JP2000275898A - 静電荷像現像用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成方法

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JP2000275898A
JP2000275898A JP7996599A JP7996599A JP2000275898A JP 2000275898 A JP2000275898 A JP 2000275898A JP 7996599 A JP7996599 A JP 7996599A JP 7996599 A JP7996599 A JP 7996599A JP 2000275898 A JP2000275898 A JP 2000275898A
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JP7996599A
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Takeshi Omura
大村  健
Tomomi Oshiba
知美 大柴
Akizo Shirase
明三 白勢
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の高解像度化への要求に適合した、形状
が均一でありしかも小粒径な静電荷像現像用トナーとそ
の製造方法、及びこれを用いた高解像度を安定に且つ長
期に亘って形成することができる画像形成方法を提供す
る。 【解決手段】 少なくとも樹脂と着色剤とからなる静電
荷像現像用トナーにおいて、トナーの体積平均粒径が3
〜9μmであり、該トナーの下記関係式で示される形状
係数が70〜160で、且つ80〜150の範囲に60
〜80%が存在することを特徴とする静電荷像現像用ト
ナー。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
短軸/2)2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる静電荷像現像用トナーとその製造方法、
及びをれを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真現像方式は種々の分野で
利用されている。例えばモノクロ複写機のみならず、コ
ンピュータの出力端末であるプリンタや、カラー複写
機、カラープリンタ等の分野でも広範囲に利用されてい
る。これらの利用が進むにつれ、画像の品質に対する要
求が高くなってきた。
【0003】画像品質の向上のため、トナーを小粒径化
して画質を向上させる提案は種々あり、列挙にいとまが
ない。代表的なものとして小粒径化に対応する技術とし
ていわゆる重合法トナーが知られている。中でも特開昭
63−186253号公報等に示される樹脂粒子と着色
剤粒子とを接合させてなる重合法トナーの製造法は、粒
子形状を不定形化することが出来る技術である。しか
し、この技術では不定形化することは可能であるが、形
状の分布までも安定化することができず、形状分布があ
るために帯電性の分布が広くなり、現像性が安定せず、
さらに転写でも帯電性の分布の影響を受け、転写効率が
低下する問題を有している。
【0004】又、粒径分布を小粒径化すると、粒子自体
のキャリアに対する付着力は同じ帯電量でも結果として
強くなる。そのため帯電性に分布を有するトナーでは、
キャリア等の帯電付与部材からの脱離性に差違を生じや
すく、結果として現像性が安定せず、また転写では転写
ムラなどの問題を生じやすくなる。さらに従来の小粒径
化されたトナーでは、ファンデルワールス力の高いトナ
ーが多く存在することになり、帯電付与性能が低下し、
弱帯電性トナーの発生や、過帯電トナーの発生が起こ
る。
【0005】この結果、長期に亘る使用では画像にカブ
リの発生が起こり、現像器或いは二成分現像に於けるキ
ャリアに対する汚染等の問題を発生し、耐久性が低下す
る問題を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】更に、小粒径化された
トナーについては、帯電の立ち上がりの問題がある。こ
の問題を解決するために、例えば特開平9−96919
号公報のようにトナー粒子の比表面積を増加し、帯電の
立ち上がりを良くすることが検討されている。確かにこ
の方策により、帯電の立ち上がりはかなり良くなる。し
かし、その場合でも、従来のトナーでは形状の均一性が
不足しており、現像の安定性及び転写の安定性等での問
題を有している。従って、性能の変動が大きく特に高解
像度を要求される現像には、性能がまだ不十分であるこ
とがわかった。
【0007】本発明の目的は、画像の高解像度化への要
求に適合した、形状が均一でありしかも小粒径な静電荷
像現像用トナーとその製造方法、及びこれを用いた高解
像度を安定に且つ長期に亘って形成することができる画
像形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは鋭意検討の結
果、画像の高解像度化への要求に適合するために、単に
小粒径化するのみではなく、形状の均一性を確保する方
策を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】本発明の目的は、下記の構成の何れかを採
ることにより達成される。
【0010】〔1〕 少なくとも樹脂と着色剤とからな
る静電荷像現像用トナーにおいて、トナーの体積平均粒
径が3〜9μmであり、該トナーの下記関係式で示され
る形状係数が70〜160で、且つ80〜150の範囲
に60個数%以上が存在することを特徴とする静電荷像
現像用トナー。
【0011】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 〔2〕 感光体上に形成された静電潜像を現像剤搬送部
材上に形成された現像剤層に接触させて顕像化する画像
形成方法において、現像剤は、体積平均粒径が3〜9μ
mの静電荷像現像用トナーを含有し、該トナーの下記関
係式で示される形状係数が70〜160で、且つ80〜
150の範囲に60個数%以上が存在するトナーを含む
現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
【0012】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 〔3〕 感光体上に形成された静電潜像を現像剤搬送部
