JP2000292368A

JP2000292368A - 品質検査装置

Info

Publication number: JP2000292368A
Application number: JP11104149A
Authority: JP
Inventors: Masato Matsui; 真人松井; Ginkai Ri; 銀会李; Yoshitaka Hikami; 好孝氷上
Original assignee: Dac Engineering Co Ltd
Current assignee: Dac Engineering Co Ltd
Priority date: 1999-04-12
Filing date: 1999-04-12
Publication date: 2000-10-20

Abstract

(57)【要約】【課題】品質検査の作業能率を向上させることができ
る。【解決手段】被検査物、例えば、枚葉印刷物１５３を
搬送する途中で、その表裏の印刷面を照明光源１４，１
５と２４，２５によりそれぞれ照明する。照明された枚
葉印刷物１５３の各面を撮像カメラ５９，６７によりそ
れぞれ撮像する。撮像データをもとに判定手段３６によ
り欠陥の有無について判定する。枚葉印刷物１５３を一
回搬送する間に表裏両面の欠陥の有無について検査する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被検査物、例え
ば、複数個の包装箱構成体が一組として表裏に印刷され
た枚葉印刷物、複数個の包装箱構成体が一組として繰り
返して表裏に印刷された長尺の印刷物等を排紙等のため
に搬送する途中、すなわち、インラインで、若しくは上
記印刷物等を検査専用のために搬送する途中、すなわ
ち、オフラインで、被検査面である印刷面の印刷ミス、
汚れ等の欠陥の有無を検出するために用いる品質検査装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、物品を収納する包装箱の表面に商
品名、製造者・販売者の表示等を印刷することに加え、
取扱い等の説明文を包装箱に収めるのに替えて取扱い等
の説明文を包装箱に印刷することが試みられている。上
記包装箱を得るには、例えば、図７に示すように、比較
的肉厚の材料から成る枚葉紙１５１の表面に所望の表示
等、複数個の包装箱構成体１５２を一組として印刷し、
図８に示すように、枚葉紙１５１の裏面に所望の説明文
等、表面に対応する複数個の包装箱構成体１５２を一組
として印刷する（理解しやすくするため、図７、図８に
おいては、予定の打抜外形線を一点鎖線で示し、予定の
折目およびミシン目状切取線を二点鎖線で示してい
る。）。そして、この枚葉印刷物１５３から包装箱構成
体１５２を予定外形線に沿って打抜き、包装箱に組み立
てることができる。

【０００３】上記のような枚葉印刷物１５３において
は、その印刷汚れ、異物の付着等、各種の欠陥を検出す
る必要がある。従来、このような欠陥を検出するには、
一般的に、まず、枚葉紙１５１の裏面に印刷し、この枚
葉紙１５１を排紙部において直線状に搬送する途中で上
記裏面を撮像カメラを備えた検査装置を用いて検査する
とともに乾燥し、良品と不良品とに判別する。次に、良
品の枚葉紙１５１を反転させてその表面に印刷し、この
枚葉印刷物１５３を排紙部において直線状に搬送する途
中で上記表面を上記検査装置を用いて検査するとともに
乾燥し、良品と不良品とに判別する。すなわち、インラ
インで枚葉紙１５１の裏面の印刷、検査、乾燥、選別
と、表面の印刷、検査、乾燥、選別とを二度繰り返して
行う。

【０００４】従来の他の例として、まず、枚葉紙１５１
の裏面に印刷して乾燥し、次いで枚葉紙１５１の表面に
印刷し、例えば、この枚葉印刷物１５３を排紙部におい
て直線状に搬送する途中で、枚葉印刷物１５３における
表面を撮像カメラを備えた検査装置を用いて検査すると
ともに乾燥し、良品と不良品とに選別する。そして、検
査の結果、良品である枚葉印刷物１５３を検査専用の搬
送装置で搬送し、この搬送の途中で、枚葉印刷物１５３
の裏面を上記と同様に検査して良品と不良品とに選別す
る。

【０００５】従来の更に他の例として、検査専用の搬送
装置により枚葉印刷物１５３を搬送する途中で、まず、
表面と裏面のいずれかの面を検査して選別し、良品であ
る枚葉印刷物１５３を反転させて上記検査専用の搬送装
置により再び搬送する途中で残る面を検査して選別する
方式も採用されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のうち、１番目の方式では枚葉紙１５１の印刷およ
び検査に多大の時間を要する。２番目の方式では枚葉紙
１５１の印刷に要する時間は大幅に短縮することはでき
るが、検査専用の搬送装置（オフライン）を必要とし、
この搬送装置は印刷装置（インライン）と同様の構成が
採用されているため、高価となる。また、枚葉印刷物１
５３のいずれかの面を検査した後、枚葉印刷物１５３を
反転させて搬送する途中で残る面を検査しなければなら
ない。すなわち、枚葉印刷物１５３の表裏を反転させた
搬送作業を余分に必要とするため、品質検査作業能率に
劣る。また、３番目の方式においても、２番目の方式と
同様に、高価になるとともに、品質検査作業能率に劣
る。

