JP2000285438A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2000285438A
JP2000285438A JP11086779A JP8677999A JP2000285438A JP 2000285438 A JP2000285438 A JP 2000285438A JP 11086779 A JP11086779 A JP 11086779A JP 8677999 A JP8677999 A JP 8677999A JP 2000285438 A JP2000285438 A JP 2000285438A
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magnetic
film
aromatic polyamide
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polyamide film
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JP11086779A
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Hiroshi Yatagai
洋 谷田貝
Shinichi Matsumura
伸一 松村
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Sony Corp
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Sony Corp
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非磁性支持体を薄型化した場合でもカッピン
グ等の発生を防止するとともに優れた電磁変換特性を達
成する。 【解決手段】 非磁性支持体は、少なくとも、他主面を
構成する第1の芳香族ポリアミドフィルムと、上記第1
の芳香族ポリアミドフィルム上に形成された第2の芳香
族ポリアミドフィルムとを有するとともに、上記第1の
芳香族ポリアミドフィルム中に含有される不活性粒子が
上記第2の芳香族ポリアミドフィルム中に含有される不
活性粒子と比較して大とされてなり、上記非磁性支持体
は、上記第1の芳香族ポリアミドフィルムを除いた厚み
が2.0μm以上であり、上記非磁性支持体の他主面に
バックコート層が形成されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性支持体の一
主面上に金属磁性膜が成膜されてなる磁気記録媒体に関
し、特に大容量のテープストリーマーとして用いて好適
な磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ミニコンピュータ、パーソナルコ
ンピュータなどのオフィスコンピュータの普及に伴っ
て、外部記憶媒体としてコンピュータデータを記録する
ための磁気テープ(いわゆる、テープストリーマー)の
研究が盛んに行われている。このような用途の磁気テー
プの実用化に際しては、特にコンピュータの小型化、情
報処理能力の増大と相まって記録の大容量化、小型化を
達成するために記録容量の向上が強く要求される。
【0003】一方、ビデオカセット用の磁気記録媒体と
しては、ビデオカセットの小型化に伴い、より一層のコ
ンパクト化と長時間記録化が望まれている。
【0004】また、磁気テープの使用環境の広がりによ
る幅広い環境条件下(特に、変動の激しい温湿度条件下
など)での使用、データ保存に対する信頼性、更に高速
での繰り返し使用による多数回走行におけるデータの安
定した記録、読み出し等の性能に対する信頼性なども従
来にまして要求されている。
【0005】一般に、磁気テープは、合成樹脂などの可
撓性材料の非磁性支持体上に磁性層が設けられた構成で
ある。そして、上述したような大きい記録容量(体積記
録容量)を達成するためには、磁性層を強磁性金属薄膜
にすることにより磁性層自体の記録密度を高めると共
に、磁気テープの全厚を薄くすることが有効な方法であ
るとされている。すなわち、磁気テープとしては、非磁
性支持体上に、金属磁性薄膜を成膜してなる、いわゆる
蒸着テープが有効である。
【0006】この蒸着テープにおいて、非磁性支持体と
しては、ポリエステル、主としてポリエチレンテレフタ
レートフィルムが用いられている。特に、ホームビデオ
カセットテープ、例えば、8mmテープに用いられる非
磁性支持体としては、7〜10μm程度のポリエチレン
テレフタレートフィルムが用いられ、コンピュータのデ
ータバックアップ用のテープストリーマーには5〜7μ
m程度のポリエチレンフィルムが用いられている。
【0007】また、ビデオテープに使用される磁気記録
媒体の記録時間を延長するための方法としては、例え
ば、特開平6−215350号公報に記載されるよう
に、非磁性支持体としてポリエステルを主成分とし、更
に具体的にはポリエチレンナフタレートを用いるのが望
ましいとされている。一方、上述したようなポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートフィルム
に比べ強度が高いポリアミドフィルムを用いる検討もな
されている。このポリアミドフィルムを非磁性支持体と
して用いた磁気記録媒体は、非磁性支持体の強度が高い
ため、非磁性支持体の厚さを薄くすることが可能であ
り、ビデオカセットテープの長時間記録化、テープスト
リーマーの大容量化に対応した磁気記録媒体として注目
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に、テー
プストリーマーの分野では、容量が高密度化される傾向
にあり、それに伴って益々磁気テープの更なる薄型化が
望まれる。しかしながら、非磁性支持体の厚さを半分に
した場合、磁気テープのスティフネスが全厚の3乗に比
例することを考慮すると、同等のスティフネスを得るた
めには、非磁性支持体の材料のヤング率を8倍にしなけ
ればならない。したがって、非磁性支持体を単に薄くし
ただけでは、磁気テープの機械的強度が不十分となって
しまう。
【0009】また、磁気テープでは、非磁性支持体の厚
さを薄くすると、いわゆるカッピングが大きくなる傾向
にある。このように、磁気テープにカッピングが生ずる
と、磁気ヘッドとの当たりが取れにくくなり、電磁変換
特性の大幅な低下を引き起こしたり、磁気ヘッドと接触
しやすい縁部は摩耗しやすく、ドロップアウトの原因と
なったり、出力低下やエラーレート劣化を起こしたする
ことがある。
【0010】このように、磁気テープでは、記録容量を
向上させるのに伴って、機械的強度及びカッピングとい
った不都合が生じている。すなわち、従来の磁気テープ
には、薄型化して記録容量を向上させると、機械的強度
が低下してしまったり、出力低下やエラーレート劣化を
生じさせてしまったりするといった問題点かあった。
【0011】そこで、本発明は、このような技術的背景
に基づいて創案されたものであり、非磁性支持体を薄型
化した場合でもカッピング等の発生を防止することがで
き、優れた電磁変換特性を有する磁気記録媒体を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体の一主面上
に、少なくとも金属磁性膜が成膜されてなる磁気記録媒
体において、上記非磁性支持体は、少なくとも、他主面
を構成する第1の芳香族ポリアミドフィルムと、上記第
1の芳香族ポリアミドフィルム上に形成された第2の芳
香族ポリアミドフィルムとを有するとともに、上記第1
の芳香族ポリアミドフィルム中に含有される不活性粒子
が上記第2の芳香族ポリアミドフィルム中に含有される
不活性粒子と比較して大とされてなり、上記非磁性支持
体は、上記第1の芳香族ポリアミドフィルムを除いた厚
みが2.0μm以上であり、上記非磁性支持体の他主面
