JP2000274291A - 作業機用電子燃料噴射エンジンとその制御方法 - Google Patents

作業機用電子燃料噴射エンジンとその制御方法

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JP2000274291A
JP2000274291A JP11077683A JP7768399A JP2000274291A JP 2000274291 A JP2000274291 A JP 2000274291A JP 11077683 A JP11077683 A JP 11077683A JP 7768399 A JP7768399 A JP 7768399A JP 2000274291 A JP2000274291 A JP 2000274291A
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air
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JP11077683A
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English (en)
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Hiroyuki Tsuda
裕之 津田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な負荷変動に対しても、追従性よく燃料
噴射量を変えることができ、過渡時において運転が不安
定になることを抑制できる作業機用の電子燃料噴射エン
ジンを提供する。 【解決手段】 エンジン回転数変化率を算出する回転数
変化率算出部31と、算出されたエンジン回転数変化率
に基づいてエンジンの運転状態が定常時であるか過渡時
であるかを判別する定常過渡時判別部32と、その定常
過渡時判別部32が過渡時であると判別したことに応答
して、前記フィードバック制御を解除して過度時用噴射
量マップ35に基づいて噴射量の設定をオープン制御を
行うオープン制御手段34を備えた。回転数変化率に基
づいて定常時であるか過渡時であるかを判別する判別す
るので検出が速く、オープン制御を行うので、フィード
バック制御を行うよりも過渡時の変化に対してより追従
性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、急激な負荷変動が
起こり得る作業機械に搭載される作業機用電子燃料噴射
エンジン及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、自動車用エンジンに使用される電子
燃料噴射装置として、エンジンが高負荷域にあるときに
排気ガスが高くなりすぎて排気路に設けられた触媒が損
傷することを防ぐために、燃料噴射装置(弁)から噴射
される燃料を調整して排気ガスの温度上昇を抑える方法
が知られている。また、自動車用エンジンには排気ガス
を清浄化するために、理論空燃比近くでCO,HC,N
Oxを最大限に低減する3元触媒が使用されており、排
気通路に設けられた酸素センサによって、排気ガス中の
酸素濃度を検出して実際の空燃比を検出し、目標空燃比
との偏差を許容値内に収めるようにフィードバック制御
を行い、噴射量を調整することが行われている。
【0003】さらに、特開平3−111649号公報に
は、エンジン回転数とエンジン負荷を検出し、高負荷時
には、理論空燃比近くで機能するフィードバック制御を
停止してオープン制御により噴射量の増量を行う方法が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−111
649号公報に開示されたように、高負荷時に上記フィ
ードバック制御を解除し、オープン制御を行うことは、
作業機用エンジンにおいても適用可能である。しかしな
がら、作業機用エンジンには自動車用エンジンにはない
急激な負荷変化があるので、特開平3−111649号
のようにエンジン回転数と負荷をそれぞれ検出して、そ
の検出回転数と検出負荷に基づいてオープン制御に切り
換える方法だけでは、負荷変動に伴う過渡時の回転数の
変動が大きくなるという作業機械特有の問題を解決でき
ない。
【0005】上記問題についてさらに説明する。図9は
作業機用エンジンと自動車用エンジンの運転形態の違い
を示す図であり、縦軸に出力、横軸にエンジン回転数を
取っている。自動車用エンジンの場合は1速の曲線90
a、2速の曲線90bに応じて特性曲線が変わり、クラ
ッチ、アクセルペダル、ブレーキを操作して人間が速度
をコントロールするものである。そして、自動車用エン
ジンの運転域は低速低負荷域91が中心である。これに
対して作業機用エンジンはガバナ(調速機)により、最
大出力線92aを上限として、中速の動作線92b、高
速の動作線92cのように速度制御され、その運転域は
高速高負荷域93に設定される場合がほとんどである。
例えば、作業機用エンジンとして耕運機用エンジンを例
に取ると、回転式砕土機により土を耕している状態から
地面から外した時には、定格負荷、定格回転数の状態9
5から一瞬のうちに、無負荷状態96になるので、その
急激な負荷の変化に対応して燃料噴射量の設定を速く追
従させなければ、回転数の変動が長時間続き、運転が不