【０００７】本発明は、上記のような従来の問題を解決
しようとするものであり、インラインであっても、オフ
ラインであっても被検査物を一回搬送する間に表裏の両
方を検査することができ、したがって、品質検査の作業
能率を向上させることができるようにした品質検査装置
を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の品質検査装置は、被検査物を搬送する途中で
上記被検査物の第１および第２の被検査面を照明する照
明手段と、この照明手段により照明される上記各被検査
面をそれぞれ撮像する撮像手段と、上記各撮像手段から
の出力をもとに上記各被検査面の欠陥の有無を判定する
判定手段とを備えたものである。

【０００９】そして、上記構成において、被検査物にお
ける第２の被検査面を撮像するための撮像手段を搬送さ
れる被検査物の下方に配置することができる。

【００１０】上記被検査物における第２の被検査面を撮
像するための撮像手段が、撮像部と、この撮像部を上記
第２の被検査面を撮像し得るように被覆する被覆体とを
備えることができ、上記撮像部として撮像カメラを用
い、または撮像カメラと、この撮像カメラに第２の被検
査面を反射させるミラーとを用いることができる。上記
被覆体として光透過カバーを用いることができ、この光
透過カバーは水平面に対して角度を持つように設定する
のが好ましい。また、上記被覆体として撮像部を収める
光学系ボックスを用い、この光系ボックスの光透過板を
通して第２の被検査面を撮像部により撮像するように構
成することができ、上記光透過板は水平面に対して角度
を有するように設定するのが好ましい。また、照明手段
を光学系ボックスに収めることもできる。上記のように
光学系ボックスを用いた場合、光学系ボックスに冷却用
媒体を循環させるように構成するのが好ましい。

【００１１】また、上記第２の被検査面の照明手段を側
方へ取出し可能に支持し、または第２の被検査面の照明
手段および撮像手段を側方へ取出し可能に支持するのが
好ましい。

【００１２】上記のように構成された本発明の品質検査
装置によれば、被検査物を一回搬送する途中で、被検査
物の第１の被検査面と第２の被検査面をそれぞれ撮像手
段により撮像し、この撮像結果をもとに判定手段により
第１の被検査面と第２の被検査面における欠陥の有無を
判定するようにしているので、インラインであっても、
オフラインであっても、被検査物を一回搬送する間に表
裏の両方を検査することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。まず、本発明の第１の実
施形態について説明する。図１は本発明の第１の実施形
態に係る品質検査装置を枚葉印刷物の印刷装置（インラ
イン）に適用した一部の概略側面図、図２は同品質検査
装置における裏面側の検査部を示す拡大図、図３は同検
査部の一部破断平面図、図４は同検査部における照明光
源、撮像手段等の側方への取出し状態説明図である。

【００１４】図１において、１，２，３はそれぞれオフ
セット印刷機を構成する版胴、ゴム胴、圧胴である。こ
れら版胴１、ゴム胴２、圧胴３の上流側には同様の版
胴、ゴム胴、圧胴および印刷インクの乾燥装置（いずれ
も図示省略）が設けられている。そして、図示していな
い圧胴とゴム胴の間に送られた枚葉紙１５１（図７、図
８参照）の第２の面（本実施形態においては裏面）に版
胴の版面に塗布された紫外線乾燥型インクがゴム胴を介
して転写されて印刷され、その後、図示していないＵＶ
（紫外線）照射ランプ、ＩＲ（赤外）ランプ等を備えた
インク乾燥装置により第１の印刷面が乾燥されるように
なっている。続いて、枚葉紙１５１が反転されて圧胴３
とゴム胴と２の間に送られ、版胴１の版面に塗布された
紫外線乾燥型インクが枚葉紙１５１の第１の面（本実施
形態においては表面）にゴム胴２を介して転写され、印
刷されるようになっている。

