水薬剤拡散
原液（飽和水溶液）とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散
用フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、該薬剤収
納容器の管路を流れる生活用水又は浄化水中に連続拡散
させて薬効水を生成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、水質に地域差のあ
る生活用水を使用する家庭用電気機器の本来の目的、品
質、性能、或いは省エネ効果、省資源効果等の維持、改
善又は向上のために、該家庭用電気機器に搭載し該生活
用水を薬効水に改水する薬剤添加装置に係るものであ
り、詳しくは薬剤収納容器に規定量の薬剤を装填し、そ
こに適度の生活用水、希釈液又は溶媒を加えて高濃度の
改水薬剤拡散原液とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散用
フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、生活用水又
は生活用水を浄化装置で改水した浄化水中に連続拡散さ
せて薬効水を生成して、該家庭用電気機器に供給するこ
とができる拡散式薬剤添加装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、例えば、特開平５−３２１６３
７号公報等で開示されているように、家庭用電気機器で
ある洗濯機等に浄化装置（例えば、活性炭、亜硫酸カル
シウム、イオン交換体等）を搭載して、本来の目的、品
質、性能、或いは省エネ（例えば、電気）、省資源（例
えば、洗剤、生活用水）等の改善又は向上させることは
既に知られている通りである。

【０００３】これを拡大解釈すると、水質に地域差のあ
る生活用水（例えば、飲用できる水道水、井戸水等）を
使用していては、家庭用電気機器（例えば、全自動洗濯
機、食器洗い乾燥機、水処理器（例えば、浄水器、アル
カリイオン整水器、ミネラル水生成器、軟水器、弱酸性
水生成器、強酸性水生成器、次亜塩素酸ナトリウム水生
成器、殺菌洗浄水生成器、除菌洗浄水生成器、手指消毒
水生成器、純水製造機等）、便器に取付ける局部洗浄装
置等）の本来の目的、品質、性能、或いは省エネ効果、
省資源効果等が発揮しにくい場合があるということがわ
かる。

【０００４】そして、該家庭用電気機器に、例えば、有
機物、残留塩素、硬度、不純物、異物、異臭等を除去、
改質、改変、改善するための浄化装置（例えば、金属メ
ッシュフィルタ、ゴムメッシュフィルタ、樹脂メッシュ
フィルタ、不織紙フィルタ、不織布フィルタ、セルロー
ズ繊維フィルタ、ガラス繊維フィルタ、還元性物質、吸
着性物質、活性炭（例えば、粉末状、粒状、球状、繊維
状、フエルト状）、亜硫酸カルシウム、キチンキトサン
粉末、シリカゲル、麦飯石等の漢方薬、中空糸膜フィル
タ、精密ろ過膜（ＭＦ膜）フィルタ、限外ろ過膜（ＵＦ
膜）フィルタ、逆浸透膜（ＲＯ膜）フィルタ、電子交換
体、イオン交換体（有機ゼオライト、無機ゼオライト、
合成ゼオライト含む。）、イオン交換膜、イオン交換
紙、イオン交換繊維、イオン交換樹脂、イオン交換樹脂
触媒、オゾン発生装置、磁石（電磁石含む。）、セラミ
ック体（例えば、セラミックボール）、多孔性無機物
質、半導体（例えば、樹脂ボール体に二酸化チタンコー
ティング）等で構成された装置等）、除菌・抗菌・殺菌
・微生物抑制剤（例えば、酸化チタン、亜鉛華）等を搭
載することにより、問題解決する技術があるということ
がわかる。

【０００５】又、例えば、特開平７−２３２１６３号公
報等で開示されているように、家庭用電気機器である軟
水器に食塩を添加してイオン交換体の再生をし、該軟水
器の本来の目的、品質、性能等を維持することは既に知
られている通りである。

