JP2000292677A - 光センサ誤差補正機能付き測距装置 - Google Patents

光センサ誤差補正機能付き測距装置

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JP2000292677A
JP2000292677A JP9616199A JP9616199A JP2000292677A JP 2000292677 A JP2000292677 A JP 2000292677A JP 9616199 A JP9616199 A JP 9616199A JP 9616199 A JP9616199 A JP 9616199A JP 2000292677 A JP2000292677 A JP 2000292677A
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optical sensor
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distance
distance measuring
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Shusuke Kobayashi
秀典 小林
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】左右対の受光器3,4上の光センサアレイの各
光センサの出力をCCD転送器、セレクタSL1,SL
2を経て取り出し、量子化部53,54を介し左右対の
量子化データである原センサデータ31A,41Aと
し、このデータにおける各光センサの特性誤差を補正
し、距離検出部6にて補正後の量子化データを照合して
距離値9を求める測距装置にて、従来、光センサ個々の
特性誤差を補正するデータを外付の不揮発性メモリに記
憶し、距離測定時に補正データを読み出させていた方式
を廃して部品のコストや管理費を削減する。 【解決手段】原センサデータ31A,41Aを夫々内蔵
のデジタル回路からなるローパスフィルタ501,50
1に入力することで、光センサアレイ上の光センサの座
標を時間に対応させ、センサ座標の配列順に生ずるセン
サ出力データの変化波形中の高周波成分を除去した濾波
後センサデータ31A’,41A’を得て、距離検出部
6に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの自動焦点
装置等に使用されるパッシブ型の測距装置、即ち一対の
結像レンズ(光学系とも呼ぶ)によって測距対象物の像
が結像される各結像面上に、それぞれ光センサアレイを
持ち、この対の光センサアレイの出力の量子化データか
ら測距対象物の距離を測定する装置であって、光センサ
アレイ上の光センサの特性の誤差を、個々の光センサに
対応する補正用データを記憶する手段を用いることな
く、補正する機能を備えた光センサ誤差補正機能付き測
距装置に関する。なお以下各図において同一の符号は同
一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の測距装置としては左右の
2つの光学系により結像された像を電気的に比較して、
三角測量の原理により測距を行うものが知られている。
図10はこの種の測距装置の原理的な構成例を示すブロ
ック図である。同図において、結像レンズ1,2は光軸
間隔Bを隔てて配置されている。光センサアレイ(単に
センサアレイとも呼ぶ)3A,4Aは例えばホトダイオ
ード等の光電変換素子(以下光センサ,ホトセンサ,セ
ンサ又は画素ともいう)からなるリニアセンサアレイで
あり、夫々結像レンズ1,2に対して焦点距離fの位置
に配置されている。これらの光センサアレイ3A,4A
は結像レンズ1,2により各々結像された対象物13’
の像を像信号30A,40Aに変換し、信号処理部5に
出力する。
【0003】信号処理部5は増幅器51,52、A/D
変換器(量子化部ともいう)53,54、記憶装置55
からなる。光センサアレイ3A,4Aからの光センサ毎
の検出光量としての像信号30A,40Aは増幅器5
