JP2000039431A - オンライン水質計 - Google Patents

オンライン水質計

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JP2000039431A
JP2000039431A JP20748998A JP20748998A JP2000039431A JP 2000039431 A JP2000039431 A JP 2000039431A JP 20748998 A JP20748998 A JP 20748998A JP 20748998 A JP20748998 A JP 20748998A JP 2000039431 A JP2000039431 A JP 2000039431A
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water
water quality
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liquid
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JP20748998A
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Inventor
Yasuyoshi Toyoda
康良 豊田
Mitsuru Ehashi
満 江橋
Shozo Kasai
省三 葛西
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体によっては流路が侵食されたり、流路の回
りに微生物や菌が発生したりする。 【解決手段】流体回路の接液部に耐食性材料または抗菌
性材料でコーティングすることにより、耐食性または抗
菌性を向上させることにより、流体による侵食を受け
ず、流路での微生物や菌の発生を抑え、耐食性または抗
菌性に優れた流路が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水道の配水水質監視
システムに係わり、特に流路内面の接液部を耐食性材料
または抗菌性材料でコーティングするオンライン水質計
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の配水水質監視システムとし
ては、例えば東京都の自動水質計測システムがあり、
「計測と制御」Vol.33(1994年発行)649ペー
ジにシステムとその時に用いられる水質計の仕様が紹介
されている。
【0003】この配水水質監視システムにおいては、水
質計が事業者側配管網の系統毎に設置され、系統毎の配
水水質を連続的に測定して定期的にテレメータでセンタ
に信号伝送する構成をとっている。また、需要家側の配
水の水質測定手段としては手分析による水質計測または
可搬式の水質計でのオフライン計測が行われていた。こ
のような従来のシステムでは水質計は事業者側の配水系
統毎に配置するので、設置台数が少なくて済み、系統毎
の供給水の平均的な水質が把握できる利点がある反面、
最終的に需要家が飲用する水質が把握できない欠点があ
る。
【0004】配水の水質は配水供給点で計測管理されて
いるが、配水管路網を通過する間に水質が低下する。具
体的には殺菌力を保つための残留塩素濃度が配水設備内
や含有物との化学反応によって低下し、管路内の錆によ
る着色のため色度が上昇し、管壁の付着物の剥離等によ
り濁度が上昇する等の例があげられる。これらは系統の
本管でも起こりうるが、むしろ需要家の配管内でより顕
著にみられる。
【0005】なぜなら残留塩素濃度は滞留時間に比例し
て濃度が低下することが知られており、常時通水のある
系統本管に比べて、末端配管では滞留時間は長くなる結
果、残留塩素濃度は低下し、極端な場合には濃度がゼロ
になり、殺菌力の失われた水を飲用する需要家の場合も
起こり得る。残留塩素濃度が低下すると、水の殺菌力が
低下し、微生物特に病原性微生物(例えばO−157な
ど)が繁殖する可能性があり、安全・健康面で社会的な
問題をひきおこす。また、安全をみて過度の塩素注入を
行うと残留塩素濃度は確保されるものの塩素濃度が高く
なる結果、いわゆる「カルキ」臭が問題になったり、塩
素の副生成物であるトリハロメタンなどの有害物質が生
成されて安全面で課題を残す。
【0006】色度,濁度等についても滞留時間が長くな
る結果、同様のことがいえる。特に集合住宅や事業所等
では受水槽があり、その管理が適切でない場合にはこの
