JP2000283939A - 水質監視装置及び水質監視方法並びに脱塩装置 - Google Patents

水質監視装置及び水質監視方法並びに脱塩装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単なる真空脱気では酸素ガスや窒素ガスは除
去できるものの、炭酸ガスは脱塩水等の純水中に溶解し
て水分子と結合し、炭酸水素イオン等の電解質を生成
し、水分子と結合していない未解離の炭酸ガスの濃度に
応じて脱気されるため、多くの電解質が残り、炭酸ガス
を期待するほど除去することができず、導電率計を用い
た簡便な水質監視装置では純水本来の抵抗率を測定でき
ない。 【解決手段】 本発明の水質監視装置1は、大気との接
触により大気中のガスが溶存する検水Wの抵抗率を水質
計6により測定し、この測定値に基づいて検水Wの水質
を監視する水質監視装置であって、検水Wを加熱して溶
存炭酸ガスを除去する加熱装置4を水質計6の前段に設
けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水質監視装置及び
水質監視方法並びに脱塩装置に関し、更に詳しくは、大
気との接触により大気中のガスが溶存する脱塩水等の検
水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値率に基
づいて検水の水質を監視する水質監視装置及び水質監視
方法並びに脱塩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば各種の産業分野では洗浄用水、薬
品希釈用水、分析用水、あるいはボイラー給水等として
純水が使用されている。純水は、その使用目的に応じ
て、例えば、除濁装置、活性炭装置、イオン交換樹脂装
置、逆浸透膜装置(RO)、電気透析装置、蒸留装置、
電気再生式脱塩装置(EDI)、脱炭酸装置等を単独で
あるいはこれらを適宜組み合わせて製造される。更に高
純度の純水を製造する場合には、上述の装置に紫外線酸
化装置、真空脱気装置、限外濾過装置等を付加したもの
が使用されている。
【0003】ところで、脱塩水等の純水はその使用目的
に応じた水質管理が極めて重要であるため、製造工程に
適宜配置された水質監視装置を用いて懸濁成分やイオン
成分等の不純物を常に監視している。監視項目として
は、例えば、抵抗率、TOC、DO、微粒子、生菌、蒸
発残留物等がある。そして、例えば、不純物が除去され
た脱塩水の水質は最終的に導電率計を用いた水質監視装
置により抵抗率を監視し、一定の許容レベルに維持して
いる。
【0004】また、脱塩水等の純水は大気中で使用され
ることが多く、このような脱塩水には大気中のガス成分
が溶解して溶存ガスとして存在する。脱塩水の用途によ
っては溶存ガスが悪影響を及ぼすことがあるため、貯留
する際に窒素ガス等の不活性ガスでシールし、空気中の
ガスの溶解を防止しているが、多くの用途では溶存ガス
自体による弊害がないため、溶存ガスを含んだまま使用
している。また、溶存ガス自体が用途に悪影響を及ぼす
ものではないが、脱塩水本来の抵抗率を許容レベルで厳
重に管理する場合もある。このような場合には従来から
水質監視装置として導電率計を用いて導電率を監視して
いる。しかしながら、大気からの溶存ガスのうち、炭酸
ガスは脱塩水中に溶解して炭酸水素イオン等の電解質を
生成するため、導電率計ではこの炭酸ガスの影響を除い
た脱塩水本来の抵抗率を測定できず、脱塩水を本来の抵
抗率で管理することができない。そこで、例えば特願平
6−11406号公報において脱塩水等の純水の導電率
を測定する前に真空脱気等により溶存炭酸ガスを除去す
る技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単なる
真空脱気では酸素ガスや窒素ガスは除去できるものの、
炭酸ガスは脱塩水等の純水中に溶解して水分子と結合し
て電解質を生成し、水分子と結合していない未解離の炭
酸ガスの濃度に応じて脱気されるため、多くの炭酸水素
イオン等の電解質が残り、炭酸ガスを期待するほど除去
することができず、導電率計を用いた簡便な水質監視装
置では純水本来の抵抗率を測定できないという課題があ
った。真空脱気をより確実に行うために真空度を高めよ
うとすれば大型の真空ポンプ等の排気装置が必要にな
り、本来小型で簡便である筈の水質監視装置が高価なも
のになってしまう。勿論、溶存炭酸ガス由来のイオンを
僅かに残存するNaイオンやClイオン等から分離して
純水本来の抵抗率を測定するイオンクロマトグラフや、
溶存炭酸ガス由来のイオンのみを測定できる測定装置等
を用いてその存在を確認することはできるが、水質監視