【０００６】これを拡大解釈すると、該家庭用電気機器
に搭載する該浄化装置等の他に、該家庭用電気機器の本
来の目的、品質、性能、或いは省エネ効果、省資源効果
等が発揮され維持されるために、必要な薬剤を装填し、
必要により該生活用水を薬効水に改水させる薬剤添加装
置等を設ける技術があるということがわかる。開示され
ている公報等により、薬剤添加装置等に添加する薬剤に
は、気体を除く液体、固体（粉末等をメチルセルロース
等の糊料で固化したもの、反応促進剤等を含有するもの
も含む。）、粒状（微粒、細粒、顆粒、粗粒等を含
む。）、多孔性粒状、粉砕した不定形粒状、球状、粉
末、コロイド（サスペンション、ゲル、ゾル、エマルシ
ョン等）等の溶質があり、有機薬品、無機薬品等の本来
の薬品類の他に、例えば、導電性食品添加物（例えば、
食塩、クエン酸、ほう酸等）、有機酸化合物（例えば、
リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸等）、過酸化水素付
加物、イオン交換体再生剤、イオン交換体洗浄剤、イオ
ン交換体再活性化剤、動植物抽出物、動植物乾燥物、天
然物抽出物、天然物乾燥物、調味料、カルシウム添加
剤、栄養剤、芳香剤、飼育剤、植物生育剤、食品添加
物、乳化剤、酸化防止剤、顔料、可塑剤、分散剤、凍結
防止剤、ビタミン剤、洗浄剤、セッケン、合成洗剤、洗
浄力増強剤、蛍光剤、リンス剤、潤滑剤、起泡剤、破泡
剤、泡沫剤、消泡剤、可溶化剤、入浴剤、皮膚保護剤、
酸化剤、還元剤、水質改善剤、導電率改善剤、界面活性
剤、両親媒性剤、凝集沈降剤、スケール防止剤、スケー
ル除去剤、水素イオン濃度緩衝剤（ｐＨ調整剤、ｐＨ安
定剤、無機酸の緩衝剤）、高度さらし粉、漂白剤、活性
炭、備長炭、消臭剤、除菌剤、抗菌剤、殺菌剤、微生物
抑制剤等があり、該家庭用電気機器により選択する必要
がある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該薬剤
添加装置等の薬剤収納容器等に前記薬剤等のみを装填し
ていては、確かに高濃度の薬効水等を該家庭用電気機器
に供給できるかもしれないが、例えば、空気中の水分を
吸収してしまった時は固まってしまって薬剤すべてを有
効に使い切れないという問題点が残る。そして、前記問
題点を解決するために、前記薬剤を所定濃度（例えば、
３％）の不飽和（希薄）水溶液（以下、改水薬剤水溶液
という。）等にしてから、該薬剤添加装置等に装填する
のでは、濃度管理等が必要であり使用者の使い勝手が悪
いという問題点もある。又濃度管理等を最小限に抑える
ために、例えば、特開平１１−９９３２８号公報等で開
示されているように、該改水薬剤水溶液を蓄える薬液タ
ンク（該薬剤収納容器等より大きめの容器等）、該改水
薬剤水溶液や該生活用水等の給液ポンプ等の他の装置を
使用すると、該薬剤添加装置等の簡素化、小型化に適さ
ない、という問題点も発生する。

【０００８】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、規定量の薬剤に適量の生活用水等を加えた例え
ば、９０％以上の高濃度の飽和水溶液から薬効水を生成
させることにより、薬剤すべてを有効に使い切れる効果
が期待できて、家庭用電気機器に容易に搭載できる拡散
式薬剤添加装置を提供しようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の家庭用電気機器用の拡散式薬剤添加装置は
以下の特徴を有する。

【００１０】薬剤収納容器に規定量の薬剤を装填し、そ
こに適量の生活用水、希釈液又は溶媒を加えて高濃度の
改水薬剤拡散原液とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散用
フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、該薬剤収納
容器の管路を流れる生活用水又は浄化水中に連続拡散さ
せて薬効水を生成するようにした。

【００１１】着脱可能なカートリッジ容器に規定量の薬
剤を装填し、そこに適量の生活用水、希釈液又は溶媒を
加えて高濃度の改水薬剤拡散原液とし、該カートリッジ
容器をカートリッジ容器受部に装着して、該カートリッ
ジ容器の徐放性拡散用フィルタを透過した該改水薬剤拡
散原液を、該カートリッジ容器受部の管路を流れる生活
用水又は浄化水中に連続拡散させて薬効水を生成するよ
うにした。