材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向させて静
電荷像現像用トナーを飛翔させて顕像化する画像形成方
法において、現像剤は、体積平均粒径が3〜9μmのト
ナーを含有し、下記関係式で示される形状係数が70〜
160で、且つ80〜150の範囲に60個数%以上が
存在するトナーを含む現像剤であることを特徴とする画
像形成方法。
【0013】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 〔4〕 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させて
なる静電荷像現像用トナーの製造方法において、該トナ
ーの体積平均粒径を3〜9μmとし、該トナーの下記関
係式で示される形状係数が70〜160で、且つ80〜
150の範囲に60個数%以上が存在するトナーとする
ことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0014】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 〔5〕 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させた
後に気流式乾燥装置を使用する静電荷像現像用トナーの
製造方法において、トナーの体積平均粒径を3〜9μm
とし、該トナーの下記関係式で示される形状係数が70
〜160で、且つ80〜150の範囲に60個数%以上
が存在するトナーとすることを特徴とする静電荷像現像
用トナーの製造方法。
【0015】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 即ち、本発明のごとく形状係数値を規定することによ
り、形状を均一化することが出来るため、現像時の帯電
性が均一となる。この結果、静電潜像に忠実に現像する
ことができ、さらに転写も電位が安定したトナーが感光
体上に存在しているために効率がよく、いわゆる「ハジ
キ」も無く、忠実な画像を支持体(記録材)上に形成す
ることができるものである。
【0016】本発明の形状係数は、慣性楕円体の体積と
して求められるもので、楕円の長軸を中心に回転させて
求められるものである。この形状係数では、粒子の回転
軸に対する形状を平面では無く立体的に判定することが
できるものと推定され、帯電性の表面に於ける偏りを実
態に合わせて判定できるものと推定される。その結果、
本発明の範囲内では帯電性の偏りが少なく、且つ形状自
体は球形では無いものであることから、帯電性の均一化
をトナー粒子自体で図ることができるものと推定され
る。
【0017】この形状係数は、走査型電子顕微鏡により
500倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついで
この写真に基づいて「SCANNING IMAGE
ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画
像の解析を行う。この際500個のトナー粒子を使用し
てそれぞれの形状係数を下記算出式にて測定し、その算
術平均を本発明の形状係数とする。
【0018】形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/
2)×(楕円の短軸/2)2 本発明の形状係数は、いわゆる粒子を楕円とみなすもの
であり、形状係数が70未満である場合には、形状が細
長くなってしまうために、粒子の破砕などの問題を発生
しやすい。一方、形状係数が160を越える場合には、
形状が球形になっていくために、クリーニング不良を発
生する問題や、帯電電荷の蓄積による付着性が高くな
り、耐久性を阻害する問題などを引き起こしやすい。さ
らに、80〜150の範囲が60%未満の場合には、形
状の不均一性が増加するために、帯電性の分布が増加
し、長期に渡る使用でカブリ等を発生する問題を引き起
こしやすい。形状係数が80〜150の範囲にあるトナ
ーは、好ましくは80個数%以上、さらに好ましくは9
0個数%以上である。
【0019】本発明のトナーを得るための製造方法に関
しては、特に限定されるものではないが、いわゆる重合
法で調製する方法が好ましく使用できる。
【0020】即ち、形状の安定化のためには、例えば、
重合法で調製することである程度均一な形状を形成さ
せ、さらに乾燥時に流動状態で乾燥することによって、
トナー粒子の形状をさらに均一化することができる。
【0021】重合法としては、樹脂を調製するための重
合性単量体中に着色剤や離型剤などのトナー構成成分を
分散し、ついで水中に懸濁した後にその懸濁粒子を重合
させてトナーを得る懸濁重合法や、乳化重合で樹脂粒子
を調製し、その樹脂粒子と着色剤などのトナー構成成分
の分散液とを混合して粒子を合一させて調製するいわゆ
る乳化会合型のいずれでもよい。
【0022】一般的には、より好適なのは乳化会合型で
ある。懸濁重合法では粒子の形状が球形になりすぎるた
め、その後に粉砕などの工程が必要となり、その際の衝
撃力により形状の均一性が損なわれるという問題が発生
することがある。
【0023】本発明の構成を得るためには、形状として
いわゆる不定形化しているもので、且つ、形状が均一で
あることが好ましい。特に重合法で調製された粒子を乾
燥する際に、粒子を気流中で加熱乾燥する方法を採用す
ることで、本発明の構成をよりよく達成することができ
る。
【0024】この理由は明確では無いが、過剰に水分が
存在した状態で気流中で加熱乾燥すること、極微小領域
で水分によって膨潤した部分が加熱されることで形状変
化が発生し、結果として形状が均一になっていくものと
推定される。この加熱を行う場合には、減率乾燥段階で
気流中加熱処理を行うことが好ましい。
【0025】この際に重合粒子に対して10重量%以上
水が存在していることがより好ましい。この理由として
は、気流中での加熱を行うため、粒子自体が高い温度に
なってしまうと形状が球形化することや、表面の組成に
変化が起こる等の問題を生じる場合があり、粒子自体が
軟化するような高い温度にならないためにも水分を10
重量%以上含有しているものを使用することが好まし
い。この方法では粒子自体が軟化する温度までにするこ
