JP2000283437A - 廃棄物処理方法及び廃棄物処理システム - Google Patents

廃棄物処理方法及び廃棄物処理システム

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JP2000283437A
JP2000283437A JP11094417A JP9441799A JP2000283437A JP 2000283437 A JP2000283437 A JP 2000283437A JP 11094417 A JP11094417 A JP 11094417A JP 9441799 A JP9441799 A JP 9441799A JP 2000283437 A JP2000283437 A JP 2000283437A
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Japan
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chlorine
carbide
waste
solution
gas
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JP11094417A
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English (en)
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Katsuaki Matsuzawa
克明 松澤
Junya Nishino
順也 西野
Tsuneo Ayabe
統夫 綾部
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物から塩素分を除去して単位時間あたり
の廃棄物の処理量を増加させ、ゴミのエネルギ利用効率
の向上を図ることを目的とする。 【解決手段】 廃棄物Hを炭化してそのチャー(炭化
物)Tを燃焼することにより廃棄物Hを処理する方法で
あって、チャーTを塩素除去装置1の所定溶液中に入れ
てチャーTの塩素分を所定溶液に溶解させ、溶液分離装
置2でチャーT及び所定溶液の混合体Mから所定溶液を
分離して脱塩素化チャー(脱塩素化炭化物)Kを生成す
る溶液分離工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を炭化して
この炭化物を例えば火力発電装置の石炭焚き事業用ボイ
ラや石炭ガス化設備で燃焼することにより廃棄物を処理
する方法およびシステムに関し、特に、廃棄物に含有す
る塩素分の一部を除去した状態で燃焼させる技術に関す
る。なお、本明細書において、廃棄物とは、紙類,廃プ
ラスチックなどの都市ゴミや、わら,木材チップ,廃パ
ルプなどのバイオマス系の産業廃棄物を含む意で用いて
いる。
【0002】
【従来の技術】近年、紙類,廃プラスチックなどの都市
ゴミや、わら,木材チップ,廃パルプなどのバイオマス
系の産業廃棄物を各種燃料として再利用することが提案
され、これによりゴミ(廃棄物)のエネルギ利用効率の
向上が期待される。そのため、ゴミ焼却炉によるボイラ
発電も提案されているが、ゴミ焼却の際に生じる塩化水
素がボイラチューブを腐食させるためボイラを過酷な条
件で運転できないことや、ゴミが多くの水分を含んでい
るため燃焼温度が低いことなどから、発電効率が悪い。
さらに、ゴミ焼却で発生する灰を廃棄するには多大なコ
ストを必要とするため経済的ではない。
【0003】従って、廃棄物を火力発電所に既に設置さ
れている石炭焚き事業用ボイラや石炭ガス化設備の燃料
として使用することも考えられ、これにより廃棄物処理
のための焼却炉が不要となるが、廃棄物をこのような事
業用ボイラ等に直接投入することは難しい。というの
も、事業用ボイラ等はバーナーなどの構造上廃棄物を直
接燃焼するのが難しいのに加え、排ガス規制やボイラチ
ューブの腐食防止のため燃料の質の管理が厳しく行われ
ており、燃料としての質が不安定な都市ゴミなどでは対
応できないことに起因する。
【0004】また、特開平10−244176号公報で
は、廃プラスチックなどの有機系廃棄物を石炭焚きボイ
ラの燃料として適用する技術が開示されている。これ
は、有機系廃棄物を予め酸素不足雰囲気で200〜50
0℃の温度範囲で加熱処理し、この加熱処理によって生
じたガスをボイラで燃焼させ、さらに、加熱処理後にロ
ーラミルで粉砕した固形物(炭素を主成分とするいわゆ
る炭化物)を燃料の石炭と混合してボイラで燃焼させる
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した廃
棄物中には、塩化ビニル等の高分子の塩素系樹脂中に存
在する塩素分と、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなど
に存在する塩素分とがあり(本明細書においては便宜上
前者を有機系塩素と、後者を無機系塩素と呼ぶ。)、こ
れら有機系塩素と無機系塩素とがおよそ半々の割合で存
在するものと考えて差し支えない。そして、廃棄物を加
熱処理すなわち熱分解により炭化する過程で生じる熱分
解ガスは有機系塩素のうち80〜90%を塩化水素とし
て含んでいるため、この熱分解ガスを火力発電所などの
事業用ボイラ等で大量に燃焼させたのではバーナの作動
不良やボイラチューブの腐食を引き起こすため少量ずつ
しか燃焼させることができない。
【0006】一方、廃棄物の加熱処理後に得られる炭化
物は、発熱量や固有水分,揮発比などの性状が石炭と似
ているため、例えば火力発電所に既設の石炭焚き事業用
ボイラ等の燃料に混入して燃焼させることは可能であ
る。ただし、廃棄物の炭化物には、無機系塩素の大部分
が残っており、発熱量などの性状が石炭と似ているもの
の石炭と比較して塩素分を極めて多く含んでいる点で相
違している。従って、この炭化物を事業用ボイラの燃料
として使用したのでは前記と同様にバーナの作動不良や
ボイラチューブの腐食を引き起こすため、石炭に少量ず
つしか混入させることはできない。
【0007】以上のように、石炭焚き事業用ボイラな
ど、燃料の質が厳しく管理されたものに対して塩素分が
大きな影響を与えることに鑑みると、廃棄物を加熱処理
し、その加熱処理過程で生じた熱分解ガス及び炭化物を
事業用ボイラで適正に燃焼させるには、バーナーの作動
不良やボイラチューブの腐食を避けるために、石炭との
混合比で廃棄物(熱分解ガス及び炭化物)をわずかに1
%程度燃焼させ、全体に占める塩素分の割合を微少とし
て対応せざるを得ない。その結果、単位時間あたりの廃
棄物処理量が少なくなり、前記したゴミのエネルギ利用
効率の向上を達成することができない。
【0008】しかも、事業用ボイラでの燃焼後の排ガス
中に塩素分が含まれるため、排ガス規制を満足するため
に排ガス処理施設に塩素除去機能を付加する必要が生じ
る。しかし、排ガス中に少量含まれる塩素分を除去する
ために、大型の排ガス処理施設に塩素除去機能を付加す
るのでは、コストの面で好ましくない。また、石炭焚き
