JP2000275241A - 小形オンライン水質計 - Google Patents

小形オンライン水質計

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JP2000275241A
JP2000275241A JP11079141A JP7914199A JP2000275241A JP 2000275241 A JP2000275241 A JP 2000275241A JP 11079141 A JP11079141 A JP 11079141A JP 7914199 A JP7914199 A JP 7914199A JP 2000275241 A JP2000275241 A JP 2000275241A
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water quality
quality meter
deaerator
liquid
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Koji Tamaoki
康二 玉置
Tamio Ishihara
民雄 石原
Toshihiro Onose
俊宏 小野瀬
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のオンライン水質計は、大形で高価な他、
設置場所の制約や工事費の面から、監視箇所の数が制約
され、事業者が供給する水道水の需要家に近い場所での
水質監視が困難であった。また、小型化することで微少
な気泡による影響が増大することが予測された。さらに
市販の脱気装置は内部容量が大きく、応答性が遅くなる
ことが予測されと同時に、大型化・高価になってしまっ
た。 【解決手段】マイクロファブリケーションにより製造し
た超小形セルと、これを包含するモジュール化された複
数個の分析部を有し、該分析部を光造形法で立体的に一
体成形した流路部上に取付け、分析シーケンス動作を選
択可能とした。また小型化に伴う微小な気泡を効果的に
除去する超小形脱気装置を該立体流路部の内部または外
部に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上水道の配水水質
監視システムに関わり、特に配水管末端部分の水質をオ
ンラインで継続監視するに適した小形の多項目水質計に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上水道の配水水質を監視するシス
テムとしては、例えば東京都の自動水質計測システムが
あり、「計測と制御」Vol.33(1994年発行)64
9ページにシステムとその時用いられる水質計に仕様が
紹介されている。
【0003】この配水水質監視システムにおいては、水
質計が事業者側配管網の系統毎に設置され、系統毎の配
水水質を連続的に測定して定期的にテレメータでセンタ
に信号伝送する構成をとっている。
【0004】また、配水管末端部分又は需要家側の配水
の水質測定手段としては、手分析による水質計測または
可搬式の水質計でのオフライン計測が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のシス
テムでは水質計は事業者側の配水系統毎に配置するので
設置台数が少なくて済み、系統毎の供給水の平均的な水
質が把握できる利点がある反面、最終的に需要家が飲用
する水質が把握できない欠点がある。
【0006】配水の水質は配水供給点で計測管理されて
いるが、配水管路網を通過する間に水質が低下する。
【0007】具体的には殺菌力を保つための残留塩素濃
度が配水設備内や含有物との化学反応によって低下し、
管路内の錆による着色のため色度が上昇し、管壁の付着
物の剥離等により濁度が上昇する等の例があげられる。
【0008】これらは系統の本管でも起こりうるが、む
しろ配水管末端部や需要家の配管内でより顕著にみられ
る。なぜなら残留塩素濃度は滞留時間に比例して濃度が
低下することが知られており、常時通水のある系統本管
に比べて末端配管では滞留時間が長くなる結果残留塩素
濃度は低下し、極端な場合には濃度がゼロになり殺菌力
の失われた水を飲用する需要家の場合も起こり得る。
【0009】残留塩素能度が低下すると、水の殺菌力が
低下し、微生物特に病原性微生物(例えばO−157な
ど)が繁殖する可能性があり、安全・健康面で社会的な
問題をひきおこす。また、安全をみて過度の塩素注入を
行うと残留塩素濃度は確保されるものの塩素濃度が高く
なる結果、いわゆる「カルキ」臭が問題になったり、塩
素の副生成物であるトリハロメタンなどの有害物質が生
成されて安全面で課題を残す。
【0010】色度,濁度等についても滞留時間が長くな
る結果、同様のことが言える。特に集合住宅や事業所等
では受水槽があり、その管理が適切でない場合にはこの
問題が顕著に表れる。
【0011】このように最終的に需要家が飲用する配水
管末端水の水質を測定してその値が適切であるかどうか
を監視し、適切になるように管理するのが理想的な水質
管理である。
【0012】従来技術による水質計では、大形(例:
1.2m×1.8m×0.6m )のため需要家である家庭
や集合住宅には設置できない。
【0013】また、水質計の単価及び工事費用が高価な
ため予算の制約から配備台数には限界があった。
【0014】また、メンテナンスに専門技術を要し、安
全性にも配慮する必要から一般家庭への導入は困難であ
った。そのために、需要家である家庭や集合住宅の近傍
等の所望の配水経路には設置できなかった。
