JP2000297134A - 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及びこれを用いたシール材 - Google Patents

注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及びこれを用いたシール材

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JP2000297134A
JP2000297134A JP11107357A JP10735799A JP2000297134A JP 2000297134 A JP2000297134 A JP 2000297134A JP 11107357 A JP11107357 A JP 11107357A JP 10735799 A JP10735799 A JP 10735799A JP 2000297134 A JP2000297134 A JP 2000297134A
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徹也 國分
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速硬化性でありかつ低粘度で注型性に優れ、
しかも血液中に溶出する物質を含まない注型用ポリウレ
タン樹脂形成性組成物及びこれを用いたシール材を提供
する。 【解決手段】 下記一般式で示されるアルキルアミンに
アルキレンオキサイドを付加させたポリオール(a)を
含有するポリオール成分(A)と、ポリイソシアネート
成分(B)とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組
成物及びこれを用いたシール材により解決する。 【化1】 (式中、R1 は炭素数2以上のアルキル基を示す。
2、R3はそれぞれ同じでも異なっていてもよいアルキ
レン基を示す。m、nは、m+n=2〜200を満たす
整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物及びこれを用いたシール材に関し、特
に血液処理器又は浄水器のシール材用として好適な注型
用ポリウレタン樹脂形成性組成物及びこれを用いたシー
ル材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、注型用ポリウレタン樹脂形成性組
成物は公知技術として用いられており、例えば、ポリオ
ール成分の一部として、N,N,N′,N′−テトラキ
ス−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンを
用いたものが知られている(例えば特開昭53−616
95号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、血液処理器又は
浄水器の生産性向上のため、注型用ポリウレタン樹脂形
成性組成物として速硬化性のものが要望されている。し
かし、従来のN,N,N′,N′−テトラキス−(2−
ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンをポリオール
成分の一部に用いる場合、速硬化性にするためにはその
含有量を多くせねばならず、混合液の粘度が高くなり、
注型作業がしにくい等の問題がある。一方、速硬化性に
するためにジブチル錫ジラウレート等の金属系触媒を使
用する方法もあるが、血液処理器等の用途に使用する場
合、金属が血液中に溶出する可能性があり安全性に問題
がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
鑑み、速硬化性でありかつ低粘度で注型性に優れ、しか
も血液中に溶出する物質を含まない注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物を得るべく鋭意検討した結果、ポリオ
ール成分として特定のアミン系ポリオールを用いること
によりこれらの特性が得られることを見いだし、本発明
に到達した。
【0005】すなわち本発明は、下記一般式で示される
アルキルアミンにアルキレンオキサイドを付加させたポ
リオール(a)を含有するポリオール成分(A)と、ポ
リイソシアネート成分(B)とからなる注型用ポリウレ
タン樹脂形成性組成物である。
【化2】 (式中、R1 は炭素数2以上のアルキル基を示す。
2、R3はそれぞれ同じでも異なっていてもよいアルキ
レン基を示す。m、nは、m+n=2〜200を満たす
整数を示す。)
【0006】また、本発明は、前述の注型用ポリウレタ
ン樹脂形成性組成物を用いた中空糸型血液処理器又は浄
水器のシール材である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリオール成分
(A)は、下記一般式で示されるアルキルアミンのアル
キレンオキサイド付加物(a)を必須成分とすることを
特徴とする。
【0008】
【化3】 (式中、R1 は炭素数2以上のアルキル基を示す。
2、R3はそれぞれ同じでも異なっていてもよいアルキ
レン基を示す。m、nは、m+n=2〜200を満たす
整数を示す。)
【0009】アルキルアミンのアルキレンオキサイド付
加物(a)は、公知の方法で得られる。例えば、アルキ
ルアミンを開始剤として、アルキレンオキサイドを付加
反応させることで得られる。
【0010】本発明においては、R1 は炭素数2〜18
のアルキル基が好ましい。R1 が炭素数11以上のもの
は、注型ポリウレタン形成性組成物において、速硬化性
が不十分となりやすい。本発明で特に好ましいものは、
1 が炭素数2〜6の直鎖又は分岐であるもの、例え
ば、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、
ノルマルブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル
基、ノルマルペンチル基、2−メチル−ブチル基、ノル
マルヘキシル基、2−メチル−ペンチル基、3−メチル
−ペンチル基等であるものが挙げられ、最も好ましいも
のは炭素数4の直鎖又は分岐であるノルマルブチル基、
イソブチル基、ターシャリーブチル基である。
【0011】本発明においては、R2、R3はそれぞれ同
じでも異なっていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基