ボイラの排ガス処理過程で生じたダストは、石炭のみを
燃焼して得られることを前提として再利用可能であるの
に対し、排ガス中に多くの塩素分が含まれていたのでは
ダストから塩素分を除去する工程等が必要になるなど、
ダストの再利用価値を低下させることになる。
【0009】また、特開平10−244176号公報で
開示される技術は、ローラミルにより炭化物及び石炭を
粉砕する、いわゆる乾式粉砕処理が示されており、ロー
ラミルでの粉砕物をキャリアガスに乗せてボイラまで運
ぶように構成されている。しかし、このような乾式粉砕
処理では、炭化物の比重が石炭と比較して小さいことか
ら粉砕過程で粒径の大きな炭化物が微粉状の石炭と混ざ
ってキャリアガスに乗ってしまい、炭化物と石炭との双
方が微粉状となって適切な混合状態でボイラへ送ること
が難しいといった問題がある。
【0010】さらに、廃棄物の炭化物は、生成とともに
全てがボイラ等へ送られるのではなく、一旦ホッパ等ま
で運搬され、ここで保管されてから適当量づつ取り出し
てボイラへ供給することも考えられる。かかる場合、炭
化物の生成直後はその炭化物も高温であることから、高
温のままホッパ等への運搬、保管を行ったのでは炭化物
に着火する可能性があり、これに対処するには、生成さ
れた炭化物をある程度冷却してから取り扱うことが必要
となって処理効率が悪くなる。
【0011】本発明は、以上の課題を解決するものであ
り、廃棄物の炭化物から塩素分を除去してから事業用ボ
イラや石炭ガス化設備などで燃焼させることで、事業用
ボイラ等に投入される塩素分の量を減少させ、これによ
り単位時間あたりの廃棄物の処理量を増加させ、ゴミの
エネルギ利用効率の向上を図るとともに、さらには、炭
化物を濡れた状態にして炭化物の運搬や保管の際の取扱
性を向上させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、廃棄物を炭化してその炭
化物を燃焼することにより廃棄物を処理する方法であっ
て、炭化物を所定溶液中に入れて炭化物の塩素分を所定
溶液に溶解させる塩素除去工程と、炭化物及び所定溶液
の混合体から所定溶液を分離して脱塩素化炭化物を生成
する溶液分離工程とを備える技術が採用される。この廃
棄物処理方法では、廃棄物の炭化物から無機系塩素(塩
素分)を除去して脱塩素化炭化物を生成し、これを燃焼
するため、例えば脱塩素化炭化物を石炭と混合して火力
発電装置の事業用ボイラや石炭ガス化設備などで燃焼す
る場合であっても、炭化物中に含まれる無機系塩素が事
業用ボイラ等に投入されず、その分だけ多くの炭化物を
事業用ボイラ等で燃焼させることができ、これにより単
位時間あたりの廃棄物の処理量を増加させ、ゴミのエネ
ルギ利用効率の向上を図ることが可能となる。さらに、
炭化物中の塩素分は所定溶液に溶解することで除去され
るため、廃棄物に含まれていた塩素分の少なくとも一部
が効率よく除去されることになる。また、溶液分離工程
で所定溶液が分離した後において脱塩素化炭化物が濡れ
た状態となっているため、これをホッパ等へ運搬、保管
しても着火しにくく、炭化物の取扱性を向上させること
が可能となる。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1の廃棄物
処理方法において、塩素除去工程に先だって、炭化物を
予め粉砕する技術が適用される。この廃棄物処理方法で
は、塩素除去工程の前に炭化物を予め粉砕して炭化物を
小径化または微粉化しているため、塩素除去工程におい
て所定溶液に対する炭化物の表面積を増加させ、これに
より炭化物に含まれる塩素分が所定溶液に溶解しやすく
して、塩素分の除去効率を向上させることが可能とな
る。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項1または2
の廃棄物処理方法において、溶液分離工程により分離さ
れた所定溶液を、塩素除去工程での所定溶液として用い
る技術が適用される。この廃棄物処理方法では、溶液分
離工程で分離された所定溶液を再度塩素除去工程での所
定溶液として用い、所定溶液を溶液分離工程と塩素除去
工程とで循環させているため、所定溶液の利用効率を向
上させ、溶液分離工程で分離された所定溶液の処理量の
削減など処理コストを低減することが可能となる。
【0015】請求項4に係る発明は、請求項3の廃棄物
処理方法において、所定溶液に溶解した塩素分の濃度を
検出し、この検出結果が所定値を超える場合に所定溶液
から塩素分の分離処理を行う技術が適用される。この廃
棄物処理方法では、所定溶液を溶液分離工程と塩素除去
工程とで循環させる間に所定溶液中の塩素分濃度をモニ
タし、塩素分濃度が所定値を超えるときに所定溶液から
塩素分の分離処理を行うため、循環している所定溶液が
炭化物中の塩素分を溶解しなくなるのを未然に防ぎ、廃
棄物の連続的な処理の支障となるのを回避することが可
能となる。しかも、廃棄物処理の自動化に容易に対応す
ることが可能となる。
【0016】請求項5に係る発明は、廃棄物を炭化して
その炭化物を燃焼することにより廃棄物を処理するシス
テムであって、炭化物が投入される所定溶液を有し炭化
物の塩素分を所定溶液に溶解させる塩素除去装置と、塩
素除去装置から排出される炭化物及び所定溶液の混合体
から所定溶液を分離して脱塩素化炭化物を生成する溶液
分離装置とを備える技術が採用される。この廃棄物処理
システムでは、塩素除去装置により廃棄物の炭化物から
無機系塩素(塩素分)を除去し、さらに溶液分離装置で
脱塩素化炭化物を生成しているため、例えば脱塩素化炭
化物を石炭と混合して火力発電装置の事業用ボイラや石
炭ガス化設備などで燃焼する場合に、炭化物中に含まれ
る無機系塩素が事業用ボイラ等に投入されず、その分だ
け多くの炭化物を事業用ボイラ等で燃焼させることがで
き、これにより単位時間あたりの廃棄物の処理量を増加
させ、ゴミのエネルギ利用効率の向上を図ることが可能
となる。さらに、炭化物中の塩素分は塩素除去装置にお
いて所定溶液に溶解することで除去されるため、廃棄物
に含まれていた塩素分の少なくとも一部が効率よく除去
されることになる。また、溶液分離装置において所定溶
液を分離した後であっても脱塩素化炭化物が濡れた状態
となっているため、これをホッパ等へ運搬、保管しても
着火しにくく、炭化物の取扱性を向上させることが可能
となる。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項5の廃棄物
処理システムにおいて、所定溶液に投入される炭化物を
予め粉砕する粉砕機を備える技受光開口部Tが適用され
る。この廃棄物処理システムでは、塩素除去装置の所定
溶液に投入する炭化物を粉砕機で予め粉砕して炭化物を
小径化または微粉化しているため、塩素除去装置におい
て所定溶液に対する炭化物の表面積を増加させ、これに
より炭化物に含まれる塩素分が所定溶液に溶解しやすく
して、塩素分の除去効率を向上させることが可能とな
る。
【0018】請求項7に係る発明は、請求項5または6
の廃棄物処理システムにおいて、溶液分離装置により分
離された所定溶液を、塩素除去装置へ送るための循環経