【0015】なお、手分析や、可搬式の水質計による配
水末端の水質計測では末端の水質が測定できるものの、
結果がでるまでに時間がかかったり、連続的な水質デー
タが得られないために一日の変化範囲や非定常時の挙動
がつかめない欠点がある。
【0016】この種のデータは非定常時の最大値や最小
値が重要な意味を持ち、それを最小にするためのシステ
ムの運転・制御方法の確立が重要である。この意味から
上記手分析や可搬式の水質計では監視システムの水質計
としては利用できない欠点があった。
【0017】また、希には配水管末端部分に於いても測
定項目及び設置場所を限定(例えば残留塩素計のみを1
万〜数万世帯当たり1台程度設置)してオンライン計測
が行われていた例はあった。しかしながら、従来システ
ムに使用していたオンライン水質計は、単項目の測定で
あっても浄水場で使用している様な分析計であり、大形
且つ高価であるだけでなく設置場所の確保も困難であ
り、充分な測定項目・測定個所を確保した木目細かな水
質計測が困難であった。
【0018】また、形状を小形にしても要求される信頼
性は同等であり、むしろ小形低価格化により、飛躍的に
多くの台数が設置されることが予想されメンテナンスフ
リーである必要がある。特に、マイクロファブリケーシ
ョンを利用した超小形の分析部を使用すると、微小な汚
れや気泡などが測定値に大きく影響を及ぼすことが考え
られこれらの十分な対策が必要であった。
【0019】気泡除去の対策としては市販の脱気装置
(デガスタ)を各流路ごとに複数台装着する方法がある
が、脱気装置の内部容量(脱気能力)は小形のものでも
数十ml/分であり、1回の測定を数十μl/数分でこな
す超小形の水質計では、3日以上も脱気装置に滞留して
いた試料水を測定していることになってしまい、応答性
が非常に遅くなるという問題があった。
【0020】これは前記したように、残留塩素濃度など
は滞留時間に比例して濃度が低下するので実際上はオン
ライン計測ができないことになる。また、試料水が脱気
装置内に滞留しないように周期的に脱気装置の内部容量
の分だけ水を流すことも可能であるが、水の消費量が本
来測定し得る量の1000倍近くになるという問題があ
った。
【0021】また、市販の脱気装置(デガスタ)を複数
台装着すると小形化した水質計が大形でかつ高価になっ
てしまう問題があった。
【0022】本発明の課題は上記欠点を無くし、上水道
の配水管末端付近の水質監視に適した超小形で複数項目
のオンライン監視可能でメンテナンス性に優れた水質計
を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】このような従来技術の課
題を解決するために次の手段と技術を導入する。
【0024】(1)水質計を飲用する末端水に近い配水
管末端付近に設置し、それらの情報を管理センタで統合
管理して最適な水質管理を行う。
【0025】(2)水質計を配水管の末端付近のマンホ
ール,消火栓,水道メータ収納箱,需要家内などにも設
置できるように小型化する。
【0026】(3)その手段として装置が大型化する原
因である試料導入部,試薬混合部,分析・測定部,脱気
装置部にマイクロファブリケーション技術を導入して小
型化する。現状の技術でも体積にして約1/1000の
小型化は可能である。
【0027】(4)分析計内部の配管系を紫外線硬化形
プラスティックなどによる3次元立体流路を採用し配管
(チューブ)の無い構成とし、省スペースと信頼性向上
を図る。
【0028】(5)装置を小型化すれば本体コスト,工
事費も安くなり、かつマイクロファブリケーション技術
はシリコン半導体プロセス技術の応用なので量産化によ
って大幅なコストダウンが可能である。
【0029】(6)小型化して水道メータ収納箱や流し
台の下部に収納できれば人に触れることもなく、安全性
が確保できる。装置の保守は部品を小形でカートリッジ
式にしておけば一般家庭の人でも出来、危険もない。
【0030】(7)連続のオンライン測定に耐えるよう
自動サンプリング,自動試薬混合・反応機構,自動校
正,自動洗浄,自動データ伝送等の機能を必要に応じて
備え、それらに消費する液量もマイクロファブリケーシ
ョンによる試料導入部,試薬混合部,分析・測定部の微
細化によりマイクロリットルのレベルに抑えられるため
連続測定の場合でも薬液交換の周期を1カ月以上にまで
ひきのばすことが可能となる。
【0031】(8)小形脱気装置を具備することによ
り、超小形分析部内の測定セル部に付着する微小な気泡
に対しこれを効率よく除去でき高精度化できる。また、
市販の比較的小形(例:8cm×30cm×10cm)な脱気
装置でも問題のあった応答性の改善ができる。
【0032】(9)測定セル部のマイクロ化による微少
流量化により、脱気装置も超小形のものを前記3次元立
体流路一体構成とすることができる。大形で高価な複数
台の脱気装置を必要としなくなるので小形で安定性がよ
く且つ安価なオンライン水質計が実現できる。
【0033】(10)超小形脱気装置を着脱可能とするこ
とにより、保守メンテナンスが容易となる。
【0034】(11)小型化により省電力化が可能とな
り、電源として電池を、信号伝送手段に無線回線使用し
て外部配線を不要とし、更に小型化により試料水・試薬
の使用量が減るのでこれらを回収するか蒸発方式を採用
し、排水工事も不要にできる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。図2は、立体流路が組み込まれた水質計を使用
した末端配水監視システムの基本的な構成を示す図であ
る。河川,湖沼,井戸等の原水は浄水施設1により飲用