にバックコート層が形成されたことを特徴とする。
【0013】以上のように構成された本発明に係る磁気
記録媒体は、非磁性支持体における金属磁性膜が形成さ
れた面と反対側の他主面の表面が、第1の芳香族ポリア
ミドフィルムに含有される不活性粒子の影響を受けるこ
ととなる。このため、この磁気記録媒体においては、こ
の他主面が所望の表面粗度を示す。また、この磁気記録
媒体では、第1の芳香族ポリアミドフィルムと金属磁性
膜との間に、少なくとも第2の芳香族ポリアミドフィル
ムを有している。このため、金属磁性膜が形成される一
主面の表面に対しては、第1の芳香族ポリアミドフィル
ムに含有される比較的大きな不活性粒子の影響が小とな
っている。したがって、この磁気記録媒体では、金属磁
性膜の表面が所望の優れた表面性を有することとなる。
【0014】また、この磁気記録媒体では、他主面にバ
ックコート層が形成されているため、非磁性支持体のカ
ッピングを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
の好適な実施の形態を、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0016】本実施の形態として示す磁気記録媒体は、
図1に示すように、非磁性支持体1と、この非磁性支持
体1の一主面1a上に成膜された金属磁性膜2と、非磁
性支持体1の他主面1b上に形成されたバックコート層
4とを備えるものである。また、この磁気記録媒体にお
いて、非磁性支持体1は、少なくとも、比較的大きな不
活性粒子を有し、他主面1bを構成する第1の芳香族ポ
リアミドフィルム5と、比較的小さな不活性粒子を有
し、第1の芳香族ポリアミドフィルム5上に形成された
第2の芳香族ポリアミドフィルム6とから構成されてい
る。さらに、この磁気記録媒体において、非磁性支持体
1は、第1の芳香族ポリアミドフィルム5を除いた厚み
が2.0μm以上とされなる。
【0017】以下、非磁性支持体1、金属磁性膜2及び
バックコート層4、並びに、これら各層に用いられる結
合剤及び添加剤について順に詳述する。
【0018】非磁性支持体1 先ず、非磁性支持体1は、上述したように、第1の芳香
族ポリアミドフィルム5及び第2の芳香族ポリアミドフ
ィルム6から構成されている。この非磁性支持体1は、
芳香族ポリアミドフィルムを用いることにより、引っ張
り強度などの物性において優れており、全体としての厚
みが非常に薄い場合でも充分耐え得る強度を有してい
る。
【0019】第1の芳香族ポリアミドフィルム5及び第
2の芳香族ポリアミドフィルム6は、例えば、下記式
(I)及び/又は(II)で表される芳香族ポリアミド
を、50%モル以上、好ましくは70モル%以上含有し
ている。
【0020】
【化1】
【0021】なお、上記式において、X、Yは、−O
−,−CH2−,−CO−,−SO2−,−S−,−C
(CH32−等から選ばれるが、これに限定されるもの
ではない。さらに、上記式において、芳香環上の水素原
子の一部が、ハロゲン基(特に、塩素)、ニトロ基、炭
素数1から3のアルキル基(特に、メチル基)、炭素数
1から3のアルコキシ基などの置換基で置換されている
ものであってもよく、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されていても良
い。
【0022】また、第1の芳香族ポリアミドフィルム5
及び第2のポリアミドフィルム6は、剛性を高くする観
点から、芳香環がパラ位で結合されたものが、全芳香環
の60%以上、より好ましくは80%以上を占める重合
体であることが好ましい。また、吸湿性を小さくする観
点から芳香環上の水素原子の一部がハロゲン基(特に、
塩素原子)、ニトロ基、炭素数1から3のアルキル基
(特に、メチル基)、炭素数1から3のアルコキシ基な
どで置換された芳香環が全体の30%以上を占める重合
体であることが好ましい。
【0023】さらに、芳香族ポリアミドとしては、上記
式(I)及び/又は上記式(II)で表される繰り返し
単位を50モル%以上含むものであって、50モル%未
満は他の繰り返し単位、例えば、芳香族ポリイミド単位
や他の芳香族ポリアミド単位などが共重合、またはブレ
ンドしてなる重合体を使用することができるが、全芳香
族ポリアミド(アラミド)を用いることが好ましい。
【0024】さらにまた、この非磁性支持体1において
は、芳香族ポリアミドフィルムの構成は少なくとも2層
以上からなる複合構造であり、各層が上記式で表される
重合体を主体とするものであれば、各層が同一組成であ
っても、異なっていても差し支えない。しかしながら、
生産性の観点から、各層が同一組成である方が有利であ
る。
【0025】さらにまた、第1の芳香族ポリアミドフィ
ルム5及び第2の芳香族ポリアミドフィルム6を形成す
るには、第1の芳香族ポリアミドフィルム5に相当する
原液と、第2の芳香族ポリアミドフィルム6に相当する
原液の2種類を公知の方法、例えば、特開昭56−16
2617号公報に記載されるように、合流管で積層した
り、口金内で積層して形成することができる。
【0026】一方、この非磁性支持体1中に添加する不
活性粒子としては、SiO2、TiO2、Al23、Ca
SO4、BaSO4、CaCO3、カ−ボンブラック、ゼ
オライト、その他の金属微粉末などの無機粒子や、シリ
コン粒子、ポリイミド粒子、架橋共重合体粒子、架橋ポ
リエステル粒子、テフロン粒子などの有機高分子などを
使用することができる。なかでも、耐熱性の観点から
は、上述した無機粒子を使用することが好ましい。
【0027】この不活性粒子の添加方法としては、粒子
を予め溶媒中に十分スラリ−化した後、重合用溶媒また
は希釈用溶媒として使用する方法や、各層を形成する原
液を調製した後に直接添加する方法などがある。
【0028】また、この磁気記録媒体において、第1の
芳香族ポリアミドフィルム5中に含有される不活性粒子
は、その平均一次粒径が第2の芳香族ポリアミドフィル
ム6に含有される不活性粒子と比較して大となってい
る。
【0029】具体的に、第1の芳香族ポリアミドフィル
ム5に含有される不活性粒子の平均粒径は、0.03〜
1.5μmであることが好ましい。第1の芳香族ポリア
ミドフィルム5に含有される不活性粒子の添加量は、
0.05〜2.0wt%であることが好ましく、更に
は、0.1μm〜1.0μmであることがより好まし
い。
【0030】このように、第1の芳香族ポリアミドフィ
ルム5に含有される不活性粒子の平均粒径及び含有量を
規定することによって、バックコート層4が形成される
面の表面を所望の表面粗さとすることができる。これに
より、磁気記録媒体は、ハンドリング特性に優れたもの
となる。また、この非磁性支持体1を使用した磁気記録
媒体では、走行性に優れたものとなり、長期に亘って良
好に走行することができる。
【0031】また、第2の芳香族ポリアミドフィルム6
に含有される不活性粒子は、金属磁性膜2表面の平滑性
と易滑性を向上させるため、平均粒径が、0.03〜
0.15μm、添加量が、0.01wt%〜1wt%で
あることが好ましい。
【0032】第2の芳香族ポリアミドフィルムに含有さ
れる不活性粒子の平均粒径が0.03未満の場合には、
易滑性を向上するための十分な突起が形成されないとい
った不都合が生じる虞がある。また、この不活性粒子の
平均粒径が0.15μmより大である場合には、金属磁
性膜の平滑性を劣化させる虞がある。さらに、第2の芳
香族ポリアミドフィルムにおける不活性粒子の添加量が
0.01wt%未満の場合には、易滑性を向上するため
の十分な突起数を確保することができないといった不都
合が生じる虞があり、また、1wt%より大の場合に
は、突起数が過剰となり金属磁性膜の表面性に悪影響を
及ぼすといった不都合を生じる虞がある。
【0033】更に一方、この非磁性支持体1において
は、第1の芳香族ポリアミドフィルム5を除いた全厚が
2.0μm以上とされている。また、好ましくは、2.