装置としては高価で複雑になってしまう。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、溶存炭酸ガスの影響を格段に抑制し、脱塩
水等の検水の本来の抵抗率を簡単且つ確実に測定するこ
とができる水質監視装置及び水質監視方法並びに脱塩装
置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の水質監視方法は、大気との接触により大気中のガスが
溶存する検水の抵抗率を導電率計により測定し、この測
定値に基づいて上記検水の水質を監視する方法におい
て、上記検水の抵抗率を測定するに先立って、上記検水
を加熱手段により加熱して溶存炭酸ガスを除去すること
を特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の水質監視
方法は、請求項1に記載の発明において、上記加熱手段
により加熱された検水を脱気することを特徴とするもの
である。
【0009】また、本発明の請求項3に記載の水質監視
方法は、請求項1または請求項2に記載の発明におい
て、上記加熱手段による加熱温度が80℃以上であるこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4に記載の水質監視
装置は、大気との接触により大気中のガスが溶存する検
水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値に基づ
いて上記検水の水質を監視する水質監視装置において、
上記検水を加熱して溶存炭酸ガスを除去する加熱手段を
上記導電率計の前段に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】また、本発明の請求項5に記載の水質監視
装置は、請求項4に記載の発明において、上記加熱手段
の後段に脱気手段を設け、この脱気手段に加熱水を通水
することを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項6に記載の水質監視
装置は、請求項5に記載の発明において、上記脱気手段
として脱気膜装置を用いることを特徴とするものであ
る。
【0013】また、本発明の請求項7に記載の水質監視
装置は、大気との接触により大気中のガスが溶存する検
水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値に基づ
いて上記検水の水質を監視する水質監視装置において、
減圧下で上記検水の溶存炭酸ガスを脱気する脱気膜手段
を上記導電率計の前段に設け、且つ、上記脱気膜手段の
減圧空間に不活性ガスを供給するガス供給手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項8に記載の水質監視
装置は、大気との接触により大気中のガスが溶存する検
水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値に基づ
いて上記検水の水質を監視する水質監視装置において、
上記検水中に不活性ガスをバブリングする曝気手段を上
記導電率計の前段に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0015】また、本発明の請求項9に記載の脱塩装置
は、逆浸透膜装置の後段に請求項4〜請求項8のいずれ
か1項に記載の水質監視装置を備えたことを特徴とする
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3に示す実施形態
に基づいて本発明を説明する。尚、図1は本発明の水質
監視装置の一実施形態を示すフロー図、図2は本発明の
水質監視装置の他の実施形態も要部を示す模式図、図3
は本発明の水質監視装置を備えた脱塩装置の一例を示す
フロー図である。
【0017】本実施形態の水質監視装置1は、例えば図
1に示すように、大気に開放された状態で検水Wを貯留
する脱塩水等の検水Wを貯留する、タンク2に配管3を
介して接続された加熱装置4と、この加熱装置4に配管
3を介して接続され且つ加熱装置4において加熱された
加熱水中のガスを脱気する脱気手段である減圧塔5と、
この減圧塔5に配管3を介して接続された送水ポンプ6
と、この送水ポンプ6の下流側に配管3を介して接続さ
れた導電率計(水質計)7のセル7Aとを備え、排気装
置8により減圧塔5を所定の真空度まで減圧するように
なっている。
【0018】タンク2内に貯留された検水Wは例えば公
知の純水製造装置(図示せず)により懸濁成分やイオン
成分が除去された超純水(脱塩水)である。しかし、タ
ンク2は大気に開放されて常に大気と接触して大気中の