問題が顕著に表れる。
【0007】このように最終的に需要家が飲用する末端
水の水質を測定してその値が適切であるかどうかを監視
し、適切になるように管理するのが理想的な水質管理で
ある。従来これを実現できなかった背景には次の理由が
あった。
【0008】(1)水質計が大形(例:1.2m×1.8
m×0.6m )のため需要家である家庭や集合住宅には
設置できない。
【0009】(2)水質計の単価及び工事費用が高価な
ため予算の制約から配備台数には限界がある。
【0010】(3)メンテナンスに専門技術を要し、安
全性にも配慮する必要から一般家庭への導入は困難であ
った。
【0011】一方、手分析や、可搬式の水質計による配
水末端の水質計測では末端の水質が測定できるものの、
結果がでるまでに時間がかかったり、連続的な水質デー
タが得られないために一日の変化範囲や非定常時の挙動
がつかめない欠点がある。
【0012】この種のデータは非定常時の最大値が重要
な意味を持ち、それを最小にするためのシステムの運転
・制御方法の確立が重要である。この意味から上記手分
析や可搬式の水質計では監視システムの水質計としては
利用できない欠点があった。また、希には配水管末端部
分に於いても測定項目及び設置場所を限定(例えば残留
塩素計のみを1万〜数万世帯当たり1台程度設置)して
オンライン計測が行われていた例はあった。
【0013】しかしながら、従来システムに使用してい
たオンライン水質計は、単項目の測定であっても浄水場
で使用している様な分析計であり、大型且つ高価である
だけでなく設置場所の確保も困難であり、充分な測定項
目・測定個所を確保した木目細かな水質計測が困難であ
った。
【0014】そこで安価で超小形の水質計を実現するた
め、流路を3次元の一体形成流路とした。これには紫外
線硬化形プラスチックを使用し、光造形法で製作した
が、現在使用可能な光造形法用樹脂はエポキシ又はウレ
タンであり、耐食性または抗菌性などに難点があり、信
頼性を損なうことも考えられた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上水道の需要家側への
供給水質をきめ細かく監視するのに適した超小形水質計
を実現するために、流路を3次元立体流路として光造形
法を実現したが、本形成法では適用できる材質の制約が
ある。
【0016】本発明の目的は、試料水やゼロ水の他に洗
浄液や試薬を使用するため、流体による侵食を受けず、
流路での微生物や菌の発生を抑えるオンライン水質計を
提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような従来技術の課
題を解決するために、流体回路の接液部を耐食性材料ま
たは抗菌性材料でコーティングし、光造形法で製作した
3次元立体流路をオンライン水質計用流路として使用可
能にする。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例として、末
端配水監視システムの基本的な構成を示す図である。河
川,湖沼,井戸水等の原水は浄水施設1により飲用に適
した水質に浄化され、配水施設2に送られる。配水施設
2から送出された飲料水は配水本管4,配水系統配管5
から水質計8に入るか、更に水道事業所側配水管6,需
要家側配水管7を通り、水質計8に入る場合がある。飲
料水の水質をオンラインで測定した水質計8の出力は無
線,有線,衛星等のメディアを通じて管理センタ3に送
られ、そこで必要なデータ処理を行って、水質が適正な
値になるように浄水施設,配水施設の運転条件を制御す
る。
【0019】図2はこのような配水末端監視システムの
需要家における水質計の設置形態例を示す。水道事業者
側の配水系統配管5,6または需要家側配水管7から分
岐した飲料水は、閉止弁10,水道メータ9を経て配水
設備11に入るが、同時に水質計8で複数項目の水質測
定が行われる。配水設備11は配管網より構成され、そ
の内の一箇所から蛇口などの給水栓12を経て飲料水が
需要家に供給される。水質計8は図2の、水道メータ9
前後に取付け、水道メータ収納箱内に設置できる他、マ
ンホール,消火栓,需要家施設内,水道蛇口付近などの
設置にも、容易に設置できる大きさとしている。
【0020】図3は水質計の内部構成を示す図で配水管
5,6,7から導入された試料水は試料導入部13,複
数個の測定成分毎の試薬混合部14a〜14cを経て、
複数個の計測分析部15〜17に導入され、項目毎に所
定のシーケンスで測定後、電気信号に変換されて信号処