【００１５】４は搬送手段であり、左右一対のチェン５
がスプロケット６，７に無端状に掛けられ、一方のスプ
ロケット６がモータ（図示省略）により図において時計
方向に駆動され、スプロケット６の駆動によりチェン５
が矢印方向に走行し得るようになっている。チェン５間
には竿，把持爪等から成る把持手段８が取り付けられ、
この把持手段８により、表裏両面の印刷後に圧胴３とゴ
ム胴２の間から排出される枚葉印刷物１５３の先端部が
スプロケット６上で把持されてチェン５の走行に伴い、
矢印方向に搬送される。９は搬送される枚葉印刷物１５
３を水平状態に保持する板状の案内部材である。１０は
搬送される枚葉印刷物１５３の第１の印刷面における紫
外線乾燥型インクを乾燥させる乾燥装置であり、ＵＶ
（紫外線）照射ランプ、若しくはＩＲ（赤外）ランプ
（共に図示省略）がカバー１１により覆われている。１
２は不良品の枚葉印刷物１５３の受箱、１３は良品の枚
葉印刷物１５３の受箱であり、把持手段８の解放により
枚葉印刷物１５３が選択的に落下されて収納される。

【００１６】１４と１５はスプロケット６とインク乾燥
装置１０との間、すなわち、枚葉印刷物１５３がインク
乾燥装置１０へ水平状態で直線状に搬送される前方位置
で、この枚葉印刷物１５３の上向きの被検査面である第
１２の印刷面（表面）を反射照明する明視野用と暗視野
用の照明光源であり、例えば、蛍光ランプから成り、枚
葉印刷物１５３の幅方向に沿うように配置され、搬送さ
れる枚葉印刷物１５３のほぼ全幅に亘って順次ほぼ均一
に照明されるようになっている。１６は照明光源１４と
１５から出射される照明光により照明された枚葉印刷物
１５３の第１の印刷面を上方から撮像する撮像手段であ
り、図示例では、撮像手段の撮像部として、望遠系レン
ズ１６ａを用いて撮像するＣＣＤラインセンサ等のカメ
ラ１６が用いられ、必要に応じて開閉可能な光学系ボッ
クス（図示省略）に収められる。この撮像カメラ１６は
１台、若しくは枚葉印刷物１５３の幅方向に複数台（図
３においては３台）配置され、搬送される枚葉印刷物１
５３のほぼ全幅に亘って順次撮像されるようになってい
る。

【００１７】案内部材９には撮像カメラ１６の下方部分
において多数の吸気孔１７（図２参照）が縦横に列設さ
れ、搬送手段４により搬送される枚葉印刷物１５３を吸
引源（図示省略）の駆動により吸気孔１７を介して吸引
して案内部材９の上部案内面に添わせ、撮像カメラ１６
で撮像される枚葉印刷物１５３にバタツキ、反り等が生
じないように平担状に搬送することができるようになっ
ている。このとき、枚葉印刷物１５３における下向きの
被検査面である第２の印刷面（裏面）が案内部材９の上
部案内面に接触することになるが、この印刷面は既に印
刷インクが乾燥されているので、多少擦れても消失等の
おそれはない。案内部材９には枚葉印刷物１５３がイン
ク乾燥装置１０へ水平状態で直線状に搬送される前方位
置で幅方向に細長い穴１８が形成されている。

【００１８】２０は枚葉印刷物１５３の第２の印刷面
（裏面）をその下方から撮像する撮像手段であり、枚葉
印刷物１５３がインク乾燥装置１０へ水平状態で直線状
に搬送される前方位置で案内部材９の下側に配置されて
いる。図示例の撮像手段２０は撮像部として、枚葉印刷
物１５３の第２の印刷面を望遠系レンズ２１ａを用いて
撮像するＣＣＤラインセンサ等のカメラ２１と、第２の
印刷面を撮像カメラ２１に反射させる反射ミラー２２が
被覆体である光学系ボックス２３に収められ、この光学
系ボックス２３に第２の印刷面を反射照明する明視野用
と暗視野用の照明光源２４と２５を有する照明ユニット
２９が側方へ取り外し可能に収められている。