1,52により増幅されてA/D変換器53,54によ
り光センサ毎のデジタルデータに変換され、像データ
(センサデータ,画素データ,量子化データ,又はセン
サ出力ともいう)31A,41Aとして記憶装置55に
出力される。
【0004】信号処理部5の出力側に設けられた距離検
出回路6は、マイクロコンピュータにより構成されてお
り、記憶装置55に記憶された左右の像データ31A,
41Aを比較して対象物13’までの距離を算出し、距
離信号(距離データ,距離値ともいう)9として外部に
出力する。
【0005】次に、距離算出の原理を図11を用いて説
明する。各結像レンズ1,2の中点を原点Oとして横軸
X,縦軸Yを設定し、結像位置L1 ,R1 の座標をそれ
ぞれ(−al1−B/2,−f),(aR1+B/2,−
f)とする。ここで、al1,a R1は図示するように光セ
ンサアレイ3A,4A上の距離である。
【0006】結像レンズ1の中心点OL の座標は(−B
/2,0)、結像レンズ2の中心点OR の座標は(B/
2,0)であり、対象物13’の点Mの座標を(x,
y)とすれば、点MからX軸に下ろした垂線とX軸との
交点Nの座標は(x,0)、点OL から光センサアレイ
3Aに下ろした垂線の位置L0 の座標は(−B/2,−
f)、点OR から光センサアレイ4Aに下ろした垂線の
位置R0 の座標は(B/2,−f)である。このとき、
ΔMOL NとΔOL 1 0 、ΔMOR NとΔO R 1
0 はそれぞれ相似であるから、次の式(1),(2)
が成り立ち、さらに式(1),(2)から下式(3)を
得ることができる。
【0007】
【数1】 (x+B/2)f=(al1+B/2−B/2)y ・・・(1) (−x+B/2)f=(aR1+B/2−B/2)y ・・・(2) y=B・f/(al1+aR1) ・・・(3) この式(3)により、結像位置L1 ,R1 に関する距離
l1,aR1がわかれば、対象物13’までの距離yを算
出することができる。
【0008】次に距離検出回路6の動作の詳細を説明す
る。距離検出回路6は、図12の実線に示すような、左
右の像データ3AL,4ARを、別途設定した測定ウィ
ンドウ(つまり、光センサアレイ上に並ぶ光センサの所
定個数が納まる窓領域)の部分について比較し、像が一
致しなければ同図の破線のように、例えば左の像データ
3ALを右に、右の像データ4ARを左に順次シフトし
ていき、左右の像データが一致したときのシフト量を検
出する。
【0009】なお、この左右の像データ3AL,4AR
の一致度を判定するには、評価関数が用いられる。即ち
評価関数は左右の光センサアレイ3A,4Aの中に夫々
設定された測定ウィンドウ内の対応する座標(アドレ
ス)に位する画素(光センサ)同士の画素データ(量子
化データ、センサデータ、像データ)の差の絶対値を測
定ウィンドウ内の全画素について加算したもので、この
左右の測定ウィンドウを順次シフト、即ち左の測定ウィ
ンドウは左へシフト(従って左の像データ3ALは等価
的に右にシフトされることになる)し、右の測定ウィン
ドウは右へシフト(従って右の像データ4ARは等価的
に左にシフトされることになる)しつつ、この評価関数
の値を調べ、この関数値が最小になるときに左右の像デ
ータが一致したと判定する。
【0010】前述した左右の結像位置L1 ,R1 に関す
る距離al1,aR1はこのシフト量に一致するので、距離
検出回路6はシフト量al1,aR1から、対象物13’ま
での距離yを前記の式(3)により算出することができ
る。
【0011】ところで、ホトダイオードなどを用いた光
センサには、半導体製造工程の製造精度などに起因する
暗電流のバラツキ、 各画素(つまり個々の光センサ)ご
との感度バラツキ、 転送ノイズなどにより光センサの各
個体ごとに異なる特性の誤差が生じる。
【0012】図8はこのような光センサの特性のバラツ
キの一例を示す。同図において横軸はセンサアレイ上の
各光センサの座標(位置)を示し、縦軸はセンサアレイ
に一様光を投射し、高温下で動作させた場合の各光セン
サの検出光量に相当する量子化データ(ここでは単にセ
ンサ出力としている)を示す。
【0013】図8に示すように各素子の出力は一定とな