に適した水質に浄化され、配水施設2に送られる。配水
施設2から送出された飲料水は配水本管4,配水系統配
管5から水質計8に入るか、更に水道事業所側配水管
6,需要家側配水管7を通り、水質計8に入る場合があ
る。飲料水の水質をオンラインで測定した水質計8の出
力は無線,有線,衛星等のメディアを通じて管理センタ
3に送られ、そこで必要なデータ処理を行って、水質が
適正な値になるように浄水施設,配水施設の運転条件を
制御する。
【0036】図3はこのような配水末端監視システムの
需要家における水質計の設置形態例を示す。水道事業者
側の配水系統配管5,6または需要家側配水管7から分
岐した飲料水は、閉止弁10,水道メータ9を経て配水
設備11に入るが、同時に水質計8で複数項目の水質測
定が行われる。配水設備11は配管網より構成されその
内の一箇所から蛇口などの給水栓12を経て飲料水が需
要家に供給される。水質計8は、水道メータ9前後に取
付け、水道メータ収納箱内に設置できる他、マンホー
ル,消火栓,需要家施設内,水道蛇口付近などの設置に
も、容易に設置できる大きさとしている。
【0037】図4は水質計の内部構成を示すブロック図
で配水管5,6,7から試料導入部13を介して導入さ
れた試料水は混合分析部110により項目毎に所定のシ
ーケンスで測定されて電気信号に変換され、その後、信
号処理・制御部18に伝送される。混合分析部110
は、試料導入部13からの試料水を混合する複数個の測
定成分毎の試薬混合部14a〜14c及び複数個の計測
分析部15〜17より構成されている。信号処理・制御
部18は電源部20より電源の供給を受けて動作し、出
力/伝送部19で伝送用の伝送信号に変換された後無線
25による伝送またはテレメータにより専用線、または
公衆回線を通じて管理センタに伝送される。
【0038】試料混合部110はマイクロファブリケー
ションの採用により超小形に実現されるととともに、消
費電力の低減と試料水及び試薬類の使用量の縮減によ
り、電源の電池化と排水の回収又は蒸発方式の採用が可
能となり、加えてデータ伝送に無線回線を使用し、水質
計設置時の配線及び排水工事を不要にでき、水質計の設
置自由度を飛躍的に向上させる。
【0039】次に、図1において水質計の具体的構成に
ついて説明する。水質計は、図5に示されるように、マ
ザーボード101に定量ポンプ(74,84,87,9
0)、電磁弁(63,83,73,93,75a〜75
c,85a〜85c,88a〜88c,91a〜91
c)、脱気装置(401〜404)及び分析部(76,
77,78)を取り付けることにより構成される。な
お、図1において、マザーボード101は点線内部で示
される流路を備えている。水道事業者側または需要家側
の配水管51内を流れる飲料水(試料水)52は、配管
53を介してサンプリングされ、手動弁54,配管5
5,減圧弁56を経て、更に配管57,手動弁58,排
水管59より排水溝60に排水する。
【0040】配管57より、一定圧に保たれた試料水5
2の一部は配管61により分岐され手動弁62を経て試
料水中の大きな異物を除去するフィルタ63を介して、
さらに、分析計本体64中の流路65を介して脱泡槽6
6に導かれる。脱泡槽66の内部で前記試料水52中に
含まれる気泡67は脱泡槽66の上部に溜まり、随時流
路68,電磁弁69,流路70を介して分析計本体64
から排水溝60に廃棄される。
【0041】一方、脱泡槽66中の気泡を取除いた試料
水71は、流路72中にある脱気装置401を通り、電
磁弁73を介して定量ポンプ74に導かれる。更に試料
水71は複数個の電磁弁75a,75b,75c及び導
入孔71a,71b,71cを介してそれぞれが独立した
項目を分析する複数個の分析部76,77,78に選択
的に送出される。該分析部は取付け形状及び配管取り合
いが共通化され、他の分析部と全く同一かあるいは互換
性を有するように、前記分析計本体64に着脱可能に保
持されている。
【0042】また、該分析計本体の外側には液体を内蔵
した複数個カートリッジ79,80,81が着脱可能に
保持されており、該カートリッジ内部の液体を脱気装置
402,403,404を介して、分析計本体64に供給
している。
【0043】カートリッジ79からの液体(試薬)82
は、電磁弁83及び定量ポンプ84に導かれ、複数個の
電磁弁85a,85b,85c及び導入孔82a,82
b,82cを介して、前記分析部76,77,78に選
択的に送出される。同様に、カートリッジ80内の液体
(洗浄水)86はポンプ87を経た後、複数個の電磁弁
88a,88b,88c及び導入孔86a,86b,8
6cを介して前記分析部へ、またカートリッジ81内の
液体(ゼロ水)39はポンプ90を経て電磁弁91a,
91b,91c及び導入孔89a,89b,89cを介
して前記分析部76,77,78に選択的に送出され
る。
【0044】この時、各分析部の詳細構造は後述する
が、マイクロファブリケーション技術を用いて前記各流
体を混合又は選択し反応させる試薬混合部と計測分析部
とから成っており、非常に小型化された分析計1台分の
機能を有している。各分析を終了した廃液92は前記流
路70を経て機外に排出される。廃液92が有害な場合
や排水設備が無い場合には、電磁弁93,流路94を介
して回収容器95に排出される。
【0045】さらに、混合分析部110の詳細を図5を
用いて説明する。マザーボード101は直方体の形状をな
し、その右側側面には試料水の排出側及び導入側のそれ
ぞれの電磁弁93及び63が対応する導入孔に装着され
る。
【0046】さらに、ゼロ水39及び試薬82の導入の