【００１９】更に詳細に説明すると、図２ないし図４に
示すように、光学系ボックス２３は、扁平状部２６の一
側に起立部２７が鉄、アルミニウム等の金属により連通
状態で一体的に設けられ、扁平状部２６の上面に開閉可
能な蓋体２８が設けられ、起立部２７の上端開放部には
水平方向に対して傾斜するように角度を持ったガラス等
から成る透明な光透過板３０が閉塞状態となるように取
付けられている。起立部２７内の上部には光透過板３０
の内方において、明視野用と暗視野用の照明光源２４と
２５が配置されている。これらの照明光源２４、２５
は、その一例として、蛍光灯が用いられ、光透過板３０
を透過して案内部材９の穴１８から枚葉印刷物１５３の
第２の印刷面をほぼ全幅に亘って順次ほぼ均一に反射照
明することができるように設定されている。扁平状部２
６内には起立部２７の下部に位置して反射ミラー２２が
設けられ、起立部２７とは離隔側に撮像カメラ２１が設
けられ、蓋体２８を外すことにより位置を調整し得るよ
うになっている。撮像カメラ２１は１台、若しくは枚葉
印刷物１５３の幅方向に複数台（図示例では３台）用い
られ、撮像カメラ２１により光透過板３０、反射ミラー
２２を介して枚葉印刷物１５３の第２の印刷面をほぼ全
面に亘って順次撮像し得るようになっている。扁平状部
２６における起立部２７とは離隔側の端部と起立部２７
の上端部には冷却用媒体である冷却用エアを循環させる
ための供給口３１と排出口３２が形成され、これら供給
口３１と排出区と３２とは冷却用エア供給源（図示省
略）に接続されている。

【００２０】光学系ボックス２３は、その下部がスライ
ドユニット３３に支持され、スライドユニット３３が取
付けベース３４上にリニアガイド３５を介して取付けら
れている。したがって、光学系ボックス２３等はリニア
ガイド３５およびスライドユニット３３等を介して二段
階で枚葉印刷物１５３の搬送方向と直角方向に、かつ水
平方向にスライド可能となっており、搬送手段４、案内
部材９等の側方へ取り出され、照明光源２４，２５の交
換、撮像カメラ２１の位置調整等が容易に行われるよう
になってる。この照明光源２４，２５を収めた撮像手段
２０は、図１に鎖線で示すように、枚葉印刷物１５３を
印刷インクの印刷インク乾燥装置１０により乾燥させた
後、傾斜直線状に搬送する案内部に配置することもでき
る。

【００２１】図１において、３６は撮像カメラ１６、２
１の出力から得られる多階調画像データの濃度レベルを
それぞれ基準濃度レベルと比較して印刷面の欠陥の有無
について判定する判定手段である。そして、判定手段３
６からの判定結果をもとに上記のように把持手段８を不
良品受箱１２、良品受箱１３に対応して解放させるよう
になっている。

【００２２】以上の構成において、以下、その動作につ
いて説明する。上記のように紫外線乾燥型インクで図
７、図８に示すように、複数個の包装箱構成体１５２の
表示内容が表裏に印刷された枚葉印刷物１５３は、圧胴
３とゴム胴２から排出され、枚葉印刷物１５３の先端部
が走行しているチェン５に取付けられている把持手段８
によりスプロケット６上で把持されて案内部材９上を搬
送される。この搬送の途中で、まず、吸気源の駆動によ
り吸気孔１７を介して枚葉印刷物１５３が照明光源１
４、１５および撮像カメラ１６の下側を案内部材９上の
案内面に沿って平坦状に搬送され、この間、枚葉印刷物
１５３の第１の印刷面が先端部から後端部に至り、順
次、照明光源１４、１５により反射照明され、この反射
照明された部分が撮像カメラ１６により撮像される。こ
れとともに、枚葉印刷物１５３の第２の印刷面が先端部
から後端部に至り、順次、照明光源２２、２３により反
射照明され、この反射照明された部分が光透過板３０、
反射ミラー２２を介して撮像カメラ２１により撮像され
る。続いて、枚葉印刷物１５３の第２の印刷面がインク
乾燥装置１０により乾燥される。

【００２３】この間、撮像カメラ１６、２１による撮像
データをもとに判定手段３６により枚葉印刷物１５３の
第１と第２の印刷面における欠陥の有無について判定さ
れる。その一例として、撮像カメラ１６、２１から順次
出力される２５６段階の多階調ライン画像のデータから
それぞれ多階調エリア画像を作成し、これらの多階調エ
リア画像の各部の濃度レベルを基準画像の２５６階調の
多階調エリア画像の対応する各部の濃度レベルと比較
し、両画像の対応する部分の濃度レベル差の許容値をも
とに欠陥の有無を判定する。このとき、上記のように明
視野用照明光源１４、２４、暗視野用照明光源１５、２
５を組み合わせて用いることにより、カラーインクの色
成分等が得やすくなり、欠陥の検出精度を向上させるこ
とができる。そして、判定手段３６による判定の結果、
枚葉印刷物１５３が良品であれば、その枚葉印刷物１５
３を把持している把持手段８を良品受箱１３の位置で解
放させ、把持していた良品の枚葉印刷物１５３を良品受
箱１３に落下させる。一方、枚葉印刷物１５３が不良品
であれば、その枚葉印刷物１５３を把持している把持手
段８を不良品受箱１２の位置で解放させ、把持していた
不良品の枚葉印刷物１５３を不良品受箱１２に落下させ
る。