安定になる問題が生じる。
【0006】また、逆に空中で回転式砕土機が回転して
いる状態から、一気に土を掘った状態では、負荷が急激
に増加するので、その増加に対応して燃料噴射量を調整
しないと、エンストを起こしてしまう恐れもある。この
ように、作業機用エンジンにおいては、外部からかかる
負荷が一瞬の間に、例えば、0.01秒〜1.0秒程度
で全負荷から無負荷へ、無負荷から全負荷に急激に変化
することが起こり得る。このようなことは自動車用エン
ジンではありえず、作業機用エンジン特有の過渡時の変
化に対応して燃料噴射量を機敏に設定できれば、作業機
の安定運転上、好ましいことである。また、耕運機用エ
ンジンのみならず、エンジン発電機に搭載されたエンジ
ンにおいても、急激な負荷がかかった場合に、その過渡
時に大きな回転数の変動を生ずることがあれば、発電周
波数がその過渡時に変動することになり、同様に問題と
なる。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、上記課題を解決できる作業機
用電子燃料噴射エンジンとその制御方法を提供すること
にある。具体的な目的の一例を示すと、以下の通りであ
る。 (a)急激な負荷変動に対しても、追従性よく燃料噴射量
を変えることができ、過渡時において運転が不安定にな
ることを抑制できる作業機用の電子燃料噴射エンジンを
提供する。なお、上記に記載した以外の発明の課題及び
その解決手段は、後述する明細書内の記載において詳し
く説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明を、例えば、本発
明の実施の形態を示す図1から図8に基づいて説明する
と、次のように構成したものである。第1発明は、空燃
比を検出する空燃比検出手段20と、目標とする空燃比
と空燃比検出手段20からの実測空燃比との偏差を許容
値内に収めるように燃料噴射装置4の噴射量を制御する
フィードバック制御手段36を備えた電子燃料噴射エン
ジンにおいて、エンジンにかかる負荷状態を検出し、そ
の検出された負荷状態に基づいてエンジンの運転状態が
定常時であるか過渡時であるかを判別し、定常時と判別
されたことに応答して前述の空燃比に基づくフィードバ
ック制御を行い、過渡時と判別されたことに応答して空
燃比に基づくフィードバック制御を解除してオープン制
御により噴射量の設定を行い、さらに、オープン制御に
移行した後においては、エンジンの運転状態が定常時に
戻ったか否かを判別し、定常時に戻っていないと判別さ
れたことに応答して前記オープン制御を続行し、定常時
に戻ったと判別されたことに応答して前述の空燃比に基
づくフィードバック制御に移行することを特徴とする制
御方法である。
【0009】第2発明は、空燃比を検出する空燃比検出
手段20と、目標とする空燃比と空燃比検出手段20か
らの実測空燃比との偏差を許容値内に収めるように燃料
噴射装置4の噴射量を制御するフィードバック制御手段
36とを備えた電子燃料噴射エンジンにおいて、エンジ
ンにかかる負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、検
出された負荷状態に基づいてエンジンの運転状態が定常
時であるか過渡時であるかを判別する定常過渡時判別手
段32と、その定常過渡時判別手段32が過渡時である
と判別したことに応答して、前記フィードバック制御を
解除して過度時用噴射量記憶手段に基づいてオープン制
御で噴射量の設定を行うオープン制御手段34と、定常
過渡時判別手段32が定常時であると判別したことに応
答して、前記フィードバック制御手段36が定常時噴射
量記憶手段に基づいて前記空燃比によるフィードバック
制御により噴射量の設定を行なうことを特徴とする。第
3発明は、前記負荷状態検出手段が、エンジン回転数検
出手段9と、エンジン回転数変化率を算出する回転数変
化率算出手段31とで構成され、定常過渡時判別手段3
2が、算出されたエンジン回転数変化率に基づいてエン
ジンの運転状態が定常時であるか過渡時であるかを判別
するものであることを特徴とする。
【0010】第4発明は、燃焼室1への空気量の流入量
を制御する絞り弁5と、吸気通路内の圧力を検出する圧
力センサ7と、前記絞り弁5の開度θを検出する弁開度
センサ8とを備え、前記定常時用噴射量記憶手段を圧力
値pとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定し
た定常時噴射量マップ36で構成し、前記フィードバッ
ク制御手段33がその定常時噴射量マップ36と検出さ
れた圧力値Pと検出された回転数nに基づいて基本噴射
量を設定するものであり、前記過度時用噴射量記憶手段
を弁開度θとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を
設定した過渡時噴射量マップ35で構成し、前記オープ
ン制御手段34が過渡時噴射量マップ35と検出された
弁開度θと検出された回転数nに基づいて基本噴射量を
設定するものであることを特徴とする。第5発明は、前
記オープン制御手段34が、圧力値pとエンジン回転数
nに基づいて基本噴射量を設定したマップ23と、弁開
度θとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定し