路を備える技術が適用される。この廃棄物処理システム
では、循環経路を介して溶液分離装置で分離された所定
溶液を再度塩素除去装置の所定溶液として用い、所定溶
液を溶液分離装置と塩素除去装置とで循環させているた
め、所定溶液の利用効率を向上させ、溶液分離装置で分
離された所定溶液の処理量の削減など処理コストを低減
することが可能となる。
【0019】請求項8に係る発明は、請求項7の廃棄物
処理システムにおいて、所定溶液に溶解した塩素分の濃
度を検出するセンサと、センサからの検出結果が所定値
を超える場合に所定溶液から塩素分の分離処理を行う分
離処理装置とを備える技術が適用される。この廃棄物処
理システムでは、所定溶液を溶液分離装置と塩素除去装
置とで循環させる間に所定溶液中の塩素分濃度をセンサ
でモニタし、塩素分濃度が所定値を超えるときに分離処
理装置で所定溶液から塩素分の分離処理を行うため、循
環している所定溶液が炭化物中の塩素分を溶解しなくな
るのを未然に防ぎ、廃棄物の連続的な処理の支障となる
のを回避することが可能となる。しかも、廃棄物処理の
自動化に容易に対応することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図7を
参照して説明する。図1に示す廃棄物処理システムは、
紙類,廃プラスチックなどの都市ゴミや、わら,木材チ
ップ,廃パルプなどのバイオマス系の産業廃棄物(本明
細書中での廃棄物)のチャー(炭化物)を燃焼させるも
のである。図1では、廃棄物処理のフロー図を示してお
り、実線矢印は固形物または流動体の流れを表してい
る。そして、この廃棄物処理システムは、炭化物製造装
置X1,X2(X1a,X2aを含む)と、塩素除去装
置1と、溶液分離装置2と、炭化物燃焼装置Y1,Y2
とで概略構成されている。
【0021】炭化物製造装置X1,X2のいずれか一方
または双方により、廃棄物Hから製造されたチャー(炭
化物)Tは、先ず粉砕機3に投入されて粉砕される。こ
れは、後述する塩素除去装置1において所定溶液に投入
されるチャーTを微粉状として所定溶液と接触する表面
積を増加させ、チャーTに含まれる塩素分が溶解しやす
くするためである。ただし、炭化物製造装置によって
は、製造されるチャーTが微粉状となっているものがあ
り、このような炭化物製造装置(例えば図4または図5
に示す炭化物製造装置X2,X2aなど)が用いられる
ときは粉砕機3は不要である。また、塩素除去装置1
が、所定溶液にチャーTを入れた状態でこのチャーTを
粉砕する機能を有しているときは、粉砕機3を別途設置
することは不要である。
【0022】そして、粉砕機3により微粉状となったチ
ャーTは、塩素除去装置1に送られる。塩素除去装置1
は、水等の所定溶液を溜める貯槽4と貯槽4内を攪拌す
る攪拌装置5とを備えており、微粉状のチャーTは貯槽
4内の水に投入され、攪拌装置5により所定時間攪拌さ
れる。ただし、所定溶液としては水以外に無機系塩素を
溶解できる各種溶液が用いられる。また、攪拌装置5を
設置するか否かは任意であり、例えばチャーTを貯槽4
内に単に投入するだけのものや、貯槽4内の水とともに
チャーTを対流させるものなどであってもよい。
【0023】ところで、廃棄物H中には、塩化ビニル等
の有機系塩素と無機系塩素とがおよそ半々の割合で存在
することを前記した。そして、有機系塩素のうち80〜
90%はチャーTの製造過程で塩化水素として廃棄物H
から抜けるものの、無機系塩素は分解せずにチャーTの
中に大部分が残った状態となっている。そして、この無
機系塩素としては塩化ナトリウムや塩化カルシウムなど
であることから、チャーTを水に入れることによってチ
ャーTの塩素分が水に溶解し、結果としてチャーTから
塩素分が除去されることになる(塩素除去工程)。
【0024】具体的には、貯槽4において、チャーTが
1に対して水が15以上の割合で混合し、常温下におい
てこれを攪拌装置5で約10分攪拌したときは約68%
の無機系塩素が水に溶解してチャーTから除去されるこ
とが確認され、さらには攪拌時間を約60分としたとき
は約81%の無機系塩素が水に溶解してチャーTから除
去されることが確認された。なお、本発明では攪拌時間
については任意であり、水温や所定溶液として水以外を
用いたときなどでは変化する点は勿論である。
【0025】塩素除去装置1でチャーTの塩素分が水に
溶解した後、この水とチャーTとの混合体Mは、溶液分
離装置2に送られる。なお、溶液分離装置2へ混合体M
を送る態様としては、貯槽4内の一部または全部をまと
めて溶液分離装置2へ送るバッチ式や、貯槽4に連続し
て水とチャーTとを投入しつつ混合体Mを連続して溶液
分離装置2を送る連続式のいずれであってもよい。溶液
分離装置2は、混合体Mから脱水して脱塩素化チャー
(脱塩素化炭化物)Kを生成するものであり(溶液分離
工程)、例えばフィルタプレス等が用いられる。ただ
し、溶液分離装置2としてフィルタプレスに限定するも
のではなく、例えば遠心分離器などを用いてもよい。
【0026】一方、溶液分離装置2でチャーTから分離
された水は、循環経路6を介して再び塩素除去装置1の
貯槽4に戻される。このとき、循環経路6の途中にセン
サ7を設置して水の塩濃度(塩素分の濃度)を検出し、
塩濃度が所定値以下のときはそのまま貯槽4へ戻し、塩
濃度が所定値を超えるときは分離処理装置8へ送るよう
にしている。
【0027】ただし、溶液分離装置2で分離された水の
取扱は任意であり、例えば、センサ7で塩濃度をモニタ
することなく、前記したバッチ式処理では例えば50〜
200回使用した後、連続式処理では所定時間が経過し
た後に、水を分離処理装置8へ送り、新たな水を貯槽4
へ供給するようにしてもよい。さらに、循環経路6を設
けずに溶液分離装置2で分離された水を常に分離処理装
置8へ送るようにしてもよい。なお、分離処理装置8
は、水を蒸発させることにより溶解していた塩を取り出
すタイプのものが用いられる。
【0028】また、例えば図1に示す塩素除去装置1や
溶液分離装置2等が炭化物製造装置X1またはX2(X
1a,X2aを含む)の近くに設置される場合は、溶液
分離装置2で分離された水を分離処理装置8に通さず
に、炭化物製造装置X1,X2の塩素除去装置16,2
6(X1a,X2aでは塩素除去装置20,30)に備
えるガス冷塔の冷却水として使用することも可能であ
る。この場合、水中に溶解している塩はガス冷塔灰とし
て取り出される。
【0029】溶液分離装置2で生成された脱塩素化チャ
ーKは、そのまま、または水と混ぜてスラリー化した状
態のどちらかで炭化物燃焼装置Y1及びY2の一方また
は双方で燃焼されるか、またホッパ9に一旦保管されて
から炭化物燃焼装置Y1等に投入されて燃焼される。そ
して、脱塩素化チャーKは無機系塩素の60〜80%が
除去されていることから、炭化物燃焼装置Y1等に投入
可能な塩素量が決められているとすれば、非処理のチャ
ーTと比較して無機系塩素の分だけ多く燃焼させること
ができる。
【0030】しかも、炭化物製造装置X1等においてチ
ャーTの製造過程で廃棄物Hから有機系塩素が80〜9