5μm以上とされている。ここで、本実施の形態では、
非磁性支持体1が第1の芳香族ポリアミドフィルム5及
び第2の芳香族ポリアミドフィルム6からなるため、第
1の芳香族ポリアミドフィルムを除く全厚とは、第2の
芳香族ポリアミドフィルムの厚みと同義である。
【0034】なお、本発明において、非磁性支持体1
は、このような構成に限定されず、3層以上の芳香族ポ
リアミドフィルムからなるような構成であってもよい。
この場合、第1の芳香族ポリアミドフィルムを除く全厚
とは、バックコート層4が形成される面を構成する芳香
族ポリアミドフィルムを除いた非磁性支持体1の厚みの
ことを示している。
【0035】このように、第1の芳香族ポリアミドフィ
ルム5を除いた全厚が2.0μm以上と規定することに
よって、第1の芳香族ポリアミドフィルム5に含有され
る比較的大きな不活性粒子が第2の芳香族ポリアミドフ
ィルム6の表面に対して与える影響を極力小とすること
ができる。言い換えると、第1の芳香族ポリアミドフィ
ルム5を除いた全厚が2.0μm以上と規定すると、第
2の芳香族ポリアミドフィルム6における表面性(うね
り等)の劣化、第2の芳香族ポリアミドフィルム6中の
ボイドの形成、或いは第2の芳香族ポリアミドフィルム
6表面における粗大突起の形成を防止することができ
る。したがって、この第2の芳香族ポリアミドフィルム
6上方に形成される金属磁性膜2は、所望の表面性を有
し、電磁変換特性に優れたものとなり、ドロップアウト
の発生が減少して信頼性に優れたものとなる。
【0036】また、この非磁性支持体1では、金属磁性
膜2を成膜する一主面表面における、0.12μm以上
の粗大突起が250個/100cm2以下であることが
好ましく、更には、200個/cm2以下であることが
より好ましい。なお、この粗大突起は、非磁性支持体1
の一主面を3D−MIRAU法により測定することがで
きる。
【0037】このように、金属磁性膜2を成膜する一主
面表面における、0.12μm以上の粗大突起が250
個/100cm2以下とすることによって、金属磁性膜
2表面には、この粗大突起に起因した表面性の劣化等が
発生し難くなる。このため、この磁気記録媒体では、ド
ロップアウトの原因となる突起等を減少させることがで
きる。
【0038】さらに、この非磁性支持体1では、金属磁
性膜2を成膜する一主面表面の表面粗さ(SRa)が
1.5nm〜5.0nmであることが好ましく、更に
は、2.0〜3.5nmであることがより好ましい。こ
の表面粗さ(SRa)は、第2の芳香族ポリアミドフィ
ルム6中に添加される不活性粒子の大きさや添加量、或
いは非磁性支持体1の層構成によって調節される。この
ように、金属磁性膜2を成膜する一主面表面の表面粗さ
(SRa)を1.5nm〜5.0nmとすることによっ
て、磁気記録媒体の良好な電磁変換特性と走行耐久性を
確保することができる。
【0039】さらにまた、この非磁性支持体1では、金
属磁性膜2を成膜する一主面表面の表面うねりが2.5
nm以下であることが好ましく、更には2.0nm以下
であることがより好ましい。この表面うねりは、表面粗
さ(SRa)を測定した際に得られたデータをFFT
(Fast Fourier transfer)解析
することにより測定することができる。すなわち、(S
Ra)測定時に得られたデータをFFT解析し、波長2
0μm以下の振幅値を求めることによって、非磁性支持
体1の一主面の表面うねりを測定する。このように、金
属磁性膜2を成膜する一主面表面の表面うねりを2.5
nm以下とすることによって、磁気記録媒体の良好な電
磁変換特性と走行耐久性を確保することができる。
【0040】さらに、この非磁性支持体1において、バ
ックコート層4形成面側の表面の表面粗さ(SRa)
は、第1の芳香族ポリアミドフィルム5中に添加される
不活性粒子の大きさ及び添加量によって調節され、生産
工程におけるハンドリング性の観点から、できるだけ大
きい方が望ましい。しかしながら、この表面粗さ(SR
a)が大きすぎると、金属磁性層2を成膜した後、巻き
取ってロール状にした際の裏移りの影響が大きくなるた
め、4nm〜15nm、好ましくは5nm〜10nmと
される。
【0041】さらにまた、この非磁性支持体1は、厚さ
2.5μm〜5.0μmとすることにより、必要な強度
が得られるとともに、磁気記録媒体の厚みを薄くして大
容量化に対応させることができる。
【0042】さらにまた、この非磁性支持体1は、金属
磁性膜2が成膜される一主面側の表面に103〜105
/mm2の密度で突起が形成されていることが好まし
い。
【0043】このように、一主面側の表面に103〜1
5個/mm2の密度で突起が形成されることによって、
金属磁性膜の表面性を所望な状態とすることができる。
言い換えると、一主面側の表面に103〜105個/mm
2の密度で突起が形成されることによって、金属磁性膜
2の表面は、所望の表面粗さを有することになる。これ
により、磁気記録媒体は、走行耐久性及び電磁変換特性
に優れたものとなる。
【0044】金属磁性膜2 次に、金属磁性膜2は、上述した非磁性支持体1におけ
る第2の芳香族ポリアミドフィルム上に成膜されるもの
である。
【0045】このとき、金属磁性膜2は、例えば、図2
に示すような連続巻き取り式の真空蒸着装置等を用いて
形成される。
【0046】この真空蒸着装置11は、いわゆる斜方蒸
着用として構成され、内部が例えば約10-3(Pa)程
度の真空状態とされた真空室12内に、例えば−20℃
程度に冷却され、図中の反時計回り方向(矢印A方向)
に回転する冷却キャン13と対向するように金属磁性膜
2用の蒸着源14とが配置されている。
【0047】蒸着源14は坩堝等の容器にCo等の強磁
性金属材料が収容されたものであり、この蒸着源14
(強磁性金属材料)に対し、電子ビーム発生源15から
電子ビーム16を加速照射して強磁性金属材料を加熱、
蒸発させ、これを図中の反時計回り方向に回転する供給
ロール18から図中の矢印B方向に繰り出され、冷却キ
ャン13の周面に沿って走行する非磁性支持体1上に付
着(蒸着)させることによって金属磁性膜2を形成す
る。そして、金属磁性膜2が形成された非磁性支持体1
は、巻取りロール19に巻き取られる。
【0048】このとき、蒸着源14と冷却キャン13と
の間には防着板20を設け、この防着板20にシャッタ
21を位置調整可能に設けて、非磁性支持体1に対して
所定の角度で入射する蒸着粒子のみを通過させる。こう
して斜め蒸着法によって金属磁性膜2が形成されるよう
になされている。
【0049】なお、供給ロール18と冷却キャン13と
の間、及び冷却キャン13と巻取りロール19との間に
はそれぞれガイドローラー22、23が配置され、供給
ロール18から冷却キャン13、及びこの冷却キャン1
3から巻取りロール19に従って走行する非磁性支持体
1に所定のテンションをかけ、非磁性支持体1が円滑に
走行するようになされている。
【0050】さらに、このような金属磁性膜2の蒸着に
際し、図示しない酸素ガス導入口を介して非磁性支持体
1の表面に酸素ガスが供給され、これによって金属磁性
膜2の磁気特性、耐久性及び耐候性の向上が図られてい
る。また、蒸着源14を加熱するためには、上述のよう