たマップ24と、各マップに基づいて算出されたそれぞ
れの基本噴射量を所定規則により重み付けする重み付け
手段25とを備え、重み付け手段25により算出された
噴射量に基づいて実際の噴射量を設定することを特徴と
する。
【0011】さらに第1発明〜第4発明について説明す
る。第1発明において、エンジンにかかる負荷状態を検
出し、その検出された負荷状態に基づいてエンジンの運
転状態が定常時であるか過渡時であるかを判別する方法
の一例として、エンジン回転数変化率を算出し、算出さ
れたエンジン回転数変化率に基づいてエンジンの運転状
態が定常時であるか過渡時であるかを判別する方法があ
る。第2発明における負荷状態検出手段としては、過渡
的な負荷の変動を比較的応答性よく検出できる手段であ
れば、構成は特に限定されない。そのようなものとし
て、例えば、油圧の検出、応答性のよい圧電素子式のト
ルクセンサによる検出、発電機などの場合は電流の検
出、応答性には若干問題が残るが弁開度の変化率(dθ
/dt)による検出、などが例示できる。エンジンにか
かる外的な負荷状態をエンジン単体で検出するには、第
1発明のように回転数変化率(dn/dt)を採用する
ことが好ましく、作業機も含めて負荷状態を検出する場
合は、負荷状態を表現する電流値,電圧値,作業機の位
置などを検出する手段を設けることで前記負荷状態検出
手段を構成すればよい。第2発明において、定常時噴射
量記憶手段と過度時用噴射量記憶手段を全く同じデータ
内容とすることも異ならせることも可能である。第5発
明においては、重み付けの係数を弁開度変化率(dθ/
dt)、圧力変化率(dp/dt)の少なくとも一方を
含んだもので構成することができる。
【0012】
【作用及び効果】第1発明であれば、過渡時と判別され
たことに応答してオープン制御を行うので、フィードバ
ック制御を行うよりも過渡時の変化に対してより追従性
を高めることができ、急激な負荷変動に伴う回転数の変
動を短い時間に収めることができる。また、オープン制
御に移行した後では、少なくともエンジンの運転状態が
定常時に戻ったか否かを判別し、定常時に戻っていない
と判別されたことに応答して前記オープン制御を続行
し、定常時に戻ったと判別されたことに応答して前述の
空燃比に基づくフィードバック制御に移行するので、過
渡時のみオープン制御を行わせることができる。この第
1発明は、過渡時を検出し、その過渡時のみフィードバ
ック制御からオープン制御に切り換えるようにしたこと
を発明のポイントとしている。エンジンの運転状態が定
常時であるか過渡時であるかを判別する場合に、エンジ
ン回転数変化率に基づいて判別する構成であれば、エン
ジンにかかる外的な負荷変動に最も速く対応させること
ができる。これは、エンジンにかかる負荷が急激に大き
くなったり、小さくなったりすると、エンジンの出力軸
を介して、エンジンの回転数が最も最初に減少したり、
増加したりするからである。また、エンジン回転数の変
化率に基づいて検出しているので、過渡時か否かの判別
処理を速くすることができ、後の応答遅れを小さくする
ことができ、作業用エンジンに特有な急激な負荷変動に
対しても十分に対応できるものである。
【0013】第2発明であれば、負荷状態検出手段が負
荷状態を検出し、定常過渡時判別手段が検出された負荷
状態に基づいてエンジンの運転状態が定常時であるか過
渡時であるかを判別し、過渡時であると判別したことに
応答してオープン制御手段がフィードバック制御を解除
して過度時用噴射量記憶手段に基づいて噴射量の設定を
オープン制御を行い、定常過渡時判別手段が定常時であ
ると判別したことに応答してフィードバック制御手段が
定常時噴射量記憶手段に基づいて前記空燃比によるフィ
ードバック制御により噴射量の設定を行なう。したがっ
て、過渡時にはオープン制御により噴射量の設定を速く
行え、負荷変動に伴う回転数の変動を短い時間に収める
ことができる。また、定常時には空燃比に基づくフィー
ドバック制御により、安定した空燃比制御が行える。ま
た、第2発明の構成において、過度時用噴射量記憶手段
のデータ内容を定常時噴射量記憶手段のデータ内容と異
ならせ、過度時用噴射量記憶手段を過渡時の回転変動を
速く収束するような値のデータ、具体的には燃料が濃い
側の空燃比となるような値とした場合は、さらに回転数
の変動を短い時間に収めることが可能になる。第3発明
であれば、前記負荷状態検出手段が、エンジン回転数検
出手段と、エンジン回転数変化率を算出する回転数変化
率算出手段とで構成され、定常過渡時判別手段が、算出
されたエンジン回転数変化率に基づいてエンジンの運転
状態が定常時であるか過渡時であるかを判別するので、
過渡時か否かの判別処理を速くすることができ、後の応
答遅れを小さくすることができ、作業用エンジンに特有
な急激な負荷変動に対しても十分に対応できるものであ
る。
【0014】第4発明の作用効果について説明する。ま
ず、前述したように回転式砕土機により土を耕している
状態から地面から外した時のように定格負荷、定格回転
数から一瞬のうちに、無負荷状態になった場合を考える
と、最初にエンジンの出力軸にかかる負荷がなくなるの
で、回転数nの変化が一番最初に現れ、ついで、絞り弁
の開度θが変化し、最後に、エンジン回転数n及び開度
θの変化により吸気負圧pが変化する。つまり、前記急
激な負荷変動があったときに、回転数変化率(dn/d