理・制御部18に伝送される。信号処理・制御部18は
電源部20より電源の供給を受けて動作し、出力/伝送
部19で伝送用の伝送信号に変換された後無線21によ
る伝送またはテレメータにより専用線、または公衆回線
を通じて管理センタに伝送される。
【0021】図4は水道メータ9と水質計8を一体にし
た実施例で水質計がマイクロファブリケーションにより
小型化されると一体構成も可能となり、需要家への供給
水は配管6と閉止弁10を介して水道メータを流れて流
量が計測されるとともに、その一部は試料導入管22を
介して水質計8に供給される。このような構成をとれ
ば、水道メータと水質計を一体として配管に取付け、水
道メータボックスに収納することも可能になる結果、特
別な設置場所や設置工事がなくなり、水道メータをとり
つけるのと同じ簡便さで取り付けが可能である。
【0022】前述のごとくマイクロファブリケーション
の採用により超小型の実現にとともに、消費電力の低減
と試料水及び試薬類の使用量の縮減により、電源の電池
化と排水の回収又は蒸発方式の採用が可能となり、加え
てデータ伝送に無線回線を使用し、水質計設置時の配線
及び排水工事を不要にでき、水質計の設置自由度を飛躍
的に向上させる。
【0023】次に、図5において実施例の具体的構成に
ついて説明する。水道事業者側または需要家側の配水管
51内を流れる飲料水(試料水)52は、配管53を介
してサンプリングされ、手動弁54,配管55,減圧弁
56を経て、更に配管57,手動弁58,排水管59よ
り排水溝60に排水する。
【0024】前記配管57より、一定圧に保たれた試料
水52の一部は配管61により分岐され手動弁62を経
て試料水中の大きな異物を除去するフィルタ63を介し
て、分析計本体64中の流路65を介して脱泡槽66に
導かれる。該脱泡槽66の内部で前記試料水52中に含
まれる気泡67は脱泡槽66の上部に溜まり、随時流路
68,電磁弁69,流路70を介して分析計本体64か
ら前記排水溝60に廃棄される。
【0025】一方、前記脱泡槽66中の気泡を取除いた
試料水71は、流路72,電磁弁73を介して定量ポン
プ74に導かれる。更に試料水71は複数個の電磁弁75
a,75b,75cを介して、それぞれが独立した項目
を分析する複数個の分析部76,77,78に選択的に
送出される。該分析部は取付け形状及び配管取り合いが
共通化され、他の分析部と全く同一かあるいは互換性を
有するように、前記分析計本体64に着脱可能に保持さ
れている。
【0026】また、該分析計本体の外側には液体を内蔵
した複数個カートリッジ79,80,81が着脱可能に
保持されており、該カートリッジ内部の液体を分析計本
体64に供給している。カートリッジ79からの液体8
2は、電磁弁83,定量ポンプ84に導かれ、複数個の
電磁弁85a,85b,85cを介して、前記分析部7
6,77,78に選択的に送出される。同様に、カート
リッジ80内の液体86はポンプ87を経た後、複数個
の電磁弁88a,88b,88cを介して前記分析部
へ、またカートリッジ81内の液体89はポンプ90を
経て電磁弁91a,91b,91cを介して前記分析部7
6,77,78に選択的に送出される。この時、各分析
部の詳細構造は後述するが、マイクロファブリケーショ
ン技術を用いて前記各流体を混合又は選択し反応させる
試薬混合部と計測分析部とから成っており、非常に小型
化された分析計1台分の機能を有している。各分析を終
了した廃液92は前記流路70を経て機外に排出され
る。廃液92が有害な場合や排水設備が無い場合には、
電磁弁93,流路94を介して回収容器95に排出され
る。
【0027】上記構成において、飲料水用配水管51か
らサンプリングした試料水52を、複数個のポンプと電
磁弁をシーケンス制御し、複数個のカートリッジ内の液
体と前記分析部内の試薬混合部に導き反応させ、計測分
析部でその結果を計測するものである。この時分析項目
によっては試薬反応を必要としない場合もあり、その場
合には試薬を選択しないようにしてある。
【0028】代表的応用例として、試料水52を水道水
とし、カートリッジ79内の液体82に残留塩素に反応
して発色する試薬(例えばDPD又はオルトトリジン)
を用い、カートリッジ80内の液体86には洗浄液(例
えば希塩酸又は中性洗剤)、カートリッジ81内の液体
89には基準液(例えば純水又は校正液)を選択してお
く。これらを所定のタイミングでシーケンス制御し、各
分析部に導く。例えば分析部76を残留塩素計、分析部
77を色度計、分析部78を濁度計として使用する。試