とはなく、形状の球形化自体が促進されない。
【0026】尚、水分含有量の上限としては特に限定さ
れるものでは無いが、50重量%である。この程度の量
より水が過多に存在している場合には、熱の伝達が不足
し、形状を均一化することが困難になることもある。
【0027】本発明で好ましく用いることが出来る気流
乾燥装置の例としては、いわゆるスプレードライ装置、
振動流動層乾燥機、高速流動乾燥機、フラッシュジェッ
トドライヤーなどがある。この場合、気流の温度として
は、30〜200℃がよい。
【0028】以下、本発明につき関連技術を含めて更に
説明する。
【0029】1.本発明の静電荷像現像用トナー 本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するも
のであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や
荷電制御剤等を含有することもできる。さらに、上記樹
脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対して無機微粒
子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加したもので
あってもよい。尚、外添剤を添加したものをトナー粒子
といい、添加前のものを着色粒子と呼ぶこともある。
【0030】本発明のトナーは、前記したごとく特に限
定するものではないが、例えば、必要な添加剤の乳化液
を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合体粒
子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して
会合する方法で製造することができる。会合の際にトナ
ーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合し
て会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色
剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方
法などがあげられる。尚、ここで会合とは樹脂粒子及び
着色剤粒子が複数個融着することを示す。
【0031】さらには、懸濁重合法で調製することもで
きるが、その際には形状を不定形化する必要があること
から、重合粒子に対して機械的な衝撃力を付与して不定
形化した後に形状を制御することが必要である。
【0032】本発明のトナーを製造する方法は、特に上
述の様に限定されるものでは無いが、好適には特開平5
−265252号公報や特開平6−329947号公
報、特開平9−15904号公報に示す方法で粒子を形
成させた後加熱処理する方法が好ましい。すなわち、樹
脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合さ
せる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散し
た後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると
同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上
で加熱融着させ、その粒子を含水状態のまま流動状態で
加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成するこ
とができる。尚、ここにおいて凝集剤と同時に水に対し
て無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0033】具体的には、樹脂を構成する単量体として
使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−
n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p
−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−
n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン
誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタ
クリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエ
チル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリ
ル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン
酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエ
ステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニル
エチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン
類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナ
フタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これら
ビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0034】又、樹脂を構成する単量体としてイオン性
解離基を有するものを組み合わせて用いることがさらに
好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、
リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもの
で、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モ
ノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステ
ル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン
酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−
クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレ
ート等があげられる。
【0035】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0036】これら単量体はラジカル重合開始剤を用い
て重合することができる。この場合、懸濁重合法では油
溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合
開始剤としてはアゾイソブチロニトリル、ラウリルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が使用でき
る。また、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル
重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤
としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシ
アノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることがで
きる。
【0037】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0038】使用される凝集剤としては特に限定される
ものでは無いが、金属塩から選択されるものが好適に使
用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリ
ウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価
の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、
鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等があげられ、具
体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸
マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。
これらは組み合わせて使用してもよい。
【0039】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分及び分散剤自体によって大きく変化する
ものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学 1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位
を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度とし
て求めることもできる。
【0040】本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度
以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2
倍以上、さらに好ましくは1.5倍以上添加することが
よい。
【0041】無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対し
て無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明に於い
ては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。
具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノー
ル、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニト
リル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類をあげ
ることができる。特に、エタノール、プロパノール、イ
ソプロピルアルコールが好ましい。
【0042】この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤
を添加した重合体含有分散液に対して1〜300体積%
が好ましい。
【0043】なお、形状を均一化させるためには、着色
粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10重量%以
上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ま
しいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが
好ましい。この理由としては、極性基が存在している重
合体に対して存在している水が多少膨潤する効果を発揮
するために、形状の均一化が特に図られやすいものと考
えられる。
【0044】本発明のトナーに使用する着色剤としては
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャネルブ
ラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サ
ーマルブラック・ランプブラック等が使用される。磁性
体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、こ
れらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の
強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理す
る事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−ア
ルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼
ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができ
る。
【0045】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン
7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用
いることができ、これらの混合物も用いることができ
る。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね
10〜200nm程度が好ましい。
【0046】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とす
る方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合
体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻
害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用す
ることが好ましい。
【0047】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0048】又、荷電制御剤としてアゾ系金属錯体、4
級アンモニウム塩等を用いてもよい。
【0049】流動性付与の観点から、無機微粒子、有機
微粒子を重合して得られた粒子をトナー粒子(着色粒
子)に外部添加してもよい。この場合、無機微粒子の使
用が好ましく、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸
化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子
はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によ
って疎水化処理されていることが好ましい。
【0050】本発明のトナーの粒径は、体積平均粒径で
3〜9μmのものである。この粒径は、凝集剤の濃度や
有機溶媒の添加量、さらには重合体自体の組成によって
制御することができる。また、トナー粒子(着色粒子)
の体積平均粒径はコールターカウンターTA−II或いは
コールターマルチサイザーで測定されるものである。
【0051】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、いずれ
も好適に使用することができるが、本発明ではキャリア
と混合して使用する二成分現像剤として使用することが
より好ましい。
【0052】二成分現像剤を構成するキャリアとしては
鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被
覆キャリア、あるいは磁性材料粒子表面を樹脂等によっ
て被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよ
い。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜1
50μmが好ましい。また、被覆するための樹脂として
は特に限定されるものでは無いが、例えばスチレン−ア
クリル樹脂やシリコーン樹脂を挙げることができる。
【0053】2.画像形成方法本発明のトナーが使用で
きる現像方式としては特に限定されない。接触現像方式
あるいは非接触現像方式等に好適に使用することができ
る。特に本発明のトナーは、高い帯電立ち上がり性を有
しており、非接触現像方法に有用である。すなわち、非
接触現像方法では現像電界の変化が大きいことから、微
少な帯電の変化が大きく現像自体に作用する。しかし、
本発明のトナーは帯電立ち上がり性が高いことから、帯
電の変化が少なく、安定した帯電量を確保することがで
きるため、非接触現像方法でも安定した画像を長期に渡
って形成することができる。
【0054】接触方式の現像としては、本発明のトナー
を有する現像剤の層厚は現像領域に於いて0.1〜8m
m、特に、0.4〜5mmであることが好ましい。ま
た、感光体と現像剤担持体との間隙は、0.15〜7m
m、特に、0.2〜4mmであることが好ましい。
【0055】また、非接触系現像方式としては、現像剤
担持体上に形成された現像剤層と感光体とが接触しない
ものであり、この現像方式を構成するために現像剤層は
薄層で形成されることが好ましい。この方法は現像剤担
持体表面の現像領域で20〜500μmの現像剤層を形
成させ、感光体と現像剤担持体との間隙が該現像剤層よ
りも大きい間隙を有するものである。この薄層形成は磁
気の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表面に現
像剤層規制棒を押圧する方式等で形成される。さらに、
ウレタンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表面に接
触させ現像剤層を規制する方法もある。押圧規制部材の
押圧力としては1〜15gf/mmが好適である。押圧
力が小さい場合には規制力が不足するために搬送が不安
定になりやすく、一方、押圧力が大きい場合には現像剤
に対するストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が
低下しやすい。好ましい範囲は3〜10gf/mmであ
る。現像剤担持体と感光体表面の間隙は現像剤層よりも
大きいことが必要である。さらに、現像に際して現像バ
イアスを付加する場合、直流成分のみ付与する方式でも
良いし、交流バイアスを印加する方式のいずれでも良
い。
【0056】現像剤担持体の大きさとしては直径が10
〜40mmのものが好適である。直径が小さい場合には
現像剤の混合が不足し、トナーに対して充分な帯電付与
を行うに充分な混合を確保することが困難となり、直径
が大きい場合には現像剤に対する遠心力が大きくなり、
トナーの飛散の問題を発生しやすい。
【0057】以下、非接触現像方式の一例を図1を用い
て説明する。
【0058】図1は、本発明の画像形成方法に好適に使
用できる非接触現像方式の現像部の概略図であり、1は
感光体、2は現像剤担持体、3は本発明のトナーを含有
する二成分現像剤、4は現像剤層規制部材、5は現像領
域、6は現像剤層、7は交番電界を形成するための電源
である。
【0059】本発明のトナーを含有する二成分現像剤は
その内部に磁石2Bを有する現像剤担持体2上に磁気力
により担持され、現像スリーブ2Aの移動により現像領
域5に搬送される。この搬送に際して、現像剤層6は現
像剤層規制部材4により、現像領域5に於いて、感光体
1と接触することがないようにその厚さが規制される。