t)が一番応答性がよく、弁開度変化率(dθ/d
t)、吸気負圧変化率(dp/dt)の順に応答性が低
下する。よって過渡時には、吸気負圧pに比べて応答性
のよい絞り弁開度θとエンジン回転数nに基づいて基本
噴射量を設定したマップに基づいて実際の噴射量を設定
すれば、変化に対する追従性を良くすることができる。
また、定常時は吸気負圧pとエンジン回転数nに基づい
て基本噴射量を設定したマップに基づいて実際の噴射量
を設定すれば燃費を向上させることができる。
【0015】第5発明であれば、前記オープン制御手段
が、圧力値とエンジン回転数に基づいて基本噴射量を設
定したマップと、弁開度とエンジン回転数に基づいて基
本噴射量を設定したマップと、各マップによって算出さ
れた基本噴射量を所定規則により重み付けする重み付け
手段とを備え、重み付け手段により算出された噴射量に
基づいて実際の噴射量を設定するので、前記規則の内容
によって、過渡時中においてもより細かい噴射量の制御
を行えるようになる。例えば、前記規則を過渡時中にお
いて大きく回転数nの変動する過渡時の初期には、主に
弁開度θとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設
定し、回転数の変動が収束に向かう過渡時の終期には圧
力値pとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定
すればよい。このように過渡時中においてもより細かい
噴射量の制御を行なえるようにすることにより、最適な
噴射量を設定でき、回転数の変動をより速く収束に向か
わせるように制御を行うことが可能になる。
【0016】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1は本発明の作業機用電子燃料噴射エン
ジンの第1実施形態を示す概略構成図である。この作業
機用電子燃料噴射エンジンEは、エンジンの燃焼室1に
臨んで設けられた燃料点火プラグ2と、吸気管3内に設
けられた燃料噴射装置4と、燃焼室1への空気量の流入
量を制御する絞り弁5と、絞り弁5の開度を制御するメ
カニカルガバナ6と、吸気管3内の圧力pを検出する圧
力センサ7と、クランク角度信号を一定期間検出するこ
とによりエンジンの回転数nを検出する回転数センサ9
と、吸気管3の吸気温度を検出する吸気温センサ18
と、エンジン冷却液の温度tを検出するエンジン液温セ
ンサ19と、絞り弁5の開度を検出する弁開度センサ8
を備えている。
【0017】図1において、排気通路の所定位置には、
3元触媒11が設けられ、その上流位置或いは下流位置
に排気ガス中の酸素濃度に基づいてエンジンの空燃比
(便宜上、空気過剰率λで示す)を検出する空燃比検出
センサ20が設けてある。図1においては下流側位置に
空燃比検出センサ20を設けた構成が示してある。燃料
噴射装置4は図1では噴射弁のみを図示しているが、実
際には燃料タンク、噴射弁に燃料を圧送する燃料ホンプ
などを備えている。
【0018】また、作業機用電子燃料噴射エンジンEに
は、全般的な制御を行うマイクロコンピュータで構成さ
れた制御部10が設けられ、その制御部10には圧力セ
ンサ7の検出圧力p、回転数センサ9からのエンジン回
転数n、吸気温センサからの吸気温度t、エンジン液温
センサ19からのエンジン冷却液の温度t、空燃比検出
センサ20からの空燃比λ、弁開度センサからの弁開度
θが入力されるようにしてある。制御部10の噴射パル
ス信号は燃料噴射装置4に出力されて開弁され、制御部
10の演算に基づいて噴射量を噴射時間の長短で設定す
るように構成してある。
【0019】なお、多気筒エンジンの場合はサージタン
ク室12を介して各気筒へ各吸気管を連通し、それら吸
気管毎に各燃料噴射装置4を備えるように構成するのが
一般的である。メカニカルガバナ6は、例えば、ガバナ
軸13に揺動自在に支持されたガバナレバー14と、オ
ペレータがエンジンの回転速度を設定する調速レバー1
5と、ガバナスプリング16を含んで構成してあり、ガ
バナレバー14の一端に絞り弁5の操作棒17を連動連
結し、ガバナレバー14の他端にガバナスプリング16
を連動連結し、そのガバナスプリング16を調速レバー
15に連動連結してある。そして、ガバナレバー14に
ガバナフォース(GF)をかけることにより絞り弁5を
閉まる方向に駆動させ、ガバナスプリング16の張力に
より絞り弁5を開く方向に駆動させるようにしてある。
つまり、ガバナフォース(GF)とガバナスプリング1
6の張力との不釣り合いで絞り弁5の開度を制御するよ
うに構成してある。
【0020】弁開度センサ8はガバナ軸13の回転を検
出するように構成してあり、このよに構成することによ
り、弁開度センサ8を安定に支持できるとともに、ガバ
ナレバー14と絞り弁5との連結棒17などの動作遅れ
の影響を少なくすることができる。但し、絞り弁5の位
置に弁開度センサ8を設けることも可能である。この実
施形態のように、電子燃料噴射エンジンにおいても、メ
カニカルガバナ6によって絞り弁5の開度を制御するよ
うに構成することにより、吸入空気量の制御はメカニカ
ルガバナ6に任せることができ、制御部10は、最適な
燃料噴射量の設定などの処理に集中することができると
ともに、作業機械に搭載されたときに、苛酷な運転条件
においても調速機能を安定して発揮できる。