ための導入孔89a〜89c及び82a〜82cが縦方
向に並ぶように形成され、それに合わせるように、電磁
弁88a〜88c及び電磁弁91a〜91cが装着され
る。
【0047】なお、縦方向に並んだ導入孔の両脇には取
付ネジ孔が切られており、このネジ孔にネジを合させる
ことにより、各電磁弁(93,63,88a〜88c,9
1a〜91c)がマザーボード101に固定される。同
様に、左側側面には、試料水の導入側の電磁弁83及び
73が対応する導入孔に装着される。
【0048】さらに、試料水の導入のための導入孔71
a〜71c及び洗浄液86の導入のための導入孔86a
〜86cが縦方向に並ぶように形成され、それに合わせ
るように、電磁弁75a〜75c及び電磁弁88a〜8
8cが装着される。縦方向に並んだ導入孔の両脇には取
付ネジ孔が切られており、このネジ孔にネジを合わせる
ことにより、各ポンプ及び電磁弁(83,73,85a
〜85c,75a〜75c)がマザーボード101に固
定される。
【0049】一方、マザーボード101の上面には、開
孔を形成し、ポンプ74,84,87を連通させて、マ
ザーボード内を流れる流体に送液のための圧力を与えて
いる。また、上面には、分析部76〜78が固定され
る。分析部76〜78とマザーボード101は導入孔8
2a〜82c,71a〜71c,89a〜89c,86
a〜86c,309a〜309cを介して接続される。
【0050】次に、マザーボード内に形成される流路を
図6を用いて説明する。マザーボード101の裏側の下
端には、図に示すように、試料水(ポンプ90),試薬
82,洗浄液86及びゼロ水39を導入するための導入
孔が形成されている。マザーボード内部には、3次元的
な流路が形成され、各導入孔と電磁弁及びポンプが接続
される。
【0051】上記構成において、飲料水用配水管51か
らサンプリングした試料水52を、複数個のポンプと電
磁弁をシーケンス制御し、複数個のカートリッジ内の液
体と前記分析部内の試薬混合部に導き反応させ、計測分
析部でその結果を計測するものである。この時分析項目
によっては試薬反応を必要としない場合もあり、その場
合には試薬を選択しないようにしてある。
【0052】代表的応用例として、試料水52を水道水
とし、カートリッジ79内の液体82に残留塩素に反応
して発色する試薬(例えばDPD又はオルトトリジン)
を用い、カートリッジ80内の液体86には洗浄液(例
えば、希塩酸又は中性洗剤)、カートリッジ81内の液
体89には基準液(例えば純水又は校正液)を選択して
おく。これらを所定のタイミングでシーケンス制御し、
各分析部に導く。例えば分析部76を残留塩素計、分析
部77を色度計、分析部78を濁度計として使用する。
試薬を入れた液体82は残留塩素計に割り当てた分析部
76にのみ使用する。試薬の種類を変えれば、測定項目
を変えることができ、またどの分析部にどの測定項目を
割当てるかの選択も自由である。
【0053】残留塩素計の場合は試薬反応により試料水
の発色の程度を吸光度法で測定し、色度計の場合は試薬
を使用せず試料水そのものの吸光度を測定するが吸光度
が低いため基準液(純水)との比較測定方式とし、所定
の周期で基準液を測定しゼロ点のベースラインの補正を
行う。一方濁度計は、試薬も基準液も使用せず試料水中
の濁質粒子の数を計数し濁度換算を行う方式とした。
【0054】このほか、分析部に電極を内蔵したものを
装着すれば、分析部の構造を変更すること無く導電率計
やpH計の機能を加えることができる。
【0055】また、洗浄液(液体86)は所定の間隔で
各分析部に導かれ、分析部内の流路やセル,電極などを
洗浄する。洗浄によって生じた異物は、試料水71又は
基準液89で流し去る。
【0056】さらに、図6を説明する。内部にある全流
路(流路65,68,70,72,92,94他)は3
次元マザーボード101の内部に立体的に形成されてい
る。該3次元マザーボード101の外観は直方体を形成
しており、上述の通り、その外周面には、複数個のバル
ブ,ポンプ,分析計などを配管を用いずに直接又はシー
ル部剤を介して保持可能なように複数個の導入孔やネジ
穴が形成されている。この3次元マザーボード101の
内部流路は、樹脂の部分を除去し流路部分のみを立体的
に表記すると図6の様になる。従来この様な3次元の立
体流路は実現が困難であり、強いて製作しようとすれば
2次元流路を機械加工した複数枚の板を重ねて接合する
ことにより形成していた。
【0057】本実施例では、紫外線硬化形プラスチック
を使用し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に照射
し、光の当たった部分のみを硬化させて形状を形成せし
める光造形法を採用した。
【0058】この光造形法で流路に当たる部分には光を
当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未硬化樹脂を洗
い流すことによって任意の立体流路を形成可能にしてい
る。使用した樹脂は紫外線硬化形で透明のエポキシ系樹
脂を使用し、流路内部の状態が外部より観察できる様に
した。また光造形法は、特別の成形型を必要とせずCA
D(computer aided design )の3次元の設計データの
みで安価で迅速に実現でき、配管系接続部の信頼性を向
上できる長所がある。
【0059】図6に示したように流路は、自由な太さや
経路が選択でき、立体的な最短距離で結ぶことや急激な
折り曲げをせずに滑らかな曲線で結び、流体中のゴミや
気泡が溜まりにくくすることができる。
【0060】またマザーボード内では、流路は立体的に