【0060】現像領域5の最小間隙(Dsd)はその領
域に搬送される現像剤層6の厚さ(好ましくは20〜5
00μm)より大きく、例えば100〜1000μm程
度である。交番電界を形成するための電源7は、周波数
1〜10kHz、電圧1〜3kVp−pの交流が好まし
い。電源7には必要に応じて直流を交流に直列に加えた
構成であってもよい。その場合、直流電圧としては30
0〜800Vが好ましい。
【0061】本発明のトナーをカラー画像形成方式へ適
用する場合、感光体上へ単色の画像を形成しつつ逐次画
像支持体へ転写する方式(これを逐次転写方式とし、図
2に示す)、あるいは感光体上に複数回単色画像を現像
しカラー画像を形成した後に一括して画像支持体へ転写
する方式(これを一括転写方式とし、図3に示す)等の
方式があげられる。
【0062】図2及び3において、11は帯電器、12
は現像器(現像ユニット)、13はクリーニングユニッ
トであり、14は感光体ドラムである。又、15は転写
ドラム、16は搬送ユニット、17は吸着極、18は転
写極、19は剥離極、20は除電極、21は搬送部を表
す。
【0063】本発明に於いて使用される現像剤担持体と
しては、担持体内部に磁石を内蔵したものが多く用いら
れ、現像剤担持体表面を構成するものとしてはアルミニ
ウムや表面を酸化処理したアルミニウムあるいはステン
レス製のものが用いられる。
【0064】上述した各種方式で感光体上に形成された
トナー像は、転写工程により紙等の転写材に転写され
る。転写方式としては特に限定されず、いわゆるコロナ
転写方式やローラー転写方式等種々の方式を採用するこ
とができる。
【0065】トナー像を転写材に転写した後、感光体上
に残留したトナーはクリーニングにより除去され、感光
体は次のプロセスに繰り返し使用される。
【0066】本発明に於いてクリーニングする機構に関
しては特に限定されず、ブレードクリーニング方式、磁
気ブラシクリーニング方式、ファーブラシクリーニング
方式などの公知のクリーニング機構を任意に使用するこ
とができる。これらクリーニング機構として、好適なも
のはいわゆるクリーニングブレードを用いたブレードク
リーニング方式である。
【0067】本発明に使用される好適な定着方法は、熱
ロール定着方式があげられる。
【0068】この定着方式では、多くの場合表面にテト
ラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類等を被
覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダー
内部に熱源を有する上ローラーとシリコーンゴム等で形
成された下ローラーとから形成されている。熱源として
は、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温度を1
20〜200℃程度に加熱するものが代表例である。定
着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力を加
え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成す
る。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5
〜7mmである。定着線速は40mm/sec〜400
mm/secが好ましい。ニップが狭い場合には熱を均
一にトナーに付与することができなくなり、定着のムラ
を発生する。一方でニップ幅が広い場合には樹脂の溶融
が促進され、定着オフセットが過多となる問題を発生す
る。
【0069】定着クリーニングの機構を付与して使用し
てもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の
上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコー
ンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でク
リーニングする方法が使用できる。
【0070】
【実施例】次に本発明の態様を実施例にて更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本文
中「部」とは「重量部」を表す。
【0071】1.重合体スラリーの作製 スチレン98.1g、n−ブチルアクリレート18.4
g、メタクリル酸6.1g、t−ドデシルメルカプタン
3.3g、脱気済み純水850mlを添加した後に、窒
素気流下攪拌を行いながら80℃まで昇温した。つい
で、過硫酸カリウム4.1gを溶解した純水200ml
を加え、80℃にて6時間反応させ、重合体粒子分散液
を調製した。これを「重合体粒子分散液1」とする。
【0072】低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=
3200)を熱を加えながら水中に界面活性剤により乳
化させた固形分濃度=20重量%の乳化分散液を調製し
た。室温にて、この低分子量ポリプロピレン乳化分散液
43gを、前記「重合体分散液1」に加え、さらにカー
ボンブラックを界面活性剤で分散した分散液(カーボン
ブラック濃度=10重量%)100mlを加え分散液を
調製した。
【0073】この分散液600mlに対して2.7モル
%の塩化カリウム水溶液を160ml添加し、さらにイ
ソプロピルアルコール94ml及びポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル(エチレンオキサイド平均重
合度は10である)5.4gを溶解した純水40mlを
添加した。その後、85℃まで昇温し、6時間反応させ
た。ついで反応終了後、反応液を濾過、水洗を実施し
た。このものを「重合体スラリー1」とする。このもの
の乾燥減量法で測定した水分量は35重量%であった。
【0074】さらに、濾過条件を変更して水分量の異な
る重合体スラリー(重合体スラリー2〜4)を調製し
た。また、会合条件即ち温度及び温度維持時間を変更
し、形状を変化させた重合体スラリー(重合体スラリー
5〜8)を調製した。
【0075】
【表1】
【0076】ついで、そのスラリーを流動層乾燥機を使
用して乾燥した。乾燥条件を下記表2に示す。
【0077】供給空気温度とは流動層乾燥機へ粒子を浮
遊させるために供給される空気の温度を示し、出口空気
温度とは、排出される空気温度であり、乾燥終了時の温