0%が抜けているため、従来と比較して単位時間あたり
の廃棄物Hの処理量が4〜5倍となり、ゴミのエネルギ
利用効率の向上を図ることができる。また、脱塩素化チ
ャーKは水を分離した後であっても濡れた状態となって
いるため、炭化物燃焼装置Y1等への運搬時や、ホッパ
9での保管時に着火する可能性が極めて低い。
【0031】次に、図1に示す炭化物製造装置X1,X
2及び炭化物燃焼装置Y1,Y2について説明する。図
2は炭化物製造装置X1において炭化物製造のフロー図
を示しており、実線矢印は固形物の流れ、点線矢印は気
体の流れを表している。図2に示すように、廃棄物H
は、先ず破砕機10に投入されて破砕される。このと
き、廃棄物Hは、後述する熱分解炉12での熱効率をあ
げるためにおよそ150mm以下に破砕される。そし
て、破砕された廃棄物Hは、乾燥機11に投入されて効
率よく乾燥(水分を除去)されてから熱分解炉12に送
られる。
【0032】通常、廃棄物Hには水分を約30%〜60
%ほど含んでいると考えられ、水分による熱分解効率の
低下を防止するためにも乾燥機11により短時間で廃棄
物Hから水分を除去することが好ましい。ただし、比較
的水分含有量の少ない廃棄物Hを処理するのであれば、
自然乾燥もしくはそのまま熱分解炉12への投入が可能
であり、炭化物製造装置X1において破砕された廃棄物
Hを乾燥機11により乾燥させるか否かは任意である。
【0033】熱分解炉12としては、例えば外熱式ロー
タリキルンが用いられる。この外熱式ロータリキルン
は、回転可能に軸支された外筒と、外筒内に所定の隙間
を隔てて設置された内筒とで構成され、内筒内を無酸素
または酸素不足雰囲気に設定した状態で、前記した隙間
内に燃焼ガスを供給することにより、内筒内に投入され
た廃棄物Hを間接加熱する。このとき、外筒及び内筒
は、所定速度で回転しており、この回転によって内筒内
の廃棄物Hは加熱されながら内筒内を転動するため、加
熱ムラが生じるのを回避し、さらに転動による衝撃でよ
り一層破砕される。
【0034】なお、熱分解炉12としては、外熱式ロー
タリキルンに限定するものではなく、無酸素または酸素
不足雰囲気において廃棄物Hを加熱できる各種のものが
適用できる。例えば、筒状体の内側空間に複数のパイプ
を配置してこれに燃焼ガスを流すことにより筒状体内部
を加熱するタイプなどいわゆる連続処理式タイプや、燃
焼炉を用いて所定量の廃棄物づつ加熱するいわゆるバッ
チ式タイプのものであってもよい。
【0035】廃棄物Hは、無酸素または酸素不足雰囲気
で加熱されることにより、可燃性の熱分解ガスSとチャ
ー(炭化物)Tとに熱分解される。なお、廃棄物H中に
は、塩化ビニル等の有機系塩素と、塩化ナトリウム等の
無機系塩素とがおよそ半々の割合で存在することを前記
した。そして、有機系塩素のうち80〜90%は塩化水
素として熱分解ガスSに含まれ、一方無機系塩素は、加
熱処理後も分解せずにチャーTの中に大部分が残った状
態となっている。
【0036】熱分解炉12から排出されたチャーTは、
選別装置13に送られて不燃物が除去されてから貯留槽
Wに送られて貯留される。選別装置13は、廃棄物Hに
混入しているアルミ缶や鉄缶,ガレキ,金属線などの不
燃物をチャーTから取り除くものである。選別装置13
の構成としては、例えば所定の隙間を持つ選別部分の上
にチャーTを供給し、熱分解によって炭化したチャーT
を隙間から下方に落とす一方、アルミ缶等の不燃物を隙
間上に貯留させる構成のものが採用される。さらに、選
別装置13においては、除去された不燃物を有価金属ご
とに選別させることも可能である。ただし、廃棄物H中
に不燃物がないことが明らかであれば選別装置13は必
ずしも必要ではない。
【0037】熱分解炉12から排出された熱分解ガスS
は、ガス処理装置14に送られる。ガス処理装置14
は、熱分解ガスS中に混入している微粉状のチャーT1
を除去するための集じん器(例えばサイクロンなど)を
備えている。さらに、ガス処理装置14として、熱分解
ガスS及びその油成分を分離除去する機能などを付加す
ることも可能である。なお、分離された油成分は、バー
ナ等の各種燃料として用いられる。
【0038】ガス処理装置14は、廃棄物Hの質変動に
よる下流装置の影響をやわらげるバッファ的な役割を持
ち、熱分解ガスS中に混入している微粉状のチャーTを
分離してから熱分解ガスSを燃焼させるため、熱分解ガ
スSの燃焼時にチャーTが影響を与えることを回避でき
る。また、ガス処理装置14で取り出されたチャーT1
は、実質的にチャーTと同じものであり、選別装置13
からのチャーTと合流させることにより熱分解炉12で
生成されたチャーを効率よく取り出すことができるよう
にしている。ただし、ガス処理装置14の設置は任意で
あり、下流の燃焼装置15が微粉状のチャーT1の混入
や廃棄物Hの質変動を許容できるものであれば、必ずし
も必要ではない。
【0039】ガス処理装置14で処理された熱分解ガス
Sは、燃焼装置15に送られて燃焼されて燃焼ガス(熱
風)を発生する。燃焼装置15は、熱分解ガスSをバー
ナにより燃焼して燃焼ガスGを発生させるものであり、
この燃焼ガスGは、熱分解炉12に供給されて廃棄物H
を加熱するための熱源となる。なお、熱分解炉12の熱
源として必要な量以外の燃焼ガスGは、余剰ガスYとし
て熱分解炉12には送られず、熱分解炉12から排出さ
れた燃焼ガスGと合流させる。この余剰ガスYは、乾燥
機11や他の補器などの熱源として用いられる。これに
より乾燥機11等の装置の熱源が不要となり、システム
のコストを低減できる。ただし、余剰ガスYを乾燥機1
1等の熱源として用いずに、下流の塩素除去装置16へ
送るようにしてもよい。
【0040】また、熱分解ガスSの有機系塩素は、燃焼
後に塩化水素となって燃焼ガスGに含まれるため、この
燃焼ガスGを熱分解炉12に供給したのでは熱分解炉1
2の腐食など劣化の原因となる。従って、燃焼装置15
の下流側に熱交換器を設置し、燃焼ガスGと例えば空気
とを熱交換器により熱交換し、加熱された空気を熱分解
炉12に供給してもよい。これにより熱分解炉12は塩
素分による影響を受けないようにすることができる。な
お熱分解炉から排出された空気は大気に放出される。
【0041】ただし、燃焼ガスGとの熱交換の対象とし
て空気に限定するものではなく、例えばオイル等の流体
を用いてもよい。この場合、熱交換器により加熱された
オイル等を熱分解炉12へ供給し、また熱分解炉12か
ら排出されたオイル等は熱交換器へ送って再度燃焼ガス
Gと熱交換して熱分解炉12へ送られるといった流体の
循環経路を形成してもよい。
【0042】熱分解炉12から排出された燃焼ガスG及
び余剰ガスYは、塩素除去装置16に送られる。燃焼ガ
スG及び余剰ガスY(以下、燃焼ガスG等という。)
は、有機系塩素の80〜90%を含んでいるため、その
ままでは大気に放出することができない。塩素除去装置
16は、消石灰投入装置17や、サイクロンなどの集じ
ん器18、ガス冷塔(図示せず)などを備え、消石灰投
入装置17で燃焼ガスG等に消石灰を加えることにより
塩素分を塩化カルシウムとし、これを下流の集じん器1