【００１２】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。本発明の一実施例について説明す
る。図１は本発明の一実施例の拡散式薬剤添加装置９１
要部の断面図である。拡散式薬剤添加装置９１の薬剤収
納容器３５（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹脂）から薬剤
収納容器の蓋３６（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹脂）を
外し、該薬剤収納容器３５に規定量（例えば、２００グ
ラム）の薬剤４０（例えば、食塩）を装填し、そこに適
量（例えば、略コップ一杯程度。特に規定量ではないの
で適当で良い。解釈は以下同じ。）の生活用水４１（例
えば、水道水）を加えて高濃度（例えば、９０％以上。
もちろん加える生活用水４１の水量で濃度が異なる飽和
水溶液となる。解釈は以下同じ。）の改水薬剤拡散原液
４２を作る。そして、該蓋３６を該薬剤収納容器３５に
装着する。流入管路２０（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹
脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマ）に生活用水
（例えば、水道水）４５を流すと、浄化装置１０で浄化
され、浄化水４３となって中継管路２１（例えば、ＡＢ
Ｓ樹脂、ＰＰ樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラスト
マ）を流れる。すると、該薬剤収納容器３５の徐放性拡
散用フィルタ３４（例えば、ポリプロピレン網）を透過
した該改水薬剤拡散原液４２は、該浄化水４３中に連続
（混合）拡散されて薬効水４４が生成される。その時の
薬効水４４の薬剤（食塩）濃度は約１０％程度であっ
た。

【００１３】家庭用電気機器や外部（水道蛇口等）に浄
化装置等を有する場合は、浄化装置１０は不要である。
本実施例においては、家庭用電気機器や外部（水道蛇口
等）に浄化装置等が無い場合が多いので設けてある。本
実施例の浄化装置１０は、容器（例えば、ＡＢＳ樹脂、
ＰＰ樹脂）、金属メッシュフィルタ、不織布フィルタ、
イオン交換体１１、活性炭１２、中空糸膜１３を組合わ
せたもので、環境保護のため再生（賦活）、再利用、回
収、リサイクル等に協力出来るように、カートリッジ式
及び分解可能式とした。又逆流洗浄等を実施すれば、さ
らに寿命が延びるので、逆流洗浄等が行えるように管路
等を工夫して設けても良い。流入管路２０の端部には、
家庭用電気機器から生活用水（例えば、水道水）４５を
給水するホース類を配管接続する。又流出管路２２（例
えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑
性エラストマ）の端部には、家庭用電気機器へ生成され
た薬効水４４を配水するホース類を配管接続すると良
い。流出管路２２の内部に設置されているものは、舌状
薄板式の逆止弁２３（他には例えば、ボール式、案内杆
式、蝶番式等があり、必要により置換すると良い。或い
は、流量スイッチ、流量センサ、圧力スイッチ、圧力セ
ンサ等の水検出装置により電磁弁で管路の開閉を行うも
のでも良い。）である。ケース３３（例えば、ＡＢＳ樹
脂、ＰＰ樹脂）は無くても良いが、家庭用電気機器への
着脱を容易にするために設けてある。又、薬剤や生活用
水等の漏洩（漏水）防止にもなる。

【００１４】該薬剤収納容器３５に入れる適量の生活用
水４１の代わりに、適量の希釈液（例えば、精製水、蒸
留水、浄水、アルカリ性水、酸性水、中性水、ミネラル
ウォーター、純水、バッテリー強化液、不凍液、電解質
添加水、塩水等）でも、適量の溶媒（例えば、酢酸等の
食品添加用有機酸、オキシドール等の過酸化水素２．５
〜３．５Ｗ／Ｖ％含有水、塩酸、エタノール、薬剤溶解
用専用液、他）でも良い。