らず、ランダムなバラツキを持っている。この光センサ
の特性バラツキはそのままでは、取り込んだ画像の固定
ノイズとなり距離測定の誤差を招くので補正することが
望ましい。そのため従来は、不揮発性メモリなどの外部
記憶素子に、そのセンサ個々の補正情報を記憶させてお
き、それらを読み出して原センサデータ31A,41A
の特性バラツキを補正したうえ、距離検出の処理を行う
方法がとられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た不揮発性メモリによる補正では、不揮発性メモリとそ
れを使用して計算を行うデジタル信号処理回路が必要と
なり、特に不揮発性メモリは測距装置における部品コス
トを上昇させる大きな要因となる。
【0015】さらに測距装置の組立時に、それぞれの光
センサの各個体に応じた補正データを作成し記憶させな
ければならないため、 組立コストも上昇する等の問題が
ある。
【0016】本発明は、このような問題を解消し、不揮
発性メモリを使用せず、距離検出回路と同一のICに内
蔵されたデジタル回路のみで補正を行うことにより、部
品コストと組立コストの両方を低減させることができ
る、光センサ誤差補正機能付き測距装置を提供すること
を課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の光センサ誤差補正機能付き測距装置
は、光軸が互いに平行で同一平面上に結像する一対の結
像レンズ(1,2)の結像面上に、一列または複数列の
光センサアレイ(3a1〜3aN,4a1〜4aN)か
らなる一対の受光器(3,4)が、それぞれの結像レン
ズに対応し、対となる光センサアレイの列同士がそれぞ
れ同一直線上にあるように配置され、光センサアレイ上
の各光センサの出力を量子化した量子化データに変換す
る量子化手段(量子化部53,54)と、対の光センサ
アレイにそれぞれ対応する量子化データ同士を照合して
測距対象までの距離を求める距離検出手段(距離検出部
6)とを持つ測距装置において、光センサアレイ上の各
光センサの座標を時刻に対応させて、前記量子化手段か
ら出力される量子化データ(原センサデータ31A,4
1A)についての、前記座標の配列順に生ずる変化の波
形中の所定周波数以上の高周波成分をデジタル処理によ
って除去し、この高周波成分を除去して補正した量子化
データ(濾波後センサデータ31A’,41A’)を前
記距離検出手段に与える光センサ誤差補正手段を備えた
ものとする。
【0018】また請求項2の光センサ誤差補正機能付き
測距装置は、請求項1に記載の光センサ誤差補正機能付
き測距装置において、前記光センサ誤差補正手段をデジ
タル回路で構成されたローパスフィルタ(デジタル・ロ
ーパスフィルタ501,502)とする。
【0019】また請求項3の光センサ誤差補正機能付き
測距装置は、請求項2に記載の光センサ誤差補正機能付
き測距装置において、前記ローパスフィルタが少なくと
も前記距離検出手段と同一の半導体基板上に設けられて
なるようにする。
【0020】本発明の作用は次の如くである。左右のセ
ンサアレイの画像の差異から対象物までの距離を計算す
る測距装置においては、左右のセンサアレイの不整合が
問題となる。左右2つのセンサアレイに同じ測距対象物
の映像を投射した場合におけるこの不整合の種類の概念
を図7に示す。
【0021】同図において横軸はセンサアレイ上の各光
センサの座標、縦軸は各光センサの出力(センサ出力)
である。そして、実線の特性は左のセンサアレイの特性
を示し、破線の特性は右のセンサアレイの特性を示すも
のとする。
【0022】不整合の種類には、センサアレイの出力の
基底値が一様に左右でズレているような、オフセット不
整合Aと、センサアレイの全センサの感度が一様に左右
で異なっているような、感度不整合Bと、左右のセンサ
アレイに局所的に感度の差がある、局所的不整合Cとが
ある。
【0023】従来技術で述べたように、左右の光センサ
アレイを使用し、その画像の差異から対象物までの距離
を計算する距離測定装置においては、2 本のセンサアレ
イ上のセンサの部分群(測定ウィンドウ)を少しずつ移