な電子ビームによる加熱手段の他、例えば、抵抗加熱手
段、高周波加熱手段、レーザ加熱手段等の公知の手段を
使用できる。
【0051】以上は、斜め蒸着法によりCo等からなる
強磁性金属材料を用いて成膜する例について説明した
が、強磁性金属材料を用いて成膜する方法としては、こ
の例の他に垂直蒸着法やスパッタリング法等の公知の薄
膜形成法が適用でき、また、強磁性金属材料としては、
Coの他にNi、Fe等やこれらの合金を使用すること
ができる。ただし、非磁性支持体1との付着強度改善、
あるいは金属磁性膜自体の耐性、耐摩耗性改善等の目的
から、蒸着時の雰囲気を酸素ガスが支配的となる雰囲気
としたとき得られる酸素を含む金属磁性膜2を使用する
ことが望ましい。また、金属磁性膜2の厚さは、0.0
1〜0.2μm程度、好ましくは、0.1〜0.2μm
程度である。
【0052】また、この磁気記録媒体は、金属磁性膜2
の摩耗を防止するため、金属磁性膜2上に、図3に示す
ようなマグネトロンスパッタ装置30等を用いて、カー
ボン保護膜を形成することが望ましい。
【0053】このマグネトロンスパッタ装置30は、外
側がチャンバ31にて覆われている。そして、チャンバ
31内は、真空ポンプ32にて約10-4(Pa)まで減
圧された後、真空ポンプ32側へ廃棄するバルブ33の
角度を全開状態から10度まで絞ることにより排気速度
を落とし、ガス導入管34からArガスを導入して、真
空度が約0.8Paとされる。
【0054】マグネトロンスパッタ装置30は、このチ
ャンバ31内に、例えば−40℃程度に冷却され、図中
の反時計回り方向(矢印A方向)に回転する冷却キャン
35と、この冷却キャン35と対向配置されるターゲッ
ト36とがそれぞれ設けられている。
【0055】ターゲット36は、カーボン保護膜の材料
となるものであり、カソード電極を構成するバッキング
プレート37に支持されている。そして、バッキングプ
レート37の裏側には、磁場を形成するマグネット38
が配設されている。このマグネトロンスパッタ装置30
によりカーボン保護膜を形成する際は、ガス導入管34
からArガスを導入するとともに、冷却キャン35をア
ノード、バッキングプレート37をカソードとして約3
000(V)の電圧を印加し、1.4Aの電流が流れる
状態を保つようにする。
【0056】この電圧の印加により、Arガスがプラズ
マ化し、電離されたイオンがターゲット36に衝突する
ことにより、ターゲット36の原子がはじき出される。
このとき、バッキングプレート37の裏側にはマグネッ
ト38が配設されており、ターゲット36の近傍に磁場
が形成されるので、電離されたイオンはターゲット36
の近傍に集中されることになる。
【0057】ターゲット36からはじき出された原子
は、図中の反時計回り方向に回転する供給ロール39か
ら図中の矢印B方向に繰り出され、冷却キャン35の周
面に沿って走行する金属磁性膜2が成膜された非磁性支
持体1上に付着し、カーボン保護膜が形成される。そし
て、カーボン保護膜が形成された非磁性支持体1は、巻
取りロール41に巻き取られる。
【0058】このカーボン保護膜は、スペーシングロス
を小さくし、かつ、金属磁性膜2の摩耗防止の効果を得
ることができるように、その厚さを3〜15nm程度、
特に5〜10nm程度とすることが好ましい。
【0059】以上は、マグネトロンスパッタによりカー
ボン保護膜を形成する例について説明したが、カーボン
保護膜を形成する方法としては、この例の他に、イオン
ビームスパッタやイオンビームプレーティング法、CV
D法等の公知の薄膜形成方法を用いることができる。
【0060】また、この磁気記録媒体は、カーボン保護
膜の表面に滑剤を存在せしめることが望ましい。これに
より、磁気記録媒体は、微細突起の形状に基づく走行性
改善効果をさらに高めることが可能である。
【0061】さらに、この磁気記録媒体は、その表面、
裏面、またはそれらの近傍あるいはカーボン保護膜、金
属磁性膜2内の空隙、カーボン保護膜と金属磁性膜2と
の界面、金属磁性膜2と非磁性支持体1との界面、非磁
性支持体1内等に、必要に応じて公知の手段で防錆剤、
帯電防止剤、防かび剤等の各種添加剤を存在せしめるこ
とができる。
【0062】バックコート層4 この磁気記録媒体では、非磁性支持体1における金属磁
性膜2が形成される面とは反対側の面にバックコート層
4が形成されている。このバックコート層4は、電子線
硬化型樹脂を含有する電子線硬化膜からなる、或いは、
有機プラズマ重合型樹脂を含有する有機プラズマ重合膜
からなることが好ましい。
【0063】まず、バックコート層4が電子線硬化膜か
らなる場合を説明する。
【0064】電子線硬化膜とは、電子線により重合可能
な化合物を含む層を電子線照射することによって得られ
た層である。ここで、電子線による重合が可能な化合物
とは、一般に、「電子線硬化型樹脂」と呼ばれるものを
指し、電子線を照射することにより重合が可能なπ結合
を有する化合物のことを指す。例示するならば、電子線
硬化型樹脂としては、ビニル及びビニリデン等の炭素−
炭素二重結合を複数個有する化合物が好ましく、アクリ
ロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、アリ
ル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基等を含
む化合物及び不飽和ポリエステル等の化合物を挙げるこ
とができる。
【0065】特に好ましくは、電子線硬化型樹脂として
は、アクリロイル基、メタクロイル基を直鎖の両末端に
有し、骨格がポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、ポリエーテル、ポリカーボネートである化合物が挙
げられる。また、電子線硬化型樹脂の分子量は約500
〜20000が好ましい。
【0066】さらに、電子線硬化型樹脂には、不飽和の
炭素−炭素結合を分子内に有するモノマーを添加するこ
とができる。このモノマーとしては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル及び
その同族体であるアクリル酸アルキルエステル、メタク
リル酸メチル及びその同族体であるメタクリル酸アルキ
ルエステル、スチレン及びその同族体であるα―メチル
スチレン、β―クロルスチレンなど、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げら
れる。このモノマーでは、分子内に不飽和結合が2個以
上あってもよい。特に、ポリオールの不飽和エステル
類、例えばエチレンジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、グリセロールトリメタクリレー
ト、エチレンジメタクリレート、ペンタエリスリトール
テトラメタクリレートなど及びエポキシ環を有するグリ
シジルメタクリレートなどを使用することがが好まし
い。
【0067】さらにまた、電子線硬化型樹脂としては、
分子内に単数の不飽和結合を有する化合物と2個以上の
不飽和結合を有する化合物とを混合して用いてもよい。
モノマーではを添加する場合、ポリマーとの比は、ポリ
マー/モノマー=2/8以上であるのが好ましい。この