ガス、主として窒素ガス、酸素ガス及び炭酸ガスが溶存
しているため、検水Wの抵抗率をそのまま測定しても検
水本来の抵抗率を示さず、本来の抵抗率よりも小さな抵
抗率を示すことは前述した通りである。
【0019】窒素ガス、酸素ガス及び炭酸ガスは大気中
のそれぞれの分圧に応じて検水中に溶解し、窒素ガス、
酸素ガス及び炭酸ガスは分子状で溶存ガスとして溶解す
る。しかし、炭酸ガスは化学平衡に基づいて水分子と結
合して炭酸水素イオン等の電解質を生成する。従って、
炭酸ガスを脱気する際には、分子状の溶存炭酸ガスが脱
気されるだけで、電解質は残留し、化学平衡に基づいて
電解質が徐々に分子状の溶存炭酸ガスに変化して除去さ
れるに過ぎない。従って、従来のような単なる脱気処理
では未解離の分子状炭酸ガスの濃度に即して炭酸ガスを
脱気するに過ぎず、他のガスほど簡単に脱気することは
できない。
【0020】そこで、本実施形態では、加熱装置4を用
いて検水Wを加熱し、大気中に含まれているガスの溶解
度を低下させる。炭酸ガスの場合には加熱装置4により
分子状炭酸ガスの溶解度を低下させて上述の化学平衡を
ずらし、炭酸ガスとして効率良く脱気することができ
る。加熱装置4としては例えば電気ヒータ、マイクロウ
エーブ、電磁誘導等を用いることができる。検水Wの加
熱温度は、高い方が好ましく、例えば80℃以上が好ま
しく、90℃以上がより好ましい。更に、本実施形態で
は、加熱水を加熱した温度にほぼ保持したまま減圧塔5
に通すことにより加熱水中の気泡を脱泡し、後段のセル
7Aへ気泡を含まない加熱水を供給し、水質計7で抵抗
率を精度良く測定する。また、排気装置8は減圧塔5内
に減圧空間を作ることができれば特に制限されないが、
排気装置8としては例えば真空ポンプ、アスピレータが
用いられる。本実施形態では脱気手段として排気装置8
を有する減圧塔5を用いたものを示したが、脱気手段と
しては、その他にポンプあるいは超音波振動を利用した
キャビテーションの発生によって脱気を促進する方法も
あるが、単に常圧塔を通すだけでも検水中に混じった気
泡を検水から分離することができる。また、加熱水が高
温であるため、セル7Aは耐熱性のあるものが用いられ
ることは云うまでもない。図1では炭酸ガスの脱気を促
進する手段として加熱装置4を用いたが、加熱装置4に
代えて脱気膜手段や曝気手段を用いることができる。
【0021】上記脱気膜手段としてはた例えば図2に示
す中空糸膜モジュールを用いた装置が用いられる。この
脱気膜装置10は、中空糸膜11Aを有する中空糸膜モ
ジュール11と、この中空糸膜モジュール11のシェル
11Bに配管12を介して接続され且つ不活性ガスとし
て窒素ガスを供給するガス供給源13と、中空糸膜モジ
ュール11のシェル11Bに配管12を介して接続され
且つシェル11B内に減圧空間を作る真空ポンプ14と
を備えている。中空糸膜モジュール11では検水Wが中
空糸膜11Aの一端からその内側へ流入して他端から流
出し、ガス供給源13から供給された窒素ガスが真空ポ
ンプ14で吸引されて中空糸膜11Aの外側でシェル1
1Bの内側を予め設定された真空度(例えば、50Tor
r)で流通する。このようにシェル11B内に窒素ガス
を流通させてシェル11B内の窒素ガスの分圧を高め、
炭酸ガスの分圧を低下させることでヘンリーの法則に基
づいて溶存炭酸ガスの脱気を促進することができる。検
水中に窒素ガスが残留しても後段の水質計7への障害は
なく、より精度の高い抵抗率を測定することができる。
本実施形態において、不活性ガスとしては抵抗率に悪影
響を及ぼさない(検水中に溶解しても解離イオンを生成
しない)ガスであれば特に制限されないが、窒素ガスが
好ましい。また、上記曝気手段では検水中に不活性ガス
をバブリングさせて検水Wの抵抗率に悪影響を及ぼす溶
存ガスである炭酸ガスを脱気する。尚、中空糸膜の外側
に検水Wを流し、中空糸膜の内側の一端から不活性ガス
を流し中空糸膜の内側の他端から真空ポンプで減圧する
タイプの中空糸膜モジュールも用いることができる。
【0022】本実施形態の水質監視装置1は、例えば図
3に示すように、2台の逆浸透膜装置21を直列に接続
した脱塩装置20に対して適用することができる。この
脱塩装置20は、前段の逆浸透膜装置21の入口に検水
Wを供給する送水ポンプ22が配管23を介して接続さ
れ、後段の逆浸透膜装置21の出口に本実施形態の水質
監視装置1が配管23を介して接続されている。逆浸透
膜装置21は懸濁成分やイオン成分を除去できるが、溶
存ガスは除去することができず、炭酸ガス等の溶存ガス
を含んでいる。しかし、この脱塩装置20には本実施形
態の水質監視装置1が配管23を介して接続されてい