動させながら評価関数を算出する。
【0024】左右の測定ウィンドウに共に対象物の像が
存在すれば、 その測定ウィンドウのセンサには同じ物が
写っているため、評価関数値が低くなる。そこで、無限
遠の対象物が像を結ぶ位置(レンズの焦点の位置)から
近距離の対象物が像を結ぶ位置まで左右の測定ウィンド
ウを個別にずらしながら評価関数を算出し、最も評価関
数値が低くなるであろう点(左右画像の一致点)での左
右の測定ウィンドウのずらし量(シフト量) の値を得る
ことで距離が算出できる。
【0025】図9はこのような不整合が評価関数に与え
る影響の例を示す。同図の(a)〜(d)の横軸は測定
ウィンドウのずれ幅(シフト量)を、縦軸は評価関数値
を示す。ここで図9(a)は、左右のセンサアレイのセ
ンサに特性誤差がない場合の評価関数曲線の例を示す。
【0026】オフセット不整合のようにどちらかのセン
サアレイのセンサに一様に誤差が含まれるような場合に
は図9(b)に示すように、図9(a)の相関関数曲線
がY軸方向に移動するだけで、 距離値を算出するための
最小点の位置は変化しない。よって、この種の誤差は距
離演算に影響を与えない。
【0027】また、感度不整合のような場合には図9
(c)に示すように、相関関数曲線の傾きが変化するが
最小点の位置は変化しない。よって、この種のセンサ誤
差は距離演算結果の誤差としては現われにくい。一方、
ランダムにセンサの画素ごとに乗るような局所的誤差の
場合には図9(d)に示すように、この相関関数曲線の
形状が変わる可能性がある。特に最小点付近の形状が変
わると距離演算に深刻な影響を与える。
【0028】このように、距離を測定する際に全センサ
一様に基底値や感度が異なるような、AとBの大局的な
誤差は距離測定方法の性質上、それほど問題とならず、
Cの局所的不整合が問題となる。この局所的不整合は個
別のセンサ(画素)ごとの暗電流や感度のばらつきによ
って発生する。
【0029】図6は図8のような光センサアレイ上のセ
ンサ出力特性におけるセンサの座標軸(横軸)を時間軸
として、センサ出力(縦軸)がセンサ座標の配列順に変
化する波形を周波数解析した場合の概念図である。
【0030】図8に示したセンサ出力のバラツキを完全
にランダムと仮定すれば、一様光の受光時におけるセン
サ出力の周波数成分(ノイズ成分)は図6(a)のよう
にすべての周波数帯にわたって一様に分布する筈であ
る。
【0031】ところで、周波数が非常に低いノイズ成分
は、距離計算時に使用するセンサの部分群(測定ウィン
ドウ)だけで見れば一様にオフセットがかかるようなノ
イズとなるため、前述のように距離測定計算において測
距誤差の原因とはなりにくい。しかしながら、周波数が
非常に高いノイズ成分は、局所的な不整合を引き起すた
め測距誤差の原因となりやすい。
【0032】また実際にセンサ出力のバラツキの少ない
光センサアレイを用いた距離測定の際に得られる測距対
象物の画像データにおいては、連続性があるデータが得
られるため周波数解析をした場合、通常図6(b)のよ
うになり、高い周波数成分は現れない。従って現実のセ
ンサ出力の周波数成分は、本来のセンサ出力(画像デー
タ成分)とノイズ成分が加算されて概念的には図6
(c)のような形で示される。
【0033】よって、本発明は、図6(d)のように、
ローパスフィルタで高い周波数成分を取り除くことによ
り、測距対象物の画像データを劣化させると無しに、距
離測定に悪影響を与えやすい高い周波数のノイズ成分を
除去しようとするものである。
【0034】この場合、低い周波数のノイズ成分は除去
することができないが、 これは前述したように距離計算
にそれほど悪影響を与えないため除去しなくても問題と
ならない。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例としての
測距装置の要部の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、3,4はそれぞれ図外の左右のレンズのほぼ焦
点距離の位置にある結像面上に対となって配置された受
光器、3a1〜3aNはこの結像面上において互いに平