薬を入れた液体82は残留塩素計に割り当てた分析部7
6にのみ使用する。試薬の種類を変えれば、測定項目を
変えることができ、またどの分析部にどの測定項目を割
当てるかの選択も自由である。
【0029】残留塩素計の場合は試薬反応により試料水
の発色の程度を吸光度法で測定し、色度計の場合は試薬
を使用せず試料水そのものの吸光度を測定するが吸光度
が低いため基準液(純水)との比較測定方式とし、所定
の周期で基準液を測定しゼロ点のベースラインの補正を
行う。一方濁度計は、試薬も基準液も使用せず試料水中
の濁質粒子の数を計数し濁度換算を行う方式とした。
【0030】このほか、分析部に電極を内蔵したものを
装着すれば、分析部の構造を変更すること無く導電率計
やpH計の機能を加えることができる。
【0031】また、洗浄液(液体86)は所定の間隔で
各分析部に導かれ、分析部内の流路やセル,電極などを
洗浄する。洗浄によって生じた異物は、試料水71又は
基準液89で流し去る。
【0032】次に本実施例に使用している、流路系につ
いて図6に於いて説明する。図5に於いて説明した分析
計64の内部にある全流路(流路65,68,70,7
2,92,94他)は3次元マザーボード101の内部
に立体的に形成されている。該3次元マザーボード10
1の外観は直方体を形成しており、その外周面には、図
5に示した複数個のバルブ,ポンプ,分析計などを配管
を用いずに直接又はシール部剤を介して保持可能なよう
に複数個の流路開口部102やネジ穴103が形成され
ている。
【0033】この3次元マザーボード101の内部流路
は、樹脂の部分を除去し流路部分のみを立体的に表記す
ると図7の様になる。従来この様な3次元の立体流路は
実現が困難であり、強いて製作しようとすれば2次元流
路を機械加工した複数枚の板を重ねて接合することによ
り形成していた。本実施例では、紫外線硬化形プラスチ
ックを使用し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に
照射し、光の当たった部分のみを硬化させて形状を形成
せしめる光造形法を採用した。
【0034】この光造形法で流路に当たる部分には光を
当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未硬化樹脂を洗
い流すことによって任意の立体流路を形成可能にしてい
る。使用した樹脂は紫外線硬化形で透明のエポキシ系樹
脂を使用し、流路内部の状態が外部より観察できる様に
した。また光造形法は、特別の成形型を必要とせずCA
D(computer aided design )の3次元の設計データの
みで安価で迅速に実現でき、配管系接続部の信頼性を向
上できる長所がある。
【0035】次に図8に於いて、図5で示した分析部
(76,77,78)の詳細について説明する。各分析
部は、測定目的により測定原理は異なるが(残留塩素計
及び色度計は所定波長光に対する吸光度測定、濁度計は
散乱光の変化回数を測定する微粒子数係数法式を採用し
ている。またこのほか導電率やpHの測定用に電極を内
蔵した分析部を取付けることも可能である)、取り付け
寸法及び流路の取合いは共通であり、モジュール化され
ている。
【0036】前記マザーボード101の上には3個の分
析部がシール部材を介して着脱可能に構成されており、
図5で説明したどの項目の分析部をどこに配置するかは
自由である。測定目的に合わせた分析部選択と液体供給
及び計測のシーケンスを選択することにより、所定の用
途の分析機能を持たせることを可能にしている。これら
の組み合わせの他の応用例として、同一種類の分析部を
3個配置することも可能である。例えば同一種類の超小
型分析部を3個配置し、同時測定し測定値の信頼性を向
上させるとか、故障したら次の分析部を使用して装置全
体の長寿命化を図るなどの応用も期待できる。
【0037】まず分析部76を残留塩素計として使用す
る場合について説明する。分析部76は試薬混合部20
1と計測分析部202とからなっている。試薬混合部2
01の詳細構造を図9に於いて説明する。試薬混合部2
01はシリコンの基板301,パイレックスガラスのカ
バー302の2層構造になっており、マイクロファブリ
ケーション技術で製作してある。基板301は高純度の
シリコンウエハを異方性エッチングにより逆S字形を
し、所定の角度を有する斜面303と平らな底面304
を有する流路305を形成してある。
【0038】さらに裏面からも異方性エッチングし、角
型をした複数個の貫通穴306,307,308,30