【００１５】該薬剤収納容器３５の徐放性拡散用フィル
タ３４（例えば、水和性拡散フィルム、水和性拡散バリ
ヤー、ろ布、不織布、フエルト、スポンジ、ポリエチレ
ン網、ポリプロピレン網、ポリエステル網、ナイロン網
等、又は軽石、素焼き等の浸透壁でも人工多孔質体でも
良い。）は、薬剤（溶質）の拡散定数や拡散率（水中拡
散性）により変更すると良い。又、金属メッシュフィル
タ（例えば、ステンレススチール、銅、アルミニウム）
や樹脂メッシュフィルタ（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹
脂）等で該徐放性拡散用フィルタを強化したり、該徐放
性拡散用フィルタと多層にしたり、そのまま徐放性拡散
用フィルタとしても良い。

【００１６】本発明の一実施例の拡散式薬剤添加装置９
１は、一部不図示ではあるが、該浄化装置１０、該薬剤
収納容器３５の他に、必要により管路に逆止弁と、必要
により改水薬剤拡散原液４２又は生活用水４５の流路を
切り替える電磁弁や多方弁、電動切替弁類と、必要によ
り改水薬剤拡散原液４２の有無及び改水薬剤拡散原液濃
度を検出するための電極と、からなる。

【００１７】改水薬剤拡散原液濃度を検出する方法に
は、液層分析法、浮標法、導電率法、光吸収法、測光
法、光屈折法、光反射法、シュリーレン法、光干渉法、
比色法、多孔板法等多くの方法が知られているが、本実
施例においては、導電率法を採用した。基本的には電極
で抵抗値を測定しマイコン等で演算して改水薬剤拡散原
液濃度に変換している。例えば、該改水薬剤拡散原液濃
度が３０％以下に希薄したら、マイコン等で薬剤補充警
告等（例えば、ＬＥＤランプ表示、液晶表示、ブザー
音、メロディー音、作動停止、電源切断、外部モニター
ランプ表示、外部モニター通信等）を発すると良い。電
極は導電率検出用の低抵抗値のものを使用すると良い
が、コスト的に難しい場合は薬剤等に耐える金属棒（例
えば、ステンレススチール、銅合金、銀合金、金合金、
アルミニウム合金）でも良い。金属棒の場合は、水切り
を良くするためにテフロンチューブ等を被せた方が良い
かもしれない。又コストが合えば、ガラス電極やイオン
交換樹脂電極でも良い。

【００１８】又、該浄化装置１０の中継管路２１を流れ
る該浄化水４３が不安定な場合は、該流入管路２０等
に、流量調整装置（例えば、フローシート）、減圧弁等
を追加しても良い。レイアウトとして、該浄化装置１０
は該薬剤収納容器３５の前でも後ろでも良い。同様にイ
オン交換体１１を単体で用いた場合は、該浄化装置１０
の前でも後ろでも、該薬剤収納容器３５の前でも後ろで
も良い。イオン交換体１１に、例えば、イオン交換樹脂
を用いる場合には、無機交換体や有機交換体を用いたも
の、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、両性イオン
交換樹脂、錯体又はキレート形成性イオン交換樹脂等が
あり、触媒作用、錯塩形成作用、抗菌作用、吸着作用、
フルイ効果等の用途や、薬剤（溶質）の拡散定数、拡散
率（水中拡散性）等により変更すると良い。

【００１９】本発明の他実施例について説明する。図２
は本発明の他実施例の拡散式薬剤添加装置９２要部の断
面図である。拡散式薬剤添加装置９２のカートリッジ容
器受部３０（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹脂）のカート
リッジ容器受部の蓋３２（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ樹
脂）を外してから、着脱可能なカートリッジ容器５０
（例えば、ＰＰ樹脂）を該カートリッジ容器受部３０か
ら外す。該カートリッジ容器５０からカートリッジ容器
の蓋５１（例えば、ＰＰ樹脂）を外し、該カートリッジ
容器５０に規定量（例えば、３００グラム）の薬剤４０
（例えば、食塩）を装填し、そこに適量（例えば、３０
０ｃｃ）の生活用水４１（例えば、水道水）を加えて高
濃度（例えば、９０％以上）の改水薬剤拡散原液４２を
作る。そして、該蓋５１を該カートリッジ容器５０に装
着し、該カートリッジ容器５０をカートリッジ容器受部
３０に装着し、該蓋３２を該カートリッジ容器受部３０
に装着する。流入管路２０（例えば、ＡＢＳ樹脂、ＰＰ
樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマ）に生活用
水（例えば、水道水）４５を流すと、浄化装置１０で浄
化され、浄化水４３となって中継管路２１（例えば、Ａ
ＢＳ樹脂、ＰＰ樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラス
トマ）を流れる。すると、該カートリッジ容器５０の徐
放性拡散用フィルタ５２（例えば、ポリエステル網）を
透過した該改水薬剤拡散原液４２は、該浄化水４３中に
連続（混合）拡散されて薬効水４４が生成される。その
時の薬効水４４の薬剤（食塩）濃度は約１０％程度であ
った。