自由な位置で継ぎ手無しに結合や分岐が可能な為、流体
の混合や分離ができる。図5で説明した脱泡槽66も具
体的には図6に示す脱泡槽104の構造として容易に構
成できる。
【0061】次に図7に於いて、図4で示した分析部
(76,77,78)の詳細について説明する。なお、
図8に分析部の具体例として分析部76を示すが、分析
部77及び分析部78も同様であるので説明を省略す
る。分析部77は、混合分析基盤230及びフローセル
基盤325よりなっており、ネジ孔220及び221に
ネジ224及び225をそれぞれ挿入固定することによ
り、フローセル基盤325を混合分析基盤230の凹部
とマザーボード101の間に押圧挟み込む。マザーボー
ド101とフローセル基盤325の間はOリング310
〜317によりシールされる。
【0062】各分析部は、測定目的により測定原理は異
なるが(残留塩素計及び色度計は所定波長光に対する吸
光度測定、濁度計は散乱光の変化回数を測定する微粒子
数係数法式を採用している。またこのほか導電率やpH
の測定用に電極を内蔵した分析部を取付けることも可能
である)、取り付け寸法及び流路の取合いは共通であ
り、モジュール化されている。前記マザーボード101
の上には3個の分析部がシール部材を介して着脱可能に
構成されており、図5で説明したどの項目の分析部をど
こに配置するかは自由である。測定目的に合わせた分析
部選択と液体供給及び計測のシーケンスを選択すること
により、所定の用途の分析機能を持たせることを可能に
している。
【0063】これらの組み合わせの他の応用例として、
同一種類の分析部を3個配置することも可能である。例
えば同一種類の超小形分析部を3個配置し、同時測定し
測定値の信頼性を向上させるとか、故障したら次の分析
部を使用して装置全体の長寿命化を図るなどの応用も期
待できる。
【0064】分析部76を残留塩素計として使用する場
合について説明する。分析部76は試薬混合部201
(混合分析基盤230)と計測分析部202(フローセ
ル基盤325)とからなっている。試薬混合部201の
詳細構造を図8に於いて説明する。試薬混合部201は
シリコンの基板301,パイレックスガラスのカバー3
02の2層構造になっており、マイクロファブリケーシ
ョン技術で製作してある。
【0065】基板301は高純度のシリコンウエハを異
方性エッチングにより逆S字形をし、所定の角度を有す
る斜面303と平らな底面304を有する流路305を
形成してある。さらに裏面からも異方性エッチングし、
角型をした複数個の貫通穴306,307,308,3
09と、数十μmの微細な穴が100から200μmピ
ッチでメッシュ状に並んでいるメッシュ穴310が形成
してある。
【0066】これら複数個の穴は、表面で前記流路によ
って連結されている。また該基板301の表面には前記
カバー302が陽極接合(アノーディック ボンディン
グ)により接合されている。両者の接合はウエハサイズ
のまま高温真空中で所定電圧を印加することにより行
い、接合後使用サイズに切断して使用する。
【0067】前記3次元マザーボード101から該マザ
ーボード側面に取付けられ電磁弁やポンプの選択的駆動
によって、複数種類の液体(試料水71,試薬82,洗
浄液86,基準液89)の選択的な供給を受け、貫通穴
306には基準水86、貫通穴307には洗浄液89、
貫通穴308には試料水71、メッシュ穴310には試
薬82が供給される。供給された液体は流路305内を
流れ流路内の直線部であるセル部311に導かれ、貫通
穴309を経て前記3次元マザーボード101に排出さ
れる。
【0068】残留塩素測定の場合、洗浄液86,基準水
89を停止した状態で試料水71と試薬82を所定の流
量比で供給し、流路305内で混合する。この時試薬8
2は試料水71の中にメッシュ穴310を介して注入さ
れる。この為試薬82は試料水中に細かく均一に注入さ
れるので短時間で拡散し、残留塩素濃度に対応した発色
反応をする。発色した反応液312は前記セル部311
に導かれその発色度を光学的に計測される。計測時は計
測値を安定させるため一時的に流体を停止する。計測後
反応液312は貫通穴309より排出される。感度又は
ゼロ点の校正をする場合は試料水71の代わりに予め塩
素濃度を測定してある基準液89を供給し同様の手順で
計測しその測定値を基準値として以後の測定値を補正す
る。洗浄液86は試薬混合部201(特にセル部31
1)の鉱物性あるいは植物性の汚れを除去するために、
所定の周期又は汚れの程度に応じて供給され、洗浄され
る。図7に戻って、計測分析部202について説明す
る。計測分析部202にはLEDまたはレーザダイオー
ドから成る発光素子203と、該発光素子203の光を
集光して前記セル部311の斜面303に光を集めるレ
ンズ系204,光量変化をモニタする受光素子205が
配置されている。
【0069】また前記セル部311内を透過した光20
6は前記斜面303の対向する斜面303′に反射し、
前記計測分析部202のほうに戻ってくる。この光20
7の光量を測定する受光素子208を前記計測分析部2
02の一部に配置した。
【0070】これら発光素子203,受光素子205,
208、レンズ系204と前記セル部311は、互いの
相対位置を固定するために分析部ベース209に保持さ
れ、更に該分析部ベース209は前記3次元マザーボー
ド101に着脱可能に保持されている。
【0071】他の分析部(色度,濁度)については、分
析部の詳細についての説明は割愛するが、取付け寸法及
び流路の取合いについてはモジュール化し共通である。