が好ましく、更には炭素数2〜3のアルキレン基である
ものが好ましい。炭素数が4を越えると速硬化性が不十
分になやすく、2未満では化合物の熱安定性が不良にな
りやすい。このアルキレン基としては直鎖又は分岐のも
の、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等
が挙げられ、最も好ましいものはエチレン基及び1,2
−プロピレン基である。
【0012】本発明においては、m及びnは、m+nが
2〜200を満たす整数であり、好ましくは2〜10
0、更に好ましくは2〜10を満たす整数である。m+
nが200を越えると速硬化性が不十分となり、m+n
が2未満では刺激臭が強く作業環境上の難点がある。
【0013】(a)の具体例としては、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン等のエチレンオキサイド
2〜10モル付加物、プロピレンオキサイド2〜10モ
ル付加物、エチレンオキサイド1〜5モルとプロピレン
オキサイド1〜5モルの共付加物(ブロック又はランダ
ム付加)、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは炭素数2〜6のアルキ
ルアミンのエチレンオキサイド2〜10モル付加物であ
り、最も好ましいものは、ノルマルブチルアミンのエチ
レンオキサイド2〜10モル付加物、及び、ターシャリ
ーブチルアミンのエチレンオキサイド2〜10モル付加
物である。
【0014】本発明におけるポリオール成分(A)に
は、(a)以外の低分子ポリオール、高分子ポリオール
が併用できる。
【0015】低分子ポリオールは(数平均)分子量50
0未満のものであり、好ましくは300以下のものであ
る。この低分子ポリオールとしては、例えば、N,N,
N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エ
チレンジアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等の(a)以外の3級アミノ基含有ポ
リオール類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
水添ビスフェノールA等のグリコール類、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール、シュークローズ等の多
価アルコール類等が挙げられる。
【0016】高分子ポリオールには、ポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポ
リオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカー
ボネートエステルポリオール、ポリエーテルカーボネー
トポリオール、動植物油系ポリオール、動植物油系エス
テルポリオール、ポリオレフィンポリオール及びこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。高分子ポリオールの
数平均分子量は500〜10,000であり、好ましく
は500〜2,000である。
【0017】動植物系ポリオールとしては、ヒマシ油、
脱水ヒマシ油、絹フィブロイン等が挙げられる。
【0018】ポリエーテルポリオールとしては、上記低
分子ポリオールの1種以上のアルキレンオキサイド(例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド及びこれらの2種以上の混合物)付加物
及びアルキレンオキサイドの開環重合物が挙げられ、具
体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が含ま
れる。
【0019】動植物油系ポリオールエステルポリオール
としては、例えば上記低分子ポリオール又はポリエーテ
ルポリオールと、ヒマシ油及び/又は脱水ヒマシ油との
エステル交換反応あるいはヒマシ油脂肪酸及び/又は脱
水ヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得られるヒ
マシ油脂肪酸エステル系ポリオール等が挙げられる。
【0020】ポリエステルポリオールとしては、ポリカ
ルボン酸[脂肪族飽和又は不飽和ポリカルボン酸(アジ
ピン酸、アゼライン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、二量化リノール酸等)及び/又は芳
香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸等)]
と、ポリオール(前記の低分子ポリオール及び/又はポ
リエーテルポリオール)とからの線状又は分岐状ポリエ
ステルポリオール;ポリラクトンポリオール{例えば開
始剤[グリコール(エチレングリコール等)、トリオー
ル等]をベースとしてこれに(置換)カプロラクトン
(ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクト
ン、ε−メチル−ε−カプロラクトン等)を触媒(有機
金属化合物、金属キレート化合物、脂肪酸金属アシル化
物等)の存在下に開環付加重合させたポリオール(例え
ばポリカプロラクトンポリオール)};末端にカルボキ
シル基及び/又は水酸基を有するポリエステルにアルキ
レンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド等)を付加重合させて得られるポリエーテルエス
テルポリオール;ポリカーボネートポリオール等が挙げ
られる。
【0021】なお本発明において、好ましいポリオール
成分(A)は、(a)を必須として、(a)以外のポリ
オールに、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸エ
ステル系ポリオール等のヒマシ油系ポリオールを用いた
ものである。
【0022】ポリオール成分(A)中の化合物(a)の
含有量は、少なくとも1質量%以上、好ましくは3質量
%以上であり、更に好ましくは(a)が5〜50質量
%、ヒマシ油系ポリオール95〜50質量%である。1
質量%未満では速硬化性が不十分になる。
【0023】本発明において、ポリイソシアネート成分
(B)としては、炭素数[イソシアネート基(NCO
基)中の炭素を除く、以下同様]2〜18の脂肪族ポリ
イソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシア
