JP2000289781A

JP2000289781A - 保冷装置

Info

Publication number: JP2000289781A
Application number: JP11101800A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Narahara; 敏明楢原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1999-04-08
Filing date: 1999-04-08
Publication date: 2000-10-17

Abstract

(57)【要約】【課題】時間の経過により保冷効果が失われても、保
冷剤を再び冷却することにより再度冷却効果が得られ、
保冷装置内が水浸し状態とならない冷却装置を提供す
る。【解決手段】開閉可能な扉２を有する筐体３と、この
筐体３内に取り替え可能に収められ、内部に冷媒剤を密
閉した冷却ユニット４とを備えた保冷装置１とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、保冷装置に関し、
特に、冷凍食品や生鮮食品などを運搬する場合などに好
適に使用される保冷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、冷凍食品や生鮮食品などを入
れる保冷装置として、コンテナなどの筐体内に保冷剤を
設置したものなどが使用されている。保冷剤としては、
ドライアイスや、氷、雪などが使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、保冷剤
としてドライアイスを使用した保冷装置では、時間の経
過に伴ってドライアイスが気化して保冷効果が失われた
場合、新たにドライアイスを用意しなくてはならず、冷
却コストが嵩む欠点がある。また、保冷剤として、氷や
雪を使用した保冷装置では、時間の経過に伴って氷や雪
が溶解し、筐体内が水浸しになってしまうという不都合
があった。

【０００４】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、時間の経過により保冷効果が失われても、保冷剤を
再び冷却することにより再度冷却効果が得られ、保冷装
置内が水浸し状態とならない冷却装置を提供することを
目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題は、開閉可能な
扉を有する筐体と、この筐体内に取り替え可能に収めら
れ、内部に冷媒剤を密閉した冷却ユニットとを備えたこ
とを特徴とする保冷装置によって解決できる。上記の保
冷装置においては、着脱可能なキャスターを備えたもの
であることが望ましい。また、前記冷媒剤が、アルコー
ルであることが望ましい。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の保冷装置の一例
を示した正面図であり、図２は、図１に示した保冷装置
を側面から見た図である。図１および図２において、符
号１は、保冷装置を示している。この保冷装置１は、開
閉可能な扉２を有する筐体３と、図３に示す冷却ユニッ
ト４内に収容された状態で、筐体３内に設置される冷媒
剤５と、筐体３の底面の角部にそれぞれ設けられた着脱
可能なキャスター７とを備えている。

【０００７】前記筐体３としては、例えば、内側が合板
貼りで外側がアルミニウム合金板からなり、この間にウ
レタン発泡体を充填した断熱性に優れたものが使用され
る。筐体３の内部には、冷媒剤５が収容されている冷却
ユニット４を設置するために、筐体３内上部に設けられ
た冷媒室３ａと、冷凍食品や生鮮食品などを入れる保冷
室３ｂとが設けられている。図１および図２に示す保冷
装置１が航空機にて輸送されるものである場合、筐体３
の大きさは、例えば、幅ａは１．１ｍ程度、奥行きｃは
１．１ｍ程度、高さｂは１．７ｍ程度、キャスター７を
取り付けた状態での保冷装置の高さｄは１．９ｍ程度と
するのが、好ましい。

【０００８】前記冷却ユニット４は、２段に重ねてたも
のを並べた状態で、筐体３内の冷媒室３ａに設置され、
これを固定するための固定装置６によって固定されてい
る。前記冷却ユニット４としては、低温での強度に優れ
たアルミ合金やステンレスなどからなるものなどが好ま
しく使用される。この冷却ユニット４は、図３（Ａ）お
よび図３（Ｂ）に示すように直方体であり、上面中央部
に取っ手４ａが形成されている。取っ手４ａは、図３
（Ｂ）に示すように、使用時以外は冷却ユニット４の上
面から出っ張ることがないようにされ、冷却ユニット４
を複数個重ねて設置する際に、邪魔にならないようにな
っている。冷却ユニット４の大きさは、とくに限定され
ないが、例えば、幅ｅは５５０ｍｍ程度、奥行きｆは２
５０ｍｍ程度、高さｇは５０ｍｍ程度とするのが取扱い
やすく好ましい。