【0072】図7,図8において、前記セル部311の
内面に微小な気泡が付着すると、前記セル部311を透
過する光207の量が変動し正しい吸光度を測定するこ
とができない。これらの気泡は微小で付着場所もまちま
ちであるため、一定の流速では全てを流し去ることがで
きない。
【0073】本発明では、以上の構成において測定デー
タの高信頼化のために、図1に示したように脱気装置4
01〜404を設けて微少な気泡の除去を行う。これに
より気泡の影響を極小にした試料水及び他液体が分析部
に導かれ、信頼性の高い超小形オンライン水質計を実現
できる。
【0074】図10において小形脱気装置の構成例を説
明する。
【0075】脱気装置401〜404は樹脂チューブ6
01〜604と3次元マザーボード101内に構成した
一体チャンバー501,真空ポンプ502及びチャンバ
ー501と真空ポンプ502を接続する継手405,チ
ャンバー封止板503,Oリング504、及び止ねじ5
05a〜dから構成される。試料水52,液体82,8
6,89は樹脂チューブ601〜604を介してそれぞ
れの流路へ導かれる。樹脂チューブ601〜604は一
体チャンバー501内にあり、チャンバー501内は真
空ポンプ502により常に負圧に保たれており樹脂チュ
ーブ601〜604内の微少な気泡を除去する。
【0076】ここで樹脂チューブ601〜604の材質
はフッ素樹脂(商品名;テフロンなど),シリコン樹
脂,塩化ビニル樹脂を用途に応じて選択できる。例え
ば、樹脂チューブ601〜604にシリコン樹脂を用い
れば、大気圧に近い状態で脱気でき、真空ポンプの能力
もそれほど高くなくても効率よく脱気できる。
【0077】よって、前記真空ポンプはマイクロファブ
リケーション技術で製作した超小形ポンプにても実現可
能である。
【0078】また、樹脂チューブ601〜604内の容
量も数十μlで済み、従来の数十mlと比較し容量を1/
1000にできるので水の消費量を少なくできる。これ
により、従来の脱気装置を使用した場合と比較し、約1
000倍の応答性の改善が可能となる。
【0079】図11によりさらに詳細な構成を説明す
る。図11は図10を側面から見た図である。チャンバ
ー501は3次元マザーボード101とチャンバー封止
板503からなりOリング504にてシールされ止ねじ5
05a〜dにて封止されチャンバー501となる。図1
0,図11ではチャンバーおよびチャンバー封止板は四
角となっているが円形でも問題ない。
【0080】また、本例ではマザーボード101内にチ
ャンバー501を一体構成したが、図12に示すよう
に、マザーボード101内に別々に装着することも可能
である。
【0081】これにより、3次元マザーボード内の自由
な位置に配置や経路が選択でき、立体的な最短距離で結
ぶことや急激な折り曲げをせずに滑らかな曲線で結ぶこ
とができる。
【0082】さらに図13に示すように、脱気装置をマ
ザーボード101外に装着し着脱可能とすることもでき
る。同図では、マザーボード101と着脱脱気装置40
0,真空ポンプ502をOリング505,601〜60
4でシールする構成例を示している。このように水質計
のマイクロ化により測定する水量が微少流量で済むた
め、これに使用する脱気装置はさらなるマイクロ化が可
能となる。水質計がマイクロファブリケーションにより
小型化されると全体の標準化と機能の拡張性に大いに効
果がある。なお図12,図13でも図に記載はしていな
いがチャンバーの封止構造は図10,図11と同じであ
る。また、本実施例ではバルブやポンプなどを3次元マ
ザーボード上に配置したが、これらはマイクロファブリ
ケーションの更なる進歩により試薬混合部とともに同一
のシリコンウエハ上に形成することが可能であり、本分
析計の更なる小型化の手段となる。この場合でも各分析
部をモジュール化しておくことは測定項目を自由に選択
できることを示す。第2の実施例を図9に示す。
【0083】なお、第1の実施例と異なる部分のみ説明
し、他の部分の説明は省略する。水道メータ9と水質計
8を一体にした実施例で水質計がマイクロファブリケー
ションにより小型化されると一体構成も可能となり、需
要家への供給水は配管6と閉止弁10を介して水道メー
タを流れて流量が計測されるとともに、その一部は試料
導入管24を介して水質計8に供給される。全体の標準
化と機能の拡張性に大いに効果がある。
【0084】このような構成をとれば、水道メータと水
質計を一体として配管に取付け、水道メータボックスに
収納することも可能になる結果、特別な設置場所や設置
工事がなくなり、水道メータをとりつけるのと同じ簡便
さで取り付けが可能である。第1の実施例および第2の
実施例を要約すると以下の通りである。
【0085】(1)水質計を飲用する末端水に近い配水
管末端付近に設置し、それらの情報を管理センタで統合
管理して最適な水質管理を行う。
【0086】(2)水質計を配水管の末端付近のマンホ
ール,消火栓,水道メータ収納箱,需要家内などにも設
置できるように小型化する。
【0087】(3)その手段として装置が大型化する原
因である試料導入部,試薬混合部,分析・測定部にマイ
クロファブリケーション技術を導入して小型化する。現
状の技術でも体積にして約1/1000の小型化は可能
である。
【0088】(4)分析計内部の配管系を紫外線硬化形
プラスティックなどによる3次元立体流路を採用し配管
(チューブ)の無い構成とし、省スペースと信頼性向上
を図る。
【0089】(5)装置を小型化すれば本体コスト,工
事費も安くなり、かつマイクロファブリケーション技術
はシリコン半導体プロセス技術の応用なので量産化によ