範囲を外れると、紫外線硬化型樹脂の硬化に多大なエネ
ルギーが必要となる。
【0068】そして、このような電子線硬化型樹脂に対
しては、電子線加速器等を用いて電子線を照射する。電
子線加速器としては、バンデグラーフ型のスキャニング
方式、ダブルスキャニング方式あるいはカーテンビーム
方式のものが使用できるが、好ましいのは比較的安価で
大出力が得られるカーテンビーム方式である。電子線特
性としては、加速電圧が100〜1000(kV)、好
ましくは150〜300(kV)であり、吸収線量とし
ては0.5〜20メガラッド、好ましくは2〜10メガ
ラッドである。加速電圧が100kVより小さい場合
は、エネルギーの透過量が不足し十分な硬化反応が進行
せず、1000kVを超えると重合に使われるエネルギ
ー効率が低下し経済的ではない。また、吸収線量とし
て、0.5メガラッド未満では硬化反応が不十分で、所
望の塗膜強度が得られず、20メガラッドを超えると硬
化に使用されるエネルギー効率が低下したり、被照射体
が発熱し、特に非磁性支持体1が変形する虞があり好ま
しくない。
【0069】さらに、このバックコート層4には、通常
の結合剤を単独あるいは混合して加えてもよい。ここで
結合剤としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリ
ロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリ
デン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合
体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ
フッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、ブタジエン−アクリロニトリル−メタクリル酸共
重合体、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱
硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキッド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げら
れる。
【0070】さらにまた、バックコート層4には、無機
顔料粉末を必要に応じて添加することができる。無機顔
料粉末としては、カーボンブラック、グラファイト、酸
化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、カオリ
ン、酸化クロム、硫化カドミウム、ゲータイト、シリカ
アエロジル、無水アルミナ微粉末、炭酸カルシウム、二
硫化モリブデン等が用いられる。同様に、バックコート
層内には必要に応じて帯電防止剤、潤滑剤等を含有させ
ることも可能である。
【0071】さらににまた、バックコート層4の厚さと
しては、0.1〜0.6μmであるのが好ましい。バッ
クコート層4の厚みが0.1μm未満では、カッピング
を小さくすることができず、カッピングを防止する効果
が得られない虞がある。また、バックコート層の厚みが
1.0μmを超えると、逆向きのカッピングが大きくな
る虞があり、また、磁気記録媒体の厚み自体が厚くな
り、磁気記録媒体の薄型化が困難となる虞がある。
【0072】次に、バックコート層4が有機プラズマ重
合膜からなる場合を説明する。
【0073】有機プラズマ重合体膜は、非常に薄く且つ
均一に付着することができ、三次元に発達した緻密な膜
であり、非磁性支持体に密着した強固な組織であるとい
う特徴を有する。これにより、有機プラズマ重合体膜を
バックコート層4として使用することによって、カッピ
ングの発生を抑制することができる。
【0074】この有機プラズマ重合体膜は、いわゆるプ
ラズマ重合法により形成される。プラズマ重合法とは、
Ar、He、H2、N2等のキャリアガスの放電プラズマ
とモノマーガスとを混合し、被処理基体表面にこれら混
合ガスを接触させることにより形成するものである。
【0075】以下にプラズマ重合法の原理を説明する。
【0076】先ず、キャリアガスを低圧に保ちながら電
場を作用させると、常圧に比べ分子間距離が非常に大き
いため、キャリアガス中に少量存在する自由電子が電界
加速を受け、5〜10eV程度の速度エネルギー(電子
温度)を獲得する。そして、この速度エネルギを獲得し
た自由電子が混合ガス中の原子や分子に衝突すると、原
子や分子は、原子軌道や分子軌道が分断されて電子、イ
オン、中性ラジカル等の不安定な化学種に解離する。ま
た、解離した電子は、再び電界加速を受けて別の原子や
分子を解離させるといった連鎖反応を生じさせる。この
連鎖作用によれば、混合ガスは、高度の電離状態とな
り、これはプラズマガスと呼ばれる状態となる。しかし
ながら、気体分子と電子との衝突頻度が少ない場合に
は、気体分子がエネルギーをあまり吸収せず、常温に近
い温度に保たれている。このように電子の速度エネルギ
ー(電子温度)と分子の熱運動(ガス温度)が分離した
系は低温プラズマと呼ばれ、この低温プラズマの状態で
は、化学種が比較的原形を保ったまま重合等の加成的化
学反応を進めることができる。そして、上述した混合ガ
スを低温プラズマの状態とすることにより、非磁性支持
体1の他主面上に有機プラズマ重合体膜を形成すること
ができる。このように、低温プラズマを利用する場合に
は、非磁性支持体1の他主面に対する熱影響は殆どない
といった利点がある。
【0077】ここで、モノマーガスとしては、プラズマ
重合性を有する、炭素−水素系、炭素−水素−酸素系、
炭素−ハロゲン系、炭素−酸素−ハロゲン系、炭素−水
素−ハロゲン系、有機金属等を含めて有機化合物一般が
いずれも使用できるが、特にエチレン、アセチレン、ス
チレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、ブ
タジエン、ベンゼン等の不飽和結合を有する有機化合物
が好ましい。この他、シロキサン結合を有する各種シラ
ン等の有機珪素化合物や、硫黄あるいは窒素を含有する
各種有機化合物を使用しても良い。
【0078】また、プラズマ発生源としては、高周波放
電の他に、マイクロ波放電、直流放電、交流放電等いず
れも使用できる。またプラズマ重合時の真空度は1〜1
000Pa程度であるのが好ましい。
【0079】さらに、有機プラズマ重合体膜の厚さは、
0.1〜1.0μmであるのが好ましい。有機プラズマ
重合体膜の厚みが0.1μm未満ではカッピングを小さ
くすることができない虞がある。有機プラズマ重合体膜
の厚みが1.0μmを超えると、逆向きのカッピングが
大きくなる虞があり、磁気記録媒体の厚み自体が厚くな
り、磁気記録媒体の薄型化が困難となる虞がある。
【0080】
【実施例】以下、上述した磁気記録媒体の具体的な実施
例及び比較例を記載し、本発明を更に具体的に説明す
る。なお、本実施例における種々の物性値及び特性は以
下に示す方法により測定したものである。
【0081】<フィルム厚の測定>フィルム厚の測定は
ミクロトーム法により、フィルム断面の切片を切り出
し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、倍率5千倍で