【００２４】枚葉印刷物１５３の下向きの被検査面であ
る第２の印刷面を反射照明する照明光源２４、２５、反
射ミラー２２、撮像カメラ２１等は落下する塵等の付着
により第２の印刷面における欠陥の有無について誤って
判定しないように光透過板３０を有する光学系ボックス
１８に収めている。そして、これら照明光源２４、２
５、撮像カメラ２１等はインク乾燥装置１０の近傍に配
置されているため、光学系ボックス２３に放熱構造を採
用したとしても熱的影響を阻止することができない。そ
こで、冷却用エア供給源の駆動により供給口３１から冷
却用エアを供給し、排気口３２から排気して光学系ボッ
クス２３の内部が高熱とならないようにし、照明光源２
４、２５、撮像カメラ２１の機能の低下、損傷等を防止
することができる。また、光透過板３０を傾斜させてい
るので、落下した塵や枚葉印刷物１５３から落下するパ
ウダーなどが光透過板３０上に溜まらないようにするこ
とができ、また、仮に、光透過板３０上に塵等が付着し
ていも、光透過板３０が傾斜しているので、エアを吹き
付けることにより簡単に除去することができる。また、
図４に示すように、光学系ボックス２３等をリニアガイ
ド３５、スライドユニット３３等を介して搬送手段４、
案内部材９の側方へ移動させて取り出すことにより、扉
２８の開閉により照明光源２４、２５等を容易に取出し
て交換することができる。

【００２５】このように、照明光源２４、２５、反射ミ
ラー２２、撮像カメラ２１等を光学系ボックス２３に収
めることにより、枚葉印刷物１５３の下向きの第１の印
刷面を狭いスペースで検査することができ、光学系ボッ
クス２３を側方へ移動させることができるように構成す
ることにより、照明光源２４、２５等の交換を側方で行
うことができるので、特に、狭いスペースを利用して検
査を行うのに適する。

【００２６】次に、本発明の第２の実施形態について説
明する。図５は本発明の第２の実施形態に係る品質検査
装置を枚葉印刷物の検査専用の搬送装置（オフライン）
に適用した一部の概略側面図、図６は同品質検査装置に
おける裏面側の検査部を示す拡大図である。

【００２７】本実施形態に係る品質検査装置を適用した
検査専用の搬送装置（オフライン）は上記実施形態に係
る品質検査装置を適用した印刷装置（インライン）にお
ける圧胴から排紙部に至る工程と同様に構成されてい
る。

【００２８】図５、図６において、４１は検査胴、４２
は表裏に印刷され、乾燥された後に供給された枚葉印刷
物１５３の両側縁部を回転する検査胴４１に対し、押圧
して跳ね上がりを防止する押圧部材、４３は搬送手段で
あり、左右一対のチェン４４がスプロケット４５、４６
に無端状に掛けられ、一方のスプロケット４５がモータ
４７の駆動により動力伝達機構４８を介して図において
時計方向に駆動され、スプロケット４５の駆動によりチ
ェン４４が矢印方向に走行し得るようになっている。チ
ェン４４間には竿、把持爪等から成る把持手段４９が取
り付けられ、この把持手段４９により検査胴４１から排
出される枚葉印刷物１５３の先端部がスプロケット４５
上で把持されてチェン４４の走行に伴い、矢印方向に搬
送される。５０は搬送される枚葉印刷物１５３をスプロ
ケット４５の下部外周部から傾斜直線状部に至る範囲で
搬送を案内する案内部材であり、上記案内部材９と同様
に多数の吸気孔５１を有し、これらの吸気孔５１を介し
て吸引手段（図示省略）により吸引されて枚葉印刷物１
５３がばたつかないように案内面に沿わされるようにな
っている。５２は不良品の枚葉印刷物１５３の受箱、５
３は良品の枚葉印刷物１５３の受箱であり、把持手段４
９の解放により枚葉印刷物１５３が選択的に落下されて
収納される。