【００２０】本発明の他実施例の拡散式薬剤添加装置９
２は、一部不図示ではあるが、該浄化装置１０、該カー
トリッジ容器５０等の他に、必要により管路に逆止弁
と、必要により改水薬剤拡散原液４２又は生活用水４５
の流路を切り替える電磁弁や多方弁、電動切替弁類と、
必要によりセンサー手段と、からなる。

【００２１】本実施例のセンサー手段には、カートリッ
ジ容器の蓋５１に磁石（強磁性体のコア、珪素鋼板等の
鉄心でも良い。）を設けて磁気検出手段（例えば、リー
ドスイッチ、ホール素子、ホールＩＣ、磁気抵抗、コイ
ル等）と組み合わせたカートリッジ容器５０着脱状態検
知手段と、改水薬剤拡散原液４２の有無及び改水薬剤拡
散原液濃度を検出するための電極を中継管路２１に埋設
させた改水薬剤拡散原液濃度検出手段と、を設けた。着
脱状態検知手段においては、例えば、該カートリッジ容
器５０がカートリッジ容器受部３０に装着されていなけ
れば、マイコン等で未装着警告等（例えば、ＬＥＤラン
プ表示、液晶表示、ブザー音、メロディー音、作動停
止、電源切断、外部モニターランプ表示、外部モニター
通信等）を発すると良い。改水薬剤拡散原液濃度検出手
段においては、例えば、該改水薬剤拡散原液濃度が３０
％以下に希薄したら、マイコン等で薬剤補充警告等（例
えば、ＬＥＤランプ表示、液晶表示、ブザー音、メロデ
ィー音、作動停止、電源切断、外部モニターランプ表
示、外部モニター通信等）を発すると良い。

【００２２】又、該浄化装置１０の中継管路２１を流れ
る該浄化水４３が不安定な場合は、該流入管路２０等
に、流量調整装置（例えば、フローシート）、減圧弁等
を追加しても良い。レイアウトとして、該浄化装置１０
は該カートリッジ容器５０の前でも後ろでも良い。同様
にイオン交換体１１を単体で用いた場合は、該浄化装置
１０の前でも後ろでも、該カートリッジ容器５０の前で
も後ろでも良い。

【００２３】さて、ここからは本発明の一実施例を家庭
用電気機器の全自動洗濯機に応用した例について説明す
る。目的、用途、メーカ希望等により本発明の一実施例
を必要により改変すると良い。図３は本発明の一実施例
の拡散式薬剤添加装置９１を全自動洗濯機６０に搭載し
た時の概略断面図である。薬剤収納容器に規定量（例え
ば、１５グラム）の食塩を装填し、そこに適量（例え
ば、１５ｃｃ）の水道水を加えて高濃度（例えば、９０
％以上）の改水薬剤拡散原液とし、該薬剤収納容器の徐
放性拡散用フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、
水道水を浄化装置で改水した浄化水中に連続拡散させる
ようにして軟水（薬効水）を生成した。そして、該軟水
を全自動洗濯機６０に給水（又は排水）できるように配
管した。