【0021】図2は制御部の概略構成を示す機能ブロッ
ク図である。制御部10は、エンジン回転数の変化率を
算出する回転数変化率算出部31と、算出されたエンジ
ン回転数nの変化率(dn/dt)と所定のしきい値の
大小を比較することにより、エンジンが一定回転数で安
定して回転している定常状態であるか、外的負荷の変動
が加わり回転数変動の大きな過渡状態であるかを判別す
る定常過渡時判別部32と、圧力検出値pとエンジン回
転数nと空燃比λが入力され、定常時噴射量マップ36
に基づいて基本噴射量を設定して空燃比によるフィード
バック制御を行うフィードバック制御部33と、圧力検
出値pとエンジン回転数nが入力され、過渡時噴射量マ
ップ35に基づいて、オープン制御により燃料噴射量を
設定するオープン制御部34とを備えている。なお、便
宜的に、定常時噴射量マップ36をフィードバック制御
部33とを、また、過渡時噴射量マップ35をオープン
制御部34とはそれぞれ別に描いているが、実際は各制
御部33,34はマイクロコンピュータのプログラムで
構成され、各マップ36,35はそれぞれコンピュータ
のROM内に記憶されているものである。
【0022】なお、本明細書において回転数nと圧力値
pに基づいて定めた基本噴射量(基本噴射時間)をE
(p,n)と記載し、回転数nと絞り弁開度θに基づい
て定めた基本噴射量をE(θ,n)と記載する。E
(p,n)マップは図3(A)に示すようなエンジン回
転数nと、吸気負圧pをパラメータとして、格子点状に
基本噴射量データを記憶したものである。各格子点の間
のデータは近接する格子点間の補間により算出する。E
(θ,n)マップは図3(B)に示すようなエンジン回
転数nと、絞り弁開度θをパラメータとして、格子点状
に基本噴射量データを記憶したものである。
【0023】図2に示すフィードバック制御部33は、
基本噴射量E(p,n)に空燃比補正係数Fを乗算して
基本噴射量を増減するものである。この実施形態では、
定常時噴射量マップ36、過渡時用噴射量マップ35は
ともに圧力検出値pと回転数nのデータ、即ちE(p,
n)マップで与えられている。なお、過渡時噴射量マッ
プ35と定常時噴射量マップ36との違いは、主に以下
の点である。 過渡時噴射量マップ35は、過渡時にオーバーシュー
トする回転数変動を予め見込んで、定常状態なら必要で
ない、回転数nと圧力検出値pと関する噴射量データを
予め設定してある。 過渡時噴射量マップ35は急激な負荷変動によって、
回転数が安定するまでに長い時間がかからないように、
急激な負荷変動による回転数の変動を抑えるように、予
め燃料が濃くなる側(リッチ側)の大きな基本噴射量の
値を記憶したマップデータを設定してある。但し、簡便
な方法としては、を除いて、定常時噴射量マップ36
と過渡時時噴射量マップ35を全く同じデータに構成し
てもよい。
【0024】図4はこの実施形態の処理フローを説明す
るためのフローチャートである。この処理フローは各気
筒の噴射毎に行われる。まず、ステップSP1で吸気負
圧p,回転数nを取り込み、ステップSP2において回
転数変化率(dn/dt)を算出し、ステップSP3に
おいて回転数変化率に基づいて定常時と過渡時とを判別
し、定常時であると判別された場合はステップSP4に
おいて、定常時噴射量マップ36に基づいて基本噴射量
E(p,n)を算出し、ステップSP5において空燃比
に基づくフィードバック補正係数Fを算出し、ステップ
SP6において基本噴射量E(p,n)にフィードバッ
ク補正係数Fを乗算してフィードバック補正された噴射
時間Tiを算出する。一方、過渡時であると判別された
場合はステップSP7において過渡時噴射量マップ36
に基づいて基本噴射量E(p,n)を算出し、ステップ
SP8において空燃比に基づくフィードバック補正係数
Fを1と設定することによりオープン制御とし、ステッ
プSP9において基本噴射量E(p,n)に基づいて噴
射時間Tiを算出する。
【0025】図5を参照しつつ、さらに説明する。図5
(A)は本実施形態において、全負荷から無負荷に急激
に変化したときの回転数変化を示した図であり、横軸に
時間、縦軸に回転数を取っている。図5(B)はそのと
きの空燃比の変化を示す図である。まず、時間t0にお
いて急激に負荷が抜けて小さくなった状態となったと
き、エンジンの出力軸に負荷がかからないことにより、
回転数が急激に上昇する。その傾き(dn/dt)26
が所定しきい値を超えたか否かをステップSP3におい
て判別することにより、定常時か過渡時かを判別する。
過渡時と判別した時を図5(A)においてはt1で示し
ている。その判別方法として、図4に示すように、負荷
が急激に大きくなったときは、回転数が下がるので、 dn/dt<所定値、 となれば、過渡時と判別し、逆に負荷が急激に小さくな
ったときは、回転数が上がるので、 dn/dt>所定値 となったときに過渡時と判別する方法がある。
【0026】定常時と判別されたときは、基本噴射量E
(p,n)を算出した後、ステップSP5において、目
標空燃比と空燃比検出センサ20(図1参照)が検出し
た空燃比との偏差がゼロになるようにフィードバック補
正係数Fを公知の方法により算出し、ステップSP6に
おいて、 Ti=E(p,n)・F・Kx により補正された噴射時間Tiを算出する。ここで、上
記Kxは、図1に示す液温センサ19からの温度tを考