行に配置され、受光器3を構成するセンサアレイ、同様
に4a1〜4aNは結像面上において互いに平行に配置
され、受光器4を構成するセンサアレイである。
【0036】3b1〜3bNはそれぞれセンサアレイ3
a1〜3aNに対応して配置された、CCD素子からな
るシフトレジスタ状の配列回路としてのCCD転送路
で、各CCD素子は対応するセンサアレイ上の個別の光
センサに対応するように設けられており、各CCD素子
はストローブ信号によって対応する光センサからその受
光光量に相当する蓄積電荷を取込むと共に、CCD転送
路を構成するCCD素子全体としてシフトレジスタ状の
動作により、取り込んだ蓄積電荷をセレクタSL1へ転
送する。
【0037】同様に4b1〜4bNはそれぞれセンサア
レイ4a1〜4aNに対応して配置された、CCD素子
からなるシフトレジスタ状の配列回路としてのCCD転
送路である。
【0038】なお、現実には第1列のセンサアレイ3a
1と第1列のセンサアレイ4a1同士は、図10,11
の場合と同様に、対となってほぼ同一直線上にあるよう
に設けられ、同様に第2列から第N列までの各列毎の対
となるセンサアレイ同士もほぼ同一直線上にあるように
設けられている。
【0039】次にSL1とSL2は、互いに同期して受
光器3と4上のセンサアレイを1つ(1列)ずつ第1列
から第N列まで選択する(実際は該当する番号の列のC
CD転送路を選択する)ことを、周期的に繰り返すセレ
クタで、この選択のつど受光器3と4上の同番号の列を
なすCCD転送路同士が選択される。
【0040】53はセレクタSL1によって選択された
CCD転送路から転送される光センサ別の蓄積電荷量を
順次、デジタル値(センサデータ)に変換し、センサア
レイ毎のセンサ(画素)の座標順に並ぶセンサデータの
配列としての原センサデータ31Aとして出力する量子
化部である。
【0041】同様に54はセレクタSL2によって選択
されたCCD転送路から転送される光センサ別の蓄積電
荷量を順次、デジタル変換し、センサアレイ毎のセンサ
別のセンサデータの配列としての原センサデータ41A
として出力する量子化部である。
【0042】次に501と502は本発明の主眼となる
デジタル回路からなるローパスフィルタで、それぞれ同
じ列番号の光センサアレイ一列分の原センサデータ31
Aと41A毎に、この原センサデータ31A,41Aに
対し、その光センサ別のセンサデータの配列方向を時間
軸に見立て(換言すれば各光センサの座標を時刻と見な
し)、後述するローパスフィルタの処理を施して、光セ
ンサの座標配列順に並ぶセンサデータの波形中の高周波
成分であるランダムなバラツキを除去する。
【0043】そしてこのデジタル・ローパスフィルタ5
01,502は、対の原センサデータ31A,41Aの
入力ごとに、上記のバラツキを除去した、そして原セン
サデータ31A,41Aと光センサの座標配列を同じく
する濾波後センサデータ31A’,41A’をそれぞれ
出力する。
【0044】次段の距離検出部6は図10の距離検出回
路(同符号)に相当し、この濾波後センサデータ31
A’と41A’を入力して従来と同様な距離検出の処理
を行い、距離値9を演算出力する。
【0045】なお、この距離検出部6は、濾波後センサ
データ31A’と41A’をそれぞれ入力して、各セン
サデータ31A’と41A’の列内における前述の測定
ウィンドウの位置の選択とシフトを行う回路601と6
02、左右の測定ウィンドウのセンサデータの評価関数
(画像一致度)を計算する回路603、評価関数の最小
値を検出する回路604、その最小値に該当する左右の
測定ウィンドウのシフト量から距離値9を求める回路6
05等からなる。
【0046】図2はデジタル・ローパスフィルタ50
1,502の構成例を示す図で、同図(a)はFIR
(有限時間応答)フィルタとしての構成例を示し、同図
(b)は移動平均法に基づくフィルタとしての構成例を
示す。ここで、FIR(有限時間応答)フィルタは次式
(4)の処理を行う。
【0047】
【数2】 但し、 xn :光センサアレイ1列分の原センサデータ
上のn番目の座標にあるセンサデータとしての入力デー