って大幅なコストダウンが可能である。
【0090】(6)小型化して水道メータ収納箱や流し
台の下部に収納できれば人に触れることもなく、安全性
が確保できる。装置の保守は部品を小型でカートリッジ
式にしておけば一般家庭の人でも出来、危険もない。
【0091】(7)連続のオンライン測定に耐えるよう
自動サンプリング,自動試薬混合・反応機構,自動校
正,自動洗浄,自動データ伝送等の機能を必要に応じて
備え、それらに消費する液量もマイクロファブリケーシ
ョンによる試料導入部,試薬混合部,分析・測定部の微
細化によりマイクロリットルのレベルに抑えられるため
連続測定の場合でも薬液や基準液の交換周期を1カ月以
上にまでひきのばすことが可能となる。
【0092】(8)従来の市販の脱気装置と比較し、内
部容量1/1000(数十μl)の小形脱気装置を装着
する。これにより、超小形分析部内の測定セル部に付着
する微小な気泡に対しこれを効率よく除去し、かつ試料
水の消費量を少なくする。
【0093】(9)測定セル部のマイクロ化による微少
流量化により、さらに小型化した超小形脱気装置を一体
構成とする。
【0094】(10)小形脱気装置を着脱可能とすること
により、保守メンテナンスが容易とした。
【0095】(11)マイクロ化による微少流量化によ
り、より小型化した脱気装置を一体構成で実現できるの
で大形で高価な脱気装置を必要としなくなった。
【0096】(12)小型化により省電力化が可能とな
り、電源として電池を、信号伝送手段に無線回線使用し
て外部配線を不要とし、更に小型化により試料水・試薬
の使用量が減るのでこれらを回収するか蒸発方式を採用
し、排水工事も不要にできる。
【0097】さらに、効果を纏めると、以下の効果が期
待できる。
【0098】(1)3次元の立体流路を実現し、超小形
で高信頼,安価な流体系を実現できる。
【0099】(2)上記により、超小形,低価格の多項
目水質計を実現できる。
【0100】(3)従来に比べて約1000分の1程度
の体積の分析計が提供でき、設置の自由度が向上する。
【0101】(4)マイクロファブリケーションの採用
で、小形で消費電力の少ない分析計が実現でき、電池駆
動と無線通信を採用することによって、配線の不要なオ
ンライン多項目水質計測システムが実現できる。
【0102】(5)分析部がモジュール化してあり、測
定シーケンスの変更により測定項目の選択,組み合せ,
変更などが容易である。
【0103】(6)前記3次元の立体流路を紫外線硬化
形の合成樹脂を用いた光造形法を採用したことにより、
CADデータを使用しモールド型が不要で、安価かつ迅
速な製造を可能にした。
【0104】(7)超小形のサンプリング系が実現でき
たことにより使用液量が低減され、液補充に伴うメンテ
ナンス周期を大幅に延長せしめた。
【0105】(8)従来の市販の脱気装置と比較し、内
部容量が従来比1/1000(数十μl)の超小形脱気
装置を具備することにより、気泡の影響の少ない小形オ
ンライン水質計を実現でき高精度化が実現できる。
【0106】(9)上記により、脱気装置内での時定数
が少なくなり高速応答性が可能となる。同時に水の消費
量を大幅に減らすことができる。
【0107】(10)測定セル部のマイクロ化による微少
流量化により、さらに小型化した超小形脱気装置を前記
3次元の立体流路と一体構成とすることができる。これ
により高信頼で安定なオンライン水質計が実現できる。
【0108】(11)市販の高価で大形の脱気装置が不要
となるので小形で安価となる。
【0109】(12)小形脱気装置を着脱可能とすること
により、保守メンテナンスが容易となる。
【0110】(13)小型化により省電力化が可能とな
る。
【0111】(14)超小形のサンプリング系が実現でき
たことにより使用液量が低減され、液補充に伴うメンテ
ナンス周期を大幅に延長せしめた。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が期待でき
る。
【0113】(1)小形で安価な多項目オンライン分析
計を供給できる。
【0114】(2)上記により、同一予算で数多くの箇
所で水質測定が可能になり、需要家に近いところでの木
目細かな水質測定が可能となる。
【0115】(3)従来に比べて約1000分の1程度
の体積の分析計が提供でき、設置の自由度が向上する。
【0116】(4)マイクロファブリケーションの採用
で、小形で消費電力の少ない分析計が実現でき、電池駆
動と無線通信を採用することによって、配線の不要なオ
ンライン多項目水質計測システムが実現できる。
【0117】(5)分析部がモジュール化してあり、測
定シーケンスの変更により測定項目の選択,組み合せ,
変更などが容易である。
【0118】(6)分析計内部の配管を3次元の立体流
路により無配管化したことにより、小型化と、信頼性の
向上が期待できる。
【0119】(7)前記3次元の立体流路を紫外線硬化
形の合成樹脂を用いた光造形法を採用したことにより、
安価で迅速な製造を可能にした。
【0120】(8)従来の市販の脱気装置と比較し、内
部容量が従来比1/1000(数十μl)の超小形脱気
装置を具備することにより、気泡の影響の少ない小形オ
ンライン水質計を実現でき高精度化が実現できる。
【0121】(9)上記により、脱気装置内での時定数
が少なくなり高速応答性が可能となる。同時に水の消費
量を大幅に減らすことができる。
【0122】(10)測定セル部のマイクロ化による微少
流量化により、さらに小型化した超小形脱気装置を前記
3次元の立体流路と一体構成とすることができる。これ