慮した補正係数や吸気温センア18からの温度tを考慮
した補正係数などを総合した補正係数を示している。一
方、過渡時と判別された時は、オープン制御にするため
にステップSP8においてF=1に設定するとともに、 Ti=E(p,n)・Kx により補正された噴射時間Tiを算出する。次に、定常
状態から過渡状態への移行、過渡状態から定常状態への
移行の判別も含めたフローチャートを図6に示す。
【0027】図6において、エンジンが急激な負荷変動
がない定常状態で運転されている状態を基準に考えて、
ステップSP31で、制御部10の定常過渡時判別部3
2がエンジン回転数変化率が所定のしきい値を超えたか
否かを判別することにより、定常状態から過渡状態への
移行と見なし得る回転変動があるか否かを判別し、回転
変動があると判別された場合は、ステップSP32にお
いてオープン制御部33が過渡時噴射量マップ35を使
用して噴射量を設定してオープン制御(フィードフォー
ド制御)で噴射を行う。そして、ステップSP33にお
いて、回転変動の状態が定常状態に戻ったか否かを別の
しきい値と比較し、定常状態に戻っていないと判別され
た場合は、ステップSP33の制御を続行し、定常状態
に戻ったと判別された場合は、ステップSP34におい
て、空燃比によるフィードバック制御による通常の噴射
量制御に戻る。
【0028】また、ステップSP31において、定常状
態から過渡状態への移行と見なし得る回転変動がないと
判別された場合(ステップSP31のNO)は、ステッ
プSP4においてフィードバック制御を続行する。上記
図6のフローによって、 dn/dt>所定値 になったt1から回転数が安定するt3までの間(図5
(A)参照)、オープン制御で行い、その前後の期間は
フィードバック制御で行うことができるようになる。な
お、 dn/dt>所定値 であるか否かのみで判別すると、図5(A)においてt
2でフィードバック制御に戻ってしまうが、所定の判別
手段を設けることにより、t1から回転数が安定するt
3までの間に亘ってオープン制御を行わせることが可能
になる。その方法としては、例えば、 回転数の変化率が徐々に低下した(イ)の状態、わず
かなうねりの(ロ)の状態等を回転数変化率から判別し
て、安定したか否かを判別できるようにする方法。 (dθ/dt)が定常値に戻ったか否かで判別する。
これは、過渡時が終了する期間に入ると、(dθ/d
t)は徐々に小さな値になってくる。この状態をしきい
値と比較して判別するのである。図6のステップSP3
3における判別処理は、上記のような方法により判別を
行っているものである。この実施形態であれば、オープ
ン制御ではフィードバック補正係数Fを算出する過程が
ないので、過渡時に回転数を安定させるように燃料噴射
量を設定する場合に、追従性が良くなり過渡時の回転数
の変動をできるかぎり速やかに抑えることができる。
【0029】
【第2実施形態】図7は本発明の第2実施形態を示す制
御フローチャートである。この第2実施形態は、過渡時
の燃料噴射量の追従動作をさらに速くするために、少な
くとも、前記オープン制御部34が、検出された弁開度
θと検出されたエンジン回転数nに基づいて燃料噴射装
置4の基本噴射量E(θ,n)を設定する過程と、検出
された圧力検出値pと検出されたエンジン回転数nに基
づいて燃料噴射装置4の基本噴射量E(p,n)を設定
する過程と、それらの2つの基本噴射量E(θ,n),
E(p,n)を所定規則により重み付けする過程とを含
んでいることを特徴としている。
【0030】図8は本発明の第2実施形態におけるオー
プン制御部を説明するための一構成例を示すブロック図
である。図8において、オープン制御部34は、圧力値
pとエンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定した
E(p,n)マップ23と、E(p,n)マップ23と
検出圧力p,検出回転数nに基づいて第1基本噴射時間
を設定する第1基本噴射量設定部21と、弁開度θとエ
ンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定したE
(θ,n)マップ24と、E(θ,n)マップ24と検
出弁開度θ,検出回転数nに基づいて第2基本噴射時間
を設定する第2基本噴射量設定部22と、第1基本噴射
時間と第2基本噴射時間とを所定規則により重み付けす
る重み付け部25とを備え、重み付け部25により算出
された噴射量に基づいて実際の噴射量を設定する。
【0031】前記したように前記外的な負荷変動があっ
たときに、回転数変化率(dn/dt)が一番応答性が
よく、弁開度変化率(dθ/dt)、吸気負圧変化率
(dp/dt)の順に応答性が低下する。したがって、
過渡時には、吸気負圧pに比べて応答性のよい弁開度θ
と、エンジン回転数nに基づいて基本噴射量を設定した
E(θ,n)マップ24に基づいて実際の噴射量を設定
することにより、より追従性を良くすることができる。
このような考え方によれば、オープン制御部34が制御
を行う全ての期間を、E(θ,n)のみに基づいて基本
噴射量を設定する方法も考えられる。この方法も過渡時
の初期段階の噴射量設定の追従動作を良好にするという
ことを重視するなら、極めて効果的な方法である。
【0032】図7に示すフローチャートでは、E(θ,
n)のみに基づいて噴射量を設定する方法ではなく、上