【００２９】５４と５５は検査胴４１上で枚葉印刷物１
５３における押圧部材４２で押圧されている付近の上向
きの被検査面である第１の印刷面（表面）を反射照明す
る明視野用と暗視野用の照明光源であり、例えば、蛍光
ランプから成り、上記実施形態と同様に配置され、枚葉
印刷物１５３の第１の印刷面が順次ほぼ全幅に亘って均
一に照明されるようになっている。各照明光源５４、５
５はフレーム５６、５７に支持され、フレーム５６、５
７が機枠（図示省略）に位置調整可能に取付けられてい
る。５８は照明光源５４、５５から出射される照明光に
より照明された枚葉印刷物１５３の第１の印刷面を撮像
する撮像手段であり、図示例では、撮像手段の撮像部と
して、上記実施形態と同様に望遠系レンズ５９ａを備え
た撮像カメラ５９が用いられ、この撮像カメラ５９が１
台、若しくは枚葉印刷物１５３の幅方向に複数台、開閉
可能な光学系ボックス６０内に収められ、前面（下面）
の光透過板（図示省略）を通して枚葉印刷物１５３の第
１の印刷面が順次ほぼ全幅に亘って撮像されるようにな
っている。光学系ボックス６０は機枠に位置調整可能に
取り付けられている。

【００３０】６１、６２は明視野用と暗視野用の照明光
源であり、例えば、蛍光ランプから成り、案内部材５０
の傾斜直線状部で幅方向に細長く形成された穴６３付近
に配置され、上記実施形態と同様に、枚葉印刷物１５３
の第２の印刷面を順次ほぼ全幅に亘って均一に反射照明
することができるように設定されている。照明光源６
１，６２はボックス６４に支持され、ボックス６４が機
枠に位置調整可能に取り付けられ、前面の光透過板（図
示省略）を通して被検査面を照明し得るようになってい
る。照明光源６１、６２はその背方でボックス６４に形
成された観音開き式の扉６５の開閉により交換されるよ
うになっている。したがって、照明光源６１、６２を枚
葉印刷物１５３になるべく接近させることにより案内部
材５０との間にスペースがなくなっても容易に交換する
ことができる。

【００３１】６６は枚葉印刷物１５３の第２の印刷面を
その斜め下方から撮像する撮像手段であり、案内部材５
０の背方に配置されている。図示例の撮像手段６６は上
記実施形態と同様に、撮像部として枚葉印刷物１５３の
第２の印刷面を幅方向のほぼ全長に亘って望遠系レンズ
６７ａを用いて撮像するＣＣＤラインセンサ等の１台、
若しくは複数台のカメラ６７と、フレーム６４に枚葉印
刷物１５３の幅方向に細長く形成された穴６８および照
明光源６１、６２の間を通して枚葉印刷物１５３の第２
の印刷面を撮像カメラ６７に反射させる反射ミラー６９
とが、被覆体として連通状態に設けられた蓋体（図示省
略）により開閉される光学系ボックス７０と７１とに収
められている。光学系ボックス７１には反射ミラー６９
の前方に開放部が形成され、この開放部を閉塞するよう
にガラス等から成る透明な光透過板７２が取り付けら
れ、この光透過板７２を通して枚葉印刷物１５３の第２
の印刷面が反射ミラー６９により撮像カメラ６７に入射
される。光透過板７２は水平面に対してオーバーハング
状に角度を持つように設定され、塵等が溜まらないよう
になっている。光学系ボックス７０、７１は機枠に位置
調整可能に取り付けられている。各撮像カメラ５９、６
７により得られた画像データは判定手段（図示省略）に
送られる。

【００３２】以上の構成において、以下、その動作につ
いて説明する。上記のように複数個の包装構成体１５２
の表示内容が表裏に印刷されて乾燥された後の枚葉印刷
物１５３は検査胴４１上に搬送される。そして、枚葉印
刷物１５３は押圧部材４２により検査胴４１上に沿わさ
れ、この状態で枚葉印刷物１５３の第１の印刷面が先端
部から後端部に至り、順次、照明光源５６、５７により
反射照明され、この反射照明された部分が撮像カメラ５
９により撮像される（なお、押圧部材４２を照明光源５
４側に枚葉印刷物１５３の跳ね上がりを防止することも
できる。）。続いて、枚葉印刷物１５３は検査胴４１か
ら排出され、枚葉印刷物１５３の先端部が走行している
チェン４４に取付けられている把持手段４９によりスプ
ロケット４５上で把持され、上記と同様に、案内部材５
０の案内面に添って搬送される。この搬送の途中で、枚
葉印刷物１５３の第２の印刷面が先端部から後端部に至
り、順次、照明光源６１、６２により反射照明され、こ
の反射照明された部分が光透過板７２を通し、反射ミラ
ー６９を介して撮像カメラ６７により撮像される。