ネート、炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート、
炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、これ
らのポリイソシアネートの変性物及びNCO基を有する
ウレタンプレポリマーからなる群より選ばれる1種以上
の化合物が挙げられる。
【0024】脂肪族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11
−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
等が挙げられる。
【0025】脂環式ポリイソシアネートとしては、例え
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シ
クロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
レンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソ
シアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボキシレート等が挙げられる。
【0026】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI、2,
6−TDI、粗製TDI及びこれらの混合物)、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI、2,
4′−MDI及びこれらの混合物)、ナフチレンジイソ
シアネート(NDI)、ポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネート等が挙げられる。
【0027】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α′,α′−テトラメチルキシリデンジイソシアネ
ート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等
が挙げられる。
【0028】これらのポリイソシアネート化合物の変性
物としては、上記に例示したポリイソシアネートのNC
O基の一部又は全部をカルボジイミド基、ウレトジオン
基、ウレトイミン基、ウレア基、ビウレット基、イソシ
アヌレート基等に変性した化合物が挙げられる。
【0029】NCO基を有するウレタンプレポリマーと
しては、上記に例示したポリイソシアネート化合物及び
これらの変性物から選ばれる少なくとも1種と、活性水
素含有化合物とを反応させて得られるNCO基末端ウレ
タンプレポリマーが挙げられる。該活性水素含有化合物
としては、前記に例示したものと同様の低分子ポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル
系ポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられ
る。
【0030】該NCO基を有するウレタンプレポリマー
において、ポリイソシアネート化合物もしくはこれらの
変性物中のNCO基と活性水素含有化合物中の水酸基と
の当量比(NCO/OH比)は、通常1.1〜50、好
ましくは2.0〜30である。該ウレタンプレポリマー
のNCO基含量は、通常3〜30質量%である。
【0031】本発明の組成物を構成するポリオール成分
(A)とポリイソシアネート成分(B)とからポリウレ
タン樹脂を形成させる場合のNCO/OH当量比は、通
常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.5、更に好まし
くは0.8〜1.2である。
【0032】本発明の組成物は、通常、ポリオール成分
(A)とポリイソシアネート成分(B)の二液の組合せ
からなり、使用時に二液を混合反応させてポリウレタン
樹脂を形成させる。該(A)と該(B)を各々所定量計
量後、スタティクミキサー又はメカニカルミキサー等で
混合することにより反応させることができる。ゲル化時
間は通常3〜60分であり、完全硬化には12〜48時
間を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化
(反応終点)とする。なお、養生温度を高く(例えば3
0〜60℃)することにより完全硬化までの時間を短縮
することも可能である。
【0033】(A)と(B)からなる混合液の粘度(注
型前粘度、25℃)は、通常40〜10,000mPa
・s、好ましくは100〜5,000mPa・sであ
る。
【0034】(A)と(B)とを反応させて得られる硬
化樹脂の硬度(JIS A;瞬間値)は通常70〜10
0、好ましくは80〜100である。
【0035】本発明の注型用ポリウレタン樹脂形成性組
成物は、血液処理器又は浄水器のシール材として特に好
適に使用される。対象となる血液処理器としては、例え
ば中空糸型、膜型もしくはコイル型の人工腎臓及び血奬
分離用モジュール等がある。また、人工肺等の人工臓器
にも使用できる。
【0036】本発明の組成物を血液処理器のシール材と
して使用する場合の具体的使用法を例示する。ポリオー
ル成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを個別
に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。この二液
を所定量計量後混合し、遠心成型法により中空糸を容器
に埋封する。遠心成型法の例は、例えば特公昭57−5
8963号公報に記載されている。埋封される中空糸と
しては一般に、セルロース系、アクリル系、ポリビニル
アルコール系、ポリアミド系、ポリスルホン系等の中空
糸が使用される。容器としては一般に、ポリカーボネー
ト製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用され
る。樹脂は注入から3〜60分後にはゲル化し、モジュ
ールを成型機から取り出すことができる。ついで室温〜
60℃で養生を行い硬化を完了させる。その後、オート
クレーブを使用して121℃で1時間の蒸気加熱により
滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以外の
方法、例えばエチレンオキサイドガス又はγ線照射等に