により高信頼で安定なオンライン水質計が実現できる。
【0123】(11)市販の高価で大形の脱気装置が不要
となるので小形で安価となる。
【0124】(12)小形脱気装置を着脱可能とすること
により、保守メンテナンスが容易となる。
【0125】(13)小型化により省電力化が可能とな
る。
【0126】(14)超小形のサンプリング系が実現でき
たことにより使用液量が低減され、液補充に伴うメンテ
ナンス周期を大幅に延長せしめた。
【図面の簡単な説明】
【図1】分析計の内部詳細構成図である。
【図2】システムの構成図である。
【図3】システムの分析計の設置例を示す図である。
【図4】分析計の内部構成図である。
【図5】マザーボードの詳細を示す図である。
【図6】マザーボードの内部流路の立体図である。
【図7】分析部の詳細を示す図である。
【図8】フローセルの詳細を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図10】本発明の脱気装置の構成図である。
【図11】本発明の図10脱気装置の側面図である。
【図12】本発明の脱気装置の構成図である。
【図13】本発明の着脱可能な脱気装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1,21…浄水施設、2,22…配水施設、3…水質管
理センタ、4…配水本管、5…配水系統本管、6…水道
事業者側配水管、7…需要家側配水管、8…水質計、9
…水道メータ、10…閉止弁、11…排水設備、12…
給水栓、13…試料導入部、14a〜14c…試薬混合
部、15,16,17,76,77,78…分析部、1
8…信号処理・制御部、19…出力/伝送部、20…電
源部、51,59,71…配水管、52,72…飲料
水、53,55,57,61…配管、54,58,62
…手動弁、56…減圧弁、60…排水溝、63…フィル
タ、64…分析計本体、65,68,70,94,30
5…流路、66…脱泡槽、67…気泡、69,73,7
5a〜75c,83,85a〜85c,88a〜88
c,91a〜91c,93…電磁弁、74,84…定量
ポンプ、79,80,81…カートリッジ、82…流
体、86,89…液体、87,90…ポンプ、92…廃
液、95…回収容器、101…3次元マザーボード、1
02…流路開口部、103…ネジ穴、202…計測分析
部、203…発光素子、204…レンズ系、205,2
08…受光素子、206,207…光、209…分析部
ベース、301…基板、302…カバー、303…斜
面、304…底面、306,307,308,309…
貫通穴、310…メッシュ穴、311…セル部、312
…反応液、400…脱気装置部、401,402,40
3,404…脱気装置、405…継手、501…チャンバ
ー、502…真空ポンプ、503…チャンバー封止板、
504,701,702,703,704,705…O
リング、505…止ねじ、601,602,603,6
04…樹脂チューブ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】河川,湖沼,井戸水などの原水又はこれら
    を浄化,殺菌処理をした上水又は工業用水又はこれらを
    処理した飲用水,冷却水,処理下水などをサンプリング
    してその水質を継続的に監視するために、モジュール化
    した1個または複数個の分析部と、該分析部にサンプリ
    ングした試料水を選択的に導くための複数個のポンプ及
    びバルブと、前記分析部,前記ポンプ及びバルブを連結
    する流路部とを有する水質計において、 前記分析部内に滞留した微小な気泡を除去するため前記
    流路部に超小形脱気装置を具備し、高速応答性と高信頼
    を図ったことを特徴とするオンライン水質計。
  2. 【請求項2】請求項1において、マイクロファブリケー
    ション技術で製作した小形セルを用いた前記分析部に適
    する前記超小形脱気装置を具備したことを特徴とするオ
    ンライン水質計。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記超小形脱気
    装置は使用流量100μl/min 以下で、小形の真空ポ
    ンプとチャンバーおよび樹脂チューブ(チューブ長さ2
    0mm以下)により構成したことを特徴としたオンライン
    水質計。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記樹脂チューブの材
    質にフッ素樹脂(PTFE,PFA等),シリコン樹
    脂,塩化ビニル樹脂を用いたことを特徴としたオンライ
    ン水質計。
  5. 【請求項5】請求項1又は2において、前記超小形脱気
    装置は該水質計の立体流路(マザーボード)に装着され
    一体構成としたことを特徴としたオンライン水質計。
  6. 【請求項6】請求項1又は2において、前記超小形脱気
    装置は簡単に着脱できる構成したことを特徴としたオン
    ライン水質計。
  7. 【請求項7】請求項1〜3のいずれか1項において、前
    記チャンバーを該水質計の立体流路(マザーボード)内
    に1個または複数個備えた構成としたことを特徴とした
    オンライン水質計。
  8. 【請求項8】請求項3において、前記真空ポンプはマイ
    クロファブリケーション技術で製作した超小形ポンプを
    具備したことを特徴とするオンライン水質計。
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