8で捕集して燃焼ガスG等から塩素分を除去する。
【0043】ただし、塩素除去装置16は、これに限定
するものではなく、燃焼ガスG等から塩素分を除去でき
る各種の装置が適用される。なお、塩素除去装置16に
より塩素分が除去された燃焼ガスG等は、排ガス規制等
に適合するように脱硝装置19などで処理されてから大
気中に放出される。また、後述する炭化物燃焼装置Y
1,Y2に備える排ガス処理装置35,46が脱塩素機
能を有している場合は、燃焼ガスG等を直接排ガス処理
装置35,46に送り、ここで塩素を除去してから大気
に放出してもよい。これにより、塩素除去装置16が不
要となり、システムの簡略化が図られ、コストを低減で
きる。
【0044】図3は、炭化物製造装置X1と一部形態の
異なる炭化物製造装置X1aを示すものであり、図2と
同一符号を付したものは図2に示すものと同一であり、
説明を省略する。図2と異なる点は、ガス処理装置14
で処理された熱分解ガスSを塩素除去装置20に送り、
熱分解ガスSに含んでいる有機系塩素を除去して脱塩素
化熱分解ガスDとする点である。
【0045】塩素除去装置20は、消石灰投入装置21
や、サイクロンなどの集じん器22、ガス冷塔(図示せ
ず)などを備え、消石灰投入装置21で熱分解ガスSに
消石灰を加えることにより塩素分を塩化カルシウムと
し、これを下流の集じん器22で捕集して熱分解ガスS
から塩素分を除去し、脱塩素化熱分解ガスDを生成す
る。ただし、塩素除去装置20は、これに限定するもの
ではなく、熱分解ガスSから塩素分を除去できる各種の
装置が適用される。
【0046】塩素除去装置20で生成された脱塩素化熱
分解ガスDは、炭化物燃焼装置Y1,Y2に備える事業
用ボイラ34や排熱回収ボイラ43で燃焼され、その熱
源として用いられるとともに、燃焼装置15に送られて
燃焼され燃焼ガス(熱風)Gを生成する。このように脱
塩素化熱分解ガスDを事業用ボイラ34等の熱源として
用いることでコストを低減できる。また、脱塩素化熱分
解ガスDは、有機系塩素が除去されているため、ボイラ
ーチューブの腐食やバーナの作動不良等の影響も小さ
い。さらに、炭化物製造装置X1aでは、事業用ボイラ
34等から排出される排ガスも炭化物燃焼装置Y1,Y
2に既設の排ガス処理装置35,46でそのまま処理す
ることができる。
【0047】なお、脱塩素化熱分解ガスDの一部を燃焼
して熱分解炉12に供給するか否かは任意であり、脱塩
素化熱分解ガスDの全てを炭化物燃焼装置Y1,Y2に
供給してもよい。また、燃焼ガスGが乾燥機11等の熱
源として利用可能な点は、図2の炭化物製造装置X1と
同様である。また、脱塩素化熱分解ガスDに代えて、塩
素除去装置20で処理前の熱分解ガスSやガス処理装置
14で処理前の熱分解ガスSの一部を燃焼装置15で燃
焼させてもよい。この場合、燃焼ガスGに塩素分を含ん
でいるため、燃焼ガスGから塩素分(塩化水素)を除去
することが必要となる。ただし、炭化物燃焼装置Y1,
Y2に備える排ガス処理装置35,46が脱塩素機能を
有している場合は、燃焼ガスGを直接排ガス処理装置3
5,46に送り、ここで塩素を除去してから大気に放出
してもよい。
【0048】そして、図2及び図3に示す炭化物製造装
置X1,X1aで製造されたチャーT(T1を含む)
は、貯留槽Wから所定量づつ取り出されて図1に示す粉
砕機3に送られ、前記した処理により脱塩素化チャーK
となり、無機系塩素が除去された状態で炭化物燃焼装置
Y1等へ送られる。ただし、チャーTを貯留槽Wで貯留
するか否かは任意であり、例えばチャーTをそのまま粉
砕機3へ投入することも可能である。また、チャーTが
既に微粉状であれば粉砕機3で粉砕する必要がないのは
前記のとおりである。
【0049】このように、炭化物製造装置X1,X1a
において廃棄物H中の有機系塩素の80〜90%が除去
されるとともに、図1に示す一連の処理によりチャーT
から無機系塩素が除去されるため、廃棄物Hに存在して
いた塩素分の大部分が除去されてから炭化物燃焼装置Y
1等に投入されることにより、従来と比較してより一層
多くの廃棄物Hを処理することができる。
【0050】図4は炭化物製造装置X2において炭化物
製造のフロー図を示しており、実線矢印は固形物の流
れ、点線矢印は気体の流れを表している。廃棄物Hは、
図2と同様に破砕機10に投入され、後述するガス化炉
23での熱効率をあげるためにおよそ150mm以下に
破砕される。そして、破砕された廃棄物Hは、乾燥機1
1で乾燥されてからガス化炉23に送られる。ただし、
後述のようにガス化炉23として流動床を用いるタイプ
では、投入された廃棄物Hに対して容易に水分を蒸発さ
せることができるため、廃棄物Hを予め乾燥させたとこ
ろでそれほどガス化効率の向上が期待できない。従っ
て、破砕された廃棄物Hを乾燥機11により乾燥させる
か否かは任意である。
【0051】ガス化炉23としては、流動床を用いるタ
イプが用いられる。これは、炉体内において空気分散板
からの空気により砂等のベッド材を流動させて流動床を
形成し、灼熱した流動床へ廃棄物Hを投入することによ
りベッド材とともに流動させつつ、空気分散板から送入
した空気により燃焼させるものである。そして、炉体内
への空気供給量として例えば空気比を1.0〜1.3程
度(通常燃焼が1.7〜1.8程度)とし、廃棄物Hを
部分燃焼(不完全燃焼)させ、一酸化炭素などの可燃性
のガス化ガスBと、チャーTとを生成する。なお、この
ガス化炉23は、廃棄物Hが部分燃焼する熱により流動
床を連続的に加熱しているため、熱源は不要である。ま
た、ガス化炉23としては、流動床を用いるタイプに限
定するものではなく、廃棄物Hを部分燃焼できる各種燃
焼炉が適用できる。
【0052】そして、ガス化炉23は、ガス化ガスB及
びチャーTを生成しつつガス化ガスBを排出する。この
とき、チャーTはベッド材とともに流動することでさら
に破砕されて微粉状となっており、この微粉状のチャー
Tはガス化ガスBの流れに混入する状態でガス化ガスB
とともに排出される。なお、ガス化ガスB中には、廃棄
物Hに含んでいた有機系塩素の約90%が塩化水素とし
て含まれ、残りの有機系塩素及び無機系塩素は、部分燃
焼後も分解せずにチャーTの中に残った状態となってい
る。また、廃棄物Hに混入しているアルミ缶などの不燃
物は、ガス化炉23にそのまま投入され、流動床ととも
に流動しながら滞留し、ベッド材の排出とともに炉体か
ら排出される。
【0053】ガス化炉23から排出されたガス化ガスB
は、分離装置24に送られる。分離装置24は、例えば
サイクロンなどの集じん器によりガス化ガスBに混入し
ている微粉状のチャーTを分離する。分離装置24で分
離されたチャーTは、貯留槽Wに送られて貯留される。
なお、分離装置24としては、ガス化ガスB中から油成
分を分離除去する機能などを付加することも可能であ
る。分離された油成分は、バーナ等の各種燃料として用
いられる。
【0054】分離装置24を経たガス化ガスBは、バー
ナ等と備える燃焼炉25に送られて燃焼され燃焼ガス
(熱風)Gを発生する。燃焼ガスGは、乾燥機11や他
の補器などの熱源として用いられることにより、システ