9と、数十μmの微細な穴が100から200μmピッ
チでメッシュ状に並んでいるメッシュ穴310が形成し
てある。これら複数個の穴は、表面で前記流路によって
連結されている。また該基板301の表面には前記カバ
ー302が陽極接合(アノーディック ボンディング)
により接合されている。両者の接合はウエハサイズのま
ま高温真空中で所定電圧を印加することにより行い、接
合後使用サイズに切断して使用する。
【0039】前記3次元マザーボード101から複数種
類の液体(試料水71,試薬82,洗浄液86,基準液
89)の選択的な供給を受け、貫通穴306には基準水
86,貫通穴307には洗浄液89、貫通穴308には
試料水71、メッシュ穴310には試薬82が供給され
る。供給された液体は流路305内を流れ流路内の直線
部であるセル部311に導かれ、貫通穴309を経て前
記3次元マザーボード101に排出される。
【0040】残留塩素測定の場合、洗浄液86,基準水
89を停止した状態で試料水71と試薬82を所定の流
量比で供給し、流路305内で混合する。この時試薬8
2は試料水71の中にメッシュ穴310を介して注入さ
れる。この為試薬82は試料水中に細かく均一に注入さ
れるので短時間で拡散し、残留塩素濃度に対応した発色
反応をする。発色した反応液312は前記セル部311
に導かれその発色度を光学的に計測される。計測時は計
測値を安定させるため一時的に流体を停止する。計測後
反応液312は貫通穴309より排出される。
【0041】感度又はゼロ点の校正をする場合は、試料
水71の代わりに予め塩素濃度を測定してある基準液8
9を供給し、同様の手順で計測し、その測定値を基準値
として以後の測定値を補正する。洗浄液86は試薬混合
部201(特にセル部311)の鉱物性あるいは植物性の
汚れを除去するために、所定の周期又は汚れの程度に応
じて供給され、洗浄される。
【0042】図9(a),(b)に戻って、計測分析部2
02について説明する。計測分析部202にはLEDま
たはレーザダイオードから成る発光素子203と、該発
光素子203の光を集光して前記セル部311の斜面3
03に光を集めるレンズ系204,光量変化をモニタす
る受光素子205が配置されている。また前記セル部3
11内を透過した光206は前記斜面303の対向せる
斜面303′に反射し、前記計測分析部202のほうに
戻ってくる。
【0043】この光207の光量を測定する受光素子2
08を前記計測分析部202の一部に配置した。これら
発光素子203,受光素子205,208、レンズ系2
04と前記セル部311は、互いの相対位置を固定する
ために分析部ベース209に保持され、更に該分析部ベ
ース209は前記3次元マザーボード101に着脱可能
に保持されている。
【0044】他の分析部(色度,濁度)については、分
析部の詳細についての説明は割愛するが、取付け寸法及
び流路の取合いについてはモジュール化し共通である。
【0045】また、本実施例ではバルブやポンプなどを
3次元マザーボード上に配置したが、これらはマイクロ
ファブリケーションの更なる進歩により試薬混合部と共
に、同一のシリコンウエハ上に形成することが可能であ
り、本分析計の更なる小型化の手段となる。この場合で
も各分析部をモジュール化しておくことは全体の標準化
と機能の拡張性に大いに効果がある。
【0046】図10において、本発明のマザーボード1
01内部の流路313の詳細を説明する。光造形法によ
り一体形成したマザーボード内の流路を流体314が流
れる。流路内面の接液部315では流体による侵食を受
けず、流路での微生物や菌の発生を抑えるため耐食性ま
たは抗菌性を向上させる必要がある。そのため、耐食性
材料(ふっ素系樹脂,液状ゴム,無電解メッキ等)また
は抗菌性材料(銀,酸化銅,酸化チタン等)316を流
路にまんべんなく流した後、熱を加え数μmの厚さにコ
ーティングを行い、光造形法の材質的な制約から生じる
適用可能流体の範囲の拡大を可能にした。
【0047】
【発明の効果】このように本発明によれば、流体による
侵食を受けず、流路での微生物や菌の発生を抑え、耐食
性または抗菌性に優れた流路が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるオンライン水質計のシス
テムの構成図。
【図2】本発明の実施例であるオンライン水質計のシス
テムの分析計設置例を示す図。
【図3】本発明の分析計の実施例を示す内部構成図。
【図4】本発明の分析計の実施例の設置例を示す図。