【００２４】本発明の他実施例を家庭用電気機器の全自
動洗濯機に応用した例について説明する。目的、用途、
メーカ希望等により本発明の他実施例を必要により改変
すると良い。着脱可能なカートリッジ容器に規定量（例
えば、３００グラム）の食塩を装填し、そこに適量（例
えば、３００ｃｃ）の水道水を加えて高濃度（例えば、
９０％以上）の改水薬剤拡散原液とし、該カートリッジ
容器をカートリッジ容器受部に装着して、該カートリッ
ジ容器の徐放性拡散用フィルタを透過した該改水薬剤拡
散原液を、水道水を浄化装置で改水した浄化水中に連続
拡散させるようにして軟水（薬効水）を生成した。そし
て、該軟水を全自動洗濯機６０に給水（又は排水）でき
るように配管した。

【００２５】本発明の一実施例を家庭用電気機器の食器
洗い乾燥機に応用した例について説明する。目的、用
途、メーカ希望等により本発明の一実施例を必要により
改変すると良い。薬剤収納容器に規定量の食塩（例え
ば、１５グラム）と液体濃縮洗剤（例えば、１５グラ
ム）を装填し、そこに適量（例えば、３０ｃｃ）の水道
水を加えて高濃度（例えば、９０％以上）の改水薬剤拡
散原液とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散用フィルタを
透過した該改水薬剤拡散原液を、水道水を浄化装置で改
水した浄化水中に連続拡散させるようにして軟水（薬効
水）を生成した。そして、該軟水を食器洗い乾燥機内の
洗浄ノズルから食器類に噴水（シャワー）できるように
該食器洗い乾燥機内を配管した。又、必要により該軟水
を電解槽７０等で電気分解して該洗浄ノズルから、例え
ば、ｐＨ値１０の軟水化アルカリ性洗浄水（薬効水）と
して噴水（シャワー）できるように該食器洗い乾燥機内
を配管しても良い。

【００２６】本発明の他実施例を家庭用電気機器の食器
洗い乾燥機に応用した例について説明する。目的、用
途、メーカ希望等により本発明の他実施例を必要により
改変すると良い。着脱可能なカートリッジ容器に規定量
の食塩（例えば、１５グラム）と液体濃縮洗剤（例え
ば、１５グラム）を装填し、そこに適量（例えば、３０
ｃｃ）の水道水を加えて高濃度（例えば、９０％以上）
の改水薬剤拡散原液とし、該カートリッジ容器をカート
リッジ容器受部に装着して、該カートリッジ容器の徐放
性拡散用フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、水
道水を浄化装置で改水した浄化水中に連続拡散させるよ
うにして軟水（薬効水）を生成した。そして、該軟水を
食器洗い乾燥機内の洗浄ノズルから食器類に噴水（シャ
ワー）できるように該食器洗い乾燥機内を配管した。
又、必要により該軟水を電解槽７０等で電気分解して該
洗浄ノズルから、例えば、ｐＨ値１０の軟水化アルカリ
性洗浄水（薬効水）として噴水（シャワー）できるよう
に該食器洗い乾燥機内を配管しても良い。

【００２７】本発明の一実施例を家庭用電気機器の水処
理器（除菌洗浄水生成装置）に応用した例について説明
する。目的、用途、メーカ希望等により本発明の一実施
例を必要により改変すると良い。図４は本発明の一実施
例の拡散式薬剤添加装置９１を水処理器（除菌洗浄水生
成装置）７３に搭載した時の概略断面図である。薬剤収
納容器に規定量（例えば、９０グラム）の食塩を装填
し、そこに適量（例えば、９０ｃｃ）の水道水を加えて
高濃度（例えば、９０％以上）の改水薬剤拡散原液と
し、該薬剤収納容器の徐放性拡散用フィルタを透過した
該改水薬剤拡散原液を、水道水を浄化装置で改水した浄
化水中に連続拡散させるようにして被電解水（例えば、
食塩濃度約１０％）を生成した。そして、該被電解水を
電解槽７０で電気分解して水処理器７３の吐水パイプ７
４（例えば、ステンレススチール鋼板）から、例えば、
遊離残留塩素濃度３０ｐｐｍの除菌洗浄水（薬効水）と
して吐水できるように該水処理器７３内を配管した。本
実施例の電解槽７０は、２枚の白金族コーティングチタ
ン電極７１（電解能力により電極枚数を変えると良
い。）からなる無隔膜式ものであるが、水処理器の種類
により前記電極７１と隔膜用ポリエステル不織紙７２と
からなる有隔膜式のものでも良い。