【００３３】この間、撮像カメラ５９、６７による撮像
データをもとに判定手段により上記実施形態と同様に、
枚葉印刷物１５３の各印刷面における欠陥の有無につい
て判定される。そして、判定手段による判定の結果、枚
葉印刷物１５３が良品であれば、その印刷物１５３を把
持している把持手段４９を良品受箱５３の位置で解放さ
せ、把持していた良品の枚葉印刷物１５３を良品受箱５
３に落下させる。一方、枚葉印刷物１５３が不良品であ
れば、その枚葉印刷物１５３を把持している把持手段４
９を不良品受箱５２の位置で解放させ、把持していた不
良品の枚葉印刷物１５３を不良品受箱５２に落下させ
る。

【００３４】本発明の更に他の実施形態として、図示し
ていないが、例えば、第２の被検査面を下方から撮像カ
メラで直接撮像する場合には、被覆体である光透過板を
備えた光学系ボックスに撮像カメラを収めてもよく、ま
た、上記光透過板のみを用い、これを側方へ延長するよ
うに拡大してカバーとして用いて光学系ボックスを不要
とすることもできる。要するに、撮像部を光透過カバー
のみにより塵等の影響を受けないように被覆することが
できる。

【００３５】なお、上記第２の実施形態において枚葉印
刷物１５３を傾斜直線状部で検査する場合に照明手段６
１，６２を枚葉印刷物１５３の側方へ取出して交換する
ようにしてもよい。また、各実施形態において枚葉印刷
物１５３の第１の印刷面を照明する光源１４、１５、５
４、５５も圧胴３、若しくは検査胴４１との間に交換ス
ペースをとることができない場合には側方へ取出して交
換するようにしてもよい。また、各実施形態において、
第１、第２の印刷面の検査位置は種々選択することがで
き、例えば、第２の実施形態においても枚葉印刷物１５
３の水平案内部を設け、第１の実施形態と同様の撮像手
段を用いた検査部を用いることができる。また、各実施
形態において、第１、第２の検査面を同じ位置で検査す
ることもできる。また判定手段は第１、第２の検査面に
対応して個別に用いることもできる。また、枚葉印刷物
１５３の案内手段も上記各実施形態に限定されるもので
はなく、例えば、吸引穴を形成した一対の筒体間に枚葉
印刷物１５３を吸引状態に跨らせ、ばたつかないように
搬送することもできる。また、照明光源は検査対象によ
っては明視野用と暗視野用とを組み合わせて用いなくて
もよい。また、被検査物の材料等に対応し、反射照明光
源に透過照明光源を組み合わせて用いることもで、透過
照明光源のみを用いることもできる。また、各照明光源
として蛍光ランプ以外にハロゲンランプ等の各種ランプ
を用いることができ、また、必要に応じて、照明光源の
前方に光拡散部材を設けて照明光源からの光を枚葉印刷
物１５３の撮像領域全体に対してほぼ均一に散乱させる
こともできる。更に、撮像部の前方の光透過板、光透過
カバーは透明材に限らず、透明材にフィルターを設けた
ものでもよく、要するに、光透過性であればよい。この
ほか、本発明は、その基本的技術思想を逸脱しない範囲
で種々設計変更することができる。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の品質検査装
置によれば、被検査物を一回搬送する途中で、被検査物
の第１の被検査面と第２の被検査面をそれぞれ撮像手段
により撮像し、この撮像結果をもとに判定手段により第
１の被検査面と第２の被検査面における欠陥の有無を判
定するようにしているので、インラインであっても、オ
フラインであっても、被検査物を一回搬送する間に表裏
の両方を検査することができる。したがって、品質検査
の作業能率を向上させることができる。

【００３７】また、被検査物における第２の被検査面を
撮像するための撮像手段を搬送される被検査物の下方に
配置し、撮像部を第２の被検査面を撮像し得るように被
覆する被覆体を設けることにより、落下する塵等の影響
を受けないように第２の被検査面を撮像して誤判定を防
止し、検出精度を一層向上させることができる。

【００３８】また、撮像手段を被検査物の下方に配置
し、撮像手段が反射ミラーを介して第２の被検査面を撮
像し得るように構成することにより、狭いスペースであ
っても被検査物の第２の被検査面を撮像することができ
る。

【００３９】また、被覆体として光透過カバーを用い、
この光透過カバーを水平面に対して角度を持たせること
により、塵等を付着し難くすることができ、仮に、塵等
が付着したとしても、エアを吹き付けるなどにより簡単
に、かつ確実に除去することができ、検出精度を更に一
層向上させることができる。