度を示す。
【0078】
【表2】
【0079】ここで造られた「着色粒子1」〜「着色粒
子6」と、「比較用着色粒子1」及び「比較用着色粒子
2」、さらに下記の製造方法によって、「比較用着色粒
子3」と「比較用着色粒子4」を作製した。
【0080】スチレン165g、n−ブチルアクリレー
ト35g、カーボンブラック20g、スチレン−メタク
リル酸共重合体8g、パラフィンワックス(mp=70
℃)20gを60℃に加温し、TKホモミキサー(特殊
機化工業社製)にて12000rpmで均一に溶解、分
散した。これに重合開始剤として2,2′−アゾビス
(2,4−バレロニトリル)を10gを加えて溶解さ
せ、重合性単量体組成物を調製した。
【0081】ついでイオン交換水710gに0.1M燐
酸ナトリウム水溶液450gを加え、TKホモミキサー
にて12000rpmで撹拌しながら1.0M塩化カル
シウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散さ
せた懸濁液を調製した。
【0082】この懸濁液に上記重合性単量体組成物を添
加し、TKホモミキサーにて10000rpmで20分
間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、8
0℃にて10時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシ
ウムを溶解除去し、ついで濾過、洗浄、乾燥を行って体
積平均粒径が7.9μmの球形粒子を得た。これを「比
較用着色粒子3」とする。
【0083】スチレン/アクリル樹脂100部、カーボ
ンブラック10部、低分子量ポリプロピレン(数平均分
子量=3000)を4部とを溶融、混練、粉砕して体積
平均粒径が6.9μmの着色粒子を得た。この粒子を
「比較用着色粒子4」とする。
【0084】次に、これらの着色粒子(トナー)の形状
係数値を求めた。測定方法は走査型電子顕微鏡で500
倍の写真を撮影し、その写真をもとにして500個の粒
子を用いて「SCANNING IMAGE ANAL
YSER」(日本電子社製)により算出したものであ
る。
【0085】
【表3】
【0086】上記「着色粒子1」〜「着色粒子6」と
「比較用着色粒子1」〜「比較用着色粒子4」に対して
疎水性シリカ(一次数平均粒子径=12nm)を1重量
%添加し、トナーを得た。これらを「トナー1」〜「ト
ナー10」とする。
【0087】評価(非接触現像方式) 評価は上記トナーをスチレン/アクリル樹脂で被覆した
体積平均粒径が50μmのフェライトキャリアと混合
し、トナー濃度が7重量%の現像剤を調製して使用し
た。なお、上記「トナー1」〜「トナー10」に対応す
る現像剤を「現像剤1」〜「現像剤10」とする。
【0088】評価は、コニカ社製デジタルカラー複写機
Konica 9028を改造して使用した。条件は下
記に示す条件である。感光体としては積層型有機感光体
を使用した。
【0089】感光体表面電位=−550V DCバイアス =−250V ACバイアス =Vp−p:−50〜−450V 交番電界周波数=1800Hz Dsd =300μm 押圧規制力 =10gf/mm 押圧規制棒 =SUS416(磁性ステンレス製)/
直径3mm 現像剤層厚 =150μm 現像スリーブ径=20mm なお、定着器の構成は、表面をテトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で被覆
した直径30mmのヒーターを中央部に内蔵した円柱状
の鉄を上ローラーとして有し、表面が同様にテトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体
で被覆したシリコーンゴムで構成された直径30mmの
下ローラーを有している。線圧は0.8kg/cmに設
定され、ニップの幅は4.3mmとした。この定着器を
使用して、印字の線速を90mm/secに設定した。
なお、定着器のクリーニング機構としてはシリコーンオ
イルを含浸したパッドを装着して使用した。又、定着器
の表面温度は180℃とした。
【0090】使用する転写紙としては連量が55kgの
用紙を使用し、縦方向に画像を形成した。また、画像形
成条件としては高温低湿環境(30℃、15%RH)に
て実施した。評価項目として、現像性を最高画像濃度と
カブリ濃度で評価した。5%画素率の画像を用いて連続
で10万枚の印字を同様の環境にて実施し、10万枚印
字後の画像についても同様の評価を実施した。
【0091】使用する転写紙としては連量が55kgの
用紙を使用し、縦方向に画像を形成した。画像濃度はマ
クベス社製反射濃度計RD−918を使用し、絶対反射
濃度で示した。カブリ濃度は同様にマクベス社製反射濃
度計を使用し、紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃
度でしめた。
【0092】結果を下記表4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】表4から明らかな如く、本発明のものは耐
久性において優れてることがわかる。
【0095】評価(接触現像方式) 続いて接触現像方式での評価を実施した。評価は上記ト
ナーをスチレン/アクリル樹脂で被覆した体積平均粒径
が65μmのフェライトキャリアと混合し、トナー濃度
が5重量%の現像剤を調製して使用した。なお、上記
「トナー1」〜「トナー10」に対応する現像剤を「現
像剤11」〜「現像剤20」とする。
【0096】評価は、コニカ社製デジタルカラー複写機
Konica 9028を改造して使用した。条件は下
記に示す条件である。感光体としては積層型有機感光体
を使用した。
【0097】感光体表面電位=−700V DCバイアス =−500V Dsd =600μm 現像剤層規制 =磁性H−Cut方式 現像剤層厚 =700μm 現像スリーブ径=40mm 尚、定着器の構成は、表面をテトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で被覆し
た直径30mmのヒーターを中央部に内蔵した円柱状の
鉄を上ローラーとして有し、表面が同様にテトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体で
被覆したシリコーンゴムで構成された直径30mmの下
ローラーを有している。線圧は0.8kg/cmに設定