る。従って、脱塩装置20によって得られた脱塩水の抵
抗率は本実施形態の水質監視装置1によって溶存炭酸ガ
スを除去した状態で正確に測定することがでできる。と
ころが、この脱塩装置20に従来の水質監視装置を適用
したものであれば、溶存炭酸ガスを除去することができ
ないため、脱塩水本来の抵抗率を測定することができな
い。
【0023】
【実施例】実施例1 本実施例では、タンク2に貯留された超純水(抵抗率:
18.0MΩ・cm以上、導電率:0.056μS/c
m以下)を検水として図1に示す水質監視装置1に供給
し、この水質監視装置1を表1に示す条件に設定して超
純水の抵抗率を測定し、その結果を表1に示した。水質
監視装置1は、減圧塔5が直径10cm、高さ100c
mで、抵抗率計6が電気化学工業(株)製のAQ−10
で99℃以下で測定可能範囲なものから構成されてい
る。尚、減圧塔5はアスピレータを用いて減圧して使用
し、また、常圧塔としても使用した。また、比較例とし
て表1に示す条件で超純水の抵抗率を測定し、その結果
を表1に示した。
【0024】表1の結果に示す比較例1〜4からも明ら
かなように、無処理の検水の場合(比較例1の場合)に
は抵抗率が1.5MΩ・cmで、従来の水質監視装置を
用いて常温下で減圧処理のみを行った場合(比較例2〜
4の場合)には抵抗率は最高値で4.6MΩ・cmであ
った。しかし、試験例2〜4からも明らかなように、加
熱処理を行うことにより溶存炭酸ガスが除去されて従来
法より抵抗率が大きくなり、溶存炭酸ガスの影響が小さ
くなっていることが判る。また、試験例2と試験例7の
比較からも明らかなように加熱処理をした上に減圧処理
を行うことにより更に抵抗率が大きくなって溶存炭酸ガ
スの影響が小さくなっていることが判る。試験例1、2
及び試験例5からも明らかなように、40℃程度の加熱
処理では溶存炭酸ガスを殆ど除去できず、80℃以上に
加熱効果が顕著に現れることも判った。
【0025】従って、例えば水質の基準値が5.0MΩ
・cmである場合には、従来の水質監視手法によれば、
検水本来の抵抗率が基準値に達しているにも拘らず、溶
存炭酸ガスの影響によるものであることを認識できず、
本来不要な脱塩処理用設備を付設する。ところが、本実
施例の場合には80℃以上に加熱すれば基準値を達成こ
とができ、無駄な設備投資を無くすことができる。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 本実施例では工業用水を凝集濾過し、濾過水を安全フィ
ルタを通した後、図3に示す逆浸透膜装置20を用いて
脱塩水を作り、この脱塩水の抵抗率を実施例1で用いた
水質監視装置1を用いて抵抗率を測定し(試験例8〜1
0)、その結果を表2に示した。また、試験例11とし
て脱塩水を窒素ガスにより曝気処理(常温、窒素ガス流
量=1NL/分)して抵抗率を測定し、その結果を表2
に示した。逆浸透膜装置20として日東電工社製ES2
0を用いた。ここで、試験例8は試験例2と、試験例9
は試験例3と、試験例10は試験例7と同一測定条件で
あった。また、比較例5は比較例1と、比較例6は比較
例4と同一測定条件であった。
【0028】表2の結果に示す比較例5、6では検水の
抵抗率は1MΩ・cm以下であった。しかし、試験例8
〜11では検水の抵抗率が1MΩ・cm以上になり、明
らかに溶存炭酸ガスの影響が除去され、抵抗率が大きく
なっている。
【0029】
【表2】
【0030】以上説明したように本実施形態によれば、
大気との接触により大気中のガスが溶存する脱塩水の抵
抗率を導電率計により測定し、この測定値に基づいて脱
塩水の水質を監視する場合、脱塩水を加熱して溶存炭酸
ガスを除去する加熱装置4を水質計(導電率計)6の前
段に設けたため、溶存炭酸ガスの影響を格段に抑制し、
脱塩水等の検水本来の抵抗率を簡単且つ確実に測定する
ことができる。また、加熱装置4の後段に減圧塔5を設
け、減圧塔5に加熱水を通水するようにしたため、減圧
塔5によって更に溶存炭酸ガスを除去し、脱塩水本来の
抵抗率により正確に測定することができる。
【0031】また、脱塩水中に窒素ガスをバブリングす
る曝気手段を水質計7の前段に設けることにより、溶存
炭酸ガスを除去することができ、脱塩水本来の抵抗率を
より正確に測定することができる。また、逆浸透膜装置
20等の脱塩装置に本実施形態の水質監視装置1を設け
ることにより、炭酸ガスの影響のない透過水本来の抵抗
率を正確に知ることができる。
【0032】尚、上記各実施形態では、水質監視装置に
加熱装置、減圧装置、あるいは曝気装置を設けたものに
ついて説明したが、本発明は上記各実施形態に何等制限
されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設