記過渡時への移行時に応答性を良くできるとともに、前
記dθ/dt、dp/dtの応答性をも考慮した重み付
けにより噴射量を設定する方法について説明する。図7
において、まず、ステップSP11において吸気負圧
p,回転数n,絞り弁開度θを取り込み、ステップSP
12において回転数変化率(dn/dt),絞り弁開度
変化率(dθ/dt),吸気負圧変化率(dp/dt)
を算出し、ステップSP13において回転数変化率に基
づいて定常時と過渡時とを判別し、定常時であると判別
された場合は、前記第1実施形態のステップSP4〜ス
テップSP6と同じ処理によりフィードバック補正され
た噴射時間Tiを算出する。一方、ステップSP13に
おいて過渡時であると判別された場合は、ステップSP
17において、検出された吸気負圧p,弁開度θ,回転
数n、E(p,n)マップ23及びE(θ,n)マップ
24に基づいて、第1基本噴射時間E(p,n)、第2基
本噴射時間E(θ,n)をそれぞれ算出するとともに、ス
テップSP18において下記第1式により重み付けされ
た噴射時間Tjを算出する。
【0033】
【数1】
【0034】次いでステップSP19において空燃比に
基づくフィードバック補正係数Fを1と設定することに
よりオープン制御とし、ステップSP20において Ti=Tj・Kx の式により、補正された噴射時間Tiを算出する。
【0035】図7のステップSP18の処理についてさ
らに説明する。上記第1式において、図5(A)におい
てt0で示す負荷変動直後は、(dp/dt)よりも(dθ/dt)
が遥に大きいので、過渡時の初期は、第2基本噴射時間
E(θ,n)がほとんどを占める割合になる。その後、(d
θ/dt)が小さくなるにつれて今度は(dp/dt)が次第に大
きくなってくる。したがって、過渡時の初期は、第2基
本噴射時間E(θ,n)の重み付け係数(dθ/dt)が大き
く、徐々に過渡時の終期に向かうにつれて第1基本噴射
時間E(p,n)の重み付け係数(dp/dt)が大きくなって
いく。この変化を図5(A)で説明すれば、過渡時の変
化の激しいとき(t0〜t2)は、主にE(θ,n)によ
り追従性を重視した燃料噴射量を設定でき、定常状態に
近いところ(t2〜t3)では主にE(p,n)により安
定性及び燃費を重視した燃料噴射量の設定ができること
になる。なお、α,βは第1基本噴射時間、第2基本噴
射時間のそれぞれ重み付けされたものを加えたものが適
当な噴射時間になるように調整する調整係数であり、例
えば、 α+β=1 に設定される。なお、負荷状態に基づいて定常時か過渡
時かを判別する実施形態を採用する場合には、検出され
た負荷状態を示す電圧値、電流値などを所定のしきい値
と比較す構成を採用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の電子燃料噴射エンジンの第1実
施形態を示す概略構成図である。
【図2】図2は制御部の機能ブロック図である。
【図3】図3(A)はエンジン回転数nと、吸気負圧p
をパラメータとして、格子点状に基本噴射量データを持
つマップを模式的に示す図、図3(B)に示すようなエ
ンジン回転数nと、絞り弁開度θをパラメータとして格
子点状に基本噴射量データを持つマップを模式的に示す
図である。
【図4】図4は第1実施形態における制御部が行う基本
的な処理の概略を示したフローチャートである。
【図5】図5(A)は本実施形態において、全負荷から
無負荷に急激に変化したときの回転数変化を示した図、
図5(B)はそのときの空燃比の変化を示す図である。
【図6】図6は定常時から過渡時への移行、過渡時から
定常時への移行の判別処理を含むフローチャートであ
る。
【図7】図7は第2実施形態における制御部が行う基本
的な処理の概略を示したフローチャートである。
【図8】図8は第2実施形態におけるオープン制御部の
機能ブロック図である。
【図9】図9は自動車用エンジンと作業用エンジンの動
作上の違いを説明するための図である。
【符号の説明】
1…燃焼室、5…絞り弁、7…圧力センサ、8…弁開度
センサ、9…エンジン回転数センサ、20…空燃比検出
センサ、23…E(p,n)マップ、24…E(θ,
n)マップ、25…重み付け部、31…回転数変化率算
出部、32…定常過渡時判別部、33…フィードバック
制御部、34…オープン制御部、35…過渡時噴射量マ
ップ、36…定常時噴射量マップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 AA06 BA03 BA05 BA09 BA13 DA04 DA11 EB06 EB11 FA02 FA10 FA11 FA20 FA29 FA33 FA34 3G301 HA01 HA28 JA04 KA06 LA01 MA01 MA13 MA14 MA16 NA00 NC02 ND01 ND16 PA07Z PA08Z PA10Z PA11Z PA12Z PD03A PD03Z PE01Z PE02Z PE08Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空燃比を検出する空燃比検出手段(20)
    と、目標とする空燃比と空燃比検出手段(20)からの実
    測空燃比との偏差を許容値内に収めるように燃料噴射装
    置(4)の噴射量を制御するフィードバック制御手段(3