10箇所撮影し、10箇所の平均値をもって層厚とし
た。
【0082】<表面粗度の測定>SRaとは下記式にて
定義されるもので、
【0083】
【数1】
【0084】バックコート層を形成する面の表面粗さ
(SRa)を測定する際には、小坂研究所製の表面粗さ
測定器「ET−30HK」を用い、触針径2μmR、触
針圧10mg、カットオフ値0.25mm、X方向測定
長は、0.8mm、Y方向は0.12μmの条件で測定
して求めた。
【0085】また、金属磁性膜を形成する面の表面粗さ
(SRa)を測定する際には、小坂研究所製の表面粗さ
測定器「ET−30HK」を用いた非接触方式による測
定を行い、カットオフ値0.08μm、X方向測定長
は、0.1mm、Y方向は0.02μmの条件で測定し
て求めた。なお、この非接触方式による測定とは、一般
的に高度に平坦化された面の表面粗さを測定する際に用
いられ、臨界角焦点エラー検出方式を利用した光学式意
匠変位センサーによる測定のことである。
【0086】<表面突起個数>ポリアミドフィルム中に
不活性粒子を添加することにより形成される突起の個数
は、高走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、倍率5千倍
以上にてカウントし、1mm2当たりの個数に換算し
た。
【0087】<テープ特性>実施例及び比較例における
磁気記録媒体の特性評価は、ソニー株式会社製のAIT
ドライブSDX−S300C(商品名)を改造したもの
を用いて行った。記録は、相対速度10.04m/se
c、最短記録波長0.35μmで行った。
【0088】ドロップアウトの測定 ドロップアウトの測定は、出力減衰が6dB、継続時間
が1μsec以上のドロップアウトを1分間ドロップア
ウトカウンターで測定した。
【0089】走行耐久性 走行耐久性としては、170m長を100パス走行さ
せ、1パス走行後のエラーレート、100パス走行後の
エラーレートを評価した。
【0090】<ヘッドとの当たり特性>ヘッドとの当た
り特性としては、磁気テープ170mを10000パス
走行させ、テープ再生時の出力信号(当たり波形)を1
トラック分で見た場合の出力信号の最小値/最大値
(%)を1パス走行後および10000パス走行後それ
ぞれ測定した。
【0091】<カッピングの測定>カッピングの測定
は、図4に示すような光学顕微鏡50を有するカッピン
グ測定装置を用いて行った。このカッピング測定装置で
は、先ず、所定のテンションが負荷された磁気テープ5
1を一対のロール52に掛け渡す。次に、光学顕微鏡5
0(倍率100倍)を駆動手段53にて、磁気テープ5
1の幅方向の中心部又は両端部に位置決めする。そし
て、このカッピング測定装置では、光学顕微鏡50が上
下方向に駆動することによって、磁気テープ51の幅方
向の中心部或いは両端部において、それぞれ焦点を合わ
せる。このとき、カッピング測定装置では、光学顕微鏡
50の上下駆動に連動するマイクロメータ54にて、磁
気テープ51の幅方向の中心部と両端部との高さ違いを
測定する。
【0092】このとき、金属磁性膜を凸とする状態を負
のカッピングとし、逆に、金属磁性膜を凹とする状態を
正のカッピングとする。
【0093】実施例1 先ず、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で平均
粒径0.1μmの乾式シリカ粒子を分散させたスラリー
を用意した。
【0094】次に、重合槽にNMPと上記スラリーを仕
込み、この中に芳香族ジアミン成分として80モル%に
相当する2−クロルパラフェニレンジアミンと、20モ
ル%に相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テル
とを溶解させ、これに100モル%に相当する2−クロ
ルテレフタル酸クロリドを添加し、2時間攪拌して重合
を完了した。これを水酸化リチウムで中和して、金属磁
性膜が成膜される側の層、すなわち第2の芳香族ポリア
ミドフィルム用のポリマー溶液(A液を呼ぶ。)を得
た。なお、粒子の含有量は芳香族ポリアミドに対して
0.1wt%であった。
【0095】また、同様の方法で平均粒径1.5μmの
シリカ粒子を芳香族ポリアミドに対して0.05wt%
含有するバックコート形成面側の層、すなわち第1のポ
リアミドフィルム用のポリマ−溶液(B液と呼ぶ。)を
調整した。
【0096】A液及びB液も、ポリマー濃度10重量
%、30℃での溶液粘度を3000ポイズに調整して製
膜原液とした。
【0097】そして、これらA液及びB液の製膜原液を
5μmカットのフィルタ−を通した後、2層に積層して
金属ベルト上に流延してフィルムを作製した。押し出し
量を同量にして最終フィルムの厚みが4μmになるよう
にした。この流延されたフィルムを180℃の熱風で2
分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィル
ムをベルトから連続的に剥離した。
【0098】次に、NMPの濃度勾配をつけた水槽内へ
フィルムを導入して残存溶媒と中和で生じた無機塩の水
抽出を行ない、テンターで水分の乾燥と熱処理を行なっ
た。この間にフィルム長手方向と幅方向に各々1.1
倍、1.5倍延伸を行ない、280℃で1.5分間乾燥
と熱処理を行なった後、20℃/秒の速度で徐冷し、非
磁性支持体を得た。
【0099】次に、このようにして作製された非磁性支
持体を用いて、下記のような手法にて、磁気テープ原反
を作製した。
【0100】すなわち、図2に示したような連続巻き取
り式の蒸着装置を、その内部が10-3(Pa)程度の真
空状態となるように排気し、高分子被膜が形成された非
磁性支持体を、この蒸着装置にセッティングした。そし
て、連続真空斜め蒸着法により、微量の酸素存在下にお
いて、この非磁性支持体における第2の芳香族ポリアミ
ドフィルム表面にCoからなる金属磁性膜を形成した。
蒸着の入射角は、非磁性支持体の法線方向が90〜45
度までであり、非磁性支持体の走行速度が50m/分
で、金属磁性膜の厚さが0.18μmとなるように、電
子ビームの強さを調節して作製した。
【0101】次に、図3に示したようなマグネトロンス
パッタリング装置を、その内部が10-4(Pa)程度に
なるまでまで減圧した後、Arガスを導入し、0.8P
a程度にした。そして、このマグネトロンスパッタリン
グ装置に金属磁性膜が形成された非磁性支持体をセッテ
ィングし、−40℃に冷却した冷却キャン上を5m/分
の速度で走行させて金属磁性膜上にカーボン保護膜を形
成した。
【0102】次に、下記の組成に準じてバックコート塗
料を調製した。
【0103】 <バック塗料組成> カーボンブラック :100重量部 ポリウレタン樹脂 : 50重量部 エステルアクリレートオリゴマー : 20重量部 ジエチレングリコールジアクリレート : 20重量部 ブトシキエチルアクリレート : 20重量部 メチルエチルケトン80%、トルエン20% :300重量部 そして、このバックコート塗料を、非磁性支持体の強磁
性金属薄膜が形成された面とは反対側の面に塗布し、吸
収線量が5メガラドになるように電子線を照射し、厚さ
0.4μmのバックコート層を形成した。
【0104】次に、カーボン保護膜上に、潤滑剤として