タ yn :xn に対応する出力センサデータ(つまり、光セ
ンサアレイ1列分の濾波後センサデータ列上のn番目の
座標にあるセンサデータとしての出力データ) ki :係数 M :xn を中心として座標順に並ぶ、当該演算に関わ
る原センサデータの個数 ここで、係数ki の値はフィルタのカットオフ周波数を
指定することによって定まる。またデータの個数Mは原
理的には多ければ多いほど、フィルタの性能が高まるこ
とになるが、ローパスフィルタに限って言へば、個数M
を少なくしてもフィルタ特性の劣化は小さく、本実施例
ではM=5又は7程度としている。
【0048】なお、このデジタル処理によるローパスフ
ィルタでは、アナログ式のローパスフィルタと異なり、
フィルタ処理後の出力波形に、入力波形に対する位相の
遅れ(従って、この場合はセンサ座標のズレ)は生じな
い。
【0049】図2(a)において、511,512〜5
1Mは入力となる1列分の原センサデータ31A(又は
41A)の配列上における当該演算に使用されるM個の
センサデータが順次格納されるシフトレジスタ、521
は各レジスタ511〜51M中のセンサデータを順番に
選択するセレクタ、522はセレクタ521によって選
択されたセンサデータxn+i に対して、メモリ523か
ら読み出した係数kiを乗ずる乗算器、524は乗算器
から出力されるki ・xn+i の値をパラメータiについ
て(M個分)累計し、原センサデータxn に対応する座
標の濾波後センサデータ31A’(又は41A’)yn
として出力するアキュームレータである。また、移動平
均法と呼ばれる平均処理もFIRローパスフィルタの一
種であり、次式(5)の演算を行う。
【0050】
【数3】 この場合には、図2(b)に示すように図2(a)の乗
算器522とメモリ523を省くことができる。また、
データ個数Mはカットオフ周波数を指定することによっ
て定まる。
【0051】図3は一様光を与えた光センサアレイのセ
ンサデータのFIRローパスフィルタの処理に基づく変
化の例を示し、同図(a)はフィルタ処理前のセンサデ
ータ(原センサデータ)を示し、同図(b)はフィルタ
処理後のセンサデータ(濾波後センサデータ)を示す。
同図(b)の濾波後センサデータは同図(a)の原セン
サデータに比べて著しく平滑となり、測定誤差程度の小
さな誤差が僅かに残るが、この程度の誤差は距離測定に
は影響しない。
【0052】図4は測距対象物の画像データを含む光セ
ンサアレイのセンサデータのFIRローパスフィルタの
処理に基づく変化の例を示し、同図(a)はフィルタ処
理前のセンサデータ(原センサデータ)を示し、同図
(b)はフィルタ処理後のセンサデータ(濾波後センサ
データ)を示す。
【0053】また、図5は測距対象物の画像データを含
む左右の光センサアレイのセンサデータのFIRローパ
スフィルタの処理に基づく変化の例を示し、同図(a)
はフィルタ処理前のセンサデータ(原センサデータ)を
示し、同図(b)はフィルタ処理後のセンサデータ(濾
波後センサデータ)を示す。
【0054】図4,図5のいずれも、フィルタ処理後の
センサデータからは高い周波数で変化するノイズ成分が
著しく減少して滑らかとなり、低い周波数数成分である
画像データ部分が判別し易くなっている。そして図5か
らはさらに左右のセンサデータの比較が容易になり、従
って評価関数の誤差が少なくなりそうなことがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、従来、光センサアレイ
の光センサ個々の感度ばらつき等の特性誤差を補正する
ためのデータを不揮発性メモリに記憶しておき、距離測
定時にこの補正データを読み出させて補正していた方式
に代わり、光センサアレイの量子化データ列の1列ごと
にデジタルのローパスフィルタ処理を施すことで、原量
子化データから光センサ個々の特性誤差を除去して距離
演算に使用するようにしたので、距離演算を行う回路と
ローパスフィルタ回路は共にチップ面積の小さいデジタ
ル回路となるため、同一のICとして構成でき、従来方
式に比べ部品コストや装置の組立コストを大幅に低減で
きるばかりでなく、従来行っていた、光センサアレイご