よっても実施することができる。
【0037】本発明の組成物から形成されるポリウレタ
ン樹脂を用いたシール材は、硬化時の収縮も少なく血液
処理器中の中空糸が圧し潰される心配がない。また中空
糸への付着もきわめて良好であり、硬化樹脂からの溶出
物量も少ない。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて部は質量部を、%は質量%を示す。
【0039】製造例1(A−1) 攪拌機、温度計及び窒素導入管を付した2L容積の4つ
口フラスコに、ターシャリーブチルアミンのエチレンオ
キサイド2モル付加物(分子量161、水酸基価=69
6mgKOH/g)180部とヒマシ油(分子量95
0、水酸基価=160mgKOH/g)820部とを仕
込み、窒素気流下50℃で2時間混合攪拌し、ポリオー
ル成分(A−1)を得た。A−1の水酸基価は257m
gKOH/g、粘度は570mPa・s(25℃)であ
った。
【0040】製造例2(A−2) 製造例1と同様の反応容器に、エチルアミンのエチレン
オキサイド2モル付加物(分子量133、水酸基価=8
42mgKOH/g)80部とヒマシ油(分子量95
0、水酸基価=160mgKOH/g)920部とを仕
込み、窒素気流下50℃で2時間混合攪拌し、ポリオー
ル成分(A−2)を得た。A−2の水酸基価は215m
gKOH/g、粘度は560mPa・s(25℃)であ
った。
【0041】製造例1(A−3) 製造例1と同様の反応容器に、N,N,N′,N′−テ
トラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン
(分子量295、水酸基価=760mgKOH/g)1
20部とヒマシ油(分子量950、水酸基価=160)
880部とを仕込み、窒素気流下50℃で2時間混合攪
拌し、ポリオール成分(A−3)を得た。A−3の水酸
基価は232mgKOH/g、粘度は960mPa・s
(25℃)であった。
【0042】実施例1〜2 セルロース中空糸を挿入したポリカーボネート容器に、
製造例1〜2で得られたポリオール成分(A−1)〜
(A−2)各々と、カルボジイミド変性MDI(NC
O:28.5%)をポリイソシアネート成分(B−1)
とからなる混合液(NCO/OH当量比=1.05/
1)を遠心成型法により注型し、40℃で養生した。以
下の試験方法により各混合液の混合粘度及び各モジュー
ルのシール部の樹脂硬度を測定した。その結果を表1に
示す。
【0043】比較例1 セルロース中空糸を挿入したポリカーボネート容器に、
製造例3で得られたポリオール成分(A−3)と、カル
ボジイミド変性MDI(NCO:28.5%)をポリイ
ソシアネート成分(B−1)とからなる混合液(NCO
/OH当量比=1.05/1)を遠心成型法により注型
し、40℃で養生した。以下の試験方法により各混合液
の混合粘度及び各モジュールのシール部の樹脂硬度を測
定した。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】(試験方法) 混合粘度:ポリオール成分(A)とポリイソシアネート
成分(B)とを25℃で均一混合し、混合開始2分後の
粘度(mPa・s)を測定。 硬度 :上記混合注型後25℃で養生したとき(2時
間目、24時間目、完全硬化時)の硬化樹脂の硬度(J
IS A、瞬間値)を測定。硬度はJIS K−625
3(1997)により測定。 線収縮率:金型内に樹脂を注入し、注入後40℃で2日
間硬化させ、金型から取り出した樹脂の直径を測定。 線収縮率(%)=(金型内径−樹脂直径)/(金型内
径)×100
【0046】
【発明の効果】本発明の注型用ポリウレタン樹脂形成性
組成物は下記の効果を有する。 (1)低粘度であり、注型性が優れている。 (2)低線収縮率であり、血液処理器中の中空糸が圧し
潰される心配がない。 上記効果を奏することから本発明の注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物は、血液処理器等の人工臓器もしくは
浄水器のシール材用として特に有用である。また、電子
回路基板の封止等の電気絶縁用途、光ファイバーケーブ
ル接続部の封止等の止水用途、断熱アルミサッシの接着
やアルミハニカムパネルの接着等の建材用途、自動車の
エンブレムやサイドモール用ポッティング材用途等にも
使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA02 GA13 HA01 JA13C JA25C JB05 JB06 KC23 MA01 MC11 MC33 MC39 MC54 MC62 NA71 PB06 PB09 PB42 PC47 PC48 PC51 4H017 AA04 AB04 AC16 AD02 AE05 4J034 CA04 CA05 CB03 CB04 CB05 CB07 CC03 CC05 CC08 CC12 CC34 CC45 CD01 CD04 DA01 DB04 DB07 DF01 DF02 DF03 DF12 DF16 DF20 DF21 DF22 DG03 DG04 DG05 DG09 DG10 DG12 DG22 EA11 EA12 EA18 HA01 HA02 HA07 HC03 HC09 HC12 HC13 HC22 HC34 HC35 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 JA41 JA42 RA02 RA04 RA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で示されるアルキルアミンに
    アルキレンオキサイドを付加させたポリオール(a)を
    含有するポリオール成分(A)と、ポリイソシアネート
    成分(B)とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組
    成物。 【化1】 (式中、R1 は炭素数2以上のアルキル基を示す。
    2、R3はそれぞれ同じでも異なっていてもよいアルキ
    レン基を示す。m、nは、m+n=2〜200を満たす
    整数を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の注型用ポリウレタン樹脂
    形成性組成物を用いた中空糸型血液処理器又は浄水器の
    シール材。
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