ムのコストを低減できる。ただし、燃焼ガスGを乾燥機
5等の熱源として用いずに、バイパスを介して下流の塩
素除去装置26へ送るようにしてもよい。なお、ガス化
炉23は熱源を必要としないが、燃焼ガスGをガス化炉
23に供給して流動床を加熱するための熱源として用い
てもよい。
【0055】燃焼ガスGは、消石灰投入装置27やサイ
クロンなどの集じん器28及びガス冷塔(図示せず)な
どを備えた塩素除去装置26に送られる。塩素除去装置
26は、消石灰投入装置27で燃焼ガスGに消石灰を加
えることにより塩素分を塩化カルシウムとし、これを下
流の集じん器28で捕集して燃焼ガスGから塩素分を除
去する。ただし、塩素除去装置26は、これに限定する
ものではなく、燃焼ガスGから塩素分を除去できる各種
の装置が適用される。なお、塩素分が除去された燃焼ガ
スGは、排ガス規制等に適合するように脱硝装置29な
どで処理されてから大気中に放出される。
【0056】図5は、炭化物製造装置X2と一部形態の
異なる炭化物製造装置X2aを示すものであり、図4と
同一符号を付したものは図4に示すものと同一であり、
説明を省略する。図4と異なる点は、分離装置24で処
理されたガス化ガスBを塩素除去装置30に送り、ガス
化ガスBに含んでいる有機系塩素を除去して脱塩素化ガ
ス化ガスEとする点である。
【0057】脱塩素化ガス化ガスEは、炭化物燃焼装置
Y1,Y2に備える事業用ボイラ34や排熱回収ボイラ
43で燃焼され、その熱源として用いられる。このよう
に脱塩素化ガス化ガスEを事業用ボイラ34等の熱源と
して用いることでコストを低減できる。また、脱塩素化
ガス化ガスEは、有機系塩素が除去されているため、ボ
イラーチューブの腐食やバーナの作動不良等の影響も少
ない。さらに、炭化物製造装置X2aでは、事業用ボイ
ラ34等から排出される排ガスも炭化物燃焼装置Y1,
Y2に既設の排ガス処理装置35,46でそのまま処理
することができる。
【0058】また、脱塩素化ガス化ガスEの一部を用い
てこれを燃焼装置等で燃焼し、その燃焼ガス(熱風)を
例えば前記した乾燥機や他の補器などの熱源として用
い、コストの低減化を図ることも可能である。さらに、
ガス化炉23は熱源を必要としないが、前記した燃焼ガ
スをガス化炉23に供給して流動床を加熱するための熱
源として用いてもよい。
【0059】そして、図4及び図5に示す炭化物製造装
置X2,X2aで製造されたチャーTは、貯留槽Wから
所定量づつ取り出されて図1に示す粉砕機3に送られ、
前記した処理により脱塩素化チャーKとなり、無機系塩
素が除去された状態で炭化物燃焼装置Y1等へ送られ
る。ただし、チャーTを貯留槽Wで貯留するか否かは任
意であり、例えばチャーTをそのまま粉砕機3へ投入す
ることも可能である。また、チャーTが既に微粉状であ
れば粉砕機3で粉砕する必要がないのは前記のとおりで
ある。
【0060】このように、炭化物製造装置X2,X2a
において廃棄物H中の有機系塩素の約90%が除去され
るとともに、図1に示す一連の処理によりチャーTから
無機系塩素が除去されるため、廃棄物Hに存在していた
塩素分の大部分が除去されてから炭化物燃焼装置Y1等
に投入されることにより、従来と比較してより一層多く
の廃棄物Hを処理することができる。
【0061】図6は、炭化物燃焼装置Y1において炭化
物燃焼のフロー図を示しており、実線矢印は固形物の流
れ、点線矢印は気体の流れを表している。図6に示す炭
化物燃焼装置Y1は、いわゆる火力発電装置であって、
ミル33,石炭焚きの事業用ボイラ34,排ガス処理装
置35によって概略構成される。そして、事業用ボイラ
34としては、例えば微粉炭焚ボイラやストーカ焚ボイ
ラ,流動床ボイラなどがあり、いずれも石炭を燃料とす
るものである。
【0062】微粉炭焚ボイラは、石炭バンカ(図示せ
ず)から取り出された石炭Cをミル33で微粉状に粉砕
し、1次空気によりバーナから炉内へ吹き込んで浮遊燃
焼させる方式を採用しており、燃焼ガスの滞留時間を長
くとり未燃分が低く、高い燃焼効率を実現できる。
【0063】ストーカ焚ボイラは、石炭を散布機により
火格子上に散布する方式を採用しており、浮遊中に乾燥
されながら燃えつつある石炭上に新たな石炭を薄く広く
散布することにより、容易に着火、燃焼し、着火しにく
い石炭での比較的安定した燃焼が得られる。なお、スト
ーカ焚ボイラでは石炭Cを微粉状に粉砕する必要がない
ため、ミル33は不要である。
【0064】流動床ボイラは、燃焼炉の下部に設置した
空気散布板から送入した空気によって灼熱された砂(ベ
ッド材)を炉内で流動させて流動床を形成し、この流動
床に投入された燃料を瞬時に乾燥・着火する方式を採用
しており、ベッド材の流動と長い滞留時間により効率よ
く燃焼させ、低品位炭をはじめ全炭種を焚くことができ
る。なお、流動床ボイラにおいても石炭Cを微粉状に粉
砕する必要がないため、ミル33は不要である。
【0065】これら事業用ボイラ34は、燃焼によって
生じた蒸気により蒸気タービン(図示せず)を回転さ
せ、この蒸気タービンに接続された発電機(図示せず)
により発電を実施するものである。なお、事業用ボイラ
34から排出された排ガスは排ガス処理装置35によっ
て処理されてから大気に放出される。排ガス処理装置3
5は、例えばガス冷塔,サイクロンなどの集じん器,乾
式アンモニア接触還元法を採用する脱硝装置,高温乾式
や湿式による石灰石石膏法を採用する脱硫装置などによ
り構成される。この排ガス処理装置3によって分離され
たダスト(石炭灰)は各種再利用される。
【0066】図7は、炭化物燃焼装置Y2において炭化
物燃焼のフロー図を示しており、実線矢印は固形物の流
れ、点線(一点鎖線及び二点鎖線を含む)矢印は気体の
流れを表している。図7に示す炭化物燃焼装置Y2は、
いわゆる石炭ガス化複合発電施設であって、ミル36,
石炭ガス化設備37,ガス精製装置38,ガスタービン
39,発電機40,コンプレッサ41,空気分離装置4
2,排熱回収ボイラ43,蒸気タービン44,復水器4
5,排ガス処理装置46によって概略構成されている。
【0067】先ず、燃料である石炭Cは、ミル36で微
粉状に粉砕され(ただし、ミル36の設置は任意であ
る。)、石炭ガス化設備37のガス化炉(図示せず)に
投入される。そして、石炭ガス化設備37において石炭
Cをガス化させるものであり、石炭Cとして低品位炭か
ら無煙炭までを同一炉でガス化することができる。
【0068】ところで、石炭Cのガス化は、石炭Cと、
その石炭Cが完全燃焼するのに必要な酸素量の約半分を
ガス化炉に供給することにより、石炭Cを部分燃焼させ
て一酸化炭素や水素を主成分とする高温・高圧の可燃性
ガスFを生成するプロセスである。このとき、石炭Cに
水を入れて燃料スラリを形成することにより、スラリ中
の水が炭素と反応して水性ガス化反応を起こし、ガス化
を促進することが可能である。なお、石炭ガス化設備で
生じた灰は、ガラス状のスラグとして排出される。
【0069】石炭ガス化設備37で生成された高温・高
圧の可燃性ガスFは、ガス精製装置38に送られる。ガ
ス精製装置38は、脱硫塔などの硫黄分を回収するため