パーフルオロポリエーテルを塗布した。このようにして
得られたテープ原反を、8mm幅にスリットした後にカ
セット本体に収納してカセットテープを作製した。
【0105】実施例2及び実施例3 実施例2及び実施例3では、A液の押し出し量とB液の
押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように非磁
性支持体を作製した以外は、実施例1と同様にして磁気
テープを作製した。
【0106】その結果、実施例2では、第2の芳香族ポ
リアミドフィルムの厚みが2.2μmとなっており、実
施例3では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚みが
3.0μmとなっている。
【0107】実施例4 実施例4では、B液に添加されるシリカ粒子として平均
粒径0.5μmのものを用い、0.1wt%となるよう
に調整した以外は実施例1と同様にして磁気テープを作
製した。
【0108】実施例5及び実施例6 実施例5及び実施例6では、A液の押し出し量とB液の
押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように非磁
性支持体を作製した以外は、実施例4と同様にして磁気
テープを作製した。
【0109】その結果、実施例5では、第2の芳香族ポ
リアミドフィルムの厚みが2.5μmとなっており、実
施例3では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚みが
3.1μmとなっている。
【0110】実施例7 実施例7では、非磁性支持体の強磁性金属薄膜が形成さ
れた面とは反対側の面に以下の条件で厚さ0.3μmの
プラズマ重合膜を形成した以外は実施例1と同様にして
磁気テープを作製した。
【0111】 モノマーガス: エチレン モノマーガス流量: 30ml/分 キャリアーガス: アルゴン キャリアーガス流量: 70ml/分 真空度: 70Pa 高周波電源: 13.56MHz、300W
【0112】実施例8及び実施例9 実施例8及び実施例9では、A液の押し出し量とB液の
押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように非磁
性支持体を作製した以外は、実施例7と同様にして磁気
テープを作製した。
【0113】その結果、実施例8では、第2の芳香族ポ
リアミドフィルムの厚みが2.2μmとなっており、実
施例9では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚みが
3.0μmとなっている。
【0114】実施例10 実施例10では、B液に添加されるシリカ粒子として平
均粒径0.5μmのものを用い、0.1wt%となるよ
うに調整した以外は実施例7と同様にして磁気テープを
作製した。
【0115】実施例11及び実施例12 実施例11及び実施例12では、A液の押し出し量とB
液の押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように
非磁性支持体を作製した以外は、実施例10と同様にし
て磁気テープを作製した。
【0116】その結果、実施例11では、第2の芳香族
ポリアミドフィルムの厚みが2.5μmとなっており、
実施例12では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚
みが3.1μmとなっている。
【0117】比較例1 比較例1では、非磁性支持体の強磁性金属薄膜が形成さ
れた面とは反対側の面に、下記の組成に準じて調製され
たバックコート塗料を塗布して乾燥後の厚みが0.4μ
mとなるようにバックコート層を形成した以外は実施例
1と同様にして磁気テープを作製した。
【0118】 カーボンブラック(旭社製,#50) 100重量部 ポリエステルポリウレタン 100重量部 (ニッポラン社製 商品名N−2304) 溶剤:メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部
【0119】比較例2及び比較例3 比較例2及び比較例3では、A液の押し出し量とB液の
押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように非磁
性支持体を作製した以外は、比較例11と同様にして磁
気テープを作製した。
【0120】その結果、比較例2では、第2の芳香族ポ
リアミドフィルムの厚みが2.2μmとなっており、比
較例3では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚みが
3.0μmとなっている。
【0121】比較例4 比較例4では、B液に添加されるシリカ粒子として平均
粒径0.5μmのものを用い、0.1wt%となるよう
に調整した以外は比較例1と同様にして磁気テープを作
製した。
【0122】比較例5及び比較例6 比較例5及び比較例6では、A液の押し出し量とB液の
押し出し量と調節して、全厚が4μmとなるように非磁
性支持体を作製した以外は、比較例4と同様にして磁気
テープを作製した。
【0123】その結果、比較例5では、第2の芳香族ポ
リアミドフィルムの厚みが2.5μmとなっており、比
較例6では、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚みが
3.1μmとなっている。
【0124】特性評価 以上のように作製された実施例1乃至実施例12に関し
て、金属磁性膜を成膜する面の表面粗さ(SRa)、波
長20μm以下のうねりの最大振幅値及び0.12μm
以上の粗大突起の密度を測定した。これらの測定結果
を、表1に示す。
【0125】
【表1】
【0126】この表1に示した結果から、実施例1乃至
実施例12では、優れた表面性を有していることが解っ
た。このことから、非磁性支持体の他主面にバックコー
ト層として電子線硬化膜或いは有機プラズマ重合体膜を
形成しても、金属磁性膜を成膜する面の表面粗さ(SR
a)に影響を及ぼさないことがわかる。
【0127】また、これら実施例1乃至実施例12と比
較例1乃至比較例6に関して、上述したような特性を評
価した結果を表2に示す。
【0128】
【表2】
【0129】この表2に示した結果から、実施例1乃至
実施例12、比較例1乃至比較例6ともに、第1の香族
族ポリアミドフィルム中の不活性粒子が第2の芳香族ポ
リアミドフィルム中の不活性粒子と比較して大であっ
て、第2の芳香族ポリアミドフィルムの厚さが2.0μ
m以上である場合には、十分な走行耐久性を有するとと
もに優れた信頼性を有していることがわかる。
【0130】また、バックコート層として、実施例1乃
至実施例6のように電子線硬化型膜或いは実施例7乃至
実施例12のように有機プラズマ重合体膜を有する場合
には、比較例1乃至比較例6と比較して、多数回走行後
のエラーレート及びヘッドとの当たり特性が大幅に優れ
ていることがわかる。このことから、実施例1乃至実施
例12では、4.0μmといった薄型化された非磁性支
持体を用いた場合でもカッピングが発生していないこと
がわかる。実施例1乃至実施例12では、カッピングが
発生しないことから、磁気ヘッドとの当たりが良好なも