【００２８】本発明の他実施例を家庭用電気機器の水処
理器（除菌洗浄水生成装置）に応用した例について説明
する。目的、用途、メーカ希望等により本発明の他実施
例を必要により改変すると良い。着脱可能なカートリッ
ジ容器に規定量（例えば、３００グラム）の食塩を装填
し、そこに適量（例えば、３００ｃｃ）の水道水を加え
て高濃度（例えば、９０％以上）の改水薬剤拡散原液と
し、該カートリッジ容器をカートリッジ容器受部に装着
して、該カートリッジ容器の徐放性拡散用フィルタを透
過した該改水薬剤拡散原液を、水道水を浄化装置で改水
した浄化水中に連続拡散させるようにして被電解水（例
えば、食塩濃度約１０％）を生成した。そして、該被電
解水を電解槽７０で電気分解して水処理器の吐水パイプ
から、例えば、遊離残留塩素濃度３０ｐｐｍの除菌洗浄
水（薬効水）として吐水できるように該水処理器内を配
管した。

【００２９】本発明の一実施例を家庭用電気機器の局部
洗浄装置に応用した例について説明する。目的、用途、
メーカ希望等により本発明の一実施例を必要により改変
すると良い。薬剤収納容器に規定量（例えば、１５グラ
ム）の薬剤（例えば、肌に優しい弱酸性の皮膚保護剤）
を装填し、そこに適量（例えば、１５ｃｃ）の水道水を
加えて高濃度（例えば、９０％以上）の改水薬剤拡散原
液とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散用フィルタを透過
した該改水薬剤拡散原液を、水道水を浄化装置で改水し
た浄化水中に連続拡散させるようにして弱酸性洗浄水
（薬効水）を生成した。そして、該弱酸性洗浄水を局部
洗浄装置のノズルから局部（例えば、おしり）に噴水
（シャワー）できるように該局部洗浄装置内を配管し
た。又、必要により該弱酸性洗浄水を電解槽７０等で電
気分解して該ノズルから、例えば、ｐＨ値６．８の弱酸
性洗浄除菌水（薬効水）として噴水（シャワー）できる
ように該局部洗浄装置内を配管しても良い。

【００３０】本発明の他実施例を家庭用電気機器の局部
洗浄装置に応用した例について説明する。目的、用途、
メーカ希望等により本発明の他実施例を必要により改変
すると良い。着脱可能なカートリッジ容器に規定量（例
えば、１５グラム）の薬剤（例えば、肌に優しい弱酸性
の皮膚保護剤）を装填し、そこに適量（例えば、１５ｃ
ｃ）の水道水を加えて高濃度（例えば、９０％以上）の
改水薬剤拡散原液とし、該カートリッジ容器をカートリ
ッジ容器受部に装着して、該カートリッジ容器の徐放性
拡散用フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、水道
水を浄化装置で改水した浄化水中に連続拡散させるよう
にして弱酸性洗浄水（薬効水）を生成した。そして、該
弱酸性洗浄水を局部洗浄装置のノズルから局部（例え
ば、おしり）に噴水（シャワー）できるように該局部洗
浄装置内を配管した。又、必要により該弱酸性洗浄水を
電解槽７０等で電気分解して該ノズルから、例えば、ｐ
Ｈ値６．８の弱酸性洗浄除菌水（薬効水）として噴水
（シャワー）できるように該局部洗浄装置内を配管して
も良い。

【００３１】以上、本発明の好適な実施の形態について
種々の組合せ等を述べてきたが、本発明は上述する実施
の形態に限定されるものでなく、発明の精神を逸脱しな
い範囲で多くの組合せ、改変、応用等を施し得るのはも
ちろんである。