の脱硫装置や、フィルタなどの脱じん装置などを備え、
可燃性ガスFを高温乾式処理するものである。なお、こ
のガス精製装置38では、脱じん装置により可燃性ガス
Fから除去された異物はダストとして排出処理される。
【0070】ガス精製装置38によって精製された可燃
性ガスFは高温・高圧のままガスタービン39へ供給さ
れる。ガスタービン39は、その回転軸39aが発電機
40に接続されており、可燃性ガスFの圧力を受けて回
転することにより回転軸39aを介して発電機40を駆
動し、発電を実施する。同時に、ガスタービン39の回
転軸39aに配置されたコンプレッサ41を駆動して空
気を圧縮して空気分離装置42に送っている。空気分離
装置42は、石炭ガス化設備37において石炭を部分燃
焼させるための酸素を生成するものであり、精留塔を用
いて圧縮空気を酸素と窒素とに分離する高圧深冷分離法
が適用され、生成された酸素を石炭ガス化設備37のガ
ス化炉に供給する。
【0071】ガスタービン39を駆動した後の可燃性ガ
スFは、排熱回収ボイラ43に送られてバーナ等で燃焼
され排熱回収ボイラ43の熱源として使用される。排熱
回収ボイラ43で生じた蒸気は、ガスタービン39の回
転軸39aに配置された蒸気タービン44に送られてこ
れを回転させる。従って、蒸気タービン44が回転する
ことにより回転軸39aを介して発電機40を駆動し、
発電を実施する。
【0072】蒸気タービン44を駆動した後の蒸気は、
復水器45で冷却水と熱交換されて腹水となって排熱回
収ボイラ43に戻される。また、復水器45で冷却され
た腹水の一部は、石炭ガス化設備37に送られ、この石
炭ガス化設備37(ガス化炉)を熱源として蒸気とし、
この蒸気を蒸気タービン44へ送るようにしている。
【0073】このように、炭化物燃焼装置Y2は、可燃
性ガスFの圧力によるガスタービン39の回転と、蒸気
による蒸気タービン44の回転によって発電機40で発
電するものであり、ガスタービン39を駆動した可燃性
ガスFの燃焼及び石炭ガス化設備37のガス化炉を熱源
とすることにより得られた蒸気でさらに蒸気タービン4
4を駆動するため、熱効率が高く、ひいては高効率で発
電することができる。
【0074】排熱回収ボイラ43から排出された排ガス
は排ガス処理装置46によって処理されてから大気に放
出される。排ガス処理装置46は、図6に示す排ガス処
理装置35と同様に例えばガス冷塔,集じん器,脱硝装
置,脱硫装置などにより構成される。また、この排ガス
処理装置46によって分離されたダスト(石炭灰)が各
種再利用される点も同様である。
【0075】図6及び図7に示すような炭化物燃焼装置
Y1,Y2において、図1に示す一連の処理により生成
された脱塩素化チャーKを石炭Cに混合することによ
り、脱塩素化チャーKは石炭Cと同様に事業用ボイラ3
4や石炭ガス化設備37で燃焼されて処理される。この
とき、脱塩素化チャーKは、有機系塩素の大部分がチャ
ーTの製造過程で抜けており、さらに無機系塩素も図1
に示す処理で除去されているため、従来と比較して多く
の量を石炭Cに混合させることができ、これにより廃棄
物Hの単位時間あたりの処理量を飛躍的に増加させるこ
とができる。
【0076】また、炭化物燃焼装置Y2では、石炭ガス
化設備37だけでなく、下流装置であるガス精製装置3
8,ガスタービン39,排熱回収ボイラ43も塩素によ
る腐食等の影響を受けるが、多くの脱塩素化チャーKを
石炭Cに混合したところで塩素分がほとんど除去されて
いるため、これら下流装置への塩素分による腐食等の悪
影響が大きくなることはない。
【0077】さらに、排ガス処理装置35,46から取
り出されるダストについては、塩素分の含有率が微少で
あることからその後の処理にほとんど影響を与えない。
従って、廃棄物を焼却炉で焼却したときに生じる灰の処
理にコストがかかっていたことと比較して既存のダスト
処理施設をそのまま利用することができ、コストを削減
することができる。なお、炭化物製造装置X1a,X2
aで生成された脱塩素化熱分解ガスDや脱塩素化ガス化
ガスEを、炭化物燃焼装置Y1,Y2の事業用ボイラ3
4や排熱回収ボイラ43で燃焼してその熱源の一部とし
て用いることは前記のとおりである。
【0078】なお、図6及び図7では脱塩素化チャーK
をミル33,36の上流側で石炭Cに混合させ、石炭C
とともに脱塩素化チャーKも粉砕するように構成されて
いるが、脱塩素化チャーKが既に微粉状である場合など
ではミル33,36に改めて投入する必要がない場合が
生じる。従って、このような脱塩素化チャーKを粉砕す
る必要がないときは、ミル33,36の下流側で石炭C
に混合させるようにしてもよい。
【0079】また、前記実施の形態において示した各構
成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明
の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき
種々変更可能である。例えば、炭化物燃焼装置として図
6及び図7のような火力発電設備であることに限定する
ものではなく、例えば廃棄物HのチャーTのみを燃焼さ
せるための専用の燃焼炉や溶融炉を備えるものであって
もよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る廃
棄物処理方法は、廃棄物の炭化物から無機系塩素(塩素
分)を除去して脱塩素化炭化物を生成し、これを燃焼す
るため、例えば脱塩素化炭化物を石炭と混合して火力発
電装置の事業用ボイラや石炭ガス化設備などで燃焼する
場合であっても、炭化物中に含まれる無機系塩素が事業
用ボイラ等に投入されず、その分だけ多くの炭化物を事
業用ボイラ等で燃焼させることができ、これにより単位
時間あたりの廃棄物の処理量を増加させ、ゴミのエネル
ギ利用効率の向上を図ることができる。さらに、炭化物
中の塩素分は所定溶液に溶解することで除去されるた
め、廃棄物に含まれていた塩素分の少なくとも一部が効
率よく除去されることになる。また、溶液分離工程で所
定溶液が分離した後において脱塩素化炭化物が濡れた状
態となっているため、これをホッパ等へ運搬、保管して
も着火しにくく、炭化物の取扱性を向上させることがで
きる。
【0081】請求項2に係る廃棄物処理方法は、塩素除
去工程の前に炭化物を予め粉砕して炭化物を小径化また
は微粉化しているため、塩素除去工程において所定溶液
に対する炭化物の表面積を増加させ、これにより炭化物
に含まれる塩素分が所定溶液に溶解しやすくして、塩素
分の除去効率を向上させることができる。
【0082】請求項3に係る廃棄物処理方法は、溶液分
離工程で分離された所定溶液を再度塩素除去工程での所
定溶液として用い、所定溶液を溶液分離工程と塩素除去
工程とで循環させているため、所定溶液の利用効率を向
上させ、溶液分離工程で分離された所定溶液の処理量の
削減など処理コストを低減することができる。
【0083】請求項4に係る廃棄物処理方法は、所定溶
液を溶液分離工程と塩素除去工程とで循環させる間に所
定溶液中の塩素分濃度をモニタし、塩素分濃度が所定値