計変更することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項8に記載の発
明によれば、溶存炭酸ガスの影響を格段に抑制し、脱塩
水等の検水の本来の抵抗率を簡単且つ確実に測定するこ
とができる水質監視装置及び水質監視方法を提供するこ
とができる。
【0034】また、本発明の請求項9に記載の発明によ
れば、溶存炭酸ガスの影響を格段に抑制し、逆浸透膜装
置の透過水本来の抵抗率を簡単且つ確実に知ることがで
きる脱塩装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水質監視装置の一実施形態を示すフロ
ー図である。
【図2】本発明の水質監視装置の他の実施形態も要部を
示す模式図である。
【図3】本発明の水質監視装置を備えた脱塩装置の一例
を示すフロー図である。
【符号の説明】
4 加熱装置(加熱手段) 5 減圧塔(脱気手段) 7 水質計(導電率計) 10 脱気膜装置(脱気膜手段) 11 中空糸膜モジュール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 61/02 B01D 61/02 C02F 1/20 C02F 1/20 1/44 1/44 A G01N 33/18 G01N 33/18 Z Fターム(参考) 2G060 AA05 AC01 AE16 AE17 AE19 AF07 HC06 4D006 GA03 HA01 JA51A KA72 KB17 KE19Q LA08 4D011 AA12 AA14 AA15 AA16 AA17 AD01 AD03 4D037 AA03 AB11 BA23 BB02 BB05 BB06 BB07 CA02 CA03 CA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気との接触により大気中のガスが溶存
    する検水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値
    に基づいて上記検水の水質を監視する方法において、上
    記検水の抵抗率を測定するに先立って、上記検水を加熱
    手段により加熱して溶存炭酸ガスを除去することを特徴
    とする水質監視方法。
  2. 【請求項2】 上記加熱手段により加熱された検水を脱
    気することを特徴とする請求項1に記載の水質監視方
    法。
  3. 【請求項3】 上記加熱手段による加熱温度が80℃以
    上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の水質監視方法。
  4. 【請求項4】 大気との接触により大気中のガスが溶存
    する検水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値
    に基づいて上記検水の水質を監視する水質監視装置にお
    いて、上記検水を加熱して溶存炭酸ガスを除去する加熱
    手段を上記導電率計の前段に設けたことを特徴とする水
    質監視装置。
  5. 【請求項5】 上記加熱手段の後段に脱気手段を設け、
    この脱気手段に加熱水を通水することを特徴とする請求
    項4に記載の水質監視装置。
  6. 【請求項6】 上記脱気手段として脱気膜装置を用いる
    ことを特徴とする請求項5に記載の水質監視装置。
  7. 【請求項7】 大気との接触により大気中のガスが溶存
    する検水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値
    に基づいて上記検水の水質を監視する水質監視装置にお
    いて、減圧下で上記検水の溶存炭酸ガスを脱気する脱気
    膜手段を上記導電率計の前段に設け、且つ、上記脱気膜
    手段の減圧空間に不活性ガスを供給するガス供給手段を
    設けたことを特徴とする水質監視装置。
  8. 【請求項8】 大気との接触により大気中のガスが溶存
    する検水の抵抗率を導電率計により測定し、この測定値
    に基づいて上記検水の水質を監視する水質監視装置にお
    いて、上記検水中に不活性ガスをバブリングする曝気手
    段を上記導電率計の前段に設けたことを特徴とする水質
    監視装置。
  9. 【請求項9】 逆浸透膜装置の後段に請求項4〜請求項
    8のいずれか1項に記載の水質監視装置を備えたことを
    特徴とする脱塩装置。
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