【００３２】

【発明の効果】本発明の家庭用電気機器用の拡散式薬剤
添加装置においては、規定量の薬剤に適量の生活用水等
を加えた例えば、９０％以上の高濃度の飽和水溶液から
薬効水を生成させることにより、薬剤すべてを有効に使
い切れる効果が期待できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の拡散式薬剤添加装置要部の
断面図である。

【図２】本発明の他実施例の拡散式薬剤添加装置要部の
断面図である。

【図３】本発明の一実施例の拡散式薬剤添加装置を全自
動洗濯機に搭載した時の概略断面図である。

【図４】本発明の他実施例の拡散式薬剤添加装置を水処
理器に搭載した時の概略断面図である。

【符号の説明】

１０…浄化装置、１１…イオン交換体、１２…活性炭、
１３…中空糸膜、２０…流入管路、２１…中継管路、２
２…流出管路、２３…逆止弁、３０…カートリッジ容器
受部、３１…カートリッジ容器着脱時の漏水排水口、３
２…カートリッジ容器受部の蓋、３３…拡散式薬剤添加
装置ケース、３４…薬剤収納容器用の徐放性拡散用フィ
ルタ、３５…薬剤収納容器、３６…薬剤収納容器の蓋、
４０…薬剤、４１…生活用水、４２…改水薬剤拡散原
液、４３…浄化水、４４…薬効水、４５…改水前の生活
用水、５０…カートリッジ容器、５１…カートリッジ容
器の蓋、５２…カートリッジ容器用の徐放性拡散用フィ
ルタ、６０…全自動洗濯機、７０…電解槽、７１…白金
族コーティングチタン電極、７２…隔膜用ポリエステル
不織紙、７３…水処理器、７４…吐水パイプ、９１…本
発明の一実施例の拡散式薬剤添加装置、９２…本発明の
他実施例の拡散式薬剤添加装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０２Ｆ 1/68 ５４０ Ｃ０２Ｆ 1/68 ５４０Ｚ ４Ｇ０６８ Ａ４７Ｌ 15/42 Ａ４７Ｌ 15/42 Ｄ 15/44 15/44 Ｂ０１Ｊ 4/00 １０１ Ｂ０１Ｊ 4/00 １０１ Ｃ０２Ｆ 1/28 Ｃ０２Ｆ 1/28 Ｆ 1/42 1/42 Ａ Ｄ０６Ｆ 39/08 ３０１ Ｄ０６Ｆ 39/08 ３０１Ｚ Ｅ０３Ｄ 9/00 Ｅ０３Ｄ 9/00 Ｆターム(参考） 2D038 AA02 JB05 JF00 ZA06 3B082 BD01 BD04 CC01 CC05 3B155 AA17 AA21 BB14 BB15 CB58 CD11 GA28 GB03 GB10 MA01 MA02 4D024 AA02 BA02 BC01 CA04 CA13 DB05 DB19 4D025 AA03 BA02 BA08 BA13 BA17 BA24 BB11 DA03 DA05 4G068 AA02 AB15 AC13 AD03 AD11 AF07 AF28 AF35

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薬剤収納容器に規定量の薬剤を装填し、
   そこに適量の生活用水、希釈液又は溶媒を加えて高濃度
   の改水薬剤拡散原液とし、該薬剤収納容器の徐放性拡散
   用フィルタを透過した該改水薬剤拡散原液を、該薬剤収
   納容器の管路を流れる生活用水又は浄化水中に連続拡散
   させて薬効水を生成するようにしたことを特徴とする家
   庭用電気機器用の拡散式薬剤添加装置。
2. 【請求項２】 着脱可能なカートリッジ容器に規定量の
   薬剤を装填し、そこに適量の生活用水、希釈液又は溶媒
   を加えて高濃度の改水薬剤拡散原液とし、該カートリッ
   ジ容器をカートリッジ容器受部に装着して、該カートリ
   ッジ容器の徐放性拡散用フィルタを透過した該改水薬剤
   拡散原液を、該カートリッジ容器受部の管路を流れる生
   活用水又は浄化水中に連続拡散させて薬効水を生成する
   ようにしたことを特徴とする家庭用電気機器用の拡散式
   薬剤添加装置。