【００４０】また、撮像部を光学系ボックスに収めるこ
とにより、塵等の影響を一層効果的に抑制することがで
き、光学系ボックスの光透過板を水平面に対して角度を
持たせることにより、上記と同様、塵等の付着を効果的
に防止することができる。

【００４１】また、光学系ボックスに冷却用媒体を循環
させことにより、加熱源の近傍に設置しても、撮像部、
照明光源等を確実に機能させることができるとともに、
長寿命化を図ることができる。

【００４２】また、照明手段、または照明手段と撮像手
段を側方へ取出し可能に支持することにより、それらの
交換作業を容易に、かつ迅速に行うことができ、早期に
自動検査作業を続行させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態に係る品質検査装置を
枚葉印刷物の印刷装置（インライン）に適用した一部の
概略側面図である。

【図２】同品質検査装置における第２の被検査面（裏
面）側の検査部を示す拡大図である。

【図３】同検査部の一部破断平面図である。

【図４】同検査部における照明光源等の側方への取出し
状態説明用の一部破断平面図である。

【図５】本発明の第２の実施形態に係る品質検査装置を
枚葉印刷物の検査専用の搬送装置（オフライン）に適用
した概略側面図である。

【図６】同品質検査装置における第２の被検査面（裏
面）側の検査部を示す拡大図である。

【図７】枚葉紙の表面に包装箱構成体を印刷した枚葉印
刷物の一例を示す表面図である。

【図８】枚葉紙の裏面に包装箱構成体を印刷した枚葉印
刷物の一例を示す裏面図である。

【符号の説明】

４搬送手段８把持手段９案内部材１４照明光源１５照明光源１６撮像カメラ２０撮像手段２１撮像カメラ２２反射ミラー２３光学系ボックス２４照明光源２５照明光源３０光透過板３１供給口３２排出口３６判定手段４１検査胴４３搬送手段４９把持手段５０案内部材５４照明光源５５照明光源５８撮像手段５９撮像カメラ６１照明光源６２照明光源６６撮像手段６７撮像カメラ６９反射ミラー７０光学系ボックス７１光学系ボックス７２光透過板１５３枚葉印刷物

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者氷上好孝京都市南区上鳥羽大柳町１番５ダックエンジニアリング株式会社内Ｆターム(参考） 2G051 AA34 AA90 AB11 BA01 BB20 CA03 CA04 CA07 CC20 DA01 DA06 DA13 EA11 EB01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被検査物を搬送する途中で上記被検査物
の第１および第２の被検査面を照明する照明手段と、こ
の照明手段により照明される上記各被検査面をそれぞれ
撮像する撮像手段と、上記各撮像手段からの出力をもと
に上記被検査面の欠陥の有無を判定する判定手段とを備
えた品質検査装置。
【請求項２】被検査物における第２の被検査面を撮像
するための撮像手段が搬送される被検査物の下方に配置
された請求項１記載の品質検査装置。
【請求項３】被検査物における第２の被検査面を撮像
するための撮像手段が、撮像部と、この撮像部を上記第
２の被検査面を撮像し得るように被覆する被覆体とを備
えた請求項２記載の品質検査装置。
【請求項４】第２の被検査面を撮像する撮像部が撮像
カメラから成る請求項３記載の品質検査装置。
【請求項５】第２の被検査面を撮像する撮像部が、撮
像カメラと、この撮像カメラに第２の被検査面を反射さ
せるミラーとを備えた請求項３記載の品質検査装置。
【請求項６】被覆体が光透過カバーである請求項３な
いし５のいずれかに記載の品質検査装置。
【請求項７】光透過カバーが水平面に対して角度を有
するように設定された請求項６記載の品質検査装置。
【請求項８】被覆体が撮像部を収める光学系ボックス
であり、この光学系ボックスの光透過板を通して第２の
被検査面を上記撮像部により撮像し得るように構成され
た請求項３ないし５のいずれかに記載の品質検査装置。
【請求項９】光透過板が水平面に対して角度を有する
ように設定された請求項８記載の品質検査装置。
【請求項１０】照明手段が光学系ボックスに収められ
た請求項８または９記載の品質検査装置。
【請求項１１】光学系ボックスが冷却用媒体を循環す
るように構成された請求項８ないし１０のいずれかに記
載の品質検査装置。
【請求項１２】第２の被検査面の照明手段が側方へ取
出し可能に支持された請求項２ないし１１のいずれかに
記載の品質検査装置。
【請求項１３】第２の被検査面の照明手段および撮像
部が側方へ取出し可能に支持された請求項２ないし１１
のいずれかに記載の品質検査装置。