    6)を備えた電子燃料噴射エンジンにおいて、 エンジンにかかる負荷状態を検出し、その検出された負
    荷状態に基づいてエンジンの運転状態が定常時であるか
    過渡時であるかを判別し、定常時と判別されたことに応
    答して前述の空燃比に基づくフィードバック制御を行
    い、過渡時と判別されたことに応答して空燃比に基づく
    フィードバック制御を解除してオープン制御により噴射
    量の設定を行い、 さらに、オープン制御に移行した後においては、エンジ
    ンの運転状態が定常時に戻ったか否かを判別し、定常時
    に戻っていないと判別されたことに応答して前記オープ
    ン制御を続行し、定常時に戻ったと判別されたことに応
    答して前述の空燃比に基づくフィードバック制御に移行
    することを特徴とする、作業機用電子燃料噴射エンジン
    の制御方法。
  2. 【請求項2】 空燃比を検出する空燃比検出手段(20)
    と、目標とする空燃比と空燃比検出手段(20)からの実
    測空燃比との偏差を許容値内に収めるように燃料噴射装
    置(4)の噴射量を制御するフィードバック制御手段(3
    6)とを備えた電子燃料噴射エンジンにおいて、 エンジンにかかる負荷状態を検出する負荷状態検出手段
    と、検出された負荷状態に基づいてエンジンの運転状態
    が定常時であるか過渡時であるかを判別する定常過渡時
    判別手段(32)と、その定常過渡時判別手段(32)が過
    渡時であると判別したことに応答して、前記フィードバ
    ック制御を解除して過度時用噴射量記憶手段に基づいて
    オープン制御で噴射量の設定を行うオープン制御手段
    (34)と、定常過渡時判別手段(32)が定常時であると
    判別したことに応答して、前記フィードバック制御手段
    (36)が定常時噴射量記憶手段に基づいて前記空燃比に
    よるフィードバック制御により噴射量の設定をを行なう
    ことを特徴とする、作業機用電子燃料噴射エンジン。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の作業機用電子燃料
    噴射エンジンにおいて、前記負荷状態検出手段が、エン
    ジン回転数検出手段(9)と、エンジン回転数変化率を算
    出する回転数変化率算出手段(31)とで構成され、定常
    過渡時判別手段(32)が、算出されたエンジン回転数変
    化率に基づいてエンジンの運転状態が定常時であるか過
    渡時であるかを判別するものであることを特徴とする、
    作業機用電子燃料噴射エンジン。
  4. 【請求項4】 前記請求項2,請求項3のいずれか1項
    に記載の作業機用電子燃料噴射エンジンにおいて、 燃焼室(1)への空気量の流入量を制御する絞り弁(5)
    と、吸気通路内の圧力を検出する圧力センサ(7)と、前
    記絞り弁(5)の開度(θ)を検出する弁開度センサ(8)と
    を備え、 前記定常時用噴射量記憶手段を圧力値(p)とエンジン回
    転数(n)に基づいて基本噴射量を設定した定常時噴射量
    マップ(36)で構成し、前記フィードバック制御手段
    (33)がその定常時噴射量マップ(36)と検出された圧
    力値(p)と検出された回転数(n)に基づいて基本噴射量
    を設定するものであり、 前記過度時用噴射量記憶手段を弁開度(θ)とエンジン回
    転数(n)に基づいて基本噴射量を設定した過渡時噴射量
    マップ(35)で構成し、前記オープン制御手段(34)が
    過渡時噴射量マップ(35)と検出された弁開度(θ)と検
    出された回転数(n)に基づいて基本噴射量を設定するも
    のであることを特徴とする、作業機用電子燃料噴射エン
    ジン。
  5. 【請求項5】 前記請求項2,請求項3のいずれか1項
    に記載の作業機用電子燃料噴射エンジンにおいて、 前記オープン制御手段(34)が、圧力値(p)とエンジン
    回転数(n)に基づいて基本噴射量を設定したマップ(2
    3)と、弁開度θとエンジン回転数nに基づいて基本噴
    射量を設定したマップ(24)と、各マップに基づいて算
    出されたそれぞれの基本噴射量を所定規則により重み付
    けする重み付け手段(25)とを備え、重み付け手段(2
    5)により算出された噴射量に基づいて実際の噴射量を
    設定することを特徴とする、作業機用電子燃料噴射エン
    ジン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164013A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Toyota Motor Corp 燃料噴射制御装置
JP2016118168A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 ヤンマー株式会社 エンジンの回転速度制御装置
CN106014657A (zh) * 2016-06-23 2016-10-12 吉林大学 一种装载机电控柴油发动机的瞬态转速节能控制方法

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