とに異なる補正データを記憶する不揮発性メモリの管理
も不要となるので、部品の管理コストも大きく低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての測距装置の要部の構
成を示すブロック図
【図2】図1のデジタル・ローパスフィルタの構成例を
示す図
【図3】一様光を受光する光センサアレイのセンサデー
タのデジタル・ローパスフィルタ処理による変化を対比
して示す図
【図4】測距対象物の画像データを含む光センサアレイ
のセンサデータのデジタル・ローパスフィルタ処理によ
る変化を対比して示す図
【図5】測距対象物の画像データを含む左右対の光セン
サアレイのセンサデータのデジタル・ローパスフィルタ
処理による変化を対比して示す図
【図6】光センサアレイのセンサデータのセンサ座標配
列に伴う変化の波形の周波数成分についての概念的な説
明図
【図7】光センサアレイの左右のセンサデータの不整合
の種類を説明する図
【図8】一様光を受光する光センサアレイのセンサデー
タの感度バラツキの例を示す図
【図9】光センサアレイの左右のセンサデータの不整合
の種類別に評価関数値へ及ぼす影響を示す図
【図10】パッシブ型測距装置の原理的な構成例を示す
ブロック図
【図11】図10の距離算出の原理を示す図
【図12】図10の距離検出回路の動作原理を示す図
【符号の説明】
1,2 結像レンズ 3,4 受光器 3a1〜3aN,4a1〜4aN 光センサアレイ 3b1〜3bN,4b1〜4bN CCD転送器 6 距離検出部 9 距離値 SL1,SL2 セレクタ 31A,41A 原センサデータ 31A’,41A’ 濾波後センサデータ 53,54 量子化部 501,502 デジタル・ローパスフィルタ 511〜51M レジスタ 521 セレクタ 522 乗算器 523 メモリ 524 アキュームレータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸が互いに平行で同一平面上に結像する
    一対の結像レンズの結像面上に、一列または複数列の光
    センサアレイからなる一対の受光器が、それぞれの結像
    レンズに対応し、対となる光センサアレイの列同士がそ
    れぞれ同一直線上にあるように配置され、 光センサアレイ上の各光センサの出力を量子化した量子
    化データに変換する量子化手段と、 対の光センサアレイにそれぞれ対応する量子化データ同
    士を照合して測距対象までの距離を求める距離検出手段
    とを持つ測距装置において、 光センサアレイ上の各光センサの座標を時刻に対応させ
    て、前記量子化手段から出力される量子化データについ
    ての、前記座標の配列順に生ずる変化の波形中の所定周
    波数以上の高周波成分をデジタル処理によって除去し、
    この高周波成分を除去して補正した量子化データを前記
    距離検出手段に与える光センサ誤差補正手段を備えたこ
    とを特徴とする光センサ誤差補正機能付き測距装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光センサ誤差補正機能付
    き測距装置において、前記光センサ誤差補正手段をデジ
    タル回路で構成されたローパスフィルタとしたことを特
    徴とする光センサ誤差補正機能付き測距装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の光センサ誤差補正機能付
    き測距装置において、前記ローパスフィルタが少なくと
    も前記距離検出手段と同一の半導体基板上に設けられて
    なることを特徴とする光センサ誤差補正機能付き測距装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101918185B1 (ko) * 2012-03-14 2018-11-14 삼성디스플레이 주식회사 어레이 검사 방법 및 어레이 검사 장치

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