のとなるために電磁変換特性に優れたものとなる。ま
た、実施例1乃至実施例12では、カッピングが発生し
ないことから、磁気テープ幅方向の両端部における偏摩
耗が防止されるため、ドロップアウト発生の防止、出力
低下やエラーレート劣化の防止を達成することができ
る。
【0131】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る磁気記録媒体では、非磁性支持体における金属磁性
膜が成膜される面とは反対側の面に所定のバックコート
層を形成することによって、カッピングを防止すること
ができる。このため、この磁気記録媒体では、走行耐久
性及び電磁変換特性に優れ、且つ、ハンドリング特性に
も優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の要部断面図であ
る。
【図2】金属磁性膜を成膜する際に用いられる連続巻き
取り式の真空蒸着装置の概略構成図である。
【図3】カーボン保護膜を形成する際に用いられるマグ
ネトロンスパッタ装置の概略構成図である。
【図4】カッピング測定装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 非磁性支持体、2 金属磁性膜、4 バックコート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 5D006 C08L 77/10 C08L 77/10 C09D 5/23 C09D 5/23 177/10 177/10 C23C 14/12 C23C 14/12 // C08J 5/18 CFG C08J 5/18 CFG Fターム(参考) 4F071 AA56 AB03 AB18 AB21 AB24 AB26 AD06 AH14 BC01 BC10 BC14 BC16 4F100 AA20H AA37 AA37H AB01A AK01D AK17 AK25 AK47B AK47C AK51 AK54 AL05 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA13 CA21 CA23B CA23C CC00D DD06C DD07B DD07C DE01B DE01C DE01H EH66 EJ61D GB41 JB14D JG06A JL00 JL04 JL05 YY00 YY00B YY00C YY00H 4J002 CL061 DA036 DE136 DE146 DE236 DG046 DJ016 GS01 4J038 FA041 FA061 FA081 FA091 FA101 FA121 FA171 FA191 FA241 FA251 FA261 FA271 FA281 NA22 PA17 PB11 PC08 4K029 AA11 AA21 AA25 BA01 BA06 BA34 BA43 BA62 BB02 BD11 CA01 CA02 CA05 CA12 CA15 DB21 DC39 5D006 BB01 CB03 CB06 CB07 CB08 CC01 EA03 FA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の一主面上に、少なくとも
    金属磁性膜が成膜されてなる磁気記録媒体において、 上記非磁性支持体は、少なくとも、他主面を構成する第
    1の芳香族ポリアミドフィルムと、上記第1の芳香族ポ
    リアミドフィルム上に形成された第2の芳香族ポリアミ
    ドフィルムとを有するとともに、上記第1の芳香族ポリ
    アミドフィルム中に含有される不活性粒子が上記第2の
    芳香族ポリアミドフィルム中に含有される不活性粒子と
    比較して大とされてなり、 上記非磁性支持体は、上記第1の芳香族ポリアミドフィ
    ルムを除いた厚みが2.0μm以上であり、 上記非磁性支持体の他主面にバックコート層が形成され
    たことを特徴とする磁気記媒体。
  2. 【請求項2】 上記バックコート層は、電子線硬化型樹
    脂を含有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 上記バックコート層は、有機プラズマ重
    合型樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記非磁性支持体は、上記金属磁性膜が
    成膜される一主面の0.12μm以上の突起の密度が2
    50個/100cm2以下であることを特徴とする請求
    項1記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記非磁性支持体は、上記金属磁性膜が
    成膜される一主面の表面粗さ(SRa)が1.5〜5.
    0nmであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録
    媒体。
  6. 【請求項6】 上記非磁性支持体は、上記金属磁性膜が
    成膜される一主面の表面うねりが、波長20μm以下の
    うねりの最大振幅値が2.5nm以下であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記第1の芳香族ポリアミドフィルムに
    含有される不活性粒子の平均粒径は、0.03〜1.5
    μmであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 上記第1の芳香族ポリアミドフィルムの
    不活性粒子は、0.05〜2.0wt%となるように含
    有されたことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 上記第2の芳香族ポリアミドフィルムの
    不活性粒子は、上記第1の芳香族ポリアミドフィルムに
    含有される不活性粒子の平均粒径よりも小であり、且
    つ、その平均粒径が0.03〜0.15μmであり、
    0.01〜1.0wt%となるように含有されたことを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記非磁性支持体の厚みが2.5〜
    5.0μmであることを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記非磁性支持体は、金属磁性膜が成
    膜される一主面と反対側に位置する他主面の表面粗さ
    (SRa)が4〜20nmであることを特徴とする請求
    項1記載の磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019217647A (ja) * 2018-06-15 2019-12-26 大日本印刷株式会社 積層体、ポリイミドフィルム、ディスプレイ用表面材、タッチパネル部材、液晶表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置並びにポリイミドフィルムの製造方法、積層体の製造方法及びディスプレイ用表面材の製造方法

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