【図5】本発明の分析計の実施例の内部詳細を示す構成
図。
【図6】本発明の分析計の流路系マザーボードの外観
図。
【図7】図6の内部流路の立体図。
【図8】本発明の分析部の断面構造図。
【図9】(a)及び(b)は本発明の試薬混合部の平面
図及び断面図。
【図10】(a)及び(b)は本発明のマザーボード内
部の流路の詳細図。
【符号の説明】
1…浄水施設、2…配水施設、3…管理センタ、4…配
水本管、5…配水系統本管、6…水道事業者側配水管、
7…需要家側配水管、8…水質計、9…水道メータ、1
0…閉止弁、11…配水設備、12…給水栓、13…試
料導入部、14a,14b,14c,201…試薬混合
部、15,16,17,76,77,78…分析部、1
8…信号処理・制御部、19…出力/伝送部、20…電
源部、21…無線、22…試料導入管、51…配水管、
52…飲料水、53,55,57,61…配管、54,
58,62…手動弁、56…減圧弁、59…排水管、6
0…排水溝、63…フィルタ、64…分析計本体、6
5,68,70,72,94,305,313…流路、
66…脱泡槽、67…気泡、69,73,75a,75
b,75c,83,85a,85b,85c,88a,
88b,88c,91a,91b,91c,93…電磁
弁、71…試料水、74,84…定量ポンプ、79,8
0,81…カートリッジ、82,86,89…液体、8
7,90…ポンプ、92…廃体、95…回収容器、10
1…3次元マザーボード、102…流路開口部、103
…ネジ穴、202…計測分析部、203…発光素子、2
04…レンズ系、205,208…受光素子、206,
207…光、209…分析部ベース、301…基板、3
02…カバー、303…斜面、304…底面、306,
307,308,309…貫通穴、310…メッシュ
穴、311…セル部、312…反応液、314…流体、
315…接液部、316…耐食性材料または抗菌性材
料。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 531 C02F 1/50 531F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】河川,湖沼,井戸水等の原水を飲料に適し
    た水質に浄化する浄水施設と、該浄水施設で得られた浄
    水を需要家に供給する配水施設と、該配水施設の配水状
    態を監視し必要に応じて該浄水施設および配水施設の運
    転制御システムにフィードバックする役割を果たす管理
    センタと、該配水施設の一部である水道事業者側配水管
    と、該配水管に接続された需要家側配水施設および配水
    管と、配水管内の水の水質を測定する水質計とで構成さ
    れた水道配水システムにおいて、該水質計内の流路を3
    次元の一体形成したマザーボードで構成し、該マザーボ
    ード内の流路内面の接液部を耐食性材料または抗菌性材
    料で形成することを特徴としたオンライン水質計。
  2. 【請求項2】請求項1において、流路内面の接液部を耐
    食性材料または抗菌性材料でコーティングすることを特
    徴としたオンライン水質計。
  3. 【請求項3】請求項2において、直径4mm以下の複数流
    路を内蔵する流体回路の流路内面の接液部を耐食性材料
    または抗菌性材料でコーティングすることを特徴とした
    オンライン水質計。
  4. 【請求項4】請求項2において、3次元の光造形法によ
    り一体形成したマザーボード内の直径4mm以下の複数流
    路を内蔵する流体回路の流路内面の接液部を耐食性材料
    または抗菌性材料でコーティングすることを特徴とした
    オンライン水質計。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1項記載におい
    て、少なくとも耐食性材料では、ふっ素系樹脂,液状ゴ
    ム,無電解メッキ、また抗菌性材料では、銀,酸化銅,
    酸化チタンの1つを選択し、コーティングすることを特
    徴としたオンライン水質計。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128643A (ja) * 2006-11-16 2008-06-05 Railway Technical Res Inst 地下水含有イオン濃度の連続測定方法および連続測定装置

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