を超えるときに所定溶液から塩素分の分離処理を行うた
め、循環している所定溶液が炭化物中の塩素分を溶解し
なくなるのを未然に防ぎ、廃棄物の連続的な処理の支障
となるのを回避することができる。しかも、廃棄物処理
の自動化に容易に対応することができる。
【0084】請求項5に係る廃棄物処理システムは、塩
素除去装置により廃棄物の炭化物から無機系塩素(塩素
分)を除去し、さらに溶液分離装置で脱塩素化炭化物を
生成しているため、例えば脱塩素化炭化物を石炭と混合
して火力発電装置の事業用ボイラや石炭ガス化設備など
で燃焼する場合に、炭化物中に含まれる無機系塩素が事
業用ボイラ等に投入されず、その分だけ多くの炭化物を
事業用ボイラ等で燃焼させることができ、これにより単
位時間あたりの廃棄物の処理量を増加させ、ゴミのエネ
ルギ利用効率の向上を図ることができる。さらに、炭化
物中の塩素分は塩素除去装置において所定溶液に溶解す
ることで除去されるため、廃棄物に含まれていた塩素分
の少なくとも一部が効率よく除去されることになる。ま
た、溶液分離装置において所定溶液を分離した後であっ
ても脱塩素化炭化物が濡れた状態となっているため、こ
れをホッパ等へ運搬、保管しても着火しにくく、炭化物
の取扱性を向上させることができる。
【0085】請求項6に係る廃棄物処理システムは、塩
素除去装置の所定溶液に投入する炭化物を粉砕機で予め
粉砕して炭化物を小径化または微粉化しているため、塩
素除去装置において所定溶液に対する炭化物の表面積を
増加させ、これにより炭化物に含まれる塩素分が所定溶
液に溶解しやすくして、塩素分の除去効率を向上させる
ことができる。
【0086】請求項7に係る廃棄物処理システムは、循
環経路を介して溶液分離装置で分離された所定溶液を再
度塩素除去装置の所定溶液として用い、所定溶液を溶液
分離装置と塩素除去装置とで循環させているため、所定
溶液の利用効率を向上させ、溶液分離装置で分離された
所定溶液の処理量の削減など処理コストを低減すること
ができる。
【0087】請求項8に係る廃棄物処理システムは、所
定溶液を溶液分離装置と塩素除去装置とで循環させる間
に所定溶液中の塩素分濃度をセンサでモニタし、塩素分
濃度が所定値を超えるときに分離処理装置で所定溶液か
ら塩素分の分離処理を行うため、循環している所定溶液
が炭化物中の塩素分を溶解しなくなるのを未然に防ぎ、
廃棄物の連続的な処理の支障となるのを回避することが
できる。しかも、廃棄物処理の自動化に容易に対応する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る廃棄物処理システムの実施形態
を示すフロー図である。
【図2】 炭化物製造装置の一例を示すフロー図であ
る。
【図3】 炭化物製造装置の他の例を示すフロー図であ
る。
【図4】 炭化物製造装置の他の例を示すフロー図であ
る。
【図5】 炭化物製造装置の他の例を示すフロー図であ
る。
【図6】 炭化物燃焼装置の一例を示すフロー図であ
る。
【図7】 炭化物燃焼装置の他の例を示すフロー図であ
る。
【符号の説明】
H 廃棄物 K 脱塩素化チャー(脱塩素化炭化物) M 混合体 T チャー(炭化物) X1,X1a,X2,X2a 炭化物製造装置 Y1,Y2 炭化物燃焼装置 1 塩素除去装置 2 溶液分離装置 3 粉砕機 6 循環経路 7 センサ 8 分離処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綾部 統夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 3K061 AA24 AB02 AC01 AC13 BA02 BA05 FA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を炭化してその炭化物を燃焼する
    ことにより前記廃棄物を処理する方法であって、 前記炭化物を所定溶液中に入れて該炭化物の塩素分を該
    所定溶液に溶解させる塩素除去工程と、前記炭化物及び
    前記所定溶液の混合体から該所定溶液を分離して脱塩素
    化炭化物を生成する溶液分離工程とを備えることを特徴
    とする廃棄物処理方法。
  2. 【請求項2】 前記塩素除去工程に先だって、前記炭化
    物を予め粉砕することを特徴とする請求項1記載の廃棄
    物処理方法。
  3. 【請求項3】 前記溶液分離工程により分離された前記
    所定溶液を、前記塩素除去工程での所定溶液として用い
    ることを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記所定溶液に溶解した塩素分の濃度を
    検出し、この検出結果が所定値を超える場合に該所定溶
    液から塩素分の分離処理を行うことを特徴とする請求項
    3記載の廃棄物処理方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物を炭化してその炭化物を燃焼する
    ことにより前記廃棄物を処理するシステムであって、 前記炭化物が投入される所定溶液を有し該炭化物の塩素
    分を該所定溶液に溶解させる塩素除去装置と、該塩素除
    去装置から排出される前記炭化物及び前記所定溶液の混
    合体から該所定溶液を分離して脱塩素化炭化物を生成す
    る溶液分離装置とを備えることを特徴とする廃棄物処理
    システム。
  6. 【請求項6】 前記所定溶液に投入される前記炭化物を
    予め粉砕する粉砕機を備えることを特徴とする請求項5
    記載の廃棄物処理システム。
  7. 【請求項7】 前記溶液分離装置により分離された前記
    所定溶液を、前記塩素除去装置へ送るための循環経路を
    備えることを特徴とする請求項5または6記載の廃棄物
    処理システム。
  8. 【請求項8】 前記所定溶液に溶解した塩素分の濃度を
    検出するセンサと、該センサからの検出結果が所定値を
    超える場合に該所定溶液から塩素分の分離処理を行う分
    離処理装置とを備えることを特徴とする請求項7記載の
    廃棄物処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002349834A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Hitachi Ltd 石炭燃焼灰の溶融方法および溶融処理システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002349834A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Hitachi Ltd 石炭燃焼灰の溶融方法および溶融処理システム
JP4652609B2 (ja) * 2001-05-25 2011-03-16 株式会社日立製作所 石炭燃焼灰の溶融方法および溶融処理システム

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