され、ニップの幅は4.3mmとした。この定着器を使
用して、印字の線速を90mm/secに設定した。な
お、定着器のクリーニング機構としてはフッ素系シリコ
ーンオイルを含浸したパッドを装着して使用した。又、
定着器の表面温度は180℃とした。
【0098】使用する転写紙としては連量が55kgの
用紙を使用し、縦方向に画像を形成した。また、画像形
成条件としては高温低湿環境(30℃、15%RH)に
て実施した。評価項目として、現像性を画像濃度で評価
した。5%画素率の画像を用いて連続で10万枚の印字
を同様の環境にて実施し、10万枚印字後の画像につい
ても同様の評価を実施した。
【0099】使用する転写紙としては連量が55kgの
用紙を使用し、縦方向に画像を形成した。画像濃度はマ
クベス社製反射濃度計RD−918を使用し、絶対反射
濃度で示した。カブリ濃度は同様にマクベス社製反射濃
度計を使用し、紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃
度でしめた。
【0100】結果を下記表5に示す。
【0101】
【表5】
【0102】表5から明らかな如く、本発明のものは接
触現像方式においても長期に渡る現像性が優れているこ
とがわかる。
【0103】
【発明の効果】本発明により、画像の高解像度化への要
求に適合した、形状が均一でありしかも小粒径な静電荷
像現像用トナーとその製造方法、及びこれを用いた高解
像度を安定に且つ長期に亘って形成することができる画
像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触現像方式の一例を示す概略図。
【図2】逐次転写方式の一例を示す概略図。
【図3】一括転写方式の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1 感光体 2 現像剤担持体 2A 現像スリーブ 2B 磁石 3 二成分現像剤(本発明のトナー含有) 4 現像剤層規制部材 5 現像領域 6 現像剤層 7 交番電界を形成するための電源 11 帯電器 12 現像器(現像ユニット) 13 クリーニングユニット 14 感光体ドラム 15 転写ドラム 16 搬送ユニット 17 吸着極 18 転写極 19 剥離極 20 除電極 21 搬送部
フロントページの続き (72)発明者 白勢 明三 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 AB03 EA05 EA07 2H033 AA09 BB01 BE03 2H077 EA03 EA15 EA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂と着色剤とからなる静電
    荷像現像用トナーにおいて、トナーの体積平均粒径が3
    〜9μmであり、該トナーの下記関係式で示される形状
    係数が70〜160で、且つ80〜150の範囲に60
    個数%以上が存在することを特徴とする静電荷像現像用
    トナー。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
    短軸/2)2
  2. 【請求項2】 感光体上に形成された静電潜像を現像剤
    搬送部材上に形成された現像剤層に接触させて顕像化す
    る画像形成方法において、現像剤は、体積平均粒径が3
    〜9μmの静電荷像現像用トナーを含有し、該トナーの
    下記関係式で示される形状係数が70〜160で、且つ
    80〜150の範囲に60個数%以上が存在するトナー
    を含む現像剤であることを特徴とする画像形成方法。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
    短軸/2)2
  3. 【請求項3】 感光体上に形成された静電潜像を現像剤
    搬送部材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向さ
    せて静電荷像現像用トナーを飛翔させて顕像化する画像
    形成方法において、現像剤は、体積平均粒径が3〜9μ
    mのトナーを含有し、下記関係式で示される形状係数が
    70〜160で、且つ80〜150の範囲に60個数%
    以上が存在するトナーを含む現像剤であることを特徴と
    する画像形成方法。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
    短軸/2)2
  4. 【請求項4】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合
    させてなる静電荷像現像用トナーの製造方法において、
    該トナーの体積平均粒径を3〜9μmとし、該トナーの
    下記関係式で示される形状係数が70〜160で、且つ
    80〜150の範囲に60個数%以上が存在するトナー
    とすることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方
    法。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
    短軸/2)
  5. 【請求項5】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合
    させた後に気流式乾燥装置を使用する静電荷像現像用ト
    ナーの製造方法において、トナーの体積平均粒径を3〜
    9μmとし、該トナーの下記関係式で示される形状係数
    が70〜160で、且つ80〜150の範囲に60個数
    %以上が存在するトナーとすることを特徴とする静電荷
    像現像用トナーの製造方法。 形状係数=(4/3)π(楕円の長軸/2)×(楕円の
    短軸/2)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002328551A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Ricoh Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置

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