【０００９】冷媒剤５としては、アルコールが好ましく
使用される。

【００１０】このような保冷装置１を使用するには、ま
ず、冷媒剤５を冷却ユニット４とともに冷却し、冷媒剤
５を固化させる。これを筐体３内の冷媒室３ａに設置し
て筐体３内を冷却し、保冷する。そして、保冷された筐
体３内の保冷室３ｂに冷凍食品や生鮮食品などを入れて
使用する。筐体３内の保冷後、冷却効果が失われた冷媒
剤５は、冷却ユニット４とともに再び冷却することによ
り、再び筐体３内の保冷に使用される。

【００１１】このような冷却装置１は、冷却ユニット４
内に収容された状態で筐体３内に設置される冷媒剤５を
備えたものであるので、時間の経過に伴って保冷効果が
失われた場合、冷媒剤５を冷却ユニット４とともに再び
冷却し、これを筐体３内に再度設置することにより、再
び保冷効果を得ることができる。また、冷媒剤５が、冷
却ユニット４内に収容されているので、あらかじめ固化
させた保冷剤５が時間の経過に伴って溶解しても、筐体
３内が水浸し状態になることがない。

【００１２】さらに、冷媒剤５として、アルコールを使
用することで、安全性に優れた冷却装置１となる。した
がって、食品などの保冷に適した保冷装置１となる。

【００１３】また、このような保冷装置１は、キャスタ
ー７を備えたものであるので、容易に移動することがで
きる。さらに、キャスター７が着脱可能であるので、キ
ャスター７が必要でないときには取り外すことができ、
例えば、保冷装置１を航空機の荷物室やトラックの荷台
などに収納する場合には、コンパクトに収まりよく収納
することができる。また、取り外したキャスター７を別
の保冷装置１に取り付けて使用することができるので、
キャスター７の数を保冷装置１の数に合わせて用意する
必要がない。

【００１４】本発明の保冷装置１では、上述した例に示
したように、冷媒剤５として、アルコールを使用するこ
とができるが、例えば、水、塩水、水ガラス、水とポリ
エチレングリコールとの混合物などを使用することもで
き、とくに限定されない。

【００１５】本発明の保冷装置１は、例えば、野菜や果
物などの生鮮食品や、冷凍食品、生花などを、航空機や
トラックなどを用いて運搬する際などに好適に使用され
る。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の冷却装置
は、冷却ユニット内に収容された状態で筐体内に設置さ
れる冷媒剤を備えたものであるので、時間の経過に伴っ
て保冷効果が失われた場合、冷媒剤を冷却ユニットとと
もに再び冷却し、これを筐体内に再度設置することによ
り、再び保冷効果を得ることができる。したがって、保
冷剤としてドライアイスを使用した従来の保冷装置のよ
うに、保冷効果が失われた場合に新たに保冷剤を用意す
る必要がなく、ランニングコストを低減することができ
る。また、冷媒剤が、冷却ユニット内に収容されている
ので、あらかじめ固化した保冷剤が時間の経過に伴って
溶解しても、筐体内が水浸し状態になることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の保冷装置の一例を示した正面図であ
る。

【図２】図１に示した保冷装置を側面から見た図であ
る。

【図３】図１に示した保冷装置に備えられた冷却ユニ
ットを示す図であって、（Ａ）は、上面から見た図であ
り、（Ｂ）は、側面から見た図である。

【符号の説明】

１保冷装置２扉３筐体３ａ冷媒室３ｂ保冷室４冷却ユニット４ａ取っ手５冷媒剤６固定装置７キャスター

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】開閉可能な扉を有する筐体と、この筐体内に取り替え可能に収められ、内部に冷媒剤を
密閉した冷却ユニットとを備えたことを特徴とする保冷
装置。
【請求項２】着脱可能なキャスターを備えたことを特
徴とする請求項１記載の保冷装置。
【請求項３】前記冷媒剤が、アルコールであることを
特徴とする請求項１または請求項２に記載の保冷装置。